JPWO2005113030A1 - 組織閉鎖剤 - Google Patents

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Abstract

本発明は、安全かつ効果的な組織閉鎖剤に関する。本発明により、有効成分としてトロンビン成分及びフィブリノゲン成分を含む組織閉鎖剤において、補強材として生体吸収性合成不織布を使用することを特徴とする組織閉鎖剤;組織閉鎖剤としての、基材として生体吸収性合成不織布、並びに有効成分としてトロンビン成分及びフィブリノゲン成分の組み合わせの使用;組織閉鎖剤としての、有効成分としてトロンビンが固定化された生体吸収性合成不織布及び有効成分としてフィブリノゲン成分の組み合わせの使用;有効成分としてトロンビンが固定化された生体吸収性合成不織布、及び有効成分としてフィブリノゲンを含む容器、を含む組織閉鎖剤キット;基材として生体吸収性合成不織布、有効成分としてトロンビン成分を含有する容器、及び有効成分としてフィブリノゲン成分を含有する容器を含む組織閉鎖剤キットが提供される。

Description

本発明は、有効成分としてトロンビン成分及びフィブリノゲン成分を含む組織閉鎖剤において、補強材として生体吸収性合成不織布が使用される組織閉鎖剤に関する。
各種外科手術において、組織閉鎖は多くの場合に必要となる操作であり、例えば、臓器・組織の欠損部や切離面あるいは切離した組織と組織または組織と人工補綴・補填材料の接合部などに閉鎖が必要となる。
膜状組織の欠損部を例に挙げると、心膜であれば心臓が、腹膜であれば腸管が膜の欠損した箇所から周囲の組織との癒着を起こしたり、嵌頓を来したりして機能障害を招く可能性がある。そのため人工の補綴・補填材料により閉鎖が行われることがある。しかしながら、これらの材料による癒着や慢性炎あるいは感染等の有害事象の報告は珍しくない。
各種臓器・組織の欠損部、切離面の閉鎖の場合は、例えば肺や消化器等の臓器では、閉鎖が不完全であれば機能障害により死亡する危険性もあり、生命の危機を逃れたとしてもQOLの著しい低下を来たす。組織閉鎖の方法としては、縫合、もしくは縫合に補強材を組み合わせるという手段が選択される場合が多い。しかしながら、脆弱な組織においては、針をかけたところから裂け、縫っても縫っても組織が裂けるという状態になり、手術時間の延長につながることも珍しくない。また、そのような組織では仮に閉鎖できたとしても、その効果は不充分で再発することも多く、再手術を余儀なくされる場合もある。このような問題は、切離した組織と組織または組織と人工補綴・補填材料の接合部を閉鎖する血管の外科手術のような際にも共通してみられる。
組織閉鎖を確実に行うために、補強材やフィブリン糊接着剤を併用する場合もあるが、やはり、その効果および利便性には改善の余地がある。以下に、心臓血管外科領域および呼吸器外科領域を例に挙げて、従来の組織閉鎖法および本発明の解決しようとする課題について詳述する。
心臓血管外科領域における組織閉鎖に関して解決すべき課題の一つに、心臓手術後の心膜閉鎖がある。心臓の手術後は心膜の欠損を生じることも多く、心膜欠損部をいかに閉鎖したかは、特に再手術の際に大きく影響する。
近年、心疾患開心術が若年齢かつ複雑例でも行われ、成績の向上がみられており、計画的な分割手術が治療法の選択の一つとして日常的になされるようになってきている。従って、再手術を必要とする症例が増えており、小児では特にその傾向が強い。再手術の際に問題となるのが、心臓と心膜あるいは心臓と胸骨をはじめとするその周囲組織との癒着、そして心外膜の瘢痕形成等である。癒着があるとその剥離や剥離部の止血に多大な時間を要するばかりでなく、剥離の際に心臓や大血管を損傷する可能性も高くなり死亡率も高くなる。また、癒着や慢性心膜炎から心外膜の瘢痕形成を生ずると、冠状動脈の走行が目視できなくなり、冠状動脈の再手術は困難となる。収縮性心膜炎に至れば、再手術時の問題にとどまらず、心臓の拡張障害から心不全の症状も呈するようになる。
上述した術後の癒着や心外膜の瘢痕形成の主たる原因は、手術時の心膜の処置方法にあると考えられている。冠状動脈バイパス手術や心外導管使用手術のように心膜縫合によりグラフトや心臓が圧迫される場合には、心膜は閉鎖されない場合もある。しかし、心膜閉鎖を行わないと癒着を生じて再手術時のリスクを高めることから、再手術の可能性が高い症例では、心膜欠損部をEPTFE製シートで補填する場合が多い。しかしながら、EPTFE製シートを使用していても、癒着や心外膜の瘢痕形成を起こす症例はあり、非吸収性であることから感染巣となったり、患者の成長に伴わない等の問題点もある。従って、生体適合性が良好で、過度の癒着や炎症を誘発することなく、生体内で徐々に分解吸収されながらも、生体組織に置換されて確実な心膜閉鎖を維持できる閉鎖材料が必要とされている。
呼吸器外科領域での組織閉鎖は、肺胸膜剥離面、肺切離面あるいは気管支断端部からの気漏の閉鎖に代表される。臨床では、縫合後にフィブリン糊接着剤を塗布したり、フィブリン糊接着剤単独あるいは補強材と組合せる等の方法で気漏の閉鎖が行われている。しかしながら、術後に気漏を再発することが多く、手術患者の8割に気漏が再発するという施設もある。術後の気漏再発は、ドレーンの早期抜去、早期退院の妨げになり、また膿胸などの術後合併症につながる。時に著明な気漏から呼吸状態が悪化し、再手術が必要になることもある。しかも、肺葉切除術あるいは肺全摘術を行った後に気管支瘻が出現したような場合には、再手術が不可能で、処置困難な場合も多い。近年では高齢者、肺気腫合併肺癌症例の増加もあり、術後の気漏再発は益々問題視されている。この原因としては、術中の組織閉鎖が不充分なことが原因の一つとして考えられる。従って、充分な耐圧力を有し、気漏を止めうる更に効果的な閉鎖法が求められている。
また、近年、小型肺癌や非定型抗酸菌症などに区域切除を行う機会が増加していることから、区域切離面を縫縮せずに残存肺の形状を維持し、肺機能を温存する閉鎖法が求められるようになっている。高齢化により肺気腫を伴う症例も増えており、このような性状の肺では、組織が脆弱なために縫合が困難であり、その必要性は更に高まっている。
フィブリン糊接着剤は、フィブリノゲン溶液とトロンビン溶液を創傷部位に重層するか、もしくはスプレー器具を用いて混合塗布することにより、組織の接着閉鎖・止血等に使用される。しかしながら、重層塗布した場合は、特に傾斜の強い面においては、フィブリノゲン溶液とトロンビン溶液ともに流れ落ちてしまうことが多い。更に形成されたフィブリンゲルも不均一なものとなる。一方、スプレー塗布した場合は、流れ落ちは少なく、形成されるフィブリンゲルは均一であるが、組織の奥深く侵入する前に凝固することが報告されている。従って、組織にもよるが、十分な閉鎖が難しい場合がある。また、フィブリン糊接着剤を単独で使用する際には、支持体がないので圧迫しづらい、強度が足りないといった問題が発生する場合もある。
従って、フィブリン糊接着剤の使用方法については、様々な検討が加えられ改善が図られてきた。呼吸器外科領域を例に挙げると、気漏の再発予防のために様々な工夫が行われてきた。森川らはトロンビン溶液を肺瘻部に塗り、その後フィブリノゲン溶液を浸した短冊状のポリグラクチンメッシュをその上から貼り付ける方法を考案した(例えば、非特許文献1)。この方法は広く流布しているものの、気漏の再発を確実に抑えることは困難であった。トロンビン溶液を先に塗布するために、肺実質にある自己のフィブリノゲンが血栓を形成して蓋をしたような状態となり、製剤のフィブリノゲン溶液が組織に侵入することができないことが、閉鎖効果が不充分な原因と考察されている。また、森川らの方法とは逆に、フィブリノゲン溶液を先に擦り込み、その上からフィブリン糊接着剤をスプレー塗布する方法が考案された。この方法により高い耐圧力が得られたものの、フィブリン糊接着剤単独の使用であることから、強度が不足する、患部に留まらない等の理由により、肺気腫には十分な効果があるとはいえなかった。
フィブリン糊接着剤は、凍結乾燥されたフィブリノゲンとトロンビンそれぞれを使用時に溶解して用いる。従って、溶解に時間を要し緊急時の手術への対応の面や簡便性において満足できる剤型とはいえない。
このそれぞれの成分の調製を省くためにフィブリン糊接着剤の構成成分を各種基材に固定化し、シート状製剤を作製する試みも行われている。そのような基材としては、生体吸収性/生分解性の材料である、ゼラチン、コラーゲン等の天然由来成分や、ポリエチレングリコールやポリグリコール酸等の合成高分子材料等が使用されている。そのような一例として、ウマ由来のコラーゲンにフィブリノゲン及びトロンビンを固定化したシート製剤(例えば、特許文献1)が実用化されている。しかしながら、本シート製剤の基材であるコラーゲンは厚みがあり、比較的硬質であるため、閉鎖すべき創傷部位での密着性が低く、効果的な閉鎖は困難である。また、本シート製剤は、基材が馬コラーゲンであり、かつトロンビンは牛由来であり、ヒト以外の動物成分が使用されているため、適用対象がヒトである場合、異種タンパクに対する抗体の出現やプリオン病等の人畜共通感染症の危険性が存在するため理想的なものとはいい難い。
これらの問題を解決するには、短時間に確実な閉鎖が可能なフィブリン糊接着剤を開発することが一つの方策である。この際、フィブリン糊接着剤には、適用対象がヒトであれば同種の成分であり、感染因子の存在しない凝固因子から成り、さらに閉鎖効果を十分に発揮するためにシート状の剤型をとり、シートは厳選工夫された素材により、その材質も生体に安全であることが求められる。
特公昭61−34830号公報 森川利昭ら、1994年、日本呼吸器外科学会雑誌、8巻、p.288
このように各種外科手術領域において、種々の組織閉鎖剤または方法が適用されてきたが、これまで安全性、有効性及び簡便性を兼ね備えた効果的な組織閉鎖剤はなかった。
そこで、本発明者は上記の諸問題に鑑み、鋭意検討した結果、有効成分としてトロンビン成分及びフィブリノゲン成分を含有する組織閉鎖剤において、生体吸収性材料の中でも特に不織布に加工された生体吸収性合成不織布を補強材として使用することを特徴とする組織閉鎖剤が極めて優れた組織閉鎖効果を有することを見出し本発明を完成するに至った。
詳細には、本発明は下記の構成をとるものである。
(1)有効成分としてトロンビン成分及びフィブリノゲン成分を含む組織閉鎖剤において、補強材として生体吸収性合成不織布を使用することを特徴とする組織閉鎖剤;
(2)組織閉鎖剤としての、基材として生体吸収性合成不織布、並びに有効成分としてトロンビン成分及びフィブリノゲン成分の組み合わせの使用;
(3)組織閉鎖剤としての、有効成分としてトロンビンが固定化された生体吸収性合成不織布及び有効成分としてフィブリノゲン成分の組み合わせの使用;
(4)有効成分としてトロンビンが固定化された生体吸収性合成不織布、及び有効成分としてフィブリノゲンを含む容器、を含む組織閉鎖剤キット;および
(5)基材として生体吸収性合成不織布、有効成分としてトロンビン成分を含有する容器、及び有効成分としてフィブリノゲン成分を含有する容器を含む組織閉鎖剤キット。
本発明による組織閉鎖剤は、
・閉鎖効果に優れている;
・製剤自体の膠着性により貼付することが可能なため、縫合は簡略化あるいは必要としない;
・広範囲の患部でも形状を保持したまま面で補修できる;
・溶解の手間が要らず、適用方法も簡便である;
・安全性に優れている;
・臨床的に問題となるような癒着を起こさない;
・経時的に吸収される;
・伸縮性・柔軟性に優れている;および
・炎症反応が軽微である
のような性質を有しており、理想的な組織閉鎖剤となることが明らかになった。本発明により、様々な領域の外科手術を始めとする各種医療分野において、安全、迅速かつ確実に組織閉鎖を行うことのできる生体吸収性合成不織布からなる組織閉鎖剤を提供することが可能となった。
イヌ心膜欠損モデルを用いた閉鎖効果評価試験において、処置後1カ月目の心外膜の反応を示す図。図1中、正の値(斜線)は臨床上、許容し得る程度(軽度以下)を、負の値(格子)は臨床上、望ましくない程度(中等度以上)をそれぞれ示す。
イヌ心膜欠損モデルを用いた閉鎖効果評価試験において、処置後2カ月目の心外膜の反応を示す図。図2中、正の値(斜線)は臨床上、許容し得る程度(軽度以下)を、負の値(格子)は臨床上、望ましくない程度(中等度以上)をそれぞれ示す。
本発明に使用される生体吸収性合成不織布は、生体吸収性の合成繊維からなる不織布であれば、特に限定されるものではない。ここで、生体吸収性の合成繊維とは、異物として生体に対する炎症惹起性が低く、時間経過と共に生体内に吸収および/または分解されるものをいう。また、本不織布は、いかなる患部にも確実に被覆可能なように適度な柔軟性と伸縮性を有することが好ましい。例えば、そのような不織布を形成しうる合成繊維として、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、またはグリコール酸及び乳酸の共重合体などを不織布に加工したものが使用可能である。中でも、ポリグリコール酸を不織布に加工した生体吸収性合成不織布は、本目的に極めて好ましい素材である。
当該不織布の形状としては特に限定されるものではないが、種々の用途への適用しやすさの観点からシート状であることは好ましい形状の一つである。
また、当該成分に加えて、薬学的に許容しうる安定剤及び添加剤を添加してもよい。そのような添加剤及び安定剤の例として、例えば、血液凝固第XIII因子(好ましくはヒト血液由来または遺伝子組換え技術により得られたもの)、塩化カルシウム、プロテアーゼ抑制剤(例えば、アプロチニン等)、アルブミン、アミノ酢酸、ポリエチレングリコール、アルギニン、ヒアルロン酸ナトリウム、グリセリン、及びマンニトールなどがある。
トロンビン、フィブリノゲン、または血液凝固第XIII因子としては、ヒト血液由来または遺伝子組換え技術により得られるものが好ましい。本発明の組織閉鎖剤は、最終的に、生体吸収性合成不織布に有効成分としてトロンビン及びフィブリノゲンが含まれるものであれば特にその剤型は問わない。ただし、術場での使いやすさを考慮すると、トロンビンが予め固定化された生体吸収性合成不織布は柔軟性が保持されており、その扱い易さ、さらに組織閉鎖効果の観点から好ましい態様の一つとなる。
また、トロンビンとフィブリノゲンを予め生体吸収性合成不織布に固定化する場合は、トロンビンとフィブリノゲンが反応して安定化フィブリンを形成することがないよう、各々の成分が互いに遮断された環境下で不織布に固定化されるか、または有機溶剤に各粉末を懸濁して不織布に噴きつける、などの処理が必要である。
本発明の接着・閉鎖用材料の具体的なキット構成としては、
A.トロンビン固定化生体吸収性合成不織布及びフィブリノゲン成分
B.生体吸収性合成不織布、トロンビン成分及びフィブリノゲン成分
を基本構成とし、さらにこれに上述した添加剤や安定剤を適宜含むものである。
Aの構成の場合、患部にフィブリノゲン成分を塗布後、トロンビン固定化生体吸収性合成不織布を重層、またはトロンビン固定化生体吸収性合成不織布にフィブリノゲン成分をスプレー塗布あるいは浸漬塗布することにより使用される。当該トロンビン固定化生体吸収性合成不織布は、1)トロンビンを生理食塩水または緩衝液に溶かし、さらに選択的にそのトロンビン溶液に添加剤として、塩化カルシウムを適宜加える、2)当該トロンビン溶液に生体吸収性合成不織布を浸漬し、−80℃、2時間凍結後、乾燥する、ことにより製造される。
Bの構成の場合、例えば市販のフィブリン糊接着剤(例えば、ボルヒール(製品名:化学及血清療法研究所製))の調製方法に従い調製されたフィブリノゲン成分を患部に塗布後、トロンビン成分を含む溶液に浸漬した生体吸収性合成不織布を貼付する、または各溶液をスプレーなどを用いて同時に不織布に塗布する等して使用される。
また、いずれの構成においても、フィブリノゲン成分を含む溶液中に、血液凝固第XIII因子やプロテアーゼ抑制剤を添加してもよい。
本発明により得られる組織閉鎖剤は、高い粘着性、適度な強度、柔軟性および伸縮性を有することから、様々な形状の生体内膜状組織の欠損部および各種臓器・組織の欠損部、切離面あるいは接合部においても密着被覆が可能である。更には、生体適合性が良好であり、それ自体の膠着性により縫合を簡略化あるいは実施することなく組織を閉鎖しうる。また、本発明の閉鎖材料の基材として使用されるポリグリコール酸系生体吸収性不織布は既に医療用として使用されており、生体に吸収され水と二酸化炭素に分解されることから、安全性も実証されているものである。
このように本発明の組織閉鎖剤は、生体内膜状組織の欠損部および各種臓器・組織の欠損部、切離面あるいは接合部に簡便かつ早急に対処が可能であり、血液凝固反応により効果的な組織閉鎖を可能とする。しかも、いずれの成分も生体に安全なものを用いているため医療現場で安心して利用できる。
以下、本発明の実施例を示し本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
《実施例1:トロンビン固定化シートの作製》
本発明のトロンビン固定化シートの作製は以下の方法に従って行った。
5%ヒト血清アルブミンを含む溶液に、塩化カルシウムを40mM加え、トロンビンを最終濃度500単位/mlの濃度で添加する。この溶液を、ポリグリコール酸からなる生体吸収性合成不織布(製品名:ネオベール/グンゼ(株),厚さ:0.15mm)を底に敷いた容器に厚さ1mmとなるように注ぐ。このシートを−80℃で2時間凍結後、乾燥させたものをトロンビン固定化シートのサンプルとする(固定化されたトロンビンの量:50単位/cm2)。
なお、本実施例においてトロンビンは遺伝子組換え技術により調製されたものを使用した(WO03/004641参照)。簡潔に記載すると、ヒトプレトロンビン遺伝子が導入された動物細胞を培養して、その培養液からプレトロンビンを精製する。一方、エカリン遺伝子が導入された動物細胞の培養液からエカリンを精製して、そのエカリンにより、プレトロンビンを活性化して、トロンビンを精製することができる。
《実施例2:イヌ心膜欠損モデルにおける閉鎖効果評価試験》
本実施例を以下の1〜7に示す手順で行った。
1.キシラジンおよびケタラールによりビーグル犬に麻酔をかける。
2.気管内挿管し人工呼吸器に接続する。
3.左肋間より開胸する。
4.心膜を切除する(12mm×12mm)。
5.下記の群構成のシートで心膜欠損部を処置する。
<第1群:EPTFE製心膜用シート>
EPTFE製心膜用シート(製品名:ゴアテックスEPTFEパッチII(心膜用シート)/ジャパンゴアテックス(株),15mm×15mm)をEPTFE製縫合糸(製品名:ゴアテックススーチャー/ジャパンゴアテックス(株))を用いて単結節縫合により心膜に縫いつける。
<第2群:ポリグリコール酸系不織布+フィブリン糊接着剤>
ネオベール(製品名、15mm×15mm)両面の12mm×12mmの範囲(外側3mmはのりしろとして残す)に、フィブリン糊接着剤(製品名:ボルヒール/(財)化学及血清療法研究所,フィブリノゲン含有溶液及びトロンビン含有溶液を片面各溶液約0.25mLずつ)をスプレー塗布してシートを作製する。心膜欠損部周囲にフィブリノゲン溶液(約0.2mL)を滴下して用手的に擦り込み、先のシートを貼付して上からフィブリン糊接着剤(フィブリノゲン含有溶液及びトロンビン含有溶液を各液約0.5mL)をスプレー塗布する。
<第3群:トロンビン固定化シート+フィブリノゲン溶液>
実施例1で作製されたトロンビン固定化シート(15mm×15mm)両面の12mm×12mmの範囲(外側3mmはのりしろとして残す)にフィブリノゲン溶液(ボルヒール(製品名)に同梱)を片面当たり約0.5mLずつをスプレー塗布してシートを作製する。心膜欠損部周囲にフィブリノゲン溶液(約0.2mL)を滴下して用手的に擦り込み、先のシートを貼付して上からフィブリノゲン溶液をスプレー塗布する。
6.処置後1ヶ月目に全群および処置後2ヶ月目に第1群と第2群の動物を犠牲死させ、癒着の程度および心外膜の反応(白色化)について肉眼的に評価する。
7.シート貼付部周囲の心膜、心筋およびその他にシート貼付部周囲の組織で癒着がある場合はその組織についても病理組織学的検査を行う。
その結果、処置後1ヶ月目、2ヶ月目ともに、処置したシートの心膜からの剥離や破損はいずれの群にも認められなかった。癒着の程度については、表1に示すとおり、本発明に相当する第2群および第3群で、従来臨床の現場で用いられている第1群の方法と同程度もしくはそれ以上に癒着の発生を抑えることが可能であった。また、心外膜の反応についても、図1に示すとおり、第2群および第3群では、第1群の方法よりも軽度であった。病理組織学的検査においては、いずれの群においても心外膜の炎症が認められた。しかしながら、図2に示すとおり、本発明に相当する第2群では2ヶ月目には緩解する傾向を示していたのに対して、従来法の第1群では更に心外膜の結合織増生が進行し、第2群よりも強くなっていた。心膜に関しては、第1群ではシートの周囲に結合織層が形成され、その上に中皮細胞が被覆していた。第2群および第3群では、処置後1ヶ月目において、すでにシートの周囲のみならずシートの内部にも結合織増生および血管新生が認められ、その上部には中皮細胞が被覆していた。本発明の組織閉鎖剤を使用することにより、生体組織との置換が速やかに行われ、心膜が再生されることが明らかとなった。
Figure 2005113030
1)癒着程度の判定基準および評点
評点0:−;癒着なし
評点1:±;ごく軽度の癒着(容易に用手的に剥離可能)
評点2:+;軽度の癒着(鈍的剥離が可能)
評点3:++;中等度の癒着(鋭的剥離が必要)
評点4:+++;重度の癒着(鋭的剥離が必要で広範囲に及ぶ)
2)癒着部位別の各程度における例数
3)(評点×例数総計の総和)/処置動物数
《実施例3:イヌ肺エアリークモデルにおける閉鎖効果評価試験》
本実施例を以下の1〜7に示す手順で行った。
1.ビーグル犬にネンブタール麻酔(25〜30mg/kg)を施して、気管内挿管し、人工呼吸器に接続する。
2.右肋間より開胸する。
3.肺を膨張伸展させて自然な脱気状態にしたところで、5mm×20mmの型紙に沿ってメスで縁取りをする。
4.縁取りした創傷部分の胸膜をメスで剥離し、出血があれば電気メスを用いて止血する。
5.次の群構成でエアリークの処置をする。
<第1群:フィブリノゲン溶液+トロンビン固定化シート>
8%フィブリノゲン溶液(約0.7mL)をエアリーク部位に塗布し、実施例1で作製されたトロンビン固定化シート(10mm×25mm)を重層し、その上に8%フィブリノゲン溶液を滴下し5分間放置する。
<第2群:フィブリノゲン溶液+トロンビン溶液+ポリグリコール酸系不織布>
8%フィブリノゲン溶液をエアリーク部位に塗布し、実施例1において基材として使用したネオベール(製品名、10mm×25mm)を重層し、250U/mLのトロンビン含有溶液(ボルヒール(製品名)に同梱)を0.7mL滴下後、ボルヒール(製品名)に同梱されているフィブリノゲン含有溶液及びトロンビン含有溶液各約0.7mLをスプレー塗布し5分間放置する。
<第3群:コラーゲンシート>
フィブリン接着剤の成分が固定化されたコラーゲンシート製剤(製品名:タココンブ/鳥居薬品(株):フィブリノゲン及びトロンビン等の成分が、スポンジ状のウマコラーゲンのシートを支持体とし、シートの片面に真空乾燥により固着されたもの:20mm×30mm)を生理食塩水に浸した後、エアリーク部位に貼付し5分間放置する。
6.処置後、エアリーク部に生理食塩水をかけながら、人工呼吸器により加圧し、エアリークが再出現するときの圧力を耐圧力として計測する。
7.測定後は気管支を鉗子で挟み、別の肺葉での処置を繰り返す。片肺で前葉、中葉、後葉の3カ所測定を行う。
その結果、表2に示すとおり、ポリグリコール酸系不織布を基材として用いた第1群及び第2群は、コラーゲンシートを用いた第3群と比較して高い耐圧効果を示した。特にトロンビン固定化シートを用いた第1群は、特に優れた耐圧効果を示した。一般的に呼吸器系の手術後は、感染防止の目的から咳を強制的にさせることがしばしばであり、この際の瞬間的な気道内圧は40〜50cm・H2Oとされている。第3群のコラーゲンシートを用いた群においては、平均耐圧力は34.6cm・H2Oであり、この処置法では十分な閉鎖効果は期待できないと考えられる。本発明により示される方法により、従来臨床現場で用いられている方法よりも簡便にかつ高い有効性を示すことが可能となった。
Figure 2005113030
本発明の組織閉鎖剤は、生体適合性が良好であり、それ自体の膠着性により縫合を簡略化あるいは実施することなく組織を閉鎖しうる。従って、胸膜、心膜、漿膜などの生体内膜状組織の欠損部および各種臓器・組織の欠損部、切離面あるいは接合部の閉鎖剤として用いられる。

Claims (39)

  1. 有効成分としてトロンビン成分及びフィブリノゲン成分を含む組織閉鎖剤において、補強材として生体吸収性合成不織布を使用することを特徴とする組織閉鎖剤。
  2. 当該生体吸収性合成不織布の材料が、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、グリコール酸と乳酸との共重合体からなる群より選択される材料を含む請求項1記載の組織閉鎖剤。
  3. 当該生体吸収性合成不織布がポリグリコール酸を材料とする不織布である請求項2記載の組織閉鎖剤。
  4. 少なくともトロンビンが予め生体吸収性合成不織布に固定化されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の組織閉鎖剤。
  5. 添加剤として、血液凝固第XIII因子、プロテアーゼ抑制剤、塩化カルシウムから選択される少なくとも一つを含む請求項1から4のいずれかに記載の組織閉鎖剤。
  6. トロンビン、フィブリノゲン、または血液凝固第XIII因子がヒト血液由来または遺伝子組換え技術により生産される請求項1から5のいずれかに記載の組織閉鎖剤。
  7. 臓器または組織の欠損部や切離面の閉鎖、あるいは切離した組織と組織、または組織と人工補綴・補填材料の接合部の閉鎖のための請求項1から6のいずれかに記載の組織閉鎖剤。
  8. 組織閉鎖剤としての、基材として生体吸収性合成不織布、並びに有効成分としてトロンビン成分及びフィブリノゲン成分の組み合わせの使用。
  9. 当該生体吸収性合成不織布の材料が、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、グリコール酸と乳酸との共重合体からなる群より選択される材料を含む請求項8記載の使用。
  10. 当該生体吸収性合成不織布がポリグリコール酸を材料とする不織布である請求項9記載の使用。
  11. 添加剤として、血液凝固第XIII因子、プロテアーゼ抑制剤、塩化カルシウムから選択される少なくとも一つを含む請求項8から10のいずれかに記載の使用。
  12. 当該血液凝固第XIII因子がフィブリノゲン成分中に含有されている請求項8から11のいずれかに記載の使用。
  13. 当該トロンビン、フィブリノゲン及び血液凝固第XIII因子がヒト血液由来または遺伝子組換え技術により生産される請求項8から12のいずれかに記載の使用。
  14. 臓器または組織の欠損部や切離面の閉鎖、あるいは切離した組織と組織、または組織と人工補綴・補填材料の接合部の閉鎖のための請求項8から13のいずれかに記載の使用。
  15. 組織閉鎖剤としての、有効成分としてトロンビンが固定化された生体吸収性合成不織布及び有効成分としてフィブリノゲン成分の組み合わせの使用。
  16. 当該トロンビンが固定化された生体吸収性合成不織布が、生体吸収性合成不織布をトロンビンを含む溶液に浸漬する工程、及び該工程で得られた不織布を凍結乾燥する工程、を含む工程により作製されることを特徴とする請求項15記載の使用。
  17. 当該生体吸収性合成不織布の材料が、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、グリコール酸と乳酸との共重合体からなる群より選択される材料を含む請求項15または16に記載の使用。
  18. 当該生体吸収性合成不織布がポリグリコール酸を材料とする不織布である請求項17記載の使用。
  19. 添加剤として、血液凝固第XIII因子、プロテアーゼ抑制剤、塩化カルシウムから選択される少なくとも一つを含む請求項15から18のいずれかに記載の使用。
  20. 当該塩化カルシウムがトロンビン成分とともに生体吸収性合成不織布に固定化されている請求項19記載の使用。
  21. 当該血液凝固第XIII因子がフィブリノゲン成分中に含有されている請求項19記載の使用。
  22. 当該トロンビン、フィブリノゲン、または血液凝固第XIII因子がヒト血液由来または遺伝子組換え技術により生産される請求項15から21のいずれかに記載の使用。
  23. 臓器または組織の欠損部や切離面の閉鎖、あるいは切離した組織と組織、または組織と人工補綴・補填材料の接合部の閉鎖のための請求項15から22のいずれかに記載の使用。
  24. 有効成分としてトロンビンが固定化された生体吸収性合成不織布、及び有効成分としてフィブリノゲンを含む容器、を含む組織閉鎖剤キット。
  25. 当該生体吸収性合成不織布の材料が、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、グリコール酸と乳酸との共重合体からなる群より選択される材料を含む請求項24記載の組織閉鎖剤キット。
  26. 当該生体吸収性合成不織布がポリグリコール酸を材料とする不織布である請求25記載の組織閉鎖剤キット。
  27. 添加剤として、血液凝固第XIII因子、プロテアーゼ抑制剤、塩化カルシウムから選択される少なくとも一つを含む請求項24から26のいずれかに記載の組織閉鎖剤キット。
  28. 当該塩化カルシウムがトロンビンの添加剤として生体吸収性合成不織布中に添加されている請求項27記載の組織閉鎖剤キット。
  29. 当該血液凝固第XIII因子がフィブリノゲンを含む容器に含まれる請求項27記載の組織閉鎖剤キット。
  30. 当該トロンビン、フィブリノゲン、または血液凝固第XIII因子がヒト血液由来または遺伝子組換え技術により生産される請求項24から29のいずれかに記載の組織閉鎖剤キット。
  31. 当該トロンビン固定化生体吸収性合成不織布が、生体吸収性合成不織布をトロンビンを含む溶液に浸漬する工程、及び該工程で得られた不織布を凍結乾燥する工程、を含む工程により作製されることを特徴とする請求項24から30のいずれかに記載の組織閉鎖剤キット。
  32. 臓器または組織の欠損部や切離面の閉鎖、あるいは切離した組織と組織、または組織と人工補綴・補填材料の接合部の閉鎖のための請求項24から31のいずれかに記載の組織閉鎖剤キット。
  33. 基材として生体吸収性合成不織布、有効成分としてトロンビン成分を含有する容器、及び有効成分としてフィブリノゲン成分を含有する容器を含む組織閉鎖剤キット。
  34. 当該生体吸収性合成不織布の材料が、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、グリコール酸と乳酸との共重合体からなる群より選択される材料を含む請求項33記載の組織閉鎖剤キット。
  35. 当該生体吸収性合成不織布がポリグリコール酸を材料とする不織布である請求項34記載の組織閉鎖剤キット。
  36. 添加剤として、血液凝固第XIII因子、プロテアーゼ抑制剤、塩化カルシウムから選択される少なくとも一つを含む請求項33から35のいずれかに記載の組織閉鎖剤キット。
  37. 当該血液凝固第XIII因子がフィブリノゲン成分中に含有されている請求項36記載の組織閉鎖剤キット。
  38. 当該トロンビン、フィブリノゲン、または血液凝固第XIII因子がヒト血液由来または遺伝子組換え技術により生産される請求項33から37のいずれかに記載の組織閉鎖剤キット。
  39. 臓器または組織の欠損部や切離面の閉鎖、あるいは切離した組織と組織、または組織と人工補綴・補填材料の接合部の閉鎖のための請求項33から38のいずれかに記載の組織閉鎖剤キット。
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