JPH11307058A - 希ガス放電灯 - Google Patents
希ガス放電灯Info
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- JPH11307058A JPH11307058A JP11104298A JP11104298A JPH11307058A JP H11307058 A JPH11307058 A JP H11307058A JP 11104298 A JP11104298 A JP 11104298A JP 11104298 A JP11104298 A JP 11104298A JP H11307058 A JPH11307058 A JP H11307058A
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Abstract
制できる上、環境への影響をも緩和できる希ガス放電灯
を提供すること。 【解決手段】内面に1種又は2種以上の蛍光体を含む発
光層2Aを有する外囲器1Aと、外囲器の全長とほぼ同
程度の長さを有する透光性シ−ト4の一方の面に金属部
材よりなる帯状の一対の外部電極5,6を互いに離隔し
て配置し、かつ外部電極の位置する側の透光性シ−ト面
に接着層を形成してなるシ−ト構体3とを具備し、前記
外囲器を、150°Cにおける体積抵抗率が1×109
Ωcm以上で、かつ鉛を含まないガラス部材にて直管状
に構成すると共に、発光層の付着量を1cm2当たり5
〜30mgの範囲に設定し、かつ外囲器の外周面にシ−
ト構体を、外囲器と透光性シ−トとの間に外部電極が位
置するように巻回した。
Description
し、特にガラスバルブの内面にアパ−チャ部を有する発
光層を形成すると共に、外周面に一対の帯状の外部電極
を配置した希ガス放電灯の改良に関する。
す希ガス放電灯を提案した。同図において、1は例えば
ガラスバルブにて密閉状に構成された直管状の外囲器で
あって、その内面には希土類蛍光体,ハロリン酸塩蛍光
体などの1種又は2種以上の蛍光体を含む発光層2が形
成されている。特に、この発光層2には所定の開口角を
有するアパ−チャ部2aがほぼ全長に亘って形成されて
いる。そして、外囲器1の封着構造はガラスバルブの端
部にディスク状の封着ガラス板を封着して構成されてい
るが、例えば単にガラスバルブを加熱しながら縮径加工
し溶断するいわゆるトップシ−ルによって構成すること
もできる。尚、この外囲器1の密閉空間には水銀などの
金属蒸気を含まないキセノンガスを主成分とする希ガス
が所定量封入されている。
密着するように巻回されている。このシ−ト構体3は、
例えば外囲器1の全長とほぼ同程度の長さを有し、かつ
厚さが20〜100μmの範囲に設定された絶縁性の透
光性シ−ト4と、この透光性シ−ト4の一方の面に互い
に所定の間隔だけ離隔配置して接着された不透光性の金
属部材よりなる帯状の一対の外部電極5,6と、この外
部電極5,6の端部から、それと電気的な接続関係を有
し、かつ導出端が透光性シ−ト4の端縁部分より突出す
るように導出された端子51,61と、透光性シ−ト4
の一方の面に付与された粘着ないし接着機能を有する接
着層9とから構成されている。尚、シ−ト構体3の外囲
器1への装着状態において、外部電極5,6の一端5
a,6aの間には第1の開口部7が、外部電極5,6の
他端5b,6bの間には第2の開口部8がそれぞれ形成
されており、発光層2からの光は主としてアパ−チャ部
2aから第1の開口部7を介して外部に放出される。
又、シ−ト構体3において、透光性シ−ト4としては、
例えばポリエチレンテレフタレ−ト(PET)樹脂が好
適するが、ポリエステル樹脂など他の樹脂も利用でき
る。
造される。まず、例えば青色領域,緑色領域,赤色領域
にそれぞれ発光スペクトルを有する蛍光体を含む水溶性
の蛍光体塗布液をガラスバルブよりなる外囲器1の内面
に塗布・乾燥し、焼成することにより発光層2が形成さ
れる。次に、図示しないスクレ−パを利用して発光層2
の一部を強制的に所定の開口角を以て剥離・除去するこ
とにより、アパ−チャ部2aが形成される。次に、この
外囲器1を密閉状に構成し、かつ内部空間にキセノンな
どの希ガスを所定量封入する。
性シ−ト4の所定部分に一対の外部電極5,6を離隔し
て配置すると共に、外部電極5,6の端部から端子5
1,61を導出し、かつ透光性シ−ト4及び外部電極
5,6に接着層9を形成してシ−ト構体3を構成する。
次に、図13に示すように、シ−ト構体3を展開した状
態で例えば組み立てステ−ジ10に載置する。引き続
き、外囲器1をシ−ト構体3の透光性シ−ト4の一端4
aに、外囲器1の長手方向が外部電極5,6の長手方向
に沿うように(平行となるように)位置させる。この状
態で、外囲器1に従動ロ−ラ11,11を、外囲器1が
透光性シ−ト4に若干押しつけるように配置する。この
状態で、ステ−ジ10を若干M方向に移動させた後、N
方向に移動させる。これによって、シ−ト構体3は、図
10に示すように、外囲器1の外周面に巻回される上、
透光性シ−ト4の一端4aに他端4bが重ね合わされ、
接着層9によって接着されて希ガス放電灯が完成する。
ンバ−タ回路から端子51,61を介して、例えば周波
数が30KHz,電圧が2500VO-P 程度の高周波高
電圧が印加されることによって点灯するものであり、光
はアパ−チャ部2aから第1の開口部7を介して外部に
放出される。特に、この希ガス放電灯には水銀が用いら
れていないために、点灯後における光量の立ち上がりが
急峻であり、点灯と同時に光量がほぼ100%近くまで
達する上に、光量や放電電圧が周囲温度の影響を殆んど
受けないという特徴を有している。このために、ファク
シミリ,イメ−ジスキャナ,複写機などのOA機器の原
稿読取用光源として好適するものである。
一方の面には、接着層9が形成されているために、外囲
器1をシ−ト構体3の上で転動させるだけの単純動作に
よって、シ−ト構体3を外囲器1の外周面に巻回し密着
させることができ、その上、外部電極5,6は透光性シ
−ト4に予め所定の間隔で配列されているために、貼り
付けの際に外部電極5,6の間隔を所定の間隔となるよ
うに調整する必要が全くない。従って、作業能率を飛躍
的に改善できるのみならず、機械化が可能となり、一層
の量産効果が期待できるなどの優れた効果が期待でき
る。
放電灯は、上述のように外部電極5,6に高周波高電圧
を印加することによってガラスバルブを介して外部電極
間に放電が生起されて点灯されるのであるが、この際
に、ガラスバルブにも電流が流れ、この電流によってガ
ラスバルブが自己発熱して温度上昇し、ガラスバルブの
抵抗値が低下する。抵抗値の低下によってさらに過大な
電流が流れるようになり、発熱が異常に進行して発光効
率が低下したり、点灯装置が焼損したりする。
ダガラスを適用すると、ソ−ダガラスの150°Cにお
ける体積抵抗率が、図14において実線Cで示すよう
に、1×108 Ωcmのように小さいために、希ガス放
電灯の点灯時に、ガラスバルブに流れる電流によってガ
ラスバルブが異常発熱し、発光効率が低下するのみなら
ず、過大な電流によって点灯装置が焼損したりするよう
になる。
材に鉛ガラスを適用すると、上述の問題を効果的に解決
できる。これは、鉛ガラスの150°Cにおける体積抵
抗率が、図14において実線Bで示すように、1×10
11Ωcmであり、ソ−ダガラスに比較すると格段に大き
くなっていることから、点灯時に、鉛ガラスの自己発熱
に基づく異常発熱への発展を抑えることができるもので
ある。
熱,発光効率の低下,点灯装置の焼損などの防止にはガ
ラス部材の150°Cにおける体積抵抗率が1×109
Ωcm以上あればよいことを別の実験によって確認して
いる。
放電灯の外囲器には鉛ガラスが適用されている関係で、
ガラスバルブの異常発熱,発光効率の低下,点灯装置の
焼損などのトラブルは最小限に止めることが可能になる
ものの、次のような問題を有している。
軟化点が70〜80°C程度低いために、焼成工程にお
いて、外囲器内面に形成された蛍光体塗布膜に含まれる
バインダを十分に焼散させるべく焼成温度を高くする
と、発光層2を構成する蛍光体が鉛ガラスに融着され易
くなって発光効率が例えば10%程度も低下するように
なるのみならず、外囲器1が変形し易くなり、排気ヘッ
ドへの装着性(密着性)が損なわれたり、装着時に破損
し易くなる。かといって、蛍光体の融着や外囲器1の変
形が生じない程度にまで焼成温度を下げると、バインダ
の焼散が不十分になり、希ガス放電灯の始動特性,発光
特性が損なわれるようになる。
害物質などの排出により環境の汚染が懸念されているこ
とから、近時、その使用を自粛する傾向にある。従っ
て、希ガス放電灯においても、鉛ガラスに代わるガラス
部材が求められている。
る始動特性,発光特性の低下を抑制できる上、環境への
影響をも緩和できる希ガス放電灯を提供することにあ
る。
の目的を達成するために、内面に1種又は2種以上の蛍
光体を含む発光層を有する外囲器と、外囲器の外周面
に、それのほぼ全長に亘って互いに離隔して配置し、か
つ離隔部分に第1,第2の開口部が形成されるように配
置した金属部材よりなる帯状の一対の外部電極とを具備
し、前記外囲器を、150°Cにおける体積抵抗率が1
×109 Ωcm以上で、かつ鉛を含まないガラス部材に
て直管状に構成すると共に、発光層の付着量を1cm2
当たり5〜30mgの範囲に設定したことを特徴とす
る。
は2種以上の蛍光体を含む発光層を有する外囲器と、外
囲器の外周面に、それのほぼ全長に亘って互いに離隔し
て配置し、かつ離隔部分に第1,第2の開口部が形成さ
れるように配置した金属部材よりなる帯状の一対の外部
電極と、外囲器の外周面に、外部電極が被覆されるよう
に装着した絶縁部材とを具備し、前記外囲器を、150
°Cにおける体積抵抗率が1×109 Ωcm以上で、か
つ鉛を含まないガラス部材にて直管状に構成すると共
に、発光層の付着量を1cm2 当たり5〜30mgの範
囲に設定したことを特徴とする。
は2種以上の蛍光体を含む発光層を有する外囲器と、外
囲器の全長とほぼ同程度の長さを有する透光性シ−トの
一方の面に金属部材よりなる帯状の一対の外部電極を互
いに離隔して配置し、かつ外部電極の位置する側の透光
性シ−ト面に接着層を形成してなるシ−ト構体とを具備
し、前記外囲器を、150°Cにおける体積抵抗率が1
×109 Ωcm以上で、かつ鉛を含まないガラス部材に
て直管状に構成すると共に、発光層の付着量を1cm2
当たり5〜30mgの範囲に設定し、かつ外囲器の外周
面にシ−ト構体を、外囲器と透光性シ−トとの間に外部
電極が位置するように巻回したことを特徴とする。
の開口部にほぼ対応する外囲器の内面部分に、発光層の
形成されないアパ−チャ部を形成したことを特徴とし、
第5の発明は、前記第1の開口部の開口角θ1 を第2の
開口部の開口角θ2 より大きくなるように設定したこと
を特徴とし、第6の発明は、前記アパ−チャ部の開口角
θ3 を第1の開口部の開口角θ1 より大きく設定し、か
つ発光層の端部(アパ−チャ部との境界部分)が第1の
開口部に食み出さないように構成したことを特徴とし、
第7の発明は、前記第1の開口部の開口角θ1 を60〜
120°の範囲に設定したことを特徴とし、第8の発明
は、前記絶縁部材を、透光性シ−ト又は熱収縮性樹脂よ
りなる保護チュ−ブにて構成したことを特徴とする。
灯の第1の実施例について図1及び図14を参照して説
明する。尚、図10〜図13に示す先行技術と同一部分
には同一参照符号を付し、その詳細な説明は省略する。
同図において、この実施例の特徴部分は、外囲器1A
を、例えば図14において直線Aで示すように、150
°Cにおける体積抵抗率が1×109 Ωcm以上で、か
つ鉛を含まないガラス部材にて構成したことと、この外
囲器1Aの内面に1種又は2種以上の蛍光体を含む発光
層2Aを形成すると共に、発光層2Aの付着量を1cm
2 当たり5〜30mgに設定したことと、外部電極5,
6における第1の開口部7の開口角θ1 を第2の開口部
8の開口角θ2 より大きく設定すると共に、開口角θ1
を60〜120°の範囲に設定したことである。尚、外
部電極5,6における第1の開口部7にほぼ対応する外
囲器1Aの内面部分には発光層2Aを形成しないアパ−
チャ部2aが形成されている。
のように150°Cにおける体積抵抗率が1×109 Ω
cm以上であり、鉛を含まず軟化点が鉛ガラスより十分
に高く、誘電率が大きい透光性のガラス部材であれば一
応適用が可能であるが、例えばバリウムガラスなどが好
適するものである。尚、このバリウムガラスは例えば珪
酸、アルミナ、硼酸、カリウム,バリウム,カルシウム
の酸化物などから構成されており、それの軟化点はほぼ
665°C、1MHz時の誘電率はほぼ8.6、150
°Cにおける体積抵抗率はほぼ1×1011Ωcmであ
る。又、外囲器1Aの肉厚は例えば0.2〜0.7mm
の範囲に設定されており、この範囲では一応の生産性,
光特性などが得られる。しかしながら、肉厚が0.4m
m未満、特に0.2mm未満になると、外囲器1Aの機
械的な強度が極端に低下するために、量産設備による生
産工程でのガラス破損に伴う不良率が増加するようにな
るし、逆に、肉厚が0.7mmを超えると、縞状の放電
状態が目視され、アパ−チャ部2aから放出される光に
チラツキが生ずるようになるのみならず、希ガス放電灯
にパワ−が十分に入らなくなって光出力が低下するよう
になる。従って、外囲器1Aの肉厚は上記範囲内に設定
することが望ましい。
よって、使用する蛍光体が1種のみにて構成されたり、
2種以上を混合して構成されたりする。例えば三波長域
発光形の場合には、例えば青色領域に発光スペクトルを
有するユ−ロピウム付活アルミン酸バリウム・マグネシ
ウム蛍光体,緑色領域に発光スペクトルを有するセリウ
ム・テルビウム付活リン酸ランタン蛍光体,赤色領域に
発光スペクトルを有するユ−ロピウム付活硼酸イットリ
ウム・ガドリウム蛍光体を混合してなる混合蛍光体にて
形成され、その付着量は1cm2 当たり5〜30mgの
範囲に設定されている。この範囲では所望の光出力が得
られるものの、その付着量が5mg未満になると、光出
力が低下してしまい原稿面照度が不足するようになる
し、逆に、30mgを超えると、均質な発光層の形成が
困難になる。従って、発光層2Aの付着量は上記範囲内
に設定することが望ましい。
部分には第1,第2の開口部7,8が形成されており、
それぞれの開口角θ1 ,θ2 はθ1 >θ2 の関係に設定
されている。第1の開口部7の開口角θ1 は60〜12
0°の範囲が、第2の開口部8の開口角θ2 は55°程
度がそれぞれ望ましい。しかしながら、第2の開口部8
は絶縁破壊しない程度に狭いことが望ましく、例えば最
低2mm程度の離隔距離を確保することが推奨される。
尚、上述のアパ−チャ部2aの開口角は第1の開口部7
の開口角θ1 とほぼ同程度に設定されている。
含まれていないために、それの製造の際に、有害物質な
どの排出に起因する環境の汚染を防止できる。
点より40〜50°C程度高いために、焼成工程におい
て、外囲器内面に形成された蛍光体塗布膜に含まれるバ
インダを十分に焼散させるべく焼成温度を高く設定して
も、発光層2Aを構成する蛍光体が外囲器1Aを構成す
るガラス部材に融着されることがなく、発光効率を例え
ば10%程度も改善できるのみならず、焼成工程で外囲
器1Aが殆んど変形しないために、排気ヘッドへの装着
性(密着性)が向上し、それへの装着時の破損をも低減
できる。
体積抵抗率が1×109 Ωcm以上に設定されているた
めに、鉛ガラスを用いた先行技術と同様に自己発熱に基
づく異常発熱への発展を抑えることができ、異常発熱に
起因する発光効率の低下も抑えることができる。
5〜30mgに設定されており、しかも、第1,第2の
開口部7,8の開口角θ1 ,θ2 がθ1 >θ2 の関係に
設定され、かつ開口角θ1 が60〜120°の範囲に設
定されていることと相俟ってアパ−チャ部2aを介して
第1の開口部7から放出される光出力を効果的に改善で
きる。従って、例えばOA機器の原稿照射装置に適用し
た場合には、原稿面照度を高めることができることか
ら、仮に原稿の送り速度が高速化されても、十分の読み
取り品位を確保できる。
蛍光ランプに比較すると2〜10倍程度に設定されてお
り、通常の照明用蛍光ランプでは特性的に好ましいもの
ではないと考えられている量であるにも拘らず、希ガス
放電灯では光出力が有効に増加している。この原因につ
いては明らかではないが、外部電極5,6の間(外囲器
1Aの長手方向に対してほぼ直角方向)に無数の放電路
が形成されることによって縞状の状態で点灯する希ガス
放電灯に特有の現象と考えられる。
cm2 の範囲に、第1の開口部7の開口角θ1 を60〜
120°の範囲に設定すると共に、外部電極5,6の外
囲器側に光反射性を付与すれば、第1の開口部7から放
出される光出力を一層に増加させることができる。この
際、第2の開口部8の離隔長さを2mm程度の狭い開口
角(ほぼ29°に相当)に設定すれば、第2の開口部8
からの光の漏洩が抑制され、第1の開口部7から放出さ
れる光出力の改善効果が期待できる。
あって、基本的な構成は図1に示す希ガス放電灯と同じ
である。異なる点は、第1の開口部7に対応する外囲器
1Aの内面部分に形成されているアパ−チャ部2aの開
口角θ3 を第1の開口部7の開口角θ1 より大きく設定
したことである。このアパ−チャ部2aの開口角θ
3は、例えば70〜130度の範囲に設定されている
が、用途,目的などに応じて適宜に変更できる。尚、第
1の開口部7の開口角θ1 と第2の開口部8の開口角θ
2 はθ1 >θ2 の関係に設定されている。
にシ−ト構体3を巻回する際に、第1の開口部7とアパ
−チャ部2aとのセンタ−が若干ずれても、第1の開口
部7から放出される光の光軸のずれを緩和できる。この
ために、例えば原稿照射装置に適用しても、十分に高い
読み取り精度を得ることができる。
あって、基本的な構成は図1に示す希ガス放電灯と同じ
である。異なる点は、透光性シ−ト4のそれぞれの端部
4a,4bを外部電極5の上において重ね合わせ、この
重ね合わせ部分を超音波溶着したことである。
a,4bの超音波溶着が外部電極5の外側面において行
われるために、外囲器内面の発光層2Aに作用する超音
波振動が緩和される。従って、第1,第2の実施例に比
較すると、発光層2Aの外囲器内面からの剥離を大幅に
抑制でき、光出力の改善が可能となる。
あって、基本的な構成は図1に示す希ガス放電灯と同じ
である。異なる点は、外囲器1Aの外周面に一対の外部
電極5,6を接着層を利用して貼着した後に、外囲器1
の外周面にPET樹脂などの透光性シ−ト4Aを、外部
電極5,6が被覆されるように巻回して接着したことで
ある。
に透光性シ−ト4Aを巻回するに先立って、外囲器1A
の外周面にシリコ−ンワニスなどの透光性の絶縁被膜を
形成しておけば、外部電極間の絶縁耐力を改善できる。
あって、基本的な構成は図1に示す希ガス放電灯と同じ
である。異なる点は、外囲器1Aの外周面に一対の外部
電極5,6を接着層を利用して貼着した後に、外囲器1
の外周面にPET樹脂などの熱収縮性樹脂よりなる保護
チュ−ブ12を、外部電極5,6が被覆されるように装
着し、熱収縮させたことである。尚、この保護チュ−ブ
12は外囲器1Aに装着した後、例えば150〜200
°C程度に加熱し、収縮させることにより外囲器1Aの
外周面に密着される。
較すると、機械化,作業能率の点で劣るものの、保護チ
ュ−ブ12に接着層を使用しないために、端子の構成部
材と接着剤成分との反応による腐食がなく、長期間に亘
って安定した動作状態を維持できる上、保護チュ−ブ1
2に継目がないために、上述の実施例のように透光性シ
−ト4の端部の重ね合わせ部分の剥がれを完全に防止で
きる。
12を装着するに先立って、外囲器1Aの外周面にシリ
コ−ンワニスなどの透光性の絶縁被膜を形成しておけ
ば、外部電極間の絶縁耐力を一層高めることができる。
あって、基本的な構成は図1に示す希ガス放電灯と同じ
である。異なる点は、シ−ト構体3の外周面にPET樹
脂などの熱収縮性樹脂よりなる保護チュ−ブ12を装着
した後に、熱収縮させたことである。尚、この保護チュ
−ブ12は外囲器1A(シ−ト構体3)に装着した後、
例えば150〜200°C程度に加熱し、収縮させるこ
とにより透光性シ−ト4の外周面に密着される。
部所における環境条件が厳しい,安全基準が高いなどの
場合には、例えば耐熱性などに優れ、かつ透光性を有す
る保護チュ−ブ12にてシ−ト構体3を被覆することに
よって、より高品位の製品を提供できる。
図5に示す実施例にも適用することができる。
されることなく、例えば外囲器の構成部材としては体積
抵抗率が1×109 Ωcm以上であり、軟化点が鉛ガラ
スより高く、誘電率が鉛ガラスと同程度であり、鉛が含
まれていなれば、バリウムガラス以外のガラス部材も適
用可能である。又、発光層を構成するに蛍光体として
は、セリウム・テルビウム付活リン酸ランタン蛍光体
(LaPO4 :Ce,Tb),ユ−ロピウム付活硼酸イ
ットリウム・ガドリウム蛍光体などの他に、錫付活リン
酸ストロンチウム・マグネシウム蛍光体((SrMg)
3 (PO4 )2 :Sn),ユ−ロピウム付活リンバナジ
ン酸イットリウム蛍光体(Y(PV)O4 :Eu),ユ
−ロピウム付活硼リン酸ストロンチウム蛍光体(2Sr
O・(P2 O 7 ・B2 O3 ):Eu)などのリン酸塩蛍
光体,硼酸塩蛍光体の他、例えばセリウム・テルビウム
付活アルミン酸マグネシウム蛍光体(MgAl11O19:
Ce,Tb),セリウム・テルビウム付活イットリウム
・シリケ−ト蛍光体(Y2 SiO5 :Ce,Tb),ユ
−ロピウム付活アルミン酸バリウム・マグネシウム蛍光
体(BaMg2 Al16O27:Eu),ユ−ロピウム付活
酸化イットリウム蛍光体(Y2 O3 :Eu)なども使用
できる。又、発光層におけるアパ−チャ部を省略し、シ
−ト構体の外囲器への巻回作業性を改善することも可能
である。さらに、外部電極の形態において、帯状とは全
体としての形態が帯状であることを意味し、側縁部や側
縁部でない部分に異形部,孔などが存在したりするもの
も含まれるものとする。
ず、青色領域に発光スペクトルを有するユ−ロピウム付
活アルミン酸バリウム・マグネシウム蛍光体,緑色領域
に発光スペクトルを有するセリウム・テルビウム付活リ
ン酸ランタン蛍光体,赤色領域に発光スペクトルを有す
るユ−ロピウム付活硼酸イットリウム・ガドリウム蛍光
体をそれぞれ65,15,20重量%の割合で混合して
なる水溶性の蛍光体塗布液を外径が8mm,肉厚が0.
5mm,長さが360mmのバリウムガラスよりなる外
囲器の内面に塗布し発光層を形成する。次に、スクレ−
パを用いて発光層の一部を強制的に剥がすことによって
開口角75°のアパ−チャ部を形成する。尚、発光層の
1cm2 当たりの付着量は、図7に示すように、3〜3
5mgの範囲で変化させた。以下、図10〜図13に示
す先行技術と同様の方法にて希ガス放電灯を製造した。
尚、第1の開口部の開口角θ1 は75°に、第2の開口
部の開口角θ2 は55°にそれぞれ設定した。
インバ−タ回路の出力電圧(周波数は30KHz)を定
格電圧(2500V0-P )の90%電圧に設定し、外囲
器から8mm離隔した原稿照射面の照度及び発光層の形
成性(塗布の容易性)を評価したところ、図7に示す結
果が得られた。尚、同図において、原稿面照度の評価項
目では、○は照度が9000(Lx)以上であること
を、△は照度が8500(Lx)以上で9000(L
x)未満であることを、×は8500(Lx)未満であ
ることを示している。又、塗布の容易性の評価項目で
は、○は容易であることを、△は若干困難であるも実用
上は支障ないことを、×は困難であることを示してい
る。
が10〜30mgの範囲では十分の原稿面照度が得られ
ているが、5mgと35mgでは実用性はあるものの、
若干照度が低下しており、3mgでは実用上問題になる
ことがわかる。一方、発光層の付着量が25mg以下で
は良好な発光層が形成できるが、付着量が30mgでは
実用上は支障ないものの、塗布が若干困難になり、付着
量が35mgでは塗布が難しくなり、均質な発光層が形
成できなくなる。従って、発光層の付着量は、両評価項
目の評価結果に基づいて、5〜30mgの範囲に設定す
ることが望ましい。
設定し、焼成工程における蛍光体のガラス部材への融着
による発光効率及び外囲器の形態への影響について観察
したところ、発光効率の低下は殆んど認められなかった
し、外囲器の変形もなく、排気ヘッドへの装着に伴う破
損不良の発生率も0.5%以下に抑えることができた。
その上、発光層を十分に焼成でき、バインダの残渣は認
められず、始動特性への影響も認められなかった。尚、
同一仕様で外囲器のガラス部材を鉛ガラスとした従来例
では蛍光体の鉛ガラスへの融着によって発光効率がほぼ
10%程度低下し、変形に伴う不良発生率も3〜5%で
あった。
1の実験例(図7)において、発光層の付着量を15m
gに、外部電極の幅(周方向の長さ)を8mmにそれぞ
れ固定し、外部電極における第1の開口部の開口角θ1
を、図8に示すように、50〜105°の範囲で変化さ
せた希ガス放電灯を製造した。
インバ−タ回路の出力電圧(周波数は30KHz)を定
格電圧(2500V0-P )の90%電圧に設定し、外囲
器から8mm離隔した原稿照射面の照度、外部電極間
(第2の開口部間)での絶縁破壊の有無を測定・観察し
たところ、図8に示す結果が得られた。尚、同図におい
て、原稿面照度の評価項目では、○は照度が9000
(Lx)以上であることを、△は照度が8500(L
x)以上で9000(Lx)未満であることを、×は8
500(Lx)未満であることを示している。又、絶縁
破壊の有無の評価項目では、○は絶縁破壊が発生してい
ないことを、△は絶縁破壊が少ない頻度で発生している
ものの、一応実用域にあることを、×は絶縁破壊が頻繁
に発生していることを示している。
開口角θ1 が65〜105°の範囲では十分の原稿面照
度が得られているが、開口角θ1 が60°では若干照度
が低下しており、開口角θ1 が55°以下では大幅に低
下している。これは、外部電極の幅が固定されているた
めに、開口角θ1 が小さくなると第2の開口部の開口角
θ2 が相対的に大きくなって、第2の開口部から光が漏
れるようになり、従って、第1の開口部からの光量が減
少するためと考えられる。又、第1の開口部の開口角θ
1 が90°以下の範囲では外部電極の第2の開口部間で
の絶縁破壊は認められなかったが、開口角θ1 が95°
及び100°では僅かであるものの、絶縁破壊が認めら
れ、開口角θ1 が105°では絶縁破壊の頻度が頻繁で
あり、高品位レベルの維持が困難になる。尚、開口角θ
1 が100°及び105°の時の第2の開口部の離隔長
さはそれぞれ2.1mm及び1.7mmであった。従っ
て、外部電極の幅が一定化されている場合には、第1の
開口部の開口角θ1 はそれぞれの評価項目の評価結果に
基づいて、60〜100°の範囲に設定することが望ま
しく、第2の開口部の離隔長さはほぼ2mm以上に設定
することが望ましいものである。
2の実験例(図8)において、発光層の付着量を15m
gに、外部電極における第2の開口部の離隔長さを2m
mに固定し、第1の開口部の開口角θ1 を、図9に示す
ように、50〜140°の範囲で変化させた希ガス放電
灯を製造した。尚、外部電極の幅は、開口角θ1 が大き
くなるほど狭くなり、開口角θ1 が小さくなるほど広く
なっている。
インバ−タ回路の出力電圧(周波数は30KHz)を定
格電圧(2500V0-P )の90%電圧に設定し、外囲
器から8mm離隔した原稿照射面の照度を測定したとこ
ろ、図9に示す結果が得られた。尚、同図において、○
は照度が9000(Lx)以上であることを、△は照度
が8500(Lx)以上で9000(Lx)未満である
ことを、×は8500(Lx)未満であることを示して
いる。
開口角θ1 が70〜100°の範囲では十分の原稿面照
度が得られているが、開口角θ1 が60°及び110〜
120°では若干照度が低下しており、開口角θ1 が5
0°及び130〜140°では大幅に低下している。特
に、開口角θ1 が130〜140°において原稿面照度
が大幅に低下しているのは、外部電極の幅が狭くなった
ために、十分のパワ−が入らなくなったものと考えら
れ、開口角θ1 が110〜120°で原稿面照度が若干
低下しているのも同様の原因によるものと考えられる。
従って、外部電極における第2の開口部の離隔長さが一
定化されている場合には、第1の開口部の開口角θ1 は
60〜120°の範囲に設定することが望ましい。
構成するガラス部材には鉛が含まれていないために、そ
れの製造の際に、有害物質などの排出に起因する環境の
汚染を防止できる。
り高く設定されているために、焼成工程において、外囲
器内面に形成された蛍光体塗布膜に含まれるバインダを
十分に焼散させるべく焼成温度を高く設定しても、発光
層を構成する蛍光体が外囲器を構成するガラス部材に融
着されることがなく、発光効率を効果的に改善できるの
みならず、焼成工程で外囲器が殆んど変形しないため
に、製造作業が容易になり、製造過程での破損を軽減で
き、不良率も減少できる。
抵抗率は1×109 Ωcm以上に設定されているため
に、鉛ガラスを用いた先行技術と同様に自己発熱に基づ
く異常発熱への発展を抑えることができ、異常発熱に起
因する発光効率の低下も抑えることができる。
5〜30mgに設定されている上に、上述の体積抵抗率
が1×109 Ωcm以上に設定されていることと相俟っ
て点灯時における自己発熱を抑えることができ、例えば
OA機器に要求される光出力を満たすことができる。特
に、第1,第2の開口部の開口角θ1 ,θ2 がθ1 >θ
2 の関係に設定され、かつ開口角θ1 が60〜120°
の範囲に設定されれば、第1の開口部から放出される光
出力を効果的に改善できる。従って、OA機器に適用し
た場合には、原稿面照度を高くできることから、仮に原
稿の送り速度が高速化されても、十分の読み取り品位を
確保できる。
容易性の関係を示す図。
開口部の開口角θ1 に対する原稿面照度及び絶縁破壊の
有無の関係を示す図。
ける第1の開口部の開口角θ1に対する原稿面照度の関
係を示す図。
説明するための縦断面図。
示す図。
Claims (8)
- 【請求項1】 内面に1種又は2種以上の蛍光体を含む
発光層を有する外囲器と、外囲器の外周面に、それのほ
ぼ全長に亘って互いに離隔して配置し、かつ離隔部分に
第1,第2の開口部が形成されるように配置した金属部
材よりなる帯状の一対の外部電極とを具備し、前記外囲
器を、150°Cにおける体積抵抗率が1×109 Ωc
m以上で、かつ鉛を含まないガラス部材にて直管状に構
成すると共に、発光層の付着量を1cm2 当たり5〜3
0mgの範囲に設定したことを特徴とする希ガス放電
灯。 - 【請求項2】 内面に1種又は2種以上の蛍光体を含む
発光層を有する外囲器と、外囲器の外周面に、それのほ
ぼ全長に亘って互いに離隔して配置し、かつ離隔部分に
第1,第2の開口部が形成されるように配置した金属部
材よりなる帯状の一対の外部電極と、外囲器の外周面
に、外部電極が被覆されるように装着した絶縁部材とを
具備し、前記外囲器を、150°Cにおける体積抵抗率
が1×109 Ωcm以上で、かつ鉛を含まないガラス部
材にて直管状に構成すると共に、発光層の付着量を1c
m2 当たり5〜30mgの範囲に設定したことを特徴と
する希ガス放電灯。 - 【請求項3】 内面に1種又は2種以上の蛍光体を含む
発光層を有する外囲器と、外囲器の全長とほぼ同程度の
長さを有する透光性シ−トの一方の面に金属部材よりな
る帯状の一対の外部電極を互いに離隔して配置し、かつ
外部電極の位置する側の透光性シ−ト面に接着層を形成
してなるシ−ト構体とを具備し、前記外囲器を、150
°Cにおける体積抵抗率が1×109 Ωcm以上で、か
つ鉛を含まないガラス部材にて直管状に構成すると共
に、発光層の付着量を1cm2 当たり5〜30mgの範
囲に設定し、かつ外囲器の外周面にシ−ト構体を、外囲
器と透光性シ−トとの間に外部電極が位置するように巻
回したことを特徴とする希ガス放電灯。 - 【請求項4】 前記第1の開口部にほぼ対応する外囲器
の内面部分に、発光層の形成されないアパ−チャ部を形
成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載
の希ガス放電灯。 - 【請求項5】 前記第1の開口部の開口角θ1 を第2の
開口部の開口角θ2より大きくなるように設定したこと
を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の希ガス放
電灯。 - 【請求項6】 前記アパ−チャ部の開口角θ3 を第1の
開口部の開口角θ1より大きく設定し、かつ発光層の端
部(アパ−チャ部との境界部分)が第1の開口部に食み
出さないように構成したことを特徴とする請求項4に記
載の希ガス放電灯。 - 【請求項7】 前記第1の開口部の開口角θ1 を60〜
120°の範囲に設定したことを特徴とする請求項5に
記載の希ガス放電灯。 - 【請求項8】 前記絶縁部材を、透光性シ−ト又は熱収
縮性樹脂よりなる保護チュ−ブにて構成したことを特徴
とする請求項2に記載の希ガス放電灯。
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---|---|---|---|
JP11104298A JP3921804B2 (ja) | 1998-04-21 | 1998-04-21 | 希ガス放電灯 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP11104298A JP3921804B2 (ja) | 1998-04-21 | 1998-04-21 | 希ガス放電灯 |
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JPH11307058A true JPH11307058A (ja) | 1999-11-05 |
JP3921804B2 JP3921804B2 (ja) | 2007-05-30 |
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---|---|---|---|
JP11104298A Expired - Fee Related JP3921804B2 (ja) | 1998-04-21 | 1998-04-21 | 希ガス放電灯 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3921804B2 (ja) |
-
1998
- 1998-04-21 JP JP11104298A patent/JP3921804B2/ja not_active Expired - Fee Related
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