JPH1186798A - 希ガス放電灯 - Google Patents

希ガス放電灯

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JPH1186798A
JPH1186798A JP24869697A JP24869697A JPH1186798A JP H1186798 A JPH1186798 A JP H1186798A JP 24869697 A JP24869697 A JP 24869697A JP 24869697 A JP24869697 A JP 24869697A JP H1186798 A JPH1186798 A JP H1186798A
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JP
Japan
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envelope
discharge lamp
rare gas
gas discharge
light
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Application number
JP24869697A
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English (en)
Inventor
Satoshi Tamura
敏 田村
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NEC Home Electronics Ltd
NEC Corp
Original Assignee
NEC Home Electronics Ltd
Nippon Electric Co Ltd
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Publication date
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  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】比較的に簡単な構成によって暗黒状態での始動
特性を容易に改善できる希ガス放電灯を提供すること。 【解決手段】内面に発光層2Aを有する外囲器1Aと、
外囲器1Aの全長とほぼ同程度の長さを有する透光性シ
−ト4の一方の面に金属部材よりなる一対の帯状の外部
電極5,6を互いに離隔して配置し、かつ外部電極5,
6の位置する側の透光性シ−ト面に接着層を形成してな
るシ−ト構体3とを具備し、前記外囲器1Aを、鉛の含
有量が27〜36重量%の範囲に設定された鉛ガラスに
て構成し、かつ外囲器1Aの外周面にシ−ト構体3を、
外囲器1Aと透光性シ−ト4との間に外部電極5,6が
位置するように巻回した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は希ガス放電灯に関
し、特にガラスバルブの内面にアパ−チャ部を有する発
光層を形成すると共に、外周面に一対の帯状の外部電極
を配置した希ガス放電灯において、希ガス放電灯に照射
される外来光が乏しい環境下での始動特性の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、先に、図8〜図10に示す
希ガス放電灯を提案した。同図において、1は例えばガ
ラスバルブにて密閉状に構成された直管状の外囲器であ
って、その内面には希土類蛍光体,ハロリン酸塩蛍光体
などの1種又は2種以上の蛍光体を含む発光層2が形成
されている。特に、この発光層2には所定の開口角を有
するアパ−チャ部2aがほぼ全長に亘って形成されてい
る。そして、外囲器1の封着構造はガラスバルブの端部
にディスク状の封着ガラス板を封着して構成されている
が、例えば単にガラスバルブを加熱しながら縮径加工し
溶断して構成することもできる。尚、この外囲器1の密
閉空間には水銀などの金属蒸気を含まないキセノン(X
e),クリプトン(Kr),ネオン(Ne),ヘリウム
(He)などの希ガスが単一又は混合して所定量封入さ
れているが、キセノンを主成分とする希ガスの封入が望
ましい。
【0003】この外囲器1の外周面にはシ−ト構体3が
密着するように巻回されている。このシ−ト構体3は、
例えば外囲器1の全長とほぼ同程度の長さを有し、かつ
厚さが20〜100μmの範囲に設定された絶縁性の透
光性シ−ト4と、この透光性シ−ト4の一方の面に互い
に所定の間隔だけ離隔配置して接着された不透光性の金
属部材よりなる一対の帯状の外部電極5,6と、この外
部電極5,6の端部から、それと電気的な接続関係を有
し、かつ導出端が透光性シ−ト4の端縁部分より突出す
るように導出された端子51,61と、透光性シ−ト4
の一方の面に付与された粘着ないし接着機能を有する接
着層9とから構成されている。
【0004】特に、このシ−ト構体3において、透光性
シ−ト4としてはポリエチレンテレフタレ−ト(PE
T)樹脂が好適するが、ポリエステル樹脂など他の樹脂
も利用できる。又、外部電極5,6としてはアルミニウ
ム箔が好適するが、導電性に優れ、かつ不透光性の金属
部材であれば、ニッケル,銀などのように他の金属部材
も利用できる。端子51,61としてはほぼ短冊状の銅
が好適するが、銀,ステンレス,Cu−Ni合金など他
の金属部材も利用できる。尚、端子51,61は外部電
極5,6と同一部材にて構成し、その端部から外方に向
けて延在させることもできる。さらに、接着層9として
はシリコ−ン系接着剤が好適するが、アクリル系接着剤
など他の接着剤も使用できる。
【0005】上述のシ−ト構体3は外囲器1の外周面
に、外部電極5,6が外囲器1と透光性シ−ト4との間
に位置するように装着されており、後述の第2の開口部
(8)において、透光性シ−ト4の一方の端部4aに他
方の端部4bを重ね合わせた上で接着されている。特
に、シ−ト構体3の外囲器1への装着状態において、外
部電極5,6の一端間には第1の開口部7が、外部電極
5,6の他端間には第2の開口部8がそれぞれ形成され
ており、発光層2からの光は主としてアパ−チャ部2a
を介して第1の開口部7から放出される。
【0006】この希ガス放電灯は、例えば次のように製
造される。まず、例えば青色領域,緑色領域,赤色領域
にそれぞれ発光スペクトルを有する蛍光体を含む蛍光体
塗布液をガラスバルブよりなる外囲器1の内面に塗布・
乾燥し、焼成することにより発光層2が形成される。次
に、図示しないスクレ−パを利用して発光層2の一部を
強制的に所定の開口角を以て剥離・除去することによ
り、アパ−チャ部2aが形成される。次に、この外囲器
1を密閉状に構成し、かつ内部空間にキセノンなどの希
ガスを所定量封入する。
【0007】次に、図9〜図10に示すように、透光性
シ−ト4の所定部分に一対の外部電極5,6を離隔して
配置すると共に、外部電極5,6の端部から端子51,
61を導出し、かつ透光性シ−ト4及び外部電極5,6
に接着層9を形成してシ−ト構体3を構成する。次に、
図11に示すように、シ−ト構体3を展開した状態で例
えば組み立てステ−ジ10に載置する。引き続き、外囲
器1をシ−ト構体3の透光性シ−ト4の一端4aに、外
囲器1の長手方向が外部電極5,6の長手方向に沿うよ
うに(平行となるように)位置させる。この状態で、外
囲器1に従動ロ−ラ11,11を、外囲器1が透光性シ
−ト4に若干押し付けられるように配置する。この状態
で、ステ−ジ10を若干M方向に移動させた後、N方向
に移動させる。これによって、シ−ト構体3は、図8に
示すように、外囲器1の外周面に巻回される上、透光性
シ−ト4の一端4aに他端4bが重ね合わされ、接着層
9によって接着されて希ガス放電灯が完成する。
【0008】この希ガス放電灯は、外部電極5,6にイ
ンバ−タ回路から端子51,61を介して、例えば周波
数が25KHz,電圧が2500VO-P 程度の高周波高
電圧が印加されることによって点灯するものであり、光
はアパ−チャ部2aを介して第1の開口部7から放出さ
れる。特に、この希ガス放電灯には水銀が用いられてい
ないために、点灯後における光量の立ち上がりが急峻で
あり、点灯と同時に光量がほぼ100%近くまで達する
という特徴を有している。このために、ファクシミリ,
イメ−ジスキャナ,複写機などのOA機器における原稿
読取用の光源として好適するものであり、例えば原稿照
射装置に適用した場合には、原稿面照度を高めることが
でき、原稿の読み取り精度を向上させることができる。
【0009】又、希ガス放電灯の組み立てに上述の方法
を採用すれば、透光性シ−ト4の一方の面には、接着層
9が形成されているために、外囲器1をシ−ト構体3の
上で転動させるだけの単純動作によって、シ−ト構体3
を外囲器1の外周面に巻回し密着させることができ、そ
の上、外部電極5,6は透光性シ−ト4に予め所定の間
隔で配列されているために、作業能率を著しく改善でき
るのみならず、機械化が可能となり、量産性を高めるこ
とができるなどの優れた効果が期待できる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
に、この希ガス放電灯が原稿照射装置に適用された場合
には、アパ−チャ部構造により発光層2の放射光の高密
度化が可能となることから、原稿面照度を高めることが
でき、原稿の読み取りを確実に行うことができるもので
ある。
【0011】しかしながら、近時、原稿照射装置はOA
機器の小形化に関連して密閉構造に構成されることがあ
り、このような場合、希ガス放電灯には外来光が照射さ
れることは殆んどなく、ほぼ暗黒状態におかれる。従っ
て、外来光の存在下では、周波数が25KHz,電圧が
2500VO-P 程度の高周波高電圧を端子51,61を
介して外部電極5,6に印加した場合には電圧印加後ほ
ぼ20〜300mS(ミリ秒)程度で点灯するものの、
かかる暗黒状態では点灯に1500〜2000mS以上
を要するのみならず、その点灯時間のバラツキが大きく
なる。このために、時には、OA機器の使用に支障が生
ずることがある。
【0012】この原因は、次のように考えられる。即
ち、一般に蛍光ランプは、始動に際し、初期電子が存在
しないと電離が円滑に行われないために、始動ができな
いか若しくは困難になる。通常、放電のきっかけとなる
初期電子としては、熱電子,光電子,高電界により放出
される電子及び自然界の宇宙線などがある。しかし、例
えば上述のOA機器のように外界から完全に遮断された
部所に希ガス放電灯が配置される場合には、希ガス放電
灯に自然界の宇宙線が届かなくなり、初期電子は期待で
きなくなる。従って、この種希ガス放電灯では始動特性
が不安定になり、点灯時間のバラツキも大きくなるとい
う問題がある。
【0013】それ故に、本発明の目的は、比較的に簡単
な構成によって暗黒状態での始動特性を容易に改善でき
る希ガス放電灯を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、上述
の目的を達成するために、内面に発光層を有する外囲器
と、外囲器の外周面に、それのほぼ全長に亘って互いに
離隔して配置した金属部材よりなる一対の帯状の外部電
極とを具備し、前記外囲器を、鉛の含有量が27〜36
重量%の範囲に設定された鉛ガラスにて構成したことを
特徴とする。
【0015】又、本発明の第2の発明は、内面に発光層
を有する外囲器と、外囲器の外周面に、それのほぼ全長
に亘って互いに離隔して配置した金属部材よりなる一対
の帯状の外部電極と、外囲器の外周面に、外部電極が被
覆されるように装着した透光性の絶縁部材とを具備し、
前記外囲器を、鉛の含有量が27〜36重量%の範囲に
設定された鉛ガラスにて構成したことを特徴とし、第3
の発明は、前記絶縁部材を、透光性シ−ト又は熱収縮性
樹脂よりなる保護チュ−ブにて構成したことを特徴とす
る。
【0016】さらに、本発明の第4の発明は、内面に発
光層を有する外囲器と、外囲器の全長とほぼ同程度の長
さを有する透光性シ−トの一方の面に金属部材よりなる
一対の帯状の外部電極を互いに離隔して配置し、かつ外
部電極の位置する側の透光性シ−ト面に接着層を形成し
てなるシ−ト構体とを具備し、前記外囲器を、鉛の含有
量が27〜36重量%の範囲に設定された鉛ガラスにて
構成し、かつ外囲器の外周面にシ−ト構体を、外囲器と
透光性シ−トとの間に外部電極が位置するように巻回し
たことを特徴とし、第5の発明は、前記発光層の付着量
を1cm2 当たり5〜30mgの範囲に設定したことを
特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明にかかる希ガス放電
灯の第1の実施例について図1を参照して説明する。
尚、図8〜図11に示す先行技術と同一部分には同一参
照符号を付し、その詳細な説明は省略する。同図におい
て、この実施例の特徴部分は、外囲器1Aを、鉛の含有
量が27〜36重量%の範囲に設定された鉛ガラスにて
構成したことである。
【0018】この外囲器1Aを構成するガラス部材とし
ては、例えば鉛の含有量が27重量%の鉛ガラス(Na
2 O・PbO・SiO2 ),鉛の含有量が29重量%の
鉛ガラス(K2 O・PbO・SiO2 )などが適用され
るが、特に、後者の鉛ガラスが好適する。
【0019】このような鉛ガラスにて構成された外囲器
1Aを希ガス放電灯に適用することによって、希ガス放
電灯の設置環境下の照度が仮に0.01Lx以下のほぼ
暗黒状態であっても、鉛の含有量が27〜36重量%の
範囲に設定されている場合には、外部電極5,6に高周
波高電圧を印加後、ほぼ500mS以下の短時間で確実
に点灯させることができる上、点灯に要する点灯時間の
バラツキも小さくできる。しかしながら、鉛の含有量が
27重量%未満になると、短時間での点灯が難しくなる
のみならず、点灯時間のバラツキも大きくなる。逆に、
鉛の含有量が36重量%を超えると、外囲器1Aの加工
性が損なわれるようになる。従って、鉛の含有量は上記
範囲内に設定することが望ましい。尚、鉛の含有量を2
7〜36重量%の範囲に設定した場合に、暗黒状態での
始動性が改善できる理由は明らかではない。
【0020】又、この外囲器1Aの肉厚は、例えば0.
2〜0.7mmの範囲、好ましくは0.4〜0.6mm
の範囲に設定されており、この範囲では一応の生産性,
光特性が得られる。しかしながら、肉厚が0.4mm未
満、特に0.2mm未満になると、外囲器1Aの機械的
な強度が極端に低下するために、量産設備による生産工
程でのガラス破損に伴う不良率が増加するようになる
し、逆に、肉厚が0.6mm、特に0.7mmを超える
と、縞状の放電状態が目視され、アパ−チャ部2aから
放出される光にチラツキが生ずるようになるのみなら
ず、希ガス放電灯にパワ−が十分に入りにくくなって光
出力が低下するようになる。従って、外囲器1Aの肉厚
は上記範囲内に設定することが望ましい。しかしなが
ら、外部電極5,6のいずれかの側縁部に三角状,矩形
状,半円状などの異形部を、周期性を有するように形成
すれば、外囲器1Aの肉厚範囲の厚い側に拡大すること
が可能となる。
【0021】又、発光層2Aの主たる蛍光体は、希ガス
放電灯の用途によっては、1種のみを使用したり、或い
は2種以上を混合して使用したりされる。例えば三波長
域発光形の希ガス放電灯の場合には、例えば青色領域に
発光スペクトルを有するユ−ロピウム付活アルミン酸バ
リウム・マグネシウム蛍光体,緑色領域に発光スペクト
ルを有するセリウム・テルビウム付活リン酸ランタン蛍
光体,赤色領域に発光スペクトルを有するユ−ロピウム
付活硼酸イットリウム・ガドリウム蛍光体を混合してな
る混合蛍光体にて発光層が形成されている。この発光層
2Aの付着量は1cm2 当たり5〜30mgの範囲に設
定されている。この範囲内では所望の光出力が得られる
ものの、その付着量が5mg未満になると、光出力の低
下に伴って原稿面照度が不足するようになるし、逆に、
30mgを超えると、均質な発光層の形成が困難にな
る。従って、発光層2Aの付着量は上記範囲内に設定す
ることが望ましい。
【0022】さらに、外部電極5,6のそれぞれの離隔
部分には第1,第2の開口部7,8が形成されており、
それぞれの開口角θ1 ,θ2 はθ1 >θ2 の関係に設定
されている。第1の開口部7の開口角θ1 は60〜12
0°の範囲が、第2の開口部8の開口角θ2 は55°程
度がそれぞれ望ましい。しかしながら、第2の開口部8
は絶縁破壊しない程度に狭いことが望ましく、例えば最
低2mm程度の離隔距離を確保することが推奨される。
尚、上述のアパ−チャ部2aの開口角は第1の開口部7
の開口角θ1 とほぼ同程度に設定されている。
【0023】この実施例によれば、外囲器1Aを構成す
る鉛ガラスの鉛の含有量が27〜36重量%の範囲に設
定されているために、仮に外来光が遮断された環境下に
適用されても、消灯後、かなり長い時間(例えば15時
間程度)を経過してから、外部電極5,6に高周波高電
圧を印加してもほぼ500mS以下で確実に点灯させる
ことができるし、点灯時間のバラツキも小さくできる。
【0024】又、発光層2Aの付着量が1cm2 当たり
5〜30mgに設定されており、しかも、第1,第2の
開口部7,8の開口角θ1 ,θ2 がθ1 >θ2 の関係に
設定され、かつ開口角θ1 が60〜120度の範囲に設
定されていることと相俟ってアパ−チャ部2aを介して
第1の開口部7から放出される光出力を効果的に改善で
きる。従って、例えばOA機器の原稿照射装置に適用し
た場合には、原稿面照度を高めることができることか
ら、十分の読み取り品位を確保できる。
【0025】特に、発光層2Aの付着量は通常の照明用
蛍光ランプに比較すると2〜10倍程度に設定されてお
り、通常の照明用蛍光ランプでは特性的に好ましいもの
ではないと考えられている量であるにも拘らず、希ガス
放電灯では光出力が有効に増加している。この原因につ
いては明らかではないが、外部電極5,6の間(外囲器
1Aの長手方向に対してほぼ直角方向)に無数の放電路
が形成されることによって縞状の状態で点灯する希ガス
放電灯に特有の現象と考えられる。
【0026】さらには、発光層の付着量を5〜30mg
/cm2 の範囲に設定することと、鉛の含有量を27〜
36重量%の範囲に設定することによってパワ−が十分
に入るようになることと相俟って第1の開口部7から放
出される光出力を一層に増加させることができるし、特
に、外部電極5,6の外囲器側に光反射性を付与すれ
ば、一層の改善効果が期待できる。その上、第2の開口
部8の離隔長さを2mm程度の狭い開口角に設定すれ
ば、第2の開口部8からの光の漏洩が抑制され、第1の
開口部7から放出される光出力の改善効果が期待でき
る。
【0027】図2は本発明の第2の実施例を示すもので
あって、基本的な構成は図1に示す希ガス放電灯と同じ
である。異なる点は、第1の開口部7に対応する外囲器
1Aの内面部分に形成されているアパ−チャ部2aの開
口角θ3 を第1の開口部7の開口角θ1 より大きく設定
したことである。このアパ−チャ部2aの開口角θ
3は、例えば70〜130度の範囲に設定されている
が、用途,目的などに応じて適宜に変更できる。尚、第
1の開口部7の開口角θ1 と第2の開口部8の開口角θ
2 はθ1 >θ2 の関係に設定されている。
【0028】この実施例によれば、外囲器1Aの外周面
にシ−ト構体3を巻回する際に、第1の開口部7とアパ
−チャ部2aとのセンタ−が若干ずれても、第1の開口
部7から放出される光の光軸のずれを緩和できる。この
ために、例えば原稿照射装置に適用しても、十分に高い
読み取り精度を得ることができる。
【0029】図3は本発明の第3の実施例を示すもので
あって、基本的な構成は図1に示す希ガス放電灯と同じ
である。異なる点は、透光性シ−ト4のそれぞれの端部
4a,4bを外部電極5の上において重ね合わせ、この
重ね合わせ部分を超音波溶着したことである。尚、この
重ね合わせ部分は外部電極6の上に位置させることもで
きる。
【0030】この実施例によれば、重ね合わせ部分4
a,4bの超音波溶着が外部電極5の外側面において行
われるために、外囲器内面の発光層2Aに作用する超音
波振動が緩和される。従って、第1,第2の実施例に比
較すると、発光層2Aの外囲器内面からの剥離を大幅に
抑制でき、光出力の改善が可能となる。
【0031】図4は本発明の第4の実施例を示すもので
あって、基本的な構成は図1に示す希ガス放電灯と同じ
である。異なる点は、外囲器1Aの外周面に一対の外部
電極5,6を接着層を利用して貼着した後に、一方の面
に接着層を有するPET樹脂などの透光性シ−ト4Aを
外囲器1Aの外周面に、外部電極5,6が被覆されるよ
うに巻回して接着したことである。
【0032】この実施例によれば、外囲器1Aの外周面
に透光性シ−ト4Aを巻回するに先立って、外囲器1A
の外周面にシリコ−ンワニスなどの透光性の絶縁被膜を
形成しておけば、外部電極間の絶縁耐力を改善できる。
【0033】図5は本発明の第5の実施例を示すもので
あって、基本的な構成は図1に示す希ガス放電灯と同じ
である。異なる点は、外囲器1Aの外周面に一対の外部
電極5,6を接着層を利用して貼着した後に、外囲器1
Aの外周面にPET樹脂などの熱収縮性樹脂よりなる保
護チュ−ブ12を、外部電極5,6が被覆されるように
装着し、熱収縮させたことである。尚、この保護チュ−
ブ12は外囲器1Aに装着した後、例えば150〜20
0°C程度に加熱し、収縮させることにより外囲器1A
の外周面に密着される。
【0034】この実施例によれば、上述の各実施例に比
較すると、機械化,作業能率の点で劣るものの、保護チ
ュ−ブ12に接着層を使用しないために、どのような材
料の端子を使用しても、端子の構成部材と接着剤成分と
の反応による腐食がなく、長期間に亘って安定した動作
状態を維持できる上、保護チュ−ブ12に継目がないた
めに、上述の実施例のように透光性シ−ト4の端部の重
ね合わせ部分の剥がれを完全に防止できる。
【0035】特に、外囲器1Aの外周面に保護チュ−ブ
12を装着するに先立って、外囲器1Aの外周面にシリ
コ−ンワニスなどの透光性の絶縁被膜を形成しておけ
ば、外部電極間の絶縁耐力を一層高めることができる。
【0036】図6は本発明の第6の実施例を示すもので
あって、基本的な構成は図1に示す希ガス放電灯と同じ
である。異なる点は、シ−ト構体3の外周面にPET樹
脂などの熱収縮性樹脂よりなる保護チュ−ブ12を装着
した後に、熱収縮させたことである。尚、この保護チュ
−ブ12は外囲器1A(シ−ト構体3)に装着した後、
例えば150〜200°C程度に加熱し、収縮させるこ
とにより透光性シ−ト4の外周面に密着される。
【0037】この実施例によれば、希ガス放電灯の適用
部所における環境条件が厳しい,安全基準が高いなどの
場合には、例えば耐熱性,絶縁性などに優れ、かつ透光
性を有する保護チュ−ブ12にてシ−ト構体3を被覆す
ることによって、より高品位の製品を提供できる。
【0038】特に、この実施例の構造は、図2,図3,
図4,図5に示す実施例にも適用することができる。
【0039】尚、本発明は、何ら上記実施例にのみ制約
されることなく、例えば発光層を構成する蛍光体として
は、セリウム・テルビウム付活リン酸ランタン蛍光体
(LaPO4 :Ce,Tb),ユ−ロピウム付活硼酸イ
ットリウム・ガドリウム蛍光体などの他に、錫付活リン
酸ストロンチウム・マグネシウム蛍光体((SrMg)
3 (PO4 2 :Sn),ユ−ロピウム付活リンバナジ
ン酸イットリウム蛍光体(Y(PV)O4 :Eu),ユ
−ロピウム付活硼リン酸ストロンチウム蛍光体(2Sr
O・(P2 7 ・B2 3 ):Eu)などのリン酸塩蛍
光体,硼酸塩蛍光体の他、例えばセリウム・テルビウム
付活アルミン酸マグネシウム蛍光体(MgAl1119
Ce,Tb),セリウム・テルビウム付活イットリウム
・シリケ−ト蛍光体(Y2 SiO5 :Ce,Tb),ユ
−ロピウム付活アルミン酸バリウム・マグネシウム蛍光
体(BaMg2 Al1627:Eu),ユ−ロピウム付活
酸化イットリウム蛍光体(Y2 3 :Eu)なども使用
できる。又、発光層におけるアパ−チャ部を省略し、シ
−ト構体の外囲器への巻回作業性を改善することも可能
である。又、透光性シ−トの端部の重ね合わせ部分は接
着,超音波溶着の他に、熱溶着や接着と溶着を併用した
りして結合することもできる。さらには、放出光のチラ
ツキを改善するために、第1,第2の開口部を形成する
外部電極の適宜の側縁部に三角状,楕円を含む半円状,
台形を含む矩形状などの異形部を周期性を有するように
形成することもできる。
【0040】
【実施例】次に、実験例について説明する。まず、イエ
ロ−グリ−ンの発光色を有するセリウム・テルビウム付
活イットリウム・シリケ−ト蛍光体(Y2 SiO5 :C
e,Tb)を含む蛍光体塗布液を外径が6mm,肉厚が
0.5mm,長さが300mmの鉛ガラスよりなる外囲
器の内面に塗布し、焼成して発光層を形成する。次に、
スクレ−パを用いて発光層の一部を強制的に剥がすこと
によって開口角75度のアパ−チャ部を形成する。特
に、発光層の付着量を15mg/cm2 一定にすると共
に、鉛ガラスにおける鉛の含有量を、図7に示すよう
に、25〜40重量%の範囲で変化させた。以下、図8
〜図11に示す先行技術と同様の方法にて希ガス放電灯
を製造した。尚、第1の開口部の開口角θ1 は75度
に、第2の開口部の開口角θ2 は55度にそれぞれ設定
した。
【0041】この希ガス放電灯を点灯回路に組み込むと
共に、これらを、その周辺の照度が0.01Lx以下の
暗黒状態に24時間放置した後に、端子を介して一対の
外部電極間に周波数が25KHz,電圧が2500V
0-P の高周波高電圧を印加し、完全に点灯するまでの時
間を測定したところ、図7に示す結果が得られた。
【0042】同図から明らかなように、希ガス放電灯の
点灯時間は、鉛の含有量が多くなるほど暗黒状態での点
灯時間が短くなる傾向を示している。鉛の含有量が25
重量%では点灯に2500mSを要するのみならず、そ
のバラツキも大きくなっているが、鉛の含有量が27重
量%以上では500mS以下と短くなっている。しかし
ながら、鉛の含有量が36重量%を超え40重量%以上
になると、加工性が損なわれるようになる。従って、鉛
の含有量は27〜36重量%の範囲に設定することが望
ましい。
【0043】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、外囲器を
構成する鉛ガラスの鉛の含有量が27〜36重量%の範
囲に設定されているために、仮に外来光が遮断された環
境下に適用されても、消灯後、かなり長い時間を経過し
てから、外部電極間にに高周波高電圧を印加してもほぼ
500mS以下で確実に点灯させることができるし、点
灯時間のバラツキも小さくできる。
【0044】特に、発光層の付着量を1cm2 当たり5
〜30mgの範囲に設定すれば、鉛の含有量を27〜3
6重量%の範囲に設定することによってパワ−が十分に
入ることと相俟って第1の開口部から放出される光出力
を効果的に改善できる。従って、例えばOA機器の原稿
照射装置に適用した場合には、原稿面照度を高めること
ができることから、十分の読み取り品位を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す縦断面図。
【図2】本発明の第2の実施例を示す縦断面図。
【図3】本発明の第3の実施例を示す縦断面図。
【図4】本発明の第4の実施例を示す縦断面図。
【図5】本発明の第5の実施例を示す縦断面図。
【図6】本発明の第6の実施例を示す縦断面図。
【図7】鉛ガラスにおける鉛の含有量と暗黒下での点灯
時間との関係を示す図。
【図8】先行技術にかかる希ガス放電灯の縦断面図。
【図9】先行技術にかかるシ−ト構体の展開図。
【図10】図9のX−X断面図。
【図11】先行技術にかかる希ガス放電灯の製造方法を
説明するための縦断面図。
【符号の説明】
1A 外囲器 2A 発光層 2a アパ−チャ部 3 シ−ト構体 4,4A 透光性シ−ト(絶縁部材) 4a,4b 端部 5,6 外部電極 51,61 端子 7 第1の開口部 8 第2の開口部 9 接着層 12 保護チュ−ブ(絶縁部材)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内面に発光層を有する外囲器と、外囲器
    の外周面に、それのほぼ全長に亘って互いに離隔して配
    置した金属部材よりなる一対の帯状の外部電極とを具備
    し、前記外囲器を、鉛の含有量が27〜36重量%の範
    囲に設定された鉛ガラスにて構成したことを特徴とする
    希ガス放電灯。
  2. 【請求項2】 内面に発光層を有する外囲器と、外囲器
    の外周面に、それのほぼ全長に亘って互いに離隔して配
    置した金属部材よりなる一対の帯状の外部電極と、外囲
    器の外周面に、外部電極が被覆されるように装着した透
    光性の絶縁部材とを具備し、前記外囲器を、鉛の含有量
    が27〜36重量%の範囲に設定された鉛ガラスにて構
    成したことを特徴とする希ガス放電灯。
  3. 【請求項3】 前記絶縁部材を、透光性シ−ト又は熱収
    縮性樹脂よりなる保護チュ−ブにて構成したことを特徴
    とする請求項2記載の希ガス放電灯。
  4. 【請求項4】 内面に発光層を有する外囲器と、外囲器
    の全長とほぼ同程度の長さを有する透光性シ−トの一方
    の面に金属部材よりなる一対の帯状の外部電極を互いに
    離隔して配置し、かつ外部電極の位置する側の透光性シ
    −ト面に接着層を形成してなるシ−ト構体とを具備し、
    前記外囲器を、鉛の含有量が27〜36重量%の範囲に
    設定された鉛ガラスにて構成し、かつ外囲器の外周面に
    シ−ト構体を、外囲器と透光性シ−トとの間に外部電極
    が位置するように巻回したことを特徴とする希ガス放電
    灯。
  5. 【請求項5】 前記発光層の付着量を1cm2 当たり5
    〜30mgの範囲に設定したことを特徴とする請求項
    1,2,4のいずれかに記載の希ガス放電灯。
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