JP4132474B2 - 希ガス放電ランプおよび照明装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、キセノンなどの希ガスが封入された透光性放電容器の外面に電極が配設された希ガス放電ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】
画像読取装置などの画像読取用光源として、細長い透光性放電容器の長手方向に沿って一対の外部電極を離間対向して配設してなる希ガス放電ランプが知られている。
【0003】
この希ガス放電ランプは、低圧水銀蒸気放電灯のように温度変化によって光出力が変化することが少なく、比較的高い輝度で発光するので、産業用機器などへの使用が拡大する傾向にある。
【0004】
しかし、この希ガス放電ランプは、放電空間内に電極が配設されていないので、始動時に初期電子を得ることが困難である。特に、液晶ディスプレイパネルのバックライトに搭載して使用するとき、外光がランプまで届く状態で使用する場合には問題ないが、外光が届かない、いわゆる暗黒状態では始動するまでに時間がかかるという問題がある。
【0005】
この暗黒始動特性を改善する手段として、特開平4−284348号公報(従来技術1)や特開平8−329903号公報(従来技術2)に記載されている技術が知られている。
【0006】
従来技術1は、放電容器内面に形成される蛍光体層にExo電子放射物質であるアルミナまたはマグネシアを混入させて初期電子を得るというものである。
【0007】
従来技術2は、電極間に位置する放電容器内面部分の近傍領域に、アルミニウム、銀、黒鉛、酸化錫、酸化インジウム、バリウム、ニッケル等の導電性物質を塗付し、電極間に高周波電圧を印加したときに導電性物質の近傍にある希ガスを電離させて始動しやすくしたものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術1では、非発光物質であるアルミナまたはマグネシアを蛍光体層に混入することにより、混入量を多くし過ぎると発光量が低下するおそれがある。
【0009】
従来技術2では、寿命中の導電性物質が劣化して導電性が損なわれることがあるため、安定した始動特性を確保できないおそれがある。
【0010】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、寿命中の劣化がなく安定して始動性を向上させることのできる希ガス放電ランプを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1の希ガス放電ランプは、細長い透光性放電容器と;透光性放電容器に封入されたキセノンを含む希ガスを主成分とする放電媒体と;透光性放電容器の内面側に配設された蛍光体層と;透光性放電容器外面の長手方向に沿い対向して配設され、ともに一端側に給電部を有する一対の外部電極と;初期電子放射物質および二次電子放射物質からなる混合物質を一対の外部電極の給電部近傍の放電容器内面に放電空間に露出するように被膜状に形成された電子放射物質層と;一対の外部電極の間において透光性放電容器に形成された導光用開口と;を具備していることを特徴とする。
【0012】
本発明および以下の各発明において、特に指定しない限り用語の定義および技術的意味は次による。
【0013】
透光性放電容器は、ソーダライムガラス、鉛ガラスなどの軟質ガラスでよいが、要すればホウケイ酸ガラスなどの硬質ガラス、半硬質ガラス、石英ガラスでもよく、さらにはガラス以外の材料たとえば透光性セラミックスでもよく、要するに透光性および気密性と、希ガス放電ランプの作動温度における耐火性および加工性とを満足する材料であれば許容される。
【0014】
また、透光性放電容器は、長手方向と直交する断面の形状は自由である。一般的には断面形状が円形のものが用いられるが、要すれば楕円形または四角形などを採用することができる。
【0015】
さらに、透光性放電容器の内径は、約13mm以下のものが好適であるが、一般的には特段制限されない。
【0016】
さらにまた、透光性放電容器が細長いとは、放電容器の径の2倍以上であることを意味するが、照明装置の要求する任意の長さに設定することが可能である。しかし、本発明は管長が比較的長くて180〜500mmの希ガス放電ランプにおいて特に効果的である。
【0017】
放電媒体は、キセノンを含む希ガスを主成分とするものであり、キセノンはその低圧放電により発生した波長172nmの紫外線で蛍光体を励起して可視光を発生させるために機能する。必要に応じて、希ガスとしてキセノンに加えてクリプトン、ネオン、アルゴンなどを混合して封入することにより、ペニング効果により放電開始電圧を低減させたり、さらにクリプトンを添加した場合には調光時の明るさのちらつきを抑制することができる。
【0018】
また、希ガスの封入圧は、特に制限されないが、133Pa〜26.6kPaが好適である。
【0019】
蛍光体層は、上記したようにキセノンの低圧放電によって発生する紫外線を可視光または異なる波長の紫外線に変換するために機能するもので、透光性放電容器の内面に直接または間接的に配設される。
【0020】
間接的とは、たとえば透光性放電容器の内面に酸化チタンまたはアルミナなどの可視光反射率の高い金属酸化物の平均粒径50〜100nmの粒子を主成分とする反射膜およびまたはアルミナ微粒子を主成分とする金属酸化物層の保護層を形成し、その内面側に蛍光体層を配設することを含む。
【0021】
また、蛍光体は、単色読取用としてLaPO:Ce,Tbなどの緑色発光の蛍光体を用いることができる。また、バックライト装置用の光源としては、3波長発光形蛍光体、ハロ燐酸カルシウム蛍光体などの白色を発光する蛍光体を自由に選択することができる。
【0022】
さらに、蛍光体層には蛍光体の他に結着材や易電子放射性粒子など非蛍光体物質を混合させることができる。
【0023】
さらにまた、透光性放電容器内の蛍光体層を配設する位置について説明する。すなわち、蛍光体層は、透光性放電容器の少なくとも放電空間をとりまく領域の全内周面に配設するか、導光用開口部分を除いてその他の部分に配設するのが一般的である。後者をアパーチャー形という。なお、蛍光体層を導光用開口部分を除いて形成するには、透光性放電容器の内面全体に蛍光体層を形成した後に、導光用開口部分とする部分の蛍光体層をスクレーパーを用いて剥離させて除去するか、部分塗りによって最初から導光用開口部分を除いて蛍光体層を形成すればよい。また、反射膜を形成する場合も同様に行うことができ、さらに、蛍光体層と同時に除去することができる。
【0024】
さらにまた、導光用開口を除いて透光性気密容器の内面に金属酸化物微粒子からなる反射膜を形成し、蛍光体層を導光用開口の部分を含めて全周にわたって形成したものを反射形という。本発明は、アパーチャー形および反射形のいずれの構成であってもよい。
【0025】
電子放射物質層は、一対の外部電極の給電部近傍の容器内面に形成されるが、同等領域の蛍光体層の上に形成してもよい。容器内面に電子放射物質層を形成する場合には、形成予定箇所の蛍光体層を剥がすか、形成予定箇所に蛍光体層を形成しないようにする必要がある。
【0026】
電子放射物質層の形成領域は、一対の外部電極のうち給電部に近いほど始動時間が短縮されることが実験によって確認された。これは、給電部に近いほど電極間の電界が大きく、初期電子が強く加速されることに起因すると思われる。
【0027】
電子放射物質層は、初期電子放射物質および二次電子放射物質からなる混合物質をペースト状にして塗付するか、混合物質粉末を溶媒に懸濁させた溶液を塗付し、焼成または乾燥させるなどの方法で被膜状に形成される。
【0028】
初期電子放射物質は、Exo電子を放出するものであり、アルミナ(Al23)、酸化鉛(PbO)、酸化亜鉛(ZnO)などが挙げられる。なお、アルミナにおいては、Exo電子の放出効果が高いα−アルミナが望ましい。なお、Exo電子を放出する物質にはマグネシア(MgO)も含まれるが、二次電子放射物質との組み合わせを考慮すると、マグネシアは二次電子放射物質として用いるのがよい。しかし、マグネシアを初期電子放射物質として用い、マグネシア以外の二次電子放射物質と組合わせることも可能である。
【0029】
二次電子放射物質は、初期電子の衝突によって発生した初期電子以上の数の二次電子が飛び出す特性を有する物質であり、二次電子放射効率σの高い物質が選定される。本発明で使用される二次電子放射物質としては、マグネシア、酸化ベリリウム(BeO)酸化バリウムおよび酸化ストロンチウム(BaO−SrO)などが挙げられるがこれに限らない。
【0030】
外部電極は、その一対が透光性放電容器の長手方向に沿って離間対向して透光性放電容器の外面に配設される。したがって、透光性放電容器の周囲には外部電極の配設されていない一対の間隙が形成される。これら間隙は一対の外部電極間の絶縁を確保するのに機能するとともに、少なくとも一方は後述する導光用開口の少なくとも一部として用いることができる。
【0031】
外部電極は、アルミニウムなどの導電性金属の薄板を透光性放電容器の外面に接着剤によって貼着してもよいし、導電性ペーストを塗布、乾燥および焼成して形成してもよい。また、導電性金属を蒸着などにより直接被着形成してもよい。
【0032】
導光用開口は、透光性放電容器内に発生した光を外部に導出して利用するために配設される。細長い透光性放電容器の長手方向に分布する光を利用するために、透光性放電容器の長手方向に沿った導光用開口を形成する場合には、透光性放電容器の周囲に配設される一対の外部電極によって形成される一対の間隙の少なくとも一方に形成するのがよい。しかし、要すれば、一方または両方の外部電極の中央部において長手方向に沿ったスリットを形成して、導光用開口とすることもできる。
【0033】
外部電極間を絶縁するために、外部電極の外側に透明性絶縁被覆を形成することができる。この場合、透明性絶縁被覆は、透光性放電容器および一対の外部電極に密着して包囲して配設される。したがって、導光用開口およびこれと反対側の間隙をも一緒に被覆される。このため、導光用透光部から導出された光は、透明性絶縁被覆を透過して希ガス放電ランプの外部に取り出される。
【0034】
また、上記透明性絶縁被覆は、外部電極を配設した透光性放電容器を透明性シリコーンにディップし、固化させて形成することができる。もちろん、外部電極への給電のためのリード線の接続は前もって行っておくことが望ましい。
【0035】
さらに要すれば、バックライト装置用などにおいては、透明性絶縁被覆の上から透明性熱収縮チューブで被覆することができる。透明性熱収縮チューブは、透明フッ素樹脂などの比較的耐熱性に優れた素材の熱収縮チューブが好適である。
【0036】
さらにまた、導光用開口の反対側の間隙から光が漏れると困る場合には、前述した反射膜に加えるか、反射膜とは別に遮光膜外部電極の外側に形成することができる。
【0037】
希ガス放電ランプは、一対の電極間に高電圧印加されると放電を開始し点灯する。また、希ガス放電ランプは、外光がランプに届かない暗黒状態であっても、一対の外部電極の給電部近傍の放電容器内面に放電空間に露出するように電子放射物質が形成してあるので、初期電子放射物質からExo電子が初期電子として放射されるとともに、この初期電子が一対の電極間に印加た高電圧によって加速され、二次電子放射物質から多くの二次電子が放射され、放電をより確実に始動させることができる。
【0038】
請求項1の希ガス放電ランプによれば、一対の外部電極の給電部近傍の放電容器内面に放電空間に露出するように電子放射物質が形成されているので、暗黒状態での始動性を向上させることができる。
また、請求項1によれば、電子放射物質層は、初期電子放射物質および二次電子放射物質を混合して被膜状に形成したので、電子放射物質層を比較的容易に形成することができる。
【0039】
請求項2の希ガス放電ランプは、細長い透光性放電容器と;透光性放電容器に封入されたキセノンを含む希ガスを主成分とする放電媒体と;透光性放電容器の内面側に配設された蛍光体層と;透光性放電容器外面の長手方向に沿い対向して配設され、ともに一端側に給電部を有する一対の外部電極と;一対の外部電極の給電部近傍の放電容器内面であって、一方の外部電極側に初期電子放射物質が、他方の外部電極側に二次電子放射物質がそれぞれ区分けして放電空間に露出するように被膜状に形成された電子放射物質層と;一対の外部電極の間において透光性放電容器に形成された導光用開口と;を具備していることを特徴とする。
【0042】
請求項2によれば、請求項1と同様に暗黒状態での始動性を向上させることができるとともに、電子放射物質層は、一方の外部電極側に初期電子放射物質を、他方の外部電極側に二次電子放射物質をそれぞれ区分けして被膜状に形成したので、各物質の電子放射特性に応じた被膜面積や被膜構造をそれぞれ独立して形成することができる。
【0043】
請求項3は、請求項2記載の希ガス放電ランプにおいて、前記一方の外部電極は負極側の給電部に、前記他方の外部電極は正極側の給電部にそれぞれ接続されることを特徴とする。
【0044】
請求項3の希ガス放電ランプによれば、初期電子が放射される側の外部電極が負極であるので、初期電子が二次電子放射物質側に加速されて衝突し、より効率的に二次電子を放射させ、始動性を向上させることができる。
【0045】
なお、一方の外部電極を負極側に、他方の外部電極を正極側にして点灯すると、放電ランプは直流放電により点灯することになるが、始動時のみ極性を固定し、始動後は交流点灯に切り替え可能な点灯装置に放電ランプを接続してもよい。
【0046】
請求項4は、請求項1ないし3いずれか一記載の希ガス放電ランプにおいて、初期電子放射物質はα−アルミナであり、二次電子放射物質はマグネシアであることを特徴とする。
【0047】
請求項4の希ガス放電灯によれば、工業的に安価で取り扱いが容易な材質で電子放射物質層を形成することができる。
【0048】
請求項5の照明装置は、照明装置本体と;照明装置本体に配設された請求項1ないし4のいずれか一記載の希ガス放電ランプと;を具備していることを特徴とする。
【0049】
本発明において、「照明装置」とは、希ガス放電ランプが発生する光を何らかの目的で利用する装置の全てに適応する広い概念である。たとえば、画像読取装置、液晶などのバックライト装置、照明器具、信号灯装置などに適応する。
【0050】
なお、画像読取装置、バックライト装置を組み込んだたとえば複写機、ファクシミリ、スキャナなどのOA機器やパーソナルコンピュータなどの情報処理機器なども照明装置に含むものとする。
【0051】
また、「照明装置本体」とは、照明装置から希ガス放電ランプを除いた残余の部分を意味する。
【0052】
請求項5は、請求項1ないし4いずれか一記載の作用を有する希ガス放電ランプを備えた照明装置を提供する。
【0053】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0054】
図1は、本発明の希ガス放電ランプ11の実施の形態を示す一部切欠正面図である。図2は、同じく拡大横断面図である。図3は、図2のIII―III線断面を矢線方向から見た一部拡大断面図である。
【0055】
各図において、1は透光性放電容器、2は反射膜、3は蛍光体層、4は接着剤層、5A、5Bは一対の外部電極、5c,5cは給電部としての給電端子、6は透明性シリコーン膜、7は透明性熱収縮チューブ、8は導光用開口、9は電子放射物質層である。なお、図1および図3においては、説明のため反射膜2、接着剤層4、透明性シリコーン膜6、透明性熱収縮チューブ7は省略している。
【0056】
透光性放電容器1は、両端を封止した外径9.8mm、肉厚0.55mm、全長355mmの細長い透明軟質ガラスバルブからなり、内部に希ガスとしてキセノンを約20kPa封入している。なお、1aは排気チップで、透光性放電容器1の一端に配設された排気管を封じ切ることにより形成されるもので、排気管を通じて透光性放電容器1内を排気し、キセノンなどを封入した後に封止される。
【0057】
反射膜2は、平均粒径50ないし100nmの酸化チタン粒子を主成分として透光性放電容器1の内面の導光用開口8に対向する部分を除いた残余の部分に形成されている。
【0058】
蛍光体層3は、緑色発光のLaPO:Ce蛍光体を透光性放電容器1の内面の導光用開口8に対向する部分を除いて残余の部分に被着して形成されている。
【0059】
一対の外部電極5A、5Bは、それぞれ全長350mmの細長いアルミニウム箔からなり、長手方向の一端部にはんだ接続された給電端子5c,5cを備えている。
【0060】
また、一対の外部電極5A、5Bは、透光性放電容器1の長手方向に沿って延在するように、互いに離間対向して接着剤層4、4を介して貼着することによって透光性放電容器1の外面に配設されている。
【0061】
透明性シリコーン膜6は、外部電極5A、5Bの上から希ガス放電ランプ11を被覆しているが、ディップによって被着される。
【0062】
透明性熱収縮チューブ7は、透明フッ素樹脂からなり、透明性シリコーン膜6の上から希ガス放電ランプを被覆している。
【0063】
導光用開口8は、外部電極5A、5Bによって透光性放電容器1の長手方向に画成され、その幅が6mmである。
【0064】
導光用開口8の反対側の外部電極5A、5Bの間隔は約3mmである。
【0065】
電子放射物質層9は、給電端子5c、5c近傍の透光性放電容器1内面に容器1長手方向の長さが約5mmで形成されている。この電子放射物質層9は蛍光体層3の一部を剥がした領域に塗付形成されている。
【0066】
電子放射物質層9は、初期電子放射物質層9aが一方の外部電極5A側に、二次電子放射物質層9bが他方の外部電極5B側に位置するように区分けして形成されている。また、一方の外部電極5A側の給電端子5c側には負極側、他方の外部電極5Bの給電端子5c側には正極側となるように点灯装置(図示しない)に接続される。このように、初期電子が放射される初期電子放射物質層9a側の外部電極5Aが負極であるので、初期電子が二次電子放射物質層9b側に加速されて衝突し、より効率的に二次電子を放射させ、始動性を向上させることができる。
【0067】
本実施形態の希ガス放電ランプ11によれば、一対の外部電極5A、5Bの給電端子5c、5c近傍の放電容器1内面に電子放射物質層9が放電空間に露出するように形成されているので、始動時に電極5A,5Bに印加される高電圧を利用して初期電子および二次電子を効率よく生起させ、放電を開始させることができる。したがって、暗黒状態での始動性を向上させることができる。
【0068】
上記実施形態では、電子放射物質層9は、初期電子放射物質と二次電子放射物質とが区分けされるように形成されているが、酸化マグネシウム(MgO)、酸化アルミニウム(α−Al23)を約1:1の割合で混合したものを容器1長手方向の長さが約5mmの幅で塗付形成してもよい。このように初期電子放射物質と二次電子放射物質とを混合したものを塗付することで、電子放射物質層9を簡単に形成することができる。
【0069】
あるいは、MgO、α−Al23それぞれを単独してリング状に交互に数回塗付してもよい。さらに、MgO、α−Al23を単独で格子状や千鳥状に交互に塗付してもよい。
【0070】
図4は、本発明の照明装置実施形態としての画像読取装置を示す概念的断面図である。図において、11は希ガス放電ランプ、12は受光手段、13は信号処理手段、14は原稿載置面、15は反射板、16はケースである。
【0071】
希ガス放電ランプ11は、図1に示すものが用いられている。そして、希ガス放電ランプ11の導光用開口から出射した光は原稿載置面14を介して原稿(図示しない。)に向けて照射される。
【0072】
受光手段12は、原稿面からの反射光を受光するように配置されている。信号処理手段13は、受光手段12の出力信号を処理して画像信号を形成する。原稿載置面14は、透明ガラスからなり、その上に原稿を載置する。反射板15は、希ガス放電ランプ11から放射される光を原稿載置面14に指向させる。ケース15は、以上の各構成要素を収納している。
【0073】
そうして、希ガス放電ランプ11および受光手段12と、原稿載置面14とは、相対的に走査し合う。すなわち、いずれか一方または双方が反対方向に移動していく過程で受光手段12が移動方向に対して直角方向に順次原稿面からの反射光を受光していく。本実施形態の画像読取装置は、複写機、イメージスキャナおよびファクシミリなどのOA機器などに適応する。
【0074】
【発明の効果】
請求項1および2の希ガス放電ランプによれば、一対の外部電極の給電部近傍の放電容器内面に放電空間に露出するように電子放射物質層が形成されているので、暗黒状態での始動性を向上させることができる。
【0075】
請求項3の希ガス放電ランプによれば、初期電子が放射される側の外部電極が負極であるので、初期電子が二次電子放射物質側に加速されて衝突し、より効率的に二次電子を放射させ、始動性を向上させることができる。
【0076】
請求項4の希ガス放電灯によれば、工業的に安価で取り扱いが容易な材質で電子放射物質層を形成することができる。
【0077】
請求項5は、請求項1ないし4いずれか一記載の効果を有する希ガス放電ランプを備えた照明装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の希ガス放電ランプ実施形態を示す一部切欠正面図。
【図2】 図1の拡大横断面図。
【図3】 図2のIII―III線断面を矢線方向から見た一部拡大断面図。
【図4】 本発明の照明装置実施形態としての画像読取装置を示す概念的断面図。
【符号の説明】
1…透光性放電容器、 3…蛍光体層、 5A、5B…外部電極、 5c…給電部としての給電端子、 8…導光用開口、 9…電子放射物質層、 11…希ガス放電ランプ、

Claims (5)

  1. 細長い透光性放電容器と;
    透光性放電容器に封入されたキセノンを含む希ガスを主成分とする放電媒体と;
    透光性放電容器の内面側に配設された蛍光体層と;
    透光性放電容器外面の長手方向に沿い対向して配設され、ともに一端側に給電部を有する一対の外部電極と;
    初期電子放射物質および二次電子放射物質からなる混合物質を一対の外部電極の給電部近傍の放電容器内面に放電空間に露出するように被膜状に形成された電子放射物質層と;
    一対の外部電極の間において透光性放電容器に形成された導光用開口と;
    を具備していることを特徴とする希ガス放電ランプ。
  2. 細長い透光性放電容器と;
    透光性放電容器に封入されたキセノンを含む希ガスを主成分とする放電媒体と;
    透光性放電容器の内面側に配設された蛍光体層と;
    透光性放電容器外面の長手方向に沿い対向して配設され、ともに一端側に給電部を有する一対の外部電極と;
    一対の外部電極の給電部近傍の放電容器内面であって、一方の外部電極側に初期電子放射物質が、他方の外部電極側に二次電子放射物質がそれぞれ区分けして放電空間に露出するように被膜状に形成された電子放射物質層と;
    一対の外部電極の間において透光性放電容器に形成された導光用開口と;
    を具備していることを特徴とする希ガス放電ランプ。
  3. 前記一方の外部電極は負極側の給電部に、前記他方の外部電極は正極側の給電部にそれぞれ接続されることを特徴とする請求項2記載の希ガス放電ランプ。
  4. 初期電子放射物質はα−アルミナであり、二次電子放射物質はマグネシアであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一記載の希ガス放電ランプ。
  5. 照明装置本体と;
    照明装置本体に配設された請求項1ないし4のいずれか一記載の希ガス放電ランプと;
    を具備していることを特徴とする照明装置。
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