JP2000036289A - 希ガス放電灯及び原稿照射装置 - Google Patents

希ガス放電灯及び原稿照射装置

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JP2000036289A
JP2000036289A JP10203792A JP20379298A JP2000036289A JP 2000036289 A JP2000036289 A JP 2000036289A JP 10203792 A JP10203792 A JP 10203792A JP 20379298 A JP20379298 A JP 20379298A JP 2000036289 A JP2000036289 A JP 2000036289A
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external electrodes
envelope
discharge lamp
gas discharge
rare gas
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JP10203792A
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Norikazu Yamamoto
紀和 山本
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NEC Corp
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NEC Home Electronics Ltd
Nippon Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】比較的に簡単な構成によってチラツキの抑制さ
れた安定した放電状態が得られ、かつ光出力も改善でき
る希ガス放電灯を提供すること。 【解決手段】内面に発光層を有する外囲器1と、外囲器
1の外周面に、それのほぼ全長に亘って第1,第2の開
口部7,8が形成されるように互いに離隔して配置した
金属部材よりなる帯状の一対の外部電極5,6と、外部
電極5,6が被覆されるように装着した絶縁部材とを具
備し、前記第2の開口部8を形成する一対の外部電極
5,6の側縁部5b,6bに、端部を除く中央部分にの
み異形部5A,6Aを形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は希ガス放電灯及び
原稿照射装置に関し、特にOA機器における原稿照射装
置に適用される希ガス放電灯の軸方向の光特性及び原稿
照射装置の読み取り精度の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、原稿照射装置は、例えば図17
に示すように、放電灯Lからの放射光を原稿面Pに照射
し、原稿面Pからの反射光をCCD素子よりなるライン
センサSにて受光するように構成されている。
【0003】この装置に適用される放電灯としては、装
置の稼働態勢に応じて直ちに点灯し、かつその光量も極
めて短時間に所定の光量以上、例えば100%程度にま
で達することが要求されており、図18に示す希ガス放
電灯が提案されている。
【0004】同図において、1は例えばガラスバルブに
て密閉状に構成された直管状の外囲器であって、その内
面には希土類蛍光体,ハロリン酸塩蛍光体などの1種又
は2種以上の蛍光体を含む発光層2が形成されている。
特に、この発光層2には所定の開口角を有するアパ−チ
ャ部2aがほぼ全長に亘って形成されている。そして、
外囲器1の封着構造はガラスバルブの端部にディスク状
の封着ガラス板を封着して構成されているが、例えば単
にガラスバルブを加熱しながら縮径加工し溶断して構成
することもできる。尚、この外囲器1の密閉空間には水
銀などの金属蒸気を含まないキセノン,クリプトン,ネ
オン,ヘリウムなどの希ガスが単一又は混合して所定量
封入されているが、キセノンを主成分とする希ガスの封
入が望ましい。
【0005】この外囲器1の外周面にはシ−ト構体3が
密着するように巻回されている。このシ−ト構体3は、
例えば外囲器1の全長とほぼ同程度の長さを有する絶縁
性の透光性シ−ト4と、この透光性シ−ト4の一方の面
に互いに離隔して接着された金属部材よりなる帯状の一
対の外部電極5,6と、透光性シ−ト4の一方の面に形
成された図示しない接着層とから構成されている。尚、
このシ−ト構体3において、透光性シ−ト4としては、
例えばポリエチレンテレフタレ−ト(PET)樹脂が好
適するが、ポリエステル樹脂など他の樹脂も利用でき
る。又、外部電極5,6としては帯状のアルミニウム箔
が好適するが、ニッケル,銀,銅などの金属部材も利用
できる。
【0006】上述のシ−ト構体3は外囲器1の外周面
に、外部電極5,6が外囲器1と透光性シ−ト4との間
に位置するように巻回されており、巻回状態において、
透光性シ−ト4の一方の端部4aに他方の端部4bを重
ね合わせた上で接着されている。この状態において、外
部電極5,6の一方の側縁部間には第1の開口部7が、
外部電極5,6の他方の側縁部間には第2の開口部8が
それぞれ形成されており、発光層2からの放射光は主と
してアパ−チャ部2aを介して第1の開口部7から外部
に放出される。
【0007】この希ガス放電灯Lは、外部電極5,6に
高周波高電圧(例えば25KHzで2500V0-P )を
印加することにより、希ガス放電が生じ、発光層2から
光が放射される。発光層2から放射された光は主として
アパ−チャ部2aを介して第1の開口部7から外部に放
出される。特に、この希ガス放電灯Lには水銀が用いら
れていないために、点灯後における光量の立ち上がりが
急峻であり、ほぼ点灯と同時に光量が100%近くにま
で達するという特徴を有している。従って、この希ガス
放電灯Lは原稿照射装置の光源として好適するものであ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の希ガ
ス放電灯Lは、例えば図19に示すように、外囲器1の
ほぼ全長に亘って外部電極5,6が配置されており、外
部電極5,6によって形成される第1の開口部7の軸方
向の全長Ldから光が放出されるのであるが、その軸方
向の照度分布は、中央部分では比較的に均斉化されてい
るものの、端部では照度が中央部分に比較してかなり低
くなることから、軸方向の全体に亘っての均一性が損な
われる傾向にある。
【0009】従って、実際に、希ガス放電灯Lが原稿照
射装置に適用される場合には、照度分布の均一性が損な
われる領域を除外し、照度分布が比較的に均一化される
中央部分(以下、この部分を有効発光部と定義し、その
長さを有効発光長Lefという)からの放射光のみを利用
するように工夫されている。このために、第1の開口部
7における有効発光部の前面照度は、例えば図20にお
いて実線Aで示すように、有効発光長Lefの全体に亘っ
てほぼ均一化されるし、原稿面の照度もほぼ均一化され
る。
【0010】しかしながら、この希ガス放電灯Lは、点
灯初期においては上述のように有効発光部の全体に亘っ
てほぼ均一な照度分布が得られるものの、点灯後、時間
の経過と共に照度が徐々に減少し、10分程度で安定状
態に移行し、同図において点線Bで示すような照度分布
になる傾向にある。
【0011】この傾向は、外囲器(ガラスバルブ)1の
外径(管径)及び入力電力が大きくなるほど顕著に現わ
れ、特に、外囲器の端部に比べて中央部分において顕著
に現われる。例えば管径が6mmの場合には端部,中央
部分での照度の減衰率De,Dcは端部(De)で3.
6%、中央部分(Dc)で5〜6%程度であるが、管径
が8mmの場合には中央部分(Dc)が10%程度に増
加するようになる。これは、この希ガス放電灯は外部電
極5,6間に外囲器1としてのガラスバルブ,発光層
2,希ガスが存在するいわゆるコンデンサとして構成さ
れていることから、点灯によって負荷インピ−ダンスが
変化するためと推測される。
【0012】例えば外部電極5,6の軸方向の中央部分
では端部に比べて電流が流れ易い傾向にあることから、
中央部分での電流密度が高くなることによって外囲器1
の中央部分の温度も端部に比べて高くなる。このため
に、外囲器1の中央部分の内面に形成された発光層2は
外囲器の温度上昇の影響を受けてより発光強度が低下す
るようになり、特に、発光層2に例えばユ−ロピウム付
活アルミン酸バリウム・マグネシウム蛍光体(BaMg
2 Al1617:Eu)のような蛍光体が混入されている
場合には照度の減衰が顕著に現われる。
【0013】通常、図17に示す原稿照射装置において
は、希ガス放電灯Lを点灯させてから2秒後における照
度分布(配光パタ−ン)が記憶され、配光パタ−ンに相
対的なレベル変動が生じた場合には記憶デ−タに基づい
て補正が行われるために、原稿の読み取り精度を高精度
に維持することができるものである。
【0014】しかしながら、希ガス放電灯Lの軸方向の
照度分布は、上述のように、点灯初期には図20のA特
性にようであるが、安定状態への移行後には同図のB特
性のように中央部分での照度の減少が大きくなって不均
一になる。従って、点灯初期のA特性を基礎デ−タとし
て記憶しても、安定状態への移行時には、相対的なレベ
ル変動ではなく、配光パタ−ンが崩れているために、中
央部分の照度の減少分を補正することができなくなる。
従って、中央部分に相当する部分における原稿の読み取
り精度が損なわれるという問題がある。
【0015】一方、この希ガス放電灯は、熱陰極や冷陰
極を用いた放電灯のように外囲器の長手方向に沿った1
つの放電路によって点灯するものとは異なり、外部電極
5,6の間(外囲器1の長手方向に対してほぼ直角方
向)に無数の放電路が形成されることによって縞状の状
態で点灯するものであり、正常な点灯状態では縞状の放
電状態は目視することはできない。
【0016】しかしながら、電源ラインの電圧変動など
によってインバ−タ点灯回路の出力電圧が低下したりす
ると、縞状の放電状態が目視できるようになるのみなら
ず、放電位置(放電点)が一定化せず、絶えず外囲器の
長手方向に移動したりしてアパ−チャ部2aから放出さ
れる光にチラツキが生ずるようになる。
【0017】特に、この希ガス放電灯がファクシミリ,
イメ−ジスキャナなどのOA機器における原稿照射装置
に適用される場合には、アパ−チャ部2aの長手方向に
おけるそれぞれの位置の輝度が絶えず変動することによ
って、原稿の読み取り精度が著しく損なわれ、再生品位
が低下するという問題が生ずることがある。
【0018】それ故に、本発明の目的は、比較的に簡単
な構成によってチラツキの抑制された安定した放電状態
が得られ、かつ光出力も改善できる希ガス放電灯及び原
稿照射装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、上述
の目的を達成するために、内面に発光層を有する外囲器
と、外囲器の外周面に、それのほぼ全長に亘って第1,
第2の開口部が形成されるように互いに離隔して配置し
た金属部材よりなる帯状の一対の外部電極とを具備し、
前記第2の開口部を形成する一対の外部電極のうち、少
なくとも一方の外部電極の側縁部に、端部を除く中央部
分にのみ異形部を形成したことを特徴とし、本発明の第
2の発明は、前記発光層からの放射光を、主として第1
の開口部から外部に放出するように構成すると共に、第
1の開口部を形成する一対の外部電極のそれぞれの側縁
部をストレ−ト状に形成したことを特徴とする。
【0020】又、本発明の第3の発明は、内面に発光層
を有する外囲器と、外囲器の外周面に、それのほぼ全長
に亘って第1,第2の開口部が形成されるように互いに
離隔して配置した金属部材よりなる帯状の一対の外部電
極と、外部電極が被覆されるように装着した絶縁部材と
を具備し、前記第2の開口部を形成する一対の外部電極
のうち、少なくとも一方の外部電極の側縁部に、端部を
除く中央部分にのみ異形部を形成したことを特徴とし、
第4の発明は、前記絶縁部材を、透光性シ−ト又は熱収
縮性樹脂よりなる保護チュ−ブにて構成したことを特徴
とする。
【0021】又、本発明の第5の発明は、内面に発光層
を有する直管状の外囲器と、外囲器の全長とほぼ同程度
の長さを有する透光性シ−トの一方の面に金属部材より
なる帯状の一対の外部電極を、第1,第2の開口部が形
成されるように互いに離隔して配置し、かつ外部電極の
位置する側の透光性シ−ト面に接着層を形成してなるシ
−ト構体とを具備し、前記第2の開口部を形成する一対
の外部電極のうち、少なくとも一方の外部電極の側縁部
に、端部を除く中央部分にのみ異形部を形成し、かつ外
囲器の外周面にシ−ト構体を、外囲器と透光性シ−トと
の間に外部電極が位置するように巻回したことを特徴と
する。
【0022】又、本発明の第6の発明は、前記異形部
を、周期性を有するように形成したことを特徴とし、第
7の発明は、前記第2の開口部を形成する一対の外部電
極の側縁部に、端部を除く中央部分にのみ異形部を形成
したことを特徴とし、第8の発明は、前記第2の開口部
を形成する一対の外部電極のうち、一方の外部電極の側
縁部に、端部を除く中央部分にのみ異形部を形成すると
共に、他方の外部電極の側縁部をストレ−ト状に形成し
たことを特徴とする。
【0023】さらに、本発明の第9の発明は、内面に発
光層を有する外囲器の外周面に、それのほぼ全長に亘っ
て第1,第2の開口部が形成されるように一対の帯状の
外部電極を離隔して配置してなる希ガス放電灯の第1の
開口部からの放射光を原稿面に照射し、反射光をセンサ
にて受光する原稿照射装置において、前記希ガス放電灯
の第2の開口部を形成する外部電極のうち、少なくとも
一方の外部電極の側縁部に、端部を除く中央部分にのみ
異形部を形成したことを特徴とし、第10の発明は、前
記異形部を、周期性を有するように形成したことを特徴
とする。
【0024】
【発明の実施の形態】次に、本発明にかかる希ガス放電
灯の第1の実施例について図1〜図4を参照して説明す
る。尚、図18〜図19に示す先行技術と同一部分には
同一参照符号を付し、その詳細な説明は省略する。同図
において、この実施例の特徴部分は、第2の開口部8を
形成する外部電極5,6の側縁部5b,6bに、端部を
除く中央部分にのみ三角状の異形部5A,6Aを形成し
たことである。
【0025】この異形部5A,6Aは周期性を有するよ
うに形成されており、例えば外囲器1の外径が8mmの
場合には異形部5A,6Aを含めた幅が8mm,異形部
5A,6AのピッチPdが1.5〜2.0mm,異形部
(三角部分の頂点)の高さHが0.75〜1.0mm程
度の寸法に設定することが望ましいが、希ガス放電灯,
点灯装置の仕様によっては適宜に変更できる。尚、外部
電極5,6に形成された異形部5A,6Aのそれぞれの
頂点部は互いにほぼ対向するように配置されている。
尚、第1の開口部7の開口幅(間隔)は全長に亘ってほ
ぼ同一となるように設定されている。
【0026】特に、この異形部5A,6Aは外部電極
5,6の全長に対する20〜70%、好ましくは30〜
50%の範囲で、かつそれぞれの端部を除く部分に形成
されるが、外囲器1の軸方向の中心からそれぞれの端部
方向にほぼ対称となるように形成することが推奨され
る。しかしながら、異形部の形成長さが20%未満にな
ると、放電の安定性が損なわれ、チラツキも発生するよ
うになるし、逆に、70%を越えると、製造工程におけ
る作業性が損なわれるようになる。従って、異形部の形
成長さは上記範囲内に設定することが望ましい。
【0027】又、外部電極5,6のそれぞれの離隔部分
には第1,第2の開口部7,8が形成されており、それ
ぞれの開口角θ1 ,θ2 はθ1 >θ2 の関係に設定され
ている。第1の開口部7の開口角θ1 は60〜90°の
範囲が、第2の開口部8の開口角θ2 は55°程度がそ
れぞれ望ましい。しかしながら、第1の開口部7の開口
角θ1 は用途によっては上記範囲外に設定することも可
能であり、第2の開口部8は絶縁破壊しない程度に狭い
ことが望ましく、例えば最低2mm程度の離隔距離を確
保することが推奨される。尚、アパ−チャ部2aの開口
角は第1の開口部7の開口角θ1 とほぼ同程度に設定さ
れている。
【0028】さらには、発光層2は、希ガス放電灯の用
途によって、使用する蛍光体が1種のみにて構成した
り、2種以上を混合して構成されたりする。例えば三波
長域発光形の場合には、例えば青色領域に発光スペクト
ルを有するユ−ロピウム付活アルミン酸バリウム・マグ
ネシウム蛍光体,緑色領域に発光スペクトルを有するセ
リウム・テルビウム付活リン酸ランタン蛍光体,赤色領
域に発光スペクトルを有するユ−ロピウム付活硼酸イッ
トリウム・ガドリウム蛍光体を混合してなる混合蛍光体
にて形成され、その付着量は1cm2 当たり5〜30m
gの範囲に設定されている。この範囲では十分の光量
(光出力)が得られるものの、その付着量が5mg未満
になると、光量不足によって原稿面照度が不十分になる
し、逆に、付着量が30mgを超えると、均質な発光層
の形成が困難になる。従って、発光層2の付着量は上記
範囲内に設定することが望ましい。
【0029】この希ガス放電灯を製造するに先立って、
シ−ト構体3を含むシ−ト組立体3Aが準備される。こ
のシ−ト組立体3Aは例えば図5〜図6に示すように組
み立てられる。まず、図5(a)に示すように、例えば
一方の面に離型機能を有する長尺状のセパレ−タ3Sを
図示しない組立ステ−ジに載置すると共に、その一方の
面に例えばセパレ−タ3Sより幅が狭く、一方の面に接
着層9を有する長尺状の金属部材(例えばアルミニウム
箔)よりなる導電性シ−ト5Sを順に重ね合わせて接着
する。尚、セパレ−タ3Sは、例えば厚さが70μm程
度のPET樹脂が好適するが、材質,厚さは適宜に変更
できる。特に、重ね合わせはセパレ−タ3Sと導電性シ
−ト5Sとを別々のロ−ルから連続的に供給しながらロ
−ラなどを利用して重ね合わせることが望ましい。そし
て、図示しないカッタ−によって導電性シ−ト5Sに、
中央部分に三角状の異形部5A,6Aを有する対をなす
帯状の外部電極5,6が形成されるように図示点線の切
離部5Saを順次に形成する。尚、この切離部5Saは
導電性シ−ト5Sのみが切断されるだけで、セパレ−タ
3Sには切れ目が生じないように配慮されている。そし
て、外部電極として不要な部分5Sb,5Scをセパレ
−タ3Sから、切離部5Saを介して順次に分離(剥
離)すると、同図(b)に示すように、セパレ−タ3S
には端子51,61及び異形部5A,6Aを有する対を
なす外部電極5,6が所定の間隔で順に配列される。
【0030】次に、図6(a),(b)に示すように、
一方の面に接着層9aを有する長尺状の透光性シ−ト
(例えばPET樹脂)4Sをセパレ−タ3Sの一方の面
に、外部電極5,6が完全に被覆され、かつ端子51,
61が露呈されるように順に重ね合わせて接着する。
尚、この透光性シ−ト4Sは予めロ−ルに巻回してお
き、連続的に供給してセパレ−タ3Sに重ね合わせるこ
ともできる。次に、図示しないカッタ−によって透光性
シ−ト4Sに一定の間隔で図示点線の切離部4Scを形
成する。尚、この切離部4Scは透光性シ−ト4Sのみ
が切断されるだけで、セパレ−タ3Sには切れ目が生じ
ないように配慮されている。そして、セパレ−タ3Sに
例えばスポンジなどのように柔軟性ないし弾力性を有
し、かつ透光性シ−ト4Sより幅の狭い長尺状のスペ−
サ(3M)を重ね合わせて図示しないロ−ルに巻回する
ことにより、シ−ト組立体3Aが組み立てられる。尚、
スペ−サ3Mは、巻回した時にシ−ト組立体3Aが竹の
子状(幅方向の両端の巻回径が異なる状態)になる場合
に使用されるが、特に、シ−ト組立体3Aを巻回した際
に幅方向の全体に亘ってほぼ同一径に巻回され、形態が
崩れない場合には省略することもできる。
【0031】このように構成されたシ−ト組立体3Aを
用いて希ガス放電灯は、例えば図7〜図9に示すように
製造される。尚、この製造装置は、例えばシ−ト組立体
3Aからシ−ト構体3を分離する分離装置100と、分
離されたシ−ト構体3を受け取って一定の方向に移送す
る移送装置200と、移送装置200から供給されたシ
−ト構体3を外囲器1の外周面に巻回する巻回装置30
0とから構成されている。
【0032】まず、図7〜図8に示すように、シ−ト組
立体3Aは分離装置100のロ−ル101に配設され
る。そして、スペ−サ3Mはロ−ル102に巻き取られ
るように、シ−ト組立体3Aはバッファ部103を介し
てスクレ−パ104に移送されるようにセットされる。
特に、スクレ−パ104には例えば10°程度の鋭角な
折り返し部が形成されており、セパレ−タ3Sはこの折
り返し部に沿って一定のテンションが付与されてロ−ル
105に巻き取られる。シ−ト組立体3Aが図示矢印方
向に送られ、それのシ−ト構体3がスクレ−パ104の
下側に位置すると、その下側には移送装置200の分離
ステ−ジ201が配置されると共に、ステ−ジ201が
シ−ト構体3に近接ないし密着して真空吸着される。そ
して、ステ−ジ201はシ−ト組立体3Aの移動にほぼ
同期して図示矢印方向に移動する。尚、ステ−ジ201
はスライダ−202に固定されており、レ−ル203に
沿って移動自在に構成されている。セパレ−タ3Sがス
クレ−パ104の先端部104aにて鋭角に折り返され
ると、同部分にてシ−ト構体3が扱かれ、セパレ−タ3
Sから分離され始める。やがて、セパレ−タ3Sとステ
−ジ201の移動に関連してシ−ト構体3は完全に分離
され、図示点線のようにステ−ジ201に移されて所定
位置まで移送される。尚、シ−ト構体における透光性シ
−ト4Sには切離部4Scが適宜の間隔で形成されてい
るために、スクレ−パ104の先端部104aでの扱き
によって確実に分離される。この分離されたシ−ト構体
3が巻回装置300に供給されると、ステ−ジ201は
再び図8の実線位置に復帰する。尚、ステ−ジ201の
真空吸着機構は省略することも可能である。
【0033】次に、図9に示すように、巻回装置300
のステ−ジ301に載置されたシ−ト構体3はステ−ジ
301に、例えば真空吸着された上で、図示しないX,
Y軸方向の位置調整装置(X−Yテ−ブル)によって所
定位置に調整される。そして、外囲器1がシ−ト構体3
における透光性シ−ト4の一端4aに、それの長手方向
が外部電極5,6の長手方向に沿うように供給・配置さ
れる。この状態で、従動的に回転し、かつ上下動可能な
一対のロ−ラ302,302を外囲器1の上部に弾力的
に押し付けるように位置させる。この状態において、ス
テ−ジ301を矢印方向Mに図示しない駆動機構によっ
て移動させる。すると、外囲器1はロ−ラ302,30
2に押さえ付けられた状態で反時計方向に回転すると共
に、ロ−ラ302,302も外囲器1の回転に応じて従
動回転する。これによって、外囲器1の外周面の一部に
は透光性シ−ト4の一端4aが密着状態で接着される。
その後、ステ−ジ301を矢印方向Nに移動させると、
外囲器1はロ−ラ302,302に弾力的に押さえ付け
られた状態で時計方向に回転すると共に、ロ−ラ30
2,302も外囲器1の回転に応じて従動回転する。こ
の際に、シ−ト構体3の透光性シ−ト4は、既に外囲器
1に接着された一端4aを起点として、外囲器1の回転
に応じて外周面に巻回され始める。そして、外囲器1が
例えば390°程度回転(ほぼ1回転)すると、外囲器
1の外周面には、図1に示すように、透光性シ−ト4が
巻回される上、一端4aに他端4bが重ね合わされ、接
着層9aによって接着される。尚、外部電極5,6は接
着層9を介して外囲器1の外周面に接着される。又、ス
テ−ジ301の真空吸着力は外囲器1の回転による透光
性シ−ト4の外囲器1への巻回・接着によって容易に離
脱する程度に設定すれば、組み立て工程の途中で吸着停
止(開放),吸着力の調整などを省略できる。
【0034】この実施例によれば、第2の開口部8を形
成する外部電極5,6の側縁部5b,6bの端部を除く
中央部分には三角状の異形部5A,6Aが形成されてい
るために、外部電極5,6に端子51,61を介して高
周波高電圧を印加すると、異形部5A,6Aに電界が集
中する関係で、外部電極5,6にチラツキのない安定し
た放電が生起されるのみならず、異形部5A,6Aの形
成されていない部分でも同様に安定した放電が生起され
る。
【0035】しかも、外部電極5,6の中央部分は異形
部5A,6Aの形成によって電極としての面積が縮小さ
れるために、点灯時における電流密度が低くなり、点灯
初期から安定状態に至るまでに生ずる照度の減衰率D
c,Deを減少できる。従って、有効発光長Lefにおけ
る照度分布を均一化する方向に改善でき、原稿照射装置
での補正処理を容易化できる。
【0036】又、外部電極5,6の三角状の異形部5
A,6Aは外部電極の端部を除く中央部分に、それの全
長Ldの20〜70%、好ましくは30〜50%の範囲
に形成されているために、図5(a)に示すように、導
電性シ−ト5Sに外部電極5,6を形成するための切離
部5Saを形成した後、不要部分5Sb,5Scをセパ
レ−タ3Sから剥離する際に、切離部5Saに沿って不
要部分5Sb,5Scを確実に分離でき、必要部分が不
所望に破断されることがなくなる。従って、組み立て作
業を円滑に行うことができる。
【0037】特に、外部電極5,6の三角状の異形部5
A,6Aは周期性を有するようにほぼ同一ピッチPdで
形成されているために、外部電極5,6に高周波高電圧
を印加した場合、異形部5A,6Aにおける三角部分の
頂点部分に電界が集中し、異形部5A,6A間でそれぞ
れのピッチPdに応じた間隔で放電が生起されると同時
に、異形部5A,6Aの形成されていない部分でも異形
部のピッチとほぼ同じ間隔で放電が生起され、チラツキ
のない安定した放電状態が得られる。従って、少々の電
源変動が生じても確実に点灯させることができる。
【0038】その上、第2の開口部8を形成する外部電
極5,6の側縁部5b,6bには三角状の異形部5A,
6Aが形成されているものの、第1の開口部7を形成す
る外部電極5,6の側縁部5a,6aは光の放出に影響
を与えないストレ−ト状に構成されているために、第1
の開口部7から放出される放射光の幅を均一化できる。
従って、原稿照射装置に容易に適用することができる。
【0039】又、発光層2の付着量が1cm2 当たり5
〜30mgの範囲に設定されているために、アパ−チャ
部2aを介して第1の開口部7から放出される光出力を
効果的に増加できる。
【0040】特に、発光層2の付着量は通常の照明用蛍
光ランプに比較すると2〜10倍程度に設定されてお
り、通常の照明用蛍光ランプでは特性的に好ましいもの
ではないと考えられている量であるにも拘らず、希ガス
放電灯では光出力が有効に増加している。この原因につ
いては明らかではないが、外部電極5,6の間(外囲器
1の長手方向に対してほぼ直角方向)に無数の放電路が
形成されることによって縞状の状態で点灯する希ガス放
電灯に特有の現象と考えられる。
【0041】さらには、第1の開口部7の開口角θ1
60〜90°の範囲に設定すれば、第1の開口部7から
放出される光出力を一層に増加させることができる。こ
の際に、第2の開口部8の離隔長さ(異形部5A,6A
の先端部の間隔)を2mm程度に設定すれば、第2の開
口部8からの光の漏洩が抑制され、第1の開口部7から
放出される光出力の一層の改善効果が期待できる。
【0042】図10は本発明にかかる希ガス放電灯の第
2の実施例を示すものであって、基本的な構成は図1に
示す希ガス放電灯と同じである。異なる点は、第2の開
口部8を形成する外部電極5,6のうち、外部電極5の
側縁部5bにのみ三角状の異形部5Aを形成し、外部電
極6の側縁部6bはストレ−ト状に形成したことであ
る。
【0043】この実施例によれば、始動特性,点灯初期
から安定状態に至るまでに生ずる照度の減衰率Dc,D
eなどについても、第1の実施例とほぼ同様の効果が得
られる。
【0044】特に、この実施例では異形部5Aが一方の
外部電極5にしか形成されていないために、製造工程に
おいて導電性シ−ト5Sに切離部5Saを形成した後、
不要部分5Sb,5Scをセパレ−タ3Sから剥離する
作業をより能率的に確実に行うことができる。
【0045】又、第1の実施例のように、外部電極5,
6の側縁部5b,6bに異形部5A,6Aが形成されて
いる場合には、対向するそれぞれの異形部の頂点位置が
ほぼ一致していないと、安定した放電が生起されにくく
なる傾向にあるために、それぞれの異形部の頂点部が合
致するように配置しなければならない。しかしながら、
この実施例では一方にのみ異形部5Aが形成され、他方
がストレ−ト状に形成されているために、異形部同士の
位置合わせの必要がなく、製造性の改善が期待できる。
【0046】図11は本発明にかかる希ガス放電灯の第
3の実施例を示すものであって、基本的な構成は図1に
示す希ガス放電灯と同じである。異なる点は、第1の開
口部7に対応する外囲器の内面部分に形成されているア
パ−チャ部2aの開口角θ3を第1の開口部7の開口角
θ1 より大きく設定したことである。このアパ−チャ部
2aの開口角θ3 は例えば70〜110度の範囲に設定
されているが、用途,目的などに応じて適宜に変更でき
る。尚、第1の開口部7の開口角θ1 と第2の開口部8
の開口角θ2 はθ1 >θ2 に設定することが望ましい。
【0047】この実施例によれば、始動特性,点灯初期
から安定状態に至るまでに生ずる照度の減衰率Dc,D
eなどについても、第1の実施例とほぼ同様の効果が得
られる。
【0048】その上、外囲器1の外周面にシ−ト構体3
を巻回する際に、第1の開口部7とアパ−チャ部2aと
のセンタ−が若干ずれても、第1の開口部7から放出さ
れる光の光軸のずれを緩和できる。このために、例えば
原稿照射装置に適用しても、十分に高い読み取り精度を
得ることができる。
【0049】図12は本発明にかかる希ガス放電灯の第
4の実施例を示すものであって、基本的な構成は図1に
示す希ガス放電灯と同じである。異なる点は、透光性シ
−ト4のそれぞれの端部4a,4bを外部電極5の上に
おいて重ね合わせ、この重ね合わせ部分を超音波溶着し
たことである。
【0050】この実施例によれば、始動特性,点灯初期
から安定状態に至るまでに生ずる照度の減衰率Dc,D
eなどについても、第1の実施例とほぼ同様の効果が得
られる。
【0051】その上、重ね合わせ部分4a,4bの超音
波溶着が外部電極5の外側面において行われるために、
外囲器内面の発光層2に作用する超音波振動が緩和され
る。従って、第1〜第3の実施例に比較すると、発光層
2の外囲器内面からの剥離を抑制でき、光出力の改善が
期待できる。
【0052】図13は本発明にかかる希ガス放電灯の第
5の実施例を示すものであって、基本的な構成は図1に
示す希ガス放電灯と同じである。異なる点は、外囲器1
の外周面に一対の外部電極5,6を接着層を利用して貼
着した後に、外囲器1の外周面にPET樹脂などの透光
性シ−ト4Aを、外部電極5,6が被覆されるように巻
回して接着したことである。
【0053】この実施例によれば、外囲器1の外周面に
透光性シ−ト4Aを巻回するに先立って、外囲器1の外
周面にシリコ−ンワニスなどの透光性の絶縁被膜を形成
しておけば、外部電極間の絶縁耐力を改善できる。
【0054】図14は本発明にかかる希ガス放電灯の第
6の実施例を示すものであって、基本的な構成は図1に
示す希ガス放電灯と同じである。異なる点は、外囲器1
の外周面に一対の外部電極5,6を接着層を利用して貼
着した後に、外囲器1の外周面にPET樹脂などの熱収
縮性樹脂よりなる保護チュ−ブ13を、外部電極5,6
が被覆されるように装着し、熱収縮させたことである。
尚、この保護チュ−ブ13は外囲器1に装着した後、例
えば150〜200°C程度に加熱し、収縮させること
により外囲器1の外周面に密着される。
【0055】この実施例によれば、上述の各実施例に比
較すると、機械化,作業能率の点で劣るものの、保護チ
ュ−ブ13に接着層を使用しないために、端子の構成部
材と接着剤成分との反応による腐食がなく、長期間に亘
って安定した動作状態を維持できる上、保護チュ−ブ1
3に継目がないために、上述の実施例のように透光性シ
−ト4の端部の重ね合わせ部分の剥がれを完全に防止で
きる。
【0056】特に、外囲器1の外周面に保護チュ−ブ1
3を装着するに先立って、外囲器1の外周面にシリコ−
ンワニスなどの透光性の絶縁被膜を形成しておけば、外
部電極間の絶縁耐力を一層高めることができる。
【0057】図15は本発明にかかる希ガス放電灯の第
7の実施例を示すものであって、基本的な構成は図1に
示す希ガス放電灯と同じである。異なる点は、シ−ト構
体3の外周面にPET樹脂などの熱収縮性樹脂よりなる
保護チュ−ブ13を装着した後に、熱収縮させたことで
ある。尚、この保護チュ−ブ13はシ−ト構体3に装着
した後、例えば150〜200°C程度に加熱し、収縮
させることにより透光性シ−ト4の外周面に密着され
る。
【0058】この実施例によれば、希ガス放電灯の適用
部所における環境条件が厳しい,安全基準が高いなどの
場合には、例えば耐熱性などに優れ、かつ透光性を有す
る保護チュ−ブ13にてシ−ト構体3を被覆することに
よって、より高品位の製品を提供できる。
【0059】特に、この実施例の構造は、図10〜図1
4に示す実施例にも適用することができる。
【0060】図16は本発明にかかる原稿照射装置の実
施例を示すものである。同図において、DLは図1に示
す本発明にかかる希ガス放電灯であって、第1の開口部
7の中心(光軸)が原稿面Pに一致するように配置され
ている。原稿面Pからの反射光はラインセンサSが受光
できるように構成されている。
【0061】この実施例によれば、第2の開口部8を形
成する外部電極5,6の側縁部5b,6bの中央部分に
は三角状の異形部5A,6Aが形成されているために、
安定した放電が得られるのみならず、中央部分及び端部
における照度の減衰率Dc及びDeを先行技術に比較し
て改善できる。従って、有効発光部における軸方向の照
度分布をより均一な方向に改善でき、装置での補正処理
の簡易化,原稿の読み取り精度の向上を図ることができ
る。
【0062】尚、本発明は、何ら上記実施例にのみ制約
されることなく、例えば発光層はアパ−チャ部を形成す
ることなく、外囲器の内面全体に形成することもでき
る。又、透光性シ−トの端部の重ね合わせ部分は単に接
着の他に、熱溶着したり,超音波溶着したり,接着と溶
着を併用したりすることもできるし、透光性シ−ト,保
護チュ−ブなどの絶縁部材は省略することもできる。さ
らには、異形部の形態は三角状の他、半円状,矩形状な
ども採用できるし、それのピッチ,高さ,形成範囲など
は希ガス放電灯のサイズに応じて適宜に変更できる。
【0063】
【実施例】次に、第1の実験例について説明する。ま
ず、イエロ−グリ−ンの発光色を有するセリウム・テル
ビウム付活イットリウム・シリケ−ト蛍光体(Y2 Si
5:Ce,Tb)を含む水溶性の蛍光体塗布液を外径
が8mm,肉厚が0.5mm,長さが360mmの鉛ガ
ラスよりなる外囲器の内面に塗布し発光層を形成する。
次に、スクレ−パを用いて発光層の一部を強制的に剥が
すことによって開口角75°のアパ−チャ部を形成す
る。尚、発光層の付着量は15mg/cm2 である。次
に、外囲器を封止し、内部空間にキセノンガスを120
トルの封入圧力で封入する。然る後、この外囲器の外周
面にシ−ト構体を図5〜図9に示す方法にて希ガス放電
灯を製造した。尚、一対の外部電極には長さLdが35
4mm,幅が8mmのアルミニウム箔を用い、第2の開
口部を形成する一対の外部電極の側縁部の中央部分にピ
ッチPdが1.5mmで頂点の高さが0.75mmの三
角状の異形部を形成した(図2参照)。
【0064】この希ガス放電灯において、異形部を外部
電極の軸方向の中心から端部方向に対称的に形成し、か
つそれの外部電極の長さLdに対する形成比率を20〜
70%の範囲で変化させ、点灯後、10分経過時の中央
部分及び端部の照度の減衰率Dc及びDeを測定したと
ころ、Dcは8%,Deは1.5%であった。尚、異形
部を形成しないものではDcは10%であり、Deは
3.6%であった。特に、ユ−ザ−からは、端部の照度
の減衰率Deは2%以内に抑えることが望まれているこ
とから、1.5%の減衰率はユ−ザ−の要求を十分に満
たすものである。尚、放電の安定性,製造性などの観点
から、異形部は30〜50%の範囲に形成することが望
ましい。
【0065】次に、第2の実験例について説明する。第
1の実験例の希ガス放電灯において、一方の外部電極の
異形部をストレ−ト状に変更し、かつ異形部の形成範囲
を中央部分の30%に固定し、点灯後、10分経過時の
中央部分及び端部の照度の減衰率Dc及びDeを測定し
たところ、Dcは8%,Deは1.8%であった。
【0066】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、第2の開
口部を形成する外部電極のうち、いずれか一方の外部電
極の側縁部に、端部を除く中央部分には異形部が形成さ
れているために、外部電極に高周波高電圧を印加する
と、異形部に電界が集中する関係で、外部電極間にチラ
ツキの抑制された安定した放電が生起されるのみなら
ず、異形部の形成されていない外部電極間にも同様に安
定した放電が生起される。
【0067】しかも、外部電極の中央部分は異形部の形
成によって電極としての面積が縮小されるために、点灯
時における電流密度が低くなり、点灯初期から安定状態
に至るまでに生ずる中央部分及び端部における照度の減
衰率を減少できる。従って、有効発光長における照度分
布を均一化する方向に改善でき、原稿照射装置に適用し
た場合、補正処理の容易化は勿論のこと、照度分布の改
善により原稿の読み取り品位を高めることができる。
【0068】又、外部電極の異形部は外部電極の端部を
除く中央部分に形成されているために、例えば導電性シ
−トに外部電極を形成するための切離部を形成した後、
不要部分を剥離するような製造作業を採用する場合に
は、切離部に沿って不要部分を確実に分離でき、必要部
分が不所望に破断されることがなくなる。従って、組み
立て作業を円滑に行うことができる。
【0069】特に、外部電極の異形部に周期性を付与す
れば、外部電極に高周波高電圧を印加した場合、異形部
に電界が集中し、異形部のピッチに応じた間隔で放電が
生起されると同時に、異形部の形成されていない部分で
も異形部のピッチとほぼ同じ間隔で放電が生起され、チ
ラツキの抑制された安定した放電状態が得られる。従っ
て、原稿照射装置に適用した場合には、安定した原稿の
読み取り精度が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す縦断面図。
【図2】図1に示す外囲器,外部電極部分の展開図であ
って、同図(a)は平面図、同図(b)は要部拡大図。
【図3】図1に示すシ−ト構体の展開図。
【図4】図3の側断面図。
【図5】本発明にかかるシ−ト組立体の製造方法を説明
するための図であって、同図(a)はセパレ−タに導電
性シ−トを重ね合わせた状態を示す平面図、同図(b)
は導電性シ−トの不要部分を除去して外部電極を形成し
た状態を示す平面図。
【図6】本発明にかかるシ−ト組立体の製造方法を説明
するための図であって、同図(a)はセパレ−タに透光
性シ−トを重ね合わせた状態を示す平面図、同図(b)
は同図(a)の要部断面図。
【図7】本発明にかかる製造装置の概略側面図。
【図8】図7に示す製造装置の要部拡大断面図。
【図9】本発明にかかるシ−ト構体の外囲器への巻回方
法を説明するための断面図。
【図10】本発明の第2の実施例を示す外囲器,外部電
極部分の展開図。
【図11】本発明の第3の実施例を示す縦断面図。
【図12】本発明の第4の実施例を示す縦断面図。
【図13】本発明の第5の実施例を示す縦断面図。
【図14】本発明の第6の実施例を示す縦断面図。
【図15】本発明の第7の実施例を示す縦断面図。
【図16】本発明にかかる原稿照射装置の概略図。
【図17】従来の原稿照射装置の概略図。
【図18】先行技術にかかる希ガス放電灯の縦断面図。
【図19】図18に示す外部電極の有効発光長を説明す
るための図。
【図20】有効発光長と照度分布との関係を示す図。
【符号の説明】
DL 希ガス放電灯 S ラインセンサ 1 外囲器 2 発光層 2a アパ−チャ部 3 シ−ト構体 4,4A 透光性シ−ト(絶縁部材) 4a,4b 端部 5,6 外部電極 5a,5b,6a,6b 側縁部 5A,6A 異形部 7 第1の開口部 8 第2の開口部 9,9a 接着層 13 保護チュ−ブ(絶縁部材)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内面に発光層を有する外囲器と、外囲器
    の外周面に、それのほぼ全長に亘って第1,第2の開口
    部が形成されるように互いに離隔して配置した金属部材
    よりなる帯状の一対の外部電極とを具備し、前記第2の
    開口部を形成する一対の外部電極のうち、少なくとも一
    方の外部電極の側縁部に、端部を除く中央部分にのみ異
    形部を形成したことを特徴とする希ガス放電灯。
  2. 【請求項2】 前記発光層からの放射光を、主として第
    1の開口部から外部に放出するように構成すると共に、
    第1の開口部を形成する一対の外部電極のそれぞれの側
    縁部をストレ−ト状に形成したことを特徴とする請求項
    1に記載の希ガス放電灯。
  3. 【請求項3】 内面に発光層を有する外囲器と、外囲器
    の外周面に、それのほぼ全長に亘って第1,第2の開口
    部が形成されるように互いに離隔して配置した金属部材
    よりなる帯状の一対の外部電極と、外部電極が被覆され
    るように装着した絶縁部材とを具備し、前記第2の開口
    部を形成する一対の外部電極のうち、少なくとも一方の
    外部電極の側縁部に、端部を除く中央部分にのみ異形部
    を形成したことを特徴とする希ガス放電灯。
  4. 【請求項4】 前記絶縁部材を、透光性シ−ト又は熱収
    縮性樹脂よりなる保護チュ−ブにて構成したことを特徴
    とする請求項3に記載の希ガス放電灯。
  5. 【請求項5】 内面に発光層を有する直管状の外囲器
    と、外囲器の全長とほぼ同程度の長さを有する透光性シ
    −トの一方の面に金属部材よりなる帯状の一対の外部電
    極を、第1,第2の開口部が形成されるように互いに離
    隔して配置し、かつ外部電極の位置する側の透光性シ−
    ト面に接着層を形成してなるシ−ト構体とを具備し、前
    記第2の開口部を形成する一対の外部電極のうち、少な
    くとも一方の外部電極の側縁部に、端部を除く中央部分
    にのみ異形部を形成し、かつ外囲器の外周面にシ−ト構
    体を、外囲器と透光性シ−トとの間に外部電極が位置す
    るように巻回したことを特徴とする希ガス放電灯。
  6. 【請求項6】 前記異形部を、周期性を有するように形
    成したことを特徴とする請求項1,3,5のいずれかに
    記載の希ガス放電灯。
  7. 【請求項7】 前記第2の開口部を形成する一対の外部
    電極の側縁部に、端部を除く中央部分にのみ異形部を形
    成したことを特徴とする請求項1,3,5のいずれかに
    記載の希ガス放電灯。
  8. 【請求項8】 前記第2の開口部を形成する一対の外部
    電極のうち、一方の外部電極の側縁部に、端部を除く中
    央部分にのみ異形部を形成すると共に、他方の外部電極
    の側縁部をストレ−ト状に形成したことを特徴とする請
    求項1,3,5のいずれかに記載の希ガス放電灯。
  9. 【請求項9】 内面に発光層を有する外囲器の外周面
    に、それのほぼ全長に亘って第1,第2の開口部が形成
    されるように一対の帯状の外部電極を離隔して配置して
    なる希ガス放電灯の第1の開口部からの放射光を原稿面
    に照射し、反射光をセンサにて受光する原稿照射装置に
    おいて、前記希ガス放電灯の第2の開口部を形成する外
    部電極のうち、少なくとも一方の外部電極の側縁部に、
    端部を除く中央部分にのみ異形部を形成したことを特徴
    とする原稿照射装置。
  10. 【請求項10】 前記異形部を、周期性を有するように
    形成したことを特徴とする請求項9に記載の原稿照射装
    置。
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