JP3741882B2 - 希ガス放電灯 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は希ガス放電灯に関し、特にガラスバルブの内面にアパ−チャ部を有する発光層を形成すると共に、外周面に一対の帯状の外部電極を配置した希ガス放電灯の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
本出願人は、先に、図17に示す希ガス放電灯を提案した。同図において、1は例えばガラスバルブにて密閉状に構成された直管状の外囲器であって、その内面には希土類蛍光体,ハロリン酸塩蛍光体などの1種又は2種以上の蛍光体を含む発光層2が形成されている。特に、この発光層2には所定の開口角を有するアパ−チャ部2aがほぼ全長に亘って形成されている。そして、外囲器1の封着構造はガラスバルブの端部にディスク状の封着ガラス板を封着して構成されているが、例えば単にガラスバルブを加熱しながら縮径加工し溶断するいわゆるトップシ−ルによって構成することもできる。尚、この外囲器1の密閉空間には水銀などの金属蒸気を含まないキセノンガスを主成分とする希ガスが所定量封入されている。
【0003】
この外囲器1の外周面にはそれのほぼ全長に亘って金属部材よりなる帯状の一対の外部電極5,6が、互いに離隔し、かつ離隔部分に第1,第2の開口部7,8が形成されるように配置されている。さらに、この外囲器1の外周面には透光性で絶縁性に優れた筒状のガラス部材又はセラミック部材よりなる外装部材10が、外部電極5,6が被覆されるように装着されている。
【0004】
このように構成された希ガス放電灯Lは、例えば 図18に示す点灯装置によって点灯される。この点灯装置は、例えば周波数が30KHz,電圧が1880V程度の高周波電圧を発生し、かつ出力波形がほぼ正弦波である高周波電圧発生回路(例えばインバ−タ回路)Hと、直流電源EBからインバ−タ回路Hへの電力供給をコントロ−ルするトランジスタなどのスイッチング素子Qと、スイッチング素子Qを駆動制御するための駆動回路Pと、平滑用のコンデンサCとから構成されている。インバ−タ回路Hは、例えば一次コイルTRa,TRb、二次コイルTRc及び励磁コイルTRdを有する発振トランスTRと、一次コイルTRa,TRbの中点とスイッチング素子Qとの間に接続されたチョ−クコイルCHと、一次コイルTRa,TRbに接続された第1,第2のスイッチング素子(例えば第1,第2のトランジスタ)Qa,Qbと、第1,第2のトランジスタQa,Qbのベ−スと励磁コイルTRdとに接続された抵抗Ra,Rbとから構成されている。そして、インバ−タ回路Hの出力側(二次コイルTRc)には希ガス放電灯Lの外部電極5,6が接続されている。
【0005】
この点灯装置において、駆動回路Pからスイッチング素子Qのベ−スに駆動信号を付与すると、スイッチング素子Qは適宜の間隔でオン,オフする。スイッチング素子QがONの期間中、第1,第2のトランジスタQa,Qbは抵抗Ra,Rb及び発振トランスTRとの協同作用によって適時にオン,オフし、これによって発振トランスTRの二次コイルTRcには上述の高周波電圧が発生して希ガス放電灯Lの外部電極5,6に印加される。これにより、この希ガス放電灯Lは、熱陰極や冷陰極を用いた放電灯のように外囲器の長手方向に沿った1つの放電路によって点灯するものとは異なり、外部電極5,6の間(外囲器1の長手方向に対してほぼ直角方向)に無数の放電路が形成されることによって縞状の状態で点灯する。この状態において、希ガスの励起線によって発光層2が励起されて発光し、光はアパ−チャ部2aから第1の開口部7を介して外部に放出される。
【0006】
特に、この希ガス放電灯Lには水銀が用いられていないために、点灯後における光量の立ち上がりが急峻であり、点灯と同時に光量がほぼ100%近くまで達するという特徴を有している。このために、ファクシミリ,イメ−ジスキャナ,複写機などのOA機器の原稿読取用の光源として好適するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この希ガス放電灯Lは、上述のように外部電極5,6に高周波電圧を印加することによってガラスバルブを介して外部電極間に放電が生起されて点灯されるのであるが、この際に、ガラスバルブにも電流が流れ、この電流によってガラスバルブが自己発熱して温度上昇し、温度上昇に伴うガラスバルブの抵抗値の低下によって過大な電流が流れる傾向にある。
【0008】
例えば外囲器を構成するガラス部材にソ−ダガラスを適用すると、ソ−ダガラスの150°Cにおける体積抵抗率は1×108 Ωcmのように小さいために、希ガス放電灯の点灯初期に、ガラスバルブに流れる電流によってガラスバルブが異常発熱し、発光効率が低下するのみならず、過大な電流によって点灯装置が焼損したりする。
【0009】
特に、外囲器を構成するガラス部材に鉛ガラスを適用すると、点灯初期においては上述の問題を効果的に解決できる。これは、鉛ガラスの150°Cにおける体積抵抗率が1×1011Ωcmであり、ソ−ダガラスに比較すると格段に大きくなっていることから、点灯初期に鉛ガラスの自己発熱に基づく異常発熱への発展,発光効率の低下,点灯装置の焼損などのトラブルを最小限に止めることができるものである。
【0010】
尚、本発明者は、ガラスバルブの異常発熱,発光効率の低下,点灯装置の焼損などの防止にはガラス部材の150°Cにおける体積抵抗率が1×109 Ωcm以上あればよいことを別の実験によって確認している。
【0011】
しかしながら、上述の希ガス放電灯Lは外囲器1の外周面が外装部材10によって覆われているために、熱放散性に劣り、熱が蓄積される傾向にある。従って、点灯初期においても、鉛ガラスの自己発熱に基づいて不所望に温度上昇し、点灯時間の経過と共にガラスバルブの抵抗値は徐々に低下するようになる。そして、点灯初期から例えば100〜300時間程度も経過すると、抵抗値の大幅な低下によって過大な電流が流れるようになり、発熱が異常に進行して発光効率が低下したり、図18に示す点灯装置が焼損したりするようになる。特に、点灯装置が高出力化されている場合には、これらの傾向が一層顕著に現われる。
【0012】
又、鉛ガラスはソ−ダガラスに比較して軟化点が70〜80°C程度低いために、焼成工程において、外囲器内面に形成された蛍光体塗布膜に含まれるバインダを十分に焼散させるべく焼成温度を高くすると、発光層2を構成する蛍光体が鉛ガラスに融着され易くなって発光効率が例えば10%程度も低下するようになるのみならず、外囲器1が変形し易くなり、排気ヘッドへの装着性(密着性)が損なわれたり、装着時に破損し易くなる。かといって、蛍光体の融着や外囲器の変形が生じない程度にまで焼成温度を下げると、バインダの焼散が不十分になり、希ガス放電灯の始動特性,発光特性が損なわれるようになる。
【0013】
さらには、鉛ガラスは、その製造の際に、有害物質などの排出により環境の汚染が懸念されていることから、近時、その使用を自粛する傾向にある。従って、希ガス放電灯においても、鉛ガラスに代わるガラス部材が求められている。
【0014】
それ故に、本発明の目的は、外囲器の自己発熱状態が長時間に亘って継続しても、外囲器の不所望な発熱状態への発展,過大な電流による点灯装置の焼損などを抑制できる希ガス放電灯を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
従って、本発明は、上述の目的を達成するために、内面に1種又は2種以上の蛍光体を含む発光層を有する直管状の外囲器と、外囲器の外周面に、それのほぼ全長に亘って互いに離隔し、かつ離隔部分に第1,第2の開口部が形成されるように位置する金属部材よりなる帯状の一対の外部電極と、外囲器の外周面に、外部電極が被覆されるように装着した透光性で絶縁性の外装部材とを具備し、前記外囲器を、150°Cにおける体積抵抗率が1×109 Ωcm以上で、かつ酸化珪素,酸化硼素を主成分とする鉛を含まないガラス部材にて構成したことを特徴とする。
【0016】
又、本発明の第の発明は、内面に1種又は2種以上の蛍光体を含む発光層を有する直管状の外囲器と、外囲器の全長とほぼ同程度の長さを有する外装部材としての透光性シ−トの一方の面に金属部材よりなる帯状の一対の外部電極を互いに離隔し、かつ離隔部分に第1,第2の開口部が形成されるように配置すると共に、外部電極の位置する側の透光性シ−ト面に接着層を形成してなるシ−ト構体とを具備し、前記外囲器を、150°Cにおける体積抵抗率が1×109 Ωcm以上で、かつ酸化珪素,酸化硼素を主成分とする鉛を含まないガラス部材にて構成すると共に、外囲器の外周面にシ−ト構体を、外囲器と透光性シ−トとの間に外部電極が位置するように巻回したことを特徴とする。
【0017】
又、本発明の第の発明は、内面に1種又は2種以上の蛍光体を含む発光層を有する直管状の外囲器と、外囲器の全長とほぼ同程度の長さを有する透光性シ−トの一方の面に金属部材よりなる帯状の一対の外部電極を互いに離隔し、かつ離隔部分に第1,第2の開口部が形成されるように配置すると共に、外部電極の位置する側の透光性シ−ト面に接着層を形成してなるシ−ト構体と、外囲器より大きい外径を有する筒状のガラス部材又はセラミック部材よりなる透光性の外装部材とを具備し、前記外囲器を、150°Cにおける体積抵抗率が1×109 Ωcm以上で、かつ酸化珪素,酸化硼素を主成分とする鉛を含まないガラス部材にて構成すると共に、外囲器の外周面にシ−ト構体を、外囲器と透光性シ−トとの間に外部電極が位置するように巻回し、シ−ト構体上に外装部材を装着したことを特徴とする。
【0018】
又、本発明の第の発明は、前記発光層の付着量を1cm2 当たり5〜30mgの範囲に設定したことを特徴とし、第の発明は、前記第1の開口部にほぼ対応する外囲器の内面部分に、発光層の形成されないアパ−チャ部を形成したことを特徴とする。
【0019】
さらに、本発明の第の発明は、前記外装部材を筒状のガラス部材又はセラミック部材にて構成したことを特徴とし、第の発明は、前記外装部材と外囲器との間に透光性の絶縁部材を介在させたことを特徴とし、第の発明は、前記外装部材を熱収縮性樹脂よりなるチュ−ブにて構成し、外囲器の外周面に装着した後に、加熱処理することによって外囲器の外周面にほぼ密着させることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、本発明にかかる希ガス放電灯の第1の実施例について 図1〜図3を参照して説明する。尚、 図17に示す先行技術と同一部分には同一参照符号を付し、その詳細な説明は省略する。同図において、この実施例の特徴部分は、外囲器1Aを、150°Cにおける体積抵抗率が1×109 Ωcm以上で、かつ酸化珪素,酸化硼素を主成分とする鉛を含まないガラス部材にて構成したことと、この外囲器1Aの内面に1種又は2種以上の蛍光体を含む発光層2Aを形成すると共に、発光層2Aの付着量を1cm2 当たり5〜30mgの範囲に設定したことと、外囲器1Aの外周面にシ−ト構体3を、透光性シ−ト4と外囲器1Aとの間に外部電極5,6が位置するように巻回すると共に、シ−ト構体上に外囲器1Aより大きい外径を有する筒状のガラス部材又はセラミック部材よりなる外装部材10を装着したことと、外部電極5,6における第1の開口部7の開口角θ1 を第2の開口部8の開口角θ2 より大きく設定すると共に、開口角θ1 を例えば60〜120°の範囲に設定したことである。尚、外部電極5,6における第1の開口部7にほぼ対応する外囲器1Aの内面部分には発光層2Aを形成しないアパ−チャ部2aが形成されている。
【0021】
この外囲器1Aの構成部材としては、上述のように150°Cにおける体積抵抗率が1×109 Ωcm以上であり、酸化珪素,酸化硼素を主成分とする鉛を含まない硼珪酸ガラス系(以下、便宜的にBFKガラスと呼称する)が好適するものである。このBFKガラスは、例えば酸化珪素(SiO2 ),アルミナ(Al23 ),酸化硼素(B23 ),酸化ナトリウム(Na2 0),酸化カリウム(K2 0),酸化リチウム(Li2 0),酸化チタン(TiO2 )などから構成されており、組成比は例えば酸化珪素67.6%,アルミナ4%,酸化硼素18%,酸化ナトリウム1%,酸化カリウム8%,酸化リチウム1%,酸化チタン0.4%程度に設定されているが、所望するガラス特性によっては上述の条件を満たす範囲において組成比を適宜に変更できる。尚、このBFKガラスの軟化点はほぼ705°Cであり、150°Cにおける体積抵抗率はほぼ7.9×1012Ωcmである。
【0022】
又、この外囲器1Aの肉厚は、例えば0.2〜0.7mmの範囲に設定されており、この範囲では一応の生産性,光特性などが得られる。しかしながら、肉厚が0.4mm未満、特に0.2mm未満になると、外囲器1Aの機械的な強度が極端に低下するために、量産設備による生産工程でのガラス破損に伴う不良率が増加するようになるし、逆に、肉厚が0.7mmを超えると、縞状の放電状態が目視され、アパ−チャ部2aから放出される光にチラツキが生ずるようになるのみならず、希ガス放電灯にパワ−が十分に入らなくなって光出力が低下するようになる。従って、外囲器1Aの肉厚は上記範囲内に設定することが望ましい。
【0023】
又、発光層2Aは、希ガス放電灯の用途によって、使用する蛍光体が1種のみにて構成されたり、2種以上を混合して構成されたりする。例えば三波長域発光形の場合には、例えば青色領域に発光スペクトルを有するユ−ロピウム付活アルミン酸バリウム・マグネシウム蛍光体,緑色領域に発光スペクトルを有するセリウム・テルビウム付活リン酸ランタン蛍光体,赤色領域に発光スペクトルを有するユ−ロピウム付活硼酸イットリウム・ガドリウム蛍光体を混合してなる混合蛍光体にて形成され、その付着量は1cm2 当たり5〜30mgの範囲に設定されている。この範囲では所望の光出力が得られるものの、その付着量が5mg未満になると、光出力が低下してしまい原稿面照度が不足するようになるし、逆に、30mgを超えると、均質な発光層の形成が困難になる。従って、発光層2Aの付着量は上記範囲内に設定することが望ましい。
【0024】
又、上述のシ−ト構体3は、例えば 図2〜 図3に示すように、外囲器1Aの全長とほぼ同程度の長さを有する絶縁性の透光性シ−ト4と、この透光性シ−ト4の一方の面に互いに所定の間隔だけ離隔・配置して接着された金属部材よりなる帯状の一対の外部電極5,6と、この外部電極5,6の端部から、それと電気的な接続関係を有し、かつ導出端が透光性シ−ト4の端縁部分より突出するように導出された端子51,61と、透光性シ−ト4の一方の面に付与された接着層9とから構成されている。このシ−ト構体3において、透光性シ−ト4は、例えば肉厚が20〜100μmの範囲に設定された絶縁性,透光性に優れた部材にて構成されており、例えばポリエチレンテレフタレ−ト(PET)樹脂が好適するが、ポリエステル樹脂など他の樹脂も利用できる。又、外部電極5,6は、例えば肉厚が10〜100μmの範囲に設定された金属部材にて構成されており、例えばアルミニウム箔が好適するが、他の金属部材なども適用可能である。尚、透光性シ−ト4及び外部電極5,6の厚さは用途などによっては上述の範囲から逸脱して設定することも可能である。
【0025】
このシ−ト構体3は外囲器1Aの外周面に、外部電極5,6が外囲器1Aと透光性シ−ト4との間に位置するように巻回・接着されており、その上には筒状のガラス部材又はセラミック部材よりなる外装部材10が装着されている。尚、外装部材10の端部には図示しない筒状のキャップが装着され、その内部にはポリアミド樹脂などのホットメルトなどが充填されることによって外装部材10,シ−ト構体3,外囲器1Aの端部が気密に封止されている。上述の外装部材10としては、例えばバリウムガラスなどが好適するが、他のガラス部材も利用可能である。このバリウムガラスは、例えば珪酸、アルミナ、硼酸、カリウム,バリウム,カルシウムの酸化物などから構成されており、それの軟化点はほぼ665°C,150°Cにおける体積抵抗率はほぼ1×1011Ωcmである。
【0026】
さらに、外部電極5,6のそれぞれの離隔部分には第1,第2の開口部7,8が形成されており、それぞれの開口角θ1 ,θ2 はθ1 >θ2 の関係に設定されている。第1の開口部7の開口角θ1 は60〜120°の範囲が、第2の開口部8の開口角θ2 は55°程度がそれぞれ望ましい。しかしながら、第2の開口部8は絶縁破壊しない程度に狭いことが望ましく、例えば最低2mm程度の離隔距離を確保することが推奨される。尚、上述のアパ−チャ部2aの開口角は第1の開口部7の開口角θ1 とほぼ同程度に設定されている。この希ガス放電灯DLは、例えば次のように製造される。まず、例えば青色領域,緑色領域,赤色領域にそれぞれ発光スペクトルを有する蛍光体を含む水溶性の蛍光体塗布液をガラスバルブよりなる外囲器1Aの内面に塗布・乾燥し、焼成することにより発光層2Aが形成される。次に、図示しないスクレ−パを利用して発光層2Aの一部を強制的に所定の開口角を以て剥離・除去することにより、アパ−チャ部2aが形成される。次に、この外囲器1Aを密閉状に構成し、かつ内部空間にキセノンなどの希ガスを所定量封入する。
【0027】
次に、図2〜 図3に示すように、接着層9を有する透光性シ−ト4の所定部分に接着層9を有する一対の外部電極5,6を離隔して配置・接着すると共に、外部電極5,6の端部から端子51,61を導出してシ−ト構体3を構成する。次に、 図4に示すように、シ−ト構体3を展開した状態で例えば組み立てステ−ジ11に載置する。引き続き、外囲器1Aをシ−ト構体3の透光性シ−ト4の一端4aに、外囲器1Aの長手方向が外部電極5,6の長手方向に沿うように(平行となるように)位置させる。この状態で、外囲器1Aに従動ロ−ラ12,12を、外囲器1Aが透光性シ−ト4に若干押しつけるように配置する。この状態で、ステ−ジ11を若干M方向に移動させた後、N方向に移動させる。これによって、シ−ト構体3は、図1に示すように、外囲器1Aの外周面に巻回される上、透光性シ−ト4の一端4aに他端4bが重ね合わされ、接着層9によって接着されて希ガス放電灯DLが完成する。
【0028】
この希ガス放電灯DLは、例えば図5に示す点灯装置にて点灯される。この点灯装置において、駆動回路Pからスイッチング素子Qのベ−スに駆動信号を付与すると、スイッチング素子Qは適宜の間隔でオン,オフする。スイッチング素子QがONの期間中、第1,第2のトランジスタQa,Qbは抵抗Ra,Rb及び発振トランスTRとの協同作用によって適時にオン,オフし、これによって発振トランスTRの二次コイルTRcには高周波電圧が発生して希ガス放電灯DLの外部電極5,6に印加される。これにより、この希ガス放電灯DLは、外部電極5,6の間に無数の放電路が形成されることによって縞状の状態で点灯する。この状態において、希ガスの励起線によって発光層2Aが励起されて発光し、光はアパ−チャ部2aから第1の開口部7を介して外部に放出される。尚、正常な点灯状態では縞状の放電状態は目視できず、チラツキも生じない。
【0029】
この実施例によれば、外囲器1Aは酸化珪素,酸化硼素を主成分とする鉛を含まないBFKガラスにて構成されており、その上、150°Cにおける体積抵抗率が1×109 Ωcm以上に設定されているために、外装部材10によってシ−ト構体3及び外囲器1Aが被覆されているにも拘らず、点灯初期は勿論のこと、点灯状態が長時間に亘って継続されても、外囲器自身の自己発熱による異常発熱への発展を抑えることができ、異常発熱に起因する体積抵抗率の低下も抑制できる。従って、電流の不所望な増加を抑えることができ、図5に示す点灯装置の焼損を確実に防止することができる。
【0030】
特に、BFKガラスは先行技術の鉛ガラスに比較して150°Cにおける体積抵抗率が7.9×1012Ωcmと格段に大きいために、点灯初期における点灯装置の入力電流が12%程度も少なくなるにも拘らず、先行技術と同程度の明るさが得られる。これは自己発熱による温度上昇が少ないために、発光層2Aの発光効率の低下が抑制されたことに起因すると考えられる。従って、この希ガス放電灯DLを図5に示す点灯装置に組み合わせることによって、点灯装置の小形化,低コスト化を図ることが可能になる。
【0031】
又、外囲器1Aを構成するBFKガラスには鉛が含まれていないために、それの製造の際に、有害物質などの排出に起因する環境の汚染を防止できる。
【0032】
又、外囲器1Aの軟化点は鉛ガラスの軟化点より例えば80°C程度高いために、焼成工程において、外囲器内面に形成された蛍光体塗布膜に含まれるバインダを十分に焼散させるべく焼成温度を高く設定しても、発光層2Aを構成する蛍光体が外囲器1Aを構成するガラス部材に融着されることがなく、発光効率を改善できるのみならず、焼成工程で外囲器1Aが殆んど変形しないために、排気ヘッドへの装着性(密着性)が向上し、それへの装着時の破損をも低減できる。
【0033】
又、発光層2Aの付着量が1cm2 当たり5〜30mgに設定されており、しかも、第1,第2の開口部7,8の開口角θ1 ,θ2 がθ1 >θ2 の関係に設定され、かつ開口角θ1 が60〜120°の範囲に設定されていることと相俟ってアパ−チャ部2aを介して第1の開口部7から放出される光出力を効果的に改善できる。従って、例えばOA機器の原稿照射装置に適用した場合には、原稿面照度を高めることができることから、仮に原稿の送り速度が高速化されても、十分の読み取り品位を確保できる。
【0034】
特に、発光層2Aの付着量は通常の照明用蛍光ランプに比較すると2〜10倍程度に設定されており、通常の照明用蛍光ランプでは特性的に好ましいものではないと考えられている量であるにも拘らず、希ガス放電灯では光出力が有効に増加している。この原因については明らかではないが、外部電極5,6の間(外囲器1Aの長手方向に対してほぼ直角方向)に無数の放電路が形成されることによって縞状の状態で点灯する希ガス放電灯に特有の現象と考えられる。
【0035】
さらに、発光層の付着量を5〜30mg/cm2 の範囲に、第1の開口部7の開口角θ1 を60〜120°の範囲に設定すると共に、外部電極5,6の外囲器側に光反射性を付与すれば、第1の開口部7から放出される光出力を一層に増加させることができる。この際、第2の開口部8の離隔長さを2mm程度の狭い開口角(ほぼ29°に相当)に設定すれば、第2の開口部8からの光の漏洩が抑制され、第1の開口部7から放出される光出力の改善効果が期待できる。
【0036】
図6は本発明の第2の実施例を示すものであって、基本的な構成は 図1に示す希ガス放電灯と同じである。異なる点は、第1の開口部7に対応する外囲器1Aの内面部分に形成されているアパ−チャ部2aの開口角θ3 を第1の開口部7の開口角θ1 より大きく設定したことである。このアパ−チャ部2aの開口角θ3は、例えば70〜130度の範囲に設定されているが、用途,目的などに応じて適宜に変更できる。尚、第1の開口部7の開口角θ1 と第2の開口部8の開口角θ2 はθ1 >θ2 の関係に設定されている。
【0037】
この実施例によれば、第1の実施例と同様に外装部材10が装着されていても、外囲器1Aの異常発熱,抵抗値の低下,電流の増加などを防止でき、点灯装置の焼損を抑制できるという効果が得られる。その上、外囲器1Aの外周面にシ−ト構体3を巻回する際に、第1の開口部7とアパ−チャ部2aとのセンタ−が若干ずれても、第1の開口部7から放出される光の光軸のずれを緩和できる。このために、例えば原稿照射装置に適用しても、十分に高い読み取り精度を得ることができる。
【0038】
図7は本発明の第3の実施例を示すものであって、基本的な構成は 図1に示す希ガス放電灯と同じである。異なる点は、透光性シ−ト4のそれぞれの端部4a,4bを外部電極5の上において重ね合わせ、この重ね合わせ部分を超音波溶着したことである。
【0039】
この実施例によれば、第1の実施例と同様の効果が得られる上に、重ね合わせ部分4a,4bの超音波溶着が外部電極5の外側面において行われるために、外囲器内面の発光層2Aに作用する超音波振動が緩和される。従って、第1,第2の実施例に比較すると、発光層2Aの外囲器内面からの剥離を大幅に抑制でき、光出力の改善が可能となる。
【0040】
図8は本発明の第4の実施例を示すものであって、基本的な構成は 図1に示す希ガス放電灯と同じである。異なる点は、外囲器1Aの外周面に一対の外部電極5,6を接着層を利用して貼着した後に、外囲器1Aの外周面にPET樹脂などの透光性シ−ト4Aを、外部電極5,6が被覆されるように巻回して接着したことである。
【0041】
この実施例によれば、第1の実施例と同様の効果が得られる上に、外囲器1Aの外周面に透光性シ−ト4Aを巻回するに先立って、外囲器1Aの外周面にシリコ−ンワニスなどの透光性の絶縁被膜を形成しておけば、外部電極間の絶縁耐力を改善できる。
【0042】
図9は本発明の第5の実施例を示すものであって、基本的な構成は図1に示す希ガス放電灯と同じである。異なる点は、外囲器1Aの外周面に一対の外部電極5,6を接着層を利用して貼着した後に、外囲器1Aの外周面にPET樹脂などの熱収縮性樹脂よりなるチュ−ブ13を、外部電極5,6が被覆されるように装着し、熱収縮させたことである。尚、このチュ−ブ13は、熱処理する前は外囲器1Aより大きな外径を有しており、外囲器1Aに装着した後、例えば150〜200°C程度に加熱し、収縮させることにより外囲器1Aの外周面に密着される。
【0043】
この実施例によれば、上述の各実施例に比較すると、機械化,作業能率の点で劣るものの、チュ−ブ13に接着層を使用しないために、端子の構成部材と接着剤成分との反応による腐食がなく、長期間に亘って安定した動作状態を維持できる上、チュ−ブ13に継目がないために、製造過程における透光性シ−ト4の端部の重ね合わせ部分の剥がれを完全に防止できる。
【0044】
特に、外囲器1Aの外周面にチュ−ブ13を装着するに先立って、外囲器1Aの外周面にシリコ−ンワニスなどの透光性の絶縁被膜を形成しておけば、外部電極間の絶縁耐力を一層高めることができる。
【0045】
図10は本発明の第6の実施例を示すものであって、基本的な構成は図1に示す希ガス放電灯と同じである。異なる点は、図1に示すシ−ト構体3を省略し、外囲器1Aの外周面に外装部材10を、外部電極5,6が被覆されるように装着すると共に、外囲器1Aと外装部材10との間にシリコ−ン樹脂などの絶縁部材14を介在させたことである。尚、絶縁部材14は外装部材10の装着前に外囲器1Aの外周面に被着する他、外装部材10の装着後に両者間の空間部に注入することもできる。
【0046】
この実施例によれば、第1の実施例と同様の効果が得られる上に、構造が上述の各実施例に比較してシンプル化されているために、生産性を高めることができ、コストも低減できる。
【0047】
図11は本発明にかかる点灯装置の他の実施例を示すものであって、主としてパルス状の高周波電圧を発生する高周波電圧発生回路HAにて構成されている。この高周波電圧発生回路HAは、例えば一次コイルTRa,二次コイルTRcを有する出力トランスTRAと、出力トランスTRAの一次コイルTRaに直列接続された電界効果形トランジスタなどのスイッチング素子QAを含む定電力化回路PSTとから構成されている。この高周波電圧発生回路HAの入力側にはコンデンサCA,直流電源EBが、出力側には希ガス放電灯DLがそれぞれ接続されており、希ガス放電灯DLの外部電極6は接地されている。上述の定電力化回路PSTは、例えば出力トランスTRAの一次コイルTRaに直列接続したスイッチング素子QAと、スイッチング素子QAに直列接続した抵抗R1 よりなる電流検出回路30と、電流検出回路30に接続されたコンデンサC1 及び抵抗R2 ,R3 よりなる進相回路40と、オペアンプOP及びヒステリシス用の抵抗R4 ,R5 よりなり、オペアンプOPの非反転入力端子(+)に抵抗R4 を介して基準電圧Vref が、反転入力端子(−)に進相回路40の出力端が接続された比較回路50と、単安定マルチバイブレ−タM及びスイッチング素子QAのオフ時間設定用のコンデンサC2 ,抵抗R6 よりなり、比較回路50において電流検出回路30にて検出した電流に対応する出力電圧が基準電圧Vref より高くなった時に出力される信号に基づいてスイッチング素子QAをオフ動作させた後、コンデンサC2 ,抵抗R6 によって設定された一定時間後にスイッチング素子QAをオン動作させる駆動信号(ゲ−ト信号)を出力する駆動回路PAとから構成されている。尚、駆動回路PAからスイッチング素子QAのゲ−トにはほぼ方形波の駆動信号が付与される。
【0048】
そして、高周波電圧発生回路HAの出力側には希ガス放電灯DLが、その外部電極5,6にパルス状の高周波電圧が印加されるように接続されており、外部電極5,6のうち一方の外部電極6が接地されている。特に、駆動回路PAからの駆動信号に基づくスイッチング素子QAのオフ期間は、出力トランスTRAの二次コイルTRc側の実効インダクタンスと希ガス放電灯DLが点灯した状態の実効静電容量とにより発生するランプ電流の自由振動の最初の1周期以内(t1 +t2 期間内)、好ましくは自由振動の最初のピ−ク点からランプ電流の方向が反転する跳ね返り期間(t2 )の間に設定されている。
【0049】
このように構成された点灯装置は次のように動作する。まず、高周波電圧発生回路HAの入力側に直流電源EBを接続すると、コンデンサCAは充電される。この状態で、駆動回路PAからスイッチング素子QAのゲ−トには 図12(a)及び 図13(b)に示すように方形波の駆動信号(スイッチング素子QAのゲ−トに浮遊容量を有するために立ち上がりが鈍った波形になる)が印加される結果、スイッチング素子QAはオン動作する。このオン動作によって、コンデンサCA,直流電源EBから出力トランスTRAの一次コイルTRa,スイッチング素子QA,電流検出回路30には、 図12(b)に示すように、ほぼ直線的に増加する一次電流(ドレイン電流Ip)が流れ、出力トランスTRAには電磁エネルギ−が蓄積されると同時に、電流検出回路30に抵抗R1 とドレイン電流Ipとによる電圧降下(出力電圧)が生じる。この出力電圧は進相回路40を介して比較回路50におけるオペアンプOPの反転入力端子(−)に印加される。このオペアンプOPの非反転入力端子(+)にはドレイン電流Ipが予め設定された値に対応する電圧(Ip・R1 )が基準電圧Vref として印加されており、電流検出回路30の出力電圧はこの基準電圧Vref と比較される。電流検出回路30の出力電圧が時間の経過と共に高くなり、基準電圧Vref より高くなると、オペアンプOPの出力側にはハイレベルからロ−レベルに変化する信号が出力される。この出力信号は駆動回路PAの単安定マルチバイブレ−タMに入力される。これによって、単安定マルチバイブレ−タMの出力側はハイレベルからロ−レベルに反転するために、スイッチング素子QAのゲ−トにはゲ−ト信号が付与されなくなり、スイッチング素子QAはオフ状態になる。
【0050】
次に、スイッチング素子QAがオフ状態になると、出力トランスTRAの一次コイルTRaに蓄積された電磁エネルギ−の作用に基づき、二次コイルTRcには一次コイルTRaと二次コイルTRcとの卷線比によるパルス状の高周波電圧が発生し、希ガス放電灯DLの外部電極5,6に印加されることによって、外部電極間には放電が生起され、希ガス放電灯DLは点灯状態になり、図12(c)及び図13(a)に示すように繰り返し周期におけるそれぞれの1周期(T)の前半部分の期間t1 でランプ電流Ibが流れると共に、希ガス放電灯DLがコンデンサを形成する関係で同放電灯に電荷が蓄積される。ランプ電流Ibが0になると、希ガス放電灯DLに蓄積された電荷がランプ電流Ibとして跳ね返り期間t2 に、期間t1 の方向とは逆方向に流れるようになる。
【0051】
一方、スイッチング素子QAがオフ状態に反転した後、駆動回路PAはコンデンサC2 と抵抗R6 によって設定される一定時間後に、スイッチング素子QAに再びゲ−ト信号が付与される。この時間が上述の跳ね返り期間t2 の前半に設定されていることから、このタイミングでスイッチング素子QAはオン動作し、図13(a)において斜線で示すランプ電流Ibjが、期間t2 に流れるランプ電流に重畳されて流れる。尚、スイッチング素子QAへの駆動信号の付与タイミングが跳ね返り期間t2 より遅れると、ランプ電流Ibは図13(a)において点線で示すような減衰振動となり、斜線で示すランプ電流Ibjは流れなくなる。このようにランプ電流Ibjの重畳によって、希ガス放電灯DLは 図12(d)及び図13(c)に示すように発光(φ)し、ランプ電流Ibjの増加に対応して明るさφも 図13(c)において斜線(φj)で示すように増加される。尚、スイッチング素子QAへの駆動信号の付与タイミングは跳ね返り期間t2 の早い時期ほど、点灯装置への入力をことさらに増やさなくても斜線で示すランプ電流Ibjを効果的に増加させることができる。
【0052】
この点灯装置において、定電力化回路PSTによる高周波電圧発生回路HAの入力側の電力の定電力化は、基本的にはスイッチング素子QAのオン動作時に流れるドレイン電流Ipが予め設定された値に達する毎に、スイッチング素子QAをオフ動作することによって行われる。ここで、出力トランスTRAの一次コイルTRaのインダクタンスをLp、ドレイン電流をIp、スイッチング周波数をfとすると、入力側の電力Pは P=0.5Lp・Ip2 ・f なる式で表される。この電力Pは出力トランスTRAの一次コイルTRaのインダクタンスLpがほぼ一定であることから、ドレイン電流Ip,スイッチング周波数fに依存することになる。従って、この定電力化回路PSTでは、例えば直流電源EBの電圧VINが変動し、ドレイン電流が変化しても入力側の電力Pはほぼ一定となるように制御される。
【0053】
この実施例によれば、高周波電圧発生回路HAには出力トランスTRAの一次コイルTRaに直列接続されたスイッチング素子QAを含む定電力化回路PSTが組み込まれているために、高周波電圧発生回路HAの入力側の電力を直流電源の電圧変動に影響されることなくほぼ一定に制御できる。従って、希ガス放電灯DLの光量を安定化できる。
【0054】
又、希ガス放電灯DLの点灯状態において、スイッチング素子QAのオフ期間は出力トランスTRAの二次コイルTRc側の実効インダクタンスと希ガス放電灯DLが点灯した状態の実効静電容量とにより発生するランプ電流の自由振動の最初の1周期以内に設定されており、しかも、その長さは駆動回路PAのコンデンサC2 ,抵抗R6 によって一定に設定されているために、スイッチング素子QAのオフ期間(オフ状態になってから再びオン状態になるまでの時期)を常に一定にできる。従って、ランプ電流の増加による明るさ(光量)の増加する時期が一定となり、変動の少ない安定した明るさが得られる。
【0055】
特に、スイッチング素子QAのオフ期間を、ランプ電流の方向が反転する跳ね返り期間t2 に設定すれば、高周波電圧発生回路HAの入力電流をことさらに増加させなくても、跳ね返り期間t2 に流れるランプ電流をIbj分だけ増加させることができ、これに伴って、明るさ(光量)φもφj分だけ増加させることができる。従って、希ガス放電灯DLの光量を増加できるのみならず、点灯装置の効率も高めることができ、例えばOA機器における原稿の送り速度の高速化にも対応が可能となる。さらには、電流検出回路30と比較回路50におけるオペアンプOPの反転入力端子との間にはコンデンサC1 及び抵抗R2 ,R3 を含む進相回路40が接続されているために、駆動回路PAなどの回路内で信号遅延が生じても、スイッチング素子QAを適切なタイミングにてオフ動作させることができ、望ましい定電力化機能を奏することが可能になる。
【0056】
尚、本発明は、何ら上記実施例にのみ制約されることなく、例えば外囲器の構成部材としては体積抵抗率が1×109 Ωcm以上であり、体積抵抗率の経時変化が少なく、その上に鉛が含まれていなければ、BFKガラス以外のガラス部材も適用可能である。又、発光層におけるアパ−チャ部を省略し、シ−ト構体の外囲器への巻回作業性を改善することも可能である。又、シ−ト構体上のガラス部材又はセラミック部材よりなる外装部材を省略し、シ−ト構体の透光性シ−トを外装部材として利用したり、或いは用途によってはすべての外装部材を省略することも可能である。さらに、外部電極の形態において、帯状とは全体としての形態が帯状であることを意味し、側縁部に三角状などの異形部が存在したり、或いは側縁部でない部分に異形部,孔などが存在したりするものも含まれるものとする。
【0057】
【実施例】
次に、第1の実験例について説明する。まず、青色領域に発光スペクトルを有するユ−ロピウム付活アルミン酸バリウム・マグネシウム蛍光体,緑色領域に発光スペクトルを有するセリウム・テルビウム付活リン酸ランタン蛍光体,赤色領域に発光スペクトルを有するユ−ロピウム付活硼酸イットリウム・ガドリウム蛍光体をそれぞれ65,15,20重量%の割合で混合してなる水溶性の蛍光体塗布液を外径が8mm,肉厚が0.5mm,長さが360mmのBFKガラスよりなる外囲器の内面に塗布し発光層を形成する。次に、スクレ−パを用いて発光層の一部を強制的に剥がすことによって開口角75°のアパ−チャ部を形成する。尚、発光層の1cm2 当たりの付着量は15mgである。以下、 図3〜図4に示す方法にてシ−ト構体を外囲器の外周面に巻回すると共に、シ−ト構体上に外径が10mm,肉厚が0.5mm,長さが360mmのバリウムガラスを装着して希ガス放電灯を製造した。尚、第1の開口部の開口角θ1 は75°に、第2の開口部の開口角θ2 は55°にそれぞれ設定した。
【0058】
この希ガス放電灯を 図5に示す点灯回路に組み込み、インバ−タ回路の出力電圧(周波数は30KHz)を1880Vに設定し、点灯初期及び300時間点灯後の入力電流及び照度の変化を測定したところ、図14〜 図15に示す結果が得られた。尚、先行技術としては本発明と同一構成とし、外囲器を構成するガラス部材のみを鉛ガラスとした。
【0059】
同図から明らかなように、本発明品の入力電流は点灯初期では525mAであり、300時間経過後では600mAに増加しているものの、これは先行技術品の初期値に相当している。特に、本発明品は80〜100時間以降における入力電流が飽和しており、増加していないものの、先行技術品では時間経過と共に増加している。本発明品は、300時間経過した段階では点灯回路に全く異常は生じていない。しかしながら、先行技術品では300時間経過した段階で780mAに増加しており、点灯回路が過負荷状態にあり、好ましくない状態になっている。一方、照度は同様の値を示しており、本発明品では少ない入力電流でも先行技術品と同様の照度となっている。
【0060】
次に、第2の実験例について説明する。第1の実験例において、発光層の付着量を3〜35mgの範囲で変化させた希ガス放電灯を製造し、第1の実験例と同一条件で点灯させ、原稿照射面の照度の適否及び発光層の形成性(塗布の容易性)を評価したところ、 図16に示す結果が得られた。尚、同図において、原稿面照度の評価項目では、○は原稿面照度として適切であることを、△はやや不十分であることを、×は不適切であることを示している。又、塗布の容易性の評価項目では、○は容易であることを、△は若干困難であるも実用上は支障ないことを、×は困難であることを示している。
【0061】
同図から明らかなように、発光層の付着量が10〜30mgの範囲では原稿面照度として適切であるが、5mgと35mgでは実用性はあるものの、やや不十分であり、3mgでは不適切であることがわかる。一方、発光層の付着量が25mg以下では良好な発光層が形成できるが、付着量が30mgでは実用上は支障ないものの、塗布が若干困難になり、付着量が35mgでは塗布が難しくなり、均質な発光層が形成できなくなる。従って、発光層の付着量は、両評価項目の評価結果に基づいて、5〜30mgの範囲に設定することが望ましい。
【0062】
又、焼成温度(作業温度)を700°Cに設定し、焼成工程における蛍光体のガラス部材への融着による発光効率及び外囲器の形態への影響について観察したところ、発光効率の低下は殆んど認められなかったし、外囲器の変形もなく、排気ヘッドへの装着に伴う破損不良の発生率も0.5%以下に抑えることができた。尚、同一仕様で外囲器のガラス部材を鉛ガラスとした先行技術では蛍光体の鉛ガラスへの融着によって発光効率の低下が認められ、変形に伴う不良発生率も3〜5%であった。
【0063】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、外囲器は酸化珪素,酸化硼素を主成分とする鉛を含まないガラス部材にて構成されており、その上、150°Cにおける体積抵抗率が1×109 Ωcm以上に設定されているために、仮に外装部材によって外囲器が被覆されていたり,高入力化されていたりしても、点灯初期は勿論のこと、点灯状態が長時間に亘って継続されても、外囲器自身の自己発熱による異常発熱への発展を抑えることができ、異常発熱に起因する体積抵抗率の低下も抑制できる。従って、電流の不所望な増加を抑えることができ、点灯装置の焼損を確実に防止することができる。
【0064】
特に、酸化珪素,酸化硼素を主成分とする鉛を含まない硼珪酸ガラス系のガラス部材は先行技術の鉛ガラスに比較して150°Cにおける体積抵抗率が大きいために、点灯初期における点灯装置の入力電流が少なくなるにも拘らず、先行技術と同程度の明るさが得られる。従って、希ガス放電灯低コスト化を図ることが可能になる。
【0065】
又、外囲器を構成する硼珪酸ガラス系のガラス部材には鉛が含まれていないために、それの製造の際に、有害物質などの排出に起因する環境の汚染を防止できる。
【0066】
又、外囲器の軟化点は鉛ガラスの軟化点より高く設定されているために、焼成工程において、外囲器内面に形成された蛍光体塗布膜に含まれるバインダを十分に焼散させるべく焼成温度を高く設定しても、発光層を構成する蛍光体が外囲器を構成するガラス部材に融着されることがなく、発光効率を効果的に改善できるのみならず、焼成工程で外囲器が殆んど変形しないために、製造作業が容易になり、製造過程での破損を軽減でき、不良率も減少できる。
【0067】
さらに、発光層の付着量は1cm2 当たり5〜30mgに設定されている上に、上述の体積抵抗率が1×109 Ωcm以上に設定されていることと相俟って点灯時における自己発熱を抑えることができ、例えばOA機器に要求される光出力を満たすことができる。特に、第1,第2の開口部の開口角θ1 ,θ2 がθ1 >θ2 の関係に設定され、かつ開口角θ1 が60〜120°の範囲に設定されれば、第1の開口部から放出される光出力を効果的に改善できる。従って、OA機器に適用した場合には、原稿面照度を高くできることから、仮に原稿の送り速度が高速化されても、十分の読み取り品位を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す縦断面図。
【図2】図1に示すシ−ト構体の展開図。
【図3】図2のX−X断面図。
【図4】図1に示す希ガス放電灯の製造方法を説明するための縦断面図。
【図5】図1に示す希ガス放電灯の点灯装置の電気回路図。
【図6】本発明の第2の実施例を示す縦断面図。
【図7】本発明の第3の実施例を示す縦断面図。
【図8】本発明の第4の実施例を示す縦断面図。
【図9】本発明の第5の実施例を示す縦断面図。
【図10】本発明の第6の実施例を示す縦断面図。
【図11】希ガス放電灯の点灯装置の他の実施例を示す電気回路図。
【図12】図11の動作説明図であって、同図(a)はゲ−ト信号の波形図、同図(b)はスイッチング素子に流れるドレイン電流の波形図、同図(c)はランプ電流の波形図、同図(d)は発光波形図。
【図13】ランプ電流とスイッチング素子の駆動タイミングとの関係を示す拡大図であって、同図(a)はランプ電流の波形図、同図(b)はゲ−ト信号の波形図、同図(c)は発光波形図。
【図14】外囲器を構成するガラス部材の材質に対する入力電流及び照度の経時変化の状態を示す図。
【図15】入力電流の経時変化の状態を示す図。
【図16】発光層の付着量と原稿面照度及び蛍光体塗布液の塗布の容易性との関係を示す図。
【図17】先行技術にかかる希ガス放電灯の縦断面図。
【図18】図17に示す希ガス放電灯の点灯装置の電気回路図。
【符号の説明】
1A 外囲器
2A 発光層
2a アパ−チャ部
3 シ−ト構体
4,4A 透光性シ−ト(絶縁部材)
4a,4b 端部
5,6 外部電極
7 第1の開口部
8 第2の開口部
9 接着層
10 外装部材
13 熱収縮性樹脂チュ−ブ
14 絶縁部材
DL 希ガス放電灯

Claims (8)

  1. 内面に1種又は2種以上の蛍光体を含む発光層を有する直管状の外囲器と、外囲器の外周面に、それのほぼ全長に亘って互いに離隔し、かつ離隔部分に第1,第2の開口部が形成されるように位置する金属部材よりなる帯状の一対の外部電極と、外囲器の外周面に、外部電極が被覆されるように装着した透光性で絶縁性の外装部材とを具備し、前記外囲器を、150℃における体積抵抗率が1×109Ωcm以上で、かつ酸化珪素,酸化硼素を主成分とする鉛を含まないガラス部材にて構成したことを特徴とする希ガス放電灯。
  2. 内面に1種又は2種以上の蛍光体を含む発光層を有する直管状の外囲器と、外囲器の全長とほぼ同程度の長さを有する外装部材としての透光性シートの一方の面に金属部材よりなる帯状の一対の外部電極を互いに離隔し、かつ離隔部分に第1,第2の開口部が形成されるように配置すると共に、外部電極の位置する側の透光性シート面に接着層を形成してなるシート構体とを具備し、前記外囲器を、150℃における体積抵抗率が1×109Ωcm以上で、かつ酸化珪素,酸化硼素を主成分とする鉛を含まないガラス部材にて構成すると共に、外囲器の外周面にシート構体を、外囲器と透光性シートとの間に外部電極が位置するように巻回したことを特徴とする希ガス放電灯。
  3. 内面に1種又は2種以上の蛍光体を含む発光層を有する直管状の外囲器と、外囲器の全長とほぼ同程度の長さを有する透光性シートの一方の面に金属部材よりなる帯状の一対の外部電極を互いに離隔し、かつ離隔部分に第1,第2の開口部が形成されるように配置すると共に、外部電極の位置する側の透光性シート面に接着層を形成してなるシート構体と、外囲器より大きい外径を有する筒状のガラス部材又はセラミック部材よりなる透光性の外装部材とを具備し、前記外囲器を、150℃における体積抵抗率が1×109Ωcm以上で、かつ酸化珪素,酸化硼素を主成分とする鉛を含まないガラス部材にて構成すると共に、外囲器の外周面にシート構体を、外囲器と透光性シートとの間に外部電極が位置するように巻回し、シート構体上に外装部材を装着したことを特徴とする希ガス放電灯。
  4. 前記発光層の付着量を1cm2当たり5〜30mgの範囲に設定したことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の希ガス放電灯。
  5. 前記第1の開口部にほぼ対応する外囲器の内面部分に、発光層の形成されないアパーチャ部を形成したことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の希ガス放電灯。
  6. 前記外装部材を筒状のガラス部材又はセラミック部材にて構成したことを特徴とする請求項に記載の希ガス放電灯。
  7. 前記外装部材を外囲器との間に透光性の絶縁部材を介在させたことを特徴とする請求項に記載の希ガス放電灯。
  8. 前記外装部材を熱収縮性樹脂よりなるチューブにて構成し、外囲器の外周面に装着した後、加熱処理することにより外囲器の外周面にほぼ密着させることを特徴とする請求項に記載の希ガス放電灯。
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