JPH11305161A - 動圧空気軸受型ポリゴンスキャナ - Google Patents

動圧空気軸受型ポリゴンスキャナ

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Publication number
JPH11305161A
JPH11305161A JP10131297A JP13129798A JPH11305161A JP H11305161 A JPH11305161 A JP H11305161A JP 10131297 A JP10131297 A JP 10131297A JP 13129798 A JP13129798 A JP 13129798A JP H11305161 A JPH11305161 A JP H11305161A
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JP
Japan
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bearing
fixed
dynamic pressure
shaft
pressure air
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Application number
JP10131297A
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English (en)
Inventor
Yukio Itami
幸男 伊丹
Mitsuo Suzuki
光夫 鈴木
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は信頼性が高く画像品質の良好な小型で
安価な動圧空気軸受型ポリゴンスキャナを提供する。 【解決手段】動圧空気軸受型ポリゴンスキャナ30は、
中空回転軸39の中空部内に固定軸33が挿入され、フ
ランジ40に固定された吸引型磁気軸受回転部41が、
固定軸33の円筒内に埋設されたリング状の吸引型磁気
軸受固定部34内に挿入されて、固定軸33が中空回転
軸39を軸方向に浮上支持する。中空回転軸39が回転
されると、空気の動圧により、固定軸33と中空回転軸
39の接触面を動圧空気軸受面として、固定軸33が中
空回転軸39を径方向に支持する。固定軸33は、ハウ
ジング31の中央部に梁31aにより連結一体形成され
た軸受基準部31bに直接固定され、プリント基板49
がブラシレスモータ55のステータコア48の取り付け
られる基台51とハウジング31とに張り渡される状態
で取り付けられて、回転体47の配置される空間を密閉
空間としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動圧空気軸受型ポ
リゴンスキャナに関し、詳細には、ラジアル動圧空気軸
受と吸引型アキシャル磁気軸受を利用した動圧空気軸受
型ポリゴンスキャナに関する。
【0002】
【従来の技術】ディジタル複写機やレーザプリンタ等の
レーザ書込系を用いた電子写真方式の記録装置は、その
印字品質が良好なこと、印字速度が速いこと及び騒音が
低いこと等の特徴と低価格化が進んできたことから、近
時、急速に普及してきている。
【0003】この電子写真方式の記録装置のレーザ書込
系に用いられているポリゴンスキャナには、記録装置の
プリント速度及び画素密度に応じた回転速度でポリゴン
ミラーを回転させることが要求され、特に、近年、プリ
ント速度の高速化及び画素密度の高密度化にともない、
ポリゴンスキャナには、20000rpm以上の超高速
回転が要求される。
【0004】このような超高速回転の要求されるポリゴ
ンスキャナには、従来のボールベアリングタイプの軸受
装置では、軸受寿命や軸受騒音などの面から要求される
画像品質を満足させることができない。
【0005】そこで、従来から、超高速回転の要求され
るポリゴンスキャナには、動圧空気を利用した動圧空気
軸受が用いられている。
【0006】このような動圧空気軸受を使用した装置と
しては、例えば、本出願人が先に提案したは、ブラシレ
スモータの回転体装置がある(特開平8−266030
号公報参照)。このブラシレスモータの回転体装置は、
動圧流体軸受によって支持され、一体的に構成されたモ
ータの駆動により回転する装置において、回転体に使用
される接着剤を90℃で400MPa以上のヤング率で
構成してなるブラシレスモータの回転体装置、すなわ
ち、ラジアル方向には、動圧空気軸受が構成され、アキ
シャル方向には、上下反発型の磁気軸受が構成され、回
転体を回転自在に支持するブラシレスモータの回転体装
置である。
【0007】この軸受装置は、具体的には、例えば、図
3に示すように、ポリゴンスキャナの軸受装置1に適用
され、ポリゴンスキャナの軸受装置1は、ハウジング2
に圧入固着あるいは焼きばめ等の方法で堅固に固定され
た固定軸3と、固定軸3が挿入された中空回転軸4と、
を備えている。
【0008】中空回転軸4は、軸方向途中に外方(径方
向)に突出して図示しない光学ハウジングへの取付基準
面となる鍔部4aが形成されており、当該鍔部4aの上
面にポリゴンミラー5が載置されている。ポリゴンミラ
ー5は、ミラー押さえ6により中空回転軸4の鍔部4a
に押さえ付けられるとともに、ミラー押さえ6がネジ7
により中空回転軸4に固定されることにより、中空回転
軸4に固定されている。ミラー押さえ6は、永久磁石8
を保持しており、マグネットホルダーとしての機能も有
している。
【0009】この永久磁石8に対向する上方の位置に
は、ハウジング2に固定された上カバー9に保持された
永久磁石10が所定の微小間隔を開けて配設されてお
り、永久磁石8に対向する下方の位置には、固定軸3の
上端に固定された永久磁石11が所定の微小間隔を開け
て配設されている。永久磁石10及び永久磁石11は、
それぞれ永久磁石8に対して相互に向かい合う面が同極
となるように配設されており、永久磁石8に対してそれ
ぞれ反発力が作用する。上カバー9には、図示しないが
半導体レーザからのレーザ光の入出射用の開口部が形成
されており、当該開口部には、両面テープあるいは接着
剤等でガラスが設けられて、上カバー9及びハウジング
2内が密閉されている。
【0010】そして、ミラー押さえ6には、図示しない
上下振動減衰用連通穴が形成されており、この上下振動
減衰用連通穴は、後述するアキシャル軸受に適切なダン
ピング特性を持たせている。
【0011】中空回転軸4の鍔部4aの下面であって中
空回転軸4の外周面には、周状にロータマグネット12
が取り付けられており、ロータマグネット12は、中空
回転軸4に対して内周部を嵌合させ、内周部と軸方向上
面を中空回転軸4及び鍔部4aに直接接着等で固着する
ことにより、中空回転軸4に固着されている。
【0012】上記ロータマグネット12は、軽量かつ機
械的耐力(引張強度)の高いアルミ−マンガン系の金属
磁石により形成されており、中空回転軸4と固定軸3
は、軽量化と高速回転のために、比重の小さいアルミニ
ウム合金で形成されているとともに、起動停止時の摩耗
を防止するために、軸受表面には、無電界複合ニッケル
メッキの表面処理が施されている。また、ポリゴンミラ
ー5及びミラー押さえ6は、アルミニウム合金で形成さ
れている。
【0013】上記ポリゴンミラー5、ミラー押さえ6及
びロータマグネット12等の取り付けられた中空回転軸
4は、回転体13を構成している。
【0014】そして、上記ロータマグネット12に対向
する下方の位置に、プリント基板14を挟んでコイル部
15とホール素子16が配設されており、これらプリン
ト基板14、コイル部15及びホール素子16は、ハウ
ジング2に取り付けられている。プリント基板14は、
コネクタ17及びハーネス18を介して回路基板(プリ
ント基板)19に接続されており、これらロータマグネ
ット12、プリント基板14、コイル部15、ホール素
子16、コネクタ17、ハーネス18及び回路基板19
の制御回路等により、アキシャルギャップ(面対向)型
のモータ20が構成されている。このモータ20は、制
御回路(回路基板)19により励磁切り換えを行うこと
により、回転体13を回転させる。
【0015】そして、上記ミラー押さえ6には、回転体
13の不釣り合い修正用のバランス修正溝6aが形成さ
れており、ロータマグネット12には、回転体13の不
釣り合い修正用のバランス修正溝12aが形成されてい
る。バランス修正用溝12aは、ロータマグネット12
の内周面の一部を周状に切り欠くことにより形成されて
おり、ロータマグネット12のバランス修正用溝12a
以外の内周面は、中空回転軸4に精度良く嵌合されてい
る。
【0016】また、固定軸3の外周面には、ヘリングボ
ーン溝3a、3bが上下2対形成されており、モータ2
0の駆動により回転体13が回転すると、中空回転軸4
と固定軸3の隙間の圧力が高まり、中空回転軸4、固定
軸3及びヘリングボーン溝3a、3bにより動圧空気を
利用したラジアル軸受として機能して、非接触でラジア
ル方向に回転体13を支持する。
【0017】一方、上記ミラー押さえ6に保持された磁
石8、上カバー9に保持された磁石10、固定軸3の上
端に固定された磁石11及びミラー押さえ6に形成され
た上下振動減衰用連通穴は、磁石10と磁石11がミラ
ー押さえ6に保持された磁石8に上下双方から反発力を
付与して、磁石8及び磁石8を保持するミラー押さえ6
を介して回転体13を反発浮上させるアキシャル軸受と
して機能して、回転体13を軸方向に非接触で支持す
る。
【0018】すなわち、この軸受装置1は、ラジアル方
向に動圧軸受を用い、アキシャル方向に磁石反発型の磁
気軸受を用いており、モータ方式として、アキシャル方
向に磁気ギャップを持った、いわゆる面対向型を採用し
ている。
【0019】また、従来、光ビーム発生手段から出射し
た光ビームを偏向走査する回転多面鏡と、該回転多面鏡
を回転駆動するモータ装置とを有し、該モータ装置の駆
動用ICを金属基板上に装備した偏向走査装置におい
て、前記金属基板の駆動用ICの実装部裏面に熱容量及
び/または熱伝導率が大きい吸熱部材を設けた偏向走査
装置が提案されている(特開平6−230306号公報
参照)。
【0020】すなわち、この偏向走査装置は、金属基板
の駆動用ICの実装部裏面に設けられた熱容量及び/ま
たは熱伝導率の大きい吸熱部材で熱を拡散させて、駆動
用ICの放熱を行っている。
【0021】さらに、従来、モータ機体に設けられた固
定軸と、該固定軸に対してラジアル方向にすきまを有し
て係合される回転軸と、前記回転軸に固定された回転多
面鏡のスラスト方向支持力を発生するため、前記モータ
機体に固定されたホルダ及び前記回転軸に同心で配置さ
れた一対の環状マグネットからなる磁気軸受と、前記基
体及び前記ホルダに隣接する制御基板とを具備し、前記
ホルダが、張出部を有し、その張出部が前記制御基板上
に配置された発熱性の駆動回路素子と接触して配置され
ていることを特徴とする動圧スピンドル・モータが提案
されている(特開平8−5948号公報参照)。
【0022】すなわち、この動圧スピンドル・モータ
は、ホルダの張出部により制御基板に配設された駆動回
路素子の発生する熱を放熱させている。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の軸受装置等にあっては、ポリゴンスキャナ等
の高速回転の軸受としては、なお、改良の余地があっ
た。
【0024】すなわち、特開平8−266030号公報
記載のブラシレスモータの回転体装置にあっては、2枚
のプリント基板を設け、これらのプリント基板をハーネ
スで接続しているため、部品点数が多くなり、コストが
高くなるとともに、それぞれの基板を固定したり、密閉
構造とするためにハーネス部分をシールする作業が必要
となり、組立作業数が多くなって、組立コストが高くな
る。また、上下反発型の磁気軸受の磁石が固定軸の先端
部に固定されているため、光学ハウジングに形成された
取り付け基準面を基準にしたポリゴンミラーの軸方向の
位置がばらつきやすく、ポリゴンミラーの位置精度を確
保するためには、固定軸先端の磁石固定部分の寸法精度
を厳しくするとともに、光学ハウジングに対して固定軸
を正確に組み付けて位置精度を確保する必要があり、作
業性を向上させる上で、なお、改良の余地があった。
【0025】また、特開平6−230306号公報記載
の偏向走査装置にあっては、金属基板の駆動用ICの実
装部裏面に設けられた熱容量及び/または熱伝導率の大
きい吸熱部材で熱を拡散させて、駆動用ICの放熱を行
っているため、駆動用ICが直接冷却されず、金属基板
の駆動用ICと周辺との間で温度勾配が発生し、密閉構
造内にこもった熱によって駆動用ICの温度が高くなり
やすいという問題があった。また、軸受にボールベアリ
ングを用いているため、超高速回転で使用することがで
きないだけでなく、回転速度が速くなるほど、駆動用I
Cの発熱量が多くなり、送風により駆動用ICを直接冷
却する必要が生じて、偏向走査装置のコストが高くなる
とともに、大型化するという問題があった。
【0026】さらに、特開平8−5948号公報記載の
動圧スピンドル・モータにあっては、光学ハウジングへ
の取り付け面に関しては、何ら記述されていないが、ポ
リゴンミラーの鏡面の汚染防止やポリゴンミラーの風切
り音の漏洩による騒音を防止するためには、少なくとも
ポリゴンミラーを密閉された光学ハウジング内に配設す
る必要がある。この場合、仮に、制御基板より下側の例
えばモータ機体に取付基準面を設定すると、駆動回路素
子を含めて光学ハウジングの中に密閉されることとな
り、駆動回路素子が直接冷却されなくなって、制御基板
の駆動回路素子と周辺で温度勾配が発生し、密閉空間内
にこもった熱によって駆動回路素子の温度が高くなると
いう問題がある。この問題は、高速回転になるほど駆動
回路素子の発熱が多くなるため、送風により直接駆動素
子を冷却する必要が生じ、装置が大型化するとともに、
コストが高くなるという問題がさらに発生する。また、
光学ハウジング内に配設する場合に、制御基板より上側
の例えばホルダに取付基準面を設けると、ポリゴンミラ
ーが配置された空間と外部が連通される結果となって、
ポリゴンミラーのミラー面が汚染されたり、ポリゴンミ
ラーの風切り音が漏れて、騒音になるという問題がある
とともに、ポリゴンミラーの取付基準面と固定軸の取り
付けられるモータ機体が制御基板によって別部品に分離
され、取付基準に対するポリゴンミラーの位置バラツキ
が大きくなって、精度が悪化するという問題がある。さ
らに、磁気軸受が回転体の外側に配設されているため、
高速回転による遠心力で磁石が破壊されやすく、高速回
転に適さないという問題があった。
【0027】そこで、請求項1記載の発明は、軸方向に
中空部を有する中空回転軸にポリゴンミラーが固定され
て回転体を形成する中空回転軸の中空部内に固定軸が挿
入され、固定部としてプリント基板等を有するモータに
より回転体が回転され、当該回転体の回転により発生す
る空気の動圧を中空回転軸の内周面と固定軸の外周面か
らなる動圧空気軸受面で受けるラジアル動圧空気軸受と
所定のアキシャル軸受により回転体を半径方向及び軸方
向に回転自在に支持する動圧空気軸受型ポリゴンスキャ
ナの固定軸を、略リング形状のハウジングの略中央部に
複数の梁で連結されて一体形成された軸受基準部に直接
固定し、モータの固定部を構成するプリント基板等を、
回転体の外周を覆うケーシングとともに当該回転体の配
置されている空間を密閉する状態でハウジングに取り付
けることにより、モータの固定部を簡単、かつ、容易に
ハウジングに取り付て、他のシール作業を行うことな
く、少なくとも使用状態において回転体の位置する空間
を密閉空間とするとともに、取付基準部に対する軸受の
位置バラツキを小さく抑制し、モータのプリント基板等
の放熱性を向上させつつ、作業性の向上及び部品点数の
削減によりコストを低減することができるとともに、ポ
リゴンミラーの回転位置のバラツキを小さく抑えて、信
頼性が高く画像品質の良好な小型で安価な動圧空気軸受
型ポリゴンスキャナを提供することを目的としている。
【0028】請求項2記載の発明は、モータの固定部を
構成する駆動回路を、プリント基板に一体的に形成する
とともに、駆動素子をプリント基板の回転体の位置する
密閉空間側とは反対側の面に配設することにより、駆動
回路とプリント基板とを接続するハーネスを不要にして
部品点数を削減し、かつ、ハーネス部分のシール作業を
不要にするとともに、駆動素子を密閉空間外に配置して
送風による冷却効果を向上させ、より一層小型化、低価
格化を図るとともに、高速回転での安定性をより一層向
上させることのできる動圧空気軸受型ポリゴンスキャナ
を提供することを目的としている。
【0029】請求項3記載の発明は、アキシャル軸受
を、ハウジングの軸受基準部に固定されたリング状の吸
引型磁気軸受固定部と、中空回転軸に取り付けられた保
持部材に固定されリング状の吸引型磁気軸受固定部内に
半径方向において吸引型磁気軸受固定部の内周面と所定
の磁気ギャップを有した状態で挿入された吸引型磁気軸
受回転部と、を備えたものとするとともに、動圧空気軸
受の動圧空気軸受面よりも半径方向において内側の位置
に配設することにより、アキシャル軸受をより一層扁平
小型化し、高速回転での遠心力による破壊を抑制して、
高速回転での安定性をより一層向上させるとともに、よ
り一層扁平小型化することのできる動圧空気軸受型ポリ
ゴンスキャナを提供することを目的としている。
【0030】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の動
圧空気軸受型ポリゴンスキャナは、軸方向に中空部を有
する中空回転軸にポリゴンミラーが固定されて回転体を
形成する前記中空回転軸の前記中空部内に固定軸が挿入
され、固定部としてプリント基板等を有するモータによ
り前記回転体が回転され、当該回転体の回転により発生
する空気の動圧を前記中空回転軸の内周面と前記固定軸
の外周面からなる動圧空気軸受面で受けるラジアル動圧
空気軸受と所定のアキシャル軸受により前記回転体を半
径方向及び軸方向に回転自在に支持する動圧空気軸受型
ポリゴンスキャナであって、前記固定軸は、略リング形
状のハウジングの略中央部に複数の梁で連結されて一体
形成された軸受基準部に直接固定され、前記モータの固
定部を構成するプリント基板等が、前記回転体の外周を
覆うケーシングとともに当該回転体の配置されている空
間を密閉する状態で前記ハウジングに取り付けられてい
ることにより、上記目的を達成している。
【0031】上記構成によれば、軸方向に中空部を有す
る中空回転軸にポリゴンミラーが固定されて回転体を形
成する中空回転軸の中空部内に固定軸が挿入され、固定
部としてプリント基板等を有するモータにより回転体が
回転され、当該回転体の回転により発生する空気の動圧
を中空回転軸の内周面と固定軸の外周面からなる動圧空
気軸受面で受けるラジアル動圧空気軸受と所定のアキシ
ャル軸受により回転体を半径方向及び軸方向に回転自在
に支持する動圧空気軸受型ポリゴンスキャナの固定軸
を、略リング形状のハウジングの略中央部に複数の梁で
連結されて一体形成された軸受基準部に直接固定し、モ
ータの固定部を構成するプリント基板等を、回転体の外
周を覆うケーシングとともに当該回転体の配置されてい
る空間を密閉する状態でハウジングに取り付けているの
で、モータの固定部を簡単、かつ、容易にハウジングに
取り付て、他のシール作業を行うことなく、少なくとも
使用状態において回転体の位置する空間を密閉空間とす
ることができるとともに、取付基準部に対する軸受の位
置バラツキを小さく抑制することができ、モータのプリ
ント基板等の放熱性を向上させつつ、作業性の向上及び
部品点数の削減によりコストを低減することができると
ともに、ポリゴンミラーの回転位置のバラツキを小さく
抑えて、動圧空気軸受型ポリゴンスキャナを信頼性が高
く画像品質の良好な小型で安価なものとすることができ
る。
【0032】この場合、例えば、請求項2に記載するよ
うに、前記モータは、その固定部を構成する前記プリン
ト基板に、当該モータを駆動する駆動回路が一体的に形
成されているとともに、駆動素子が前記回転体の位置す
る密閉空間側とは反対側の面に配設されていてもよい。
【0033】上記構成によれば、モータの固定部を構成
する駆動回路を、プリント基板に一体的に形成するとと
もに、駆動素子をプリント基板の回転体の位置する密閉
空間側とは反対側の面に配設しているので、駆動回路と
プリント基板とを接続するハーネスを不要にして部品点
数を削減し、かつ、ハーネス部分のシール作業を不要に
することができるとともに、駆動素子を密閉空間外に配
置して送風による冷却効果を向上させることができ、動
圧空気軸受型ポリゴンスキャナをより一層小型化、低価
格化することができるとともに、高速回転での安定性を
より一層向上させることができる。
【0034】また、例えば、請求項3に記載するよう
に、前記アキシャル軸受は、前記ハウジングの軸受基準
部に固定されたリング状の吸引型磁気軸受固定部と、前
記中空回転軸に取り付けられた所定の保持部材に固定さ
れ前記リング状の吸引型磁気軸受固定部内に半径方向に
おいて前記吸引型磁気軸受固定部の内周面と所定の磁気
ギャップを有した状態で挿入された吸引型磁気軸受回転
部と、を備えるとともに、前記動圧空気軸受の前記動圧
空気軸受面よりも半径方向において内側の位置に配設さ
れていてもよい。
【0035】上記構成によれば、アキシャル軸受を、ハ
ウジングの軸受基準部に固定されたリング状の吸引型磁
気軸受固定部と、中空回転軸に取り付けられた保持部材
に固定されリング状の吸引型磁気軸受固定部内に半径方
向において吸引型磁気軸受固定部の内周面と所定の磁気
ギャップを有した状態で挿入された吸引型磁気軸受回転
部と、を備えたものとするとともに、動圧空気軸受の動
圧空気軸受面よりも半径方向において内側の位置に配設
しているので、アキシャル軸受をより一層扁平小型化す
ることができ、高速回転での遠心力による破壊を抑制し
て、高速回転での安定性をより一層向上させることがで
きるとともに、動圧空気軸受型ポリゴンスキャナをより
一層扁平小型化することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるか
ら、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本
発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定す
る旨の記載がない限り、これらの態様に限られるもので
はない。
【0037】図1及び図2は、本発明の動圧空気軸受型
ポリゴンスキャナの一実施の形態を示す図であり、図1
は、本発明の動圧空気軸受型ポリゴンスキャナの一実施
の形態を適用した動圧空気軸受型ポリゴンスキャナ30
の正面断面図、図2は、図1の動圧空気軸受型ポリゴン
スキャナ30の分解斜視図である。
【0038】図1において、動圧空気軸受型ポリゴンス
キャナ30は、ハウジング31とハウジング31上にネ
ジ固定された上カバー(ケーシング)32により、その
外観が形成されている。
【0039】ハウジング31は、図2に示すように、中
空の略円盤形状に形成されており、その周辺部から中央
部に延在して複数の梁31aが形成されているととも
に、その中央部に円筒状の軸受基準部31bが形成され
ている。固定軸33は、軸受基準部31bの外筒面31
cを基準にして、圧入固着、焼きばめ、あるいは、接着
固定等により固定されている。
【0040】固定軸33は、その周壁部の適切な位置に
ヘリングボーン溝33aが形成されており、固定軸33
の円筒内には、アキシャル方向(軸方向)に所定長さを
有したリング状の吸引型磁気軸受固定部34が、軸受基
準部31bの上端面31d(図2参照)を基準にして埋
設されている。
【0041】吸引型磁気軸受固定部34は、図2に示す
ように、所定の大きさの中心円がその中心部に形成され
アキシャル方向に2極に着磁されてアキシャル方向に磁
極が向いたリング状の永久磁石35と、永久磁石35の
アキシャル方向両端(軸方向両端)に固定され永久磁石
35の中心円(内径)よりも小さい中心円がその中心部
に形成された強磁性材料からなる一対の第1固定ヨーク
板36及び第2固定ヨーク板37と、で形成されてい
る。吸引型磁気軸受固定部34は、第1固定ヨーク板3
6と第2固定ヨーク板37とで永久磁石35を挟んだ状
態で固定軸33の円筒内に埋設され、第1固定ヨーク板
36の上部から、弾性部材38で固定されることによ
り、永久磁石35を第1固定ヨーク板36と第2固定ヨ
ーク板37で固定軸33の軸方向に挟んだ状態で、か
つ、第1固定ヨーク板36の中心円と第2固定ヨーク板
37の中心円が固定軸33の軸中心と一致する(同軸と
なる)状態で、固定軸33の円筒内に埋設されている。
上記第1固定ヨーク板36及び第2固定ヨーク板37
は、鉄鋼系の板材で形成されており、永久磁石35は、
例えば、主に希土類系の永久磁石が用いられている。な
お、吸引型磁気軸受固定部34は、弾性部材38で固定
軸33の円筒内に固定するものに限るものではなく、例
えば、接着剤等で固定軸33の円筒内に固定してもよ
い。
【0042】固定軸33は、図1に示すように、中空回
転軸39の中空内に挿入されており、中空回転軸39の
上面から外周面には、図2に示すように、キャップ形状
に形成されるとともに、外方(径方向)に鍔状に突出し
たフランジ40が固定されている。フランジ40の中央
部には、吸引型磁気軸受回転部41が圧入されてフラン
ジ40に固定されており、吸引型磁気軸受回転部41
は、第1固定ヨーク板36の中心円部分及び第2固定ヨ
ーク板37の中心円部分との間に磁気ギャップを構成す
る外筒面が形成されている。この外筒面は、吸引型磁気
軸受回転部41の回転中心軸と同軸になるように配置さ
れている。
【0043】フランジ40の鍔状に突出した部分の上面
には、ポリゴンミラー42が載置されており、ポリゴン
ミラー42は、板ばね(保持部材)43により中空回転
軸39のフランジ40に押さえつけられるとともに、板
ばね43がネジ44が吸引型磁気軸受回転部41の上端
部に形成されたネジ穴に螺合されて吸引型磁気軸受回転
部41に固定されることにより、吸引型磁気軸受回転部
41に固定されている。なお、フランジ40は、上述の
ように、中空回転軸39の上方の中空部を閉止する状態
で中空回転軸39に取り付けられており、固定軸33の
上端とフランジ40により閉止された中空回転軸39の
中空部に空気溜まり45が形成されている。
【0044】吸引型磁気軸受回転部41は、永久磁石あ
るいは鉄鋼系の強磁性体等の材料で形成されている。ま
た、上記固定軸33及び中空回転軸39は、セラミック
やアルミニウム合金等の非磁性材料で形成されており、
吸引型磁気軸受の磁束が漏れるのを防止して、後述する
アキシャル軸受に効率よくアキシャル吸引力を発生させ
る。
【0045】また、フランジ40には、図1に示すよう
に、空気溜まり45を、板ばね43のスリット43a
(図2参照)を介して中空回転軸39の外部に連通する
微細穴40aが吸引型磁気軸受回転部41の周囲に形成
されており、微細穴40aは、微細穴40aを通過する
空気の粘性抵抗により、後述するアキシャル軸受に適切
なダンピング特性を持たせている。
【0046】中空回転軸39のフランジ40の下面であ
って中空回転軸39の外周方向には、図1に示すよう
に、周状にロータマグネット46が取り付けられてお
り、ロータマグネット46は、例えば、軽量かつ機械的
耐力(引張強度)の高いアルミ−マンガン系の金属磁石
等により形成されている。
【0047】上記フランジ40、吸引型磁気軸受回転部
41、ポリゴンミラー42、板ばね43、ネジ44、ロ
ータマグネット46及び中空回転軸39は、一体となっ
て回転体47を構成している。
【0048】上記ロータマグネット46に対向する内周
側には、ステータコア48が配設されており、ステータ
コア48には、巻線コイル48aが巻かれている。ロー
タマグネット46及び巻線コイル48aの巻かれたステ
ータコア48の下方の位置には、プリント基板49とホ
ール素子50が配設されている。巻線コイル48aの巻
かれたステータコア48は、基台51を介してハウジン
グ31に取り付けられている。
【0049】プリント基板49は、ドーナツ状に形成さ
れており、その内周端部が基台51に密着され、その外
周端部がハウジング31に密着された状態で、基台51
とハウジング31にネジ52により取り付けられて、上
カバー32とともに、回転体47の配置されている空間
を外部と遮断して、回転体47の配置されている空間を
密閉している。
【0050】また、ホール素子50は、プリント基板4
9に取り付けられており、プリント基板49には、図示
しない駆動回路が一体形成されているとともに、駆動素
子53及びその他の回路部品54がプリント基板49の
下面、すなわち、回転体47の配置されている密閉空間
側とは反対側の面に取り付けられている。駆動素子53
及びその他の回路部品54は、回転体47の配置されて
いる密閉空間の外側であって、ハウジング31に形成さ
れた梁31aの間に配置・実装されており、図示しない
送風ファンにより冷却される。これらロータマグネット
46、プリント基板49、巻線コイル48、ホール素子
50及び駆動素子53等により、ラジアルギャップ・ア
ウターロータ型のブラシレスモータ55が構成されてお
り、巻線コイル48、プリント基板49、ホール素子5
0及び駆動素子53等は、ブラシレスモータ55の固定
部として機能している。ブラシレスモータ55は、プリ
ント基板49の駆動回路がホール素子50の位置検出信
号に基づいて、順次巻線コイル48への通電を制御し
て、励磁切り換えを行うことにより、回転体47を回転
させて、定速制御する。
【0051】そして、上記回転体47の上下2箇所に
は、回転体47の不釣り合い修正用のバランス修正部4
3a、40bが形成されている。
【0052】上記固定軸33の外周面には、上述のよう
に、ヘリングボーン溝33aが形成されているため、ブ
ラシレスモータ55の駆動により回転体47が回転する
と、中空回転軸39と固定軸33の隙間の圧力が高ま
り、中空回転軸39の内周面と固定軸33の外周面を動
圧空気軸受面として動圧空気を利用したラジアル軸受
(動圧軸受)として機能して、非接触でラジアル方向
(半径方向)に回転体47を支持する。
【0053】また、上記フランジ40に固定された吸引
型磁気軸受回転部41、固定軸33の円筒内に埋設・固
定された永久磁石35、第1固定ヨーク板36と第2固
定ヨーク板37からなる吸引型磁気軸受固定部34は、
吸引型磁気軸受回転部41と固定軸33に埋設・固定さ
れた吸引型磁気軸受固定部34に吸引力が発生して、回
転体47を浮上させるアキシャル軸受(磁気軸受)とし
て機能して、回転体47を軸方向に非接触で支持する。
すなわち、アキシャル軸受は、上記ラジアル軸受の動圧
空気軸受面よりも半径方向において内側に形成されてい
る。
【0054】そして、上カバー32には、図示しない半
導体レーザからのレーザ光の入出射用の開口部にガラス
窓が両面テープまたは接着剤等で固定されて、内部が密
閉されている。
【0055】なお、動圧空気軸受型ポリゴンスキャナ3
0は、ハウジング31にレーザ光入出射用の開口部の形
成された上カバー32が取り付けられているが、光学ハ
ウジング(ケーシング)に取り付けられた際に密閉空間
に回転体47が配置される場合には、上カバー32を取
り除いてもよい。
【0056】次に、本実施の形態の作用を説明する。動
圧空気軸受型ポリゴンスキャナ30は、ハウジング31
に固定された固定軸33が中空回転軸39に挿入され、
固定軸33の円筒内に吸引型磁気軸受固定部34が埋設
されている。吸引型磁気軸受固定部34は、アキシャル
方向に2極に着磁されたリング状の永久磁石35を上下
(アキシャル方向)の1対のリング状の第1固定ヨーク
板36と第2固定ヨーク板37で挟んだ状態に形成さ
れ、第1固定ヨーク板36と第2固定ヨーク板37の中
心円は、永久磁石35の中心円よりも小さく形成されて
いるとともに、中空回転軸39の軸芯と一致する状態で
配設されている。
【0057】この固定軸33は、中空回転軸39の中空
内に挿入されており、中空回転軸39には、フランジ4
0が取り付けられているとともに、このフランジ40に
ポリゴンミラー42、ロータマグネット46及び吸引型
磁気軸受回転部41等が取り付けられて、回転体47を
構成している。
【0058】フランジ40には、固定軸33の円筒内に
軸受基準部31bの上端面31dを基準にして埋設され
た吸引型磁気軸受固定部34の中心円内に侵入する吸引
型磁気軸受回転部41が固定されており、吸引型磁気軸
受回転部41は、永久磁石または鉄鋼系の強磁性体等の
材料のように、寸法精度の高い材料で、円柱状あるいは
円筒状に形成されるとともに、吸引型磁気軸受固定部3
4の第1固定ヨーク板36及び第2固定ヨーク板37と
対向する位置に外筒面が形成されて、第1固定ヨーク板
36及び第2固定ヨーク板37との間に微細間隔の磁気
ギャップを形成している。
【0059】吸引型磁気軸受回転部41は、上述のよう
に、永久磁石または強磁性体材料で形成されており、吸
引型磁気軸受固定部34の永久磁石35、第1固定ヨー
ク板36、吸引型磁気軸受回転部41及び第2固定ヨー
ク板37へと向かい、再び永久磁石35へと向かう閉ル
ープ状に磁力線が形成されて、固定軸33の円筒内に埋
設された吸引型磁気軸受固定部34とフランジ40を介
して中空回転軸39に固定された吸引型磁気軸受回転部
41との間に吸引力が発生して、フランジ40に固定さ
れた吸引型磁気軸受回転部41と固定軸33の円筒内に
埋設された吸引型磁気軸受固定部34は、回転体47を
浮上させるアキシャル軸受として機能して、回転体47
を軸方向に非接触で支持する。
【0060】また、動圧空気軸受型ポリゴンスキャナ3
0は、フランジ40に取り付けられたロータマグネット
46に周方向で対向する位置に、巻線コイル48aの巻
かれたステータコア48が配設されているとともに、ロ
ータマグネット46の下方の位置にホール素子50とプ
リント基板49が配設されており、これらプリント基板
49、巻線コイル48aの巻かれたステータコア48、
ホール素子50及び駆動素子53等は、ラジアルギャッ
プ・アウターロータ型のブラシレスモータ55を構成し
て、プリント基板49の駆動回路により巻線コイル48
aへの通電を制御して、励磁切り換えを行うことによ
り、回転体47を回転させる。
【0061】上記固定軸33の外周面には、ヘリングボ
ーン溝33aが形成されており、ブラシレスモータ55
の駆動により回転体47が回転すると、中空回転軸39
と固定軸33の隙間の圧力が高まって、中空回転軸3
9、固定軸33及びヘリングボーン溝33aが、動圧空
気を利用したラジアル軸受として機能して、非接触でラ
ジアル方向に回転体47を支持する。
【0062】このように、動圧空気軸受型ポリゴンスキ
ャナ30は、アキシャル軸受が回転体47を非接触で軸
方向に支持し、ブラシレスモータ55により回転体47
を回転駆動することにより、動圧空気を利用したラジア
ル軸受が、非接触で回転体47をラジアル方向に支持す
る。
【0063】そして、動圧空気軸受型ポリゴンスキャナ
30は、上述のように、ハウジング31の中央部に複数
の梁31aにより連結されて一体形成された軸受基準部
31bに、固定軸33が直接固定され、ドーナツ型のプ
リント基板49が、ブラシレスモータ55のステータコ
ア48の取り付けられる基台51とハウジング31とに
張り渡される状態で取り付けられて、少なくとも光学ハ
ウジングあるいは上カバー32がハウジング31に取り
付けられることにより回転体47の配置される空間が外
部と遮断されて密閉空間に形成されている。
【0064】したがって、ブラシレスモータ55の固定
部であるプリント基板49等を簡単、かつ、容易にハウ
ジング31に取り付て、他のシール作業を行うことな
く、少なくとも使用状態において回転体47の位置する
空間を密閉空間とすることができるとともに、ハウジン
グ31に形成された軸受基準部31bに直接固定軸33
と吸引型磁気軸受の固定部34を固定して、ハウジング
の取付基準部に対するラジアル軸受とアキシャル軸受の
位置バラツキを小さく抑制することができ、ブラシレス
モータ55のプリント基板49等の放熱性を向上させつ
つ、作業性の向上及び部品点数の削減によりコストを低
減することができるとともに、ポリゴンミラー42の回
転位置のバラツキを小さく抑えて、動圧空気軸受型ポリ
ゴンスキャナ30を信頼性が高く画像品質の良好な小型
で安価なものとすることができる。
【0065】また、上述のように、動圧空気軸受型ポリ
ゴンスキャナ30では、ブラシレスモータ55の固定部
を構成する駆動回路を、プリント基板49に一体的に形
成するとともに、プリント基板49の回転体47の位置
する密閉空間側とは反対側の面に駆動素子53を配設し
ている。
【0066】したがって、駆動回路とプリント基板49
とを接続するハーネスを不要にして部品点数を削減し、
かつ、ハーネス部分のシール作業を不要にすることがで
きるとともに、駆動素子53を密閉空間外に配置して送
風による冷却効果を向上させることができ、動圧空気軸
受型ポリゴンスキャナ30をより一層小型化、低価格化
することができるとともに、高速回転での安定性をより
一層向上させることができる。
【0067】さらに、上述するように、アキシャル軸受
である吸引型磁気軸受は、フランジ40に固定された吸
引型磁気軸受回転部41、固定軸33の円筒内に埋設・
固定された永久磁石35、第1固定ヨーク板36と第2
固定ヨーク板37からなる吸引型磁気軸受固定部34に
より構成されており、固定軸33のヘリングボーン溝3
3aの形成された外周面を動圧空気軸受面として動圧空
気を利用したラジアル軸受(動圧軸受)よりも内側に配
設されている。
【0068】したがって、アキシャル軸受をより一層扁
平小型化することができ、高速回転での遠心力による破
壊を抑制して、高速回転での安定性をより一層向上させ
ることができるとともに、より一層扁平小型化すること
ができる。
【0069】以上、本発明者によってなされた発明を好
適な実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は
上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもな
い。
【0070】例えば、上記各実施の形態においては、モ
ータとして、アキシャルギャップ型のブラシレスモータ
を使用した場合について説明したが、モータとしては、
アキシャルギャップ型のブラシレスモータに限るもので
はなく、例えば、ラジアルギャップ型のブラシレスモー
タ(アウターロータ型やインナーロータ型)であっても
よい。
【0071】
【発明の効果】請求項1記載の発明の動圧空気軸受型ポ
リゴンスキャナによれば、軸方向に中空部を有する中空
回転軸にポリゴンミラーが固定されて回転体を形成する
中空回転軸の中空部内に固定軸が挿入され、固定部とし
てプリント基板等を有するモータにより回転体が回転さ
れ、当該回転体の回転により発生する空気の動圧を中空
回転軸の内周面と固定軸の外周面からなる動圧空気軸受
面で受けるラジアル動圧空気軸受と所定のアキシャル軸
受により回転体を半径方向及び軸方向に回転自在に支持
する動圧空気軸受型ポリゴンスキャナの固定軸を、略リ
ング形状のハウジングの略中央部に複数の梁で連結され
て一体形成された軸受基準部に直接固定し、モータの固
定部を構成するプリント基板等を、回転体の外周を覆う
ケーシングとともに当該回転体の配置されている空間を
密閉する状態でハウジングに取り付けているので、モー
タの固定部を簡単、かつ、容易にハウジングに取り付
て、他のシール作業を行うことなく、少なくとも使用状
態において回転体の位置する空間を密閉空間とすること
ができるとともに、取付基準部に対する軸受の位置バラ
ツキを小さく抑制することができ、モータのプリント基
板等の放熱性を向上させつつ、作業性の向上及び部品点
数の削減によりコストを低減することができるととも
に、ポリゴンミラーの回転位置のバラツキを小さく抑え
て、動圧空気軸受型ポリゴンスキャナを信頼性が高く画
像品質の良好な小型で安価なものとすることができる。
【0072】請求項2記載の発明の動圧空気軸受型ポリ
ゴンスキャナによれば、モータの固定部を構成する駆動
回路を、プリント基板に一体的に形成するとともに、駆
動素子をプリント基板の回転体の位置する密閉空間側と
は反対側の面に配設しているので、駆動回路とプリント
基板とを接続するハーネスを不要にして部品点数を削減
し、かつ、ハーネス部分のシール作業を不要にすること
ができるとともに、駆動素子を密閉空間外に配置して送
風による冷却効果を向上させることができ、動圧空気軸
受型ポリゴンスキャナをより一層小型化、低価格化する
ことができるとともに、高速回転での安定性をより一層
向上させることができる。
【0073】請求項3記載の発明の動圧空気軸受型ポリ
ゴンスキャナによれば、アキシャル軸受を、ハウジング
の軸受基準部に固定されたリング状の吸引型磁気軸受固
定部と、中空回転軸に取り付けられた保持部材に固定さ
れリング状の吸引型磁気軸受固定部内に半径方向におい
て吸引型磁気軸受固定部の内周面と所定の磁気ギャップ
を有した状態で挿入された吸引型磁気軸受回転部と、を
備えたものとするとともに、動圧空気軸受の動圧空気軸
受面よりも半径方向において内側の位置に配設している
ので、アキシャル軸受をより一層扁平小型化することが
でき、高速回転での遠心力による破壊を抑制して、高速
回転での安定性をより一層向上させることができるとと
もに、動圧空気軸受型ポリゴンスキャナをより一層扁平
小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の動圧空気軸受型ポリゴンスキャナの一
実施の形態を適用した動圧空気軸受型ポリゴンスキャナ
の正面断面図。
【図2】図1の動圧空気軸受型ポリゴンスキャナの分解
斜視図。
【図3】従来の軸受装置の正面断面図。
【符号の説明】
30 動圧空気軸受型ポリゴンスキャナ 31 ハウジング 31a 梁 31b 軸受基準部 31c 外筒面 31d 上端面 32 上ケース 33 固定軸 33a ヘリングボーン溝 34 吸引型磁気軸受固定部 35 永久磁石 36 第1固定ヨーク板 37 第2固定ヨーク板 38 弾性部材 39 中空回転軸 40 フランジ 40a 微細穴 40b バランス修正部 41 吸引型磁気軸受回転部 42 ポリゴンミラー 43 板ばね 43a スリット(バランス修正部) 44 ネジ 45 空気溜まり 46 ロータマグネット 47 回転体 48 ステータコア 48a 巻線コイル 49 プリント基板 50 ホール素子 51 基台 52 ネジ 53 駆動素子 54 回路部品 55 ブラシレスモータ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸方向に中空部を有する中空回転軸にポリ
    ゴンミラーが固定されて回転体を形成する前記中空回転
    軸の前記中空部内に固定軸が挿入され、固定部としてプ
    リント基板等を有するモータにより前記回転体が回転さ
    れ、当該回転体の回転により発生する空気の動圧を前記
    中空回転軸の内周面と前記固定軸の外周面からなる動圧
    空気軸受面で受けるラジアル動圧空気軸受と所定のアキ
    シャル軸受により前記回転体を半径方向及び軸方向に回
    転自在に支持する動圧空気軸受型ポリゴンスキャナであ
    って、前記固定軸は、略リング形状のハウジングの略中
    央部に複数の梁で連結されて一体形成された軸受基準部
    に直接固定され、前記モータの固定部を構成するプリン
    ト基板等が、前記回転体の外周を覆うケーシングととも
    に当該回転体の配置されている空間を密閉する状態で前
    記ハウジングに取り付けられていることを特徴とする動
    圧空気軸受型ポリゴンスキャナ。
  2. 【請求項2】前記モータは、その固定部を構成する前記
    プリント基板に、当該モータを駆動する駆動回路が一体
    的に形成されているとともに、駆動素子が前記回転体の
    位置する密閉空間側とは反対側の面に配設されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の動圧空気軸受型ポリゴン
    スキャナ。
  3. 【請求項3】前記アキシャル軸受は、前記ハウジングの
    軸受基準部に固定されたリング状の吸引型磁気軸受固定
    部と、前記中空回転軸に取り付けられた所定の保持部材
    に固定され前記リング状の吸引型磁気軸受固定部内に半
    径方向において前記吸引型磁気軸受固定部の内周面と所
    定の磁気ギャップを有した状態で挿入された吸引型磁気
    軸受回転部と、を備えるとともに、前記動圧空気軸受の
    前記動圧空気軸受面よりも半径方向において内側の位置
    に配設されていることを特徴とする請求項1または請求
    項2記載の動圧空気軸受型ポリゴンスキャナ。
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