JP2623205B2 - 空気・磁気軸受型光偏向器 - Google Patents

空気・磁気軸受型光偏向器

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JP2623205B2
JP2623205B2 JP5082481A JP8248193A JP2623205B2 JP 2623205 B2 JP2623205 B2 JP 2623205B2 JP 5082481 A JP5082481 A JP 5082481A JP 8248193 A JP8248193 A JP 8248193A JP 2623205 B2 JP2623205 B2 JP 2623205B2
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光夫 鈴木
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Ricoh Co Ltd
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    • F16C32/0423Passive magnetic bearings with permanent magnets on both parts repelling each other
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    • F16C2226/50Positive connections
    • F16C2226/60Positive connections with threaded parts, e.g. bolt and nut connections

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、レーザプリンタやデ
ジタル複写機、ファクシミリ、その他各種のレーザ偏向
器を備えた光学的情報処理装置で使用するのに好適な、
コアレス扁平DCブラシレスモータ方式を採用した超小
形の光偏向器に関する。具体的にいえば、ラジアル軸受
として動圧空気軸受、スラスト軸受として磁気軸受を使
用して光偏向器を構成することにより、起動時や停止時
における軸受部の摩擦を少なくして、光偏向器の長寿命
化を計るとともに、偏平型の簡単な構造にすることによ
り、部品点数の減少,加工性,組立性の容易化を可能に
して、光偏向器の小型化と、イナーシャを大きくしてジ
ッター特性の改善とを実現し、さらに、コアレス扁平D
Cブラシレスモータの原理を応用することによって、精
密な速度制御が行えるようにした光偏向器の改良に係
り、特に、スラスト軸受を構成する磁気軸受の浮上力剛
性を、簡単な手段で高めることによって、異常外乱に対
して安定動作を可能にした光偏向器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、レーザプリンタのレーザ偏向
器やデジタル複写機のレーザ偏向器、ファクシミリのレ
ーザ偏向器、あるいはPOS端末器のイメージスキャナ
等の各種光学的情報処理装置、また、紙幣や鉄板等の傷
の有無などを検査する計測器、さらに測長器等の各種光
学的測定器等では、書画の読取り用や書込み用として、
あるいは傷の有無検査用として使用するレーザ光を偏向
するために、ポリゴンミラー(多面鏡)を使用した光偏
向器が用いられている。
【0003】このポリゴンミラーを使用した光偏向器
は、偏向速度が速く、しかも連続的な光偏向が可能なた
め、高速度かつ高精度の情報の記録、あるいは読取りを
行うことができる。このようなレーザ光偏向器を使用し
た画像出力装置、例えばレーザプリンタでは、特に、ポ
リゴンミラーの回転ムラに起因する画像ジッターが問題
になっている。
【0004】ところで、この種の光偏向器としては、従
来から、マグネット界磁DCブラシレスモータ方式のも
のが知られている。すなわち、このDCブラシレスモー
タのロータを円筒状磁石とし、回転多面鏡を取付けた中
空軸(いわゆる回転多面体)をロータ磁石の内径に固着
する。そして、この回転多面体の内径部に固定軸を設
け、回転多面体の内径部表面と、固定軸の外径部表面と
で動圧空気軸受を構成するようにしている。
【0005】このような動圧空気軸受による回転多面鏡
型光偏向器では、電源がオンになると、回転多面鏡体等
を備えた回転体が回転を開始する。そして、その数秒後
に、予め設定されたスラスト空気軸受が充分にその機能
を発揮し、回転体の軸方向負荷を保持しながら浮上し得
る一定回転速度に達する。
【0006】この際に、回転多面鏡体の内部嵌合部の内
径と、固定軸の外径部との間に形成された隙間の下部か
ら空気が流入し、流入した空気は、下部と上部ジャーナ
ルのヘリングボーン溝のポンプ作用によって、回転体を
ラジアル方向に強固に支持する。流入空気は、回転体を
ラジアル方向に支持するとともに、スパイラル溝の効果
によって、上部の方向に流れスラスト止め部分に上向き
の圧力を発生しながら、その貫通孔を通って動圧空気軸
受の上方へ流れ出る。
【0007】このような動作によって、回転多面鏡体を
備えた回転体が回転される。ところが、従来の動圧空気
軸受による光偏向器では、第1の問題として、動圧空気
軸受部(すなわち固定軸の外径部表面)に複雑な溝加工
を必要とし、また、長尺の回転多面体の内径部表面に
も、超精密な表面加工を必要とする、等の理由で、加工
が困難で、コストアップになる。
【0008】また、第2の問題としては、動圧空気軸受
の場合、軸受部は接触状態にあるから、起動時に空気軸
受効果がなく、空気軸受が最大の特徴としている長寿命
化に限界がある。すなわち、起動・停止時に軸受部の接
触摩擦により、軸受部が摩耗する。この第2の問題に関
連する第3の問題として、モータ方式がインナーロータ
・マグネット界磁型であるため、停止状態でロータは鉄
心型ステータのある方向へ吸引されており、軸受部の摩
擦力が大きいことも、摩耗を早める原因となる。
【0009】さらに、先の第1の問題に関連する第4の
問題としては、回転体の構成が複雑で、部品点数も多い
ので、バランス修正が難かしいことも、コストアップの
要因である。その上、第5の問題として、インナーロー
タ型であることによって、本質的にイナーシャが小さく
なり、画像ジッターの特性が悪くなる、という不利があ
り、同時に、回転軸が長くなるので、光偏向器が大型化
する、という難点がある。
【0010】最後に、第6の問題として、インナーロー
タ・マグネット界磁DCブラシレスモータを使用してい
るので、速度検出器を必要とするため、固定子側の構成
も複雑で、部品点数が多くなる。その結果、信頼性が低
下するとともに、コストアップの一因となる。以上のよ
うに、従来の動圧空気軸受による光偏向器では、種々の
難点があり、空気軸受による本来の効果が充分に得られ
ない、という不都合があった。
【0011】このような不都合を解決する一つの方法と
して、この発明の発明者らは、すでに、ラジアル軸受と
して動圧空気軸受を使用し、スラスト軸受として永久磁
石反発式の磁気軸受を使用することにより、起動・停止
時に回転体が軸受部に接触しないようにして、動作の安
定化と長寿命化とを可能にするとともに、回転体や固定
軸の構成を簡略化して、回転体の軽量化による光偏向器
の小型化と低コスト化とを実現し、さらに、コアレス扁
平DCブラシレスモータの原理を応用することによって
回転ムラの発生を防止して、画像ジッター特性が良好な
空気・磁気軸受型光偏向器を提案した(特開昭62−7
0811号公報)。
【0012】図3は、先に提案した空気・磁気軸受型光
偏向器の一例について、その要部構成を示す縦断面図で
ある。図面において、11は中空の回転軸で、11aは
そのフランジ部、11bは段部、11cはネジ部、12
はミラー、13はミラー固定用リング、13Aは固定用
ネジ、14〜16は磁石ロータ組立体で、16はロータ
マグネット、17は非磁性体のホルダーケースで、17
aはその通気孔、17bはネジ部、18はスラスト磁気
軸受用の上部マグネット、19はホルダーケース17の
固定用リング、21は固定軸で、21aは固定用の凸
部、21bと21cは、それぞれ固定軸21の外周の上
部と下部に設けられたヘリングボーン溝、21dは段
部、21eは気圧調整用連絡孔、22は非磁性体のホル
ダーケース、23はスラスト磁気軸受用の下部マグネッ
ト、31はハウジングで、31aは固定軸21の固定用
の凸部21aが嵌合される孔部、31bは気圧調整用溝
部、32は上部ケースで、32aは窓部、33はコイル
基板、34はコイル、35は磁性体のヨークを示し、ま
た、gは上部マグネット18と下部マグネット23との
ギャップを示す。
【0013】まず、回転体について述べる。この図3で
は、回転体を構成する部材に、11〜19の10番台の
符号を付けている。回転体は、中空の回転軸11と、ミ
ラー12、ロータ組立体14〜16、および、スラスト
磁気軸受用の上部マグネット18とから構成される。
【0014】そのために、中空の回転軸11は、ミラー
12とロータ組立体14〜16を取付けるためのフラン
ジ部11aを有しており、ミラー12は、この中空の回
転軸11のフランジ部11aに、図の上方から装着され
た後、その上面をミラー固定用リング13により押圧さ
れた状態で、固定用ネジ13Aにより締め付けられ、所
定の位置に固定される。
【0015】また、この中空の回転軸11のフランジ部
11aの下方には、モータ部を構成するロータ組立体1
4〜16が取付けられる。さらに、この中空の回転軸1
1の上方に、非磁性体のホルダーケース17が、固定用
リング19によって固定される。このホルダーケース1
7は、リング状のスラスト磁気軸受用の上部マグネット
18を支持するように機能し、そのネジ部17bが、中
空の回転軸11に設けられたネジ部11cに係合する。
【0016】次に、固定軸の構成について述べる。この
図3では、固定軸を構成する部材には、21〜23の2
0番台の符号を付けている。固定軸21の胴部表面に
は、その上部と下部にそれぞれ、ラジアル方向の動圧空
気軸受を構成するヘリングボーン溝21b,21cが設
けられている。
【0017】また、この固定軸21の上方には、例えば
その上端の凹部に、非磁性体のホルダーケース22の凸
部が嵌合されることで、ホルダーケース22が固定され
て、リング状のスラスト磁気軸受用の下部マグネット2
3を支持する。この固定軸21の下部には、固定用の凸
部21aが形成されていて、ハウジング31に設けられ
た孔部31aと嵌合することにより、所定位置に固定さ
れる。
【0018】なお、固定軸21の段部21dは、中空の
回転軸11の段部11bと共に、空隙部を形成する。ま
た、固定軸21の下面には、気圧調整用連絡孔21eの
開口が設けられており、この下面でハウジング31の気
圧調整用溝部31bを覆うことによって、同様に空隙部
を形成する。そして、これらの空隙部を接続するため
に、固定軸21には、気圧調整用連絡孔21eが設けら
れている。
【0019】この気圧調整用連絡孔21eは、ラジアル
方向に貫通された開口と、気圧調整用溝部31bで形成
される空隙部とが通気されるような連絡路であり、固定
軸21の段部21dと、中空の回転軸11の段部11b
とによって、固定軸21の中央部に形成された空隙部、
すなわち空気軸受部の空気の逃げ部の空気圧と、筐体部
の内部空気圧とを等しくするように作用する。筐体部
は、ハウジング31と、上部ケース32とから構成され
る。この筐体部には、コイル基板33とヨーク35とが
支持されており、モータ駆動部の固定子を構成するコイ
ル34はコイル基板33に接着されている。
【0020】ハウジング31には、固定軸21の固定用
の凸部21aが嵌合される孔部31aが設けられてお
り、また、気圧調整用溝部31bが、孔部31aの上部
に形成されている。上部ケース32は、風損と風切音と
を低く抑えるために、ミラー12との空隙が小さくされ
ており、また、実装性や搬送時の便等を考慮して、上部
が細径の凸状に形成されている。
【0021】ここで、先に提案した空気・磁気軸受型光
偏向器で用いられる永久磁石反発式スラスト磁気軸受に
ついて説明すれば、中空の回転軸11に設けられた上部
マグネット18と、固定軸21に設けられた下部マグネ
ット23とは、反発力が得られるように、同極性同士が
対向するように配置される。この場合に、ギャップgの
値は、固定用リング19を回転して、ホルダーケース1
7を移動させることにより、適当に調整される。
【0022】次に、モータ駆動部は、中空の回転軸11
に固定された磁石ロータ組立体14〜16と、コイル基
板33上に配列された複数個のコイル34、およびヨー
ク35とから構成される。
【0023】次の図4は、図3に示した先に提案した空
気・磁気軸受型光偏向器について、そのスラスト軸受部
の動作原理を説明するための要部構成図である。図面に
おける符号は、図3と同様である。
【0024】この図4に示すように、先に提案した空気
・磁気軸受型光偏向器では、スラスト軸受部は、リング
状の上部マグネット18と下部マグネット23、および
モータ駆動部のロータマグネット16と、ヨーク35と
から構成される。まず、浮力は、上部マグネット18と
下部マグネット23との間の反発力によって発生され、
回転体が上方へ浮上される。他方、下方への引下力は、
ロータマグネット16とヨーク35との間の吸引力によ
って発生され、回転体は下方へ引張られる。
【0025】この場合に、上部マグネット18と下部マ
グネット23との間の浮力の方を、ロータマグネット1
6とヨーク35との間の吸引力と回転体重量よりも、大
きくすることにより、中空の回転体を浮上させることが
できる。この浮力は、固定用リング19を回転し、上部
マグネット18を支持するホルダーケース17を移動さ
せることによって、ギャップgを調整すれば、吸引力と
バランスした所望の大きさとなる。
【0026】図5は、先に提案した空気・磁気軸受型光
偏向器で使用するのに好適なロータマグネット16の一
例を示す平面図である。図6は、同じく先に提案した空
気・磁気軸受型光偏向器で使用するのに好適なコイル3
4の配置例を示す図である。
【0027】次に、この先に提案した空気・磁気軸受型
光偏向器について、モータの回転制御を説明する。この
例では、先の図5と図6に示したように、光偏向器のモ
ータ駆動部の構成が、8極3相6コイルの場合について
述べる。
【0028】図3のモータ駆動部において、特に図示さ
れていないロータ位置検出器の出力信号により励磁相を
切換え、順次6つのコイルを励磁すると、フレミング左
手の法則(いわゆるBli則)に従って、ロータは回転
される。なお、Bli則で説明する場合に、F=Bli
の力(ここで、Fは発生力、Bは磁束密度、iは励磁電
流)は、コイルに働く力である。しかし、この先に提案
した空気・磁気軸受型光偏向器では、コイルが固定で、
ロータ磁石が回転する方式のブラシレスモータの原理を
応用しているので、ロータマグネット、すなわち回転体
に作用する回転力の方向は、このBli則の逆方向とな
る。
【0029】このように、先に提案した空気・磁気軸受
型光偏向器では、ロータマグネット16は偏平型リング
磁石であるから、回転体を軸方向に短かくすることが可
能となり、また、モータ駆動部の構成も簡単であるか
ら、低コストとなる。しかし、この先に提案した空気・
磁気軸受型光偏向器では、スラスト磁気軸受部で発生さ
れる反発力には、垂直力だけでなく、軸心から外方へ向
う力も作用しているので、回転体と固定軸との間に多少
の接触が生じ、摩耗によって寿命が短縮する、という問
題もある。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】この発明では、先に提
案した空気・磁気軸受型光偏向器をさらに改良し、スラ
スト磁気軸受によって発生される軸方向の浮上力剛性を
高めることにより、光偏向器に侵入する異常外乱に対し
て、ジッターの少ない安定な動作が可能で、しかも、長
寿命の空気・磁気軸受型光偏向器を実現することを目的
とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、その
一部にミラーを有し、固定軸に嵌合された状態にある回
転体と、前記回転体の回転により動的に空気圧を増加さ
せて、その動的空気圧により回転体をラジアル方向に
支持する空気軸受と、磁石による磁気的な反発力で前記
回転体をスラスト方向に支持する磁気軸受とを備えた空
気・磁気軸受型光偏向器において、前記磁気軸受は、前
記回転体の一端に固定された第1の磁石と、前記第1の
磁石の下方に、該第1の磁石と同極性で対向するように
前記固定軸に取付けられた第2の磁石と、前記第1の磁
石の上方に、該第1の磁石と同極性で対向するように
置する第3の磁石と、前記第3の磁石を前記第1の磁石
の上方に支持する磁石支持体と、で構成している。
【0032】
【実施例1】次に、この発明の空気・磁気軸受型光偏向
器について、図面を参照しながら、その実施例を詳細に
説明する。この発明では、回転をスラスト方向に支持
する磁気軸受を3個のマグネットで構成し、いわゆるサ
ンドイッチ構造に配置する点に特徴を有しており、磁気
軸受を、回転の一端に固定された第1の磁石(図3の
上部マグネット18)と、この第1の磁石の下方に、第
1の磁石と同極性で対向するように配置された第2の磁
石(図3の下部マグネット23)、および第1の磁石の
上方に、第1の磁石と同極性で対向するように配置され
た第3の磁石(後出の図1の第3のマグネット36)で
構成することによって、磁気軸受の浮上力剛性を高めて
いる。
【0033】図1は、この発明の空気・磁気軸受型光偏
向器の一実施例について、その要部構成を示す縦断面図
である。図面における符号は図3と同様であり、また、
36はスラスト磁気軸受用の第3のマグネット、37は
非磁性体のホルダーケース、38は放熱フィンを有する
ハウジングで、38aは固定軸21の固定用の凸部21
aが嵌合される孔部、38bは気圧調整用溝部、39は
同じく放熱フィンを有する上部ケースを示し、g′は第
3のマグネット36と上部マグネット18とのギャップ
を示す。
【0034】すでに図3と図4に関連して説明したよう
に、先に提案した空気・磁気軸受型光偏向器では、永久
磁石反発式スラスト磁気軸受として、回転体の上方に、
中空の回転軸11に設けられた上部マグネット18と、
固定軸21に設けられた下部マグネット23とが配置さ
れ、相互に反発力が得られるように、同極性同士が対向
するように配置されている。スラスト軸受部は、この回
転体の上方に配置されている2個のマグネット、すなわ
ち上部マグネット18と下部マグネット23、および、
回転体の下方に配置されてモータ駆動部を構成するマグ
ネットとヨーク、すなわち、中空の回転軸11に設けら
れたモータ駆動部のロータマグネット16と、ヨーク3
5とから構成される。
【0035】この場合の浮上力は、上部マグネット18
と下部マグネット23との間の反発力によって発生さ
れ、回転体が上方へ浮上される。他方、下方への引下力
は、ロータマグネット16とヨーク35との間の吸引力
によって発生され、回転体は下方へ引張られる。そし
て、上部マグネット18と下部マグネット23との間の
浮力の方を、ロータマグネット16とヨーク35との間
の吸引力と回転体重量よりも、大きくすることにより、
中空の回転体を浮上させることができる。
【0036】図1に示すこの発明の空気・磁気軸受型光
偏向器では、異常外乱に対して安定な動作が可能となる
ように、回転体の上方に配置されている上部マグネット
18と、下部マグネット23の他に、さらに、第3のマ
グネット36が付加されている点に特徴を有している。
この第3のマグネット36の形状も、上部マグネット1
8や下部マグネット23と同様に、リング状である。
の第3のマグネット36は、磁石支持体である非磁性体
のホルダーケース37によって、回転体の一端に固定さ
れた上部マグネット18(第1の磁石)の上方に、この
上部マグネット18と同極性で対向するように配置され
ている。
【0037】また、その極性は、第3のマグネット36
と、上部マグネット18との間で、相互に反発力が得ら
れるように、同極性同士が対向するように配置されてい
る。このように、第3のマグネット36、上部マグネッ
ト18、下部マグネット23とを、いわゆるサンドイッ
チ構造に配置し、かつ、その極性を選定する。
【0038】また、第3のマグネット36と上部マグネ
ット18と下部マグネット23との計3個のマグネット
の間で発生される浮力は、ロータマグネット16とヨー
ク35との間の吸引力と回転体自重よりも、大きくなる
ように設定する。その結果、上方のスラスト磁気軸受を
構成する3個のマグネットで、その中間に配置される中
空の回転軸11に設けられた上部マグネット18は、第
3のマグネット36と下部マグネット23との間に、両
者から離れた状態で保持されるので、上部マグネット1
8と一体的に構成された中空の回転軸11も、非接触状
態で保持されることになる。
【0039】しかも、スラスト剛性は、上方のスラスト
磁気軸受を2個のマグネットで構成した先の図3の場合
に比較して、著しく高められることになる。したがっ
て、光偏向器の回転動作中に、異常外乱が発生しても、
安定な動作が得られる。
【0040】この図1の光偏向器では、温度の上昇に対
して放熱対策も行われている。すなわち、空気・磁気軸
受型光偏向器は、精密かつ微細な構造であるから、光偏
向器自体の温度が上昇すると、各部が熱変形する可能性
があり、これが回転体のバランスに影響を与え、光偏向
器のジッター特性等に悪影響を及ぼす。
【0041】そこで、第1の熱対策として、熱源の一部
となるヨーク35を、複数枚の磁性体板を積層すること
により、鉄損を小さくするようにしている。第2の熱対
策として、ハウジング38と上部ケース39と表面に、
凹凸状の放熱フィンを設けるようにしている。
【0042】第3の熱対策として、コイル34とコイル
基板33とを絶縁性でかつ熱伝導性の良い樹脂でモール
ドすることにより、コイル34で発生される熱が、熱伝
導性の悪い空気に触れることなく、この樹脂を介してハ
ウジング38へ伝えられるようにしている。そのため、
コイル34の熱は、外気によって迅速に冷却される。し
かも、樹脂でモールドすることにより、コイル34とコ
イル基板33は、振動に対しても安定状態で保持される
ことになる。
【0043】このような放熱対策を行えば、単に、異常
外乱に対してだけでなく、光偏向器の温度上昇も極力低
く押えることが可能となるので、光偏向器の安定動作が
一層確実に実現される。
【0044】
【実施例2】図2は、この発明の空気・磁気軸受型光偏
向器の他の実施例について、その要部の部分構成を示す
縦断面図である。図面における符号は図1と同様であ
り、また、37aはホルダーケース37の外周に設けら
れたネジ部を示し、矢印はホルダーケース37の移動方
向を示す。
【0045】この図2のように、ホルダーケース37の
外周にネジ部37aを設け、また、上部ケース39の上
面に、このネジ部37aと係合するネジ孔を設けること
によって、単に、上部マグネット18と下部マグネット
23とのギャップgの値だけでなく、第3のマグネット
36と上部マグネット18とのギャップg′の値につい
ても、適当に調整することができる。
【0046】
【発明の効果】この発明の空気・磁気軸受型光偏向器に
よれば、第1に、先に提案した光偏向器と同様に、ラジ
アル軸受として動圧空気軸受を使用し、スラスト軸受と
して磁気軸受を使用しているので、起動・停止時に回転
体が固定軸と接触が極力押えられる。第2に、上方のス
ラスト磁気軸受部が、3個のマグネット構成による、い
わゆるサンドイッチ構造で回転体を非接触状態で保持す
るので、起動・停止を繰返えしても、摩耗が減少され、
長寿命の光偏向器を得ることができる。
【0047】第3に、そのスラスト剛性が向上されるこ
とにより、異常外乱に対しても、極めて安定した回転動
作が可能となる。第4に、回転体や固定軸の構成も、従
来の動圧空気軸受を使用する場合に比べて簡略化され
て、部品点数の減少、加工性や組立性の向上、回転体の
軽量化が可能となるので、光偏向器の小型化と低コスト
化とが実現される。
【0048】第5に、コアレス偏平DCブラシレスモー
タの原理を応用しているので、これによっても、回転ム
ラの発生が防止され、画像ジッター特性の良好な光偏向
器が得られる、等の多くの優れた実用的効果が奏せられ
る。なお、筐体部にフィン等の放熱部を設けて、ヨーク
を積層構造とし、コイルとともに樹脂等でモールドすれ
ば、熱的な変動、および外部から侵入する振動や内部で
発生される振動等に対しても、安定な動作が可能とな
る、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の空気・磁気軸受型光偏向器の一実施
例について、その要部構成を示す縦断面図である。
【図2】この発明の空気・磁気軸受型光偏向器の他の実
施例について、その要部の部分構成を示す縦断面図であ
る。
【図3】先に提案した空気・磁気軸受型光偏向器の一例
について、その要部構成を示す縦断面図である。
【図4】図3に示した先に提案した空気・磁気軸受型光
偏向器について、そのスラスト軸受部の動作原理を説明
するための要部構成図である。
【図5】先に提案した空気・磁気軸受型光偏向器で使用
するのに好適なロータマグネット16の一例を示す平面
図である。
【図6】同じく先に提案した空気・磁気軸受型光偏向器
で使用するのに好適なコイル34の配置例を示す図であ
る。
【符号の説明】
11 中空の回転軸 12 ミラー 13 ミラー固定用リング 14 磁石ロータ組立体 15 磁石ロータ組立体 16 ロータマグネット 17 非磁性体のホルダーケース 18 スラスト磁気軸受用の上部マグネット 19 ホルダーケース17の固定用リング 21 固定軸 21bと21c 固定軸21の外周に設けられたヘリン
グボーン溝 22 非磁性体のホルダーケース 23 スラスト磁気軸受用の下部マグネット 31 ハウジング 32 上部ケース 33 コイル基板 34 コイル 35 磁性体のヨーク 36 スラスト磁気軸受用の第3のマグネット 37 非磁性体のホルダーケース 38 放熱フィンを有するハウジング 39 放熱フィンを有する上部ケース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田島 広喜 宮城県柴田郡柴田町大字中名生字神明堂 3の1 東北リコー株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−32336(JP,A) 実開 昭57−6359(JP,U)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その一部にミラーを有し、固定軸に嵌合
    された状態にある回転体と、 前記回転体の回転により動的に空気圧を増加させて、そ
    の動的空気圧により回転体をラジアル方向に支持する
    空気軸受と、 磁石による磁気的な反発力で前記回転体をスラスト方向
    に支持する磁気軸受とを備えた空気・磁気軸受型光偏向
    器において、 前記磁気軸受は、 前記回転体の一端に固定された第1の磁石と、 前記第1の磁石の下方に、該第1の磁石と同極性で対向
    するように前記固定軸に取付けられた第2の磁石と、 前記第1の磁石の上方に、該第1の磁石と同極性で対向
    するように位置する第3の磁石と、前記第3の磁石を前記第1の磁石の上方に支持する磁石
    支持体と、 を備えたことを特徴とする空気・磁気軸受型光偏向器。
  2. 【請求項2】 その一部にミラーを有し、固定軸に嵌合
    された状態にある回転体と、 前記回転体の回転により動的に空気圧を増加させて、そ
    の動的空気圧により前記回転体をラジアル方向に支持す
    る空気軸受と、 磁石による磁気的な反発力で前記回転体をスラスト方向
    に支持する磁気軸受と、 前記固定軸を支持するとともに、前記固定軸および回転
    体を収納する筐体部とを備えた空気・磁気軸受型光偏向
    器において、 前記磁気軸受は、 前記回転体の一端に固定された第1の磁石と、 前記第1の磁石の下方に、該第1の磁石と同極性で対向
    するように前記固定軸に取付けられた第2の磁石と、 前記第1の磁石の上方に、該第1の磁石と同極性で対向
    するように前記筐体部に取付けられた第3の磁石と、 を備えたことを特徴とする空気・磁気軸受型光偏向器。
  3. 【請求項3】 ミラーを有する中空状の回転体と、 前記回転体の内部に配置され、その外周部に動圧空気軸
    受を構成するヘリングボーン溝を有する固定軸と、 前記固定軸を支持するとともに、前記固定軸および回転
    体を収納する筐体部とを備えた空気・磁気軸受型光偏向
    器において、 前記中空状の回転体は、その上端部に固定された第1の
    磁石を具備し、 前記固定軸は、その上端部に前記第1の磁石と同極性で
    対向するように固定された第2の磁石を具備し、 さらに、前記筐体部の上方には、前記第1の磁石と同極
    性で対向するように固定された第3の磁石を具備し、 前記第3の磁石と前記第1の磁石との間で発生される反
    発力、および前記第1の磁石と前記第2の磁石との間で
    発生される反発力によりスラスト磁気軸受が構成されて
    いることを特徴とする空気・磁気軸受型光偏向器。
  4. 【請求項4】 ミラーを有する中空状の回転体と、 前記回転体の内部に配置され、その外周部に動圧空気軸
    受を構成するヘリングボーン溝を有する固定軸と、 前記固定軸を支持するとともに、前記固定軸および回転
    体を収納し、かつ、前記ミラーへの光路を形成する窓部
    を有する筐体部とからなる空気・磁気軸受型光偏向器に
    おいて、 前記中空状の回転体は、その上端部に固定された第1の
    磁石と、前記回転体の下方に固定され、円周方向に異な
    る極性に着磁されたロータ磁石とを具備し、 前記固定軸は、その上端部に前記第1の磁石と同極性で
    対向するように固定された第2の磁石を具備し、 さらに、前記筐体部の上方には、前記第1の磁石と同極
    性で対向するように固定された第3の磁石を具備し、 前記第3の磁石と前記第1の磁石との間で発生される反
    発力、および前記第1の磁石と前記第2の磁石との間で
    発生される反発力によりスラスト磁気軸受が構成されて
    おり、 かつ、前記回転体の下方に固定されたロータ磁石に対向
    して、複数個のコイルが前記筐体部の内部に設けられ、
    前記ロータ磁石と前記コイルとにより、面対向 型モータ
    が構成されていることを特徴とする空気・磁気軸受型光
    偏向器。
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