JP3278654B1 - ポリゴンスキャナモータ - Google Patents

ポリゴンスキャナモータ

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JP3278654B1
JP3278654B1 JP2001044836A JP2001044836A JP3278654B1 JP 3278654 B1 JP3278654 B1 JP 3278654B1 JP 2001044836 A JP2001044836 A JP 2001044836A JP 2001044836 A JP2001044836 A JP 2001044836A JP 3278654 B1 JP3278654 B1 JP 3278654B1
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薫 金子
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Abstract

【要約】 【課題】 薄肉のヨーク化を実現する上で規定温度範囲
内における圧入の弛緩を排除してヨーク固定を強固にす
ると共に、ロータの回転開始時および回転時における慣
性を小さくすること。 【解決手段】 ブラシレスモータの構造をなし、側面に
反射面32が形成されたポリゴンミラー3を回転させて
光偏向走査を行なうポリゴンスキャナモータにおいて、
非磁性体でなるロータ部25と、ロータ部25に圧入嵌
合され磁性体でなるヨーク27と、を備え、圧入嵌合が
ロータ部25の外径部分とヨーク27の内径部分とで行
われるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザビームプリ
ンタ、デジタル複写機などレーザビームの走査を行なう
レーザ走査装置に用いられ、より詳細には、アルミニウ
ム製のロータに薄肉のヨーク(磁性体)を圧入嵌合して
固定するポリゴンスキャナモータに関する。
【0002】
【従来の技術】モノクロあるいはフルカラーの、レーザ
プリンタやデジタル複写機、レーザファクシミリ装置な
どレーザ走査系を搭載した電子写真方式の画像形成装置
は、高画像品質、高速プリント性、静粛性など優れた特
長と低コスト化により、急速に普及している。このレー
ザ走査系に搭載されるポリゴンスキャナモータには、プ
リント速度、画素密度に応じた回転速度が要求される。
近年、プリント速度の高速化および画質の高解像化に伴
い、ポリゴンスキャナモータにはたとえば30000〜
50000rpmの高速回転数の実現とその信頼性向上
が要求されている。そこで、従来のボールベアリングタ
イプの軸受では、軸受寿命、軸受騒音などの面から要求
品質を満たすことができないため、高速回転用のポリゴ
ンスキャナモータとして、空気動圧軸受を用いたものが
実用化されている。
【0003】さて、このようなレーザ走査系に用いられ
る動圧軸受け構造のポリゴンスキャナモータとして、た
とえば、ラジアル構造のものが特開平8−196056
号公報、特開平9−182357号公報が開示されてい
る。特に、ロータの内側にヨークと磁石を配置したり、
あるいは現実的ではないがミラーの垂下壁にヨークを固
定するものが特許第3002551号に開示されてい
る。また、アルミニウム合金などで構成されるロータの
内側に鉄製のバックヨークを接着などで固定し、さらに
バックヨークの内側に2mm厚のマグネットを挿入する
従来のポリゴンスキャナモータも知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記に
示されるような従来のポリゴンスキャナモータにあって
は、ロータの内側にバックヨークを接着し、その内側に
2mm厚程度のマグネットを挿入するといった厚肉構造
であるので、回転時の慣性(イナーシャ)が大きくなっ
て動バランスが不安定になると共に、起動に時間がかか
るなどの問題点があった。また、アルミニウム合金のロ
ータの内側に鉄系のヨークを固定した場合、アルミニウ
ム合金の方が線膨張係数が大きいために、温度変化によ
っては固定が不安定になるという問題点もある。
【0005】また、上記慣性(イナーシャ)を少なくす
るためには薄肉化が考えられるが、たとえば、それぞれ
薄肉でなる非磁性のロータ部分に磁性体のヨークを固定
する場合、接着剤で固定すると接着ムラにより動バラン
スが崩れる場合がある。また、上述したように、材質が
異なる2つの部品を圧入固定する場合には、使用温度お
よび保存下限温度(たとえば−30°C)により、その
線膨張率の違いから収縮差が生じ圧入部分が抜けてしま
うことが考えられる。
【0006】本発明は、上記に鑑みてなされたものであ
って、薄肉のヨーク化を実現する上で規定温度範囲内に
おける圧入の弛緩を排除してヨーク固定を強固にすると
共に、ロータの回転開始時および回転時における慣性を
小さくすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1にかかるポリゴンスキャナモータにあっ
ては、ブラシレスモータの構造をなし、側面に反射面が
形成されたポリゴンミラーを回転させて光偏向走査を行
なうポリゴンスキャナモータにおいて、非磁性体でなる
ロータと、前記ロータに圧入嵌合され磁性体でなるヨー
クと、を備え、前記圧入嵌合が前記ロータの外径部分と
前記ヨークの内径部分とで行われるものである。
【0008】この発明によれば、非磁性体のロータの外
側に磁性体のヨークを圧入する際に、それぞれ熱膨張係
数が異なり、温度変化により収縮差が生じてもロータ外
径>ヨーク内径の関係となるように、つまり、圧入部分
に緩みが生じないように締まりばめのはめあい公差を設
定することにより、規定されている保存温度や使用温度
の範囲において圧入部抜けを防止することが可能にな
る。
【0009】また、請求項2にかかるポリゴンスキャナ
モータにあっては、前記圧入嵌合は、あらかじめ規定さ
れた保存保証温度および使用保証温度の範囲で、前記ロ
ータの外径が前記ヨークの内径よりも大なる関係で行わ
れるものである。
【0010】この発明によれば、保存保証温度および使
用保証温度を考慮し、これらの環境温度下であっても、
圧入部分に緩みが生じないように締まりばめのはめあい
公差を設定することにより、これら温度変化があっても
圧入部分が常に締まり勝手になることで芯ずれの発生が
なくなる。
【0011】また、請求項3にかかるポリゴンスキャナ
モータにあっては、前記ロータの材質がアルミニウム、
前記ヨークの材質が鉄とするものである。
【0012】この発明によれば、ロータの材質をアルミ
ニウム、ヨークの材質を鉄とした場合、それぞれ線膨張
係数が異なり、温度変化によって収縮差が生じることを
考慮した寸法設定とすることにより、軽量のアルミニウ
ム製ロータへのヨーク取り付けが実現してイナーシャを
小さくすることが可能になり、しかも温度変化などによ
る圧入部の緩みを排除することが可能になる。
【0013】また、請求項4にかかるポリゴンスキャナ
モータにあっては、前記ヨークの肉厚を1mm以下とす
るものである。
【0014】この発明によれば、請求項1〜3のいずか
一つにおいて、ロータおよびヨークの厚さを1mm程度
の薄肉として上述したように温度変化による収縮差を考
慮した圧入公差設定を行なうことにより、温度変化など
による圧入部の緩みを排除した状態で、薄肉によるロー
タおよびヨークが実現すると共に、そのイナーシャが小
さくなって回転バランス性の向上が可能になる。
【0015】また、請求項5にかかるポリゴンスキャナ
モータにあっては、前記保存保証温度の最低温度は略−
30°Cとするものである。
【0016】この発明によれば、請求項1において、−
30°C程度の保存状態であっても、ロータとヨークの
収縮状態を考慮し、ロータ外径>ヨーク内径の関係とな
るように締まりばめのはめあい公差を設定することによ
り、圧入部抜けを防止することが可能になる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかるポリゴンス
キャナモータの好適な実施の形態について添付図面を参
照し、詳細に説明する。なお、本発明はこの実施の形態
に限定されるものではない。また、このポリゴンスキャ
ナモータはレーザプリンタなどの画像形成装置に搭載さ
れる例について記述するが、この他にポリゴンミラーの
代わりにディスク状の薄片体を高速回転する装置に同様
に展開することが可能である。また、ポリゴンスキャナ
モータ以外にもヨーク部分が薄肉で圧入固定が後述する
ような主旨で構成されるモータにも同様に適用すること
が可能である。
【0018】本発明のポリゴンスキャナモータは、レー
ザプリンタやデジタル複写機などのレーザ走査系(レー
ザ書き込みユニット)に搭載され、ポリゴンミラーを所
定の速度で回転し、その側面の反射面により偏向走査
し、さらに各レンズおよびミラーを介してレーザビーム
を感光体表面に光学走査する装置に用いられるものであ
る。したがって、このポリゴンスキャナモータの品質
(ジッター特性、面倒れなど)の善し悪しが画像品質に
影響するため、重要なユニットとして位置付けられてい
る。
【0019】図1は、本発明の実施の形態にかかるポリ
ゴンスキャナモータの構成を示す断面図である。図にお
いて、符号1はポリゴンスキャナモータ、符号2はブラ
シレスモータ(brushless motor)構造
の直流モータ、符号3は回転多面鏡となるポリゴンミラ
ー(polygon mirror)である。
【0020】また、符号4は鉄板上に、ドライバなどの
各回路およびIC部品を配線し搭載するためのプリント
配線基板、符号5はラジアルおよびスラスト方向でなる
空気動圧軸受、符号6は突部、符号21は固定子、符号
22はモータコア、符号23はステータ(stato
r:固定子)部、符号24は軸部、符号25はロータ
(rotor:回転子)部、符号26は回転子、符号2
7は円環状の鉄性(磁性体であること)でなるヨーク
(yoke:継鉄)、符号28はヨーク27の内側に設
けられた円環状のマグネットである。
【0021】また、符号29はスラスト方向のストッパ
の機能およびスラスト動圧グルーブが形成されているス
ラスト板、符号31はポリゴンミラー3の中心軸に設け
られた取付孔、符号32は反射面、符号40はホール効
果デバイス(Hall effect device、
以下、ホールセンサという)である。また、符号45は
ラジアルおよびスラスト方向よりなる動圧軸受面であ
る。以下、これらの部品の構成関係などについて述べ
る。
【0022】このポリゴンスキャナモータ1は、軸部2
4に軸支されたポリゴンミラー3をブラシレス型の直流
モータ2によって高速回転するように構成されている。
また、その下部は1mm厚程度の鉄板上に絶縁処理し、
その上にプリント配線がなされたプリント配線基板4が
設けられ、その孔部分に回転子21の下部が位置決めさ
れ嵌合されている。
【0023】直流モータ(DCブラシスモータ)2は、
プリント配線基板4にカシメなどの適宜の手段で固定さ
れている固定子21にモータコア22を所定位置に軽圧
入にて固定してなるステータ部23を備えており、固定
子21には空気動圧軸受5を介してロータ部25が回転
自在に支承されている。
【0024】ロータ部25は、回転子26の外周に固定
されている磁性材料からなるヨーク27の内側に、たと
えば、希土類磁石であるネオジボンド・マグネット(ネ
オジウム(Nd)系)、サマリウムコバルト系(サマリ
ウム(Sm)系)などでなるリング状のマグネット28
を固定し、モータコア22に流れる駆動電流による磁界
とマグネット28による磁界との間に働く力により回転
子26が回転する構成となっている。
【0025】ポリゴンミラー3は、アルミニウム材料か
らなり、レーザビームを等角走査するために正六角形の
薄板状をなし、その中心部には円形の取付孔31が形成
されている。ポリゴンミラー3の側面にはレーザビーム
を反射させるためにサブミクロンオーダの鏡面仕上げの
反射面32が形成されている。なお、ポリゴンミラー3
は正六角形に限らず、正多面形であれば何角形であって
もよい。
【0026】ポリゴンミラー3をその取付孔31を用い
て回転子26に固定するために、回転子26には取付孔
31に嵌合する円環状の突部6が回転子26と同心で形
成されている。すなわち、ポリゴンミラー3の取付孔3
1を突部6に挿入し、突部6の上縁部分を所定圧(ポリ
ゴンミラー3の表面鏡面部を変形させない程度の圧力)
で押圧し突部6をポリゴンミラー3に塑性変形させるこ
とにより、取付孔31側に放射状につっぱり力を持たせ
て抜け止め固定を行なう。
【0027】ロータ部25をステータ部23に回転自在
に設けるために、固定子21の先端部には、細径部21
aが同軸心で形成されており、回転子26が細径部21
aに緩挿されることにより、回転子26が固定子21に
回転自在に支承される構成になっている。さらに、細径
部21aの先端の軸部24には動圧発生用部材としての
スラスト板29がカシメ加工により固定されている。こ
れにより、回転子26のスラスト方向の動きが制限され
る。
【0028】また、図示の符号45は動圧軸受面であ
り、それぞれの部品面(ステータ部23、回転子26、
スラスト板29の接触面)に5ミクロン程度の動圧溝
(グルーブ)がたとえば旋削加工によって形成され、さ
らにその上に、結露発生時における水滴の付着による不
起動発生などを防止するために、低摩擦係数で撥水性の
あるPTFEなどの微粒子を分散させた金属で表面処理
されている。これにより、回転子26の動圧作用によっ
て細径部21aを中心に円滑にかつ安定して高速回転で
きるように微量の間隙が形成されるように構成されてい
る。
【0029】ロータ部25の外周には磁性材料(鉄な
ど)で作製された円筒状のヨーク27が嵌合され、その
内側に厚さ1mmほどのリング状をなしたマグネット2
8が固定されている。すなわち、この実施の形態におけ
るポリゴンスキャナモータ1は、外に対するマグネット
28からの磁力のもれを考慮して磁気的なアンバランス
を回避するために、アルミニウム製のロータ部25の外
側に鉄製のヨーク27を圧入する。つまり、マグネット
28だけでは磁力が弱いのでマグネット28の外側に磁
性体(ヨーク27)を設けている。この場合、磁気的に
飽和させる量だけ鉄を設けるが、厚さ1mmのマグネッ
ト28に対しては、ヨーク27の肉厚が1mm以下で十
分飽和する。厚さ1mmのマグネット28に対してヨー
ク27の肉厚を1mmより大きくすると、回転するロー
タ部25のイナーシャを大きくしてしまうだけであり、
消費電力の増加を招来させることになる。
【0030】そして、このマグネット28の磁力分布に
おける最適位置を考慮し、マグネット28に対向する位
置に、ホール効果(Hall Effect)と呼ばれ
る一種の電流磁気効果作用(電磁変換型)を応用した磁
極位置を検出するホールセンサ40が所定の位置(モー
タコア22との関係)に所定の間隔(角度)をもって複
数個プリント配線基板4上に設けられている。
【0031】つぎに、本発明の特徴であるロータ部25
とヨーク27とを圧入して嵌合する際における両者の関
係などについて詳述する。このポリゴンスキャナモータ
1は、先に述べたように、たとえばデジタル複写機やレ
ーザプリンタなどの画像形成装置のレーザ光学系に搭載
される。このような、画像形成装置を使用する際におけ
る画像品質を保証する温度は一般的に約10°C〜30
°Cである。この使用保証温度において高速回転し、そ
の遠心力および発熱に起因するロータ部25とヨーク2
7との緩み発生を回避する必要がある。
【0032】さらに、船便あるいは空輸による海外輸出
時の保存温度や倉庫保管などの環境を考慮した最低保管
保証温度は、たとえば−30°C程度になり、この温度
において装置における部品の脱落、接着はがれなどの不
具合がないように規定されている。このため、ポリゴン
スキャナモータ1においてもこの最低保管保証温度−3
0°Cで保存されてもロータ部25とヨーク27との緩
みによる脱落などの発生を防止する必要がある。
【0033】ところが、ロータ部25はアルミニルムで
作製され、ヨーク27は鉄製であり、互いに材質が異な
る。このため、両材質の線膨張係数が、アルミニルムが
23×10-6/°C、鉄が11.6×10-6/°Cと異
なり、その収縮差があるので、上述した温度範囲を考慮
したはめあい寸法公差などの設計が必要となる。この圧
入寸法公差および締め代について以下に述べる。
【0034】表1は、ロータ部25およびヨーク27の
圧入寸法公差を温度別に計算した例である。すなわち、
図2に示すようにロータ部25の圧入部外径をDr、ヨ
ーク27の圧入部内径をDyとすれば、表1における数
値はそれぞれの設定温度に到達したときの基準径(φ3
4)に対する伸び量となる。なお、この数値は設定温度
に到達した際の基準径から嵌合時(20°C)の基準値
を差し引いた値を記載している。また、線膨張係数は上
述した値を用いている。
【0035】
【表1】
【0036】また、表1における設定温度到達時の値
は、径=基準径(嵌合時の直径)×線膨張係数×(温度
差20°Cからの温度変化分)+基準径(嵌合部の直
径)、によって算出する。
【0037】ロータ部25とヨーク27との嵌合外れを
防止するためには、ロータ圧入部外径Dr>ヨーク圧入
部内径Dyの関係をすべての保証温度で確保する必要が
ある。上記表1から、たとえば−30°Cの保存温度で
は、基準径φ34に対し、 ロータ圧入部外径Dr ヨーク圧入部内径Dy 上限値 −0.02911 −0.02971 中間値 −0.03411 −0.03471 下限値 −0.03910 −0.03971 となり、ロータ圧入部外径Dr>ヨーク圧入部内径Dy
の関係をすべて満足している。したがって、保存温度が
−30°Cに達してもロータ部25からヨーク27が外
れることがない。また、ポリゴンスキャナモータが密閉
構造体の中で高速回転し、その発熱による温度上昇など
他の使用温度においても同様の関係が確保される。
【0038】また、締代σ=0.014324(cm)
=143.2362(μm)にする必要がある。この限
界締め代の計算例を表2に示し、その計算式および条件
を数1に示す。
【0039】
【表2】
【0040】
【数1】
【0041】したがって、これまで説明してきたこの実
施の形態のポリゴンスキャナモータは、ロータの外側に
ヨークを圧入する構成とし、さらに圧入しろを−30°
Cといった保存温度でも緩まない相対寸法とすること
で、薄肉化の構成による動バランスが向上し、しかも温
度変化による固定ゆるみを排除することができる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかるポ
リゴンスキャナモータ(請求項1)によれば、非磁性体
のロータの外側に磁性体のヨークを圧入する際に、それ
ぞれ熱膨張係数が異なり、温度変化により収縮差が生じ
てもロータ外径>ヨーク内径の相対寸法、つまり、圧入
部分に緩みが生じないように締まりばめのはめあい公差
を設定することにより、規定されている保存温度や使用
温度の範囲において圧入部抜けを防止することが可能に
なるため、運転時の温度上昇があっても圧入部分が締ま
り勝手になることで芯ずれを生じることがなく、長時間
安定した回転が得られる。したがって、薄肉のヨーク化
を実現する上で規定温度範囲内における圧入の弛緩を排
除してヨーク固定が強固になると共に、ロータの回転開
始時および回転時における慣性を小さくすることができ
る。
【0043】また、本発明にかかるポリゴンスキャナモ
ータ(請求項2)によれば、保存保証温度および使用保
証温度を考慮し、これらの環境温度下であっても、圧入
部分に緩みが生じないように締まりばめのはめあい公差
を設定することにより、これら温度変化があっても圧入
部分が常に締まり勝手になることで芯ずれの発生がなく
なるため、規定温度範囲内における圧入の弛緩を排除す
ることができ、ヨーク固定が強固になる。
【0044】また、本発明にかかるポリゴンスキャナモ
ータ(請求項3)によれば、ロータの材質をアルミニウ
ム、ヨークの材質を鉄とした場合、それぞれ線膨張係数
が異なることを考慮した相対寸法の設定とすることによ
り、軽量のアルミニウム製ロータへのヨーク取り付け構
造が実現し、回転時の動バランス特性が向上するので、
振動やイナーシャを小さくすることができ、しかも温度
変化などによる圧入部の緩みを排除することができる。
【0045】また、本発明にかかるポリゴンスキャナモ
ータ(請求項4)によれば、請求項1または2におい
て、ロータおよびヨークの厚さを1mm程度の薄肉とし
て上述したように温度変化による収縮差を考慮した圧入
公差設定を行なうことにより、温度変化などによる圧入
部の緩みを排除した状態で、薄肉によるロータおよびヨ
ークが実現し、回転時における動バランス特性が向上す
るので、そのイナーシャや振動を小さくすることができ
る。
【0046】また、本発明にかかるポリゴンスキャナモ
ータ(請求項5)によれば、請求項1において、−30
°C程度の保存状態であっても、ロータとヨークの圧入
部分が、ロータ外径>ヨーク内径の関係となるように締
まりばめのはめあい公差(圧入しろ)を設定するので、
規定された温度範囲において圧入部抜けを防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかるポリゴンスキャナ
モータの構成を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態にかかるロータとヨークと
の圧入関係を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ポリゴンスキャナモータ 2 直流モータ 3 ポリゴンミラー 5 空気動圧軸受 23 ステータ部 25 ロータ部 27 ヨーク 28 マグネット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H02K 21/22 H02K 29/00 Z 29/00 B41J 3/00 D (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 26/10

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブラシレスモータの構造をなし、側面に
    反射面が形成されたポリゴンミラーを回転させて光偏向
    走査を行なうポリゴンスキャナモータにおいて、 非磁性体でなるロータと、前記ロータに圧入嵌合され磁
    性体でなるヨークと、を備え、 前記圧入嵌合が前記ロータの外径部分と前記ヨークの内
    径部分とで行われることを特徴とするポリゴンスキャナ
    モータ。
  2. 【請求項2】 前記圧入嵌合は、あらかじめ規定された
    保存保証温度および使用保証温度の範囲で、前記ロータ
    の外径が前記ヨークの内径よりも大なる関係で行われる
    ことを特徴とする請求項1に記載のポリゴンスキャナモ
    ータ。
  3. 【請求項3】 前記ロータの材質がアルミニウム、前記
    ヨークの材質が鉄であることを特徴とする請求項1に記
    載のポリゴンスキャナモータ。
  4. 【請求項4】 前記ヨークの肉厚を1mm以下とするこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずか一つに記載のポリ
    ゴンスキャナモータ。
  5. 【請求項5】 前記保存保証温度の最低温度は略−30
    °Cであることを特徴とする請求項1に記載のポリゴン
    スキャナモータ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105281525A (zh) * 2014-06-30 2016-01-27 信浓绢糸株式会社 转动体驱动装置

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CN105281525A (zh) * 2014-06-30 2016-01-27 信浓绢糸株式会社 转动体驱动装置

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