JPH11304753A - ガスセンサ - Google Patents

ガスセンサ

Info

Publication number
JPH11304753A
JPH11304753A JP10116767A JP11676798A JPH11304753A JP H11304753 A JPH11304753 A JP H11304753A JP 10116767 A JP10116767 A JP 10116767A JP 11676798 A JP11676798 A JP 11676798A JP H11304753 A JPH11304753 A JP H11304753A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
heat
gas sensor
solid electrolyte
conductive solid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10116767A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3885357B2 (ja
Inventor
Masao Maki
正雄 牧
Takashi Niwa
孝 丹羽
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP11676798A priority Critical patent/JP3885357B2/ja
Publication of JPH11304753A publication Critical patent/JPH11304753A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3885357B2 publication Critical patent/JP3885357B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Oxygen Concentration In Cells (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、燃焼機器の排ガス流路に適用し
て、高精度で信頼性が高く耐久性に優れた不完全燃焼検
知用の一酸化炭素ガスセンサを提供することを目的とす
る。 【解決手段】 本発明のガスセンサは、一対の白金電極
を片面に形成して成る酸素イオン導電性固体電解質素子
と、前記酸素イオン導電性固体電解質素子の電極面側に
設けられシール部材によってシールされると共に細孔径
を制御して成るセラミックガス選択透過体と前記酸素イ
オン導電性固体電解質素子の非電極面側に設けられシー
ル部材によってシールされる耐熱絶縁性基板と、前記耐
熱絶縁性基板上に設けられた加熱手段およびセラミック
ガス選択透過体上に耐熱性金属繊維不織布の焼結多孔体
を配し、前記耐熱性金属繊維不織布の焼結多孔体の片方
の白金電極に対応する領域に酸化触媒を担持して構成さ
れ、ガス選択透過体の妨害ガスを選択透過する効果によ
り長寿命化を達成できるとともに、耐熱性金属繊維不織
布の焼結多孔体の構成により、応答性に優れ、安定した
出力特性を実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明の主たる対象は、一般
大気中もしくはガス,石油を燃料とする各種燃焼機器の
排ガス中の可燃性ガスとくに一酸化炭素を検出するため
のセンサに関し、過酷な使用環境でのセンサ動作の安定
性の面、ならびに化学センサにおいて最大の課題となる
耐久性の面で優れた特性を備えてなるガスセンサに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一酸化炭素は無色,無味,無臭の気体
で、空気よりやや軽いが毒性が強く200PPMくらい
の低濃度でも2〜3時間呼吸すると頭痛などが生じ、3
000PPM以上の濃度になると10分位で、6000
PPM以上の濃度になると数分間の呼吸で死亡する。
【0003】一般家庭でも一酸化炭素は、瞬間湯沸かし
器,風呂釜,石油暖房器具およびガス暖房器具や炭火な
どから発生するので、これらの機器に内蔵して用いた
り、または室内に設置して用いることのできる安価で小
型で信頼性の高い一酸化炭素ガス検知センサが強く要望
されている。
【0004】従来から提案されているガスセンサとくに
一酸化炭素を検知する化学センサとしては、電解液に一
酸化炭素を吸収して酸化する電極を設けて、一酸化炭素
濃度に比例する電流値から一酸化炭素濃度を検知する方
式(定電位電解式ガスセンサ)、貴金属などの微量の金
属元素を添加して増感したN型半導体酸化物、例えば酸
化スズなどの焼結体タイプを用いて、これらの半導体が
可燃性ガスと接触した際に電気電導度が変化する特性を
利用してガスを検知する方式(半導体式ガスセンサ)、
20μm程度の白金の細線にアルミナを添着し、貴金属
を担持したものと担持しないものとの一対の比較素子を
用いて一定温度に加熱し、可燃性ガスがこの素子に接触
して触媒酸化反応を行った際の発熱差を検出する方式
(接触燃焼式ガスセンサ)などが知られている。例えば
〔文献1〕大森豊明監修:「センサ実用事典」:フジ・
テクノシステム〔第14章 ガスセンサの基礎(春田正
毅担当)、P112−130(1986)に詳しい記述
がある。
【0005】また、ジルコニア電気化学セルを構成し、
電極の一方側に白金/アルミナの触媒層を形成して一酸
化炭素を検出する固体電解質式一酸化炭素センサも提案
されている〔例えば、H.OKAMOTO、H.OBA
YASI AND T.KUDO,Solid Sta
te Ionics、1、319(1980)参照〕。
【0006】この固体電解質式一酸化炭素センサの原理
は、触媒層側と裸側の電極上で一種の酸素濃淡電池がで
きることによるもので、触媒層側の電極では、酸素がそ
のまま到達し、一酸化炭素が到達しない状態にあるのに
対して、裸側の電極では、酸素も一酸化炭素も到達し、
この一酸化炭素が酸素を還元し、両者の電極の間に酸素
濃淡電池が形成され、起電力出力が現れることを利用す
るものである。
【0007】またガス選択透過体については、セラミッ
クガス分離膜すなわち無機分離膜が提案されているが
〔例えば、大久保達也、諸岡成冶、「無機分離膜の現状
と今後の展開」、ケミカルエンジニアリング、12、1
(1988、1989)参照〕しかし、無機分離膜をガ
スセンサに応用することの提案は、従来においてはなさ
れていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】これらの化学センサ
は、いずれも以下の欠点を有している。すなわち定電位
電解ガスセンサ、半導体型ガスセンサ、接触燃焼式ガス
センサとも原理的に還元性ガス(可燃性ガス)に無差別
に反応するため各種工夫をおこなったとしても基本的に
は、一酸化炭素(CO)以外の水素,アルコールなども
検知してしまう特性を持っている。つまりCOの選択性
が悪いという欠点を持っている。また、センサおよびセ
ンサシステムが全般的に高価で、センサの信号処理回路
も複雑になる欠点を持っている。また接触燃焼式を除い
ては、CO濃度に対してセンサの出力が非線形なため制
御性が悪いという欠点もある。
【0009】特に、従来からガスセンサとして広く用い
られている化学センサの最大の課題は、それが安全性に
関わる決定的なセンサであるにも拘わらず、どうしても
フェールアウトの検出システムになってしまうことであ
る。これは、原理的には、センサとしての信号が一酸化
炭素を検出しないときにはゼロとなり、一酸化炭素の検
出により信号を出力し、またセンサの劣化によりこの出
力信号が低下してしまうことに要因がある。
【0010】具体的にフェールアウトの問題点を説明す
ると、例えば、一酸化炭素センサを用いて一酸化炭素の
濃度の臨界値を設定し、対象の一酸化炭素濃度がこの臨
界値を越えると安全上支障がでるため機器を停止させる
条件で機器が設計されたとする。万が一のトラブルが発
生したとしても、機器としては、最終的に安全側に動作
するように機器を設計するのがフェールセーフの設計思
想になるが、従来からの化学センサ方式の一酸化炭素セ
ンサの場合、劣化のトラブルにより、実際には、一酸化
炭素がある臨界値以上に発生しているにも拘わらず動作
しないという危険性を含んでいる。これはシステムがフ
ェールセーフになっておらず、フェールアウトになって
いるためで、システムの安全性からすると致命的な問題
となる。これは、センサの故障に関して、加熱手段の断
線などの問題は検出できたとしても、センサ自体が劣化
したか否かの判定ができていないことと関係する。ま
た、機器の寿命よりもセンサのライフが短いことにも関
係する。
【0011】ガスセンサを燃焼機器に搭載して不完全燃
焼の検出の目的に用いる場合、不完全燃焼の危険性が増
加するのは、燃焼機器をかなり使い込んだ後の状態の場
合の方が多いが、そのときにはガスセンサの劣化が進行
している危険性があり、ガスセンサの劣化により出力信
号が低下すると不完全燃焼を検出できないという問題点
があった。
【0012】これは、化学センサの出力が低下するの
は、すなわち劣化するのは、化学センサの中心的な機能
を担う電極や触媒が反応の進行とともに経時的に劣化す
ることによるものであり、この劣化は、燃焼の排気ガス
中に存在する水素,炭化水素などの還元性ガスで触媒が
還元されたり、電極表面に硫黄系化合物などが強く吸着
したりして、一酸化炭素の検出反応が阻害されることに
よる。これらの化学センサでは、センサ機能の中心を担
う電極または触媒などに貴金属を用いる場合が多いが、
これらの貴金属は、硫黄系化合物やシリコーン系化合物
に弱くて劣化し易く、耐久性の確保が非常に困難になる
という問題点があった。また燃焼機器の排気ガスに共存
する炭化水素は、分子量も大きく、分子のサイズも大き
いため、白金のような貴金属表面に吸着すると、一酸化
炭素の吸着が阻害され、妨害ガスとして悪影響を及ぼす
という問題点もあった。
【0013】さらに、本質的にセンサシステムがフェー
ルセーフでないため、これを高い信頼性で実用化できる
ようにするためには、極めて耐久性において信頼度が高
いセンサが求められるが、現在、思想的レベルにおいて
も耐久性の保証をきちんと確立できたセンサシステムは
実現されていないという問題点もあった。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明のガスセンサは、一対の白金電極を片面
に形成して成る酸素イオン導電性固体電解質素子と、前
記酸素イオン導電性固体電解質素子の電極面側に設けら
れシール部材によってシールされると共に細孔径を制御
して成るセラミックガス選択透過体と前記酸素イオン導
電性固体電解質素子の非電極面側に設けられシール部材
によってシールされる耐熱絶縁性基板と、前記耐熱絶縁
性基板上に設けられた加熱手段およびセラミックガス選
択透過体上に耐熱性金属繊維不織布の焼結多孔体を配
し、前記耐熱性金属繊維不織布の焼結多孔体の片方の白
金電極に対応する領域に酸化触媒を担持して用いる。ま
たは、一対の白金電極を片面に形成して成る酸素イオン
導電性固体電解質素子と、前記酸素イオン導電性固体電
解質素子の電極面側に設けられシール部材によってシー
ルされると共に細孔径を制御して成るセラミックガス選
択透過体と前記酸素イオン導電性固体電解質素子の非電
極面側に設けられシール部材によってシールされる耐熱
絶縁性基板と、前記耐熱絶縁性基板上に設けられた加熱
手段およびセラミックガス選択透過体の下部の片側の電
極を覆う部分に酸化触媒を担持して成る耐熱性金属繊維
不織布の焼結多孔体を配して用いる。
【0015】固体電解質方式のガスセンサの機能の基本
となる2つの要素すなわち触媒および白金電極を対象に
そのライフを向上させることが必要になるが、そのう
ち、触媒については、触媒の動作温度が固体電解質の駆
動温度と比較して余裕があることから白金電極を保護す
ることに主眼を置く。すなわち白金電極の劣化は、大部
分が共存ガスによって生じるので、一酸化炭素の検出に
必要なガス以外の共存ガスは、白金電極部に触れさせな
いようにすれば、半永久的な耐久性が実現でき、半永久
的な耐久性が実現できれば、実用的にはフェールアウト
は問題にはならないという考え方である。すなわち、上
記ガス選択透過体を介して、白金電極部に被検出ガスを
含む気体が接触する構成によって、センサ寿命に悪影響
を及ぼす共存ガスの白金電極部への到達を規制するもの
である。すなわち酸素イオン導電体を用いる固体電解質
式一酸化炭素センサの最大の課題である電極の一酸化炭
素以外のガス例えば亜硫酸ガスによる劣化を細孔径を制
御してなるガス選択透過体によりその白金電極面への侵
入を抑制または遮断することで防止するものである。
【0016】ガス選択透過体は、その細孔を制御した多
孔体を用いて、多孔体中のガスの透過速度の違いを利用
して、被検出ガスと検出に不要な共存ガスとの分離を行
う。
【0017】一般に多孔体の細孔内の気体分子の透過機
構は、以下のように変化する。気相での流れは、分子間
の衝突が支配的な粘性流領域から、細孔サイズが小さく
なるとともに、分子−細孔壁間の衝突が支配的なKnu
dsen(クヌッセン)拡散領域に移行する。この時、
分子の個々の性質が現れるようになり、透過速度の比は
理論的には、分子量の比の平方根で与えられる。さら
に、細孔が小さくなり、分子のサイズになると、気体分
子は流れに垂直な方向の運動の自由度を失い、気体とし
て存在することができなくなる。この状態を分子篩と呼
んでいる。また、分子が細孔の壁面に吸着しつつ輸送さ
れる表面拡散が気相流と併存する。とくに、圧力が毛管
凝縮圧を越えると、吸着層が全細孔を覆うため、表面拡
散は毛管凝縮流に移行する。
【0018】一酸化炭素の場合には、ガス検知素子の動
作に必要な一酸化炭素と酸素に対して、悪影響を及ぼす
亜硫酸ガスおよび灯油蒸気などの炭化水素ガスなどの共
存ガスとは、分子量が異なるので、クヌッセン拡散領域
の細孔サイズで、ガス検知素子への流入を規制すること
ができる。さらに、表面拡散,毛管凝縮流,分子篩を利
用することで、分離能を高めることができる。本発明で
は、とくに、オングストロームオーダーでの細孔径の制
御と、細孔内の表面の化学的な改質を目的とした細孔内
への被膜形成により、有効なガス選択透過性を多孔体に
付与して用いる。
【0019】この場合には、シリカもしくはジルコニア
の一種以上を含む皮膜にて細孔径を制御したガス選択透
過体を通して白金電極とガスを接触させる。細孔径が1
0Å以下のサイズの場合、ガス分子は、分子篩型または
表面拡散型の透過性を示し、ガス分子のサイズにより流
入が規制される特性または、ガス分子と細孔内壁との親
和性により多孔体内部への拡散性が決定される特性を持
つ。固体電解質式の場合には、一酸化炭素,酸素が流入
しガス検知素子に接触することと、酸化触媒との接触反
応により生じる二酸化炭素が出ていくことであるが、検
知素子が裸の状態にある場合には、前記以外に、検知素
子の動作には直接関係はしない窒素および水蒸気や検知
素子の妨害ガスになる二酸化硫黄や灯油蒸気さらにはシ
リコーン系化合物などが進入してくる。
【0020】灯油蒸気やシリコーン系化合物などは、分
子のサイズが大きいため、流入を有効に規制でき、また
二酸化硫黄についても大幅に流入を規制できるが、水蒸
気については、一酸化炭素分子と同レベルの分子サイズ
をもつため通常は、流入の規制ができない上に、条件に
よっては多孔体の細孔内で毛管凝縮を起こし細孔を閉塞
してしまう懸念をもつ。その点についてガス選択透過体
の表面をシリカもしくはジルコニアの一種以上を含む皮
膜にて被覆することで強い疎水性を持たせることがで
き、水蒸気の表面拡散性を阻害し水蒸気の凝縮を防止で
きる。また同様に親水的な二酸化硫黄の表面拡散性も阻
害し、二酸化硫黄の流入をブロックできる。上記によ
り、白金電極への被毒影響を軽減化することができる。
なおガス選択透過体の基材の材質は耐熱性の観点からセ
ラミック製を用いることが必要である。加熱手段として
は、抵抗ヒータ膜などの手段が適用でき、抵抗ヒータ膜
に用いる材料としては、白金など貴金属系のものが耐久
性の点では望ましい。加熱手段と併用して、必要に応じ
て、サーミスタ、熱電対などの温度検知手段を併用して
温度制御を実施する。
【0021】ガス選択透過体のベースとなるセラミック
の多孔体基材について以下に説明する。セラミックの多
孔体基材は、すでに多孔性セラミックまたは多孔性ガラ
スとして市販されているものを用いて作製する。多孔性
セラミックまたは多孔性ガラスはセラミックフィルター
として各種用途に利用されており、例えば、ビールの酵
母の分離などに利用されていることはよく知られてい
る。その孔径は0.05μmから数μm程度であるが、
このままでは、ガスの選択透過性は得られないので、そ
の細孔を埋めて細孔径を制御する必要がある。
【0022】細孔径の制御方法としては、細孔表面上に
ゾル−ゲル皮膜を形成して行う方法。または、熱分解に
より細孔内に皮膜を形成して細孔を制御するCVD法な
どが有力な方法であるが、これまで知られている各種皮
膜形成法が適用可能である。この中で、例えば、金属ア
ルコキシドの分解反応(ゾルゲル法)やCVD反応を利
用する方法は有効で、細孔径をガスの分子拡散領域の孔
径まで制御することができる。これらの方法によると孔
径は、平均細孔径で10Å以下の均一な細孔に制御でき
る。ゾルゲル法よりは、CVD法の方が細孔径をより細
かく均一に制御することができる。この場合の細孔のサ
イズは、ガス分子のサイズまでにする必要があり、多孔
体の細孔内のガスの移動は、細孔表面の物質とガスとの
相互作用の影響も加わり、現実には複雑な拡散特性をも
つが、基本的にはガス透過過程は、分子篩拡散または表
面拡散の領域になり、分子のサイズの大きな分子の透過
を著しく阻害するかまたは、細孔内壁との親和性によっ
て拡散特性が規制されるような特性をもつようにして、
大きなサイズの分子または細孔内壁との親和性の低い分
子は、ガス選択透過体を通過することができないように
する必要がある。
【0023】本発明の構成で、細孔径を制御したセラミ
ックガス選択透過体と一対の白金電極が密着して形成さ
れるので、多孔体の細孔径分布が、仮に不均一で欠陥
(大きな細孔)が含まれたとして、その部分の電極は被
毒ガスにより、被毒して劣化することがあっても、正常
な細孔に接触する電極部は、保護され劣化が避けられる
ことになる。
【0024】本発明のガスセンサの動作について、以下
に説明する。すなわち、一般大気中、もしくは燃焼機器
の排ガス中に含まれるガスは、耐熱性金属繊維不織布の
焼結多孔体層を透過するが、この際に、一酸化炭素を含
有する空気は、酸化触媒上で酸化されるものと酸化され
ないものが混在して次のセラミックガス選択透過体の細
孔内部を通過することになる。一炭素,酸素,二酸化炭
素などは、セラミックガス選択透過体で透過量を規制さ
れるが、透過速度等には影響ないため固体電解質センサ
としての動作には支障がなく電極上で酸素濃淡電池が形
成され、一酸化炭素濃度に関係した起電力出力が発生す
る。セラミックガス選択透過体の細孔を通過する過程
で、細孔径より分子サイズの大きなガスたとえば、灯油
蒸気やシリコーンオリゴマーなどは、白金電極表面へ透
過できないかまたは透過が著しく規制される。またSO
2やNO2などの反応性ガスは、分子量が大きいことと
細孔壁との親和性が悪く細孔内を拡散し難く、ガス検知
部までほとんど到達できなくなる。酸素,一酸化炭素,
窒素などの低分子のガス分子はクヌッセン拡散に近い状
態で白金電極部に自由に到達できる。水蒸気は、細孔壁
との親和性が悪いため、細孔内で毛管凝縮することはな
く、したがって細孔が閉塞してしまうこともない。以上
の構成により白金電極の劣化が防止できるため、ガスセ
ンサの長寿命化が見込める。
【0025】ガス選択透過体を介して、固体電解質素子
の電極面に被検出ガスを含む気体が接触する構成を用い
ることで、一般には、ガス検知素子を単独で用いる場合
と比較して、応答性が損なわれたり、感度が低下したり
することが懸念される。本発明のガスセンサは、応答性
には、ほとんど影響しない。ガス選択透過体は、検出対
象ガスである一酸化炭素の透過を妨害するものではない
ため当然の挙動である。また、感度については、センサ
出力の若干の低下が認められる。だだし、これは実用上
支障のないレベルである。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施の形態は、一
対の白金電極を片面に形成して成る酸素イオン導電性固
体電解質素子と、前記酸素イオン導電性固体電解質素子
の電極面側に設けられシール部材によってシールされる
と共に細孔径を制御して成るセラミックガス選択透過体
と前記酸素イオン導電性固体電解質素子の非電極面側に
設けられシール部材によってシールされる耐熱絶縁性基
板と、前記耐熱絶縁性基板上に設けられた加熱手段およ
びセラミックガス選択透過体上に耐熱性金属繊維不織布
の焼結多孔体を配し、前記耐熱性金属繊維不織布の焼結
多孔体の片方の白金電極に対応する領域に酸化触媒を担
持して構成する。耐熱性金属繊維不織布の焼結多孔体上
に酸化触媒層を担持した領域としない領域とを形成する
方法は、耐熱性金属繊維不織布の焼結多孔体を酸化触媒
担持用スラリー中にその一部のみ浸漬することで形成で
きる。加熱手段により酸素イオン導電性固体電解質素子
の動作および耐熱性金属繊維不織布の焼結多孔体の片方
の白金電極に対応する領域にある酸化触媒の触媒活性が
確保される。
【0027】上記の構成により、酸素イオン導電性固体
電解質式一酸化炭素センサの最大の課題である電極の劣
化は、以下のように防止される。白金電極を劣化させる
ガスは、細孔径を制御して成るセラミックガス選択透過
体により白金電極面への流入が規制またはブロックされ
ることで白金電極の劣化が防止される。とくに白金電極
とセラミックガス選択透過体とが密着した配置であるた
め、本実施形態の場合には、分子サイズの大きな妨害ガ
スが流入しても、その細孔に密着しているガス検知素子
の部分は局部的に劣化することがあっても、異常のない
大部分の細孔については、効果が持続するため、実用的
な信頼性のレベルが高いガスセンサが実現できる。以上
により、従来からの化学センサの最大の弱点である不安
定性、すなわちガス検知素子の中心の機能を担う白金電
極の劣化により、ゼロ点が経時的に大きく移動したり、
センサ出力が低下したりするなどの耐久性にまつわる問
題点を解消できる。
【0028】本発明の第二の実施の形態は、一対の白金
電極を片面に形成して成る酸素イオン導電性固体電解質
素子と、前記酸素イオン導電性固体電解質素子の電極面
側に設けられシール部材によってシールされると共に細
孔径を制御して成るセラミックガス選択透過体と前記酸
素イオン導電性固体電解質素子の非電極面側に設けられ
シール部材によってシールされる耐熱絶縁性基板と、前
記耐熱絶縁性基板上に設けられた加熱手段およびセラミ
ックガス選択透過体の下部の片側の電極を覆う部分に酸
化触媒を担持して成る耐熱性金属繊維不織布の焼結多孔
体を配して構成する。これは、第一の実施の形態と比較
して、耐熱性金属繊維不織布の焼結多孔体に酸化触媒を
担持して用い、それをセラミックガス選択透過体の片方
の白金電極に対応する部分のみに配置する点が異なる
が、ガスセンサとしての基本的な動作および耐久性、更
には動作の安定性の面で優れていることについては、第
一の実施の形態と同様である。
【0029】本発明の第三の実施の形態は、耐熱性金属
繊維不織布の焼結多孔体の基材として、耐熱性ステンレ
スを用い、その表面上に、アルミナ,シリカ,ジルコニ
アの群から選定して成る一種以上の酸化物および酸化セ
リウムを主成分とする多孔性皮膜を形成して用い、酸化
触媒として白金,パラジウム,ロジウムの群から選定し
て成る一種以上の元素および鉄,マンガン,銅,ニッケ
ル,コバルトの群から選定して成る一種以上の元素を主
成分とする酸化物もしくは複合酸化物とを用いて構成す
る。
【0030】固体電解質式ガスセンサの多孔性触媒体に
求められる特性は、通気性と触媒活性の両立およびその
長期耐久性である。多孔性触媒体として、多孔性の無機
バインダーや琺瑯を用いてその皮膜内に酸化触媒を担持
したものを用いる構成や酸化触媒をセラミック繊維中に
混抄したセラミックシートを用いる構成が考えられる。
前者は、その通気性と耐久性に課題があり、後者は、そ
の強度保持に課題がある。耐熱性金属繊維不織布の焼結
多孔体の基材として、耐熱性ステンレスを用い、その表
面上に、アルミナ,シリカ,ジルコニアの群から選定し
て成る一種以上の酸化物および酸化セリウムを主成分と
する多孔性皮膜を形成して用い、酸化触媒として白金,
パラジウム,ロジウムの群から選定して成る一種以上の
元素および鉄,マンガン,銅,ニッケル,コバルトの群
から選定して成る一種以上の元素を主成分とする酸化物
もしくは複合酸化物とを用いる構成は、通気性と触媒活
性の両立およびその長期耐久性の面のいずれも満足す
る。
【0031】ここで用いる耐熱性金属繊維不織布の焼結
多孔体は、コイル材切削法により作製される細径で長尺
の金属繊維をベースとして作製した不織布を焼結して形
成したものを用いる。このようにして作製した耐熱性金
属繊維不織布の焼結多孔体は、安価で良好な通気性とメ
タリック系触媒担持体としての特性を備えている。
【0032】このようにして構成したセンサが耐久性お
よび動作の安定性の面で優れていることは第一の実施の
形態の場合と同様である。
【0033】本発明の第四の実施の形態は、耐熱性金属
繊維不織布の焼結多孔体の基材として、アルミニウム,
希土類元素の一種以上を含むフェライト系ステンレスを
用いて構成する。この種の材質のステンレスは、熱処理
により表面にアルミニウムまたは希土類元素の酸化皮膜
を形成することにより優れた耐熱性を持つ。また触媒を
担持する際のウオッシュコート皮膜との密着性にも優れ
ることから良好な通気性触媒多孔体としての特性を示
す。また一般耐食性にも優れ、燃焼機器排気ガス環境下
で用いても、多孔性触媒体としての十分な耐久性が見込
める。このようにして構成したガスセンサが耐久性およ
び動作の安定性の面で優れていることは第一の実施の形
態の場合と同様である。
【0034】本発明の第五の実施の形態は、酸化触媒と
して、白金およびパラジウムおよびAサイトに希土類元
素、Bサイトにコバルト,鉄,マンガンを主成分とする
ペロブスカイト構造を有する複合酸化物を用いて構成す
る。Aサイトにランタン等の希土類元素(その一部をセ
リウムで置換したものも含む)をBサイトにコバルト,
鉄,マンガンを主成分とするペロブスカイト構造を有す
る複合酸化物を用いたペロブスカイト触媒は、貴金属よ
りは安価で、優れた耐熱性と良好な一酸化炭素,炭化水
素などの酸化触媒活性を備えている。ペロブスカイト触
媒と白金,パラジウムを併用することで白金,パラジウ
ムの担持量を減らしても高い触媒活性を発揮する酸化触
媒能が見込める。白金電極部は、細孔径を制御したガス
選択透過体で保護されているため耐久性および動作の安
定性の面で優れていることは第一の実施の形態の場合と
同様である。
【0035】本発明の第六の実施の形態は、耐熱性金属
繊維不織布の焼結多孔体の酸化触媒を担持しない残りの
領域に錫,インジウム,亜鉛の群から選定して成る一種
以上の元素の酸化物を主成分として担持して構成する。
【0036】ガスセンサの電極が細孔径を制御して成る
セラミックガス選択透過体により保護されているため耐
久性および動作の安定性の面で優れていることは第一の
実施の形態の場合と同様である。本実施形態の場合に
は、耐熱性金属繊維不織布の焼結多孔体の酸化触媒を担
持しない残りの領域に錫,インジウム,亜鉛の群から選
定して成る一種以上の元素の酸化物を主成分として担持
しているためこの領域で水素の酸化触媒能力が見込め一
酸化炭素と水素が共存している場合に水素の妨害の影響
を受けずに、純粋に一酸化炭素のみ検出できその選択性
を高めることが見込める。
【0037】本発明の第七の実施の形態は、表面の中心
線表面粗さが0.3μm以上で3μm以下である酸素イ
オン導電性固体電解質を用いて構成する。白金電極は、
厚膜印刷法またはスパッタリング、電子ビーム蒸着法な
どの真空系製膜法により、0.3μmから20μmの膜
厚に形成して用いる。白金電極膜の多孔度と結晶性等に
関係すると推測されるが、我々は、表面の中心線表面粗
さが0.3μm以上で3μm以下である酸素イオン導電
性固体電解質を用いる構成の場合に、一酸化炭素の検出
感度および応答性などの基本特性が有利になることを見
出したことに基づく。これは、白金電極からの酸素イオ
ン導電性固体電解質への酸素の取り込みが、白金電極と
酸素イオン導電性固体電解質と空気との三相界面で行わ
れることが知られており、表面の中心線表面粗さが0.
3μm以上で3μm以下である酸素イオン導電性固体電
解質を用いて白金電極を形成すると三相界面のモルフォ
ロジーの面で有利に形成されるためではないかと推測さ
れる。本実施形態の場合にも、ガスセンサの電極が細孔
径を制御して成るセラミックガス選択透過体により保護
されているため耐久性および動作の安定性の面で優れて
いることは第一の実施の形態の場合と同様である。
【0038】
【実施例】以下本発明の実施例について図1ないし図6
を用いて説明する。
【0039】(実施例1)図1は本発明の実施例1のガ
スセンサの断面概念図を示すものである。図1におい
て、1は、酸素イオン導電性固体電解質で、イットリア
安定化ジルコニア(イットリア8モル%品)などの平板
上のものである。酸素イオン導電性固体電解質平板の片
面に一対の白金電極2が形成されている。前期酸素イオ
ン導電性固体電解質1の白金電極を形成した面には、セ
ラミックガス選択透過体3が、また裏面側には、加熱手
段7を形成した耐熱絶縁性基板6がシール部材8により
シールされている。またガス選択透過体の表面上には、
耐熱性金属繊維不織布の焼結体5を形成し、耐熱性金属
繊維不織布の焼結体5の片方の白金電極に対応する領域
には、酸化触媒4が配置される。白金電極は、厚膜印刷
法やスパッタリング、電子ビーム蒸着法などの真空系製
膜法により、0.3μmから20μmの膜厚に形成して
用いる。スクリーンやマスクを用いて必要なパターンに
電極を形成する。
【0040】シール8は、酸素イオン導電体固体電解質
平板と細孔径を制御したセラミックガス選択透過体およ
び耐熱絶縁性基板および耐熱性金属繊維不織布の焼結体
とを接合することに加えて、ガスがバイパスして白金電
極2へ到達することがないように、ガスは、細孔径を制
御したセラミックガス選択透過体3のみを介して流入す
るように備えたものである。各種無機接着剤やガラス組
成物を用いて接合する。いずれの場合も、組成的に熱膨
張係数を調整したものを用いる必要がある。シール8は
図1では外側に設けているが、細孔径を制御したセラミ
ックガス選択透過体3と酸素イオン導電性固体電解質平
板1の白金電極2を含まない対向した接触面などに設け
てもよい。
【0041】耐熱性金属繊維の不織布の焼結体は、ガス
の透過特性を備えた上で一酸化炭素含有ガスがその間を
透過する際に一酸化炭素を酸化する酸化触媒担体として
の特性を付与するために配置するものである。材質は、
耐酸化安定性などの面から耐熱性ステンレスを用いるこ
とができる。とくに、触媒用メタリック担体として用い
られる材質のものが望ましい。耐熱性金属の薄板に湯融
性樹脂をコーティングしたコイルを用いて、コイルの端
面を切削して作製される金属繊維をウエブ製造装置にて
不織布とし、これを焼結して作製する焼結体は、ガスの
透過性が良好で、安価である。
【0042】耐熱性金属繊維の不織布の焼結体の片方の
白金電極に対応する領域に形成する酸化触媒は、ウオッ
シュコートも含めて自動車排気ガスの浄化の目的などに
用いられる従来公知の各種材料を用いることができる。
【0043】耐熱性金属繊維の不織布の焼結体への一部
の領域のみへの触媒の担持は、必要な部分のみ触媒成分
含有溶液中に浸漬することでできる。
【0044】固体電解質式ガスセンサとしての動作のた
めの400〜500℃の温度は、加熱手段7により提供
される。酸素イオン導電性固体電解質平板1の一対の白
金電極上には、片方の電極には一酸化炭素を含有する空
気が、他方の電極には、酸化触媒により一酸化炭素を除
去された空気が、いずれも細孔径を制御したセラミック
ガス選択透過体の細孔内を拡散した上で到達し、両電極
間で、一酸化炭素濃度に対応して酸素濃淡電池型起電力
出力が得られる。これにより一酸化炭素濃度が検出され
る。また固体電解質式ガスセンサの電極に吸着して寿命
に悪影響を及ぼすガス成分は、細孔径を制御したセラミ
ック製ガス選択透過体3により、電極面への到達を抑制
または阻止されるため長寿命化が図れる。
【0045】セラミック製ガス選択透過体3は、アルミ
ナあるいはジルコニアなどの焼結法により作製された細
孔径が0.1〜1μmのセラミック製多孔体基材を用い
て、ゾルゲル法もしくは、CVD法により、細孔表面上
に細孔制御皮膜を形成し用いる。セラミック原料粉末を
そのままもしくは樹脂などの有機物と混合して所定の形
状に成型した後、完全焼結する温度よりも低温側で焼結
して作製する。焼結法で作製される多孔体の平均細孔径
は、0.1μmが限度である。したがって、本発明の目
的に用いるためには、焼結法で作製された多孔性基材を
用いて、その細孔をコーティング膜により処理する必要
がある。焼結法で作製された、多孔体は精密濾過膜とし
て一般に市販されているので、本発明においても、セラ
ミック製多孔性基材は、この市販品を用いることができ
る。
【0046】次に、ゾルゲル法による、細孔制御方法に
ついて、以下で説明する。ジルコニウムイソプロボキシ
ドやテトラエトキシシランなどの金属アルコキシドを加
水分解後、塩酸等の触媒条件下で縮重合させて目的のゾ
ル溶液を作成する。このゾル溶液を貫通する孔をもつ多
孔性セラミックと接触、例えば多孔性セラミックをゾル
中に浸漬すると、毛管力によりゾル溶液が吸引され、こ
のゾルを乾燥させると、多孔性セラミックの細孔内でゾ
ルの濃縮さらにはゲル化が起こる。さらに、加熱を進め
ると、ゲル化から焼結が進みコーティング膜が形成され
る。必要により、ゾル溶液を多孔性セラミックを用いて
濾過する方法も採用できる。この方法を利用して、細孔
径の制御が可能になる。多孔性セラミックの細孔表面の
濡れ性、ゾルの溶剤、ゾルの濃度、浸漬時間、セラミッ
クの引き上げ速度などを調整することで比較的均質な細
孔径を持つガス選択透過体が得られる。
【0047】ゾル−ゲル法以外にCVD法で、流通系で
化合物を熱分解させながら多孔体の細孔内に酸化物皮膜
を形成成長させることで細孔制御を行っても良い。
【0048】ガス選択透過体3の基材の材質について、
記載する。熱膨張係数の観点において、ガス選択透過体
の基材は、アルミナ化合物もしくはジルコニア化合物を
用いるのが望ましい。
【0049】またガス選択透過体の細孔制御に用いる細
孔制御被膜の材質は、ジルコニア,シリカまたはその混
合物を用いるのが望ましい。ガス選択透過体を特に、1
0Å以下の平均細孔径にした場合に有効になる。10Å
以下の細孔は、ガス選択透過体の外部より内部に流れる
ガス流において高分子量のガスは通過させない有効な分
子篩効果を示す。また孔の内部に生成しているゲル皮膜
すなわち細孔制御処理被膜との相互作用により、ガス透
過性に選択性がでる。すなわち、ガス分子とゲル分子と
の分子間力は、永久双曲子間の相互作用による配向力お
よび永久双曲子と誘起双曲子間の誘起力およびファンデ
ルワールス相互作用などに基づく分散力によるガス透過
の選択性、すなわち表面拡散性をもつが、シリカもしく
はジルコニアの一種以上を含む疎水性の細孔制御皮膜
は、10Å以下の領域の細孔径を持つ多孔体を適用する
上で課題となる水蒸気の毛管凝縮による細孔閉塞の問題
がなく、SO2などの白金電極を劣化させるガスの進入
を完全にブロックすることができる。
【0050】(実施例2)図2は本発明の実施例2のガ
スセンサの断面概念図を示すものである。図2におい
て、酸化触媒を担持した耐熱性金属繊維不織布の焼結体
4が片方の白金電極を覆う領域のみに形成された構成を
もつ。実施例1が、耐熱性金属繊維不織布の焼結体の一
部に酸化触媒を担持してガス選択透過体の全面に配置し
たのに対し、本実施例では、耐熱性金属繊維不織布の焼
結体の全面に酸化触媒を担持し、それをガス選択透過体
上の片方の白金電極を覆う領域に接合して用いる点が異
なる。ガスセンサとしての動作等は、実施例1の場合と
同様である。本実施例の場合、ガス選択透過体3が、例
えば、ある程度のSO2を透過させるような特性を持つ
場合、耐熱性金属繊維不織布の焼結体の全面に担持した
酸化触媒層4が微量のSO2をトラップする特性を備え
ているので、白金電極上に到達するSO2のレベルが微
妙に異なり、耐熱性金属繊維不織布の焼結体の全面に担
持した酸化触媒層を形成しない方の白金電極に少し多く
のSO2が吸着するため、経時的にガスセンサとしての
出力が増大する傾向を持つ。
【0051】(実施例3)図3は本発明の実施例3ガス
センサの要部である酸化触媒を担持した耐熱性金属繊維
不織布の焼結体の断面概念図を示すものである。図3に
おいて、耐熱性金属繊維不織布の焼結体9として耐熱ス
テンレスを用い、その表面上に、アルミナ,シリカ,ジ
ルコニアの群から選定して成る一種以上の酸化物10お
よび酸化セリウム11を主成分とする多孔性皮膜を形成
して用い、その上に酸化触媒として白金,パラジウム,
ロジウムの群から選定して成る一種以上の元素13およ
び鉄,マンガン,銅,ニッケル,コバルトの群から選定
して成る一種以上の元素を主成分とする酸化物もしくは
複合酸化物12とが形成されている。耐熱性金属繊維不
織布の焼結体9はそのままでは、比表面積が小さいため
金属上に多孔面を形成するためウオッシュコートが必要
になる。アルミナ,シリカ,ジルコニアの群から選定し
て成る一種以上の酸化物は、触媒担持用の耐熱性の多孔
体として良好な特性を持つ。酸化セリウム11は、酸素
供給体として機能し、酸化触媒の作用を活性化する。
【0052】鉄,マンガン,銅,ニッケル,コバルトの
群から選定して成る一種以上の元素を主成分とする酸化
物もしくは複合酸化物12は、酸化触媒として一酸化炭
素を酸化する能力を備える。但し、これらの遷移金属の
酸化物および複合酸化物は、その表面で一酸化炭素を解
離型吸着するため、長時間の耐久性の面で、触媒表面上
にコーキング(炭素析出)を起こし、経時的に劣化する
課題がある。
【0053】また白金,パラジウム,ロジウムの群から
選定して成る一種以上の元素13は、一酸化炭素を分子
状吸着し、優れた酸化触媒として作用するが、高価であ
る。両者を併用することで貴金属量を減らし、安定した
酸化触媒能力が見込める。
【0054】上記、遷移金属の酸化物または複合酸化物
は、その粉末微粒子をアルミナゾルやコロイダルシリカ
などの無機結合材とともにアルミナ,シリカ,ジルコニ
アの群から選定して成る一種以上の酸化物からなる多孔
性粉末および酸化セリウム粉末とともにコーティング剤
として、耐熱性金属繊維不織布の焼結体上にディップま
たはスプレーにて塗布し焼結して皮膜形成する。これを
さらに、塩化白金酸、塩化パラジウムなどを含む貴金属
塩水溶液中に浸漬して、乾燥、焼成し、必要により、還
元剤で還元して形成する。貴金属の処理は、熱分解のみ
でもよく、還元は、湿式,乾式のいずれでも良い。遷移
金属酸化物または、複合酸化物の担持は、遷移金属塩溶
液を用いて行っても良い。
【0055】ガスセンサを駆動させる400〜500℃
の温度条件下では、上記触媒は、拡散支配領域で動作す
る。耐熱性金属繊維不織布の焼結体上へ形成した酸化触
媒体は、通気性に優れ、拡散支配下で優れた酸化触媒活
性を有する。
【0056】さらに酸化触媒としての活性に加えて、優
れた触媒の密着性を備え、長期間安定した触媒動作が見
込める。とくに、基材にアルミニウムまたは、希土類元
素の一種以上を含むフェライトステンレスを用いた場
合、酸化環境で、表面にアルミニウム酸化物または希土
類元素の酸化物の薄膜が形成され、先のウオッシュコー
トとの密着性が更に良好なものとなる。希土類元素とし
ては、ジルコニア,セリウムなどが望ましい。
【0057】本実施例の構成の触媒系を備えたガスセン
サは、実施例1,2と同様に安定した動作と優れた耐久
性を備えている。
【0058】(実施例4)図4は本発明の実施例4のガ
スセンサの酸化触媒の種類を変えたときの、触媒層温度
と一酸化炭素転換率との関係を評価したグラフである。
図4で、基材は、200μmの厚みのフェライト系ステ
ンレス鋼の「リバーライト」(商品名)を用いて600
g/m2(板厚:0.6mm)の目付量として基材を用
いて、その担持条件を変えて試作した触媒の特性を評価
したものである。触媒活性の評価は、固定床流通型試験
装置を用いて、線速度10cm/sで、1000ppm
の一酸化炭素を送り行った。図4において、サンプル1
は、γ−アルミナ系のウオッシュコートを形成した後、
白金,パラジウムを0.2、0.4wt%担持した触媒
である。サンプル2は、担持触媒は、サンプル1と同様
であるが、ウオッシュコートに、酸化セリウムを10w
t%加えた場合のサンプルである。サンプル3が、ウオ
ッシュコートがサンプル2と同様で、1wt%のLa1
−xCexO3(X=0.2)のペロブスカイト触媒を
用いて、白金とパラジウムをサンプル1の1/2の量に
して試作した触媒である。繊維金属酸化物系の触媒を単
独で用いた場合には、触媒サンプル1よりも活性は、劣
っていた。このように、本触媒系においては、300℃
を越える条件下で拡散支配領域になり、固体電解質の駆
動温度の400〜500℃に対しては、十分余裕があ
る。ABO3のペロブスカイト構造を備え、Aサイトに
希土類元素、Bサイトにコバルト,鉄,マンガンを主成
分とするペロブスカイト系複合酸化物触媒は、Bサイト
にコバルトを用いる構成が最大の活性を持つが、鉄,マ
ンガンでも、コバルトに準じた触媒活性を有し、有効で
ある。
【0059】本実施例の構成の触媒系を備えたガスセン
サは、先の実施例1,2と同様に安定した動作と優れた
耐久性を備えている。
【0060】(実施例5)図5は本発明の実施例5のガ
スセンサの断面概念図を示すものである。図5におい
て、記号1から8は図1と同じである。1は、酸素イオ
ン導電性固体電解質で、イットリア安定化ジルコニア
(イットリア8モル%品)などの平板状のものである。
酸素イオン導電性固体電解質平板の片面に一対の白金電
極2が形成されている。前期酸素イオン導電性固体電解
質1の白金電極を形成した面には、セラミックガス選択
透過体3が、また裏面側には、加熱手段7を形成した耐
熱絶縁性基板6がシール部材8によりシールされてい
る。またガス選択透過体の表面上には、耐熱性金属繊維
不織布の焼結体5を形成し、耐熱性金属繊維不織布の焼
結体5の片方の白金電極に対応する領域には、酸化触媒
が配置される。実施例1において、耐熱性金属繊維不織
布の焼結体で酸化触媒を担持しない部分14に、錫,イ
ンジウム,亜鉛の群から選定して成る一種以上の元素の
酸化物を主成分として担持して用いる。本実施例の場
合、錫,インジウム,亜鉛の群から選定して成る一種以
上の元素の酸化物を主成分とする皮膜は、一酸化炭素の
酸化能力は、無いが、水素の酸化能力を有するので、ガ
スセンサに一酸化炭素と水素の選択性を付与することが
できる。本皮膜は、実施例3の場合と同様のウオッシュ
コートを用いて、ウオッシュコート中にバインダーとと
もに上記金属酸化物の微粒子を含有させるかまたは、硝
酸塩等の金属塩溶液中に浸漬処理して生成しても良い。
【0061】本実施例のガスセンサにおいての動作は実
施例1の場合と同様である。すなわち構成により、一対
の白金電極において、一方の電極には、酸化触媒層で酸
化された結果、一酸化炭素を含有しない空気(酸素)
が、他方の電極には、そのまま一酸化炭素を含有する空
気(酸素)が到達し、この一酸化炭素により酸素が還元
され、一対の電極間には、酸素濃淡電池による起電力が
発生する。実施例1の場合には、水素を含む空気でも一
酸化炭素の場合と同様の動作をするが、本実施例におい
ては、水素の影響は、水素が錫,インジウム,亜鉛の群
から選定して成る一種以上の元素の酸化物を主成分とし
て担持した皮膜系で酸化され水素の影響がキャンセルさ
れる。
【0062】これにより、水素の妨害影響を受けること
なく一酸化炭素の検出ができる。また固体電解質式ガス
センサの電極に吸着して寿命に悪影響を及ぼすガス成分
は、細孔径を制御したセラミック製ガス選択透過体3に
より、電極面への到達を抑制または阻止されるためゼロ
点などの安定化と長寿命化が図れる。
【0063】(実施例6)図6は本発明の実施例6のガ
スセンサの酸素イオン導電性固体電解質の表面粗度を変
化させた場合の、ガスセンサの一酸化炭素の検出感度が
どう変化するかを評価したグラフである。ガスセンサの
一酸化炭素の検出感度は、ガスセンサの動作温度を45
0℃の時の1000ppmの一酸化炭素に対するガスセ
ンサの出力で評価している。ガスセンサの検出感度は、
流通型試験装置で評価している。基材の表面粗度は、表
面研磨のレベルを変化させて作製した。また、白金電極
は、スパッタリングにて形成したものである。図6より
酸素イオン導電性固体電解質の表面粗度により、ガスセ
ンサ出力は変化することが分かる。実用性の面から、ガ
スセンサとしての感度を10mV以上とした時には、中
心線表面粗さで0.3〜3μmの範囲が望ましいことが
分かる。中心線表面粗さが0.3μm以下の場合は、空
気と電極と固体電解質との3層界面の多孔度が不足する
ためと考えられる。また3μmを越えると、電極が表面
上で密着が悪く一種の浮いた状態になり特性が落ちるの
ではないかと考えられる。
【0064】以下に本発明の効果に関わる実験結果を記
載する。酸素イオン導電性固体電解質として、イットリ
ア安定化ジルコニア(イットリア8モル%品)の市販焼
結品(寸法:10mm×10mm×0.35mm)を用
いた。この片面にそれぞれ、3×8mmの寸法で、一対
の電極を形成した。電極は、1300℃焼成にて厚膜印
刷により10μmの膜厚で形成した。
【0065】セラミックガス選択透過体は、以下の手順
で作製した。ドクターブレード法にて、粒度分布および
焼成温度を調整して作製したイットリア安定化ジルコニ
ア多孔体基板(3Y品で、平均細孔径が0.2μmで寸
法が10mm×10mm×0.5mmに切断したもの)
を用いて、ジルコニアイソプロポキシドを主成分とする
アルコキシド溶液に浸漬処理して細孔制御を行った。細
孔制御は、アルコキシドの20wt%溶液を用いて、塗
り重ねることでより細かい細孔を作製するようにした。
なお、平均細孔径は、ポロシメータを用いて水銀圧入法
で評価した。平均細孔径は、塗り重ね回数1回で0.1
μm、3回で0.08μmとなったので3回塗り重ねた
ものをサンプルとして用いた。
【0066】次に触媒は、以下の手順で作製した。まず
耐熱性金属繊維不織布の焼結体は、ベキニット社の試作
したアルミニウム系フェライトステンレスの基材による
目付け量が600g/cm3のものを用いた。寸法は、
10mm×10mm×0.6mmである。これに、アル
ミナゾルおよびセリアゾルを用いて処理した後、その1
/2の部分のみ白金,パラジウムをそれぞれ0.5wt
%担持した後、水素化ホウ素ナトリウムにより還元し
た。また、10mm×10mm×0.5mmのアルミナ
上に印刷によりヒータ膜を形成した。抵抗値は、10Ω
であった。
【0067】以上で作製した各要素を積層して図1に示
す構造のガスセンサを試作した。ガスセンサ素子を積層
するための接合剤は、市販の無機接着剤「スミセラム」
(商品名)を用いておこなった。対比サンプルとして、
触媒層として、40/60メッシュのγアルミナ担体上
にそれぞれ0.5wt%の白金,パラジウムを担持し
て、シリカアルミナ繊維中に混抄して作製したセラミッ
クシートを上記金属系触媒に変えたガスセンサも試作し
た。両者のガスセンサとも、約1000ppmの一酸化
炭素ガスに対して、15mVレベルの出力を示した。但
し、その際の応答性については、セラミックシート系の
触媒を用いた場合が、約1分であったのに対し、金属系
の触媒の場合には、約15秒と優れた応答性が得られ
た。これは、金属系の方が拡散抵抗の面で有利であるた
めと考えられる。
【0068】また本試作センサについて、流通型の試験
装置を用いて、100ppmの亜硫酸ガスを通しての加
速試験により、本試作センサの耐久性を評価した。試験
は、一般大気に100ppmの濃度の亜硫酸ガスを添加
した空気を連続通気し、間欠的に亜硫酸ガスと止め、一
般空気のみを通気してのゼロ点の安定性の確認と、15
00ppmの一酸化炭素含有空気を送気してのセンサの
起電力出力を確認した。約15mVの起電力出力が安定
して得られることを確認した。ガス選択透過体を配置し
ない試作センサの場合は、約2時間でゼロ点は約300
mV移動するとともにセンサ出力も得られなくなったの
に対し、上記試作センサの約500時間の経過後もガス
センサのゼロ点は安定し、センサ出力も安定していた。
【0069】
【発明の効果】本発明のガスセンサは以上説明したよう
な形態で実施され、次の効果が得られる。
【0070】(1)一酸化炭素の検出に関し、フェール
アウトの弱点をそのライフが十分安定していることでカ
バーすることが出来るガスセンサが得られる。また応答
性などにも優れた特性を備える。このように素子構成の
信頼性が高く燃焼機器等に設置するのに好適である。
【0071】(2)化学センサの実用面において、従来
から最大の課題とされていた耐久性に関して、妨害ガス
の電極面への到達を規制する細孔径を制御したセラミッ
クガス選択透過体を用いる構成によりガスセンサへの被
毒影響を持つ酸性ガスを完全にブロックできるという効
果により飛躍的な長寿命化が見込まれ、極めて高信頼性
のガスセンサシステムが構築できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係わるガスセンサを示す断
面図
【図2】本発明の実施例2に係わるガスセンサの要部を
示す断面図
【図3】本発明の実施例3に係わるガスセンサの触媒体
を示す断面図
【図4】本発明の実施例4に係わる触媒体の特性評価試
験を示すグラフ
【図5】本発明の実施例5に係わるガスセンサを示す断
面図
【図6】本発明の実施例6に係わるガスセンサの固体電
解質の表面粗度に関する特性図
【符号の説明】
1 酸素イオン導電性固体電解質 2 白金電極 3 セラミックガス選択透過体 4 酸化触媒を担持した耐熱性金属繊維不織布の焼結体 5 耐熱性金属繊維不織布の焼結体 6 耐熱性基材 7 加熱手段 8 シール

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の白金電極を片面に形成して成る酸素
    イオン導電性固体電解質素子と、前記酸素イオン導電性
    固体電解質素子の電極面側に設けられシール部材によっ
    てシールされると共に細孔径を制御して成るセラミック
    ガス選択透過体と前記酸素イオン導電性固体電解質素子
    の非電極面側に設けられシール部材によってシールされ
    る耐熱絶縁性基板と、前記耐熱絶縁性基板上に設けられ
    た加熱手段およびセラミックガス選択透過体上に耐熱性
    金属繊維不織布の焼結多孔体を配し、前記耐熱性金属繊
    維不織布の焼結多孔体の片方の白金電極に対応する領域
    に酸化触媒を担持して成るガスセンサ。
  2. 【請求項2】一対の白金電極を片面に形成して成る酸素
    イオン導電性固体電解質素子と、前記酸素イオン導電性
    固体電解質素子の電極面側に設けられシール部材によっ
    てシールされると共に細孔径を制御して成るセラミック
    ガス選択透過体と前記酸素イオン導電性固体電解質素子
    の非電極面側に設けられシール部材によってシールされ
    る耐熱絶縁性基板と、前記耐熱絶縁性基板上に設けられ
    た加熱手段およびセラミックガス選択透過体の下部の片
    側の電極を覆う部分に酸化触媒を担持して成る耐熱性金
    属繊維不織布の焼結多孔体を配して成るガスセンサ。
  3. 【請求項3】耐熱性金属繊維不織布の焼結多孔体の基材
    として、耐熱性ステンレスを用い、その表面上に、アル
    ミナ,シリカ,ジルコニアの群から選定して成る一種以
    上の酸化物および酸化セリウムを主成分とする多孔性皮
    膜を形成して用い、酸化触媒として白金,パラジウム,
    ロジウムの群から選定して成る一種以上の元素および
    鉄,マンガン,銅,ニッケル,コバルトの群から選定し
    て成る一種以上の元素を主成分とする酸化物もしくは複
    合酸化物とを用いて成る請求項1または2記載のガスセ
    ンサ。
  4. 【請求項4】耐熱性金属繊維不織布の焼結多孔体の基材
    として、アルミニウム,希土類元素の少なくとも一種以
    上を含むフェライト系ステンレスを用いて成る請求項3
    記載のガスセンサ。
  5. 【請求項5】酸化触媒として、白金およびパラジウムお
    よびAサイトに希土類元素、Bサイトにコバルト,鉄,
    マンガンを主成分とするペロブスカイト構造を有する複
    合酸化物を用いて成る請求項3記載のガスセンサ。
  6. 【請求項6】耐熱性金属繊維不織布の焼結多孔体の酸化
    触媒を担持しない残りの領域に錫,インジウム,亜鉛の
    群から選定して成る少なくとも一種以上の元素の酸化物
    を主成分として担持して成る請求項1記載のガスセン
    サ。
  7. 【請求項7】表面の中心線表面粗さが0.3μm以上で
    3μm以下である酸素イオン導電性固体電解質を用いて
    なる請求項1ないし6のいずれか1項記載のガスセン
    サ。
JP11676798A 1998-04-27 1998-04-27 ガスセンサ Expired - Fee Related JP3885357B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11676798A JP3885357B2 (ja) 1998-04-27 1998-04-27 ガスセンサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11676798A JP3885357B2 (ja) 1998-04-27 1998-04-27 ガスセンサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11304753A true JPH11304753A (ja) 1999-11-05
JP3885357B2 JP3885357B2 (ja) 2007-02-21

Family

ID=14695234

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11676798A Expired - Fee Related JP3885357B2 (ja) 1998-04-27 1998-04-27 ガスセンサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3885357B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002277431A (ja) * 2001-03-14 2002-09-25 Ngk Spark Plug Co Ltd ガスセンサ素子及びその製造方法、並びにガスセンサ
WO2007066891A1 (en) * 2005-10-31 2007-06-14 Korea Advanced Institute Of Science And Technology Carbon dioxide sensing packaging apparatus comprising carbon dioxide sensor, carbon dioxide sensor module and electrical circuit board
KR100786614B1 (ko) * 2007-06-15 2007-12-21 한국과학기술원 이산화탄소 감지센서 및 상기 감지센서를 포함하는 전기기판 일체형 이산화탄소 감지센서모듈
JP2010038600A (ja) * 2008-08-01 2010-02-18 Nippon Soken Inc ガスセンサ素子
KR20200079975A (ko) * 2018-12-26 2020-07-06 한국세라믹기술원 세라믹 형광체를 이용한 가스 감지 센서
JP2021179408A (ja) * 2020-05-15 2021-11-18 株式会社Soken ガスセンサ素子およびその製造方法並びにガスセンサ

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002277431A (ja) * 2001-03-14 2002-09-25 Ngk Spark Plug Co Ltd ガスセンサ素子及びその製造方法、並びにガスセンサ
JP4539802B2 (ja) * 2001-03-14 2010-09-08 日本特殊陶業株式会社 ガスセンサ素子及びガスセンサ
WO2007066891A1 (en) * 2005-10-31 2007-06-14 Korea Advanced Institute Of Science And Technology Carbon dioxide sensing packaging apparatus comprising carbon dioxide sensor, carbon dioxide sensor module and electrical circuit board
KR100786614B1 (ko) * 2007-06-15 2007-12-21 한국과학기술원 이산화탄소 감지센서 및 상기 감지센서를 포함하는 전기기판 일체형 이산화탄소 감지센서모듈
JP2010038600A (ja) * 2008-08-01 2010-02-18 Nippon Soken Inc ガスセンサ素子
KR20200079975A (ko) * 2018-12-26 2020-07-06 한국세라믹기술원 세라믹 형광체를 이용한 가스 감지 센서
JP2021179408A (ja) * 2020-05-15 2021-11-18 株式会社Soken ガスセンサ素子およびその製造方法並びにガスセンサ

Also Published As

Publication number Publication date
JP3885357B2 (ja) 2007-02-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100355318B1 (ko) 가스센서및이의제조공정
WO2002046734A1 (fr) Capteur de gaz et procede et dispositif de detection de la concentration de gaz
AU2009219207A1 (en) Amperometric electrochemical cells and sensors
JP2004522944A (ja) 触媒的吸着および酸化に基づく一酸化炭素センサおよび検出方法
WO2007142641A1 (en) Improved carbon monoxide catalyst system to remove co
JP3736020B2 (ja) ガスセンサ
JP3885357B2 (ja) ガスセンサ
JPH09269307A (ja) ガスセンサ
JP2002310983A (ja) 一酸化炭素ガスセンサ
JPH10115597A (ja) ガスセンサ
JP3713819B2 (ja) ガスセンサ
JP3777749B2 (ja) ガスセンサ
JP2000028562A (ja) ガスセンサ
JP3841513B2 (ja) 炭化水素センサ
JP2006133039A (ja) 窒素酸化物センサ
JP2000221163A (ja) ガスセンサ素子
JP3511747B2 (ja) ガスセンサ
JP3931406B2 (ja) ガスセンサ
JP2000088790A (ja) 酸素、一酸化炭素複合センサ
JP2001033425A (ja) 水素ガスセンサ
JPH0875698A (ja) ガスセンサ
JP2000346826A (ja) ガスセンサ
JPH0894576A (ja) ガスセンサおよびその製造法
JP2000338081A (ja) ガスセンサ
JP2013015398A (ja) 水素選択酸化触媒及びガスセンサ素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040818

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20040914

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20050627

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060317

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060926

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061006

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061031

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061113

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees