JPH10115597A - ガスセンサ - Google Patents

ガスセンサ

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JPH10115597A
JPH10115597A JP27195596A JP27195596A JPH10115597A JP H10115597 A JPH10115597 A JP H10115597A JP 27195596 A JP27195596 A JP 27195596A JP 27195596 A JP27195596 A JP 27195596A JP H10115597 A JPH10115597 A JP H10115597A
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JP
Japan
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porous body
film
gas
zirconia
gas sensor
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JP27195596A
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English (en)
Inventor
Masao Maki
正雄 牧
Takashi Niwa
孝 丹羽
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極・触媒の劣化に関わる耐久信頼性を高め
る。 【解決手段】 加熱手段1とシリカもしくはジルコニア
の一種以上を含む皮膜にて平均細孔径を10Å以下に制
御してなる多孔体2と前記多孔体2を通してガスと接触
するガス検知体3を備える。多孔体2を介して不要なガ
スがブロックされるため耐久信頼性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般大気中もしく
はガス、石油を燃料とする各種燃焼機器の排ガス中の可
燃性ガス特に一酸化炭素を検出するためのガスセンサに
関し、燃焼排気ガスの幅広い環境変化に対してもさらに
耐久性の面もで優れた特性を示すものである。
【0002】
【従来の技術】一酸化炭素は無色、無味、無臭の気体
で、空気よりやや軽いが毒性が強く200PPMくらいの
低濃度でも2〜3時間呼吸すると頭痛などが生じ、30
00PPM以上の濃度になると10分位で、6000PPM以
上の濃度になると数分間の呼吸で死亡する。
【0003】一般家庭でも一酸化炭素は、瞬間湯沸かし
器、風呂釜、石油暖房器具およびガス暖房器具や炭火な
どから発生するので、これらの機器に内蔵して用いた
り、または室内に設置して用いることのできる安価で小
型で信頼性の高い一酸化炭素ガス検知センサが強く要望
されている。
【0004】従来から提案されているガスセンサとくに
一酸化炭素を検知する化学センサとしては、電解液に一
酸化炭素を吸収して酸化する電極を設けて、一酸化炭素
濃度に比例する電流値から一酸化炭素濃度を検知する方
式(定電位電解式ガスセンサ)、貴金属などの微量の金
属元素を添加して増感したN型半導体酸化物例えば酸化
スズなどの焼結体タイプを用いて、これらの半導体が可
燃性ガスと接触した際に電気電導度が変化する特性を利
用してガスを検知する方式(半導体式ガスセンサ)、2
0μm程度の白金の細線にアルミナを添着し、貴金属を
担持したものと担持しないものとの一対の比較素子を用
いて一定温度に加熱し、可燃性ガスがこの素子に接触し
て触媒酸化反応を行った際の発熱差を検出する方式(接
触燃焼式ガスセンサ)などが知られている[例えば大森
豊明監修:「センサ実用事典」:フジ・テクノシステム
[第14章 ガスセンサの基礎(春田正毅担当)、P1
12−130(1986)参照]。また、ジルコニア電
気化学セルを構成し、電極の一方側に白金/アルミナの
触媒層を形成して一酸化炭素を検出する固体電解質式一
酸化炭素センサも提案されている[例えば、H.OKAMOT
O、H.OBAYASI AND T.KUDO,Solid State Ionics、1、319
(1980)参照]。
【0005】この固体電解質式一酸化炭素センサの原理
は、触媒層側と裸側の電極上で一種の酸素濃淡電池がで
きることによるもので、触媒層側の電極では、酸素がそ
のまま到達し、一酸化炭素が到達しない状態にあるのに
対して、裸側の電極では、酸素も一酸化炭素も到達し、
この一酸化炭素が酸素を還元し、両者の電極の間に酸素
濃淡電池が形成され、起電力出力が現れることを利用す
るものである。
【0006】またガス選択透過透過体については、セラ
ミックガス分離膜すなわち無機分離膜が提案されている
[例えば、大久保達也、諸岡成冶、「無機分離膜の現状
と今後の展開」、ケミカルエンシ゛ニアリンク゛、12、1(1988、198
9)参照]。しかし、無機分離膜をガスセンサに応用す
ることの提案は、従来においてはなされていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来からガスセンサと
して広く用いられている化学センサの最大の課題は、そ
れが安全性に関わる決定的なセンサであるにも拘わら
ず、どうしてもフェールアウトの検出システムになって
しまうことである。これは、原理的には、センサとして
の信号が一酸化炭素を検出しないときにはゼロとなり、
一酸化炭素の検出により信号を出力し、またセンサの劣
化によりこの出力信号が低下してしまうことに要因があ
る。
【0008】ガスセンサを燃焼機器に搭載して不完全燃
焼の検出の目的に用いる場合、不完全燃焼の危険性が増
加するのは、燃焼機器をかなり使い込んだ後の状態の場
合の方が多いが、そのときにはガスセンサの劣化が進行
している危険性があり、ガスセンサの劣化により出力信
号が低下すると不完全燃焼を検出できないという問題点
があった。
【0009】これは、化学センサの出力が低下するの
は、すなわち劣化するのは、化学センサの中心的な機能
を担う電極や触媒が反応の進行とともに経時的に劣化す
ることによるものであり、この劣化は、燃焼の排気ガス
中に存在する水素、炭化水素などの還元性ガスで触媒が
還元されたり、電極表面に硫黄系化合物などが強く吸着
したりして、一酸化炭素の検出反応が阻害されることに
よる。これらの化学センサでは、センサ機能の中心を担
う電極または触媒などに貴金属を用いる場合が多いが、
これらの貴金属は、硫黄系化合物やシリコーン系化合物
に弱くて劣化し易く、耐久性の確保が非常に困難になる
という問題点があった。また燃焼機器の排気ガスに共存
する炭化水素は、分子量も大きく、分子のサイズも大き
いため、白金のような貴金属表面に吸着すると、一酸化
炭素の吸着が阻害され、妨害ガスとして悪影響を及ぼす
という問題点もあった。
【0010】さらに、本質的にセンサシステムがフェー
ルセーフでないため、これを高い信頼性で実用化できる
ようにするためには、耐久性において信頼度が高いセン
サが求められるが、現在、思想的レベルにおいても耐久
性の保証がきちんと確立できたセンサシステムは実現さ
れていないという問題点もあった。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明のガスセンサは、シリカもしくはジルコ
ニアの一種以上を含む皮膜にて平均細孔径を10Å以下
に制御した多孔体を通してガス検知素子とガスを接触さ
せることとしている。
【0012】平均細孔径を10Å以下に制御した多孔体
においては、ガス分子は、分子篩型または表面拡散型の
透過性を示し、ガス分子のサイズにより流入が規制され
る特性または、ガス分子と細孔内壁との親和性により多
孔体内部への拡散性が決定される特性を持つ。ガス検出
素子の動作に必要なガスの出入りの挙動はガス検知素子
の原理により異なるが、固体電解質式の場合には、一酸
化炭素、酸素が流入しガス検知素子に接触することと、
酸化触媒との接触反応により生じる二酸化炭素が出てい
くことであるが、検知素子が裸の状態にある場合には、
前記以外に、検知素子の動作には直接関係はしない窒素
および水蒸気や検知素子の妨害ガスになる二酸化硫黄や
灯油蒸気さらにはシリコーン系化合物などが進入してく
る。灯油蒸気やシリコーン系化合物などは、分子のサイ
ズが大きため平均細孔径を10Å以下に制御した多孔体
で、ほぼ流入をブロックでき、二酸化硫黄についても大
幅に流入を規制できるが、水蒸気については、一酸化炭
素分子と同レベルの分子サイズをもつため通常は、流入
の規制ができない上に、条件によっては多孔体の細孔内
で毛管凝縮を起こし細孔を閉塞してしまう懸念をもつ。
【0013】本発明のガスセンサは、多孔体の表面をシ
リカもしくはジルコニアの一種以上を含む皮膜にて被覆
したことで強い疎水性を持つため、水蒸気の表面拡散性
を阻害し水蒸気の凝縮を防止できる。また同様に親水的
な二酸化硫黄の表面拡散性も阻害し、二酸化硫黄の流入
をブロックできる。上記により、酸化触媒、白金電極な
どのガス検出素子を構成する要素への被毒影響を軽減化
することができる。なお多孔体の基材の材質は耐熱性の
観点からセラミック製を用いるのが望ましい。
【0014】本発明のガス検知素子は、乾式の化学セン
サ素子、例えば、接触燃焼式、半導体式、固体電解質式
などの素子のいずれの素子でも用いることができる。
【0015】ガス検知素子の駆動に必要な熱源として
は、ガスセンサが備える加熱手段により達成されるよう
にし、必要に応じて、サーミスタ、熱電対などの温度検
知手段を併用して温度制御を実施する。加熱手段として
は、電熱線、抵抗ヒータ膜など各種手段が適用でき、抵
抗ヒータ膜に用いる材料としては、白金など貴金属系の
ものが耐久性の点では望ましく、また電熱線を用いる場
合には、鉄−クロム系、ニッケル-クロム系のものが用
いることができる。
【0016】本発明の基本思想は、一酸化炭素の検出に
必要なガス以外のガスは、ガス検出素子に触れさせない
ようにすれば半永久的な耐久性が実現でき、半永久的な
耐久性が実現できれば、実用的にはフェールアウトは問
題にはならないという考え方である。
【0017】セラミックの多孔体基材について以下に説
明する。セラミックの多孔体基材は、すでに多孔性セラ
ミックまたは多孔性ガラスとして市販されているものを
用いて作製する。多孔性セラミックまたは多孔性ガラス
はセラミックフィルターとして各種用途に利用されお
り、例えば、ビールの酵母の分離などに利用されている
ことはよく知られている。その孔径は0.05μmから
数μm程度であるが、このままでは、ガスの選択透過性
は得られないので、その細孔を埋めて細孔径を制御する
必要がある。
【0018】細孔径の制御方法としては、細孔表面上に
ゾルゲル皮膜を形成して行う方法、または、熱分解によ
り細孔内に皮膜を形成して細孔を制御するCVD法など
が知られており、これまで知られている各種皮膜形成法
が適用可能である。この中で、例えば、金属アルコキシ
ドの分解反応(ゾルゲル法)やCVD反応を利用して細
孔径をガスの分子拡散領域の孔径まで制御することがで
きる。これらの方法によると孔径は、平均細孔径で10
Å以下の均一な細孔に制御できる。ゾルゲル法よりは、
CVD法の方が細孔径をより細かく均一に制御すること
ができる。この場合の細孔のサイズは、ガス分子のサイ
ズまでにする必要があり、多孔体の細孔内のガスの移動
は、細孔表面の物質とガスとの相互作用の影響も加わ
り、現実には複雑な拡散特性をもつが、基本的にはガス
透過過程は、分子篩拡散または表面拡散の領域になり、
分子のサイズの大きな分子の透過を著しく阻害するかま
たは、細孔内壁との親和性によって拡散特性が規制され
るような特性をもつようにして、大きなサイズの分子ま
たは細孔内壁との親和性の低い分子は、多孔体を通過す
ることができないようにする必要がある。
【0019】そこでシリカもしくはジルコニアの一種以
上を含む皮膜にて平均細孔径を10Å以下に制御した多
孔体を通して、ガス検知素子とガスを接触させるように
ガスセンサを構成することが望ましい。
【0020】セラミック製多孔体の形状は、円筒状、袋
状、平板状など各種の形状が適用可能である。各種形状
のガス検知素子を多孔体と組み合わせて用いることがで
きる。すなわち、多孔体の形状が円筒状、袋状の場合に
は、多孔体の内部にガス検知素子を収納して用いる。ま
た平板状の場合には、平板多孔体上にガス検知素子を密
着させ集積化して用いる。
【0021】ここで、円筒状の多孔体を用いる場合に
は、ガス検知素子は、多孔体から空間を介して配置され
るため、多孔体の細孔に欠陥(大きな細孔)があった場
合に、この細孔を通して妨害ガスが進入し、ガス検知素
子を劣化させる懸念がある。しかし、円筒状の多孔体の
場合、CVD法が適用し易く、均一の細孔サイズの多孔
体を形成する上で有利になる。すなわち、円筒状の多孔
体の場合、細孔を閉塞する処理ための皮膜形成材料をキ
ャリアガスとともに細孔内に送り込み、連続通気しなが
ら熱分解させ細孔制御の処理を行うことができるので、
細孔の皮膜処理は、通気量の多い大きな細孔から優先的
に進行するので結果的に均一の細孔径分布をもつ多孔体
が作製でき、上記の懸念は、解消される。
【0022】他方、平板状の多孔体を用いる場合には、
平板多孔体上にガス検知素子を密着させ集積化して用い
るので、例えば固体電解質式の場合、多孔体に電極が密
着して形成されるので、多孔体の細孔径分布が、仮に不
均一で欠陥(大きな細孔)が含まれたとしても、その部
分の電極は被毒ガスにより、被毒して劣化することがあ
っても、正常な細孔に接触する電極部は、保護され劣化
が避けられることになる。多孔体の細孔内に酸化触媒を
担持した場合の効果も上記と同様で、正常なサイズの細
孔内に形成された触媒は、被毒ガスによる劣化の影響を
受けずガスセンサの長寿命化を実現できる。
【0023】本発明のガスセンサの動作について、以下
に説明する。すなわち、一般大気中、もしくは燃焼機器
の排ガス中に含まれるガスは、最初に、シリカもしくは
ジルコニアの一種以上を含む皮膜にて平均細孔径を10
Å以下に制御した多孔体の細孔と接触するが、細孔径よ
り分子サイズの大きなガスたとえば、灯油蒸気やシリコ
ーンオリゴマーなどは、センサの内部へ透過できない。
またSO2やNO2などの反応性ガスは、分子量が大きい
こととシリカもしくはジルコニアの一種以上を含む皮膜
との親和性が悪く細孔内を拡散し難く、ガス検知部まで
ほとんど到達できなくなる。酸素、一酸化炭素、窒素な
どの低分子のガス分子はクヌッセン拡散に近い状態でガ
ス検知部に自由に到達できる。水蒸気は、細孔壁のシリ
カもしくはジルコニアの一種以上を含む皮膜との親和性
が悪いため、細孔内で毛管凝縮することはなく、したが
って細孔が閉塞してしまうこともない。以上の構成によ
り白金電極または酸化触媒などのガス検知素子の中心の
機能を担う要素の劣化を防止するため、ガスセンサの長
寿命化が見込める。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態は、加
熱手段と、シリカもしくはジルコニアの一種以上を含む
皮膜にて平均細孔径を10Å以下に制御してなる多孔体
と、前記多孔体を通してガスと接触するガス検知体を有
するものである。ガス検知体は、シリカもしくはジルコ
ニアの一種以上を含む皮膜にて平均細孔径を10Å以下
に制御してなる多孔体を通して検出ガスと接触するた
め、ガス検知体の機能の中心を担う要素(例えば、接触
燃焼式の場合は、酸化触媒、半導体式の場合は、N型半
導体酸化物皮膜、固体電解質式の場合は、電極および多
孔質酸化触媒皮膜など)を劣化させるガスは、流入が規
制またはブロックされることでガス検知体の劣化が防止
される。また、平均細孔径を10Å以下に制御された多
孔体は、細孔内に水蒸気を毛管凝縮して、細孔閉塞する
懸念をもつが、多孔体の細孔表面は、疎水性の強いシリ
カもしくはジルコニアの一種以上を含む皮膜にて処理さ
れているので、細孔内に水蒸気を毛管凝縮せず、安定し
て長期間動作できる。従来からの化学センサの最大の弱
点である不安定性、すなわちガス検知素子の中心の機能
を担う要素の劣化により、ゼロ点が経時的に大きく移動
したり、センサ出力が低下したりする耐久性にまつわる
問題点を解消できる。
【0025】本発明の第2の実施の形態は、シリカもし
くはジルコニアの一種以上を含む皮膜にて平均細孔径を
10Å以下に制御してなる略円筒状多孔体と、前記多孔
体内部に収納した接触燃焼式素子とからなるものであ
る。接触燃焼式素子は、ガス漏れ警報機などに採用され
ている既存の素子、すなわち一対の白金細線コイル上に
セラミック多孔質膜を形成し、片方に酸化触媒を担持し
た構成の素子をそのまま用いることができる。略円筒状
多孔体内部に収納するための治具としての支持台や触媒
担持側素子の熱影響を避けるための遮熱材を併用しても
良い。略円筒状多孔体内部に収納することで、妨害ガス
の影響を回避できる上に、接触燃焼素子に流入するガス
は、拡散支配型で極めて安定し、従来の接触燃焼式で課
題となる風速変化などに伴うゼロ点のずれの問題が解消
される。
【0026】本発明の第3の実施の形態は、シリカもし
くはジルコニアの一種以上を含む皮膜にて平均細孔径を
10Å以下に制御してなる略円筒状多孔体と、前記多孔
体内部に収納した半導体式素子とからなるものである。
半導体式素子は、ガス漏れ警報機などに採用されている
既存の素子、すなわち、円筒および平板状のアルミナな
どの絶縁性基板上に櫛形電極を形成し、さらにその表面
に酸化錫および微量のパラジウムなどの貴金属元素を含
むN型半導体酸化物皮膜を形成するものや、白金線コイ
ルと白金リード線と両者を含む線の表面上に前記同様の
N型半導体多孔質皮膜を形成するものである。半導体式
は、一酸化炭素に感応するN型半導体酸化物が二酸化硫
黄を吸収し、劣化する課題をもつが、前記多孔体によ
り、ブロックされるためその問題は解決される。また、
半導体素子は通常その動作を安定させるため、一酸化炭
素検出感度が最大となる100〜150℃での低温動
作、(低温動作の際に一酸化炭素の濃度データを採取す
る)と特性安定化のための300〜350℃の高温動作
(半導体素子表面に吸着したものを酸化して飛ばす)を
交互に繰り返して用いるため一酸化炭素の濃度情報が得
られるのは、例えば1分に一回など間欠的となるのに対
して、多孔体の内部に収納することで安定化が図られ高
温側での連続動作が可能になり、間欠データ採取の課題
が解決される。
【0027】特に白金線コイルと白金リード線と両者を
含む線の表面上に前記同様のN型半導体多孔質皮膜を形
成するものは、素子が小型化になるため、多孔体内部へ
の収納がコンパクトにできる利点がある。また酸化錫お
よび微量のパラジウムなどの貴金属元素を含むN型半導
体酸化物は、一酸化炭素の検出感度が100〜150℃
で最大となり、200℃以上の高温動作では、感度が低
下する課題があるが、CuFe2O4とIn2O3と貴金属
元素を含む組成物により高温感度の優れた素子が実現で
き、高感度に高温での連続動作ができる。さらに、多孔
体の中に収納するため、半導体素子の課題である温度特
性の安定化も図られる。
【0028】本発明の第4の実施の形態は、シリカもし
くはジルコニアの一種以上を含む皮膜にて平均細孔径を
10Å以下に制御してなる略円筒状多孔体と、前記多孔
体内部に収納した固体電解質式素子とからなるものであ
る。固体電解質素子の酸化触媒皮膜および電極が多孔体
で被毒や劣化から保護されるのは、前記と同様である。
固体電解質式素子の動作は、固体電解質基材上に形成し
た一対の電極に吸着する酸素濃度の比に依存するため、
多孔体表面の一部が仮に異物で閉塞することが発生して
も、特性に影響はなく安定性が高い。多孔体の内部に収
納することで、固体電解質素子による出力が低下するこ
とになるが動作には支障なく、また応答性などの他の特
性への影響はない。
【0029】本発明の第5の実施の形態は、シリカもし
くはジルコニアの一種以上を含む皮膜にて平均細孔径を
10Å以下に制御してなる一対の略円筒状多孔体の内部
に、平板状絶縁性基板の片方の面に櫛形電極とその表面
上にCuFe2O4とIn2O3と貴金属元素を含む組成物
多孔質皮膜を有し他方の面にヒータ膜を有する素子を収
納したものである。耐久性に関わる効果は、前記と同様
なため省略するが、本構成では、素子が加熱手段を有す
るので、ガスセンサの動作のための熱量が節約でき、節
電型の素子が構成できる。また平板状絶縁性基板を多孔
質基板にすることで、一層のガスセンサの高感度化が達
成できる。
【0030】本発明の第6の実施の形態は、加熱手段と
シリカもしくはジルコニアの一種以上を含む皮膜にて平
均細孔径を10Å以下に制御してなる一対の略円筒状多
孔体の内部に、白金線コイルと白金リード線と両者を含
む表面にCuFe2O4とIn2O3と貴金属元素を含む組
成物を形成した素子をそれぞれ収納し、片方の多孔体表
面上に酸化触媒皮膜を形成したものである。本構成にお
いて、半導体式素子の出力は、常にゼロガスと検出ガス
に相当する二つの出力が得られ、その出力を用いて演算
(例えば、比、差をとるなど)することで、出力に誤差
を与える要素がキャンセルでき特性の安定化が図られ
る。多孔体内部に収納する事による耐久性に関わる効果
は、前記と同様である。
【0031】本発明の第7の実施の形態は、シリカもし
くはジルコニアの一種以上を含む皮膜にて平均細孔径を
10Å以下に制御してなる一対の略円筒状多孔体で、そ
れぞれの多孔体の内部に白金線コイルと白金リード線と
両者を含む表面にCuFe2O4とIn2O3と貴金属元素
を含む組成物を形成した素子をそれぞれ収納し、片方の
多孔体の内面側に酸化触媒粉末をセラミック繊維中に混
抄したセラミックペーパーを前記素子を外包して配置し
たものである。本構成の基本的な効果は、第6の実施の
形態と同様である。第6の実施の形態では、片方の多孔
体表面上に酸化触媒皮膜を形成したため、この触媒が保
護されず劣化する懸念があるので、片方の多孔体の内面
側に酸化触媒粉末をセラミック繊維中に混抄したセラミ
ックペーパーを前記素子を外包して配置することで、第
6の実施の形態の課題の解決するものである。
【0032】本発明の第8の実施の形態は、シリカもし
くはジルコニアの一種以上を含む皮膜にて平均細孔径を
10Å以下に制御してなる一対の略円筒状多孔体を用
い、片方の多孔体は細孔内部に酸化触媒を担持した多孔
体を用い、それぞれの多孔体の内部に白金線コイルと白
金リード線と両者を含む表面にCuFe2O4とIn2O3
と貴金属元素を含む組成物を形成した素子をそれぞれ収
納したものである。本構成の基本的な効果は、第6の実
施の形態と同様である。第6の実施の形態では、片方の
多孔体表面上に酸化触媒皮膜を形成したため、この触媒
が保護されず劣化する懸念があるので、片方の多孔体は
細孔内部に酸化触媒を担持した多孔体を用いることで、
第6の実施の形態の課題の解決するものである。
【0033】本発明の第9の実施の形態は、加熱手段と
シリカもしくはジルコニアの一種以上を含む皮膜にて平
均細孔径を10Å以下に制御してなる略円筒状多孔体を
用い、前記多孔体内部に平板状イットリア安定化ジルコ
ニア酸素イオン導電体とその両面に一対の白金電極と一
方の電極上に酸化触媒粉末をセラミック繊維とともに混
抄してなるセラミックペーパー層を形成した素子を収納
したものである。ガスセンサの耐久性に関する効果は、
前記と同様である。固体電解質式素子では、触媒層に求
められる特性として、酸素の拡散性が良好なことと一酸
化炭素の酸化能力が高いことであるが、通常の酸化触媒
とガラスなどのバインダーとともにペースト化して形成
する皮膜の場合、酸化能力を高めるため、皮膜層を厚く
形成すると、皮膜が緻密になり、酸素の拡散性が低下
し、センサ出力が低下する課題がある。逆に皮膜を薄く
しても、今度は触媒能力が不足して、出力が得られない
という課題がある。酸化触媒粉末をセラミック繊維とと
もに混抄してなるセラミックペーパー層を用いると酸素
の拡散性と酸化能力を両立させ、高出力のガスセンサを
得ることができる。
【0034】本発明の第10の実施の形態は、シリカも
しくはジルコニアの一種以上を含む皮膜にて平均細孔径
を10Å以下に制御してなる略円筒状多孔体を用い、前
記多孔体内部に平板状イットリア安定化ジルコニア酸素
イオン導電体とその片面に一対の白金電極と一方の電極
上に酸化触媒粉末をセラミック繊維とともに混抄してな
るセラミックペーパー層を形成した平板とヒータ膜を有
する絶縁性基板を接合してなる素子を収納したものであ
る。効果は、第9の実施の形態と同様である。本構成
は、固体電解質素子の駆動に熱源を素子がもつため、動
作温度が400〜500℃と高く設定する必要がある固
体電解質素子の動作電力を少なくすることができる。
【0035】本発明の第11の実施の形態は、シリカも
しくはジルコニアの一種以上を含む皮膜にて平均細孔径
を10Å以下に制御してなる平板状多孔体でヒータ膜と
一部の領域の細孔内に酸化触媒を担持してなる多孔体を
用い、当多孔体の非ヒータ膜面側に酸化触媒を含む領域
および含まない領域に一対の白金電極膜と積層してイッ
トリア安定化ジルコニア酸素イオン導電体膜を形成した
ものである。本構成は、非導電性ジルコニア系多孔体を
用いているため、電解質のイットリア安定化ジルコニア
酸素イオン導電体膜と熱膨張係数が極めて近いので、密
着型の平板素子で課題となる熱膨張係数が異なることに
よる割れや剥離の課題を解決できる。固体電解質素子は
とくに動作温度が400〜500℃と高く設定する必要
があるため、上記は、重要になる。
【0036】本構成は、平板型で多孔体と電極と密着し
ているため、多孔体の細孔径分布が少し不均一であって
も、電極の保護効果は高い。多孔体の細孔内に酸化触媒
を担持しているため、触媒が保護される効果は、前記の
通りである。
【0037】本発明の第12の実施の形態は、シリカも
しくはジルコニアの一種以上を含む皮膜にて平均細孔径
を10Å以下に制御してなる一対の平板状非導電性ジル
コニア系多孔体で、片方の多孔体は、その細孔内に酸化
触媒を担持し、その上に順次白金電極膜とイットリア安
定化ジルコニア酸素イオン導電体膜と白金電極膜と触媒
を担持しない他方の多孔体を積層したものである。本構
成の効果は、第11の実施の形態と同様である。本構成
において、片方の多孔体は、その細孔内に酸化触媒を担
持して用いるが、そのまま酸化触媒を担持せずに用いる
と本構成は、限界電流式酸素センサとして動作できるの
で、ガスセンサの生産面での構成上の共有化が果たせる
効果がある。
【0038】以下本発明の実施例について図1ないし図
13を用いて説明する。 (実施例1)図1は本発明の実施例1のガスセンサの断
面概念図を示すものである。図1において、1は加熱手
段である。鉄クロムやニクロムの電熱線をコイル状にし
て、接触加熱させても良いし、厚膜印刷により抵抗膜を
形成して用いても良い。加熱手段1により、ガスセンサ
は、動作に必要な300〜500℃の温度域に加熱され
る。2は多孔体である。形状は管状、平板状、袋状など
の各種形状が適用可能であり、ガス検知体3へ流入する
ガスが全てこの多孔体2を通して行われるように構成す
る必要がある。例えば、ガス検知体3を円筒管状の多孔
体2の内部に収納し、両端を閉じることにより上記の構
成は成立する。ガス検知体3は、接触燃焼式、半導体
式、固体電解質式など各種原理のものが適用できる。
【0039】多孔体2は、セラミック多孔体を基材とし
て、シリカもしくはジルコニアの一種以上を含む皮膜に
て平均細孔径を10Å以下に制御して作製される。図2
は、多孔体2の要部断面図を示すものである。多孔体2
は、アルミナあるいはジルコニアなどの焼結法により作
製された細孔径が0.1〜1μmのセラミック製多孔体
基材4を用いて、ゾルゲル法もしくは、CVD法によ
り、シリカもしくはジルコニアの一種以上を含む疎水性
の細孔制御皮膜5を形成し、10Å以下の平均細孔径に
細孔制御して、用いる。セラミック製多孔性基材4は、
セラミック粉末をそのままもしくは樹脂などの有機物と
混合して所定の形状に成型した後、完全焼結する温度よ
りも低温側で焼結して作製する。焼結法で作製される多
孔体の平均細孔径は、0.1μmが限度である。したが
って、本発明の目的に用いるためには、焼結法で作製さ
れた多孔体基材4を用いて、その細孔をコーティング膜
により処理する必要がある。焼結法で作製された、多孔
体は精密濾過膜として一般に市販されているので、本発
明においても、セラミック製多孔体基材4は、この市販
品を用いる。
【0040】次に、ゾルゲル法による、細孔制御方法に
ついて、以下で説明する。ジルコニウムイソプロボキシ
ドやテトラエトキシシランなどの金属アルコキシドを加
水分解後、塩酸等の触媒条件下で縮重合させて目的のゾ
ル溶液を作成する。このゾル溶液を貫通する孔をもつ多
孔性セラミックと接触、例えば多孔性セラミックをゾル
中に浸漬すると、毛管力によりゾル溶液が吸引され、こ
のゾルを乾燥させると、多孔性セラミックの細孔内でゾ
ルの濃縮さらにはゲル化が起こる。さらに、加熱を進め
ると、ゲル化から焼結が進みコーティング膜が形成され
る。必要により、ゾル溶液を多孔性セラミックを用いて
濾過する方法も採用できる。この現象を利用して、細孔
径の制御が可能になる。多孔性セラミックの細孔表面の
濡れ性、ゾルの溶剤、ゾルの濃度、浸漬時間、セラミッ
クの引き上げ速度などを調整することで10Å以下の比
較的均質な細孔径を持つ多孔体が得られる。
【0041】ガス検知体3は、既存のガス検知素子が適
用可能である。ゾルゲル法以外にCVD法で、流通系で
化合物を熱分解させながら多孔体の細孔内に酸化物皮膜
を形成成長させることで細孔制御を行っても良い。この
方法は円筒状の多孔体を作製する方法として優れてい
る。
【0042】このようにして作製した細孔は、多孔体の
外部Bより内部Aに流れるガス流において高分子量のガ
スは通過させない有効な分子篩効果を示す。また孔の内
部に生成しているゲル皮膜との相互作用により、ガス透
過性に選択性がでる。すなわち、ガス分子とゲル分子と
の分子間力は、永久双曲子間の相互作用による配向力お
よび永久双曲子と誘起双曲子間の誘起力およびファンデ
ルワールス相互作用などに基づく分散力によるガス透過
の選択性、すなわち表面拡散性をもつが、シリカもしく
はジルコニアの一種以上を含む疎水性の細孔制御皮膜
は、10Å以下の領域の細孔径を持つ多孔体を適用する
上で課題となる水蒸気の毛管凝縮による細孔閉塞の問題
がなく、SO2などのガス検知体3を劣化させるガスの
進入を完全にブロックすることができる。また、ガス検
知体3において、触媒反応などの結果、CO2ガスが形
成されるとしても、内部Aから外部Bへと通常に流れ、
ガス検知体の動作には、ほとんど影響しない。以上によ
り、ガス検知体の長寿命動作が保証される。
【0043】(実施例2)図3は本発明の実施例2の接
触燃焼式ガスセンサを示し、(A)は概念図、(B)は
要部断面図である。本ガスセンサは、シリカもしくはジ
ルコニアの一種以上を含む皮膜で10Å以下に制御した
平均細孔径を持つ略円筒状多孔体2の中に接触燃焼式素
子を収納したものである。センサ素子は、(B)に示し
たように、直径20から50μmの白金線コイル細線6
に、アルミナあるいはシリカアルミナなどのセラミック
多孔質ベース皮膜7Aをコーティングした補償素子7
と、ベース皮膜上にPt、Pd、Rhなどの貴金属触媒
などの酸化触媒を担持処理した触媒処理皮膜8Aを有す
る検出素子8の対よりなる。検出素子8と補償素子7と
を2辺とするブリッジ回路を組んで、素子に通電し、触
媒が一酸化炭素との接触燃焼を行うために必要な200
から300℃に加熱保持された状態で動作させる。
【0044】一酸化炭素が検出素子8に到達すると触媒
反応で生成する反応熱により検出素子8が温度上昇す
る。そのため、ブリッジ回路の平衡がズレて、ガスセン
サ出力が得られる。図3に示す実施例では、略円筒状の
多孔体を用いて、一対の接触燃焼素子を多孔体2の内部
に収納したのち、多孔体2の両端をシール材10にてシ
ールすることで多孔体2の内部に、接触燃焼素子を収納
している。シール材10には、各種ガラスまたはアルミ
ナゾル、コロイダルシリカなどを結合材とする無機接着
剤を用いる。
【0045】本実施例では、触媒処理皮膜側すなわち検
出素子8の熱影響をベース皮膜側すなわち補償素子7が
受けることを避ける目的で遮熱板9を設けているが、遮
熱板9は、素子の安定性を増すが、動作に必須のもので
はない。遮熱板9は、例えば、セラミックペーパーを用
いる。シリカもしくはジルコニアの一種以上を含む皮膜
で10Å以下に制御した平均細孔径を持つ略円筒状多孔
体の内部に収納したことによる触媒処理皮膜8の保護効
果は、実施例1の場合と同様である。また、検出素子8
と補償素子7の微妙な熱バランスに関係して、裸の接触
燃焼素子の場合には、素子の周りの流速分布の影響を受
けやすく、接触燃焼素子の最大の欠点になっているゼロ
点の変動の問題に対して、本実施例2の場合には、外部
からのガスのガス検知素子への流入は、細孔拡散支配型
となり流速影響をほとんど受けず、温度影響も極めて小
さくでき、ゼロ点を安定させる効果を持つ。
【0046】(実施例3)図4は、本発明の実施例3の
半導体式ガスセンサの断面の概念図を示すものである。
図4において、1は加熱手段である。シリカもしくはジ
ルコニアの一種以上を含む皮膜で10Å以下に制御した
平均細孔径を持つ略円筒状多孔体2の内部に半導体素子
を収納したものである。実施例3は、半導体素子とし
て、基材11状に櫛形電極12を形成し、櫛形電極12
上にN型半導体皮膜13を形成した素子を用いて、電極
12よりリード線14を取り出した構成にて、略円筒状
多孔体2の管の両端をシール材10にてシールした構成
を持つ。基材11は、アルミナなどの耐熱性絶縁性基板
を用い、その形状は、平板状から、円筒状、円柱状など
各種形状品が適用可能である。櫛形電極12は、厚膜印
刷法やメッキ、スパッタリングなどの方法で形成した、
白金、金などの電極を用いる。円筒状などの基材を用い
る場合には、転写法などによる電極を形成する。N型半
導体皮膜13は、酸化錫、酸化鉄、酸化インジウム、酸
化亜鉛などの粒径が、0.1〜10μm程度のN型半導
体系酸化物微粒子を主成分として、パラジウム、白金な
どの貴金属増感材およびカルボキシメチルセルローズな
どのセルロース誘導体に代表される多孔化剤および結合
剤として用いるガラスなどを有機溶剤とともに混合して
ペースト化したものを用いて、塗布後、乾燥し、焼成し
て得られる。
【0047】加熱手段1により、所定の温度に加熱され
た状態において、N型半導体皮膜13は、多孔体2より
入る酸素により内部の電子がトラップされ、高抵抗状態
にある。一酸化炭素含有空気が、本ガスセンサと接触し
た時、多孔体2より入る一酸化炭素により、トラップが
解放され、低抵抗状態に変化することで、一酸化炭素が
検出される。酸化錫、酸化鉄、酸化インジウム、酸化亜
鉛などのN型半導体酸化物は、二酸化硫黄などの酸性ガ
スを吸収し劣化するが、多孔体2により酸性ガスに半導
体検知素子への侵入は、完全にブロックされているの
で、半導体素子が劣化することはなく、長寿命の動作が
見込まれる。
【0048】また半導体素子は、温度特性が大きく、温
度変化に対して動作が不安定になる課題をもつが、本実
施例で、動作を200℃以上の高温動作に設定すると、
ガスセンサの温度依存性は、半導体素子の活性化支配か
ら、多孔体の拡散支配に律速過程が変化し、温度依存性
が極めて小さくすることができ、温度に対して安定した
動作が見込める。これは、活性化支配の場合、反応速度
が温度に対して指数関数的に変化するのに対し、拡散支
配の場合には、温度に対し、約1.5乗程度で変化する
ためである。
【0049】但し、この場合、N型半導体皮膜13に
は、高温側でも感度の高い材料を採用する必要がある。
従来技術では、半導体素子の安定性を確保するため、1
00〜150℃での低温動作と300〜350℃の高温
動作を繰り返し、低温動作時にガス検知動作モードと
し、高温動作時は再生モードとする動作の設定により、
ガス濃度の情報は、例えば、1分に1回などの間欠的な
データしか採取できなかったが、本構成により高温側で
の安定した連続動作が可能になる。
【0050】(実施例4)図5は、本発明の実施例4の
固体電解質式ガスセンサの断面の概念図を示すものであ
る。図5において、加熱手段1を備えたシリカもしくは
ジルコニアの一種以上を含む皮膜で10Å以下に制御し
た平均細孔径を持つ略円筒状多孔体2の内部に、固体電
解質ガス検知素子を収納したものである。実施例4の固
体電解質素子は、固体電解質15上に、一対の白金電極
16を形成し、片方の電極16上に多孔質触媒皮膜17
を形成したものである。固体電解質15としては、イッ
トリア安定化ジルコニアなどの酸素イオン導電体を用
い、形状は、平板状、円筒状、円盤状、円柱状などのい
ずれの形状のものを用いても良い。白金電極16は、ス
パッタリング、電子ビーム蒸着、メッキ、厚膜印刷法の
いずれの方法を用いても良い。白金電極16は、固体電
解質15の表面上の例えば、表裏とか同一面とかの任意
の場所に形成しても良い。但し、その電極形状や電極形
成条件が同一であることが必要である。多孔質触媒皮膜
17は、ガラスや無機バインダーを結合材として用いて
形成した多孔質皮膜内に遷移金属酸化物や貴金属などの
酸化触媒を分散または担持させたものを用いる。多孔質
触媒皮膜17の特性は、酸素の拡散性と一酸化炭素の酸
化能力があれば良い。
【0051】本ガスセンサの動作について説明する。加
熱手段1により、固体電解質素子は、固体電解質素子の
動作に必要な400〜500℃に加熱されている。一酸
化炭素を含まない空気の場合、酸素が多孔体2より素子
に拡散してくるが、触媒側と裸の電極側で酸素濃度の差
は無く両方の電極間には、酸素濃度差に基づく起電力は
生じず、起電力は、ゼロとなっている。
【0052】次に、一酸化炭素含有空気が来ると、一酸
化炭素と酸素が多孔体2を通して、内部に拡散してく
る。触媒側の電極では、一酸化炭素は触媒層で酸化され
て、一酸化炭素を含まない酸素が、電極に到達し、電極
表面に吸着し、固体電解質内部の酸素イオンと平衡す
る。他方、裸の電極側では、一酸化炭素と酸素が電極に
到達し、ともに電極面上に吸着するが、酸素は、一酸化
炭素により酸化され、吸着酸素量減少し、その状態で固
体電解質内部の酸素イオンと平衡する。この結果、両者
の電極間には、酸素イオン濃度差に基づく起電力が生
じ、一酸化炭素が検出される。多孔体2の内部に収納す
ることで、起電力出力は減少するが、応答速度には変化
なく、固体電解質の電極および多孔質触媒に被毒影響を
与える、二酸化硫黄などのガスはブロックされるため、
高耐久性が実現する。接触燃焼式と比較すると、素子の
ゼロ点は安定し、起電力出力も大きく、素子のコストも
安価にできる利点がある。
【0053】(実施例5)図6は、本発明の実施例5の
半導体式ガスセンサを示し、(A)は断面の概念図、
(B)、(C)は要部拡大図である。図6において、本
実施例5のガスセンサは、シリカもしくはジルコニアの
一種以上を含む皮膜にて平均細孔径を10Å以下に制御
してなる略円筒状多孔体2の内部に、平板状絶縁性基板
11の片方の面に櫛形電極12とその表面上にCuFe
2O4とIn2O3と貴金属元素を含む組成物多孔質皮膜1
8と他方の面にヒータ膜20を有する素子を収納したも
のである。
【0054】アルミナなどの平板状絶縁性基板11の表
面上に厚膜印刷やメッキ法などによりヒータ膜20を形
成し、ヒータリード線21を取り出した後、他面上に、
厚膜印刷やメッキ法などにより、白金や金などを主成分
とする櫛形電極12を形成する。櫛形電極12は、例え
ば図6(B)の様なパターンで形成して用いる。櫛形電
極12よりリード線19を接合した状態で、その表面上
に、CuFe2O4とIn2O3と貴金属元素を含む組成物
多孔質皮膜18を形成する。組成物多孔質皮膜18は、
上記各成分とガラスおよび多孔化剤および溶剤ととも
に、自動乳鉢、三本ローラーミルなどを用いて分散させ
ペースト化したものを、厚膜印刷した後、乾燥焼成して
作製する。さらに、前記素子を略円筒状多孔体2の内部
に収納して、両端をシールしてガスセンサとする。
【0055】In2O3に対するCuFe2O4の配合は重
量比で、10〜50Wt%の感度が高く、本組成物は、1
50〜400℃の範囲で、約30倍程度の安定した高感
度を示す。金は、50〜100ppm程度の微量添加して
用いる。金を添加することで、一酸化炭素の感度自体は
変化しないが、水素に対する選択性を高くできる。ま
た、図6Cに示した基板11として表面側Aから裏面側
A’までの通気性のある多孔質基板22を用いること
で、さらに一酸化炭素の検出感度が上がり、50〜10
0倍程度の感度が得られる。なお、一酸化炭素の検出感
度は、ここでは、一酸化炭素を含まない空気の抵抗値を
一酸化炭素濃度1000ppmの場合の抵抗値で割ったも
ので表現した。多孔体による、被毒防止効果、および温
度安定化効果は、前述の通りである。
【0056】(実施例6)図7は、本発明の実施例6の
半導体式ガスセンサの断面の概念図を示すものである。
本実施例6のガスセンサは、図7に示すように白金線コ
イル23と白金リード線24とを含む表面上にN型半導
体酸化物皮膜25Aが形成されたガス検知素子25をシ
リカもしくはジルコニアの一種以上を含む皮膜にて平均
細孔径を10Å以下に制御してなる略円筒状多孔体2の
内部に収納したものである。直径20から50μmの白
金線コイル23と白金リード線24を配置した構成で、
前述のような半導体酸化物を含有するペーストを作製
し、これを回転楕円体状の塗布した後、白金コイル線2
3に通電し、乾燥、焼結して素子を形成できる。
【0057】このようにして作製した素子を略円筒状多
孔体2の内部に収納した後、シールしてガスセンサを作
製する。センサが小型のため、低消費電力の素子が作製
できる。本ガスセンサの動作は、白金コイル線23を通
電し、動作温度に設定し、リード線の両端の抵抗値変化
を測定する。ここで用いるN型半導体皮膜としてCuF
e2O4とIn2O3と貴金属元素を含む組成物多孔質皮膜
を形成して用いると実施例5と同様の効果が見込める。
本ガスセンサの効果は、実施例6と同様である。
【0058】(実施例7)図8(A)、(B)は、本発
明の実施例7の半導体式ガスセンサの断面の概念図を示
すものである。白金線コイル23と白金リード線24と
を含む表面上にN型半導体酸化物皮膜25Aが形成され
たガス検知素子25を、一対のシリカもしくはジルコニ
アの一種以上を含む皮膜にて平均細孔径を10Å以下に
制御してなる略円筒状多孔体2で片方の多孔体のみその
外表面上に酸化触媒皮膜26を形成し、それぞれの多孔
2体の内部に上記ガス検知素子25を収納したものであ
る。酸化触媒皮膜26は、酸化触媒をフ゜ラス゛マ溶射による
方法や酸化触媒含有ペーストを塗布焼成する方法やアル
ミナゾルやコロイダルシリカ結合材中に酸化触媒を分散
させて塗布焼成する方法やアルミナゾルやコロイダルシ
リカにより多孔質皮膜を形成した後、貴金属触媒溶液に
て、含浸させ、還元剤で還元もしくは焼成して熱分解さ
せる方法などいずれの方法を用いても良い。
【0059】酸化触媒皮膜26を形成した側の素子で
は、酸化触媒皮膜26により、一酸化炭素は酸化される
のに対し、その他のガスは他方の素子と同じで一酸化炭
素のみ含まないガスが素子と接触することになる。すな
わち、両方のガス検知素子では、セロガス出力と一酸化
炭素を含有する空気の出力が常に得られることになり、
両者の出力をマイコンを用いて例えば、その比をとるな
どの演算することにより、精度の高い測定が可能にな
る。その他の信頼性面での効果は、実施例6の場合と同
様である。
【0060】(実施例8)図9は、本発明の実施例8の
半導体式ガスセンサの断面を示し、(A)、(B)は概
念図、(C)はセラミックペーパーの断面の概念図を示
すものである。本ガスセンサは、白金線コイル23と白
金リード線24とを含む表面上にN型半導体酸化物皮膜
25Aが形成され白金線コイル23と白金リード線24
と両者を含む表面にCuFe2O4とIn2O3と貴金属元
素を含む組成物を形成したガス検知素子25を、一対の
シリカもしくはジルコニアの一種以上を含む皮膜にて平
均細孔径を10Å以下に制御してなる一対の略円筒状多
孔体2にそれぞれ収納し、片方の多孔体の内面側に、図
9(C)に示すように酸化触媒粉末28をセラミック繊
維29中に混抄したセラミックペーパー、すなわち触媒
皮膜27を前記素子を外包して図9(B)のように配置
したものである。
【0061】前記実施例7のガスセンサでは、触媒皮膜
26を多孔体2の外に形成したため、触媒皮膜26が劣
化する課題があった。本実施例は、触媒機能を多孔体2
の内部に構成することで、実施例7の課題を改善したも
のである。鉄、マンガン、銅、ニッケル、コバルト、ク
ロムなどの遷移金属酸化物または、アルミナなどの多孔
質担体上に貴金属元素担持した酸化触媒粉末およびシリ
カ・アルミナ繊維などのセラミック繊維をアルミナゾル
やコロイダルシリカなどの無機結合材とともに水中に分
散させた状態から濾過、圧縮、乾燥してセラミック繊維
中に酸化触媒を混抄したセラミックペーパーを作製す
る。このようにして作製したシートを用いて半導体素子
を外包してシールすることで、図9(B)に示す素子を
作製する。酸化触媒28は、多孔体2の内部に収納され
るので、劣化の課題は、解消される。その他の効果は、
実施例6、7の場合と同様である。
【0062】(実施例9)図10は、本発明の実施例9
の半導体式ガスセンサを示し、(A)、(B)は断面の
概念図、(C)は多孔体の断面図を示すものである。本
ガスセンサは、シリカもしくはジルコニアの一種以上を
含む皮膜にて平均細孔径を10Å以下に制御してなる一
対の略円筒状多孔体2を用い、図10(B)のように片
方の多孔体は細孔内部に酸化触媒31を担持した多孔体
2、30を用い、それぞれの多孔体の内部に白金線コイ
ル23と白金リード線24と両者を含む表面にCuFe
2O4とIn2O3と貴金属元素を含む組成物25を形成し
た素子をそれぞれ収納したものである。
【0063】前記実施例8は、実施例7の触媒皮膜の耐
久性を改善はしたが、作業性が少し悪い面がある。作業
性を改善したのが、本実施例のガスセンサで、図10
(C)に示すように、触媒機能を片方の多孔体の細孔内
に酸化触媒31を担持して持たせているので、極めて触
媒担持の操作の作業性が優れている。
【0064】触媒担持は、白金、パラジウムなどの貴金
属の塩の水溶液中にシリカもしくはジルコニアの一種以
上を含む皮膜にて平均細孔径を10Å以下に制御してな
る一対の略円筒状多孔体を浸浸した後、乾燥、焼成する
ことでできる。触媒を被毒する二酸化硫黄などの侵入が
ブロックされた細孔内に触媒機能を持たせているので、
触媒は、被毒劣化からは保護される。その他の効果は、
実施例6、7、8の場合と同様である。
【0065】(実施例10)図11は、本発明の実施例
10の固体電解質式ガスセンサを示し、Aは断面の概念
図、(B)はセラミックペーパー層の概念図を示すもの
である。本ガスセンサは、加熱手段1とシリカもしくは
ジルコニアの一種以上を含む皮膜にて平均細孔径を10
Å以下に制御してなる略円筒状多孔体2を用い、前記多
孔体2の内部に平板状イットリア安定化ジルコニア酸素
イオン導電体32とその両面に一対の白金電極33と一
方の電極上に図11(B)に示すように、酸化触媒粉末
37をセラミック繊維36とともに混抄してなるセラミ
ックペーパー層34を形成した素子を収納したものであ
る。セラミックペーパー層34は、鉄、マンガン、銅、
ニッケル、コバルト、クロムなどの遷移金属酸化物また
は、アルミナなどの多孔質担体上に貴金属元素担持した
酸化触媒粉末およびシリカ・アルミナ繊維などのセラミ
ック繊維をアルミナゾルやコロイダルシリカなどの無機
結合材とともに水中に分散させた状態から濾過、圧縮、
乾燥して作製する。
【0066】平板状イットリア安定化ジルコニア酸素イ
オン導電体32の両面に形成する白金電極33は、スパ
ッタリング、電子ビーム蒸着、メッキ、厚膜印刷法のい
ずれの方法を用いても良い。セラミックペーパー層34
は、白金電極上に、その周囲をアルミナゾルやコロイダ
ルシリカなどを主成分とする無機接着剤で接着する方
法、もしくは、何カ所かをアルミナ繊維などの耐熱繊維
で縛るなどの方法により、固体電解質上に固定する。当
皮膜は極めて通気性に優れ、酸素の拡散性および一酸化
炭素の酸化性がともに優れている。固体電解質式ガスセ
ンサとしての動作および多孔体による高耐久性にかかわ
る効果などは、前記と同様である。
【0067】(実施例11)図12は、本発明の実施例
11の固体電解質式ガスセンサの断面の概念図を示すも
のである。本実施例のガスセンサは、図12に示すよう
に、シリカもしくはジルコニアの一種以上を含む皮膜に
て平均細孔径を10Å以下に制御してなる略円筒状多孔
体2を用い、片面に一対の白金電極33と一方の電極上
に酸化触媒粉末をセラミック繊維とともに混抄してなる
セラミックペーパー層34を形成した平板状イットリア
安定化ジルコニア酸素イオン導電体32とヒータ膜39
を有する絶縁性基板38とを接合して、リード線40を
引き出した構成にて前記多孔体内部に収納したものであ
る。
【0068】ジルコニア酸素イオン導電体上への電極お
よびセラミックペーパー層の形成の仕方は、実施例10
の場合と同様である。絶縁性基板38としては、アルミ
ナ、ジルコニア、フォルステライトなどのジルコニア酸
素イオン導電体と熱膨張係数が近いセラミック材料平板
を用いる。絶縁性基板38上へのヒータ膜39の形成方
法としては、厚膜印刷法やメッキ法などが適用できる。
ヒータ膜39に通電して、固体電解質素子の動作に必要
な400〜500℃の温度を得る。一酸化炭素ガスの検
出および多孔体2による高耐久性に関わる効果などは、
前記実施例と同様である。
【0069】(実施例12)図13は、本発明の実施例
12の固体電解質式ガスセンサの断面の概念図を示すも
のである.本実施例のガスセンサは、図13に示すよう
に、シリカもしくはジルコニアの一種以上を含む皮膜に
て平均細孔径を10Å以下に制御してなる平板状非導電
性ジルコニア系多孔体48でヒータ膜43と一部の領域
の細孔内に酸化触媒42を担持してなる多孔体48を用
い、当多孔体の非ヒータ膜面側に酸化触媒を含む領域お
よび含まない領域に一対の白金電極膜44とさらに積層
してイットリア安定化ジルコニア酸素イオン導電体膜4
5を形成したものである。多孔体として、平板状非導電
性ジルコニア系多孔体48を用いるのは、固体電解質の
イットリア安定化ジルコニア酸素イオン導電体膜45と
の熱膨張係数が近いためである。すなわちガスセンサの
動作時に400〜500℃の高温になるため、密着型の
素子では、割れる懸念があるため、これを避ける目的で
用いている。
【0070】平板状非導電性ジルコニア系多孔体48へ
の一部の領域への触媒の担持は、貴金属塩の水溶液中に
平板状非導電性ジルコニア系多孔体48の一部を浸漬し
た後、乾燥、焼成して行う。このようにして作製した平
板状非導電性ジルコニア系多孔体上に厚膜印刷などの方
法によりヒータパターンを形成した後、所定のパターン
にてマスキングをしてスパッタリングにて白金電極膜4
4さらに積層してイットリア安定化ジルコニア酸素イオ
ン導電体膜45を形成しヒータ膜43および電極44に
リード線46、47を接合して、ガスセンサが完成す
る。白金電極膜の形成は、スパッタリングの代わりに電
子ビーム蒸着を用いても良い。ガスセンサとしての動作
は、ヒータ膜43により、本ガスセンサは、400〜5
00℃に設定される。一酸化炭素含有空気が来た場合
に、多孔体48の細孔内に酸化触媒42を担持した領域
に形成された電極44と他方の電極44との間で酸素濃
淡電池が形成され、起電力出力が得られる。電極44は
多孔体48により保護される。電極44と多孔体48が
密着しているため、多孔体48の細孔に欠陥があって
も、高耐久性が補償される構成となっている。
【0071】(実施例13)図14は、本発明の実施例
13の固体電解質式ガスセンサの断面の概念図を示すも
のである.本実施例のガスセンサは、図14に示すよう
に、シリカもしくはジルコニアの一種以上を含む皮膜に
て平均細孔径を10Å以下に制御してなる一対の平板状
非導電性ジルコニア系多孔体48、49を用い、片方の
多孔体49は、その細孔内に酸化触媒を担持し、その上
に順次白金電極膜51とイットリア安定化ジルコニア酸
素イオン導電体膜52と白金電極膜51を積層し、その
上に、上面にヒータ膜50を形成した触媒を担持しない
他方の多孔体48を接合し積層したものである。本ガス
センサの作製手順は、実施例12と同様の方法で細孔内
に触媒を担持した平板状非導電性ジルコニア系多孔49
体を用いて、所定のパターンにてマスキングをしてスパ
ッタリングにて白金電極膜51さらに積層してイットリ
ア安定化ジルコニア酸素イオン導電体膜52さらに白金
電極膜51を形成する。上記平板と裏面にヒータ膜50
を形成した非導電性ジルコニア系多孔体とを図14のよ
うに、必要なリード線53、54を取り出した構成に
て、ガラスまたは無機接着剤を用いて接合して完成す
る。本ガスセンサの動作および耐久性に関する効果は、
実施例12の場合と同様である。なお本ガスセンサは、
細孔内に酸化触媒を担持しないで、一対の電極間に0.
5から1Vの直流電圧をかけて用いると酸素イオン導電
による限界電流が得られ、限界電流式酸素センサとして
用いることも可能である。
【0072】以下に本発明の効果に関わる実験結果を記
載する。本発明の多孔体の製造法について説明する。セ
ラミック多孔体は、一般に焼結法により作製された精密
濾過用の目的に用いられているものをセラミックフィル
ターをベースとして、これを加工して作製する。焼結法
により作製されるセラミックフィルターは、細孔径が
0.1ミクロンが限界であるので、これを本発明の目的
に利用できるようにするためには、この細孔を塞ぐ処理
が必要である。本発明では、市販のアルミナ精密濾過管
(3.0/2.5mmφ)を用いて、これをジルコニアま
はたシリカ皮膜処理により孔を塞いで、多孔体を作製し
た。ジルコニアおよびシリカ皮膜処理は、ゾルゲル法お
よびCVD法を組み合わせて作製した。すなわち市販の
ジルコニアおよびシリカ皮膜処理ポリマー溶液中にアル
ミナ精密濾過膜を約10秒間浸せきしたのち約8時間室
温で乾燥させた後に50k/hで450℃まで焼成して作
製した方法では細孔径は、約50Åレベルまで到達し
た。細孔径は、分子量の異なるポリエチレングリコール
溶液を用いて、分画分子量を評価し、換算した。さらに
テトラエトオキシシランを用いて、窒素気流中で送気
し、濾過しながら200℃で熱分解させ、細孔制御を行
って、平均細孔径が7Åの多孔体を作製した。
【0073】1.5×8mm(板厚:0.25mm)のジル
コニア基板(イットリア安定化ジルコニア:イットリア
8MOL%品)に基板温度を300℃にて、その表裏面に
電極面積1×6mmの寸法にて対向するようにしてスパッ
タリングして白金電極を作製した。市販の白金ペースト
を用いて、0.1mmの白金リード線を接合した。
【0074】次に酸化触媒含有セラミックペーパーは、
以下の手順で作製した。先ず触媒については、粒径が4
0/60メッシュのγアルミナ上に0.1wt%の白金および
パラジウムを坦持して(塩化白金酸、塩化パラジウムの
硝酸、塩酸水溶液を吸着させた後、水素化ホウ素ナトリ
ウム水溶液にて還元)触媒を作製し、シリカアルミナ繊
維とともに700g/m2の坪量にて混抄し、0.5mmの触
媒含有セラミックペーパーを作製した。上記触媒含有セ
ラミックペーパーをカッターナイフでジルコニア基板と
同じ寸法に切断した後、アルミナゾルを用いて先の基板
上に、触媒含有シートを接合した構成のガス検知素子を
2個作製した。この状態の素子を素子Aと呼ぶ。さらに
当素子を上記多孔体の内部(寸法12mm)に収納し、白
金リード線を取り出した状態で、充填材を含む珪酸塩系
接着材で、多孔体の管の両端をシールした(本実施例の
ガスセンサを以下ガスセンサBと呼ぶ)。
【0075】素子AおよびガスセンサBについて、流通
型のガスセンサ特性評価試験装置を用いて、450℃で
の大気中での一酸化炭素濃度とセンサ出力特性とを評価
した結果を図15に示す。図15からセンサの一酸化炭
素の検出による出力は、多孔体の内部に収納することで
低下することが分かる。両者について、450℃で応答
性を評価したが、応答性はともに30秒で差がなかっ
た。
【0076】In2O3を75重量部およびCuFe2O
4を25重量部にAu微粒子を30PPMに0.5重量部の
硼珪酸ガラスおよび0.5重量部のメチルセルローズを
αテルピネオール、エチルセロソルブを主成分とする溶
剤とともに自動乳鉢および三本ローラーミルを用いて分
散調合し、N型半導体用ペーストを作製した。50μm
の白金線コイルと100μmのリード線上に上記ペース
トを0.3mm最大幅、0.5mmの長さの回転楕円体状に
塗布し、400℃で焼成して半導体素子を2個作製し
た。当素子Cとさらに当素子を上記多孔体の内部(寸法
12mm)に収納し、白金リード線を取り出した状態で、
充填材を含む珪酸塩系接着材で、多孔体の管の両端をシ
ールした(本実施例のガスセンサを以下ガスセンサDと
呼ぶ)。Cについて、流通型のガスセンサ特性評価試験
装置を用いて、一酸化炭素濃度−抵抗値特性を評価した
結果を図16に、Dの結果を図17に示す。図16、1
7の結果から、多孔体内部にガス検知素子を収納するこ
とで温度特性が安定化する効果があることが分かる。
【0077】次に耐久性の影響を評価するために、燃焼
機器(FF式ガス給湯機)の排ガス流路にセンサA、
B、C、Dを設置して、排ガスに亜硫酸ガスを100PP
M添加して、センサの特性変化を評価した。A素子は、
約50時間、C素子は約90時間で劣化したのに対し
て、B、D素子は、3500時間経過しても異常は認め
られず、現在も継続試験中である。
【0078】以上のように耐久性に関して有効な効果を
確認した。
【0079】
【発明の効果】本発明のガスセンサは以上説明したよう
な形態で実施され、次の効果が得られる。
【0080】(1)一酸化炭素の検出に関し、フェール
アウトの弱点をカバーすることが出来、素子構成の信頼
性が高く燃焼機器等に設置するのに好適である。
【0081】(2)化学センサの実用面において、従来
から最大の課題とされていた耐久性に関して、妨害ガス
のセンサ素子への到達を規制する多孔体を用い、この中
にセンサを収納する構成によりガスセンサへの被毒影響
を持つ酸性ガスを完全にブロックする効果により飛躍的
な長寿命化が見込め、極めて高信頼性のガスセンサシス
テムが構築できる。
【0082】(3)温度特性が極めて安定する拡散支配
域での動作が、可能になり、ガスセンサの課題の不安定
さを解消できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1におけるガスセンサの断面概
念図
【図2】同要部断面概念図
【図3】(A)本発明の実施例2におけるガスセンサの
断面概念図 (B)同要部断面図
【図4】本発明の実施例3におけるガスセンサの断面概
念図
【図5】本発明の実施例4におけるガスセンサの断面概
念図
【図6】(A)本発明の実施例5におけるガスセンサの
断面概念図 (B)同要部拡大図 (C)同基板の要部拡大図
【図7】本発明の実施例6におけるガスセンサの断面概
念図
【図8】(A)本発明の実施例7におけるガスセンサの
断面概念図 (B)同ガスセンサの断面概念図
【図9】(A)本発明の実施例8におけるガスセンサの
断面概念図 (B)同ガスセンサの断面概念図 (C)同セラミックペーパーの断面概念図
【図10】(A)本発明の実施例9におけるガスセンサ
の断面概念図 (B)同ガスセンサの断面概念図 (C)同多孔体の断面図
【図11】(A)本発明の実施例10におけるガスセン
サの断面概念図 (B)同セラミックペーパー層の概念図
【図12】本発明の実施例11におけるガスセンサの断
面概念図
【図13】本発明の実施例12におけるガスセンサの断
面概念図
【図14】本発明の実施例13におけるガスセンサの断
面概念図
【図15】本発明の実施例におけるガスセンサのセンサ
出力の特性評価試験結果を示すグラフ
【図16】本発明の実施例におけるガスセンサの素子部
の一酸化炭素-抵抗値特性評価試験結果を示すグラフ
【図17】本発明の実施例におけるガスセンサの一酸化
炭素-抵抗値特性評価試験結果を示すグラフ
【符号の説明】
1 加熱手段 2、48、49 多孔体 3 ガス検知体

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加熱手段と、シリカもしくはジルコニアの
    一種以上を含む皮膜にて平均細孔径を10Å以下に制御
    してなる多孔体と、前記多孔体を通してガスと接触する
    ガス検知体とを有するガスセンサ。
  2. 【請求項2】シリカもしくはジルコニアの一種以上を含
    む皮膜にて平均細孔径を10Å以下に制御してなる略円
    筒状多孔体と、前記多孔体内部に収納した接触燃焼式素
    子とからなるガスセンサ。
  3. 【請求項3】加熱手段と、シリカもしくはジルコニアの
    一種以上を含む皮膜にて平均細孔径を10Å以下に制御
    してなる略円筒状多孔体と、前記多孔体内部に収納した
    半導体式素子とからなるガスセンサ。
  4. 【請求項4】加熱手段と、シリカもしくはジルコニアの
    一種以上を含む皮膜にて平均細孔径を10Å以下に制御
    してなる略円筒状多孔体と、前記多孔体内部に収納した
    固体電解質式素子とからなるガスセンサ。
  5. 【請求項5】シリカもしくはジルコニアの一種以上を含
    む皮膜にて平均細孔径を10Å以下に制御してなる略円
    筒状多孔体の内部に、平板状絶縁性基板の片方の面に櫛
    形電極とその表面上にCuFe2O4とIn2O3と貴金属
    元素を含む組成物多孔質皮膜とを有し他方の面にヒータ
    膜を有する素子を収納してなるガスセンサ。
  6. 【請求項6】前記平板状絶縁性基板が多孔質である請求
    項5記載のガスセンサ。
  7. 【請求項7】半導体式素子が、白金線コイルと白金リー
    ド線と両者を含む線の表面上に形成したN型半導体多孔
    質皮膜より構成される請求項3記載のガスセンサ。
  8. 【請求項8】N型半導体多孔質皮膜が、CuFe2O4と
    In2O3と貴金属元素を含む組成物である請求項7記載
    のガスセンサ。
  9. 【請求項9】シリカもしくはジルコニアの一種以上を含
    む皮膜にて平均細孔径を10Å以下に制御してなる一対
    の略円筒状多孔体の内部に、白金線コイルと白金リード
    線と両者を含む表面にCuFe2O4とIn2O3と貴金属
    元素を含む組成物を形成した素子をそれぞれ収納し、片
    方の多孔体表面上に酸化触媒皮膜を形成して成るガスセ
    ンサ。
  10. 【請求項10】シリカもしくはジルコニアの一種以上を
    含む皮膜にて平均細孔径を10Å以下に制御してなる一
    対の略円筒状多孔体でそれぞれの多孔体の内部に、白金
    線コイルと白金リード線と両者を含む表面にCuFe2
    O4とIn2O3と貴金属元素を含む組成物を形成した素
    子をそれぞれ収納し、片方の多孔体の内面側に酸化触媒
    粉末をセラミック繊維中に混抄したセラミックペーパー
    を前記素子を外包して配置して成るガスセンサ。
  11. 【請求項11】シリカもしくはジルコニアの一種以上を
    含む皮膜にて平均細孔径を10Å以下に制御してなる一
    対の略円筒状多孔体を用い、片方の多孔体は細孔内部に
    酸化触媒を担持した多孔体を用い、それぞれの多孔体の
    内部に白金線コイルと白金リード線と両者を含む表面に
    CuFe2O4とIn2O3と貴金属元素を含む組成物を形
    成した素子をそれぞれ収納してなるガスセンサ。
  12. 【請求項12】加熱手段とシリカもしくはジルコニアの
    一種以上を含む皮膜にて平均細孔径を10Å以下に制御
    してなる略円筒状多孔体を用い、前記多孔体内部に平板
    状イットリア安定化ジルコニア酸素イオン導電体とその
    両面に一対の白金電極と一方の電極上に酸化触媒粉末を
    セラミック繊維とともに混抄してなるセラミックペーパ
    ー層を形成した素子を収納してなるガスセンサ。
  13. 【請求項13】シリカもしくはジルコニアの一種以上を
    含む皮膜にて平均細孔径を10Å以下に制御してなる略
    円筒状多孔体を用い、前記多孔体内部に平板状イットリ
    ア安定化ジルコニア酸素イオン導電体とその片面に一対
    の白金電極と一方の電極上に酸化触媒粉末をセラミック
    繊維とともに混抄してなるセラミックペーパー層を形成
    した平板とヒータ膜を有する絶縁性基板を接合してなる
    素子を収納したガスセンサ。
  14. 【請求項14】シリカもしくはジルコニアの一種以上を
    含む皮膜にて平均細孔径を10Å以下に制御してなる平
    板状非導電性ジルコニア系多孔体でヒータ膜と一部の領
    域の細孔内に酸化触媒を担持してなる多孔体を用い、当
    多孔体の非ヒータ膜面側に酸化触媒を含む領域および含
    まない領域に一対の白金電極膜と積層してイットリア安
    定化ジルコニア酸素イオン導電体膜を形成してなるガス
    センサ。
  15. 【請求項15】シリカもしくはジルコニアの一種以上を
    含む皮膜にて平均細孔径を10Å以下に制御してなる一
    対の平板状非導電性ジルコニア系多孔体で、片方の多孔
    体は、その細孔内に酸化触媒を担持し、その上に順次白
    金電極膜とイットリア安定化ジルコニア酸素イオン導電
    体膜と白金電極膜と触媒を担持しない他方の多孔体を積
    層してなるガスセンサ。
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