JP2001004589A - ガスセンサ - Google Patents
ガスセンサInfo
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- JP2001004589A JP2001004589A JP11176436A JP17643699A JP2001004589A JP 2001004589 A JP2001004589 A JP 2001004589A JP 11176436 A JP11176436 A JP 11176436A JP 17643699 A JP17643699 A JP 17643699A JP 2001004589 A JP2001004589 A JP 2001004589A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ガスセンサにおいて、電位差をゼロ点補正し
なくても、正確な一酸化炭素の濃度を検出できるように
する。 【解決手段】 本発明のガスセンサは、ガス選択透過体
と、触媒と、一対の電極膜と、固体電解質膜と、金属膜
と、絶縁膜と、ヒーター膜とからなり、固体電解質膜の
表面に熱伝導のよいシート状の金属膜を備えているの
で、固体電解質膜および一対の電極膜に均一に熱を伝え
ることができ、電位差をゼロ点補正しなくても一酸化炭
素の濃度を正確に求めることができる。
なくても、正確な一酸化炭素の濃度を検出できるように
する。 【解決手段】 本発明のガスセンサは、ガス選択透過体
と、触媒と、一対の電極膜と、固体電解質膜と、金属膜
と、絶縁膜と、ヒーター膜とからなり、固体電解質膜の
表面に熱伝導のよいシート状の金属膜を備えているの
で、固体電解質膜および一対の電極膜に均一に熱を伝え
ることができ、電位差をゼロ点補正しなくても一酸化炭
素の濃度を正確に求めることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は燃焼機器や内燃機関
から排出される排ガス中に含まれる可燃性ガス、特に一
酸化炭素を検出するガスセンサに関する。
から排出される排ガス中に含まれる可燃性ガス、特に一
酸化炭素を検出するガスセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来この種のガスセンサは、特開平10
−31003号公報などに記載されているようなものが
一般的であった。
−31003号公報などに記載されているようなものが
一般的であった。
【0003】このガスセンサは図9に示すように酸素イ
オン導電性を有する固体電解質1の一方の面に形成した
面積が等しい一対の電極膜2aおよび2bと、このうち
一方の電極膜2aの表面に形成した触媒3と、固体電解
質1の下に設けられ、絶縁体4の表面にヒーター膜5を
形成したヒーター6とを備えていた。
オン導電性を有する固体電解質1の一方の面に形成した
面積が等しい一対の電極膜2aおよび2bと、このうち
一方の電極膜2aの表面に形成した触媒3と、固体電解
質1の下に設けられ、絶縁体4の表面にヒーター膜5を
形成したヒーター6とを備えていた。
【0004】上記構成のガスセンサを一酸化炭素などの
可燃性ガスが含まれない雰囲気に配置し、固体電解質1
をヒーター6により所定の動作温度に加熱すると、電極
膜2aおよび2bの面積は等しいので、それぞれに到達
する酸素の量は等しく、電極膜2aおよび2b間に電位
差は発生しない。このとき電極膜2aおよび2b上では
式(1)で示した電極反応が生じ、平衡を保っている。
可燃性ガスが含まれない雰囲気に配置し、固体電解質1
をヒーター6により所定の動作温度に加熱すると、電極
膜2aおよび2bの面積は等しいので、それぞれに到達
する酸素の量は等しく、電極膜2aおよび2b間に電位
差は発生しない。このとき電極膜2aおよび2b上では
式(1)で示した電極反応が生じ、平衡を保っている。
【0005】Oad+2e-←→O2- ・・・(1) ここでOadは電極膜2aまたは2bの表面に吸着した酸
素原子を示す。
素原子を示す。
【0006】次に、このガスセンサを可燃性ガスである
一酸化炭素が含まれる雰囲気に配置すると、触媒3の形
成されていない電極膜2b上では式(1)で示した電極
反応に加え、式(2)で示した電極反応が生じる。
一酸化炭素が含まれる雰囲気に配置すると、触媒3の形
成されていない電極膜2b上では式(1)で示した電極
反応に加え、式(2)で示した電極反応が生じる。
【0007】CO+Oad→CO2 ・・・(2) 一方、触媒3の形成された電極膜2a上では、一酸化炭
素が触媒3の表面で二酸化炭素に酸化され、電極膜2a
の表面まで到達できないので、式(1)で示した電極反応
のみが生じる。したがって電極膜2aおよび2bの間で
吸着した酸素濃度に差が生じ、酸素イオンが電極膜2a
から2bへと固体電解質1中を伝導し、電極膜2aおよ
び2b間に電位差が発生する。
素が触媒3の表面で二酸化炭素に酸化され、電極膜2a
の表面まで到達できないので、式(1)で示した電極反応
のみが生じる。したがって電極膜2aおよび2bの間で
吸着した酸素濃度に差が生じ、酸素イオンが電極膜2a
から2bへと固体電解質1中を伝導し、電極膜2aおよ
び2b間に電位差が発生する。
【0008】この電位差と一酸化炭素の濃度の関係はN
ernstの式に従い、電極膜2aおよび2b間の電位
差を測定することにより、被検出ガス中の一酸化炭素の
濃度を求めることができた。
ernstの式に従い、電極膜2aおよび2b間の電位
差を測定することにより、被検出ガス中の一酸化炭素の
濃度を求めることができた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この種のガスセンサ
は、一酸化炭素の存在するときの電極膜2aおよび2b
間に生じる電位差から、一酸化炭素の存在しないときの
電位差(ゼロ点)を減算して、すなわちゼロ点補正を行
って、一酸化炭素の濃度を求める。
は、一酸化炭素の存在するときの電極膜2aおよび2b
間に生じる電位差から、一酸化炭素の存在しないときの
電位差(ゼロ点)を減算して、すなわちゼロ点補正を行
って、一酸化炭素の濃度を求める。
【0010】しかしながら、一酸化炭素の存在しないと
きの電位差が、存在するときの電位差に比べて無視でき
るほどに小さいとき、すなわちゼロに近い値のとき、ゼ
ロ点補正を行わなくても電極膜2aおよび2b間の電位
差から直接一酸化炭素の濃度を算出することができる。
きの電位差が、存在するときの電位差に比べて無視でき
るほどに小さいとき、すなわちゼロに近い値のとき、ゼ
ロ点補正を行わなくても電極膜2aおよび2b間の電位
差から直接一酸化炭素の濃度を算出することができる。
【0011】したがって、一酸化炭素が存在しないとき
の電極膜2aおよび2b上で起こる電極反応の量を等し
くし、電極膜2aおよび2b間に生じる電位差をゼロに
近づけるために、電極膜2aおよび2bの面積が等しく
なるようにしていた。
の電極膜2aおよび2b上で起こる電極反応の量を等し
くし、電極膜2aおよび2b間に生じる電位差をゼロに
近づけるために、電極膜2aおよび2bの面積が等しく
なるようにしていた。
【0012】しかしながら、ヒーター6の位置ずれや、
ヒーター膜5の膜厚あるいはパターン幅のばらつきなど
により、加熱に分布が生じた場合、電極膜2aおよび2
b間に温度差が発生し、各電極膜2aおよび2b上で起
こる電極反応のバランスが崩れ、一酸化炭素が存在しな
いとき、たとえ電極膜2aおよび2bの面積が等しくて
も、電極膜2aおよび2b間に大きな電位差が発生し、
正確な一酸化炭素の濃度を求めるため、測定した電位差
についてゼロ点補正を行わなければならないという課題
があった。
ヒーター膜5の膜厚あるいはパターン幅のばらつきなど
により、加熱に分布が生じた場合、電極膜2aおよび2
b間に温度差が発生し、各電極膜2aおよび2b上で起
こる電極反応のバランスが崩れ、一酸化炭素が存在しな
いとき、たとえ電極膜2aおよび2bの面積が等しくて
も、電極膜2aおよび2b間に大きな電位差が発生し、
正確な一酸化炭素の濃度を求めるため、測定した電位差
についてゼロ点補正を行わなければならないという課題
があった。
【0013】また、排ガス中には天然ガスの産地にもよ
るが、微量の不純物が含まれ、例えば、ガス燃焼機器の
排ガス中には2ppm以下の二酸化硫黄が含まれる。
るが、微量の不純物が含まれ、例えば、ガス燃焼機器の
排ガス中には2ppm以下の二酸化硫黄が含まれる。
【0014】しかしながら、従来のガスセンサの構成に
おいて被検出ガス中に二酸化硫黄などの汚染物質が含ま
れた場合、二酸化硫黄が検出に必要な一酸化炭素や酸素
よりも電極膜2aおよび2bに含まれる白金などの貴金
属と強く吸着し、電極膜2aおよび2bを被毒劣化させ
るため、検出に必要な一酸化炭素や酸素が電極膜2aお
よび2bに吸着し難くなり、正確な一酸化炭素の濃度を
検出できないという課題があった。
おいて被検出ガス中に二酸化硫黄などの汚染物質が含ま
れた場合、二酸化硫黄が検出に必要な一酸化炭素や酸素
よりも電極膜2aおよび2bに含まれる白金などの貴金
属と強く吸着し、電極膜2aおよび2bを被毒劣化させ
るため、検出に必要な一酸化炭素や酸素が電極膜2aお
よび2bに吸着し難くなり、正確な一酸化炭素の濃度を
検出できないという課題があった。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、ガス選択透過体と、触媒と、一対の電極膜
と、固体電解質膜と、金属膜と、絶縁膜と、ヒーター膜
からなるものである。
するために、ガス選択透過体と、触媒と、一対の電極膜
と、固体電解質膜と、金属膜と、絶縁膜と、ヒーター膜
からなるものである。
【0016】上記発明によれば、固体電解質膜の表面に
熱伝導のよいシート状の金属膜を備えているので、ヒー
ターで加熱された金属膜により固体電解質膜および一対
の電極膜に均一に熱を伝えることができ、加熱に分布が
生じず、電極膜間に温度差が発生しない。したがって、
被検出ガス中に一酸化炭素が存在しないとき電極膜上で
起こる電極反応の量が等しくなり、電極膜間の電位差は
ほぼゼロになり、測定した電位差についてゼロ点補正を
行わなくても電極膜間の電位差から直接一酸化炭素の濃
度を正確に求めることができる。
熱伝導のよいシート状の金属膜を備えているので、ヒー
ターで加熱された金属膜により固体電解質膜および一対
の電極膜に均一に熱を伝えることができ、加熱に分布が
生じず、電極膜間に温度差が発生しない。したがって、
被検出ガス中に一酸化炭素が存在しないとき電極膜上で
起こる電極反応の量が等しくなり、電極膜間の電位差は
ほぼゼロになり、測定した電位差についてゼロ点補正を
行わなくても電極膜間の電位差から直接一酸化炭素の濃
度を正確に求めることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】請求項1記載の発明は、多孔性の
ガス選択透過体と、前記ガス選択透過体の表面に形成し
た一酸化炭素を酸化する触媒と、前記触媒の表面に形成
した第一電極膜と、前記ガス選択透過体の表面に形成し
た前記第一電極膜と面積の等しい第二電極膜と、前記第
一および第二電極膜の上に形成した酸素イオン導電性を
有する固体電解質膜と、前記固体電解質膜の表面に形成
したシート状の金属膜と、前記金属膜を覆うように形成
した電気的絶縁性を有する絶縁膜と、前記絶縁膜の表面
に形成したヒーター膜からなるものである。
ガス選択透過体と、前記ガス選択透過体の表面に形成し
た一酸化炭素を酸化する触媒と、前記触媒の表面に形成
した第一電極膜と、前記ガス選択透過体の表面に形成し
た前記第一電極膜と面積の等しい第二電極膜と、前記第
一および第二電極膜の上に形成した酸素イオン導電性を
有する固体電解質膜と、前記固体電解質膜の表面に形成
したシート状の金属膜と、前記金属膜を覆うように形成
した電気的絶縁性を有する絶縁膜と、前記絶縁膜の表面
に形成したヒーター膜からなるものである。
【0018】そして、固体電解質膜の表面に熱伝導のよ
いシート状の金属膜を備えているので、ヒーターで加熱
された金属膜により固体電解質膜および一対の電極膜に
均一に熱を伝えることができ、加熱に分布が生じず、電
極膜間に温度差が発生しない。したがって、被検出ガス
中に一酸化炭素が存在しないとき電極膜上で起こる電極
反応の量が等しくなり、電極膜間の電位差はほぼゼロに
なり、測定した電位差についてゼロ点補正を行わなくて
も電極膜間の電位差から直接一酸化炭素の濃度を正確に
求めることができる。
いシート状の金属膜を備えているので、ヒーターで加熱
された金属膜により固体電解質膜および一対の電極膜に
均一に熱を伝えることができ、加熱に分布が生じず、電
極膜間に温度差が発生しない。したがって、被検出ガス
中に一酸化炭素が存在しないとき電極膜上で起こる電極
反応の量が等しくなり、電極膜間の電位差はほぼゼロに
なり、測定した電位差についてゼロ点補正を行わなくて
も電極膜間の電位差から直接一酸化炭素の濃度を正確に
求めることができる。
【0019】そして、検出に必要な一酸化炭素や酸素は
ガス選択透過体を通って電極膜に到達するが、一酸化炭
素や酸素に比べ分子サイズが大きく吸着性を有する二酸
化硫黄などの汚染物質はガス選択透過体を透過できない
ので、電極膜が被毒し難くなり、汚染物質に対して耐久
性の高いガスセンサを得ることができる。
ガス選択透過体を通って電極膜に到達するが、一酸化炭
素や酸素に比べ分子サイズが大きく吸着性を有する二酸
化硫黄などの汚染物質はガス選択透過体を透過できない
ので、電極膜が被毒し難くなり、汚染物質に対して耐久
性の高いガスセンサを得ることができる。
【0020】また請求項2記載の発明は、多孔性のガス
選択透過体と、前記ガス選択透過体の表面に形成した一
対の電極膜と、前記一対の電極膜の上に形成した酸素イ
オン導電性を有する固体電解質膜と、前記固体電解質膜
の表面に形成したシート状の金属膜と、前記ガス選択透
過体を挟んで前記金属膜と対峙するように形成した電気
的絶縁性を有する絶縁膜と、前記絶縁膜の表面に形成し
たヒーター膜と、前記ガス選択透過体を挟んで前記一対
の電極膜のうちどちらか一方の電極膜と対峙するように
前記ガス選択透過体の表面に形成した触媒からなるもの
である。
選択透過体と、前記ガス選択透過体の表面に形成した一
対の電極膜と、前記一対の電極膜の上に形成した酸素イ
オン導電性を有する固体電解質膜と、前記固体電解質膜
の表面に形成したシート状の金属膜と、前記ガス選択透
過体を挟んで前記金属膜と対峙するように形成した電気
的絶縁性を有する絶縁膜と、前記絶縁膜の表面に形成し
たヒーター膜と、前記ガス選択透過体を挟んで前記一対
の電極膜のうちどちらか一方の電極膜と対峙するように
前記ガス選択透過体の表面に形成した触媒からなるもの
である。
【0021】そして、ガス選択透過体の表面に触媒を形
成することにより、触媒の量を増加させることができ、
電極膜間の電位差が増大し、触媒活性を長期間維持する
ことができるので、感度がよくライフタイムの長いガス
センサを得ることができる。
成することにより、触媒の量を増加させることができ、
電極膜間の電位差が増大し、触媒活性を長期間維持する
ことができるので、感度がよくライフタイムの長いガス
センサを得ることができる。
【0022】また請求項3記載の発明は、請求項1また
は2記載の発明に加えて、金属膜が、鉄、イリジウム、
モリブデン、ニッケル、パラジウム、白金、ロジウム、
タンタル、タングステンのうち少なくとも一種以上を含
むものである。
は2記載の発明に加えて、金属膜が、鉄、イリジウム、
モリブデン、ニッケル、パラジウム、白金、ロジウム、
タンタル、タングステンのうち少なくとも一種以上を含
むものである。
【0023】そして、金属膜の熱伝導率が0.5(W/
(cm・K))以上であり、絶縁膜や固体電解質膜などの
それに比べて熱伝導性に優れ、線熱膨張率が(4〜1
3)×10-6(deg-1)であり、絶縁膜や固体電解質
膜のそれと同じ程度であるので、剥離や割れを生じさせ
ることなく、固体電解質膜や電極膜を効率よく均一に加
熱することができる。
(cm・K))以上であり、絶縁膜や固体電解質膜などの
それに比べて熱伝導性に優れ、線熱膨張率が(4〜1
3)×10-6(deg-1)であり、絶縁膜や固体電解質
膜のそれと同じ程度であるので、剥離や割れを生じさせ
ることなく、固体電解質膜や電極膜を効率よく均一に加
熱することができる。
【0024】また請求項4記載の発明は、請求項1また
は2記載の発明に加えて、金属膜と固体電解質膜の間に
形成した電気的絶縁性を有する第二絶縁膜を備えたもの
である。
は2記載の発明に加えて、金属膜と固体電解質膜の間に
形成した電気的絶縁性を有する第二絶縁膜を備えたもの
である。
【0025】そして、第二絶縁膜が金属膜と固体電解質
膜を確実に絶縁し、リークイオン電流の発生を防止する
ので、一酸化炭素の濃度を正確に検出することができ
る。
膜を確実に絶縁し、リークイオン電流の発生を防止する
ので、一酸化炭素の濃度を正確に検出することができ
る。
【0026】また請求項5記載の発明は、請求項1また
は2記載の発明に加えて、ガス選択透過体の細孔径は2
0〜500Åである。
は2記載の発明に加えて、ガス選択透過体の細孔径は2
0〜500Åである。
【0027】そして、被検出ガスはKnudsen拡散
によりガス選択透過体を通過し、検出に必要な一酸化炭
素や酸素はガス選択透過体を通って電極膜に到達するこ
とができるが、一酸化炭素や酸素に比べ分子サイズが大
きく吸着性を有する二酸化硫黄などの汚染物質はガス選
択透過体を透過できないので、電極膜が被毒し難くな
り、汚染物質に対して耐久性の高いガスセンサを得るこ
とができる。
によりガス選択透過体を通過し、検出に必要な一酸化炭
素や酸素はガス選択透過体を通って電極膜に到達するこ
とができるが、一酸化炭素や酸素に比べ分子サイズが大
きく吸着性を有する二酸化硫黄などの汚染物質はガス選
択透過体を透過できないので、電極膜が被毒し難くな
り、汚染物質に対して耐久性の高いガスセンサを得るこ
とができる。
【0028】また請求項6記載の発明は、請求項1また
は2記載の発明に加えて、一対の電極膜間の電位差を検
出する電位差検出手段と、金属膜の抵抗を測定する抵抗
検出手段と、前記抵抗から固体電解質膜の温度を算出
し、前記電位差と前記温度から被検出ガスの濃度を算出
する演算手段を備えたものである。
は2記載の発明に加えて、一対の電極膜間の電位差を検
出する電位差検出手段と、金属膜の抵抗を測定する抵抗
検出手段と、前記抵抗から固体電解質膜の温度を算出
し、前記電位差と前記温度から被検出ガスの濃度を算出
する演算手段を備えたものである。
【0029】そして、金属膜の抵抗の温度特性から固体
電解質膜の温度を算出し、その温度における電極膜間の
電位差から一酸化炭素の濃度を算出するので、周囲の温
度が変化しても正確な一酸化炭素の濃度を求めることが
できる。
電解質膜の温度を算出し、その温度における電極膜間の
電位差から一酸化炭素の濃度を算出するので、周囲の温
度が変化しても正確な一酸化炭素の濃度を求めることが
できる。
【0030】また請求項7記載の発明は、請求項1また
は2記載の発明に加えて、金属膜の抵抗を一定に保持す
るようにヒーター膜に供給される電圧を制御する制御手
段を備えたものである。そして、制御手段により固体電
解質膜および電極膜の温度を一定に保持することができ
るので、周囲の温度によらず安定した電位差が得られ、
信頼性の高いガスセンサを得ることができる。
は2記載の発明に加えて、金属膜の抵抗を一定に保持す
るようにヒーター膜に供給される電圧を制御する制御手
段を備えたものである。そして、制御手段により固体電
解質膜および電極膜の温度を一定に保持することができ
るので、周囲の温度によらず安定した電位差が得られ、
信頼性の高いガスセンサを得ることができる。
【0031】また請求項8記載の発明は、請求項1また
は2記載の発明に加えて、一対の電極膜、金属膜および
ヒーター膜のリード取り出し部をガス選択透過体の同一
の表面に形成するものである。
は2記載の発明に加えて、一対の電極膜、金属膜および
ヒーター膜のリード取り出し部をガス選択透過体の同一
の表面に形成するものである。
【0032】そして、それぞれのリード取り出し部がガ
ス選択透過体の同一の表面に形成されるので、リード線
を容易に接続することができ、作業効率を向上させるこ
とができる。
ス選択透過体の同一の表面に形成されるので、リード線
を容易に接続することができ、作業効率を向上させるこ
とができる。
【0033】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。なお従来例と同一符号のものは同一構造を有
し、一部説明を省略する。
説明する。なお従来例と同一符号のものは同一構造を有
し、一部説明を省略する。
【0034】(実施例1)図1および図2は本発明の実
施例1におけるガスセンサの要部断面図および上面図で
ある。
施例1におけるガスセンサの要部断面図および上面図で
ある。
【0035】図1および図2において7は検出に必要な
一酸化炭素や酸素は通すが、汚染物質である二酸化硫黄
は通さないガス選択透過体である。ガス選択透過体7の
表面には一酸化炭素を酸化する触媒3が形成されてお
り、触媒3の表面には電極膜2aが形成されている。ま
た、電極膜2aと同じ面積の電極膜2bがガス選択透過
体7の表面に形成されている。そして、電極膜2aおよ
び2bの上に酸素イオン導電性の固体電解質膜1が形成
されており、固体電解質膜1の表面に熱伝導のよい金属
膜8が形成されている。そして、金属膜8の表面に電気
的絶縁性を有する絶縁膜4が形成されており、絶縁膜4
の表面にはヒーター膜5が形成されている。
一酸化炭素や酸素は通すが、汚染物質である二酸化硫黄
は通さないガス選択透過体である。ガス選択透過体7の
表面には一酸化炭素を酸化する触媒3が形成されてお
り、触媒3の表面には電極膜2aが形成されている。ま
た、電極膜2aと同じ面積の電極膜2bがガス選択透過
体7の表面に形成されている。そして、電極膜2aおよ
び2bの上に酸素イオン導電性の固体電解質膜1が形成
されており、固体電解質膜1の表面に熱伝導のよい金属
膜8が形成されている。そして、金属膜8の表面に電気
的絶縁性を有する絶縁膜4が形成されており、絶縁膜4
の表面にはヒーター膜5が形成されている。
【0036】そして、図2に示したように各電極膜2a
および2bのリード取り出し部2a’および2b’と、
ヒーター膜5のリード取り出し部5aおよび5bおよび
金属膜のリード取り出し部8aおよび8bはガス選択透
過体7の同じ表面に形成されている。
および2bのリード取り出し部2a’および2b’と、
ヒーター膜5のリード取り出し部5aおよび5bおよび
金属膜のリード取り出し部8aおよび8bはガス選択透
過体7の同じ表面に形成されている。
【0037】そして、電極膜リード取り出し部2a’お
よび2b’の間に電極膜2a、2b間の電位差を検出す
る電位差検出手段9、金属膜リード取り出し部8aおよ
び8bの間に金属膜の抵抗を検出する抵抗検出手段10
が接続されており、さらに抵抗検出手段10で検出した
抵抗から固体電解質膜1の温度を算出し、この温度と電
位差検出手段9で検出した電位差から被検出ガス中の一
酸化炭素の濃度を算出する演算手段11が備えられてお
り、ヒーター膜5のリード取り出し部5aおよび5bの
間に抵抗検出手段10で検出した抵抗から固体電解質膜
1の温度が一定となるようにヒーターに供給される電圧
を制御する制御手段12が接続されている。
よび2b’の間に電極膜2a、2b間の電位差を検出す
る電位差検出手段9、金属膜リード取り出し部8aおよ
び8bの間に金属膜の抵抗を検出する抵抗検出手段10
が接続されており、さらに抵抗検出手段10で検出した
抵抗から固体電解質膜1の温度を算出し、この温度と電
位差検出手段9で検出した電位差から被検出ガス中の一
酸化炭素の濃度を算出する演算手段11が備えられてお
り、ヒーター膜5のリード取り出し部5aおよび5bの
間に抵抗検出手段10で検出した抵抗から固体電解質膜
1の温度が一定となるようにヒーターに供給される電圧
を制御する制御手段12が接続されている。
【0038】上記構成によれば、固体電解質膜1の表面
に熱伝導のよいシート状の金属膜8を備えているので、
ヒーター膜5で加熱された金属膜8により、固体電解質
膜1および一対の電極膜2aおよび2bに均一に熱を伝
えることができ、加熱に分布が生じず、電極膜2aおよ
び2b間に温度差が発生しない。したがって、被検出ガ
ス中に一酸化炭素が存在しないとき電極膜2aおよび2
b上で起こる電極反応の量が等しくなり、電極膜2aお
よび2b間の電位差はほぼゼロになり、測定した電位差
についてゼロ点補正を行わなくても電極膜2aおよび2
b間の電位差から直接一酸化炭素の濃度を正確に求める
ことができる。
に熱伝導のよいシート状の金属膜8を備えているので、
ヒーター膜5で加熱された金属膜8により、固体電解質
膜1および一対の電極膜2aおよび2bに均一に熱を伝
えることができ、加熱に分布が生じず、電極膜2aおよ
び2b間に温度差が発生しない。したがって、被検出ガ
ス中に一酸化炭素が存在しないとき電極膜2aおよび2
b上で起こる電極反応の量が等しくなり、電極膜2aお
よび2b間の電位差はほぼゼロになり、測定した電位差
についてゼロ点補正を行わなくても電極膜2aおよび2
b間の電位差から直接一酸化炭素の濃度を正確に求める
ことができる。
【0039】また、金属膜8の抵抗の温度特性から固体
電解質膜1の温度を算出し、その温度における電極膜2
aおよび2b間の電位差から一酸化炭素の濃度を算出す
るので、周囲の温度が変化しても正確な一酸化炭素の濃
度を求めることができる。
電解質膜1の温度を算出し、その温度における電極膜2
aおよび2b間の電位差から一酸化炭素の濃度を算出す
るので、周囲の温度が変化しても正確な一酸化炭素の濃
度を求めることができる。
【0040】さらに、制御手段12により固体電解質膜
1および電極膜2aおよび2bの温度を一定に保持する
ことができるので、周囲の温度によらず安定した電位差
が得られ、信頼性の高いガスセンサを得ることができ
る。
1および電極膜2aおよび2bの温度を一定に保持する
ことができるので、周囲の温度によらず安定した電位差
が得られ、信頼性の高いガスセンサを得ることができ
る。
【0041】また、電極膜2aおよび2bのリード取り
出し部2a’および2b’と、ヒーター膜5のリード取
り出し部5aおよび5bおよび金属膜8のリード取り出
し部8aおよび8bがガス選択透過体7の同一の表面に
形成されるので、リード線を容易に接続することがで
き、作業効率を向上させることができる。
出し部2a’および2b’と、ヒーター膜5のリード取
り出し部5aおよび5bおよび金属膜8のリード取り出
し部8aおよび8bがガス選択透過体7の同一の表面に
形成されるので、リード線を容易に接続することがで
き、作業効率を向上させることができる。
【0042】次に、ガスセンサの製造方法について具体
的に説明する。
的に説明する。
【0043】まず、基板となるガス選択透過体7の製造
方法について説明する。
方法について説明する。
【0044】ガス選択透過体7として平均細孔径が約1
μm以下の多孔性セラミック基板を使用し、このままで
はガスの選択透過性は得られないので、細孔内にゾル−
ゲル法により薄膜を形成し、細孔制御を行った。具体的
には、多孔性セラミック基板をゾルコート液に浸漬し、
一定速度で引き上げた後、乾燥し、焼成した。このとき
細孔内でゲル化が起こり、細孔表面に均一な被膜が形成
され、浸漬時間および浸漬回数を調節することにより、
平均細孔径が(20〜500)Åのガス選択透過体7を
得た。
μm以下の多孔性セラミック基板を使用し、このままで
はガスの選択透過性は得られないので、細孔内にゾル−
ゲル法により薄膜を形成し、細孔制御を行った。具体的
には、多孔性セラミック基板をゾルコート液に浸漬し、
一定速度で引き上げた後、乾燥し、焼成した。このとき
細孔内でゲル化が起こり、細孔表面に均一な被膜が形成
され、浸漬時間および浸漬回数を調節することにより、
平均細孔径が(20〜500)Åのガス選択透過体7を
得た。
【0045】次に、ガス選択透過体7の表面に一酸化炭
素を酸化する白金とパラジウムを主成分とする触媒3を
塗布し、焼成した。
素を酸化する白金とパラジウムを主成分とする触媒3を
塗布し、焼成した。
【0046】そして、触媒3の表面に白金から成る電極
膜2aをスパッタリングにより形成し、同時にガス選択
透過体7の表面に電極膜2aと同じ面積の電極膜2bを
形成した。電極膜2aおよび2b間の電位差を測るた
め、それぞれのリード取り出し部2a’および2b’は
ガス選択透過体7の表面に形成した。電極膜2aおよび
2bはスパッタリング以外に、印刷・塗布、真空蒸着、
めっきなどの方法で形成してもよい。
膜2aをスパッタリングにより形成し、同時にガス選択
透過体7の表面に電極膜2aと同じ面積の電極膜2bを
形成した。電極膜2aおよび2b間の電位差を測るた
め、それぞれのリード取り出し部2a’および2b’は
ガス選択透過体7の表面に形成した。電極膜2aおよび
2bはスパッタリング以外に、印刷・塗布、真空蒸着、
めっきなどの方法で形成してもよい。
【0047】次に、一対の電極膜2aおよび2bの表面
にイットリアを8モル%添加した安定化ジルコニアから
成る固体電解質膜1をスパッタリングにより形成し、ス
パッタリング後、高温で焼結し、酸素イオン伝導性の得
られる固体電解質膜1を形成した。
にイットリアを8モル%添加した安定化ジルコニアから
成る固体電解質膜1をスパッタリングにより形成し、ス
パッタリング後、高温で焼結し、酸素イオン伝導性の得
られる固体電解質膜1を形成した。
【0048】そして、固体電解質膜1の表面に熱伝導の
よいシート状の金属膜8として白金をスパッタリングに
より形成した。白金の熱伝導率は0.69(W/(cm・
K))であり、絶縁膜4の酸化アルミニウムの熱伝導率
0.30(W/(cm・K))よりも大きく、熱伝導に優
れている。また白金の線熱膨張率は8.9×10-6(d
eg-1)であり、絶縁膜4の酸化アルミニウムおよび固
体電解質膜1の安定化ジルコニアの線熱膨張率(それぞ
れ約5×10-6(deg-1)および約10×10-6(d
eg-1))と同じ程度であるので、剥離や割れを生じさ
せることなく、固体電解質膜1や電極膜2aおよび2b
を効率よく均一に加熱することができる。
よいシート状の金属膜8として白金をスパッタリングに
より形成した。白金の熱伝導率は0.69(W/(cm・
K))であり、絶縁膜4の酸化アルミニウムの熱伝導率
0.30(W/(cm・K))よりも大きく、熱伝導に優
れている。また白金の線熱膨張率は8.9×10-6(d
eg-1)であり、絶縁膜4の酸化アルミニウムおよび固
体電解質膜1の安定化ジルコニアの線熱膨張率(それぞ
れ約5×10-6(deg-1)および約10×10-6(d
eg-1))と同じ程度であるので、剥離や割れを生じさ
せることなく、固体電解質膜1や電極膜2aおよび2b
を効率よく均一に加熱することができる。
【0049】また、金属膜8は白金以外に熱伝導率が
0.5(W/(cm・K))以上で、線熱膨張率が(4〜
13)×10-6(deg-1)である鉄、イリジウム、モ
リブデン、ニッケル、パラジウム、ロジウム、タンタ
ル、タングステン、もしくはこれら金属の合金でも同様
の効果を得ることができる。また、金属膜8の両端の抵
抗を測るためのリード取り出し部8aおよび8bをガス
選択透過体7の表面に形成した。
0.5(W/(cm・K))以上で、線熱膨張率が(4〜
13)×10-6(deg-1)である鉄、イリジウム、モ
リブデン、ニッケル、パラジウム、ロジウム、タンタ
ル、タングステン、もしくはこれら金属の合金でも同様
の効果を得ることができる。また、金属膜8の両端の抵
抗を測るためのリード取り出し部8aおよび8bをガス
選択透過体7の表面に形成した。
【0050】次に、金属膜8の表面に、ヒーター膜5と
電気的に絶縁するように、酸化アルミニウムから成る絶
縁膜4をスパッタリングにより形成した。絶縁膜4はス
パッタリング以外に印刷・塗布、真空蒸着、めっきなど
でも同様に形成することができる。
電気的に絶縁するように、酸化アルミニウムから成る絶
縁膜4をスパッタリングにより形成した。絶縁膜4はス
パッタリング以外に印刷・塗布、真空蒸着、めっきなど
でも同様に形成することができる。
【0051】そして、絶縁膜4の表面に、白金から成る
ヒーター膜5のパターンを印刷、焼成した。ヒーター膜
5は印刷以外にスパッタリングや真空蒸着などでも同様
に形成することができ、ヒーター膜5を形成した後、フ
ォトリソグラフィやエッチングなどの技術を用い、細密
なヒーターパターンを形成することができる。また、ヒ
ーター膜5に電圧を供給するためのリード取り出し部5
aおよび5bをガス選択透過体7の表面に形成した。
ヒーター膜5のパターンを印刷、焼成した。ヒーター膜
5は印刷以外にスパッタリングや真空蒸着などでも同様
に形成することができ、ヒーター膜5を形成した後、フ
ォトリソグラフィやエッチングなどの技術を用い、細密
なヒーターパターンを形成することができる。また、ヒ
ーター膜5に電圧を供給するためのリード取り出し部5
aおよび5bをガス選択透過体7の表面に形成した。
【0052】上記のようにして作成したガスセンサをエ
ージングするため、酸素が20%および二酸化硫黄が2
0ppm含まれる雰囲気に暴露し、雰囲気の温度を500
℃に保持し、ヒーター膜5のリード取り出し部5aおよ
び5b間に使用時に流す電流よりも大きい電流を流し、
約24時間放置した。各種ガスの濃度は実際の燃焼排ガ
スよりもかなり過酷な条件であり、あらかじめ高濃度の
酸素および二酸化硫黄が含まれる雰囲気に暴露し、熱処
理することにより、初期安定性に優れ、耐久性の高いガ
スセンサを得ることができる。
ージングするため、酸素が20%および二酸化硫黄が2
0ppm含まれる雰囲気に暴露し、雰囲気の温度を500
℃に保持し、ヒーター膜5のリード取り出し部5aおよ
び5b間に使用時に流す電流よりも大きい電流を流し、
約24時間放置した。各種ガスの濃度は実際の燃焼排ガ
スよりもかなり過酷な条件であり、あらかじめ高濃度の
酸素および二酸化硫黄が含まれる雰囲気に暴露し、熱処
理することにより、初期安定性に優れ、耐久性の高いガ
スセンサを得ることができる。
【0053】また、同時に固体電解質膜1を動作温度に
加熱するヒーター膜5にあらかじめ使用時より大きい電
流を流して通電処理するので、初期安定性に優れ、耐久
性の高いガスセンサを得ることができる。
加熱するヒーター膜5にあらかじめ使用時より大きい電
流を流して通電処理するので、初期安定性に優れ、耐久
性の高いガスセンサを得ることができる。
【0054】以上のようにして得られたガスセンサの基
本特性を調べるため、ガスセンサを被検出ガス中に配置
し、ヒーター膜5のリード取り出し部5aおよび5b間
に電圧を供給し、ガスセンサを約450℃に加熱した。
このガスセンサの動作温度は、固体電解質膜1の酸素イ
オン導電性が得られ、かつ触媒3の一酸化炭素を酸化す
るのに十分な触媒活性が得られる温度である。このとき
の被検出ガスの流量は約185cm/minであった。
本特性を調べるため、ガスセンサを被検出ガス中に配置
し、ヒーター膜5のリード取り出し部5aおよび5b間
に電圧を供給し、ガスセンサを約450℃に加熱した。
このガスセンサの動作温度は、固体電解質膜1の酸素イ
オン導電性が得られ、かつ触媒3の一酸化炭素を酸化す
るのに十分な触媒活性が得られる温度である。このとき
の被検出ガスの流量は約185cm/minであった。
【0055】そして、電極膜2a、2bのリード取り出
し部2a’および2b’間に電位差検出手段9を接続
し、電極膜2aおよび2b間に発生する電位差を測定し
た。
し部2a’および2b’間に電位差検出手段9を接続
し、電極膜2aおよび2b間に発生する電位差を測定し
た。
【0056】図3に酸素濃度を20%一定に保ち、一酸
化炭素の濃度を0→1,000→0ppmと変化させたと
きの電極膜2aおよび2b間に発生する電位差の変化を
示す。図3より一酸化炭素の濃度が0ppmのとき電極膜
2aおよび2b間の電位差はほぼ0mVであった。これ
は電極膜2aおよび2bの面積が等しいだけでなく、金
属膜8により電極膜2aおよび2bが均一に加熱され、
電極膜2aおよび2b間に温度差が発生しないので、各
電極膜上で起こる電極反応の量が等しくなるからであ
る。また、一酸化炭素の濃度が1,000ppmのとき電
位差は約8mVであり、90%応答時間は約90秒であ
った。
化炭素の濃度を0→1,000→0ppmと変化させたと
きの電極膜2aおよび2b間に発生する電位差の変化を
示す。図3より一酸化炭素の濃度が0ppmのとき電極膜
2aおよび2b間の電位差はほぼ0mVであった。これ
は電極膜2aおよび2bの面積が等しいだけでなく、金
属膜8により電極膜2aおよび2bが均一に加熱され、
電極膜2aおよび2b間に温度差が発生しないので、各
電極膜上で起こる電極反応の量が等しくなるからであ
る。また、一酸化炭素の濃度が1,000ppmのとき電
位差は約8mVであり、90%応答時間は約90秒であ
った。
【0057】次に、一酸化炭素の濃度特性を図4に示
す。図4より電位差は一酸化炭素の濃度の対数に比例し
ており、Nernstの式に従っていることが判った。
す。図4より電位差は一酸化炭素の濃度の対数に比例し
ており、Nernstの式に従っていることが判った。
【0058】したがって、本実施例のガスセンサの構成
により、ゼロ点補正を必要としない応答性のよいガスセ
ンサを得ることができることが判った。
により、ゼロ点補正を必要としない応答性のよいガスセ
ンサを得ることができることが判った。
【0059】また、このガスセンサを燃焼機器あるいは
内燃機関などに搭載し、排気ガス中の一酸化炭素の濃度
を監視すれば、一酸化炭素の発生量が許容値を越えたと
き強制的に燃焼を停止させたり、一酸化炭素の許容濃度
範囲内で燃焼効率が最大となるように制御することがで
き、燃焼機器あるいは内燃機関などの安全性を向上させ
るだけでなく、省エネをも図ることができる。
内燃機関などに搭載し、排気ガス中の一酸化炭素の濃度
を監視すれば、一酸化炭素の発生量が許容値を越えたと
き強制的に燃焼を停止させたり、一酸化炭素の許容濃度
範囲内で燃焼効率が最大となるように制御することがで
き、燃焼機器あるいは内燃機関などの安全性を向上させ
るだけでなく、省エネをも図ることができる。
【0060】次に金属膜8のリード取り出し部8aおよ
び8b間に接続した抵抗検出手段10により測定した金
属膜8の抵抗の温度特性を図5に示す。図5から金属膜
8の抵抗を測定すれば、固体電解質膜1や電極膜2aお
よび2bの動作温度を検出することができ、演算手段1
1によりそのときの温度と電位差から一酸化炭素の濃度
を算出するので、周囲の温度が変化しても正確な一酸化
炭素の濃度を求めることができる。
び8b間に接続した抵抗検出手段10により測定した金
属膜8の抵抗の温度特性を図5に示す。図5から金属膜
8の抵抗を測定すれば、固体電解質膜1や電極膜2aお
よび2bの動作温度を検出することができ、演算手段1
1によりそのときの温度と電位差から一酸化炭素の濃度
を算出するので、周囲の温度が変化しても正確な一酸化
炭素の濃度を求めることができる。
【0061】さらに制御手段12により固体電解質膜1
および電極膜2aおよび2bの温度を一定に保持するよ
うヒーター膜5のリード取り出し部5aおよび5b間に
供給する電圧を制御するので、周囲の温度によらず安定
した電位差が得られ、信頼性の高いガスセンサを得るこ
とができる。
および電極膜2aおよび2bの温度を一定に保持するよ
うヒーター膜5のリード取り出し部5aおよび5b間に
供給する電圧を制御するので、周囲の温度によらず安定
した電位差が得られ、信頼性の高いガスセンサを得るこ
とができる。
【0062】次に、このガスセンサの二酸化硫黄に対す
る耐久性を調べた。排ガス中には分子サイズの大きい二
酸化硫黄などの汚染物質が多く含まれる。ガス選択透過
体7を用いれば、汚染物質のうち粒径が500Å以上よ
り大きな分子はガス選択透過体7を透過することができ
ない。また細孔径が(20〜500)Åのガス選択透過
体7においてガスは基本的にKnudsen拡散により
細孔内部表面を吸着しながら拡散する。このときガスの
透過係数比は分子量と絶対温度の積の平方根に反比例す
るので、二酸化硫黄など分子量が大きく、吸着性のある
ガスは酸素や一酸化炭素などのガスに比べて細孔内を透
過し難くなる。したがって、電極膜2aおよび2bに到
達する汚染物質が減少し、電極膜2aおよび2bが被毒
し難くなる。
る耐久性を調べた。排ガス中には分子サイズの大きい二
酸化硫黄などの汚染物質が多く含まれる。ガス選択透過
体7を用いれば、汚染物質のうち粒径が500Å以上よ
り大きな分子はガス選択透過体7を透過することができ
ない。また細孔径が(20〜500)Åのガス選択透過
体7においてガスは基本的にKnudsen拡散により
細孔内部表面を吸着しながら拡散する。このときガスの
透過係数比は分子量と絶対温度の積の平方根に反比例す
るので、二酸化硫黄など分子量が大きく、吸着性のある
ガスは酸素や一酸化炭素などのガスに比べて細孔内を透
過し難くなる。したがって、電極膜2aおよび2bに到
達する汚染物質が減少し、電極膜2aおよび2bが被毒
し難くなる。
【0063】1,000ppmの一酸化炭素と空気の混合
ガス中に100ppmの二酸化硫黄を添加したときの電極
膜2aおよび2b間に生じる電位差の変化を図6に示し
た。図6より二酸化硫黄の添加の有無に関わらず、電位
差はほぼ一定であり、二酸化硫黄による影響が見られな
かった。実際の排ガス中に含まれる二酸化硫黄の濃度は
2ppm以下であり、これに対して約50倍の濃度の二酸
化硫黄による加速耐久試験において安定した電位差が得
られていることから本実施例のガスセンサは汚染物質に
対する耐久性が極めて優れていることが判った。
ガス中に100ppmの二酸化硫黄を添加したときの電極
膜2aおよび2b間に生じる電位差の変化を図6に示し
た。図6より二酸化硫黄の添加の有無に関わらず、電位
差はほぼ一定であり、二酸化硫黄による影響が見られな
かった。実際の排ガス中に含まれる二酸化硫黄の濃度は
2ppm以下であり、これに対して約50倍の濃度の二酸
化硫黄による加速耐久試験において安定した電位差が得
られていることから本実施例のガスセンサは汚染物質に
対する耐久性が極めて優れていることが判った。
【0064】(実施例2)図7に実施例2のガスセンサ
の要部断面図を示す。図7において実施例1のガスセン
サと異なる点は、金属膜8と固体電解質膜1の間に第二
絶縁膜13を形成したところである。それ以外で同一符
号のものは実施例1と同じ構成であり、説明を省略す
る。
の要部断面図を示す。図7において実施例1のガスセン
サと異なる点は、金属膜8と固体電解質膜1の間に第二
絶縁膜13を形成したところである。それ以外で同一符
号のものは実施例1と同じ構成であり、説明を省略す
る。
【0065】実施例1と同様にガス選択透過体7の表面
に触媒3と、電極膜2aおよび2bと、固体電解質膜1
を形成した後、金属膜8と固体電解質膜1を電気的に確
実に絶縁させるために、酸化アルミニウムから成る第二
絶縁膜13をスパッタリングにより形成した。さらにそ
の表面に金属膜8と、絶縁膜4と、ヒーター膜5を実施
例1と同様に形成した。第二絶縁膜13はスパッタリン
グ以外に塗布や真空蒸着といった方法でも形成すること
ができる。
に触媒3と、電極膜2aおよび2bと、固体電解質膜1
を形成した後、金属膜8と固体電解質膜1を電気的に確
実に絶縁させるために、酸化アルミニウムから成る第二
絶縁膜13をスパッタリングにより形成した。さらにそ
の表面に金属膜8と、絶縁膜4と、ヒーター膜5を実施
例1と同様に形成した。第二絶縁膜13はスパッタリン
グ以外に塗布や真空蒸着といった方法でも形成すること
ができる。
【0066】金属膜8と固体電解質膜1が接触した場
合、金属膜8と固体電解質膜1と気相の三相界面で金属
膜8が電極として働き、金属膜8上で電極反応が生じる
可能性があるが、実施例2のガスセンサによれば、第二
絶縁膜13が金属膜8と固体電解質膜1を確実に絶縁
し、リークイオン電流の発生を防止するので、一酸化炭
素の濃度を正確に検出することができる。
合、金属膜8と固体電解質膜1と気相の三相界面で金属
膜8が電極として働き、金属膜8上で電極反応が生じる
可能性があるが、実施例2のガスセンサによれば、第二
絶縁膜13が金属膜8と固体電解質膜1を確実に絶縁
し、リークイオン電流の発生を防止するので、一酸化炭
素の濃度を正確に検出することができる。
【0067】また、第二絶縁膜13の形成により電極膜
2aおよび2b間の電位差が変化したり、金属膜8の抵
抗の温度特性が変化するようなことはなく、実施例1と
同様に正確な一酸化炭素の濃度を検出することができ
た。
2aおよび2b間の電位差が変化したり、金属膜8の抵
抗の温度特性が変化するようなことはなく、実施例1と
同様に正確な一酸化炭素の濃度を検出することができ
た。
【0068】(実施例3)図8に実施例3のガスセンサ
の要部断面図を示す。図8において実施例2のガスセン
サと異なる点は、ガス選択透過体7の表面に触媒3を形
成したところである。それ以外で同一符号のものは実施
例2と同じ構成であり、説明を省略する。
の要部断面図を示す。図8において実施例2のガスセン
サと異なる点は、ガス選択透過体7の表面に触媒3を形
成したところである。それ以外で同一符号のものは実施
例2と同じ構成であり、説明を省略する。
【0069】実施例2と同様にガス選択透過体7の表面
に一対の電極膜2aおよび2bと、固体電解質膜1と、
第二絶縁膜13と、金属膜8と、絶縁膜4と、ヒーター
膜5を形成した。そして、ガス選択透過体7の表面に、
ガス選択透過体7を挟んで電極膜2aと対峙するように
触媒3を積層した。
に一対の電極膜2aおよび2bと、固体電解質膜1と、
第二絶縁膜13と、金属膜8と、絶縁膜4と、ヒーター
膜5を形成した。そして、ガス選択透過体7の表面に、
ガス選択透過体7を挟んで電極膜2aと対峙するように
触媒3を積層した。
【0070】次に触媒3の製造方法について説明する。
触媒を担持する担体としてステンレスからなる繊維をシ
ート状にしたものを用い、この繊維にアルミナゾルやコ
ロイダルシリカなどの無機系結合材を担持した後、白金
やパラジウムなどの貴金属から成る酸化触媒を担持し、
焼成した。
触媒を担持する担体としてステンレスからなる繊維をシ
ート状にしたものを用い、この繊維にアルミナゾルやコ
ロイダルシリカなどの無機系結合材を担持した後、白金
やパラジウムなどの貴金属から成る酸化触媒を担持し、
焼成した。
【0071】実施例3のガスセンサによれば、ガス選択
透過体7の表面に触媒3を形成することにより、触媒3
の量を増加させることができ、電極膜2aおよび2b間
の電位差が増大し、触媒活性を長期間維持させることが
できるので、分解能がよくライフタイムの長いガスセン
サを得ることができる。
透過体7の表面に触媒3を形成することにより、触媒3
の量を増加させることができ、電極膜2aおよび2b間
の電位差が増大し、触媒活性を長期間維持させることが
できるので、分解能がよくライフタイムの長いガスセン
サを得ることができる。
【0072】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明の
ガスセンサによれば、以下の効果が得られる。
ガスセンサによれば、以下の効果が得られる。
【0073】請求項1の発明によれば、固体電解質膜の
表面に熱伝導のよいシート状の金属膜を備えているの
で、ヒーターで加熱された金属膜により固体電解質膜お
よび一対の電極膜に均一に熱を伝えることができ、加熱
に分布が生じず、電極膜間に温度差が発生しない。した
がって、被検出ガス中に一酸化炭素が存在しないとき電
極膜上で起こる電極反応の量が等しくなり、電極膜間の
電位差はほぼゼロになり、測定した電位差についてゼロ
点補正を行わなくても電極膜間の電位差から直接一酸化
炭素の濃度を正確に求めることができる。
表面に熱伝導のよいシート状の金属膜を備えているの
で、ヒーターで加熱された金属膜により固体電解質膜お
よび一対の電極膜に均一に熱を伝えることができ、加熱
に分布が生じず、電極膜間に温度差が発生しない。した
がって、被検出ガス中に一酸化炭素が存在しないとき電
極膜上で起こる電極反応の量が等しくなり、電極膜間の
電位差はほぼゼロになり、測定した電位差についてゼロ
点補正を行わなくても電極膜間の電位差から直接一酸化
炭素の濃度を正確に求めることができる。
【0074】また、検出に必要な一酸化炭素や酸素はガ
ス選択透過体を通って電極膜に到達するが、一酸化炭素
や酸素に比べ分子サイズが大きく吸着性を有する二酸化
硫黄などの汚染物質はガス選択透過体を透過できないの
で、電極膜が被毒し難くなり、汚染物質に対して耐久性
の高いガスセンサを得ることができる。
ス選択透過体を通って電極膜に到達するが、一酸化炭素
や酸素に比べ分子サイズが大きく吸着性を有する二酸化
硫黄などの汚染物質はガス選択透過体を透過できないの
で、電極膜が被毒し難くなり、汚染物質に対して耐久性
の高いガスセンサを得ることができる。
【0075】請求項2の発明によれば、ガス選択透過体
の表面に触媒を形成することにより、触媒の量を増加さ
せることができ、電極膜間の電位差が増大し、触媒活性
を長期間維持することができるので、感度がよくライフ
タイムの長いガスセンサを得ることができる。
の表面に触媒を形成することにより、触媒の量を増加さ
せることができ、電極膜間の電位差が増大し、触媒活性
を長期間維持することができるので、感度がよくライフ
タイムの長いガスセンサを得ることができる。
【0076】請求項3の発明によれば、金属膜の熱伝導
率が0.5(W/(cm・K))以上であり、絶縁膜や固
体電解質膜などのそれに比べて熱伝導性に優れ、線熱膨
張率が(4〜13)×10-6(deg-1)であり、絶縁
体や固体電解質膜のそれと同じ程度であるので、剥離や
割れを生じさせることなく、固体電解質膜や電極膜を効
率よく均一に加熱することができる。
率が0.5(W/(cm・K))以上であり、絶縁膜や固
体電解質膜などのそれに比べて熱伝導性に優れ、線熱膨
張率が(4〜13)×10-6(deg-1)であり、絶縁
体や固体電解質膜のそれと同じ程度であるので、剥離や
割れを生じさせることなく、固体電解質膜や電極膜を効
率よく均一に加熱することができる。
【0077】請求項4の発明によれば、第二絶縁膜が金
属膜と固体電解質膜を確実に絶縁し、リークイオン電流
の発生を防止するので、一酸化炭素の濃度を正確に検出
することができる。
属膜と固体電解質膜を確実に絶縁し、リークイオン電流
の発生を防止するので、一酸化炭素の濃度を正確に検出
することができる。
【0078】請求項5の発明によれば、被検出ガスはK
nudsen拡散によりガス選択透過体を通過し、検出
に必要な一酸化炭素や酸素はガス選択透過体を通って電
極膜に到達することができるが、一酸化炭素や酸素に比
べ分子サイズが大きく吸着性を有する二酸化硫黄などの
汚染物質はガス選択透過体を透過できないので、電極膜
が被毒し難くなり、汚染物質に対して耐久性の高いガス
センサを得ることができる。
nudsen拡散によりガス選択透過体を通過し、検出
に必要な一酸化炭素や酸素はガス選択透過体を通って電
極膜に到達することができるが、一酸化炭素や酸素に比
べ分子サイズが大きく吸着性を有する二酸化硫黄などの
汚染物質はガス選択透過体を透過できないので、電極膜
が被毒し難くなり、汚染物質に対して耐久性の高いガス
センサを得ることができる。
【0079】請求項6の発明によれば、金属膜の抵抗の
温度特性から固体電解質膜の温度を算出し、その温度に
おける電極膜間の電位差から一酸化炭素の濃度を算出す
るので、周囲の温度が変化しても正確な一酸化炭素の濃
度を求めることができる。
温度特性から固体電解質膜の温度を算出し、その温度に
おける電極膜間の電位差から一酸化炭素の濃度を算出す
るので、周囲の温度が変化しても正確な一酸化炭素の濃
度を求めることができる。
【0080】請求項7の発明によれば、制御手段により
固体電解質膜および電極膜の温度を一定に保持すること
ができるので、周囲の温度によらず安定した電位差が得
られ、信頼性の高いガスセンサを得ることができる。
固体電解質膜および電極膜の温度を一定に保持すること
ができるので、周囲の温度によらず安定した電位差が得
られ、信頼性の高いガスセンサを得ることができる。
【0081】請求項8の発明によれば、それぞれのリー
ド取り出し部がガス選択透過体の同一の表面に形成され
るので、リード線を容易に接続することができ、作業効
率を向上させることができる。
ド取り出し部がガス選択透過体の同一の表面に形成され
るので、リード線を容易に接続することができ、作業効
率を向上させることができる。
【図1】本発明の実施例1におけるガスセンサの分解斜
視図
視図
【図2】同ガスセンサの上面図
【図3】同ガスセンサの応答性を示す図
【図4】同ガスセンサの一酸化炭素濃度特性を示す図
【図5】同ガスセンサの金属膜の抵抗の温度特性を示す
図
図
【図6】同ガスセンサの二酸化硫黄耐久性を示す図
【図7】本発明の実施例2におけるガスセンサの要部断
面図
面図
【図8】本発明の実施例3におけるガスセンサの要部断
面図
面図
【図9】従来のガスセンサの分解斜視図
1 固体電解質膜 2a、2b 電極膜 3 触媒 4 絶縁膜 5 ヒーター膜 7 ガス選択透過体 8 金属膜 9 電位差検出手段 10 抵抗検出手段 11 演算手段 12 制御手段 13 第二絶縁膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇野 克彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 丹羽 孝 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 鶴田 邦弘 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2G004 BB04 BF07 BF09 BG09 BJ02 BJ05 BK05 BL08 BL19
Claims (8)
- 【請求項1】多孔性のガス選択透過体と、前記ガス選択
透過体の表面に形成した一酸化炭素を酸化する触媒と、
前記触媒の表面に形成した第一電極膜と、前記ガス選択
透過体の表面に形成した前記第一電極膜と面積の等しい
第二電極膜と、前記第一および第二電極膜の上に形成し
た酸素イオン導電性を有する固体電解質膜と、前記固体
電解質膜の表面に形成したシート状の金属膜と、前記金
属膜を覆うように形成した電気的絶縁性を有する絶縁膜
と、前記絶縁膜の表面に形成したヒーター膜からなるガ
スセンサ。 - 【請求項2】多孔性のガス選択透過体と、前記ガス選択
透過体の表面に形成した一対の電極膜と、前記一対の電
極膜の上に形成した酸素イオン導電性を有する固体電解
質膜と、前記固体電解質膜の表面に形成したシート状の
金属膜と、前記金属膜を覆うように形成した電気的絶縁
性を有する絶縁膜と、前記絶縁膜の表面に形成したヒー
ター膜と、前記ガス選択透過体を挟んで前記一対の電極
膜のうちどちらか一方の電極膜と対峙するように前記ガ
ス選択透過体の表面に形成した触媒からなるガスセン
サ。 - 【請求項3】金属膜は、鉄、イリジウム、モリブデン、
ニッケル、パラジウム、白金、ロジウム、タンタル、タ
ングステンのうち少なくとも一種以上を含む請求項1ま
たは2記載のガスセンサ。 - 【請求項4】固体電解質膜と金属膜の間に形成した電気
的絶縁性を有する第二絶縁膜を備えた請求項1または2
記載のガスセンサ。 - 【請求項5】ガス選択透過体の細孔径は20〜500Å
である請求項1または2記載のガスセンサ。 - 【請求項6】一対の電極膜間の電位差を検出する電位差
検出手段と、金属膜の抵抗を測定する抵抗検出手段と、
前記抵抗から固体電解質膜の温度を算出し、前記電位差
と前記温度から被検出ガスの濃度を算出する演算手段を
備えた請求項1または2記載のガスセンサ。 - 【請求項7】金属膜の抵抗を一定に保持するようにヒー
ター膜に供給される電圧を制御する制御手段を備えた請
求項1または2記載のガスセンサ。 - 【請求項8】一対の電極膜、金属膜およびヒーター膜の
リード取り出し部をカガス選択透過体の同一の表面に形
成する請求項1または2記載のガスセンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11176436A JP2001004589A (ja) | 1999-06-23 | 1999-06-23 | ガスセンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11176436A JP2001004589A (ja) | 1999-06-23 | 1999-06-23 | ガスセンサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001004589A true JP2001004589A (ja) | 2001-01-12 |
Family
ID=16013682
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11176436A Withdrawn JP2001004589A (ja) | 1999-06-23 | 1999-06-23 | ガスセンサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001004589A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20160080783A (ko) * | 2014-12-30 | 2016-07-08 | 주식회사 현대케피코 | 산소 센서 |
JP2021177142A (ja) * | 2020-05-08 | 2021-11-11 | 国立大学法人 長崎大学 | 多孔質固体電解質ガスセンサ |
WO2024185558A1 (ja) * | 2023-03-03 | 2024-09-12 | 三井金属鉱業株式会社 | 薄膜デバイス及びその製造方法 |
-
1999
- 1999-06-23 JP JP11176436A patent/JP2001004589A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20160080783A (ko) * | 2014-12-30 | 2016-07-08 | 주식회사 현대케피코 | 산소 센서 |
KR101681816B1 (ko) | 2014-12-30 | 2016-12-01 | 주식회사 현대케피코 | 산소 센서 |
JP2021177142A (ja) * | 2020-05-08 | 2021-11-11 | 国立大学法人 長崎大学 | 多孔質固体電解質ガスセンサ |
JP7389420B2 (ja) | 2020-05-08 | 2023-11-30 | 国立大学法人 長崎大学 | 多孔質固体電解質ガスセンサ |
WO2024185558A1 (ja) * | 2023-03-03 | 2024-09-12 | 三井金属鉱業株式会社 | 薄膜デバイス及びその製造方法 |
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