JPH11303063A - 壁体型場所打杭の施工方法及び掘削機 - Google Patents

壁体型場所打杭の施工方法及び掘削機

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JPH11303063A
JPH11303063A JP11488498A JP11488498A JPH11303063A JP H11303063 A JPH11303063 A JP H11303063A JP 11488498 A JP11488498 A JP 11488498A JP 11488498 A JP11488498 A JP 11488498A JP H11303063 A JPH11303063 A JP H11303063A
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広志 風間
Katsuyuki Tamaoki
克之 玉置
Yoshio Iizuka
芳雄 飯塚
Tomio Kishino
富夫 岸野
Yonosuke Hosaka
陽之助 保坂
Shinichi Hirashima
新一 平島
Atsuo Onoe
篤生 尾上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のように連続地中壁用の大掛かりな機械
・設備を必要とせず、簡単な機械で杭が必要とする剛性
に合致させた深さと形状の施工が可能になる壁体型場所
打杭の施工方法を提供するものである。 【解決手段】 本発明による壁体型場所打杭の施工方法
は、壁体型場所打杭を構築する区域の地盤に、2本以上
の掘削孔を所定の間隔を空けて先行削孔し、次いで掘削
孔の間の杭間土砂を掘削して連接する一体の掘削孔と
し、しかる後に所定の鉄筋を挿入してコンクリートを打
設するものであり、具体的には、先行削孔した掘削孔の
壁に取り外し部分を備えたケーシングパイプを嵌入し、
取り外し部分を撤去したケーシングパイプ間に地山崩壊
防止手段を施し、地山崩壊防止手段としては直線型矢
板、円弧型矢板の配置、地盤改良を使用して、杭間土砂
の掘削は水ジェットとエアーリフト、バケット式掘削機
及び位置ずれを掘削孔壁からの反力で防止したアースド
リルで施工することを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、壁体型場所打杭の
施工方法に関し、特に、汚泥・発生土を低減してコスト
ダウンを図りながら高剛性を確保できる壁体型場所打杭
の施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、大震災の被害状況を勘案して地震
時の安全性を高めるために種々の開発が進められてきて
おり、その中でも地震時の杭の強度を向上させるために
種々の取り組みがなされている。特に、軟弱な沖積層の
地盤の上に発展してきた大都市圏では、軟弱地盤中の杭
が受ける地震時の水平抵抗に対抗するために高剛性場所
打杭の開発が注目を集めている。
【0003】従来の剛性を高める手段としては、場所打
杭を壁体に構成して壁体の延長方向の剛性を活用しよう
とする考え方が主流であり、連続地中壁の掘削機を使用
して場所打杭の孔を掘削し、連続地中壁の場合と同様に
鉄筋を設置してコンクリートを打設する方法が採用され
ていた。図11に示す例は、上記の施工法で構築された
高剛性場所打杭の概要図である。図11(a)は一文字
型杭の例であり、壁の延長方向の剛性が特に増強されて
いる。同様に、図11(b)のL字型杭では壁が延長さ
れている2方向の剛性が増強されていることから、剛性
が要求されている構築物に採用して有利である。さら
に、図11(c)の十文字型杭ではほぼ全方向に剛性が
増強されているものであるから、基礎構造として期待で
きる形態である。
【0004】しかし、従来の工法はいずれも連続地中壁
の工法を採用していることから、以下のような問題点を
含んでいた。 連続地中壁用の掘削機を使用するために、少ない施工
でも大掛かりな連続地中壁施工用の一連の機械装置を必
要とすることから、機械運搬費、仮設費、機械損料等が
大きくなってコストアップになる。 連続地中壁用の掘削機は大掛かりで、重量も重いこと
から、上部に地山崩壊防止のために大掛かりなガイドウ
ォールが必要になって長工期化とコストアップになる。 連続地中壁では、地上から支持層まで全く同型状の施
工になることから、高剛性の不要な部分にも鉄筋、コン
クリート施工をするために工期・工費が無駄になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のよう
に連続地中壁用の大掛かりな機械・設備を必要とせず、
簡単な機械で杭が必要とする剛性に合致させた深さと形
状の施工が可能になる壁体型場所打杭の施工方法を提供
するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による壁体型場所
打杭の施工方法は、基本的に壁体型場所打杭を構築する
区域の地盤に、2本以上の掘削孔を所定の間隔を空けて
先行削孔し、次いで掘削孔の間の杭間土砂を掘削して連
接する一体の掘削孔とし、しかる後に所定の鉄筋を挿入
してコンクリートを打設するものである。
【0007】具体的には、先行削孔した掘削孔の壁に取
り外し部分を備えたケーシングパイプを嵌入し、取り外
し部分を撤去したケーシングパイプ間に地山崩壊防止手
段を施すことを特徴としており、地山崩壊防止手段とし
ては直線型矢板、円弧型矢板の配置もしくは地盤改良を
使用することができる。又、杭間土砂の掘削は水ジェッ
トとエアーリフト、バケット式掘削機及び位置ずれを掘
削孔壁からの反力で防止したアースドリルで施工するこ
とを特徴としている。
【0008】さらに、壁体型場所打杭を構築する区域の
地盤を地盤改良し、2本以上の掘削孔を所定の間隔を空
けて先行削孔し、次いで該掘削孔間の杭間土砂を掘削し
て連接する一体の掘削孔とし、しかる後に所定の鉄筋を
挿入してコンクリートを打設する施工方法も含まれてい
る。
【0009】加えて、ドリル位置の偏りを防止する方向
制御機構を備えたアースドリルから成る掘削機及び同掘
削機を用いて壁体型場所打杭を構築する区域の地盤に、
1本の掘削孔を先行削孔し掘削孔に反力を取りながら連
接する掘削孔を順次所定数削孔して所定の鉄筋を挿入、
コンクリートを打設する壁体型場所打杭の施工方法も含
まれる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、本発明による壁体型場所
打杭の構築状態を説明するための概要図であり、(a)
は、3連の一文字型壁体型場所打杭、(b)は、4連の
一文字型壁体型場所打杭、(c)は同じく3連のL字型
であり、(d)も3連のX字型壁体型場所打杭である。
図1(a)、(b)の一文字型壁体型場所打杭は、壁の
延長方向の剛性が特に増強されており、同様に、図1
(c)のL字型杭では壁が延長されている2方向の剛性
が増強され、図1(d)のX字型杭ではほぼ全方向に剛
性が増強されている。従って、場所打杭としては従来の
ものと同等の剛性を持っているから、上部構造に合わせ
た任意の場所打杭を構築できる。
【0011】図2は、本発明による壁体型場所打杭の施
工方法を説明するための施工手順図である。図2(a)
に示すように、壁体型場所打杭の施工は、壁体型場所打
杭を構築する区域の地盤1に、最初に杭の形状に沿った
2本の掘削孔2,2’を所定の間隔を空けて削孔した状
態を示している。掘削は、通常のアースドリルを使用し
て土砂破壊防止のための手段を施しながら施工してお
り、一般の削孔と同様に土砂崩壊防止用の泥水を使用し
て行われる。しかし、土砂崩壊防止用ケーシングパイプ
に関しては、後述する特別のケーシングパイプを採用し
て施工している。
【0012】図2(b)は、掘削孔2,2’の先行削孔
に次いで、その間の杭間土砂3を掘削する途中の段階を
示している。掘削は、後述する各種の方法で行われる
が、杭間土砂3の掘削は従来の連続地中壁のように必ず
しも支持層まで削孔する必要はない。一般に高剛性が求
められる杭の位置は杭の上方のことが多く、支持層に近
い下方では高剛性が必要でないことから、杭間土砂3の
掘削を高剛性が求められる位置で終了して掘削孔同士の
連接一体化は上方部分に留めておくことは、杭の機能を
確立しながら費用の低減を図れることでありコストダウ
ン効果が大になる。
【0013】図2(c)は、掘削孔2,2’の間の杭間
土砂3を掘削し終わった段階を示している。本実施の形
態では掘削孔と同じ深さまで掘削した場合を示してお
り、この時点で杭底面のスライム、掘削残土を底浚い
し、清掃を完了する。
【0014】図2(d)は、掘削連接させた2連場所打
杭用掘削孔4に鉄筋5を挿入させた状態を示している。
鉄筋5は、2連場所打杭用掘削孔4の形状に合致させ、
かつ一体化した状態に組み立てたものである。これによ
って、2連場所打杭は完全に一体化した連続杭となり、
杭の剛性が大幅に向上することになる。特に上述した、
杭間土砂3の掘削を高剛性が求められる位置で終了し掘
削孔同士の連接一体化を上方部分に留めておく場合に
は、当然のことながら鉄筋も又、2連場所打杭用掘削孔
4の形状に合致させた馬型の鉄筋を組み立てて挿入する
ことになる。
【0015】2連場所打杭の施工は、コンクリートを打
設して完了するが、図1に示した3連の場所打杭の施工
は、杭間土砂3の掘削においてケーシングパイプと地山
崩壊防止手段に特別の手段を必要とするが、詳細につい
ては後述する。
【0016】図3は、壁体型場所打杭の掘削孔及び杭間
土砂の掘削をアースドリルのみで行う施工方法を説明す
る施工手順図である。図3(a)に示すように、壁体型
場所打杭の施工は、壁体型場所打杭を構築する区域の地
盤1に、最初に杭の形状に沿った2本の掘削孔2,2’
を所定の間隔を空けて削孔した状態を示している。掘削
は、図2の例と同様に、通常のアースドリルを使用して
土砂破壊防止のための手段を施しながら施工している。
【0017】図3(b)は、掘削孔2,2’の先行削孔
に次いで、その間の杭間土砂3を掘削する途中の段階を
示している。杭間土砂3の掘削は、後述する位置ずれを
掘削孔壁からの反力で防止したアースドリル6で行われ
るが、図2の例と同様に、杭間土砂3の掘削は支持層ま
で削孔する必要はない。
【0018】図3(c)は、掘削孔2,2’の間の杭間
土砂3を掘削し終わった段階を示している。本実施の形
態では、図2の場合のように掘削孔の間を空けておら
ず、図示のように連接する掘削孔を部分的に重複させた
2連場所打杭用掘削孔7にする。他の施工形態は図2の
場合と同様であり、杭間土砂3を掘削孔と同じ深さまで
掘削して、杭底面のスライム、掘削残土を底浚いし、清
掃を完了する。
【0019】図3(d)は、掘削連接させた2連場所打
杭用掘削孔7に鉄筋8を挿入させた状態を示している。
鉄筋8は、2連場所打杭用掘削孔7の形状に合致させ、
かつ一体化した状態に組み立てたものである。これによ
って、2連場所打杭は完全に一体化した連続杭となり、
杭の剛性が大幅に向上することになる。特に上述した、
杭間土砂3の掘削を高剛性が求められる位置で終了し掘
削孔同士の連接一体化を上方部分に留めておく場合に
は、2連場所打杭用掘削孔7の形状に合致させた緊密な
鉄筋を組み立てて挿入することになり、極めて強固な高
剛性場所打杭を構成することになる。
【0020】図4は、掘削孔に嵌入するケ−シングパイ
プとケ−シングパイプ間に配置した地山崩壊防止手段を
示している。図4(a)は、掘削孔2,2’に嵌入した
ケ−シングパイプ9の平面図である。ケ−シングパイプ
9は、円形鋼管10の一部が撤去できる取り外し部分11
を備えている。円形鋼管10と取り外し部分11は、嵌
合するジョイント部12で一体になっており、ケーシング
パイプ9の外周面は突起物の無い平滑な円形面になるよ
うに形成される。ケーシングパイプ9の設置は、ケーシ
ングパイプの内部を掘削しながら、ケーシングパイプの
回転・反転を繰り返しながら下方に押し込むよう方法で
実施される。
【0021】図4(b)は、円形鋼管10から取り外し
部分11を撤去した状態を示す掘削孔2,2’に嵌入し
たケ−シングパイプ9の平面図である。取り外し部分1
1の撤去は、杭間土砂3の掘削をするために行うもので
あり、撤去後は、図5(a)に示すように、杭間土砂3
の掘削に際して掘削孔間の地山を崩壊させないために、
直線型矢板13を直ちにケーシングパイプ9、9間にジ
ョイント部を嵌合させて装着する。ジョイント部の形状
は、取り外し部分11のジョイント部12と同様に形成す
るもので、同形状にすることで良好な接合を可能にして
いる。直線型矢板の採用は、杭間土砂3の掘削を後述す
る水ジェットとエアーリフトで行う場合とバケット式掘
削機で実施するのに適している。掘削後の形状は、図2
(d)で説明した2連場所打杭用掘削孔4を形成する。
【0022】図5(b)は、杭間土砂3の掘削に際して
掘削孔間の地山を崩壊させないために、円弧型矢板14
を掘削孔2,2’に嵌入したケ−シングパイプ9の平面
図である。本実施の形態は、図3で他の施工例として示
した連接する掘削孔を部分的に重複させた場合の杭間土
砂3の掘削用に開発されたものであり、円弧型矢板14
の形状は、掘削孔で使用したアースドリルの形状と同様
にしておき、掘削孔2,2’を削孔してから直ちにケー
シングパイプ9、9間にジョイント部を嵌合させて装着
する。掘削後の形状は、図3(d)で説明した2連場所
打杭用掘削孔7を形成する。
【0023】図6は、杭間土砂3の掘削による地山崩壊
を地盤改良15によって防止する場合のケ−シングパイ
プ9の平面図である。図面は、掘削孔2,2’に嵌入し
た円形鋼管10から取り外し部分11を撤去した状態を
示しているが、地盤改良15は取り外し部分11を撤去
する前に終了させておいても、ケーシングパイプ9を設
置する以前に実施することでも良い。本実施の形態の場
合は、水ジェットとエアーリフトで行う場合とバケット
式掘削機で実施するのに適しているが、図3で他の施工
例として示した連接する掘削孔を部分的に重複させた場
合の杭間土砂3の掘削にも採用可能である。
【0024】以上、図2,3及び図4〜6に基づいて、
2つの掘削孔間を連接一体化するために円形鋼管の一部
に取り外し部分を備えたケーシングパイプを用いて地山
崩壊を防止しながら杭間土砂を掘削する手段について説
明してきた。そして、図1で示した3連場所打杭の場合
については、中間になる掘削孔にケーシングパイプの反
対側にもう1つの取り外し部分を備えて置き、最初の2
つの掘削孔間は1つの取り外し部分のみを撤去して上述
の通りに完了させ、次の掘削孔間を連接させるためには
上記中間ケーシングパイプにある反対側の取り外し部分
を撤去して同様の施工作業を実施することで対応でき
る。
【0025】次に、杭間土砂3を掘削する方法について
説明する。図7は、杭間土砂3を水ジェット16とエア
ーリフト17で掘削する方法を説明するための概要図で
ある。本方法では、一方の掘削孔に水ジェット16のホ
ース18を配置し、他方の掘削孔にエアーリフト17の
吸い込み口19を配置してある。水ジェット16は、コ
ラムジェット、ジェットグラウトの土砂を掘削する際に
使用するエアーを混入した高水圧ジェットであり、水配
管20とエアー配管21から構成され、ホース18を所
定の範囲で回動させながら順次下降して行くように構成
してある。エアーリフト17は、土砂配水管22とエア
ー配管23で構成されており、掘削した土砂を泥水と同
時に吸引して地上に運搬する。図示していないが地上で
は土砂分離装置が配置してあり、運搬された土砂と泥水
は同装置で分離されて、泥水は再び掘削孔に戻され掘削
孔の崩壊防止のために孔内を満たすのに再利用されてい
る。水ジェット16とエアーリフト17の下降は前述の
ように杭を構成するのに必要な深さまでであるが、エア
ーリフト17は掘削を完了させた後に底浚い、スライム
処理をするのにも利用される。
【0026】図8は、鋼管杭をバケット式掘削機24で
掘削する方法を説明するための概要図である。この場合
も掘削孔は崩壊防止のために泥水を満たしており、掘削
は必要な深さまで順次バケット25を下げることで行わ
れる。掘削終了後の処置は図7の場合と同様である。
【0027】図9は、図3で説明した施工方法で採用す
る杭間土砂3の掘削方法であり、掘削孔間の地山を崩壊
させないために図5(b)で示した円弧型矢板14を掘
削孔2,2’に嵌入した場合の掘削方法を説明するため
の概要図である。図3で説明した施工方法のように、2
つの掘削孔の間を掘削する場合には、アースドリルが一
方に偏らないようにする方向制御が非常に困難である。
本発明による掘削機であるアースドリル26は、通常の
掘削機バケット27とその上部に取り付けられた方向制
御機構28から構成されている。方向制御機構28は、
回転自在架台29と方向修正ジャッキ30を備えてお
り、同ジャッキ30は一方端が回転自在架台29に固定
されたジャッキ受部材31で受け持たれ、他方端には地
山押圧板32を装備して掘削孔の地山壁に押し付けるこ
とができるようにしてある。
【0028】従って、アースドリル26は、方向修正ジ
ャッキ30を地上から操作して伸縮させることで掘削孔
2,2’からの反力で容易にその位置を変えることとそ
の位置を保持することができる。以上のように、図3で
説明した施工方法は、アースドリル26を使用すること
によって本発明の目的である特別の大掛かりな機械を使
用せずに確実に遂行できる。
【0029】又、上記説明では、アースドリル26は方
向修正ジャッキ30を2本備えて2つの掘削孔から反力
を取っていたが、上記のアースドリル26を用いれば、
1つの掘削孔を削孔しておいて次の掘削孔は先行削孔し
た掘削孔から1つの方向修正ジャッキ30を用いて反力
をとりながら掘削することもできる。
【0030】図10は、本発明による掘削機であるアー
スドリル26を詳細に説明するための縦断面図(a)と
平面図(b)である。図10(a)は、方向制御機構2
8部分を縦断面で示しており、方向制御機構28は、基
本的に通常のアースドリル6にボルト等の固定手段33
によって装着、取り外しが自由になっていることから、
掘削バケット34を有する通常のアースドリル6は断面
にしていない。又、方向制御機構28の外側に設けられ
た方向修正ジャッキ30等についてはその機能を含めて
図8で概略説明しているので、その他の部分について説
明する。
【0031】方向制御機構28は、内部に架台受台35
を抱え込んで回転自在にすべく3方から車輪36で支持
している。架台受台35は、円筒状に形成されており、
方向制御機構28の下方から外部に突出した取り付け部
37を有している。上述したにアースドリル6への方向
制御機構28の装着は、取り付け部37を固着すること
で行われることから、アースドリル6は方向制御機構2
8に対して回転自由になっており、掘削孔の地山から反
力を取って方向制御機構28によってアースドリルの位
置を決めても掘削作業は自由に推進できるようになって
いる。
【0032】図10(b)は、アースドリル26の位置
決め状態が理解し易いように平面図で示している。方向
制御機構28は、回転自在架台29と両側に伸張した方
向修正ジャッキ30から構成されており、方向修正ジャ
ッキ30の一方端は回転自在架台29に固定されたジャ
ッキ受部材31で支持されている。方向修正ジャッキ3
0の先端には地山押圧板32が装備されており、図示の
ように掘削孔の地山壁に押し付けてアースドリル26が
回転し杭間土砂3を掘削しても偏らないように位置を固
定している。 盛り替え等でアースドリル26を上方に
引き上げたり、下方に下げたりする時には、方向修正ジ
ャッキ30を縮小させて地山から地山押圧板32を引き
離した状態で移動させるようにしており、地山を傷つけ
ることのないようにしている。
【0033】以上詳細に説明したように、本発明による
壁体型場所打杭の施工方法は大型の連壁用の機械・設備
を用いることなく、掘削孔の削孔に通常使用しているア
ースドリルやバケット掘削機もしくは水ジェット・エア
ーリフトを使用するのみで高剛性の場所打杭容易に構築
できる。本発明は、上記の例に決して限定されるもので
なく発明の趣旨を外れない範囲において他の機材や設備
を使用することを制限するものでないことは当然であ
る。
【0034】
【発明の効果】本発明による壁体型場所打杭の施工方法
は、基本的に壁体型場所打杭を構築する区域の地盤に、
2本以上の掘削孔を所定の間隔を空けて先行削孔し、次
いで掘削孔の間の杭間土砂を掘削して連接する一体の掘
削孔とし、しかる後に所定の鉄筋を挿入してコンクリー
トを打設するものであるから、従来のように連続地中壁
用の大掛かりな機械・設備を必要とせず、簡単な機械で
杭が必要とする剛性に合致させた深さと形状の施工が可
能になる効果を発揮するものである。
【0035】さらに、本発明による壁体型場所打杭の施
工方法は、壁体型場所打杭を構築する区域の地盤を地盤
改良し、2本以上の掘削孔を所定の間隔を空けて先行削
孔し、次いで該掘削孔間の杭間土砂を掘削して連接する
一体の掘削孔とし、しかる後に所定の鉄筋を挿入してコ
ンクリートを打設するものであるから、ケーシングパイ
プや矢板を用いた地山崩壊防止用の処置を一切必要とし
ないで済み極めて安価な施工を達成できる効果を有して
いる。
【0036】加えて、本発明による壁体型場所打杭の施
工方法は、ドリル位置の偏りを防止する方向制御機構を
備えたアースドリルから成る掘削機及び同掘削機を用い
て壁体型場所打杭を構築する区域の地盤に、1本の掘削
孔を先行削孔し掘削孔に反力を取りながら連接する掘削
孔を順次所定数削孔して所定の鉄筋を挿入、コンクリー
トを打設するものであるから、掘削作業を簡潔に遂行で
きる効果も発揮するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による壁体型場所打杭の概要図
【図2】本発明による壁体型場所打杭の施工手順図
【図3】本発明による壁体型場所打杭のアースドリルに
よる施工手順図
【図4】地山崩壊防止手段と取り外し部分の撤去平面図
【図5】地山崩壊防止手段のジョイント部の接続平面図
【図6】地盤改良による地山崩壊防止手段
【図7】水ジェット・エアーリフトによる杭間土砂の掘
削図
【図8】バケット式掘削機による杭間土砂の掘削図
【図9】アースドリルによる杭間土砂の掘削図
【図10】改良アースドリルの詳細図
【図11】従来の高剛性場所打杭の概要図
【符号の説明】
1 地盤 20 水配
管 2 掘削孔 21 エア
ー配管 3 杭間土砂 22 土砂
配管 4 2連場所打杭掘削孔 23 エア
ー配管 5 鉄筋 24 バケ
ット式掘削機 6 アースドリル 25 バケ
ット 7 2連場所打杭用掘削孔 26 改良
アースドリル 8 鉄筋 27 掘削
機バケット 9 ケ−シングパイプ 28 方向
制御機構 10 円形鋼管 29 回転
自在架台 11 取り外し部分 30 方向
修正ジャッキ 12 ジョイント部 31 ジャ
ッキ受部材 13 直線型矢板 32 地山
押圧板 14 円弧型矢板 33 固定
手段 15 地盤改良 34 掘削
バケット 16 水ジェット 35 架台
受台 17 エアーリフト 18 ホース 19 吸い込み
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岸野 富夫 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 保坂 陽之助 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 平島 新一 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 尾上 篤生 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 壁体型場所打杭を構築する区域の地盤
    に、2本以上の掘削孔を所定の間隔を空けて先行削孔
    し、次いで該掘削孔間の杭間土砂を掘削して連接する一
    体の掘削孔とし、しかる後に所定の鉄筋を挿入してコン
    クリートを打設する壁体型場所打杭の施工方法。
  2. 【請求項2】 先行削孔した掘削孔の壁に取り外し部分
    を備えたケーシングパイプを嵌入することを特徴とする
    請求項1に記載の壁体型場所打杭の施工方法。
  3. 【請求項3】 取り外し部分を撤去したケーシングパイ
    プ間に地山崩壊防止手段を施すことを特徴とする請求項
    2に記載の壁体型場所打杭の施工方法。
  4. 【請求項4】 地山崩壊防止手段が直線型矢板であるこ
    とを特徴とする請求項3に記載の壁体型場所打杭の施工
    方法。
  5. 【請求項5】 地山崩壊防止手段が円弧型矢板であるこ
    とを特徴とする請求項3に記載の壁体型場所打杭の施工
    方法。
  6. 【請求項6】 地山崩壊防止手段が地盤改良であること
    を特徴とする請求項3に記載の壁体型場所打杭の施工方
    法。
  7. 【請求項7】 杭間土砂の掘削を水ジェットとエアーリ
    フトで施工することを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    かに記載の壁体型場所打杭の施工方法。
  8. 【請求項8】 杭間土砂の掘削をバケット式掘削機で施
    工することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載
    の壁体型場所打杭の施工方法。
  9. 【請求項9】 杭間土砂の掘削をアースドリルで施工す
    ることを特徴とする請求項5に記載の壁体型場所打杭の
    施工方法。
  10. 【請求項10】 アースドリルの位置ずれを掘削孔壁か
    らの反力で防止することを特徴とする請求項9に記載の
    壁体型場所打杭の施工方法。
  11. 【請求項11】 壁体型場所打杭を構築する区域の地盤
    を地盤改良し、2本以上の掘削孔を所定の間隔を空けて
    先行削孔し、次いで該掘削孔間の杭間土砂を掘削して連
    接する一体の掘削孔とし、しかる後に所定の鉄筋を挿入
    してコンクリートを打設する壁体型場所打杭の施工方
    法。
  12. 【請求項12】 ドリル位置の偏りを防止する方向制御
    機構を備えたアースドリルから成る壁体型場所打杭の施
    工方法に用いる掘削機。
  13. 【請求項13】 壁体型場所打杭を構築する区域の地盤
    に、1本の掘削孔を先行削孔して該掘削孔に反力を取り
    ながら連接する掘削孔を順次所定数削孔し、しかる後に
    所定の鉄筋を挿入してコンクリートを打設する請求項1
    2に記載の掘削機を用いる壁体型場所打杭の施工方法。
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