JPH11302490A - 樹脂組成物および水性樹脂組成物ならびにそれらを用いた硬化物 - Google Patents

樹脂組成物および水性樹脂組成物ならびにそれらを用いた硬化物

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JPH11302490A
JPH11302490A JP10886198A JP10886198A JPH11302490A JP H11302490 A JPH11302490 A JP H11302490A JP 10886198 A JP10886198 A JP 10886198A JP 10886198 A JP10886198 A JP 10886198A JP H11302490 A JPH11302490 A JP H11302490A
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JP
Japan
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ethylenically unsaturated
unsaturated monomer
resin composition
molecule
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Application number
JP10886198A
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English (en)
Inventor
Yoshiko Suzuki
美子 鈴木
Mitsuo Yoshida
光男 吉田
Naotoshi Nakamura
尚稔 中村
Yukifumi Mashita
幸文 真下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は新規にして有用なる水性樹脂組成物に
関するものである。本発明の水性樹脂組成物は、各種水
性塗料用を始め、水性インキ、接着剤並びにシーリング
剤用などとして、広範な用途に利用し得るものである。 【解決手段】本発明は、(A)(a)分子内に少なくと
もひとつのカルボン酸基を有するエチレン性不飽和単量
体、(b)分子内に少なくともひとつのカルボン酸エス
テル基を有するエチレン性不飽和単量体、(c)分子内
に少なくともひとつの水酸基を有するエチレン性不飽和
単量体、を含有するエチレン性不飽和単量体組成物を共
重合せしめることにより得られる重合物、および(B)
4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩より選ばれる
オニウム塩を含有することを特徴とする樹脂組成物、さ
らにそれを用いた水性樹脂組成物に関するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規にして有用なる
樹脂組成物および該樹脂組成物を用いた水性樹脂組成物
並びにそれらの硬化物に関するものである。本発明の樹
脂組成物あるいは水性樹脂組成物は、各種水性塗料用を
始め、水性インキ、接着剤並びにシーリング剤用などと
して、広範な用途に利用し得るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、広範に使用されている溶剤型塗料
は塗装工程中に有機溶剤が排出されるが、近年、環境保
全、人体への有害性および省エネルギーの観点からこれ
らの有機溶剤排出量の低減化が要求されており、塗料の
水性化が進められている。
【0003】さらに、一液型の水性熱硬化型塗料におい
ては、熱硬化性と経時保存安定の両者を満足することが
課題となっており、上記課題を解決するものとして、ア
ミノ樹脂やブロックイソシアネート化合物を用いた塗料
が多用されている。しかしながら、アミノ樹脂を用いた
塗料においては塗装焼き付け工程におけるホルマリンの
脱離による作業安全性の悪化が、またブロックイソシア
ネート化合物においては塗料の高コスト化等が問題とな
っている。さらに、これらの塗料においては、アミノ樹
脂やブロックイソシアネート化合物中に容易に水性化成
分を導入することが困難であり、水性塗料の経時保存安
定性に問題を生じやすかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者等は、
上記の問題を解決するべく鋭意検討した結果、容易に水
性化が可能であり、また経時保存安定性に優れ、さらに
加熱硬化により形成される塗膜が良好な基材密着性や耐
水性等の塗膜物性を発現することが可能な水性樹脂組成
物を提供しうる樹脂組成物を合成することに成功した。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、(A)
(a)分子内に少なくともひとつのカルボン酸基を有す
るエチレン性不飽和単量体、(b)分子内に少なくとも
ひとつのカルボン酸エステル基を有するエチレン性不飽
和単量体、(c)分子内に少なくともひとつの水酸基を
有するエチレン性不飽和単量体、を含有するエチレン性
不飽和単量体組成物を共重合せしめることにより得られ
る重合物、および(B)4級アンモニウム塩、4級ホス
ホニウム塩より選ばれるオニウム塩を含有することを特
徴とする樹脂組成物である。
【0006】第2の発明は、(B)4級アンモニウム
塩、4級ホスホニウム塩より選ばれるオニウム塩が、炭
素数1〜4から選ばれるアルキル基を有するテトラアル
キルアンモニウムヒドロキシドであることを特徴とする
第1発明記載の樹脂組成物である。第3の発明は、エチ
レン性不飽和単量体中、(a)分子内に少なくともひと
つのカルボン酸基を有するエチレン性不飽和単量体を1
〜50重量%、(b)分子内に少なくともひとつのカル
ボン酸エステル基を有するエチレン性不飽和単量体を3
〜98重量%、(c)分子内に少なくともひとつの水酸
基を有するエチレン性不飽和単量体を1〜70重量%含
有し、かつ、(A)エチレン性不飽和単量体組成物を共
重合せしめることにより得られる重合物100重量部に
対して、(B)4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム
塩より選ばれるオニウム塩が0.1〜20重量部である
ことを特徴とする第1発明または第2発明記載の樹脂組
成物である。
【0007】第4の発明は、第1〜第3発明いずれか記
載の樹脂組成物を含んでなる水性樹脂組成物である。第
5の発明は、第1〜第4発明いずれか記載の樹脂組成物
または水性樹脂組成物の硬化物である。
【0008】
【発明の実施の形態】
【0009】本発明で用いられる(a)分子内に少なく
ともひとつのカルボン酸基を有するエチレン性不飽和単
量体は、特に限定されるものではなく、例えば、アクリ
ル酸、メタクリル酸、2−カルボキシエチルアクリレー
ト、フタル酸モノヒドロキシエチルアクリレート、ω−
カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレート、マ
レイン酸、イタコン酸、フマル酸、グルタコン酸、テト
ラヒドロフタル酸、およびそれらの混合物等が挙げられ
る。
【0010】(a)分子内に少なくともひとつのカルボ
ン酸基を有するエチレン性不飽和単量体は、エチレン性
不飽和単量体中、1〜50重量%が好ましい。1重量%
未満では期待される硬化塗膜物性を十分に得ることが困
難であり、50重量%を越えると樹脂の増粘等が起こり
好ましくない。
【0011】(b)分子内に少なくともひとつのカルボ
ン酸エステル基を有するエチレン性不飽和単量体は特に
限定されるものではなく、例として、メチル(メタ)ア
クリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピ
ル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリ
レート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル
(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリ
レート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−
ペンチル(メタ)アクリレート、ネオペンチル(メタ)
アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n
−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレー
ト、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル
(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレー
ト、ベンジル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチ
レングリコールモノ(メタ)アクリレート(n=1〜3
0)、フェノキシポリエチレングリコールモノ(メタ)
アクリレート(n=1〜30)、片末端に(メタ)アク
リレート基を有するマクロモノマー、およびそれらの混
合物等が挙げられる。
【0012】(b)分子内に少なくともひとつのカルボ
ン酸エステル基を有するエチレン性不飽和単量体は、エ
チレン性不飽和単量体中、3〜98重量%が好ましい。
3重量%未満、および98重量%を越えると期待される
硬化塗膜物性を十分に得ることが困難であり好ましくな
い。
【0013】(c)分子内に少なくともひとつの水酸基
を有するエチレン性不飽和単量体は、特に限定されるも
のではなく、例えば、例えば、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセリン
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート(n=2〜50)、ポリカプロラ
クトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート(n
=1 〜6)、エポキシ(メタ)アクリレート、水酸基末
端ウレタン(メタ)アクリレート、およびその混合物等
が挙げられる。
【0014】(b)分子内に少なくともひとつの水酸基
を有するエチレン性不飽和単量体は、エチレン性不飽和
単量体中、1〜70重量%が好ましい。1重量%未満で
は期待される硬化塗膜物性を十分に得ることが困難であ
り、70重量%を越えると樹脂の増粘等が起こり好まし
くない。
【0015】さらに、上記(a)分子内に少なくともひ
とつのカルボン酸基を有するエチレン性不飽和単量体、
(b)分子内に少なくともひとつのカルボン酸エステル
基を有するエチレン性不飽和単量体、(c)分子内に少
なくともひとつの水酸基を有するエチレン性不飽和単量
体とを含有するエチレン性不飽和単量体組成物は必要に
応じてその他のエチレン性不飽和単量体を含有すること
もできる。その他のエチレン性不飽和単量体としては特
に限定されるものではなく、例として、スチレン、ビニ
ルトルエン、(メタ)アクリロニトリル、ビニルアセテ
ート等が挙げられる。
【0016】上記エチレン性不飽和単量体の重合は、開
始剤の存在下、不活性ガス気流下で50〜150℃で2
〜10時間かけて行われる。必要に応じて溶剤の存在下
で行っても差し支えない。
【0017】開始剤としては、ベンゾイルパーオキサイ
ド、クメンヒドロパーオキサイド、t−ブチルヒドロパ
ーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネー
ト、ジt−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキ
シベンゾエート等の有機過酸化物、2,2’−アゾビス
イソブチロニトリル等のアゾ化合物等が挙げられる。開
始剤はエチレン性不飽和単量体100重量部に対して好
ましくは1〜20重量部使用される。
【0018】上記、(A)エチレン性不飽和単量体を重
合せしめることにより得られる重合物に(B)4級アン
モニウム塩、4級ホスホニウム塩より選ばれるオニウム
塩を含有させることにより本発明の樹脂組成物が得られ
らる。
【0019】(B)4級アンモニウム塩、4級ホスホニ
ウム塩より選ばれるオニウム塩としては特に限定される
ものではなく、例として、窒素あるいはリン原子に結合
している置換基として、テトラメチル、テトラエチル、
テトラプロピル、テトラブチル、テトラヘキシル、テト
ラオクチル、テトラデシル、テトラヘキサデシル、トリ
メチルエチル、トリメチルオクチル、トリメチルドデシ
ル、トリメチルデシル、トリメチルドデシル、トリメチ
ルセチル、トリメチルベンジル、トリメチル2−ヒドロ
キシエチルアンモニウム、トリエチルヘキシル、トリエ
チルベンジル、ジメチルエチルセチル、ジメチルエチル
ヘキサデシル、ジメチルベンジルセチル、ジメチルヘキ
サデシルベンジル、ジメチルジデシル、ジメチルジドデ
シル、ジメチルジヘキサデシル、ジメチルジラウリル、
ジメチルジオクタデシル、ジメチルジステアリル、ジメ
チルジアリル等、4級塩のカウンターアニオンとして、
クロライド、ブロマイド、アイオダイド、ヒドロキシ
ド、アセテート、p−トルエンスルホネート、ハイドロ
ジェンサルフェート、ホスフェート、サルフェート等が
挙げられる。特に炭素数1〜4から選ばれるアルキル基
を有するテトラアルキルアンモニウムヒドロキシドが好
ましい。
【0020】(B)4級アンモニウム塩、4級ホスホニ
ウム塩より選ばれるオニウム塩は(A)エチレン性不飽
和単量体とを共重合せしめることにより得られる重合物
100重量部に対して、0.1〜20重量部であること
が好ましい。0.1重量部未満では期待される硬化塗膜
物性を十分に得ることが困難であり、20重量部を越え
ると塗膜中に残存するオニウム塩による耐水性の低下等
の塗膜物性の低下が起こり易く好ましくない。
【0021】上記、(A)エチレン性不飽和単量体を重
合せしめることにより得られる重合物はアンモニア、ア
ミン類等の塩基性物質を作用させて中和することにより
容易に水溶化ないしは水分散化し、本発明の水性樹脂組
成物が得られる。アミン類の代表的なものとしてモノエ
タノールアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、ジエ
チルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、ジプ
ロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルア
ミン、トリエタノールアミン、ブチルアミン、ジブチル
アミン、エチルヘキシルアミン、エチレンジアミン、プ
ロピレンジアミン、メチルエタノールアミン、ジメチル
エタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、モルホ
リン等が挙げられるが特にジメチルエタノールアミンが
好ましい。
【0022】上記、塩基性物質による中和反応は、
(A)エチレン性不飽和単量体を重合せしめることによ
り得られる重合物に(B)4級アンモニウム塩、4級ホ
スホニウム塩より選ばれるオニウム塩を混合する前でも
混合する後でも構わない。
【0023】本発明の樹脂組成物および水性樹脂組成物
は必要に応じて有機溶剤を含有させて用いることができ
る。さらに、本発明の樹脂組成物および水性樹脂組成物
は単独でも用いることができるが、必要であればその他
の樹脂成分を含有させて用いることもできる。例えば、
アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ウレ
タン樹脂等を挙げることができ、全固形分中、5〜95
重量%使用されることが好ましい。また、これらの水性
樹脂組成物には、必要に応じて着色等のための染料、顔
料、硬化物物性改良のための各種添加剤類、例えばフィ
ラー類、レベリング剤、硬化剤、難燃剤、増粘剤、水溶
性有機溶剤、滑性付与剤等を含有させることができる
【0024】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。なお、以下、「部」はすべて重量部を表す。
【0025】実施例1 セパラブル4口フラスコに温度制御用レギュレーター、
冷却管、撹拌装置を取り付けてブチルセロソルブ100
部を仕込み、約90℃に昇温し反応容器内を窒素置換し
た後、滴下管よりアクリル酸10部、2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート20部、メチルメタクリレート50
部、エチルアクリレート20部、有機過酸化物(日本油
脂社製「パーブチルO」)5部を2時間かけて滴下し
た。滴下終了後、更に3時間反応を継続した。重合終了
後、ブチルセロソルブ57部を留去し、固形分70%の
樹脂溶液を得た。得られた樹脂溶液100部にジメチル
アミノエタノール8.7部、テトラメチルアンモニウム
ヒドロキシド1.4部、水64.9部を十分に撹拌しな
がら添加し、水性樹脂組成物を得た。
【0026】実施例2 セパラブル4口フラスコに温度制御用レギュレーター、
冷却管、撹拌装置を取り付けてブチルセロソルブ100
部を仕込み、約90℃に昇温し反応容器内を窒素置換し
た後、滴下管よりメタクリル酸10部、2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート20部、メチルメタクリレート5
0部、エチルアクリレート20部、有機過酸化物(日本
油脂社製「パーブチルO」)5部を2時間かけて滴下し
た。滴下終了後、更に3時間反応を継続した。重合終了
後、ブチルセロソルブ57部を留去し、固形分70%の
樹脂溶液を得た。得られた樹脂溶液100部にジメチル
アミノエタノール7.2部、テトラブチルアンモニウム
ブロマイド1.4部、水66.4部を十分に撹拌しなが
ら添加し、水性樹脂組成物を得た。
【0027】実施例3 セパラブル4口フラスコに温度制御用レギュレーター、
冷却管、撹拌装置を取り付けてブチルセロソルブ100
部を仕込み、約90℃に昇温し反応容器内を窒素置換し
た後、滴下管よりアクリル酸2部、2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート2部、メチルメタクリレート70部、
エチルアクリレート26部、有機過酸化物(日本油脂社
製「パーブチルO」)5部を2時間かけて滴下した。滴
下終了後、更に3時間反応を継続した。重合終了後、ブ
チルセロソルブ57部を留去し、固形分70%の樹脂溶
液を得た。得られた樹脂溶液100部にジメチルアミノ
エタノール1.7部、テトラエチルアンモニウムヒドロ
キシド1.4部、水71.9部を十分に撹拌しながら添
加し、水性樹脂組成物を得た。
【0028】実施例4 セパラブル4口フラスコに温度制御用レギュレーター、
冷却管、撹拌装置を取り付けてブチルセロソルブ100
部を仕込み、約90℃に昇温し反応容器内を窒素置換し
た後、滴下管よりアクリル酸45部、2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート20部、スチレン30部、メチルメ
タクリレート5部、有機過酸化物(日本油脂社製「パー
ブチルO」)5部を2時間かけて滴下した。滴下終了
後、更に3時間反応を継続した。重合終了後、ブチルセ
ロソルブ57部を留去し、固形分70%の樹脂溶液を得
た。得られた樹脂溶液100部にジメチルアミノエタノ
ール11.7部、テトラメチルアンモニウムヒドロキシ
ド0.14部、水63.2部を十分に撹拌しながら添加
し、水性樹脂組成物を得た。
【0029】実施例5 セパラブル4口フラスコに温度制御用レギュレーター、
冷却管、撹拌装置を取り付けてブチルセロソルブ100
部を仕込み、約90℃に昇温し反応容器内を窒素置換し
た後、滴下管よりアクリル酸10部、4−ヒドロキシブ
チルアクリレート65部、メチルメタクリレート15
部、エチルアクリレート10部、有機過酸化物(日本油
脂社製「パーブチルO」)5部を2時間かけて滴下し
た。滴下終了後、更に3時間反応を継続した。重合終了
後、ブチルセロソルブ57部を留去し、固形分70%の
樹脂溶液を得た。得られた樹脂溶液100部にジメチル
アミノエタノール8.7部、テトラブチルアンモニウム
ヒドロキシド9.1部、水57.2部を十分に撹拌しな
がら添加し、水性樹脂組成物を得た。
【0030】比較例1 セパラブル4口フラスコに温度制御用レギュレーター、
冷却管、撹拌装置を取り付けてブチルセロソルブ100
部を仕込み、約90℃に昇温し反応容器内を窒素置換し
た後、滴下管よりアクリル酸10部、2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート20部、メチルメタクリレート50
部、エチルアクリレート20部、有機過酸化物(日本油
脂社製「パーブチルO」)5部を2時間かけて滴下し
た。滴下終了後、更に3時間反応を継続した。重合終了
後、ブチルセロソルブ57部を留去し、固形分70%の
樹脂溶液を得た。得られた樹脂溶液100部にジメチル
アミノエタノール8.7部、水66.3部を十分に撹拌
しながら添加し、水性樹脂組成物を得た。
【0031】比較例2 セパラブル4口フラスコに温度制御用レギュレーター、
冷却管、撹拌装置を取り付けてブチルセロソルブ100
部を仕込み、約90℃に昇温し反応容器内を窒素置換し
た後、滴下管よりアクリル酸2部、2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート2部、メチルメタクリレート70部、
エチルアクリレート26部、有機過酸化物(日本油脂社
製「パーブチルO」)5部を2時間かけて滴下した。滴
下終了後、更に3時間反応を継続した。重合終了後、ブ
チルセロソルブ57部を留去し、固形分70%の樹脂溶
液を得た。得られた樹脂溶液100部にジメチルアミノ
エタノール1.7部、p−トルエンスルホン酸1.4
部、水71.9部を十分に撹拌しながら添加し、水性樹
脂組成物を得た。
【0032】比較例3 セパラブル4口フラスコに温度制御用レギュレーター、
冷却管、撹拌装置を取り付けてブチルセロソルブ100
部を仕込み、約90℃に昇温し反応容器内を窒素置換し
た後、滴下管よりアクリル酸0.5部、2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート0.5部、メチルメタクリレート
50部、エチルアクリレート49部、有機過酸化物(日
本油脂社製「パーブチルO」)5部を2時間かけて滴下
した。滴下終了後、更に3時間反応を継続した。重合終
了後、ブチルセロソルブ57部を留去し、固形分70%
の樹脂溶液を得た。得られた樹脂溶液100部にジメチ
ルアミノエタノール0.5部、テトラメチルアンモニウ
ムヒドロキシド0.04部、水74.5部を十分に撹拌
しながら添加し、水性樹脂組成物を得た。
【0033】比較例4 セパラブル4口フラスコに温度制御用レギュレーター、
冷却管、撹拌装置を取り付けてブチルセロソルブ100
部を仕込み、約90℃に昇温し反応容器内を窒素置換し
た後、滴下管よりアクリル酸70部、2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート20部、メチルメタクリレート10
部、有機過酸化物(日本油脂社製「パーブチルO」)5
部を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反
応を継続した。重合終了後、ブチルセロソルブ57部を
留去し、固形分70%の樹脂溶液を得た。得られた樹脂
溶液100部にジメチルアミノエタノール12.1部、
テトラメチルアンモニウムヒドロキシド21部、水4
1.9部を十分に撹拌しながら添加し、水性樹脂組成物
を得た。
【0034】以上の実施例1〜5、比較例1〜4で得ら
れた水性樹脂組成物の室温3ヶ月間保存後の粘度変化を
評価した。また、これらの水性樹脂組成物をワイヤーバ
ーコーターにより乾燥塗膜厚が約10μmになるように
ティンフリースチール板に塗布し、200℃5分間乾燥
して得られた塗膜について密着性、耐沸水性の評価を行
った結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】(注1)碁盤目セロテープ剥離試験で剥離
せずに残ったマス目の数の割合で評価した。 (注2)沸水中に30分間浸漬後の被膜の状態を目視に
て評価した。
【0037】
【発明の効果】かくして得られた水性樹脂組成物は経時
保存安定性に優れ、良好な基材密着性、耐水性等をその
硬化塗膜にもち、水性塗料用を始め、水性インキ用、接
着剤並びにシーリング剤用などのバインダーとして、広
範な用途に利用することができ、工業上極めて有用であ
ることがわかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 133/00 C09D 133/00 // C09D 5/00 5/00 A (72)発明者 真下 幸文 東京都中央区京橋二丁目3番13号東洋イン キ製造株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)(a)分子内に少なくともひとつの
    カルボン酸基を有するエチレン性不飽和単量体、(b)
    分子内に少なくともひとつのカルボン酸エステル基を有
    するエチレン性不飽和単量体、(c)分子内に少なくと
    もひとつの水酸基を有するエチレン性不飽和単量体、を
    含有するエチレン性不飽和単量体組成物を共重合せしめ
    ることにより得られる重合物、および(B)4級アンモ
    ニウム塩、4級ホスホニウム塩より選ばれるオニウム塩
    を含有することを特徴とする樹脂組成物。
  2. 【請求項2】(B)4級アンモニウム塩、4級ホスホニ
    ウム塩より選ばれるオニウム塩が、炭素数1〜4から選
    ばれるアルキル基を有するテトラアルキルアンモニウム
    ヒドロキシドであることを特徴とする請求項1記載の樹
    脂組成物。
  3. 【請求項3】エチレン性不飽和単量体中、(a)分子内
    に少なくともひとつのカルボン酸基を有するエチレン性
    不飽和単量体を1〜50重量%、(b)分子内に少なく
    ともひとつのカルボン酸エステル基を有するエチレン性
    不飽和単量体を3〜98重量%、(c)分子内に少なく
    ともひとつの水酸基を有するエチレン性不飽和単量体を
    1〜70重量%含有し、かつ、(A)エチレン性不飽和
    単量体組成物を共重合せしめることにより得られる重合
    物100重量部に対して、(B)4級アンモニウム塩、
    4級ホスホニウム塩より選ばれるオニウム塩が0.1〜
    20重量部であることを特徴とする請求項1または2記
    載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】請求項1〜3いずれか記載の樹脂組成物を
    含んでなる水性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】請求項1〜4いずれか記載の樹脂組成物ま
    たは水性樹脂組成物の硬化物。
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