JPH11302494A - 水性樹脂組成物および該水性樹脂組成物を用いた硬化物 - Google Patents

水性樹脂組成物および該水性樹脂組成物を用いた硬化物

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JPH11302494A
JPH11302494A JP10886098A JP10886098A JPH11302494A JP H11302494 A JPH11302494 A JP H11302494A JP 10886098 A JP10886098 A JP 10886098A JP 10886098 A JP10886098 A JP 10886098A JP H11302494 A JPH11302494 A JP H11302494A
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JP
Japan
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molecule
ethylenically unsaturated
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unsaturated monomer
resin composition
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Application number
JP10886098A
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English (en)
Inventor
Yoshiko Suzuki
美子 鈴木
Mitsuo Yoshida
光男 吉田
Naotoshi Nakamura
尚稔 中村
Yukifumi Mashita
幸文 真下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】各種水性塗料用を始め、水性インキ、接着剤並
びにシーリング剤用などとして、広範な用途に利用し得
る水性樹脂組成物および該水性樹脂組成物の硬化物を提
供すること。 【解決手段】(A)分子内に2個のカルボン酸基を有す
るエチレン性不飽和単量体に基づく繰り返し単位を有す
る重合物、(B)分子内に2個以上の水酸基を有する化
合物、および(C)4級アンモニウム塩、4級ホスホニ
ウム塩より選ばれるオニウム塩を含有することを特徴と
する水性樹脂組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規にして有用なる
水性樹脂組成物およびそれらの硬化物に関するものであ
る。本発明の水性樹脂組成物は、各種水性塗料用を始
め、水性インキ、接着剤並びにシーリング剤用などとし
て、広範な用途に利用し得るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、広範に使用されている溶剤型塗料
は塗装工程中に有機溶剤が排出されるが、近年、環境保
全、人体への有害性および省エネルギーの観点からこれ
らの有機溶剤排出量の低減化が要求されており、塗料の
水性化が進められている。
【0003】さらに、一液型の水性熱硬化型塗料におい
ては、熱硬化性と経時保存安定の両者を満足することが
課題となっており、上記課題を解決するものとして、ア
ミノ樹脂やブロックイソシアネート化合物を用いた塗料
が多用されている。しかしながら、アミノ樹脂を用いた
塗料においては塗装焼き付け工程におけるホルマリンの
脱離による作業安全性の悪化が、またブロックイソシア
ネート化合物においては塗料の高コスト化等が問題とな
っている。さらに、これらの塗料においては、アミノ樹
脂やブロックイソシアネート化合物中に容易に水性化成
分を導入することが困難であり、水性塗料の経時保存安
定性に問題を生じやすかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者等は、
上記の問題を解決するべく鋭意検討した結果、経時保存
安定性に優れ、さらに加熱硬化により形成される塗膜が
良好な基材密着性や耐水性等の塗膜物性を発現すること
が可能な水性樹脂組成物を合成することに成功した。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、(A)分
子内に2個のカルボン酸基を有するエチレン性不飽和単
量体に基づく繰り返し単位を有する重合物、(B)分子
内に2個以上の水酸基を有する化合物、および(C)4
級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩より選ばれるオ
ニウム塩を含有することを特徴とする水性樹脂組成物で
ある。第2の発明は、分子内に2個のカルボン酸基を有
するエチレン性不飽和単量体に基づく繰り返し単位が、
分子内に2個のカルボン酸基を有するエチレン性不飽和
単量体を共重合せしめることにより得られることを特徴
とする第1発明記載の水性樹脂組成物である。
【0006】第3の発明は、分子内に2個のカルボン酸
基を有するエチレン性不飽和単量体に基づく繰り返し単
位が、分子内に1個のカルボン酸無水物基を有するエチ
レン性不飽和単量体を共重合せしめた後に酸無水物基を
水または塩基性物質により開環せしめることにより得ら
れることを特徴とする第1発明記載の水性樹脂組成物で
ある。第4の発明は、分子内に2個のカルボン酸基を有
するエチレン性不飽和単量体に基づく繰り返し単位が、
イタコン酸を共重合せしめることにより得られることを
特徴とする第2発明記載の水性樹脂組成物である。
【0007】第5の発明は、(C)4級アンモニウム
塩、4級ホスホニウム塩より選ばれるオニウム塩が、炭
素数1〜4から選ばれるアルキル基を有するテトラアル
キルアンモニウムヒドロキシドであることを特徴とする
第1〜第4発明いずれか記載の水性樹脂組成物である。
第6の発明は、(A)重合物中、分子内に2個のカルボ
ン酸基を有するエチレン性不飽和単量体に基づく繰り返
し単位を1〜50重量%含有し、かつ、全固形分中、
(A)重合物が3〜98.9重量%、(B)分子内に2
個以上の水酸基を有する化合物が1〜97重量%、
(C)4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩より選
ばれるオニウム塩が0.1〜17重量%であることを特
徴とする第1〜第5発明いずれか記載の水性樹脂組成物
である。
【0008】第7の発明は、第1〜第6発明いずれか記
載の樹脂組成物または水性樹脂組成物を用いた硬化物で
ある。
【0009】本発明の水性樹脂組成物は経時保存安定性
に優れ、さらに加熱硬化により形成される塗膜が良好な
基材密着性や耐水性等の塗膜物性を有するものである。
【0010】本発明の機構については不明だが、4級ア
ンモニウム塩、4級ホスホニウム塩より選ばれるオニウ
ム塩が、二塩基酸基と水酸基との反応に対して良好な触
媒活性を有することを見出し、本発明に至ったものであ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる(A)分子内
に2個のカルボン酸基を有するエチレン性不飽和単量体
に基づく繰り返し単位を有する重合物は、分子内に2個
のカルボン酸基を有するエチレン性不飽和単量体を共重
合せしめることにより、およびまたは分子内に1個のカ
ルボン酸無水物基を有するエチレン性不飽和単量体を共
重合せしめた後に酸無水物基を水または塩基性物質によ
り開環せしめることにより得ることができる。
【0012】分子内に2個のカルボン酸基を有するエチ
レン性不飽和単量体は、特に限定されるものではなく、
例えば、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、グルタコ
ン酸、テトラヒドロフタル酸、およびそれらの混合物等
が挙げられるが、特にイタコン酸が好ましい。
【0013】分子内に1個のカルボン酸無水物基を有す
るエチレン性不飽和単量体は、特に限定されるものでは
なく、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水
グルタコン酸、無水テトラヒドロフタル酸等が挙げられ
る。
【0014】(A)重合物中、分子内に2個のカルボン
酸基を有するエチレン性不飽和単量体に基づく繰り返し
単位は1〜50重量%が好ましい。すなわち、分子内に
2個のカルボン酸基を有するエチレン性不飽和単量体、
およびまたは分子内に1個のカルボン酸無水物基を有す
るエチレン性不飽和単量体は、エチレン性不飽和単量体
中、1〜50重量%が好ましい。1重量%未満では期待
される塗膜物性を十分に得ることが困難であり、50重
量%を越えると樹脂の増粘等が起こり好ましくない。
【0015】さらに、上記、分子内に2個のカルボン酸
基を有するエチレン性不飽和単量体、およびまたは分子
内に1個のカルボン酸無水物基を有するエチレン性不飽
和単量体はその他のエチレン性不飽和単量体と共重合さ
れるものであるが、その他のエチレン性不飽和単量体と
しては特に限定されるものではなく、例として、(メ
タ)アクリル酸、アルキル(メタ)アクリレート、スチ
レン、ビニルトルエン、(メタ)アクリロニトリル、ビ
ニルアセテート等が挙げられる。分子内に1個のカルボ
ン酸無水物基を有するエチレン性不飽和単量体を共重合
するときには、水酸基等の酸無水物基と反応性を有する
官能基を含有しないエチレン性不飽和単量体が好まし
い。
【0016】上記エチレン性不飽和単量体の重合は、開
始剤の存在下、不活性ガス気流下で50〜150℃で2
〜10時間かけて行われる。必要に応じて溶剤の存在下
で行っても差し支えないが、分子内に1個のカルボン酸
無水物基を有するエチレン性不飽和単量体を共重合する
ときには、水酸基等の酸無水物基と反応性を有する官能
基を含有しない溶剤が好ましい。
【0017】開始剤としては、ベンゾイルパーオキサイ
ド、クメンヒドロパーオキサイド、t−ブチルヒドロパ
ーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネー
ト、ジt−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキ
シベンゾエート等の有機過酸化物、2,2’−アゾビス
イソブチロニトリル等のアゾ化合物等が挙げられる。開
始剤はエチレン性不飽和単量体100重量部に対して好
ましくは1〜20重量部使用される。
【0018】(A)分子内に2個のカルボン酸基を有す
るエチレン性不飽和単量体に基づく繰り返し単位を有す
る重合物は、全固形分中、3〜98.9重量%であるこ
とが好ましい。3重量%未満、および98.9重量%を
越えると期待される塗膜物性を十分に得ることが困難で
あり、好ましくない。
【0019】本発明で用いられる(A)分子内に2個の
カルボン酸基を有するエチレン性不飽和単量体に基づく
繰り返し単位を有する重合物は、上記分子内に2個のカ
ルボン酸基を有するエチレン性不飽和単量体を共重合せ
しめることにより、およびまたは上記分子内に1個のカ
ルボン酸無水物基を有するエチレン性不飽和単量体を共
重合せしめた後に酸無水物基を水または塩基性物質によ
り開環せしめることにより得ることができる。
【0020】分子内に1個のカルボン酸無水物基を有す
るエチレン性不飽和単量体を共重合せしめた後に酸無水
物基を水または塩基性物質により開環せしめる方法とし
ては特に限定されるものではなく、例として、酸無水物
基と当モル以上の水あるいは塩基性物質の存在下、20
〜150℃で行われる。必要に応じて溶剤の存在下で行
っても差し支えないが、水酸基等の酸無水物基と反応性
を有する官能基を含有しない溶剤が好ましい。
【0021】このとき用いられる塩基性物質としては特
に限定されるものではないが、活性水素を含有しない一
官能性の塩基性物質が望ましい。例として、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、トリエチルアミン、トリプロ
ピルアミン、トリブチルアミン、ジメチルベンジルアミ
ン等が挙げられる。
【0022】また、上記、塩基性物質は酸無水物基に水
を作用させて開環させるときの触媒としても用いること
ができる。
【0023】上記、(A)分子内に2個のカルボン酸基
を有するエチレン性不飽和単量体に基づく繰り返し単位
を有する重合物はアンモニア、アミン類等の塩基性物質
を作用させて中和することにより容易に水溶化ないしは
水分散化し、本発明の水性樹脂組成物が得られる。アミ
ン類の代表的なものとしてモノエタノールアミン、エチ
ルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチ
ルアミン、プロピルアミン、ジプロピルアミン、イソプ
ロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリエタノール
アミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、エチルヘキシ
ルアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、メ
チルエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジ
エチルエタノールアミン、モルホリン等が挙げられるが
特にジメチルエタノールアミンが好ましい。
【0024】上記、塩基性物質による中和反応は、
(A)エチレン性不飽和単量体を重合せしめることによ
り得られる重合物に(B)分子内に2個以上の水酸基を
有する化合物および(C)4級アンモニウム塩、4級ホ
スホニウム塩より選ばれるオニウム塩を混合する前でも
混合する後でも構わない。
【0025】(B)分子内に2個以上の水酸基を有する
化合物としては特に限定されるものではなく、要求され
る塗膜物性に応じて適宜選択される。例として、エチレ
ングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プ
ロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチ
ルグリコール、イソプレングリコール、1,6−ヘキサ
ンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、
2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、
スピログリコール、1,2−シクロペンタンジオール等
のアルキレングリコール、グリセリン、トリメチロール
プロパン、ペンタエリスリトール、ポリエチレングリコ
ール、ポリプロピレンレングリコール、ポリテトラエメ
チレングリコール、ポリエチレングリコール変性ビスフ
ェノール化合物、ポリカーボネートジオール、水酸基含
有ポリエチレン、水酸基含有ポリプロピレン、水酸基含
有ポリブタジエン、ポリ水酸基含有ポリエステル、水酸
基含有ポリウレタン、水添エポキシ樹脂、脂肪酸変性エ
ポキシ樹脂、リン酸変性エポキシ樹脂、アミン変性エポ
キシ樹脂、水酸基含有アミノ樹脂、水酸基含有変性メラ
ミン、水酸基含有イソシアヌレート化合物、水酸基含有
シリコーン樹脂、水酸基含有エチレン性不飽和単量体を
共重合せしめることにより得られる重合物、多糖類、お
よびこれらの混合物等が挙げられる。
【0026】(B)分子内に2個以上の水酸基を有する
化合物は、全固形分中、1〜97重量%であることが好
ましい。1重量%未満、および97重量%を越えると期
待される塗膜物性を十分に得ることが困難であり、好ま
しくない。
【0027】上記、(A)分子内に2個のカルボン酸基
を有するエチレン性不飽和単量体に基づく繰り返し単位
を有する重合物、および(B)分子内に2個以上の水酸
基を有する化合物に(C)4級アンモニウム塩、4級ホ
スホニウム塩より選ばれるオニウム塩を含有させること
により本発明の樹脂組成物が得られる。
【0028】(C)4級アンモニウム塩、4級ホスホニ
ウム塩より選ばれるオニウム塩としては特に限定される
ものではなく、例として、窒素あるいはリン原子に結合
している置換基として、テトラメチル、テトラエチル、
テトラプロピル、テトラブチル、テトラヘキシル、テト
ラオクチル、テトラデシル、テトラヘキサデシル、トリ
メチルエチル、トリメチルオクチル、トリメチルドデシ
ル、トリメチルデシル、トリメチルドデシル、トリメチ
ルセチル、トリメチルベンジル、トリメチル2−ヒドロ
キシエチルアンモニウム、トリエチルヘキシル、トリエ
チルベンジル、ジメチルエチルセチル、ジメチルエチル
ヘキサデシル、ジメチルベンジルセチル、ジメチルヘキ
サデシルベンジル、ジメチルジデシル、ジメチルジドデ
シル、ジメチルジヘキサデシル、ジメチルジラウリル、
ジメチルジオクタデシル、ジメチルジステアリル、ジメ
チルジアリル等、4級塩のカウンターアニオンとして、
クロライド、ブロマイド、アイオダイド、ヒドロキシ
ド、アセテート、p−トルエンスルホネート、ハイドロ
ジェンサルフェート、ホスフェート、サルフェート等が
挙げられる。特に炭素数1〜4から選ばれるアルキル基
を有するテトラアルキルアンモニウムヒドロキシドが好
ましい。
【0029】(C)4級アンモニウム塩、4級ホスホニ
ウム塩より選ばれるオニウム塩は全固形分中、0.1〜
17重量%であることが好ましい。0.1重量%未満で
は期待される硬化塗膜物性を十分に得ることが困難であ
り、17重量%を越えると塗膜中に残存するオニウム塩
による耐水性の低下等の塗膜物性の低下が起こり易く好
ましくない。
【0030】本発明の水性樹脂組成物は必要に応じて水
性有機溶剤を含有させて用いることができる。さらに、
本発明の水性樹脂組成物は単独でも用いることができる
が、必要であればその他の樹脂成分を含有させて用いる
こともできる。例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、
ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂等を挙げることがで
き、全固形分中、5〜95重量%使用されることが好ま
しい。また、これらの水性樹脂組成物には、必要に応じ
て着色等のための染料、顔料、硬化物物性改良のための
各種添加剤類、例えばフィラー類、レベリング剤、硬化
剤、難燃剤、増粘剤、滑性付与剤等を含有させることが
できる
【0031】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。なお、以下、「部」はすべて重量部を表す。
【0032】実施例の前に樹脂溶液の製造例を示す。 製造例1 セパラブル4口フラスコに温度制御用レギュレーター、
冷却管、撹拌装置を取り付けてブチルセロソルブ100
部を仕込み、約90℃に昇温し反応容器内を窒素置換し
た後、滴下管より2−ヒドロキシエチルメタクリレート
30部、スチレン30部、エチルアクリレート40部、
有機過酸化物(日本油脂社製「パーブチルO」)5部を
2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を
継続した。重合終了後、ブチルセロソルブ57部を留去
し、固形分70%の樹脂溶液(B1)を得た。
【0033】製造例2 セパラブル4口フラスコに温度制御用レギュレーター、
冷却管、撹拌装置を取り付けてブチルセロソルブ100
部を仕込み、約90℃に昇温し反応容器内を窒素置換し
た後、滴下管より2−ヒドロキシエチルメタクリレート
10部、スチレン40部、エチルアクリレート50部、
有機過酸化物(日本油脂社製「パーブチルO」)5部を
2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を
継続した。重合終了後、ブチルセロソルブ57部を留去
し、固形分70%の樹脂溶液(B2)を得た。
【0034】実施例1 セパラブル4口フラスコに温度制御用レギュレーター、
冷却管、撹拌装置を取り付けてブチルセロソルブ100
部を仕込み、約90℃に昇温し反応容器内を窒素置換し
た後、滴下管よりイタコン酸15部、スチレン50部、
エチルアクリレート35部、有機過酸化物(日本油脂社
製「パーブチルO」)5部を2時間かけて滴下した。滴
下終了後、更に3時間反応を継続した。重合終了後、ブ
チルセロソルブ57部を留去し、固形分70%の樹脂溶
液(A1)を得た。得られた樹脂溶液(A1)71.4
部に製造例1で得られた水酸基含有樹脂溶液(B1)6
8.6部、ジメチルアミノエタノール10.3部、テト
ラメチルアンモニウムヒドロキシド2部、水97.7部
を十分に撹拌しながら添加し、水性樹脂組成物を得た。
【0035】実施例2 セパラブル4口フラスコに温度制御用レギュレーター、
冷却管、撹拌装置を取り付けてプロピレングリコールモ
ノメチルアセテート100部を仕込み、約90℃に昇温
し反応容器内を窒素置換した後、滴下管より無水マレイ
ン酸10部、スチレン50部、エチルアクリレート40
部、有機過酸化物(日本油脂社製「パーブチルO」)5
部を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反
応を継続した。重合終了後、トリエチルアミン5部、水
60部を添加し、90℃で3時間撹拌した。その後、プ
ロピレングリコールモノメチルアセテート65部を留去
し、固形分50%の樹脂溶液(A2)を得た。得られた
樹脂溶液(A2)180部に水酸基含有イソシアヌレー
ト化合物(日産化学工業社製「タナック」)10部、ジ
メチルアミノエタノール11.4部、テトラブチルアン
モニウムブロマイド2部、水46.6部を十分に撹拌し
ながら添加し、水性樹脂組成物を得た。
【0036】実施例3 セパラブル4口フラスコに温度制御用レギュレーター、
冷却管、撹拌装置を取り付けてブチルセロソルブ100
部を仕込み、約90℃に昇温し反応容器内を窒素置換し
た後、滴下管よりイタコン酸15部、スチレン50部、
エチルアクリレート35部、有機過酸化物(日本油脂社
製「パーブチルO」)5部を2時間かけて滴下した。滴
下終了後、更に3時間反応を継続した。重合終了後、ブ
チルセロソルブ57部を留去し、固形分70%の樹脂溶
液(A1)を得た。得られた樹脂溶液(A1)71.4
部に製造例1で得られた水酸基含有樹脂溶液(B1)6
8.6部、ジメチルアミノエタノール10.3部、テト
ラメチルアンモニウムヒドロキシド2部、水97.7部
を十分に撹拌しながら添加し、水性樹脂組成物を得た。
【0037】実施例4 セパラブル4口フラスコに温度制御用レギュレーター、
冷却管、撹拌装置を取り付けてブチルセロソルブ100
部を仕込み、約90℃に昇温し反応容器内を窒素置換し
た後、滴下管よりイタコン酸15部、スチレン50部、
エチルアクリレート35部、有機過酸化物(日本油脂社
製「パーブチルO」)5部を2時間かけて滴下した。滴
下終了後、更に3時間反応を継続した。重合終了後、ブ
チルセロソルブ57部を留去し、固形分70%の樹脂溶
液(A1)を得た。得られた樹脂溶液(A1)71.4
部に製造例1で得られた水酸基含有樹脂溶液(B1)6
8.6部、ジメチルアミノエタノール10.3部、テト
ラメチルアンモニウムヒドロキシド2部、水97.7部
を十分に撹拌しながら添加し、水性樹脂組成物を得た。
【0038】実施例5 セパラブル4口フラスコに温度制御用レギュレーター、
冷却管、撹拌装置を取り付けてブチルセロソルブ100
部を仕込み、約90℃に昇温し反応容器内を窒素置換し
た後、滴下管よりイタコン酸15部、スチレン40部、
エチルアクリレート45部、有機過酸化物(日本油脂社
製「パーブチルO」)5部を2時間かけて滴下した。滴
下終了後、更に3時間反応を継続した。重合終了後、ブ
チルセロソルブ57部を留去し、固形分70%の樹脂溶
液(A5)を得た。得られた樹脂溶液(A5)85.7
部にエチレングリコール変性ビスフェノールA25部、
ジメチルアミノエタノール12.3部、テトラブチルア
ンモニウムヒドロキシド15部、水112部を十分に撹
拌しながら添加し、水性樹脂組成物を得た。
【0039】比較例1 セパラブル4口フラスコに温度制御用レギュレーター、
冷却管、撹拌装置を取り付けてブチルセロソルブ100
部を仕込み、約90℃に昇温し反応容器内を窒素置換し
た後、滴下管よりイタコン酸15部、スチレン50部、
エチルアクリレート35部、有機過酸化物(日本油脂社
製「パーブチルO」)5部を2時間かけて滴下した。滴
下終了後、更に3時間反応を継続した。重合終了後、ブ
チルセロソルブ57部を留去し、固形分70%の樹脂溶
液(A1)を得た。得られた樹脂溶液(A1)71.4
部に製造例1で得られた水酸基含有樹脂溶液(B1)6
8.6部、ジメチルアミノエタノール10.3部、水9
9.7部を十分に撹拌しながら添加し、水性樹脂組成物
を得た。
【0040】0000比較例2 セパラブル4口フラスコに温度制御用レギュレーター、
冷却管、撹拌装置を取り付けてブチルセロソルブ100
部を仕込み、約90℃に昇温し反応容器内を窒素置換し
た後、滴下管よりイタコン酸2部、スチレン70部、エ
チルアクリレート28部、有機過酸化物(日本油脂社製
「パーブチルO」)5部を2時間かけて滴下した。滴下
終了後、更に3時間反応を継続した。重合終了後、ブチ
ルセロソルブ57部を留去し、固形分70%の樹脂溶液
(A3)を得た。得られた樹脂溶液(A3)138.6
部に製造例1で得られた水酸基含有樹脂溶液(B1)
2.9部、ジメチルアミノエタノール2.7部、p−ト
ルエンスルホン酸1部、水104.8部を十分に撹拌し
ながら添加し、水性樹脂組成物を得た。
【0041】比較例3 セパラブル4口フラスコに温度制御用レギュレーター、
冷却管、撹拌装置を取り付けてブチルセロソルブ100
部を仕込み、約90℃に昇温し反応容器内を窒素置換し
た後、滴下管よりイタコン酸0.5部、スチレン50
部、エチルアクリレート49.5部、有機過酸化物(日
本油脂社製「パーブチルO」)5部を2時間かけて滴下
した。滴下終了後、更に3時間反応を継続した。重合終
了後、ブチルセロソルブ57部を留去し、固形分70%
の樹脂溶液(A6)を得た。得られた樹脂溶液(A6)
2.9部に製造例1で得られた水酸基含有樹脂溶液(B
1)139.9部、ジメチルアミノエタノール0.1
部、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド0.05
部、水107.1部を十分に撹拌しながら添加し、水性
樹脂組成物を得た。
【0042】比較例4 セパラブル4口フラスコに温度制御用レギュレーター、
冷却管、撹拌装置を取り付けてブチルセロソルブ100
部を仕込み、約90℃に昇温し反応容器内を窒素置換し
た後、滴下管よりイタコン酸70部、スチレン10部、
エチルアクリレート20部、有機過酸化物(日本油脂社
製「パーブチルO」)5部を2時間かけて滴下した。滴
下終了後、更に3時間反応を継続した。重合終了後、ブ
チルセロソルブ57部を留去し、固形分70%の樹脂溶
液(A7)を得た。得られた樹脂溶液(A7)92.9
部に製造例1で得られた水酸基含有樹脂溶液(B1)
7.1部、ジメチルアミノエタノール12.5部、テト
ラメチルアンモニウムヒドロキシド30部、水107.
5部を十分に撹拌しながら添加し、水性樹脂組成物を得
た。
【0043】以上の実施例1〜5、比較例1〜4で得ら
れた水性樹脂組成物の室温3ヶ月間保存後の粘度変化を
評価した。また、これらの水性樹脂組成物をワイヤーバ
ーコーターにより乾燥塗膜厚が約10μmになるように
ティンフリースチール板に塗布し、160℃10分間乾
燥して得られた塗膜について密着性、耐沸水性の評価を
行った結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】(注1)碁盤目セロテープ剥離試験で剥離
せずに残ったマス目の数の割合で評価した。 (注2)沸水中に30分間浸漬後の被膜の状態を目視に
て評価した。
【0046】
【発明の効果】かくして得られた水性樹脂組成物は経時
保存安定性に優れ、良好な基材密着性、耐水性等をその
硬化塗膜にもち、水性塗料用を始め、水性インキ用、接
着剤並びにシーリング剤用などのバインダーとして、広
範な用途に利用することができ、工業上極めて有用であ
ることがわかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 11/00 C09D 11/00 135/00 135/00 C09J 135/00 C09J 135/00 C09K 3/10 C09K 3/10 E (72)発明者 真下 幸文 東京都中央区京橋二丁目3番13号東洋イン キ製造株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)分子内に2個のカルボン酸基を有す
    るエチレン性不飽和単量体に基づく繰り返し単位を有す
    る重合物、(B)分子内に2個以上の水酸基を有する化
    合物、および(C)4級アンモニウム塩、4級ホスホニ
    ウム塩より選ばれるオニウム塩を含有することを特徴と
    する水性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】分子内に2個のカルボン酸基を有するエチ
    レン性不飽和単量体に基づく繰り返し単位が、分子内に
    2個のカルボン酸基を有するエチレン性不飽和単量体を
    共重合せしめることにより得られることを特徴とする請
    求項1記載の水性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】分子内に2個のカルボン酸基を有するエチ
    レン性不飽和単量体に基づく繰り返し単位が、分子内に
    1個のカルボン酸無水物基を有するエチレン性不飽和単
    量体を共重合せしめた後に酸無水物基を水または塩基性
    物質により開環せしめることにより得られることを特徴
    とする請求項1記載の水性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】分子内に2個のカルボン酸基を有するエチ
    レン性不飽和単量体に基づく繰り返し単位が、イタコン
    酸を共重合せしめることにより得られることを特徴とす
    る請求項2記載の水性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】(C)4級アンモニウム塩、4級ホスホニ
    ウム塩より選ばれるオニウム塩が、炭素数1〜4から選
    ばれるアルキル基を有するテトラアルキルアンモニウム
    ヒドロキシドであることを特徴とする請求項1〜4いず
    れか記載の水性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】(A)重合物中、分子内に2個のカルボン
    酸基を有するエチレン性不飽和単量体に基づく繰り返し
    単位を1〜50重量%含有し、かつ、全固形分中、
    (A)重合物が3〜98.9重量%、(B)分子内に2
    個以上の水酸基を有する化合物が1〜97重量%、
    (C)4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩より選
    ばれるオニウム塩が0.1〜17重量%であることを特
    徴とする請求項1〜5いずれか記載の水性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】請求項1ないし6いずれか記載の水性樹脂
    組成物を用いた硬化物。
JP10886098A 1998-04-20 1998-04-20 水性樹脂組成物および該水性樹脂組成物を用いた硬化物 Pending JPH11302494A (ja)

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