JPH11301302A - 車両の左右駆動力配分装置 - Google Patents

車両の左右駆動力配分装置

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JPH11301302A
JPH11301302A JP11027098A JP11027098A JPH11301302A JP H11301302 A JPH11301302 A JP H11301302A JP 11027098 A JP11027098 A JP 11027098A JP 11027098 A JP11027098 A JP 11027098A JP H11301302 A JPH11301302 A JP H11301302A
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JP
Japan
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hydraulic
switching valve
pump
valve
flow path
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JP11027098A
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English (en)
Inventor
Naoto Fukushima
直人 福島
Takashi Tanaka
孝始 田中
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
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Unisia Jecs Corp
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  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
  • Motor Power Transmission Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 左右駆動力の配分に加えて、必要に応じて確
実なデフロックを得られるようにする。 【解決手段】 差動装置30の車軸38とデフケース7
の間にプランジャモータ43を介装する。プランジャポ
ンプ44とプランジャモータ43を接続する油圧回路に
流路切換弁62を介装する。モータ43の各給排ポート
51a,51bと流路切換弁62を夫々接続する油路内
に逆止弁付き切換弁66を介装する。逆止弁付き切換弁
66は、モータ43から流路切換弁62側への作動油の
流れを阻止する逆止弁モードjと、作動油の自由な流通
を許容する開放モードiを持つ。デフロック時には両方
の切換弁66を逆止弁モードiにする。このとき、ポン
プ44側の作動油は流路切換弁62を通してポンプ吸入
側にリークすることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、左右の車輪に対す
る駆動力の配分の割合を積極的に制御することのできる
車両の左右駆動力配分装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の左右駆動力配分装置として、従
来、図4に示すようなものが案出されている。
【0003】この左右駆動力配分装置は、差動装置1
に、左右の車軸2,3間に相対的な回転力を付与する油
圧モータ4が組み込まれ、車両の旋回時等に油圧モータ
4を作動させることで、外側車輪5(または6)に内側
車輪6(または5)よりも大きな回転力を付与して車両
にヨーモーメントを生じさせるようになっている。
【0004】具体的には、エンジンからの駆動力を受け
て回転するデフケース7と、このデフケース7内に回転
自在に支持されたデフピニオン8と、左右の車軸2,3
に夫々結合される一方でデフケース7内でデフピニオン
8に左右両側から噛合された一対のサイドギヤ9,10
を備えた周知の差動装置1に可逆式の油圧モータ4を組
み込んだもので、油圧モータ4のモータハウジング11
がデフケース7に固定される一方で、油圧モータ4の回
転軸部12が一方の車軸2に結合されている。
【0005】そして、油圧モータ4に作動油を供給する
油圧ポンプ13は、車両に固定設置されるデフハウジン
グ14とエンジンの駆動力を受けて回転するデフケース
7の間に設けられており、推進軸15からデフケース7
に回転力が伝達されると、デフケース7の回転に伴って
作動油を吐出するようになっている。また、油圧ポンプ
13と油圧モータ4を接続する油圧回路16には、コン
トローラ17によって制御される圧力制御弁18と流路
切換弁19が介装されており、車両の走行状況に応じて
供給圧と油圧モータ4の回転方向がこれらの弁18,1
9によって適宜制御されるようになっている。
【0006】この左右駆動力配分装置の場合、流路切換
弁19は、駆動力配分時に油圧ポンプ13の吐出作動油
を油圧モータ4の一方の給排ポートP1に供給する供給
モードaと、他方の給排ポートP2に供給する供給モー
ドbと、通常デフ作動時に油圧ポンプ13の吐出部と吸
入部間、油圧モータ4の給排ポートP1,P2間を夫々連
通させる還流モードcとを備えている。そして、流路切
換弁19が還流モードcに切り換えられたときには、油
圧モータ4の給排ポートP1,P2間が互いに連通するた
め、油圧モータ4は正逆いずれの方向にも自由に回転で
きるようになり、その結果、差動装置1は本来通り機能
して左右の車輪5,6の回転差を吸収するようになる。
【0007】尚、この類似技術は、例えば特公平7−1
8481号公報等に示されている。
【0008】しかしながら、上記の左右駆動力配分装置
は油圧モータ4の回転をロックする機能を持たないた
め、雪道発進時や雪道登坂時等に所謂デフロックの状態
にして駆動力を確実に車輪に伝達することができない。
【0009】そこで、これに対処するものとして、例え
ば特開平6−328964号公報に示されるような左右
駆動力配分装置が従来より案出されている。
【0010】この左右駆動力配分装置は、図5に示すよ
うに、油圧モータ20の2つの給排ポートP1,P2が夫
々流路切換弁21,22を介して油圧ポンプ23のポン
プ吸入側とポンプ吐出側に接続され、各流路切換弁2
1,22に接続されるポンプ吐出側の油路24a,24
b内に、油圧モータ20から油圧ポンプ23に向かう方
向の作動油の流通を阻止する逆止弁25,26が夫々介
装された概略構成となっており、2つの流路切換弁2
1,22の作動の組み合わせによって油圧モータ20の
正逆の作動回転、フリー回転、ロックの各状態を選択的
に得られるようになっている。即ち、各流路切換弁2
1,22は、ポンプ吐出側の油路24a,24bを夫々
油圧モータ20の給排ポートP1,P2に連通する供給モ
ードdと、油圧モータ20の給排ポートP1,P2を夫々
ポンプ吸入側の油路27a,27bに連通する排出モー
ドeを持ち、駆動力配分時には、いずれか一方の切換弁
21,22を供給モードdに切り換えることによって油
圧モータ20を正転または逆転させ、通常デフ作動時に
は、両切換弁21,22を排出モードeに切り換えるこ
とで油圧モータ20をフリー回転状態にし、デフロック
時には、両切換弁21,22を供給モードdに切り換え
ることで油圧モータ20をロック状態にするようになっ
ている。
【0011】尚、同図中28は、ポンプ吐出側の油路2
4に設けられて供給作動油の圧力を調圧する圧力制御弁
であり、29は、この圧力制御弁28と各流路切換弁2
1,22の作動を車両の走行状況に応じて制御するコン
トローラである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来の左
右駆動力配分装置においては、油圧モータ20と各逆止
弁25,26の間に流路切換弁21,22が介装された
構成となっているため、デフロック時に流路切換弁2
1,22を通して油圧ポンプ23部分の作動油がポンプ
吸入側にリークする可能性が考えられる。
【0013】このため、従来の装置においては、確実な
デフロック効果を得るために油圧ポンプ23の吐出圧を
逆止弁25,26に作用させてリーク分の作動油を補わ
なければならず、デフロック時における油圧ポンプ23
部分での動力ロスが大きくなるという不都合を生じる。
【0014】そこで本発明は、左右駆動力の配分に加え
て、何ら不都合なく必要に応じて確実なデフロックを得
ることのできる車両の左右駆動力配分装置を提供しよう
とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ための手段として、請求項1の発明は、差動装置内に、
左右の車軸間に必要に応じて相対的な回転力を付与する
可逆式の油圧モータが組み込まれ、この油圧モータの2
つの給排ポートが流路切換弁を介して油圧ポンプのポン
プ吐出側とポンプ吸入側に接続され、前記流路切換弁の
切換作動によって油圧モータの正逆転が制御される車両
の左右駆動力配分装置において、油圧モータの各給排ポ
ートと流路切換弁を夫々接続する油路内に、油圧モータ
から流路切換弁側への作動油の流れを阻止する逆止弁モ
ードと、流路切換弁と油圧モータの間の作動油の自由な
流通を許容する開放モードを持つ逆止弁付き切換弁を介
装するようにした。
【0016】この発明の場合、駆動力配分時には両方の
逆止弁付き切換弁を開放モードに切り換える。これによ
り、油圧ポンプから吐出された作動油は流路切換弁で流
路を選択されて油圧モータの一方の給排ポートに供給さ
れ、同モータの他方の供給ポートから油圧ポンプの吸入
部に戻されるようになる。また、デフロック時には両方
の逆止弁付き切換弁を逆止弁モードに切り換える。これ
により、油圧モータ前後での作動油の入出が無くなり、
油圧モータの回転がロックされるようになる。このと
き、油圧モータと各逆止弁付き切換弁の間には流路切換
弁が存在しないため、ポンプ吸入側への作動油のリーク
は生じなくなる。
【0017】また、請求項2の発明は、請求項1の発明
において、流路切換弁に、油圧ポンプの吐出作動油を油
圧モータの一方の給排ポートに供給する第1の供給モー
ドと、油圧ポンプの吐出作動油を油圧モータの他方の給
排ポートに供給する第2の供給モードと、油圧ポンプの
吐出作動油を同ポンプの吸入側に直接還流させる還流モ
ードを設け、デフロック時に、流路切換弁を還流モード
に切換制御し、逆止弁付き切換弁を逆止弁モードに切換
制御する制御手段を設けるようにした。
【0018】この場合、デフロック時には、油圧ポンプ
から吐出された作動油が直接ポンプ吸入側に還流される
ため、油圧ポンプは無負荷状態で運転される。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施例を図1〜
図3に基づいて説明する。
【0020】図1は、この実施例の全体構成図であり、
同図中30は車両の差動装置である。この差動装置30
の基本構成は周知のものと同様であり、エンジン(図示
せず。)側に連結された推進軸31の回転力をドライブ
ピニオン32とリングギヤ33によってデフケース34
に伝達し、さらにデフケース34の回転力をデフピニオ
ン35とサイドギヤ36,37によって左右の車軸3
8,39に等しく配分すると共に、デフピニオン35の
自転により左右の車軸38,39の回転数差を吸収する
ようになっている。即ち、デフケース34は、車体に固
定設置されたデフハウジング40に回転自在に支持され
ており、デフケース34の中央部の内壁にはデフピニオ
ン35が回転自在に支持され、このデフピニオン35に
は、左右の各車軸38,39に結合された一対のサイド
ギヤ36,37がその両側から夫々噛合されている。
【0021】この実施例の左右駆動力配分装置は、上記
の差動装置30の内部に、左右の車軸38,39間に相
対的な回転力を付与する油圧モータとしてのアキシャル
形のプランジャモータ43が組み込まれると共に、デフ
ケース34の回転によって油圧を発生する油圧ポンプと
してのラジアル形のプランジャポンプ44が組み込まれ
ている。
【0022】アキシャル形のプランジャモータ43は、
左側の車軸38に一体に結合されたシリンダブロック4
5と、デフケース34内のシリンダブロック45の端面
に対向する位置に固定設置された斜板46を備え、左側
の車軸38が斜板46の中心孔46aを貫通している。
したがって、シリンダブロック45と斜板46は相対回
転可能となっており、この両者が相対回転するとそれに
伴って車軸38とデフケース34が相対的に回転する。
シリンダブロック45の斜板46側の端面には複数個の
シリンダ穴47が周方向に等間隔に形成されており、こ
の各シリンダ穴47内にプランジャ48が出没自在に収
容されている。そして、この各プランジャ48の頭部は
球状に形成されており、その各頭部がシュー49を介し
て斜板46の端面に常時当接するようになっている。さ
らに、シリンダブロック45の背面には、各シリンダ穴
47の底部に連通する複数個の給排孔50が周方向等間
隔に開口形成されている。
【0023】また、デフケース34の左側の端部壁34
aには、一対の円弧状の給排ポート51a,51bを有
するバルブプレート51が固定設置され、このバルブプ
レート51がシリンダブロック45の背面に対して摺動
自在に当接している。このバルブプレート51の両ポー
ト51a,51bはデフケース34に形成された一対の
給排孔52a,52bに夫々接続される一方で、シリン
ダブロック45の給排孔50に導通するようになってい
る。したがって、バルブプレート51の一方の給排ポー
ト51a側に高圧の作動油が供給され、他方の給排ポー
ト51b側から作動油が排出されると、シリンダブロッ
ク45上のプランジャ48が斜板46に案内されて順次
突出と後退を繰り返してシリンダブロック45と車軸3
8がデフケース34に対して一方向(例えば、図中の矢
印A1方向)に回転する。また、バルブプレート51の
他方の給排ポート51b側に高圧の作動油が供給され、
一方の給排ポート51側から作動油が排出されると、シ
リンダブロック45と車軸38がデフケース34に対し
て逆方向(例えば、図中の矢印A2方向)に回転する。
尚、デフケース34の二つの給排孔34a,34bは図
示しないロータリバルブを介してデフハウジング40側
の第1,第2給排通路L1,L2に夫々接続されている。
【0024】一方、ラジアル形のプランジャポンプ44
は、デフケース34の右側の端部外周に結合された厚肉
円板状のシリンダブロック54と、デフハウジング40
の内周面に、シリンダブロック54の回転中心とオフセ
ットさせて配設された偏心軸受55とを備え、デフケー
ス34の回転に伴って両者が相対回転するようになって
いる。シリンダブロック54の外周面には、複数個のシ
リンダ穴56が周方向等間隔に放射状に形成されてお
り、この各シリンダ穴56内にプランジャ57が出没自
在に収容されている。そして、この各プランジャ57の
頭部は図示しないスプリング付勢手段等によって偏心軸
受55の内周面に常時当接するようになっている。した
がって、シリンダブロック54がデフケース34と一体
になって回転すると、各プランジャ57が偏心軸受55
に案内されて対応するシリンダ穴56内を進退動作す
る。さらに、シリンダブロック54の右側の側面には、
各シリンダ穴56の底部と連通する複数個の給排孔58
が周方向等間隔に開口形成されている。
【0025】また、デフハウジング40の右側の端部壁
40aには、円弧状の吸入ポート59aと吐出ポート5
9bを有するバルブプレート59が固定設置されてお
り、このバルブプレート59の端面がシリンダブロック
54の側面に摺動自在に当接している。バルブプレート
59の吸入ポート59aと吐出ポート59bは、シリン
ダブロック54の回転に伴って同ブロック54の給排孔
58が順次開口する位置に形成されると共に、デフハウ
ジング40の吸入通路L3と吐出通路L4に夫々導通して
いる。このため、シリンダブロック54の回転によって
各プランジャ57が対応するシリンダ穴56内を進退動
作すると、バルブプレート59の吸入ポート59aを通
してシリンダ穴56内に吸い入れられた作動油が高圧に
加圧されてバルブプレート59の吐出ポート59bに吐
出され、さらに吐出通路L4へと送り出される。
【0026】そして、プランジャポンプ44とプランジ
ャモータ43は流路切換弁62を備えた油圧回路60を
通して互いに接続されている。
【0027】流路切換弁62は、コントローラ63によ
って切換制御される4ポート3位置切換弁によって構成
されており、切換位置に応じて以下で説明する3つのモ
ードf,g,hのうちのいずれかに切り換えられるよう
になっている。尚、流路切換弁62の4つのポートは、
プランジャポンプ44の吐出通路L4に接続される吐出
側ポートP14と、同ポンプ44の吸入通路L3に接続さ
れる吸入側ポートP13と、プランジャモータ43の一方
の給排通路L1と他方の給排通路L2に夫々接続される第
1,第2入出ポートP11,P12とから成っている。
【0028】(1)還流モードf 図1に示すように吐出側ポートP14と吸入側ポート
13、第1入出ポートP11と第2入出ポートP12を夫々
連通させるモード。
【0029】(2)第1の供給モードg 吐出側ポートP14と第1入出ポートP11、吸入側ポート
13と第2入出ポートP12を夫々連通させるモード。
【0030】(3)第2の供給モードh 吐出側ポートP14と第2入出ポートP12、吸入側ポート
13と第1入出ポートP11を夫々連通させるモード。
【0031】また、吸入通路L3は作動油を貯留する図
示しないリザーバに分岐接続され、吐出通路L4と流路
切換弁62の接続路の途中にはコントローラ63の制御
によってドレーン通路64を適宜開閉する圧力制御弁6
5が介装されている。
【0032】そして、流路切換弁62と給排通路L
1(給排ポート51a)の接続路と、流路切換弁62と
給排通路L2(給排ポート51b)の接続路の各途中に
は逆止弁付き切換弁66が介装されている。
【0033】逆止弁付き切換弁66は、プランジャモー
タ43から(給排通路L1,L2から)流路切換弁62側
への作動油の流通を阻止する逆止弁モードiと、流路切
換弁62とプランジャモータ43の間の作動油の自由な
流通を許容する開放モードjを持ち、これらのモード
i,jがコントローラ63による制御によって適宜切り
換えられるようになっている。この切換弁66の具体的
な構成としては、例えば、図2,図3に示すように、ソ
レノイド67によって作動されるロッド68をバルブケ
ース69内の逆止弁70に対峙させて設け、ロッド68
の後退によって逆止弁モードiとし、ロッド68を前進
させて逆止弁70の弁体70aを強制的に開くことによ
って開放モードjに切り換えるようにしても良い。尚、
同図中70bは弁体70aを閉弁方向に付勢するスプリ
ングである。
【0034】一方、コントローラ63は本発明における
制御手段を構成するもので、車速、舵角、横G等の信号
を入力信号として受けて通常デフ作動、駆動力配分、デ
フロックのいずれの状態にすべきかを判断し、その判断
した状態に応じて流路切換弁62と逆止弁付き切換弁6
6を以下のように制御するようになっている。
【0035】[通常デフ作動状態]流路切換弁62を還
流モードfにし、逆止弁付き切換弁66を開放モードj
にする。
【0036】[駆動力配分状態]流路切換弁62を第1
の供給モードgまたは第2の供給モードhにし、逆止弁
付き切換弁66を開放モードiにする。
【0037】[デフロック状態]流路切換弁62を還流
モードfにし、逆止弁付き切換弁66を逆止弁モードi
にする。
【0038】次に、作用について説明する。
【0039】通常デフ作動時には、コントローラ63に
よる制御によって流路切換弁62が還流モードfに、逆
止弁付き切換弁66が開放モードjにされるため、プラ
ンジャポンプ44から吐出された作動油は流路切換弁6
2を通してプランジャポンプ44の吸入ポート59a
(若しくは、図外のリザーバ)に直接戻され、また、プ
ランジャモータ43の前後の作動油は流路切換弁62を
通していずれの方向にも自由に循環できるようになって
いる。したがって、このときプランジャモータ43はフ
リー回転状態となり、左右の車軸38,39には差動装
置30を通して推進軸31から等しい駆動力が伝達され
る。
【0040】そして、駆動力配分時には、コントローラ
63による制御によって流路切換弁62が第1の供給モ
ードgまたは第2の供給モードhに、逆止弁付き切換弁
66が開放モードjにされるため、プランジャポンプ4
4から吐出された作動油は流路切換弁62を通してプラ
ンジャモータ43の一方の給排ポート51aまたは51
bに導入され、プランジャモータ43の他方の給排ポー
ト51bまたは51aから排出された作動油は流路切換
弁62を通してプランジャポンプ44の吸入ポート59
a(若しくは、図外のリザーバ)に戻される。これによ
り、プランジャモータ43はプランジャポンプ44から
供給された高圧の作動油を受けて、図1中の矢印A1
向またはA2方向に作動回転し、左側の車軸38とデフ
ケース34を相対回転させるようになる。この結果、左
右の車軸38,39が差動装置30を介して相対回転
し、一方の車軸38または39が減速される一方で、他
方の車軸39または38が増速されるようになり、推進
軸31の駆動力はこの増減速の割合に応じて左右の車軸
38,39に配分される。尚、左右の車軸38,39の
増減速の割合は圧力制御弁65による供給作動油の圧力
調整によって適宜制御される。
【0041】また、デフロック時には、コントローラ6
3による制御によって流路切換弁62が還流モードf
に、逆止弁付き切換弁66が逆止弁モードiにされるた
め、プランジャポンプ44から吐出された作動油は流路
切換弁62を通してプランジャポンプ44の吸入ポート
59a(若しくは、図外のリザーバ)に戻され、プラン
ジャモータ43からの作動油の流出は二つの逆止弁付き
切換弁66によって完全に阻止されるようになる。した
がって、このときプランジャモータ43はロック状態と
なり、左右の車軸38,39は一体に回転するようにな
る。このため、雪道発進時や雪道登坂時等にこのデフロ
ックの状態に切り換えられると、駆動力が左右の車輪に
確実に伝達され、安定した走行が可能になる。
【0042】この左右駆動力配分装置は、プランジャモ
ータ43の各給排ポート51a,51bと流路切換弁6
2を夫々接続する油路内に逆止弁付き切換弁66を介装
して、両方の逆止弁付き切換弁66を逆止弁モードiに
切り換えることでデフロック状態が得られるようになっ
ているため、デフロック状態でプランジャモータ43側
の作動油が流路切換弁62を通してポンプ吸入側にリー
クする心配がない。したがって、この左右駆動力配分装
置にあっては、デフロック時にプランジャモータ43の
回転を確実にロックして、安定したデフロック性能を得
ることができる。
【0043】そして、さらにこの左右駆動力配分装置の
場合、デフロック時に流路切換弁62を還流モードfに
切り換えるようにしているため、プランジャポンプ44
がデフロック時に無負荷で運転されることとなり、その
結果、プランジャポンプ44での動力ロスが極めて小さ
く抑えられる。
【0044】尚、この発明の実施例は以上で説明したも
のに限るものでなく、例えば、左右の車軸に相対的な回
転力を付与する油圧モータや、この油圧モータに作動油
を供給する油圧ポンプは、プランジャ形のものに限らず
トロコイド形等の他のタイプのものであっても良い。
【0045】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明は、油圧モ
ータの各給排ポートと流路切換弁を夫々接続する油路内
に、油圧モータから流路切換弁側への作動油の流れを阻
止する逆止弁モードと、流路切換弁と油圧モータの間の
作動油の自由な流通を許容する開放モードを持つ逆止弁
付き切換弁を介装し、両方の逆止弁付き切換弁を逆止弁
モードに切り換えることで油圧モータの回転をロックで
きるようにしたため、このロック状態で油圧モータ側の
作動油が流路切換弁を通してポンプ吸入側にリークする
ことがなくなり、確実なデフロックを得ることが可能に
なる。
【0046】また、請求項2の発明は、請求項1の発明
において、流路切換弁に、油圧ポンプの吐出作動油を油
圧モータの一方の給排ポートに供給する第1の供給モー
ドと、油圧ポンプの吐出作動油を油圧モータの他方の給
排ポートに供給する第2の供給モードと、油圧ポンプの
吐出作動油を同ポンプの吸入側に直接還流させる還流モ
ードを設け、デフロック時に、流路切換弁を還流モード
に切換制御し、逆止弁付き切換弁を逆止弁モードに切換
制御する制御手段を設けるようにしたため、デフロック
時に油圧ポンプを無負荷運転にして動力のロスをより少
なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図。
【図2】同実施例を示す逆止弁付き切換弁の概略図。
【図3】同実施例を示す逆止弁付き切換弁の概略図。
【図4】従来の技術を示す断面図。
【図5】従来の技術を示す油圧回路図。
【符号の説明】
30…差動装置 38,39…車軸 43…プランジャモータ(油圧モータ) 44…プランジャポンプ(油圧ポンプ) 51a,51b…給排ポート 62…流路切換弁 63…コントローラ(制御手段) 66…逆止弁付き切換弁

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 差動装置内に、左右の車軸間に必要に応
    じて相対的な回転力を付与する可逆式の油圧モータが組
    み込まれ、この油圧モータの2つの給排ポートが流路切
    換弁を介して油圧ポンプのポンプ吐出側とポンプ吸入側
    に接続され、前記流路切換弁の切換作動によって油圧モ
    ータの正逆転が制御される車両の左右駆動力配分装置に
    おいて、 油圧モータの各給排ポートと流路切換弁を夫々接続する
    油路内に、油圧モータから流路切換弁側への作動油の流
    れを阻止する逆止弁モードと、流路切換弁と油圧モータ
    の間の作動油の自由な流通を許容する開放モードを持つ
    逆止弁付き切換弁を介装したことを特徴とする車両の左
    右駆動力配分装置。
  2. 【請求項2】 流路切換弁に、油圧ポンプの吐出作動油
    を油圧モータの一方の給排ポートに供給する第1の供給
    モードと、油圧ポンプの吐出作動油を油圧モータの他方
    の給排ポートに供給する第2の供給モードと、油圧ポン
    プの吐出作動油を同ポンプの吸入側に直接還流させる還
    流モードを設け、デフロック時に、流路切換弁を還流モ
    ードに切換制御し、逆止弁付き切換弁を逆止弁モードに
    切換制御する制御手段を設けたことを特徴とする請求項
    1に記載の車両の左右駆動力配分装置。
JP11027098A 1998-04-21 1998-04-21 車両の左右駆動力配分装置 Pending JPH11301302A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006024884A1 (en) * 2004-09-02 2006-03-09 Goeroeg Laszlo Hydrostatic differential lock
CN111043273A (zh) * 2019-11-19 2020-04-21 潍柴动力股份有限公司 差速器及其控制方法、具有其的车辆

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WO2006024884A1 (en) * 2004-09-02 2006-03-09 Goeroeg Laszlo Hydrostatic differential lock
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