JPH11300647A - ピストンピンクリップ装着装置 - Google Patents

ピストンピンクリップ装着装置

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JPH11300647A
JPH11300647A JP11695298A JP11695298A JPH11300647A JP H11300647 A JPH11300647 A JP H11300647A JP 11695298 A JP11695298 A JP 11695298A JP 11695298 A JP11695298 A JP 11695298A JP H11300647 A JPH11300647 A JP H11300647A
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pin clip
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初雄 石井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ピストンピンクリップを変位、縮径させるため
の作業を大きな力を必要とせずに容易かつ確実に行うこ
とができ、ピストンピン挿入孔との位置合わせが容易で
動作不良を減少させることが可能なピストンピンクリッ
プ装着装置を提供する。 【解決手段】ピストンピンクリップ78が筒状部材60
の内部に傾斜した状態で保持され、押圧冶具64の変位
作用下に筒状部材60が変位し、ピストンピンクリップ
78は押圧面66に押圧されて楕円径部110を変位
し、楕円形状に変形する。さらに筒状部材60が変位す
ると、ピストンピンクリップ78はテーパ部114に押
圧されて縮径する。そして、ピストン120のクリップ
溝148aにピストンピンクリップ78が装着される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンを組み立
てる際、ピストンとコンロッドとを連結するピストンピ
ンの脱落防止のため、ピストンピンクリップをピストン
ピン挿入孔の内周面に形成された環状のクリップ溝に装
着するためのピストンピンクリップ装着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンのピストンにコンロッドの小端
部を接続する場合、略円筒状のピストンピンが用いられ
る。そして、このピストンピンは、ピストンに装着され
たピストンピンクリップによって前記ピストンからの脱
落が阻止される。ここで、前記ピストンピンクリップは
弾性を有する金属の如き材料で略C字状に形成され、ピ
ストンのピストンピン挿入孔の内周面に形成されたクリ
ップ溝に装着される。
【0003】前記クリップ溝にピストンピンクリップを
装着するための装置として、従来、図9に示すピストン
ピンクリップ装着装置10が知られている。このピスト
ンピンクリップ装着装置10は、ピストンピンクリップ
12を案内する筒状部材14と、前記筒状部材14の内
部を変位可能に挿通し、前記ピストンピンクリップ12
を押圧する押圧部材16とを備える。前記筒状部材14
の壁部にはピストンピンクリップ12が挿入される窓部
18が形成され、また、筒状部材14の一端側にはその
内部が徐々に縮径するテーパ部20が形成される。一
方、前記押圧部材16は棒部材22を有し、棒部材22
の端部には弾性を有する材料で形成されたコレット24
が装着される。コレット24の端部には複数の爪部26
が形成され、爪部26は筒状部材14の内壁に摺接す
る。
【0004】このようなピストンピンクリップ装着装置
10によってピストンピンクリップ12を装着する場
合、先ず、筒状部材14の一端部をピストン30のピス
トンピン挿入孔32の開口部に装着する。次に、窓部1
8からピストンピンクリップ12を筒状部材14の内部
に挿入する。次いで、押圧部材16の棒部材22をピス
トン30に装着されたピストンピン31に向かって変位
させると、コレット24に形成された爪部26の端部が
ピストンピンクリップ12を押圧する。このため、ピス
トンピンクリップ12は筒状部材14の内壁に摺動して
変位し、テーパ部20の壁部に押圧されて縮径する。棒
部材22をさらに変位させると、縮径したピストンピン
クリップ12はピストンピン挿入孔32に移動し、ピス
トンピン挿入孔32を形成する壁部に形成されたクリッ
プ装着溝34に嵌合する。
【0005】また、実公平5−18060号公報にはス
ナップリングの装着装置が開示されている。このスナッ
プリングの装着装置は、ピストンピン孔に一端部が係合
し、その内部にピストンピン孔に向かってテーパ状に縮
径する案内面が形成された筒状のクリップガイドと、ク
リップガイドの内部に変位可能に設けられたセンタシャ
フトとを有し、センタシャフトの端部にはピストンピン
孔に挿入可能なガイド部が形成される。センタシャフト
には筒状で一端側に弾性を有する櫛状部材が形成された
押圧部材が設けられ、押圧部材の端部には傾斜した付勢
面が形成される。
【0006】この装着装置によってスナップリングを装
着する場合、クリップガイドに形成された窓部からスナ
ップリングを挿入すると、スナップリングは押圧部材の
付勢面に沿って傾斜して載置される。センタシャフトが
変位すると、スナップリングは付勢面に押圧されて傾斜
した状態を維持しながらクリップガイドの案内面に沿っ
て徐々に楕円形に縮径し、その一部がピストンピン孔の
係合溝に係合する。その後、センタシャフトを回転させ
て押圧部材の傾斜した付勢面を回転させることにより、
スナップリングが円形に変形されて係合溝に係合する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
従来技術に係るピストンピンクリップ装着装置10で
は、ピストンピンクリップ12がテーパ部20に沿って
変位する際、ピストンピンクリップ12の外周の全体が
テーパ部20により押圧されるため、ピストンピンクリ
ップ12とテーパ部20との摺動抵抗が大きく、棒部材
22を変位させるために大きな力が必要である。従っ
て、人手により棒部材22を変位させることが困難であ
る。また、駆動装置により棒部材22を変位させる場合
には大きな駆動力が必要となり、ピストンピンクリップ
装着装置10が大型化してしまう欠点がある。
【0008】また、コレット24が筒状部材14の内部
を変位する際、複数の爪部26の端部がピストンピンク
リップ12の間隙部に係合し、ピストンピンクリップ1
2を確実に縮径させることができないというおそれがあ
る。さらに、爪部26が窓部18を形成する壁部に係合
し、押圧部材16を変位させることができないというお
それもある。
【0009】さらにまた、筒状部材14とピストン30
のピストンピン挿入孔32との位置合わせが困難である
ために、筒状部材14の位置ずれが発生すると、ピスト
ンピンクリップ12をピストンピン挿入孔32に挿入す
ることができなくなるという問題がある。
【0010】一方、後者の従来技術においても同様に、
押圧部材によってピストンピンクリップを押圧してクリ
ップガイドの内部を変位させる際、櫛状部材の端部がピ
ストンピンクリップの間隙部に係合してしまう懸念があ
り、この場合にもピストンピンクリップを縮径させるこ
とができなくなる。また、櫛状部材の端部が窓部を形成
する壁部に係合して押圧部材を変位させることができ
ず、ピストンの係合溝にピストンピンクリップを係合さ
せることができないというおそれがある。
【0011】本発明は前記の種々の不都合を克服するた
めになされたものであり、ピストンピンクリップを変
位、縮径させるための作業を大きな力を必要とせずに容
易かつ確実に行うことができ、ピストンピン挿入孔との
位置合わせが容易で動作不良を減少させることが可能な
ピストンピンクリップ装着装置を提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、端部がピストンピン挿入孔の開口部に
装着され、ピストンピンクリップを案内する筒状部材
と、前記筒状部材の内壁の前記ピストンピン挿入孔側に
形成され、前記ピストンピンクリップを円形に縮径した
状態で保持する円形部と、前記筒状部材の内壁の前記ピ
ストンピン挿入孔より離間した側に形成され、前記ピス
トンピンクリップを傾斜した状態で保持する楕円形部
と、前記筒状部材の内壁の前記円形部と前記楕円形部と
の間に形成され、前記ピストンピンクリップを前記楕円
形部から前記円形部にかけて連続的に変形させるテーパ
部と、前記筒状部材に挿通自在に設けられ、前記ピスト
ンピンクリップが係合可能な押圧面が形成された押圧部
材と、前記押圧部材の先端部に設けられ、前記ピストン
ピン挿入孔の内周面に係合する突部と、を備えることを
特徴とする。
【0013】本発明によれば、突部をピストンピン挿入
孔の内周面に係合させてピストンピンクリップ装着装置
をピストンに対して位置決めする。次に、ピストンピン
クリップを押圧部材の押圧面に、筒状部材の軸線方向に
対して傾斜して装着し、押圧部材を筒状部材の内部に相
対的に変位させると、ピストンピンクリップが楕円部に
よって押圧面に係合し、楕円部に沿って楕円形に変形す
る。筒状部材と押圧部材のさらなる相対的な変位作用下
にピストンピンクリップが押圧面に押圧されてテーパ部
によって徐々に縮径し、円形部によってピストンピンク
リップが円形に縮径した状態でピストンピン装着孔に挿
入され、ピストンピン装着孔を形成する壁部に形成され
たクリップ溝に装着する。
【0014】この場合、前記突部に前記ピストンピンク
リップの間隙部が挿通自在な幅狭部が形成されると、ピ
ストンピンクリップを押圧部材の押圧面に装着する際、
間隙部を突部の幅狭部に通して装着することにより装着
作業が容易となり、好適である。
【0015】また、この場合、前記ピストンピンクリッ
プ装着装置が、前記ピストンピン挿入孔に挿入自在に形
成され、前記突部に係合可能な孔部が形成された押圧冶
具を備えると、ピストンピン挿入孔にピストンピンが装
着されていないとき、突部を押圧冶具の孔部に係合させ
てピストンとピストンピンクリップ装着装置との位置合
わせをすることにより、ピストンピンクリップを嵌合溝
に装着することができ、好ましい。
【0016】さらに、この場合、前記筒状部材の内壁に
その軸線方向に沿って前記ピストンピンクリップの間隙
部が係合自在な案内板を設けると、ピストンピンクリッ
プの方向を一定に維持することができ、ピストンピンク
リップの装着作業が容易となり、一層好ましい。
【0017】さらにまた、この場合、前記筒状部材の外
部に前記筒状部材の軸線方向と略直交する方向に延在す
る案内部材が設けられ、前記案内部材に前記ピストンピ
ンクリップが前記筒状部材の軸線方向に対して傾斜した
状態で摺動自在に係合する案内溝が形成され、前記ピス
トンピンクリップが前記案内溝に沿って移動するように
構成すると、前記ピストンピンクリップが前記筒状部材
に形成された窓部を通して前記筒状部材の前記楕円形部
に挿入され、ピストンピンクリップを押圧部材の押圧面
に装着する作業が容易となり、好適である。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明に係るピストンピンクリッ
プ装着装置について、好適な実施の形態を挙げ、添付の
図面を参照しながら以下詳細に説明する。
【0019】図1において、参照符号50は、本実施の
形態に係るピストンピンクリップ装着装置を示す。この
ピストンピンクリップ装着装置50は、基本的には、基
台52に円板部材54を介して立設された円柱状の押圧
部材56と、押圧部材56の上端部に形成された突部5
8と、押圧部材56および突部58が挿通自在な筒状部
材60と、突部58が係合可能な孔部62が形成された
押圧冶具64とを備える。
【0020】図2に示すように、前記突部58は前記押
圧部材56より小径に形成され、押圧部材56と突部5
8との段部が押圧面66として形成される。突部58の
中間部には上方に向かって縮径するテーパ部68が形成
され、従って、突部58の下部は拡径部70として、上
部は縮径部72として形成される。突部58の拡径部7
0には、図3に示すように、平行面74a、74bを有
する幅狭部76が形成され、幅狭部76は、図4に示す
ように、弾性を有する金属の如き材料で形成されたピス
トンピンクリップ78の間隙部80が挿通自在である。
【0021】前記筒状部材60の下部には押圧部材56
が挿通自在な筒状の支持部材82が固着され、支持部材
82、筒状部材60にはそれぞれの接続部にフランジ部
84およびフランジ部86が形成される。フランジ部8
4の下部にはコイルスプリング88の一端部が着座し、
コイルスプリング88の他端部は円板部材54に着座
し、このため、支持部材82はコイルスプリング88の
弾発力により常時上方に付勢される。フランジ部84に
はその軸線と直交する方向にねじ90が螺合され、ねじ
90の端部は支持部材82の内部に突出する係合部92
として形成され、係合部92は押圧部材56にその軸線
方向に沿って形成されたガイド溝94に摺動自在に係合
する。
【0022】筒状部材60の側壁には窓部98が形成さ
れ、窓部98には支持部材82の上部に固着された案内
部材100の一端側が臨入する。案内部材100の上面
にはその底部が傾斜し、窓部98に向かって延在する案
内溝102が形成され、案内溝102の底部には湾曲し
た溝部104が形成される。
【0023】筒状部材60には、その下部内壁に断面楕
円形状となる楕円形部110が形成され(図5参照)、
一方、上部には断面円形状の円形部112が形成される
(図6参照)。楕円形部110と円形部112との間に
は、その断面形状が楕円形部110から円形部112に
かけて楕円状の長軸が徐々に短くなるテーパ部114が
形成される。筒状部材60の内壁には、その軸線方向に
沿って前記ピストンピンクリップ78の間隙部80が係
合自在な案内板116が固着される。筒状部材60の上
部には切欠部118a、118b(図1参照)を有する
係合部119が形成される。この係合部119の上端部
は後述するピストン120の凹部122a、122bに
係合可能に構成される(図2、図3参照)。
【0024】押圧冶具64はピストン120のピストン
ピン挿入孔124に挿入自在な挿入部126と、挿入部
126の一端部に形成され、ピストン120の凹部12
2a、122bに係合自在な係合部128と、係合部1
28に形成された押圧部130とを有する。挿入部12
6の外径はピストン120に装着される図示しないピス
トンピンの外径と同径に形成される。
【0025】本実施の形態に係るピストンピンクリップ
装着装置50は、基本的には以上のように構成されるも
のであり、次にこのピストンピンクリップ装着装置50
によってピストンピンクリップ78が装着されるピスト
ン120について説明する。
【0026】ピストン120は、図2、図3に示すよう
に、略円柱形状に形成される。ピストン120にはその
軸線方向に沿って凹部140が形成され、凹部140に
は図示しないピストンピンに軸支されるコンロッド14
2の小端部144が挿入される。ピストン120の外周
の中、ピストンピン挿入孔124の両端の開口部には凹
部122a、122bが形成される。ピストンピン挿入
孔124を形成する壁部には周回するクリップ溝148
a、148bが形成される。
【0027】以上のように構成されるピストン120の
一方のクリップ溝148aに前記ピストンピンクリップ
装着装置50を用いてピストンピンクリップ78を装着
するには、先ず、ピストンピンクリップ78を案内部材
100の案内溝102に載置する。このため、ピストン
ピンクリップ78は筒状部材60の軸線方向に対して傾
斜して案内溝102に載置される(図3参照)。このと
き、ピストンピンクリップ78の間隙部80が筒状部材
60に指向するように載置する。
【0028】次に、指等によりピストンピンクリップ7
8を筒状部材60に向かって変位させると、ピストンピ
ンクリップ78は窓部98から筒状部材60の内部に挿
入される。このため、ピストンピンクリップ78の間隙
部80が突部58の幅狭部76に挿通して突部58の拡
径部70に傾斜した状態で係合する(図4参照)。この
とき、間隙部80には案内板116が係合してピストン
ピンクリップ78の間隙部80の向きが位置決めされ
る。
【0029】次いで、筒状部材60の係合部119をピ
ストン120の凹部122aに係合させ、ピストンピン
挿入孔124にピストンピンクリップ装着装置50の突
部58先端を挿入させる。
【0030】次に、ピストン120のピストンピン挿入
孔124に押圧冶具64の挿入部126を挿入する。こ
のとき、押圧冶具64の係合部128はピストン120
の凹部122bに係合する(図2参照)。
【0031】次いで、押圧部130を、図2中、下方に
押圧すると、筒状部材60がピストン120の凹部12
2aを形成する底部に押圧され、筒状部材60と支持部
材82がコイルスプリング88の弾発力に抗して一体的
に下方に変位する。このため、図5に示すように、ピス
トンピンクリップ78の外周の点A、Bが筒状部材60
の楕円形部110の壁部に押圧され、筒状部材60の軸
線方向に対して傾斜していたピストンピンクリップ78
が押圧面66に係合して略水平となり、ピストンピンク
リップ78が楕円形状に変形する。
【0032】押圧部130をさらに下方に押圧すると、
楕円形状に変形したピストンピンクリップ78の長径部
となる点C、D、Eがテーパ部114に押圧され、徐々
に円形状に縮径する。そして、ピストンピンクリップ7
8が縮径した状態を維持して円形部112の内部に至る
(図6、図7参照)。
【0033】押圧部130のさらなる変位作用下にピス
トンピンクリップ78は押圧面66に押圧され、円形部
112からピストン120のピストンピン挿入孔124
に挿入される。このとき、突部58の拡径部70が押圧
冶具64の孔部62に挿入されてピストン120が筒状
部材60に対して位置決めされ、筒状部材60の円形部
112とピストン120のピストンピン挿入孔124と
が同軸的に連通する。従って、ピストンピンクリップ7
8が円形部112からピストンピン挿入孔124に挿入
される際に段差等により挿入できなくなるという懸念が
ない。
【0034】そして、ピストンピンクリップ78が押圧
面66に押圧され、クリップ溝148aに嵌合し、その
弾性によって拡径してピストンピンクリップ78の装着
が完了する(図8参照)。
【0035】他方のクリップ溝148bにピストンピン
クリップ78を装着する場合には、ピストン120のピ
ストンピン挿入孔124から押圧冶具64を取り出し、
代わりにピストンピン(図示せず)をコンロッド142
の小端部144を介してピストンピン挿入孔124に挿
入する。次に、ピストン120を反転させ、同様にして
ピストンピンクリップ78の装着作業を行う。
【0036】以上のように、ピストンピンクリップ78
が縮径する過程では、先ず、筒状部材60の楕円形部1
10によってピストンピンクリップ78の点A、Bが押
圧され、次いで、テーパ部114により点C、D、Eが
押圧されてピストンピンクリップ78と筒状部材60と
が摺動するため、従来技術のように、ピストンピンクリ
ップ12の外周全体が押圧されて摺動する場合と比較し
て摺動抵抗が小さくて済み、ピストンピンクリップ78
をクリップ溝148a、148bに装着する作業が容易
となる。
【0037】また、ピストンピンクリップ78が縮径す
る過程で間隙部80に係合してしまう懸念がないため、
ピストンピンクリップ78を確実に縮径してクリップ溝
148a、148bに装着することが可能である。
【0038】さらに、突部58がピストンピンの孔部ま
たは押圧冶具64の孔部62に挿入されてピストン12
0が筒状部材60に対して位置決めされるため、筒状部
材60の円形部112とピストン120のピストンピン
挿入孔124とが同軸的に連通して、ピストンピンクリ
ップ78が円形部112からピストンピン挿入孔124
に挿入される際に段差等により挿入できなくなるという
懸念が払拭される。
【0039】
【発明の効果】本発明に係るピストンピンクリップ装着
装置によれば、以下のような効果ならびに利点が得られ
る。
【0040】筒状部材の内部に傾斜した状態で保持され
たピストンピンクリップは、押圧部材の押圧面に押圧さ
れて略水平に変位する過程で、筒状部材の楕円形部によ
って楕円形状に変形され、次いで、ピストンピンクリッ
プがテーパ部を変位する過程で、テーパ部により円形状
に変形される。このため、従来技術のように、ピストン
ピンクリップの外周全体が押圧されて摺動する場合と比
較して摺動抵抗が小さくて済み、ピストンピンクリップ
をピストンのクリップ溝に装着する作業が容易となる。
【0041】また、ピストンピンクリップ装着装置がピ
ストンピンクリップの間隙部に係合してしまう懸念がな
いため、ピストンピンクリップを確実に縮径してクリッ
プ溝に装着することが可能である。
【0042】さらに、突部がピストンピンの孔部または
押圧冶具の孔部に挿入されてピストンが筒状部材に対し
て位置決めされるため、筒状部材の円形部とピストンの
ピストンピン挿入孔とが同軸的に連通して、ピストンピ
ンクリップが円形部からピストンピン挿入孔に挿入され
る際に段差等により挿入できなくなるという懸念が払拭
される。従って、作業不良を減少させることが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るピストンピンクリッ
プ装着装置の斜視図である。
【図2】図1のピストンピンクリップ装着装置のII−
II線断面図である。
【図3】図1のピストンピンクリップ装着装置のIII
−III線一部断面矢視図である。
【図4】図1のピストンピンクリップ装着装置のIV−
IV線断面図である。
【図5】図1のピストンピンクリップ装着装置のV−V
線断面図である。
【図6】図1のピストンピンクリップ装着装置のVI−
VI線断面図である。
【図7】図2のピストンピンクリップ装着装置の使用方
法を示し、ピストンピンクリップが円形部に変位した状
態の縦断面図である。
【図8】図2のピストンピンクリップ装着装置の使用方
法を示し、ピストンピンクリップがクリップ溝に装着さ
れた状態の縦断面図である。
【図9】従来技術に係るピストンピンクリップ装着装置
の概略縦断面図である。
【符号の説明】
50…ピストンピンクリップ装着装置 56…押圧部材 58…突部 60…筒状部材 64…押圧冶具 66…押圧面 76…幅狭部 78…ピストン
ピンクリップ 80…間隙部 110…楕円形
部 112…円形部 114…テーパ
部 120…ピストン 148a、14
8b…クリップ溝

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】端部がピストンピン挿入孔の開口部に装着
    され、ピストンピンクリップを案内する筒状部材と、 前記筒状部材の内壁の前記ピストンピン挿入孔側に形成
    され、前記ピストンピンクリップを円形に縮径した状態
    で保持する円形部と、 前記筒状部材の内壁の前記ピストンピン挿入孔より離間
    した側に形成され、前記ピストンピンクリップを傾斜し
    た状態で保持する楕円形部と、 前記筒状部材の内壁の前記円形部と前記楕円形部との間
    に形成され、前記ピストンピンクリップを前記楕円形部
    から前記円形部にかけて連続的に変形させるテーパ部
    と、 前記筒状部材に挿通自在に設けられ、前記ピストンピン
    クリップが係合可能な押圧面が形成された押圧部材と、 前記押圧部材の先端部に設けられ、前記ピストンピン挿
    入孔の内周面に係合する突部と、 を備えることを特徴とするピストンピンクリップ装着装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の装置において、 前記突部には前記ピストンピンクリップの間隙部が挿通
    自在な幅狭部が形成されることを特徴とするピストンピ
    ンクリップ装着装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の装置において、 前記ピストンピン挿入孔に挿入自在に形成され、前記突
    部に係合可能な孔部が形成された押圧冶具を備えること
    を特徴とするピストンピンクリップ装着装置。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3のいずれか1項に記載の装
    置において、 前記筒状部材の内壁にはその軸線方向に沿って前記ピス
    トンピンクリップの間隙部が係合自在な案内板が設けら
    れることを特徴とするピストンピンクリップ装着装置。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4のいずれか1項に記載の装
    置において、 前記筒状部材の外部には前記筒状部材の軸線方向と略直
    交する方向に延在する案内部材が設けられ、前記案内部
    材には前記ピストンピンクリップが前記筒状部材の軸線
    方向に対して傾斜した状態で摺動自在に係合する案内溝
    が形成され、前記ピストンピンクリップが前記案内溝に
    沿って移動すると、前記ピストンピンクリップは前記筒
    状部材に形成された窓部を通して前記筒状部材の前記楕
    円形部に挿入されることを特徴とするピストンピンクリ
    ップ装着装置。
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