JP3662740B2 - ピストンピンクリップ装着装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンを組み立てる際、ピストンとコンロッドとを連結するピストンピンの脱落防止のため、ピストンピンクリップをピストンピン挿入孔の内周面に形成された環状のクリップ溝に装着するためのピストンピンクリップ装着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジンのピストンにコンロッドの小端部を接続する場合、略円筒状のピストンピンが用いられる。そして、このピストンピンは、ピストンに装着されたピストンピンクリップによって前記ピストンからの脱落が阻止される。ここで、前記ピストンピンクリップは弾性を有する金属の如き材料で略C字状に形成され、ピストンのピストンピン挿入孔の内周面に形成されたクリップ溝に装着される。
【0003】
前記クリップ溝にピストンピンクリップを装着するための装置として、従来、図9に示すピストンピンクリップ装着装置10が知られている。このピストンピンクリップ装着装置10は、ピストンピンクリップ12を案内する筒状部材14と、前記筒状部材14の内部を変位可能に挿通し、前記ピストンピンクリップ12を押圧する押圧部材16とを備える。前記筒状部材14の壁部にはピストンピンクリップ12が挿入される窓部18が形成され、また、筒状部材14の一端側にはその内部が徐々に縮径するテーパ部20が形成される。一方、前記押圧部材16は棒部材22を有し、棒部材22の端部には弾性を有する材料で形成されたコレット24が装着される。コレット24の端部には複数の爪部26が形成され、爪部26は筒状部材14の内壁に摺接する。
【0004】
このようなピストンピンクリップ装着装置10によってピストンピンクリップ12を装着する場合、先ず、筒状部材14の一端部をピストン30のピストンピン挿入孔32の開口部に装着する。次に、窓部18からピストンピンクリップ12を筒状部材14の内部に挿入する。次いで、押圧部材16の棒部材22をピストン30に装着されたピストンピン31に向かって変位させると、コレット24に形成された爪部26の端部がピストンピンクリップ12を押圧する。このため、ピストンピンクリップ12は筒状部材14の内壁に摺動して変位し、テーパ部20の壁部に押圧されて縮径する。棒部材22をさらに変位させると、縮径したピストンピンクリップ12はピストンピン挿入孔32に移動し、ピストンピン挿入孔32を形成する壁部に形成されたクリップ装着溝34に嵌合する。
【0005】
また、実公平5−18060号公報にはスナップリングの装着装置が開示されている。このスナップリングの装着装置は、ピストンピン孔に一端部が係合し、その内部にピストンピン孔に向かってテーパ状に縮径する案内面が形成された筒状のクリップガイドと、クリップガイドの内部に変位可能に設けられたセンタシャフトとを有し、センタシャフトの端部にはピストンピン孔に挿入可能なガイド部が形成される。センタシャフトには筒状で一端側に弾性を有する櫛状部材が形成された押圧部材が設けられ、押圧部材の端部には傾斜した付勢面が形成される。
【0006】
この装着装置によってスナップリングを装着する場合、クリップガイドに形成された窓部からスナップリングを挿入すると、スナップリングは押圧部材の付勢面に沿って傾斜して載置される。センタシャフトが変位すると、スナップリングは付勢面に押圧されて傾斜した状態を維持しながらクリップガイドの案内面に沿って徐々に楕円形に縮径し、その一部がピストンピン孔の係合溝に係合する。その後、センタシャフトを回転させて押圧部材の傾斜した付勢面を回転させることにより、スナップリングが円形に変形されて係合溝に係合する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者の従来技術に係るピストンピンクリップ装着装置10では、ピストンピンクリップ12がテーパ部20に沿って変位する際、ピストンピンクリップ12の外周の全体がテーパ部20により押圧されるため、ピストンピンクリップ12とテーパ部20との摺動抵抗が大きく、棒部材22を変位させるために大きな力が必要である。従って、人手により棒部材22を変位させることが困難である。また、駆動装置により棒部材22を変位させる場合には大きな駆動力が必要となり、ピストンピンクリップ装着装置10が大型化してしまう欠点がある。
【0008】
また、コレット24が筒状部材14の内部を変位する際、複数の爪部26の端部がピストンピンクリップ12の間隙部に係合し、ピストンピンクリップ12を確実に縮径させることができないというおそれがある。さらに、爪部26が窓部18を形成する壁部に係合し、押圧部材16を変位させることができないというおそれもある。
【0009】
さらにまた、筒状部材14とピストン30のピストンピン挿入孔32との位置合わせが困難であるために、筒状部材14の位置ずれが発生すると、ピストンピンクリップ12をピストンピン挿入孔32に挿入することができなくなるという問題がある。
【0010】
一方、後者の従来技術においても同様に、押圧部材によってピストンピンクリップを押圧してクリップガイドの内部を変位させる際、櫛状部材の端部がピストンピンクリップの間隙部に係合してしまう懸念があり、この場合にもピストンピンクリップを縮径させることができなくなる。また、櫛状部材の端部が窓部を形成する壁部に係合して押圧部材を変位させることができず、ピストンの係合溝にピストンピンクリップを係合させることができないというおそれがある。
【0011】
本発明は前記の種々の不都合を克服するためになされたものであり、ピストンピンクリップを変位、縮径させるための作業を大きな力を必要とせずに容易かつ確実に行うことができ、ピストンピン挿入孔との位置合わせが容易で動作不良を減少させることが可能なピストンピンクリップ装着装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、本発明は、端部がピストンピン挿入孔の開口部に装着され、ピストンピンクリップを案内する筒状部材と、
前記筒状部材の内壁の前記ピストンピン挿入孔側に形成され、前記ピストンピンクリップを円形に縮径した状態で保持する円形部と、
前記筒状部材の内壁の前記ピストンピン挿入孔より離間した側に形成され、前記ピストンピンクリップを傾斜した状態で保持する楕円形部と、
前記筒状部材の内壁の前記円形部と前記楕円形部との間に形成され、前記ピストンピンクリップを前記楕円形部から前記円形部にかけて連続的に変形させるテーパ部と、
前記筒状部材に挿通自在に設けられ、前記ピストンピンクリップが係合可能な押圧面が形成された押圧部材と、
前記押圧部材の先端部に設けられ、前記ピストンピン挿入孔の内周面に係合する突部と、
を備えることを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、突部をピストンピン挿入孔の内周面に係合させてピストンピンクリップ装着装置をピストンに対して位置決めする。次に、ピストンピンクリップを押圧部材の押圧面に、筒状部材の軸線方向に対して傾斜して装着し、押圧部材を筒状部材の内部に相対的に変位させると、ピストンピンクリップが楕円部によって押圧面に係合し、楕円部に沿って楕円形に変形する。筒状部材と押圧部材のさらなる相対的な変位作用下にピストンピンクリップが押圧面に押圧されてテーパ部によって徐々に縮径し、円形部によってピストンピンクリップが円形に縮径した状態でピストンピン装着孔に挿入され、ピストンピン装着孔を形成する壁部に形成されたクリップ溝に装着する。
【0014】
この場合、前記突部に前記ピストンピンクリップの間隙部が挿通自在な幅狭部が形成されると、ピストンピンクリップを押圧部材の押圧面に装着する際、間隙部を突部の幅狭部に通して装着することにより装着作業が容易となり、好適である。
【0015】
また、この場合、前記ピストンピンクリップ装着装置が、前記ピストンピン挿入孔に挿入自在に形成され、前記突部に係合可能な孔部が形成された押圧冶具を備えると、ピストンピン挿入孔にピストンピンが装着されていないとき、突部を押圧冶具の孔部に係合させてピストンとピストンピンクリップ装着装置との位置合わせをすることにより、ピストンピンクリップを嵌合溝に装着することができ、好ましい。
【0016】
さらに、この場合、前記筒状部材の内壁に該筒状部材の軸線方向に沿って前記ピストンピンクリップの間隙部が係合自在な案内板を設けると、ピストンピンクリップの方向を一定に維持することができ、ピストンピンクリップの装着作業が容易となり、一層好ましい。
【0017】
さらにまた、この場合、前記筒状部材の外部に前記筒状部材の軸線方向と直交する方向に延在する案内部材が設けられ、前記案内部材に前記ピストンピンクリップが前記筒状部材の軸線方向に対して傾斜した状態で摺動自在に係合する案内溝が形成され、前記ピストンピンクリップが前記案内溝に沿って移動するように構成すると、前記ピストンピンクリップが前記筒状部材に形成された窓部を通して前記筒状部材の前記楕円形部に挿入され、ピストンピンクリップを押圧部材の押圧面に装着する作業が容易となり、好適である。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明に係るピストンピンクリップ装着装置について、好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
【0019】
図1において、参照符号50は、本実施の形態に係るピストンピンクリップ装着装置を示す。このピストンピンクリップ装着装置50は、基本的には、基台52に円板部材54を介して立設された円柱状の押圧部材56と、押圧部材56の上端部に形成された突部58と、押圧部材56および突部58が挿通自在な筒状部材60と、突部58が係合可能な孔部62が形成された押圧冶具64とを備える。
【0020】
図2に示すように、前記突部58は前記押圧部材56より小径に形成され、押圧部材56と突部58との段部が押圧面66として形成される。突部58の中間部には上方に向かって縮径するテーパ部68が形成され、従って、突部58の下部は拡径部70として、上部は縮径部72として形成される。突部58の拡径部70には、図3に示すように、平行面74a、74bを有する幅狭部76が形成され、幅狭部76は、図4に示すように、弾性を有する金属の如き材料で形成されたピストンピンクリップ78の間隙部80が挿通自在である。
【0021】
前記筒状部材60の下部には押圧部材56が挿通自在な筒状の支持部材82が固着され、支持部材82、筒状部材60にはそれぞれの接続部にフランジ部84およびフランジ部86が形成される。フランジ部84の下部にはコイルスプリング88の一端部が着座し、コイルスプリング88の他端部は円板部材54に着座し、このため、支持部材82はコイルスプリング88の弾発力により常時上方に付勢される。フランジ部84には、該フランジ部84(筒状部材60)の軸線と直交する方向にねじ90が螺合され、ねじ90の端部は支持部材82の内部に突出する係合部92として形成され、係合部92は押圧部材56に該押圧部材56の軸線方向に沿って形成されたガイド溝94に摺動自在に係合する。
【0022】
筒状部材60の側壁には窓部98が形成され、窓部98には支持部材82の上部に固着された案内部材100の一端側が臨入する。案内部材100の上面にはその底部が傾斜し、窓部98に向かって延在する案内溝102が形成され、案内溝102の底部には湾曲した溝部104が形成される。
【0023】
筒状部材60には、その下部内壁に断面楕円形状となる楕円形部110が形成され(図5参照)、一方、上部には断面円形状の円形部112が形成される(図6参照)。楕円形部110と円形部112との間には、その断面形状が楕円形部110から円形部112にかけて楕円状の長軸が徐々に短くなるテーパ部114が形成される。筒状部材60の内壁には、該筒状部材60の軸線方向に沿って前記ピストンピンクリップ78の間隙部80が係合自在な案内板116が固着される。筒状部材60の上部には切欠部118a、118b(図1参照)を有する係合部119が形成される。この係合部119の上端部は後述するピストン120の凹部122a、122bに係合可能に構成される(図2、図3参照)。
【0024】
押圧冶具64はピストン120のピストンピン挿入孔124に挿入自在な挿入部126と、挿入部126の一端部に形成され、ピストン120の凹部122a、122bに係合自在な係合部128と、係合部128に形成された押圧部130とを有する。挿入部126の外径はピストン120に装着される図示しないピストンピンの外径と同径に形成される。
【0025】
本実施の形態に係るピストンピンクリップ装着装置50は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にこのピストンピンクリップ装着装置50によってピストンピンクリップ78が装着されるピストン120について説明する。
【0026】
ピストン120は、図2、図3に示すように、略円柱形状に形成される。ピストン120には、該ピストン120の軸線方向に沿って凹部140が形成され、凹部140には図示しないピストンピンに軸支されるコンロッド142の小端部144が挿入される。ピストン120の外周の中、ピストンピン挿入孔124の両端の開口部には凹部122a、122bが形成される。ピストンピン挿入孔124を形成する壁部には周回するクリップ溝148a、148bが形成される。
【0027】
以上のように構成されるピストン120の一方のクリップ溝148aに前記ピストンピンクリップ装着装置50を用いてピストンピンクリップ78を装着するには、先ず、ピストンピンクリップ78を案内部材100の案内溝102に載置する。このため、ピストンピンクリップ78は筒状部材60の軸線方向に対して傾斜して案内溝102に載置される(図3参照)。このとき、ピストンピンクリップ78の間隙部80が筒状部材60に指向するように載置する。
【0028】
次に、指等によりピストンピンクリップ78を筒状部材60に向かって変位させると、ピストンピンクリップ78は窓部98から筒状部材60の内部に挿入される。このため、ピストンピンクリップ78の間隙部80が突部58の幅狭部76に挿通して突部58の拡径部70に傾斜した状態で係合する(図4参照)。このとき、間隙部80には案内板116が係合してピストンピンクリップ78の間隙部80の向きが位置決めされる。
【0029】
次いで、筒状部材60の係合部119をピストン120の凹部122aに係合させ、ピストンピン挿入孔124にピストンピンクリップ装着装置50の突部58先端を挿入させる。
【0030】
次に、ピストン120のピストンピン挿入孔124に押圧冶具64の挿入部126を挿入する。このとき、押圧冶具64の係合部128はピストン120の凹部122bに係合する(図2参照)。
【0031】
次いで、押圧部130を、図2中、下方に押圧すると、筒状部材60がピストン120の凹部122aを形成する底部に押圧され、筒状部材60と支持部材82がコイルスプリング88の弾発力に抗して一体的に下方に変位する。このため、図5に示すように、ピストンピンクリップ78の外周の点A、Bが筒状部材60の楕円形部110の壁部に押圧され、筒状部材60の軸線方向に対して傾斜していたピストンピンクリップ78が押圧面66に係合して略水平となり、ピストンピンクリップ78が楕円形状に変形する。
【0032】
押圧部130をさらに下方に押圧すると、楕円形状に変形したピストンピンクリップ78の長径部となる点C、D、Eがテーパ部114に押圧され、徐々に円形状に縮径する。そして、ピストンピンクリップ78が縮径した状態を維持して円形部112の内部に至る(図6、図7参照)。
【0033】
押圧部130のさらなる変位作用下にピストンピンクリップ78は押圧面66に押圧され、円形部112からピストン120のピストンピン挿入孔124に挿入される。このとき、突部58の拡径部70が押圧冶具64の孔部62に挿入されてピストン120が筒状部材60に対して位置決めされ、筒状部材60の円形部112とピストン120のピストンピン挿入孔124とが同軸的に連通する。従って、ピストンピンクリップ78が円形部112からピストンピン挿入孔124に挿入される際に段差等により挿入できなくなるという懸念がない。
【0034】
そして、ピストンピンクリップ78が押圧面66に押圧され、クリップ溝148aに嵌合し、その弾性によって拡径してピストンピンクリップ78の装着が完了する(図8参照)。
【0035】
他方のクリップ溝148bにピストンピンクリップ78を装着する場合には、ピストン120のピストンピン挿入孔124から押圧冶具64を取り出し、代わりにピストンピン(図示せず)をコンロッド142の小端部144を介してピストンピン挿入孔124に挿入する。次に、ピストン120を反転させ、同様にしてピストンピンクリップ78の装着作業を行う。
【0036】
以上のように、ピストンピンクリップ78が縮径する過程では、先ず、筒状部材60の楕円形部110によってピストンピンクリップ78の点A、Bが押圧され、次いで、テーパ部114により点C、D、Eが押圧されてピストンピンクリップ78と筒状部材60とが摺動するため、従来技術のように、ピストンピンクリップ12の外周全体が押圧されて摺動する場合と比較して摺動抵抗が小さくて済み、ピストンピンクリップ78をクリップ溝148a、148bに装着する作業が容易となる。
【0037】
また、ピストンピンクリップ78が縮径する過程で間隙部80に係合してしまう懸念がないため、ピストンピンクリップ78を確実に縮径してクリップ溝148a、148bに装着することが可能である。
【0038】
さらに、突部58がピストンピンの孔部または押圧冶具64の孔部62に挿入されてピストン120が筒状部材60に対して位置決めされるため、筒状部材60の円形部112とピストン120のピストンピン挿入孔124とが同軸的に連通して、ピストンピンクリップ78が円形部112からピストンピン挿入孔124に挿入される際に段差等により挿入できなくなるという懸念が払拭される。
【0039】
【発明の効果】
本発明に係るピストンピンクリップ装着装置によれば、以下のような効果ならびに利点が得られる。
【0040】
筒状部材の内部に傾斜した状態で保持されたピストンピンクリップは、押圧部材の押圧面に押圧されて略水平に変位する過程で、筒状部材の楕円形部によって楕円形状に変形され、次いで、ピストンピンクリップがテーパ部を変位する過程で、テーパ部により円形状に変形される。このため、従来技術のように、ピストンピンクリップの外周全体が押圧されて摺動する場合と比較して摺動抵抗が小さくて済み、ピストンピンクリップをピストンのクリップ溝に装着する作業が容易となる。
【0041】
また、ピストンピンクリップ装着装置がピストンピンクリップの間隙部に係合してしまう懸念がないため、ピストンピンクリップを確実に縮径してクリップ溝に装着することが可能である。
【0042】
さらに、突部がピストンピンの孔部または押圧冶具の孔部に挿入されてピストンが筒状部材に対して位置決めされるため、筒状部材の円形部とピストンのピストンピン挿入孔とが同軸的に連通して、ピストンピンクリップが円形部からピストンピン挿入孔に挿入される際に段差等により挿入できなくなるという懸念が払拭される。従って、作業不良を減少させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るピストンピンクリップ装着装置の斜視図である。
【図2】図1のピストンピンクリップ装着装置のII−II線断面図である。
【図3】図1のピストンピンクリップ装着装置のIII−III線一部断面矢視図である。
【図4】図1のピストンピンクリップ装着装置のIV−IV線断面図である。
【図5】図1のピストンピンクリップ装着装置のV−V線断面図である。
【図6】図1のピストンピンクリップ装着装置のVI−VI線断面図である。
【図7】図2のピストンピンクリップ装着装置の使用方法を示し、ピストンピンクリップが円形部に変位した状態の縦断面図である。
【図8】図2のピストンピンクリップ装着装置の使用方法を示し、ピストンピンクリップがクリップ溝に装着された状態の縦断面図である。
【図9】従来技術に係るピストンピンクリップ装着装置の概略縦断面図である。
【符号の説明】
50…ピストンピンクリップ装着装置 56…押圧部材
58…突部 60…筒状部材
64…押圧冶具 66…押圧面
76…幅狭部 78…ピストンピンクリップ
80…間隙部 110…楕円形部
112…円形部 114…テーパ部
120…ピストン 148a、148b…クリップ溝
Claims (4)
- 端部がピストンピン挿入孔の開口部に装着され、ピストンピンクリップを案内する筒状部材と、
前記筒状部材の内壁の前記ピストンピン挿入孔側に形成され、前記ピストンピンクリップを円形に縮径した状態で保持する円形部と、
前記筒状部材の内壁の前記ピストンピン挿入孔より離間した側に形成され、前記ピストンピンクリップを傾斜した状態で保持する楕円形部と、
前記筒状部材の内壁の前記円形部と前記楕円形部との間に形成され、前記ピストンピンクリップを前記楕円形部から前記円形部にかけて連続的に変形させるテーパ部と、
前記筒状部材に挿通自在に設けられ、前記ピストンピンクリップが係合可能な押圧面が形成された押圧部材と、
前記押圧部材の先端部に設けられ、前記ピストンピン挿入孔の内周面に係合する突部と、
前記ピストンピン挿入孔に挿入自在に形成され、前記突部に係合可能な孔部が形成された押圧冶具と、
を備えることを特徴とするピストンピンクリップ装着装置。 - 請求項1記載の装置において、
前記突部には前記ピストンピンクリップの間隙部が挿通自在な幅狭部が形成されることを特徴とするピストンピンクリップ装着装置。 - 請求項1または2記載の装置において、
前記筒状部材の内壁には、該筒状部材の軸線方向に沿って前記ピストンピンクリップの間隙部が係合自在な案内板が設けられることを特徴とするピストンピンクリップ装着装置。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の装置において、
前記筒状部材の外部には前記筒状部材の軸線方向と直交する方向に延在する案内部材が設けられ、前記案内部材には前記ピストンピンクリップが前記筒状部材の軸線方向に対して傾斜した状態で摺動自在に係合する案内溝が形成され、前記ピストンピンクリップが前記案内溝に沿って移動すると、前記ピストンピンクリップは前記筒状部材に形成された窓部を通して前記筒状部材の前記楕円形部に挿入されることを特徴とするピストンピンクリップ装着装置。
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JPH11300647A (ja) | 1999-11-02 |
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