JPH11293967A - 支柱とレールとの接合構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 道路柵における支柱とレールとの接合構造で
あって、支柱に取り付けられた継手金具に挿入されるイ
ンナースリーブに対するレールの結合を、簡単且つ迅速
に行い得るようにする。 【解決手段】 支柱１に、レール２の外径よりも大きい
内径の通孔を有する継手金具３が取り付けられ、継手金
具３の通孔内には、その両端部が通孔より突出するイン
ナースリーブ５が挿入され、インナースリーブ５に、先
端部が継手金具３の通孔内に位置するようにレール２が
外挿され、レール２とインナースリーブ５とは、インナ
ースリーブ５に、ばね１１が出没可能に取り付けられた
ピン６により、レール２に設けられたピン挿入孔７に挿
入されて固定され、そして、インナースリーブ５と継手
金具３とは、継手金具３に取り付けられた止めねじ１５
によって固定される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、歩車道分離柵そ
の他各種の道路柵における、支柱とレールとの接合構造
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】歩車道分離柵その他各種の道路柵とし
て、図５に概略正面図で示すような、一定間隔をあけて
立設された複数本の支柱１、１間に、管状のレール２が
複数本平行して取り付けられた柵体が知られている。

【０００３】このような柵体において、支柱１に対する
レール２の接続は、従来次のようにして行われていた。
即ち、支柱１の所定位置に、レール２の外径よりも大き
い内径の通孔を有する継手金具３を取り付け、継手金具
３の通孔内に、その両端部を通孔より突出させてインナ
ースリーブ５を挿入し、インナースリーブ５に、その先
端部が継手金具の通孔内に位置するようにレール２を外
挿し、レール２とインナースリーブ５とをねじによって
結合し固定する。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の接合構造には、次のような問題がある。即ち、
インナースリーブ５とこれに外挿されたレール２とを固
定するために、作業員が、インナースリーブ５の下面に
設けられたボルト孔と、レール２に設けられたボルト孔
とを一致させ、両者にボルトを挿入し固定する作業が容
易ではなく、そのために、多くの手間および時間を必要
としていた。また、インナースリーブ５とレール２との
固定部分にボルトの頭が突出するために美観が損なわれ
る。

【０００５】従って、この発明の目的は、上述した問題
を解決し、支柱に取り付けられた継手金具に挿入されて
いるインナースリーブに対するレールの結合を、簡単且
つ迅速に行うことができる、支柱とレールとの接合構造
を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明は、所定間隔を
あけて立設された複数本の支柱間に、前記支柱に取り付
けられたインナースリーブによってレールを固定する、
支柱とレールとの接合構造において、前記支柱に、前記
レールの外径よりも大きい内径の通孔を有する継手金具
が取り付けられており、前記継手金具の前記通孔内に、
その両端部を前記通孔よりも突出させてインナースリー
ブが挿入され、そして、前記インナースリーブに、その
先端部が前記継手金具の通孔内に位置するようにレール
が外挿され、前記レールと前記インナースリーブとは、
前記インナースリーブ内のばねによって出没可能に取り
付けられたピンが前記レールに設けられたピント孔に挿
入されることによって固定され、前記インナースリーブ
と前記継手金具とは、前記継手金具に取り付けられたね
じによって固定されていることに特徴を有するものであ
る。

【０００７】

【発明の実施の形態】次に、この発明の装置を図面を参
照しながら説明する。図５に示すように、一定間隔をあ
けて立設された複数本の支柱１、１間に、複数本のレー
ル２を上下方向に平行して取り付けるに際し、この発明
においては、図１に正面図で、図２に側面図で、図３に
分解斜視図で示すように、支柱１に、レール２の外径よ
りも大きい内径の通孔３ａを有する継手金具３を、ボル
ト４によって取り付ける。そして、継手金具３の通孔３
ａ内に、その両端部を通孔３ａより突出させてインナー
スリーブ５を挿入し、インナースリーブ５に、その先端
部が継手金具３の通孔３ａ内に位置するようにレール２
を外挿する。継手金具３の底面には、継手金具３の通孔
３ａ内に挿入されたインナースリーブ５を、継手金具３
に固定するための止めねじ１５が取り付けられている。

【０００８】インナースリーブ５の、継手金具３より突
出した部分には、ばねによって出没可能なピン６が取り
付けられ、レール２の、インナースリーブ５に取り付け
られたピン６と対応する位置には、ピン挿入孔７が設け
られている。

【０００９】図４は、インナースリーブ５に出没可能に
取り付けられたピン６の取付け構造を示す断面図であ
る。図４に示すように、インナースリーブ５の所定位置
に、径方向に対称な孔８ａ，８ｂが設けられ、孔８ａと
孔８ｂとの間には、インナースリーブ５の径方向に筒状
のピンボックス９が取り付けられている。筒状ピンボッ
クス９の上部内周面には、所定長さにわたって雌ねじ１
０が形成されている。

【００１０】筒状ピンボックス９内には、一端がピンボ
ックス９に形成された孔８ａから突出する所定長さのピ
ン６と、ピン６の上部に位置するばね１１と、バネ１１
の上部に位置する六角穴付きボルト１２とが挿入されて
おり、六角穴付きボルト１２の外周面には、ピンボック
ス９の上部内面に形成された雌ねじ１０に螺合する雄ね
じが形成されている。

【００１１】支柱１に取り付けられた継手金具３の通孔
３ａ内に、その両端部を通孔３ａよりも突出させてイン
ナースリーブ５を挿入し、このインナースリーブ５に、
レール２を、その先端部２ａが継手金具３の通孔３ａ内
に位置するように外挿する。このとき、インナースリー
ブ５に取り付けられた筒状ピンボックス９内に挿入され
ているピン６が、ばね１１の弾力により、レール２に形
成されたピン挿入孔７内に挿入され、レール２はインナ
ースリーブ５に固定される。このような、レール２のピ
ン挿入孔７に対する、インナースリーブ５のピン６の挿
入は、レール２を進退または回すことによって、容易に
行うことができる。

【００１２】次いで、継手金具３の下面の止めねじ１３
を回し、インナースリーブ５に当接させることによっ
て、インナースリーブ５は継手金具３に固定される。か
くして、レール２は、インナースリーブ５および継手金
具３を介して支柱１に固定される。

【００１３】上述したように、レール２をインナースリ
ーブ５に固定するピン６は、ばね１１の弾力により、イ
ンナースリーブ５から出没可能になっているので、両者
を極めて容易に結合することができる。

【００１４】また、筒状ピンボックス９内のバネ１１の
上部に、ピンボックス９の上部内面に形成された雌ねじ
１０と螺合する雄ねじを有する六角穴付きボルト１２が
挿入されており、六角穴付きボルト１２をねじ込むこと
によってバネ１１が押さえられ、インナースリーブ５と
筒状ピンボックス９とが固定される。

【００１５】

【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
支柱に取り付けられた継手金具に挿入されているインナ
ースリーブに対するレールの結合を、ボルトを使用する
ことなく簡単且つ迅速に行うことができ、且つ、インナ
ースリーブとレールとの取付け部分にボルトの頭が突出
することがないので、美観に優れている等、工業上有用
な効果がもたらされる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の接合構造を示す正面図である。

【図２】この発明の接合構造を示す側面図である。

【図３】この発明の接合構造を示す分解斜視図である。

【図４】インナースリーブに取り付けられたピンの取付
け構造を示す断面図である。

【図５】道路柵の概略正面図である。

【符号の説明】

１ 支柱 ２ レール ３ 継手金具 ４ ボルト ５ インナースリーブ ６ ピン ７ ピン挿入孔 ８ 孔 ９ ピンボックス 10 雌ねじ 11 ばね 12 六角穴付きボルト 13 止めねじ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 所定間隔をあけて立設された複数本の支
   柱間に、前記支柱に取り付けられたインナースリーブに
   よってレールを固定する、支柱とレールとの接合構造に
   おいて、 前記支柱に、前記レールの外径よりも大きい内径の通孔
   を有する継手金具が取り付けられており、前記継手金具
   の前記通孔内に、その両端部を前記通孔よりも突出させ
   てインナースリーブが挿入され、そして、前記インナー
   スリーブに、その先端部が前記継手金具の通孔内に位置
   するようにレールが外挿され、 前記レールと前記インナースリーブとは、前記インナー
   スリーブ内のばねによって出没可能に取り付けられたピ
   ンが前記レールに設けられたピント孔に挿入されること
   によって固定され、前記インナースリーブと前記継手金
   具とは、前記継手金具に取り付けられたねじによって固
   定されていることを特徴とする、支柱とレールとの接合
   構造。