JPH11289187A - 階層建物における無線通信システム - Google Patents

階層建物における無線通信システム

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JPH11289187A
JPH11289187A JP8870198A JP8870198A JPH11289187A JP H11289187 A JPH11289187 A JP H11289187A JP 8870198 A JP8870198 A JP 8870198A JP 8870198 A JP8870198 A JP 8870198A JP H11289187 A JPH11289187 A JP H11289187A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無線電波の相互干渉を防止して混信等の通信
障害を軽減できる上、施工コストの増大を防ぎ、意匠的
な制約を与えず、既存の建物や構築計画後への対応を図
れるような階層建物における無線通信システムを提供す
ること。 【解決手段】 基地局アンテナ4が各階3に設置され通
信ゾーン5が形成される階層建物2の各階床部8に、デ
ッキプレート10により電波遮断材を設けてある。建物
2の壁部12には電磁遮断材を設けていないが、基地局
アンテナ4から発信される無線電波は、回折により減衰
されて弱められるから、上階側または下階側に到達する
のを極力最小限に抑えることができ、大きな通信障害を
招かずに済む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、階層建物の各階に
1または2以上の基地局アンテナを設置して各階毎に通
信ゾーンを形成し、通信ゾーン内の無線通信機器と当該
通信ゾーン内の基地局アンテナとの間で無線電波を介し
て無線通信を行う、事業用PHSシステムや無線LAN
システム、ワイヤレスマイクシステム等の無線通信シス
テムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】建物内で事業所用PHSや無線LAN、
ワイヤレスマイク等の無線通信機器を使用する場合に、
建物内に無線通信システムを構築することがある。この
無線通信システムは、建物内に基地局アンテナを設置
し、基地局アンテナと建物内の無線通信機器との間で無
線電波を介してデータ通信や一般通話等を行うものであ
る。このような無線通信システムでは、通信に際し一定
の制約がある。例えば、PHSの無線通信システムで
は、通信周波数は13の周波数に限られ、各周波数には
それぞれ時分割方式により3つの通信チャンネルしか設
定できず、最大39の通信チャンネルまでしか同時に確
保することができない。一般的に無線通信システムで
は、このように同時に確保できる最大通信チャンネル
数、即ちPHSでは39チャンネルを使用できるエリア
を1つの通信ゾーンとし、建物内で無線通信計画を行う
上で一つの構成単位として扱っている。通信ゾーンは、
通常、建物の各階にそれぞれ個別に設定される。建物の
ある階の通信回線数を最大通信チャンネル数、例えばP
HSでは39チャンネルを超えて確保したい場合には、
通信ゾーンを2箇所以上わたって設定する。
【0003】建物内では、このような無線通信が良好に
行われるように、各通信ゾーン毎に電磁シールド構造を
設けて、通信ゾーン間で電波干渉が生じるのを防ぎ、通
信障害が生じるのを低減している。ここで、電磁シール
ド構造は、『導体内部には電界が存在し得ない』という
電磁気的な基本理念に基づき、金属等からなる電磁シー
ルド材で通信ゾーンを電磁的に完全に密閉してしまうも
のである。完全に電磁気的に密閉された各通信ゾーンで
は、外部からの無線電波の侵入が確実に遮断され、電波
干渉等の通信障害が生じることなく良好に無線通信を行
えた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たような無線通信システムで適用される電磁シールド構
造は、電磁シールド材により通信ゾーンを完全に密閉し
てしまうものであったから、施工工事が大掛かりとなり
かなりの手間や労力が必要である上、高価な電磁シール
ド材を大量に使用しなければならず、施工コストの増大
を招いていた。また、密閉状態を調べなければならず、
チェックが煩雑で、施工管理が困難であった。また、窓
ガラス等、表側に見える部分に施さなければならず、外
観上非常に目立ち、意匠的な制約を与えることがあっ
た。また、アトリウムや階段室等の上下階を連通する開
放空間を有する建物に適用するのは極めて困難で、ほと
んど対策が施されていないのが現状であった。また、既
設の建物や構築計画後への対応が困難であった。
【0005】本発明は、前記事情に鑑みてなされたもの
であって、その目的は、無線電波の相互干渉を防止して
混信等の通信障害を生じることがない上、施工コストの
増大をあまり招かずに済み、施工管理が容易で、意匠的
な制約をあまり与えることなく、既存の建物や構築計画
後への対応が図れるような階層建物における無線通信シ
ステムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】(1)前記目的を達成す
るために本発明に係る階層建物における無線通信システ
ムにあっては、階層建物の各階に1または2以上の基地
局アンテナを設置して各階毎に通信ゾーンを形成し、該
通信ゾーン内に存在する無線通信機器と該通信ゾーン内
の該基地局アンテナとの間で無線電波を介して相互通信
を行う無線通信システムにおいて、該階層建物の各階床
部に該無線電波を遮断する電波遮断材を設ける一方、該
階層建物の各階の壁部には電波遮断材を設けず電磁的に
開放して該通信ゾーンを各階別に分離することを特徴と
する。
【0007】このような無線通信システムにあっては、
階層建物の各階床部に電波遮断材を設けたので、各基地
局アンテナから発信された無線電波が上階側または下階
側に直接伝達されるのを阻止することができる。一方、
階層建物の各階の壁部については、電波遮断材を設けず
電磁的に開放しているが、無線電波が上階側または下階
側に伝搬するには、建物の外部を通じて回折により伝搬
する他なく、建物の外部を通じ回折により上階側または
下階側に伝搬する無線電波は、回折の際に減衰されて弱
められるから、上階側または下階側に到達するのを極力
最小限に抑えることができる。
【0008】これらのことから、各階床部に電波遮断材
を設けるだけで、各階の通信ゾーンを分離して階層建物
の上下階間で無線電波が相互に干渉し合うのを可及的に
抑制でき、混信等の通信障害を防止して必要最小限の通
信機能を確保できるから、従来のように電磁的に完全に
密閉する電磁シールド構造としなくても済む。従って、
従来のように施工工事が大掛かりなることはなく、手間
や労力が軽減される上、高価な電磁シールド材を大幅に
省くことができ、施工コストの削減を図ることができ
る。また、密閉状態を調べる必要がなくチェックが簡単
で済み、施工管理を大幅に簡略化できる。また、各階床
部に電波遮断材を設けるだけの簡易な構造であるから、
既設の建物や構築計画後であっても容易に対応を図るこ
とができる。また、各階の壁部に電波遮断材を設ける必
要がないから、意匠的制約をほとんど与えないで済む。
【0009】(2)さらに、前記階層建物の同一階内に
前記通信ゾーンを複数箇所にわたり形成し、該基地局ア
ンテナから発信される該無線電波の到達領域を制限して
該通信ゾーンを狭める電波制限部材を設ければ、通信ゾ
ーンを狭めて通信ゾーンの相互の重なり具合いを調整で
き、電波干渉による通信障害を可及的に軽減することが
できる。
【0010】(3)さらに、前記電波制限部材として、
前記基地局アンテナを覆って、該基地局アンテナから発
信された前記無線電波を弱める電波減衰部材を設けれ
ば、無線電波の到達距離を短くして通信ゾーン全体を狭
めることができ、簡易な構成で通信ゾーンの相互の重な
り具合いを調整できる。
【0011】(4)他方、前記階層建物が、上下階を連
通する開放空間を有する場合において、当該開放空間と
これに近接して設置された前記基地局アンテナとの間
に、該基地局アンテナから該開放空間に向けて発信され
た前記無線電波を、当該基地局アンテナが設置された階
側に反射して当該階内に該通信ゾーンを制限する電波反
射材を設ければ、無線電波が開放空間に侵入するのを阻
止でき、開放空間を通じて電波干渉等の通信障害が引き
起こされるのを防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係る階層建物にお
ける無線通信システムの実施の形態について、添付図面
に基づき説明する。尚、本実施の形態では、PHSの無
線通信システムに適用したときの一実施形態について説
明する。
【0013】図1は、本発明に係る階層建物におけるP
HSの無線通信システムの一実施形態を示したものであ
る。このPHSの無線通信システムは、図1に示すよう
な、2以上の階からなる階層建物2に適用されるもの
で、このような階層建物2の各階にそれぞれ1または2
以上の基地局アンテナ(BS)4を設置し、各階3にそ
れぞれ基地局アンテナ4から発信される無線電波を受信
可能な通信ゾーン5を各階3に形成するものである。そ
して、各通信ゾーン5内に存在するPHS(図示省略)
と基地局アンテナ4との間で無線電波を介して無線通信
を行い、無線通信機器と、基地局アンテナ4に通信回線
等を介して通信可能に接続された例えば他の通信ゾーン
に存在するPHS等の携帯型無線通信機器この他の一般
的な通信機器との間でデータ通信や通話等のやりとりを
行うものである。本実施の形態では、各基地局アンテナ
4は、各階3の床コンクリートスラブ6の直下中央部に
配置されている。
【0014】また、階層建物2の各階3の床部8には、
各階3の床コンクリートスラブ6中にデッキプレート1
0が埋設されていて、本実施の形態では、このデッキプ
レート10を本発明に係る電波遮断材として利用してい
る。つまり、デッキプレート10は、断面波形状に形成
された外形板形の部材で、通常、床部8全体にわたって
設けられている。デッキプレート10は、鋼板材からな
り、電波を遮断する機能を備えている。すなわち、デッ
キプレート10は、各基地局アンテナ4から発信された
無線電波を遮断している。このようにデッキプレート1
0が、基地局アンテナ4から発信された無線電波を遮断
するから、無線電波が上階側または下階側に直接伝搬さ
れることは防止することができる。
【0015】他方、階層建物2の外壁部12について
は、何ら電波遮断材を施しておらず、電磁的に開放され
た状態としている。この場合、無線電波は、デッキプレ
ート10により上階側または下階側に直接伝達されない
ように遮断されているから、回折により建物2の外部を
通じ大きく回り込んで伝搬する他なく、また、回折によ
り伝搬するにあたっては回折の際に減衰されて弱められ
るから、上階側または下階側に到達するを極力最小限に
抑えることができる。この場合、無線電波に対し1回の
回折で例えば約20dB程の減衰効果が得られる。
【0016】特に、各基地局アンテナ4を各階3の床コ
ンクリートスラブ6の下側中央部に配置したので、無線
電波が回折により建物2の外部を介し大きく回り込んで
上階側または下階側に到達されるのを極力抑えることが
できる。この場合、無線電波に対し例えば約60dB程
度の抑制効果が得られる。
【0017】つまり、この無線通信システムでは、階層
建物2の各階床部8に設けた電波遮断材により、無線電
波が上階側または下階側に直接伝搬されるのを防止でき
る一方、階層建物2の各階8の壁部12(窓部13を含
む)については、無線電波が回折により減衰されて弱め
られ極力最小限に抑えられるから、無線電波が階層建物
2の上下階間で相互干渉して混信等の通信障害が生じる
のを防止することができる。
【0018】これにより、従来のように電磁的に完全に
密閉する電磁シールド構造とする必要がなく、従って、
従来に比べて、施工工事を簡略化でき、かなりの手間や
労力が軽減される上、高価な電磁シールド材を大幅に省
くことができ、施工コストの削減を図ることができる。
また、密閉状態を調べる必要なく、施工管理を大幅に簡
略化できるとともに、既設の建物や構築計画後であって
も容易に対応を図ることができる。また、各階の壁部1
2(窓部13を含む)に電波遮断材を設けないから、意
匠的な制約もあまり与えずに済み、アメニティ確保も容
易となる。
【0019】尚、前記無線電波を遮断するにあたり、デ
ッキプレート10だけでは十分な性能が得られない場合
には、他の電波遮断材を併設してもよい。
【0020】また、前記実施の形態では、電波遮断材と
して、床コンクリートスラブ6中に埋設されたデッキプ
レート10を利用したが、本発明にあっては、これに限
らず、前記無線電波の遮断が可能であれば、例えば電磁
シールド材など、他の電波遮断材を各階床部8に設けて
もよい。この場合、電磁シールド材は、スラブ床面等に
設けるのが好ましい。
【0021】図2は、同一階において通信チャンネル数
を39以上確保するために通信ゾーンを2箇所以上にわ
たり設定する場合の一実施形態について示したものであ
る。通信ゾーン5を2箇所以上にわたり設定するに際し
ては、予め通信ゾーン5の配置計画(ゾーン計画)を行
う。そして、この配置計画に従って、通信ゾーン5間で
電波干渉等による通信障害が生じないように、各通信ゾ
ーン5の領域や大きさ等を調整して、通信ゾーン5の相
互の重なり具合いを設定する。通信ゾーン5の領域や大
きさ等は、電波減衰部材等の電波制限部材を適宜配置し
て設定する。
【0022】図3及び4は、電波制限部材を配置して通
信ゾーン5の領域や大きさを調整する場合の一実施形態
について示したものである。ここで、基地局アンテナ4
は、相互に間隔をあけて設置されていて、それぞれ個別
に通信ゾーン5を形成している。基地局アンテナ4は、
天井面を構成するプラスターボード等の天井仕上材18
の裏側に収納され、床コンクリートスラブ6の真下に配
置されている。
【0023】本実施の形態では、各基地局アンテナ4に
対し、それぞれ、本発明に係る電波制限部材として電波
減衰部材14を設けている。この電波減衰部材14は、
電波を弱める性質を有する材料により形成されたもの
で、有底筒体状のカゴ形状に形成され、基地局アンテナ
4を取り囲みつつこれを覆っている。電波減衰部材14
は、無線電波を弱めるにあたり、無線電波の一部を吸収
または反射するようになっていてもかまわない。
【0024】このことから、基地局アンテナ4から発信
される無線電波は、室内に到達する前に、電波減衰部材
14により弱められる。無線電波が弱められれば、その
到達距離が短くなり、通信ゾーン5を狭めることができ
る。これにより、通信ゾーン5の相互の重なり具合いを
調整でき、電波干渉による通信障害を可及的に抑制する
ことができる。
【0025】さらに、基地局アンテナ4の設置間隔が狭
い場合には、各基地局アンテナ4毎に個別に電波減衰部
材14を設けるのではなく、図4に示すように、複数の
基地局アンテナ4をまとめて覆って各基地局アンテナ4
から発信される無線電波をまとめて弱めるような電波減
衰部材16を設けるのが好ましい。この電波減衰部材1
6は、シート状または板状に成形されたもので、天井仕
上材18の裏面に敷設されている。このように複数の基
地局アンテナ4から発信される無線電波を単一の電波減
衰部材16でまとめて弱めるので、施工が簡単で済み、
施工コストの増大をも抑えることができる。
【0026】図5及び図6は、本発明に係る階層建物に
おける無線通信システムの他の実施の形態を示したもの
である。この他の実施の形態に係る無線通信システム
は、上下階を連通する開放空間としてアトリウム20を
有する階層建物2に適用したものである。アトリウム2
0は、階層建物2の中央部を最上階部から最下階部にわ
たり貫通して設けられ、階層建物2は、左棟2aと右棟
2bとに分かれて構成されている。また、左棟2a及び
右棟2bの各階3には、基地局アンテナ4が設置されて
いる。
【0027】本実施の形態では、このようなアトリウム
20を有する階層建物2において、アトリウム20とこ
れに近接して設置された基地局アンテナ4との間に、電
波反射材22を介設している。この電波反射材22は、
電波の反射可能な材料により形成されたもので、基地局
アンテナ4からアトリウム20に向けて発信された無線
電波を反射して通信ゾーン5を階3内に制限するように
なっている。これにより、基地局アンテナ4からアトリ
ウム20に向けて発信された無線電波が、対岸の棟に直
接到達されるのを防止でき、アトリウム20を通じて無
線電波が相互に干渉し合うのを防止できる。
【0028】尚、この実施の形態では、階層建物2がア
トリウム20により左棟2aと右棟2bとから構成され
ている場合について述べたが、本発明ではこれに限ら
ず、他の形態のアトリウム20を有する階層建物2につ
いても、同様に適用することができる。また、前記実施
の形態ではアトリウムについて説明したが、本発明では
これに限らず、建物内で上下階を連通する開放空間であ
れば、例えば階段室等であってもかまわない。
【0029】ところで、前記実施の形態では、階層建物
2の外壁部に電波遮断材を施されないようになっている
が、本発明にあってはこれに限らず、階層建物の階内を
間仕切する内壁部等も含む。
【0030】また、前記実施の形態では、電波制限部材
として電波減衰部材14,16を用いた場合について説
明したが、本発明に係る電波制限部材にあっては、電波
減衰部材14,16に限らず、無線電波を反射するもの
であったり、また無線電波を遮断するものであってもか
まわず、これらを適宜配置して無線電波の指向性を適当
に調節することにより、基地局アンテナ4から発信され
る無線電波を制限するようにする。
【0031】さらにまた、前記実施の形態では、PHS
の無線通信システムに適用した場合の一実施形態につい
て説明したが、本発明はこれに限らず、この他、他の形
態のPHSの無線通信システムまたは無線LANやワイ
ヤレスマイク等の無線通信システムにも適用することが
できる。
【0032】
【発明の効果】以上発明の実施の形態で説明したように
本発明に係る階層建物における無線通信システムによれ
ば、次のような格別の効果が得られる。
【0033】(1)本発明に係る階層建物における無線
通信システムによれば、階層建物の各階に1または2以
上設置した基地局アンテナにより形成される通信ゾーン
を、階層建物の各階床部に電波遮断材を設ける一方、壁
部については電波遮断材を設けず電磁的に開放して各階
別に分離することで、従来のように電磁的に完全に密閉
する電磁シールド構造としなくても、混信等の通信障害
を可及的に抑制して必要最小限の通信機能を確保するこ
とができる。これにより、従来に比べ、施工工事が簡略
化され、手間や労力が相当軽減される上、高価な電磁シ
ールド材を大幅に省くことができ、施工コストの削減を
図ることができる。また、密閉状態を調べる必要なく、
施工管理を大幅に簡略化できるとともに、既設の建物や
構築計画後であっても容易に対応を図ることができる。
また、各階の壁部に電波遮断材を設けないから、意匠的
な制約をあまり与えずに済み、アメニティ確保も容易と
なる。
【0034】(2)さらに、前記階層建物の同一階に前
記通信ゾーンを複数箇所にわたり形成する場合には、基
地局アンテナから発信される無線電波の到達領域を制限
する電波制限部材を設けて通信ゾーンを狭めることで、
通信ゾーンどうしの重なり具合いを調整でき、電波干渉
等による通信障害が生じないように防止を図ることがで
きる。
【0035】(3)そして、前記電波制限部材として、
前記基地局アンテナを覆って、該基地局アンテナから発
信される前記無線電波を弱める電波減衰部材を設けれ
ば、無線電波の到達距離を短くし通信ゾーン全体を狭め
て、簡易な構成で通信ゾーンの相互の重なり具合いを調
整できる。
【0036】(4)他方、前記階層建物が、上下階を連
通する開放空間を有する場合において、当該開放空間と
これに近接して設置された基地局アンテナとの間に電波
反射材を設け、基地局アンテナから開放空間に向けて発
信された無線電波を基地局アンテナが設置された階側に
反射して階内に通信ゾーンを制限することで、無線電波
が開放空間に侵入して電波干渉等の通信障害を引き起こ
すのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る階層建物における無線通信システ
ムの一実施形態を示した階層建物の縦断面図である。
【図2】本発明に係る階層建物における無線通信システ
ムにおいて、同一階に複数の通信ゾーンを形成する場合
の一実施形態を示した階層建物の平面構成図である。
【図3】本発明に係る階層建物における無線通信システ
ムにおいて、電波制限部材を設けた場合の一実施形態を
示した階層建物の部分縦断面図である。
【図4】本発明に係る階層建物における無線通信システ
ムにおいて、電波制限部材を設けた場合の他の実施形態
を示した階層建物の部分縦断面図である。
【図5】本発明に係る階層建物における無線通信システ
ムにおいて、階層建物がアトリウムを有する場合の一実
施形態を示した階層建物の縦断面図である。
【図6】本発明に係る階層建物における無線通信システ
ムにおいて、階層建物がアトリウムを有する場合の一実
施形態を示した階層建物の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
2 階層建物 4 基地局アンテナ 5 通信ゾーン 6 床コンクリートスラブ 8 床部 10 デッキプレート(電波遮断材) 12 外壁部 14 電波減衰部材 16 電波減衰部材 20 アトリウム 22 電波反射材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 階層建物の各階に1または2以上の基地
    局アンテナを設置して各階毎に通信ゾーンを形成し、該
    通信ゾーン内に存在する無線通信機器と該通信ゾーン内
    の該基地局アンテナとの間で無線電波を介して相互通信
    を行う無線通信システムにおいて、 該階層建物の各階床部に該無線電波を遮断する電波遮断
    材を設ける一方、該階層建物の各階の壁部には電波遮断
    材を設けず電磁的に開放して該通信ゾーンを各階別に分
    離することを特徴とする階層建物における無線通信シス
    テム。
  2. 【請求項2】 前記階層建物の同一階内に前記通信ゾー
    ンを複数箇所にわたって形成するとともに、該基地局ア
    ンテナから発信される該無線電波の到達領域を制限して
    該通信ゾーンを狭める電波制限部材を設けたことを特徴
    とする請求項1に記載の階層建物における無線通信シス
    テム。
  3. 【請求項3】 前記電波制限部材として、前記基地局ア
    ンテナを覆って、該基地局アンテナから発信された前記
    無線電波を弱める電波減衰部材を設けたことを特徴とす
    る請求項2に記載の階層建物における無線通信システ
    ム。
  4. 【請求項4】 前記階層建物が、上下階を連通する開放
    空間を有する場合において、当該開放空間とこれに近接
    して設置された前記基地局アンテナとの間に、該基地局
    アンテナから該開放空間に向けて発信された前記無線電
    波を、当該基地局アンテナが設置された階側に反射して
    当該階内に該通信ゾーンを制限する電波反射材を設けた
    ことを特徴とする請求項1〜3いずれかの項に記載の階
    層建物における無線通信システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015124061A (ja) * 2013-12-27 2015-07-06 株式会社日立製作所 乗り場呼び登録システム

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JP2015124061A (ja) * 2013-12-27 2015-07-06 株式会社日立製作所 乗り場呼び登録システム

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