JPH11261283A - 反射波干渉低減型電磁遮蔽建物 - Google Patents

反射波干渉低減型電磁遮蔽建物

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JPH11261283A
JPH11261283A JP5670598A JP5670598A JPH11261283A JP H11261283 A JPH11261283 A JP H11261283A JP 5670598 A JP5670598 A JP 5670598A JP 5670598 A JP5670598 A JP 5670598A JP H11261283 A JPH11261283 A JP H11261283A
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JP
Japan
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radio wave
communication
radio
reflected
electromagnetic shielding
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JP5670598A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Ishikawa
敏行 石川
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 室内で通信用電波を使って無線通信を行う場
合に、通信用電波の反射波によって通信不能領域が発生
しないようにする。 【構成】 少なくとも送信アンテナ1からの通信用電波
を受信アンテナ2へ向けて反射する1次反射面に反射波
を低減させる電波吸収体3〜8を配置し、また、前記電
波吸収体3〜8として、反射波の位相を反転させる凹凸
の表面形状を有し、凹凸面の反射波同士で低減させるよ
うに構成し、送信アンテナの位置と受信アンテナの位置
との中間位置近傍の壁面及び天井面に前記電波吸収体を
配置して、室内で通信用電波を使って無線通信を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、室内で通信用電波を使
って無線通信を行うようにした反射波干渉低減型電磁遮
蔽建物に関する。
【0002】
【従来の技術】市街地には、TV電波、電話や無線タク
シー、ハムその他の無線通信用の電波等、多種類の電波
が飛び交っている。そのため、都市環境によっては、様
々な電波障害が問題になっている。例えばパソコンの動
作が突然狂ったり精密なマシーンが誤動作したりする原
因には、空中を飛び交っている種々の不要電波が障害波
となることが多い。また、都市部のビル高層化が進むに
つれて、TV電波障害が発生し、社会的にクローズアッ
プされている。そのため、このようなTV電波障害対策
としては、従来より電波の飛来する方向から主に建物の
影部分を予測・測定し、共同受信アンテナにより有線で
供給するシステムが採用されている。
【0003】近年、オフィスにおけるコンピュータその
他OA機器等の導入の勢いには目ざましいものがある。
かかるオフィスにおいて、OA機器等で扱われる情報に
は、機密情報を含む重要な情報が多くなっている。その
ため、OA機器がノイズ等の影響を受けて誤動作した
り、その中の情報の化け等が発生したり、情報が外部へ
漏洩したりするようなことがあると、システムの信頼性
が低下し、業務に重大な影響を与える。しかも、特に、
OA機器等は、ノイズの影響を受けやすく、周囲の電波
による情報漏れが生じるという問題がある。そこで、建
物内で使用するOA機器、医療機器などの電子機器類を
守るためにも、電波遮蔽材(反射材)や電波吸収体を建
物の壁や床、天井へ仕組むシステムが重要になる。
【0004】電波を使った無線通信方式を採用する場合
には、使用周波数帯域について電波法の規制が問題にな
るため、このような電波法による規制を受けることな
く、自由に使用周波数帯域を選択、設定して独自の無線
による通信方式を採用しようとすると、ビル内の空間を
外部から電磁的に遮蔽した電磁遮蔽ビルの構築が不可欠
となる。既に出願人は、このような電磁遮蔽ビルに関
し、例えば特公平6−99972号公報や特公平6−9
9973号公報、特公平7−16118号公報、特公平
6−76706号公報に、ビルの躯体や外壁の遮蔽構造
について提案し、特公平6−99971号公報や特公平
6−33699号公報、特公平6−13822号公報
に、ビルの出入口の遮蔽構造について、特公平6−63
407号公報や特公平5−79790号公報、特公平3
−58557号公報に、窓開口部の遮蔽構造について提
案している。また、特公平3−62320号公報や特公
平3−45972号公報、特公平3−62318号公
報、特公平5−34159号公報に、天井や階層別の遮
蔽構造について提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に飛び
交っている電波が必要な電波か、不要な電波かは、建物
の用途によって変わってくるため、立地環境に見合った
電磁遮蔽対策を建物に施す必要がある。例えば電磁遮蔽
材として電波反射材を用いたものは、建物内への電波の
侵入を防ぐことはできるが、反射電波をなくすことはで
きない。こうした社会の要求によりできたのが電波吸収
体である。電波吸収体は、電波の飛来方向及び電波の反
射する方向に面する壁面に採用することにより、電波の
反射公害を低減することができる。
【0006】図3はアンテナからの直達波と壁からの反
射波との干渉により生じる伝送不可領域の例を示す図で
ある。室内が金属面の電磁遮蔽層11で覆われた従来の
電磁遮蔽ビルでは、送信アンテナ12からの電波が周囲
の壁面や天井等に設けられた電磁遮蔽層11で反射する
ことにより、図3に示すように電磁遮蔽層11の近傍で
相互干渉を起こしたり遅延分散特性の悪化を起こしたり
して伝送不可領域13が生じ、無線通信システムの混
信、誤動作等が生じ、通信環境、通信品質等が低下する
という問題がある。電波吸収体は、このような伝送不可
領域13をなくすために有効であるが、その材料として
主に高価なフェライト(Fe2 3 )が用いるため、電
磁遮蔽材として、周囲の壁や床、天井の前面をフェライ
トの電波吸収体で覆って伝送不可領域13をなくそうと
すると、建設コストが非常に高いものとなってしまう。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するものであって、室内で通信用電波を使って無線
通信を行う場合に、通信用電波の反射波によって通信不
能領域が発生しないようにするものである。そのために
本発明は、室内で通信用電波を使って無線通信を行うよ
うにした電磁遮蔽建物において、少なくとも送信アンテ
ナからの通信用電波を受信アンテナへ向けて反射する1
次反射面に反射波を低減させる電波吸収体を配置したこ
とを特徴とするものである。
【0008】また、前記電波吸収体として、反射波の位
相を反転させる凹凸の表面形状を有し、凹凸面の反射波
同士で低減させるように構成し、送信アンテナの位置と
受信アンテナの位置との中間位置近傍の壁面及び天井面
に前記電波吸収体を配置したことを特徴とするものであ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明する。図1は本発明に係る反射波干渉
低減型電磁遮蔽建物の実施の形態を説明するための図で
あり、(A)は平面図、(B)は立断面図、1は送信ア
ンテナ、2は受信アンテナ、3〜8は電波吸収体、9は
電磁遮蔽層を示す。
【0010】図1において、送信アンテナ1、受信アン
テナ2は、室内で通信用電波を使って無線通信を行うた
めのものである。電波吸収体3〜8は、反射波を低減さ
せるものであり、少なくとも送信アンテナ1からの通信
用電波を受信アンテナ2へ向けて反射する1次反射面
(反射パスの面)に配置する。電磁遮蔽層9は、電磁遮
蔽材を用いて無線通信を行う室内空間を覆うものであ
る。
【0011】電波吸収体3〜8を配置する1次反射面
は、送信アンテナ1と受信アンテナ2が例えば図1
(A)の平面図に示すように配置されている場合、点線
で示す1次の反射パス上、つまり送信アンテナ1から受
信アンテナ2へ向けて通信用電波を反射する周囲の各壁
における〜の面である。また、図1(B)の立断面
図に示すような送信アンテナ1と受信アンテナ2の配置
の場合には、天井における点線で示す1次の反射パス上
のの面である。
【0012】このように1次反射面は、送信アンテナ1
の位置と受信アンテナ2の位置との中間位置近傍の壁面
及び天井面である。なお、床面は、種々の什器や備品等
が配置されるため、電波が乱反射して反射波が低減する
ので、電波吸収体を配置しなくてもよいが、これら什器
や備品等の配置の状況に応じて周囲の壁や天井と同様に
電波吸収体を配置してもよい。
【0013】電波は、反射を繰り返す毎に減衰するの
で、反射回数の多いパスになると、それだけ送信アンテ
ナ1から受信アンテナ2に到達する電波のレベルが大幅
に減衰する。しかし、1次反射面〜に電波吸収体3
〜8を配置するだけでは、反射波の干渉が十分に低減で
きない場合もある。このような場合には、図1(A)及
び図1(B)の2点鎖線で示すような2次反射パスに対
して、図1(A)に示すように〜のような2次反射
面(反射パスの面)のそれぞれの面、、あるいは図
1(B)に示すように2次反射面のいずれかの面にも
電波吸収体を配置してもよい。通信用電波の反射状況に
応じてさらに次数を上げてもよいことはいうまでもな
い。
【0014】図2は電波吸収体の構成例を示す図であ
り、(A)は三角波面、(B)は矩形波面、10は電磁
遮蔽材料を示す。
【0015】電波吸収体は、フェライトやゴム系、カー
ボン系の電波吸収材料を用いることにより、送信アンテ
ナ1からの電波を吸収させることができるが、これだけ
でなく、図2に示すように反射波の位相を反転させる凹
凸の表面形状を有する金属などの電波を反射する電磁遮
蔽材料10を用いてもよい。この凹凸の表面形状として
は、図2(A)に示すような三角波面の形状や図2
(B)に示すような矩形波面の形状があり、通信用電波
の波長λ以上の凹凸とすることにより、凹凸面の反射波
同士で低減させる。このことにより、直達波と反射波と
の比が大きくなり無線通信の品質を向上させることがで
きる。また、一部の面は電波吸収材料にし、他の面は電
磁遮蔽材料にし、これらを組み合わせ使用してもよい。
【0016】なお、本発明は、上記実施の形態に限定さ
れるものではなく、種々の変形が可能である。上記実施
の形態では、電波吸収体を配置していない面は電磁遮蔽
材を用いた電磁遮蔽層で覆うようにしたが、使用電波の
強度その他周囲の電波環境等によって反射波干渉低減だ
けを必要とするのであれば、周囲の電磁遮蔽層を省いて
もよいことはいうまでもない。また、電波吸収体とし
て、電波吸収材料に代えて反射波の位相を反転させる凹
凸の表面形状を有する電磁遮蔽材料を用いたが、その凹
凸は、三角波面の形状や矩形波面の形状だけでなく、乱
反射する面を形成するもの、例えばメッシュ状の電磁遮
蔽材料をメッシュの粗さに応じて多層配置するなどの構
成を採用してもよい。
【0017】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、周囲を電磁遮蔽層で覆って遮蔽空間を形成し
室内で通信用電波を使って無線通信を行うようにした電
磁遮蔽建物において、少なくとも送信アンテナからの通
信用電波を受信アンテナへ向けて反射する1次反射面に
反射波を低減させる電波吸収体を配置するので、直達波
に介して反射波を大幅に減衰させることができ、通信用
電波の反射波によって通信不能領域が発生するのを防ぐ
ことができる。また、電波吸収体として、反射波の位相
を反転させる凹凸の表面形状を有し、凹凸面の反射波同
士で低減させることにより、電波を直接吸収させるフェ
ライトやゴム系、カーボン系の材料を用いなくても、凹
凸面の表面形状の金属などの電磁遮蔽材料を用いて位相
を反転した反射波同士で低減させ、通信用電波の反射波
によって通信不能領域が発生するのを防ぐことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る反射波干渉低減型電磁遮蔽建物
の実施の形態を説明するための図である。
【図2】 電波吸収体の構成例を示す図である。
【図3】 アンテナからの直達波と壁からの反射波との
干渉により生じる伝送不可領域の例を示す図である。
【符号の説明】 1…送信アンテナ、2…受信アンテナ、3〜8…電波吸
収体、9…電磁遮蔽層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室内で通信用電波を使って無線通信を行
    うようにした電磁遮蔽建物において、少なくとも送信ア
    ンテナからの通信用電波を受信アンテナへ向けて反射す
    る1次反射面に反射波を低減させる電波吸収体を配置し
    たことを特徴とする反射波干渉低減型電磁遮蔽建物。
  2. 【請求項2】 前記電波吸収体として、反射波の位相を
    反転させる凹凸の表面形状を有し、凹凸面の反射波同士
    で低減させるように構成したことを特徴とする請求項1
    記載の反射波干渉低減型電磁遮蔽建物。
  3. 【請求項3】 送信アンテナの位置と受信アンテナの位
    置との中間位置近傍の壁面及び天井面に前記電波吸収体
    を配置したことを特徴とする請求項1記載の反射波干渉
    低減型電磁遮蔽建物。
JP5670598A 1998-03-09 1998-03-09 反射波干渉低減型電磁遮蔽建物 Pending JPH11261283A (ja)

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