JP2662110B2 - 電磁波漏洩防止構造 - Google Patents
電磁波漏洩防止構造Info
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Description
部屋や建物において、その部屋や建物の電磁シールド層
を貫通する電源ケーブルや信号線等のケーブルを介し
て、前記部屋や建物内で発生した電磁波が外部に漏洩す
ること,及び外部の電磁波が室内に侵入することを防止
する電磁波漏洩防止構造に関する。
電磁シールド構造にすることがある。その電磁シールド
された部屋や建物は、通常、電源ケーブルや信号線等の
ケーブルが多数配設されており、そのケーブルは、前記
部屋や建物の壁等に被着された電磁シールド層を貫通
し、該部屋や建物の内と外の電気機器を接続している。
を貫通させて配設する場合には、通常、その電磁シール
ド層の貫通部に導波管やスチールダクトを設け、その中
に前記ケーブルを挿通して配設されることがよく行われ
ている。また、前記ケーブルは、その芯線に電磁ノイズ
が印加されないように、シールド層によってシールドさ
れていることが一般的である。
て電磁波が漏洩することを防止するために、従来、前記
ケーブルが貫通している電磁シールド層近傍にノイズカ
ットトランスやノイズフィルタ等の機器を設置して前記
電磁波の漏洩を防止している。
イズカットトランス等の機器を使用した場合には、その
機器が小さいものではないため、各機器を設置するため
にかなりの設置空間を必要とし、且つ、前記機器は高価
であるために、多数のケーブルが配設されている電磁シ
ールド仕様の部屋や建物では、全てのケーブルにノイズ
フィルタ等の前記機器を設置する事が不可能と言って良
い。
機器は電気的回路を構成し該回路によってケーブルの芯
線に印加されたノイズを除去することが主な目的であ
り、ケーブルのシールド層に印加されるノイズを除去す
るにはオーバスペックとなり、使い方によっては信号線
の信号等に悪影響を及ぼす恐れもある。本発明は、上記
の様な問題点に着目してなされたもので、設置空間が少
なく且つ安価で、さらに施工が容易な手段によってシー
ルドケーブルを介する電磁波漏洩の防止を目的としてい
る。
に、本発明の電磁波漏洩防止構造は、壁等に被着された
電磁シールド層によってシールドされ、且つ、その壁等
及び電磁シールド層を貫通する導波管内に通してシール
ドケーブルが配設されている部屋や建物において、前記
シールドケーブルのシールド層を導電性部材を介して前
記導波管に導通させることで、当該シールドケーブルの
シールド層を前記電磁シールド層へ電気的に接続したこ
とを特徴としている。
ド区画と呼称する)において、そのシールド区画内に配
置されているシールドケーブルは、前記シールド区画内
で発生した電磁波(電磁ノイズ)に対し、その芯線は外
周部分に被覆しているシールド層に保護されて前記電磁
ノイズが印加されることはないが、そのシールド層に前
記電磁ノイズが印加され該シールド層に沿ってシールド
区画の電磁シールド層を貫通し、該シールド区画の外側
で再び空中に放出されることでシールド区画の外側に漏
洩されていた。
層とシールド区画の電磁シールド層とを導電性部材(金
属線など)及び導波管を介して電気的に接続することに
より、ケーブル層に印加された電磁ノイズはシールド区
画の外側に放出させずにシールド区画の電磁シールド層
に帰流し、もってシールド区画の外部に電磁ノイズが漏
洩することを防止する。さらに、シールド区画の外側か
らの電磁ノイズが前記シールドケーブルのシールド層に
印加されて該シールド層に沿ってシールド区画内に流れ
ようとしても、その電磁ノイズはケーブルのシールド層
から導電性部材(金属線など)及び導波管を介してシー
ルド区画の電磁シールド層に流れて該シールド区画内に
電磁ノイズが入力されることがない。
先ず、電磁シールド室の構成を説明すると、図1及び図
2に示すように、床スラブ1aと天井スラブ1bとの間
を壁1cによって垂直に仕切られて形成され、その部屋
の内周面全体に電磁シールド層2が被着されている。そ
の電磁シールド層2は金属等の導電性薄物からなり図示
しないアースに接続されている。
ては、導波管3が前記電磁シールド層2及び壁1cを水
平に貫通している。その導波管3内をシールドケーブル
4が挿通されて配設され、また、その挿通しているケー
ブル4は導波管3の外端部3a近傍で一番外層の第2絶
縁層4dが剥離されてシールド層4cが露出されてい
て、そのシールド層4cと導波管3の外端部3aとが夫
々金属線5(導電性部材)の端部と溶接されることで電
気的に接続されている。
示すように、中心軸に芯線4aを有し、その外周には径
方向にゴム等による第1絶縁層4b,金網等によるシー
ルド層4c及びゴム等による第2絶縁層4dが外方に向
かって被着されており、前記シールド層4cによって芯
線4aに電磁ノイズが印加されないようにシールドされ
ているものとする。
る電気機器6から電磁波(電磁ノイズ)7が空中に放射
された場合、その電磁ノイズ7は電磁シールド室の内周
に被着されている電磁シールド層2で遮蔽されるが、そ
の電磁ノイズ7の一部は、シールドケーブル4の最外層
の第2絶縁層4dを透過してシールド層4cに印加され
る。
電磁ノイズ7は、そのシールド層4cに沿って電磁シー
ルド層2を貫通して電磁シールド室の外部に流れようと
するが、途中で金属線5を介して電磁シールド室の電磁
シールド層2に帰流し、もって電磁シールド室の外部に
前記電磁ノイズ7が漏洩されることがない。前記電磁シ
ールド効果を、シールドケーブル4のシールド層4cと
導波管3を金属線5にて接続しない場合と比較して実験
したところ、図4に示すような結果を得た。
の室内側に送信用ロッドアンテナ8を,室外側に受信用
ロッドアンテナ9を配置し、また、導波管3外端部側で
該導波管3内を貫通するケーブル4のシールド層4cを
縁切りして実施している。そして、送信用ロッドアンテ
ナ8から100kHz〜30MHzの周波数を発信し、
受信ロッドアンテナ9に接続に接続されている図示しな
いスペクトラムアナライザで測定したものである。
と導波管3とを接続しなかった場合(図4では●で示さ
れている)であり、図5(b)は送信側に位置するケー
ブル4のシールド層4cと導波管3の外端部とを電気的
に接続した場合(図4では▲で示されている)であり、
図5(c)は受信側に位置するケーブル4のシールド層
4cと導波管3の外端部とを電気的に接続した場合(図
4では■で示されている)であり、図5(d)は送信側
及び受信側の両方の位置にあるケーブル4のシールド層
4cと導波管3の外端部とを電気的に接続した場合(図
4では▼で示されている)である。
30MHzの周波数帯においては電磁漏洩防止効果が顕
著に顕れ、ノイズフィルタ等の機器を使用しない電磁ノ
イズの漏洩対策に有効なことが分かる。なお、前記の周
波数外の高周波に対しては、シールドケーブル4にフェ
ライト等の電波吸収材を巻くことにより、電磁波漏洩防
止効果をさらに向上させることができる。
ケーブル4のシールド層4cと導波管3とを一本の金属
線5で接続しているが、1本のシールドケーブル4に対
する前記金属線5の本数を増やすことで、より電気の導
通性を良くして漏洩防止の周波数帯を広げてもよい。ま
た、本実施例では、ケーブル4のシールド層4cと導波
管3の外端部とを接続しているが該シールド層4cと導
波管3の内端部側とを接続してもよい。
ィルタ等の機器を使用してももちろん構わない。前記実
施例においては、シールドケーブル4のシールド層4c
と導波管3とを金属線5にて接続したが、シールド層4
cと導波管3との間を導通させる導電性部材は金属線5
に限定されない。各ケーブル4に対して、その外層の第
2絶縁層4dを導波管3内の任意の位置で剥離してシー
ルド層4cを露出させ、図6に示すように、各ケーブル
4の前記露出させたシールド層4cを導電性部材である
導電性コーキング10で連結し且つ該導電性コーキング
10を導波管3の内周面とも接着させることで、各ケー
ブル4のシールド層4cを導波管3に接続し、もって該
導波管3を介して各ケーブル4のシールド層4cと電磁
シールド室の電磁シールド層2とを電気的に接続しても
よい。
に印加されて該シールド層4cに沿って伝達されてきた
電磁ノイズ7は、導電性コーキング10及び導波管3を
介して電磁シールド室の電磁シールド層2に帰流して、
電磁シールド室から外部へ又は電磁シールド室の外部か
ら内側への電磁ノイズ7の漏洩又は入力がされることが
防止できる。
ールド層4c外周部を、図7に示すように、良導体の板
11、例えば銅,亜鉛メッキ鋼板等の良導体の金属,金
属箔又は導電性プラスチック等、で上から挟み込み且つ
導波管3の内周面に接続させることで、各ケーブル4の
シールド層4cと電磁シールド室の電磁シールド層2と
を電気的に接続してもよい。
んで各ケーブル4のシールド層4cを連結しているが、
上下に連結するなど、各ケーブル4のシールド層4cが
導波管3に電気的に接続されるようであれば、前記良導
体の板11は他の形状であってももちろん構わない。
又、導電性コーキング等を併用すればさらに良い。前記
3つの実施例では、導波管3を介してケーブル4のシー
ルド層4cと電磁シールド室の電磁シールド層2とを接
続しているが、ケーブル4のシールド層4cと電磁シー
ルド室の電磁シールド層2とを金属線5などの媒体を介
して直接接続してもよい。
説明したが建物全体が電磁シールド層によってシールド
されている場合にも前記と同様な手段を用いることで、
該電磁シールド層を貫通するシールドケーブルによる電
磁波の漏洩を防止できる。
波漏洩防止構造を使用すると、ノイズフィルタ等の特殊
な機器を使用することなく、簡単な手段によってシール
ドケーブルによる電磁波の漏洩が防止される。特に、本
発明の施工は、確実に実施できて目視等によって最終検
査が確認でき、且つ安価で、設置のためのスペースを必
要としないうえ、金属線等でシールド層と導波管を接続
することによって容易に施工できるため特殊な技術が不
要である。
面図である。
る。
能を示す側面図である。
続の仕方を示す断面図である。
断面図である。
断面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 壁等に被着された電磁シールド層によっ
てシールドされ、且つ、その壁等及び電磁シールド層を
貫通する導波管内に通してシールドケーブルが配設され
ている部屋や建物において、前記シールドケーブルのシ
ールド層を導電性部材を介して前記導波管に導通させる
ことで、当該シールドケーブルのシールド層を前記電磁
シールド層へ電気的に接続したことを特徴とする電磁波
漏洩防止構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3169782A JP2662110B2 (ja) | 1991-07-10 | 1991-07-10 | 電磁波漏洩防止構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3169782A JP2662110B2 (ja) | 1991-07-10 | 1991-07-10 | 電磁波漏洩防止構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0521981A JPH0521981A (ja) | 1993-01-29 |
JP2662110B2 true JP2662110B2 (ja) | 1997-10-08 |
Family
ID=15892772
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3169782A Expired - Fee Related JP2662110B2 (ja) | 1991-07-10 | 1991-07-10 | 電磁波漏洩防止構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
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-
1991
- 1991-07-10 JP JP3169782A patent/JP2662110B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0521981A (ja) | 1993-01-29 |
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