JPH11288532A - 露光装置、露光方法及び記録媒体 - Google Patents

露光装置、露光方法及び記録媒体

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JPH11288532A
JPH11288532A JP10087369A JP8736998A JPH11288532A JP H11288532 A JPH11288532 A JP H11288532A JP 10087369 A JP10087369 A JP 10087369A JP 8736998 A JP8736998 A JP 8736998A JP H11288532 A JPH11288532 A JP H11288532A
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JP
Japan
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electron beam
pit
mask
recording medium
resist
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JP10087369A
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English (en)
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Hisayuki Yamatsu
久行 山津
Yuichi Aki
祐一 安芸
Takashi Yajima
孝 谷島
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピットのトラック方向の長さ以外の要素によ
っても情報信号を示すようにした記録媒体、並びにその
ような記録媒体の実現を可能とする露光装置及び露光方
法を提供する。 【解決手段】 記録媒体に記録されるピットパターンに
対応するように電子ビームによってレジストを露光する
露光装置において、複数の異なる形状の開口部を有する
マスクを電子ビームの行路中に配する。そして、それら
の開口部のいずれかに電子ビームを通過させることによ
って、開口部の形状に対応するように電子ビームのビー
ム形状を成形し、このようにビーム形状が成形された電
子ビームによってレジストを露光する。これにより、様
々なピット形状に対応するようにレジストを露光するこ
とが可能となるので、ピットのトラック方向の長さ以外
の要素にも情報を持たせることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体に記録さ
れるピットパターンに対応するように電子ビームによっ
てレジストを露光する露光装置及び露光方法に関する。
また、本発明は、電子ビームによってレジストを露光す
る工程を経て製造された原盤をもとに作製された記録媒
体に関する。
【0002】
【従来の技術】再生専用光ディスク、光磁気ディスク及
び相変化型光ディスク等のような記録媒体は、情報信号
が記録される記録膜がディスク基板上に形成されてな
る。
【0003】このような記録媒体を作製する際は、先
ず、レーザー光を利用した光リソグラフィ技術により、
記録媒体に記録するピットパターンに対応した凹凸パタ
ーンを、ガラス原盤上に形成する。具体的には、先ず、
ガラス原盤上にレジストを塗布し、その後、記録媒体に
記録するピットパターンに対応するように、ガラス原盤
を回転させながらレジストに対してレーザ光を照射す
る。これにより、レジストが露光され、記録媒体に記録
するピットパターンに対応した潜像がレジストに形成さ
れる。その後、レジストに形成された潜像を現像する。
これにより、記録媒体に記録するピットパターンに対応
した凹凸パターンが、ガラス原盤上に形成される。
【0004】そして、記録媒体に記録するピットパター
ンに対応した凹凸パターンをガラス原盤上に形成した
ら、次に、当該凹凸パターン上にNiメッキを施し、そ
の後、当該Niメッキを剥離する。これにより、凹凸パ
ターンが転写されたNiメッキからなる原盤(いわゆる
スタンパ)が得られる。その後、当該原盤を型として、
樹脂材料を射出成形する。これにより、記録媒体に記録
するピットパターンが形成されてなるディスク基板が作
製される。そして、このように作製されたディスク基板
上に、所定の記録膜、光反射膜及び保護膜等を形成する
ことにより、記録媒体が作製される。
【0005】以上のように、従来、記録媒体を作製する
際には、レーザー光を利用した光リソグラフィ技術を採
用していた。このとき、基本的には一点に集光された光
スポットによってレジストを露光するようにしており、
ガラス原盤回転方向(すなわちトラック方向)に沿った
露光軌跡がピットとなっていた。すなわち、従来の記録
媒体において、ピットは、その長手方向がトラック方向
に対して平行となるように記録され、それらのピットの
長手方向の長さ(すなわちトラック方向の長さ)が、情
報信号を示していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、記録媒体に
は更なる高記録密度化が望まれている。そして、記録媒
体の更なる高記録密度化を図るために、情報信号をピッ
トのトラック方向の長さで表すのではなく、ピットのト
ラック方向の長さ以外の要素(例えばピットの形状や向
き等)によって情報信号を示すようにする手法が考案さ
れている。
【0007】しかし、上述のようにレーザー光を利用し
た光リソグラフィ技術を採用して記録媒体を作製した場
合、ピットのトラック方向の長さ以外の要素を変化させ
ることは困難である。
【0008】例えば、レーザー光を利用した光リソグラ
フィ技術を採用して、ディスク半径方向に長手方向を持
ったピットを記録しようとするには、ガラス原盤の回転
による光スポットの移動を打ち消すように、レーザ光の
照射位置を2次元平面内で偏向させる必要が生じる。レ
ーザ光の偏向には、通常、電気光学偏向器(EOD)や
音響光学偏向器(AOD)のようなデバイスが利用され
るが、これらはいずれも1次元方向へ偏向を行うデバイ
スであるため、レーザ光を2次元平面内で偏向させるに
は、これらのデバイスを複数使用する必要がある。しか
し、これらのデバイスを複数使用してレーザ光を2次元
平面内で偏向させるようにするには、それらのデバイス
を非常に精度良くアライメントする必要があり、しか
も、それらのデバイスの動作の同期を非常に精度良く取
る必要がある。しかし、それらのデバイスのアライメン
トや同期を、記録媒体のピット形成という用途に対応で
きる程度にまで、十分に精度良く行うことは非常に困難
である。そのため、レーザー光を利用した光リソグラフ
ィ技術を採用して、ディスク半径方向に長手方向を持っ
たピットを記録することは、非常に困難である。
【0009】以上のように、ピットによって情報信号が
記録される記録媒体の製造には、レーザー光を利用した
光リソグラフィ技術が採用されているが、光リソグラフ
ィ技術では、ピットのトラック方向の長さ以外の要素を
変化させることは困難であり、そのため、ピットのトラ
ック方向の長さ以外の要素によって情報信号を示すよう
にした記録媒体は未だ実用化には至っていない。
【0010】本発明は、以上のような従来の実情に鑑み
て提案されたものであり、ピットのトラック方向の長さ
以外の要素によっても情報信号を示すようにした記録媒
体、並びにそのような記録媒体の実現を可能とする露光
装置及び露光方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る露光装置
は、記録媒体に記録されるピットパターンに対応するよ
うにレジストを露光する露光装置であり、電子ビームを
出射する電子銃と、電子銃から出射された電子ビームの
進行方向を制御する偏向手段と、偏向手段によって進行
方向が制御された電子ビームの行路中に配されたマスク
とを備える。そして、上記マスクは、複数の異なる形状
の開口部を有し、電子ビームを開口部に通過させること
によって当該開口部の形状に対応するように電子ビーム
のビーム形状を成形する。
【0012】この露光装置では、記録媒体に記録される
ピットパターンに応じて、偏向手段によって電子ビーム
の進行方向を制御して、マスクに入射した電子ビームが
通過する開口部を変更する。そして、マスクに形成され
た開口部のいずれかを通過することによりビーム形状が
成形された電子ビームによって、レジストを露光する。
【0013】なお、記録媒体に記録されるピットパター
ンは、例えば、複数の異なる形状のピットからなるパタ
ーンとされるが、この場合は、上記マスクに形成された
複数の異なる形状の開口部が、ピットパターンを構成す
る複数の異なる形状のピットに対応しており、且つ、各
開口部の形状と各ピットの形状とが、略相似形となって
いることが好ましい。
【0014】なお、上記偏向手段としては、電子ビーム
の行路に電界又は磁界を印加するとともに、当該電界又
は磁界の方向及び/又は強度を変化させることにより、
ピットパターンに対応した開口部を電子ビームが通過す
るように、上記マスクに入射する電子ビームの進行方向
を制御するようなものが好適である。
【0015】また、本発明に係る露光方法では、記録媒
体に記録されるピットパターンに対応するように電子ビ
ームによってレジストを露光する際に、複数の異なる形
状の開口部を有するマスクを電子ビームの行路中に配す
る。ここで、マスクは、電子ビームを開口部に通過させ
ることによって、当該開口部の形状に対応するように電
子ビームのビーム形状を成形するものである。そして、
記録媒体に記録されるピットパターンに応じて、電子ビ
ームの進行方向を制御して、マスクに入射した電子ビー
ムが通過する開口部を変更し、マスクに形成された開口
部のいずれかを通過することによりビーム形状が成形さ
れた電子ビームによって、レジストを露光する。
【0016】なお、記録媒体に記録されるピットパター
ンは、例えば、複数の異なる形状のピットからなるパタ
ーンとされるが、この場合は、上記マスクに形成された
複数の異なる形状の開口部が、ピットパターンを構成す
る複数の異なる形状のピットに対応しており、且つ、各
開口部の形状と各ピットの形状とが、略相似形となって
いることが好ましい。
【0017】なお、マスクに入射する電子ビームの進行
方向を制御する際は、電子ビームの行路に電界又は磁界
を印加するとともに、当該電界又は磁界の方向及び/又
は強度を変化させることにより、ピットパターンに対応
した開口部を電子ビームが通過するように、マスクに入
射する電子ビームの進行方向を制御することが好まし
い。
【0018】また、本発明に係る記録媒体は、電子ビー
ムによってレジストを露光する工程を経て製造された原
盤をもとに作製された記録媒体であって、情報信号を示
す複数のピットからなるピットパターンが記録されてな
る。そして、上記ピットパターンは、長手方向がトラッ
ク方向に対して非平行とされたピットを含み、上記ピッ
トの長手方向とトラック方向とがなす角度及び/又は上
記ピットの長手方向の長さが情報信号を示していること
を特徴とする。
【0019】なお、上記原盤は、例えば、上記ピットパ
ターンを構成する各ピットに対応するように電子ビーム
のビーム形状を成形してレジストを露光した後に当該レ
ジストを現像することにより形成された凹凸パターンが
転写されてなる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0021】まず、本発明に係る記録媒体の実施の形態
について、再生専用の光ディスクを例に挙げて説明す
る。なお、ここでは、再生専用の光ディスクを例に挙げ
るが、本発明は情報信号の追記が可能な記録媒体にも適
用可能である。
【0022】本発明を適用した光ディスクの一例を図1
に示す。この光ディスク1は、信号記録領域に情報信号
を示すピットパターンが形成されてなるディスク基板2
を有しており、このディスク基板2の上に光反射膜が形
成され、更に当該光反射膜上に保護膜が形成されてな
る。
【0023】この光ディスク1において、情報信号を示
すピットパターンは複数のピットからなる。すなわち、
この光ディスク1において、ディスク基板2には、複数
のピットを情報信号に対応するように配列したピットパ
ターンが形成されている。
【0024】具体的には、ピットパターンは、図2に示
すように、長手方向の向きが異なる4種類のピット5
a,5b,5c,5dから構成される。すなわち、ピッ
トパターンは、図2(a)に示すように長手方向がトラ
ック方向に対して平行となるように形成された第1のピ
ット5aと、図2(b)に示すように長手方向がトラッ
ク方向に対して+45°となるように形成された第2の
ピット5bと、図2(c)に示すように長手方向がトラ
ック方向に対して−45°となるように形成された第3
のピット5cと、図2(d)に示すように長手方向がト
ラック方向に対して直交するように形成された第4のピ
ット5dとから構成される。なお、以下の説明におい
て、これら第1乃至第4のピット5a,5b,5c,5
dをまとめて呼ぶときには、単にピット5と称する。
【0025】これらのピット5は、長手方向とトラック
方向とがなす角度によって情報信号を示している。換言
すれば、この光ディスク1では、1つのピットの向きを
変えることで、1つのピットだけで4値の記録(ピット
が無い状態も含めれば5値の記録)が可能となってい
る。したがって、この光ディスク1は、ピットのトラッ
ク方向の長さだけで情報信号を示していた従来の光ディ
スクに比べて、大幅に高記録密度化を図ることができ
る。
【0026】このような光ディスク1から情報信号を再
生する際は、光ディスク1に円偏光を照射し、その反射
光を検出する。図3(a)に示すように、円偏光の光ス
ポット6がピット5の形成されていないミラー面に入射
した場合、その反射光は円偏光のままであるが、図3
(b)〜図3(e)に示すように、ピット5が形成され
ている場合には、ピット5の向きによって反射光の偏光
状態が変化する。
【0027】具体的には、図3(b)に示すように、長
手方向がトラック方向に対して平行となっている第1の
ピット5aに円偏光の光スポット6が入射したとき、そ
の反射光は、長軸がトラック方向に対して平行な方向を
向いた楕円偏光となる。また、図3(c)に示すよう
に、長手方向がトラック方向に対して+45°の方向を
向いた第2のピット5bに円偏光の光スポット6が入射
したとき、その反射光は、長軸がトラック方向に対して
+45°の方向を向いた楕円偏光となる。また、図3
(d)に示すように、長手方向がトラック方向に対して
−45°の方向を向いた第3のピット5cに円偏光の光
スポット6が入射したとき、その反射光は、長軸がトラ
ック方向に対して−45°の方向を向いた楕円偏光とな
る。また、図3(e)に示すように、長手方向がトラッ
ク方向に対して直交している第4のピット5dに円偏光
の光スポット6が入射したとき、その反射光は、長軸が
トラック方向に対して直交する方向を向いた楕円偏光と
なる。
【0028】このように、光ディスク1に円偏光を照射
したとき、その反射光の偏光状態は、ピット5の向きに
応じて変化する。そこで、反射光の偏光状態を検出する
ことにより、情報信号を再生することができる。
【0029】なお、光ディスク1からの情報信号の再生
方法は、上述のように反射光の偏光状態を検出する方法
に限られるものではなく、例えば、反射光の偏光状態の
変化と、反射光の光量の変化とを同時に検出し、それら
に基づいて情報信号を再生するようにしても良い。
【0030】つぎに、以上のような光ディスク1の製造
方法について、具体的な一例を挙げて説明する。
【0031】光ディスク1を製造する際は、先ず、表面
を十分平坦に研磨して洗浄したガラス原盤を用意する。
そして、このガラス原盤の上に、電子ビームに感光する
レジストを塗布する。ここで、レジストの膜厚は、ディ
スク基板2に形成するピット5の最大深さに対応するよ
うに形成することが好ましい。なお、ディスク基板2に
形成するピット5の最大深さは、光ディスク1からの再
生信号出力が最大となるようにすることが好ましく、具
体的には、情報信号の再生に使用される光の波長をλ、
ディスク基板2の屈折率をnとしたとき、λ/(4n)
とすることが好ましい。したがって、ガラス原盤上に塗
布形成するレジストの膜厚も、λ/(4n)とすること
が好ましい。
【0032】次に、露光工程として、光ディスク1に記
録するピットパターンに対応するように、電子ビームを
レジストに照射する。このとき、電子ビームの照射は、
ガラス原盤を回転させるとともに、電子ビームの照射位
置を半径方向に移動させながら行う。すなわち、電子ビ
ームの照射位置は、ガラス原盤の一回転あたりに所定の
トラックピッチに相当する量だけ移動するように連続し
て移動させる。これにより、所定のトラックピッチに
て、スパイラル状にレジストが露光されていき、露光さ
れた部分にピットパターンに対応した潜像が形成される
こととなる。なお、この露光工程で使用される露光装
置、並びに当該露光装置を用いての露光方法について
は、後で詳細に説明する。
【0033】次に、露光工程で露光されたレジストを現
像液で現像する。これにより、光ディスク1に記録する
ピットパターンに対応した凹凸パターンが、ガラス原盤
上に形成される。次に、当該凹凸パターン上にNi等の
メッキを施してメッキ層を形成する。その後、このメッ
キ層を剥離することにより、ガラス原盤上に形成されて
いた凹凸パターンが転写されてなる原盤(いわゆるスタ
ンパ)が得られる。
【0034】そして、以上のように作製された原盤をも
とに光ディスク1を作製する。具体的には、先ず、光デ
ィスク1に記録するピットパターンに対応した凹凸パタ
ーンが形成されてなる上記原盤を型として、樹脂材料等
を射出成形する。これにより、ピットパターンが転写さ
れてなるディスク基板2が得られる。その後、ディスク
基板2のピットパターンが形成された面上に、Al等か
らなる光反射膜を形成し、更に当該光反射膜上に紫外線
硬化樹脂等からなる保護膜を形成する。これにより、所
定のピットパターンが記録されてなる光ディスク1が完
成する。
【0035】つぎに、上記露光工程で使用される露光装
置について図4を参照して詳細に説明する。
【0036】図4に示す露光装置10は、本発明が適用
されてなる露光装置であり、レジストが塗布されたガラ
ス原盤11に向けて電子ビームEBを出射する電子線ヘ
ッド12と、電子線ヘッド12に対してブランキング信
号を供給するブランキング信号出力回路13と、電子線
ヘッド12に対して変調信号を供給する変調信号出力回
路14と、レジストが塗布されたガラス原盤11を回転
させる回転駆動機構15と、レジストが塗布されたガラ
ス原盤11を回転駆動機構15ごと平行移動させる平行
移動機構16と、この露光装置10を構成する各部を制
御する制御装置17とを備えている。
【0037】電子線ヘッド12は、レジストが塗布され
たガラス原盤11に向けて電子ビームEBを出射する。
この電子線ヘッド12は、ブランキング信号出力回路1
3から供給されるブランキング信号に基づいて、電子ビ
ームEBの強度変調(オン/オフの切り換え)を行う。
また、電子線ヘッド12は、変調信号出力回路14から
供給される変調信号に基づいて、露光するピット5の形
状に対応するようにビーム形状を成形した上で電子ビー
ムEBを出射する。
【0038】ブランキング信号出力回路13は、制御装
置17による制御に基づいて、光ディスク1に記録する
ピットパターンに対応したブランキング信号を生成し、
当該ブランキング信号を電子線ヘッド12に供給する。
なお、ブランキング信号は、電子線ヘッド12から電子
ビームEBを出射させるか否かを制御するための信号で
ある。
【0039】変調信号出力回路14は、制御装置17に
よる制御に基づいて、光ディスク1に記録するピットパ
ターンに対応した変調信号を生成し、当該変調信号を電
子線ヘッド12に供給する。なお、変調信号は、電子線
ヘッド12から出射される電子ビームEBのビーム形状
を制御するための信号である。すなわち、電子線ヘッド
12から出射される電子ビームEBのビーム形状は、こ
の変調信号に基づいて、第1乃至第4のピット5a,5
b,5c,5dのいずれかに対応するように成形され
る。
【0040】回転駆動機構15は、ガラス原盤11が載
置されるターンテーブルと、当該ターンテーブルを回転
駆動させるエアスピンドルとを備えている。この回転駆
動機構15は、制御装置17による制御に基づいて、図
4中矢印A1に示すように、エアスピンドルによってタ
ーンテーブルを所定の回転速度で回転駆動させ、これに
より、ターンテーブル上に載置されたガラス原盤11を
回転駆動させる。なお、この回転駆動機構15のエアス
ピンドルは、回転速度を高精度に制御することが可能と
なっていることが好ましい。具体的には、例えば、光学
式ロータリーエンコーダーを用いたサーボ機構により、
1回転当たりの回転ジッターが10-7以下となるよう
に、エアスピンドルの回転速度を制御するようにする。
【0041】平行移動機構16は、例えばリニアモータ
ー型エアスライド装置からなり、制御装置17による制
御に基づいて、図4中矢印A2に示すように、ターンテ
ーブル上にガラス原盤11が載置された回転駆動機構1
5を、ガラス原盤11の半径方向に平行移動させる。こ
こで、平行移動機構16は、その移動量を高精度に制御
することが可能となっていることが好ましい。具体的に
は、例えば、平行移動機構16にレーザスケールを取り
付け、当該レーザスケールによって移動量を測定しなが
ら移動操作を行うことにより、その移動操作を数nm以
下の送り精度にて行うようにする。
【0042】ところで、一般に電子ビームは、伝播中に
他の原子や分子に衝突すると、当該衝突により散乱さ
れ、拡がりを持ったエネルギー損失を被る。したがっ
て、レジストが塗布されたガラス原盤11に向けて出射
される電子ビームEBの経路は、高真空とされているこ
とが望ましい。そこで、電子線ヘッド12の内部は10
-6Pa程度以下の超高真空に保持することが好ましく、
更には、回転駆動機構15及び平行移動機構16も真空
チャンバの中に配置して、当該真空チャンバの内部も1
-3Pa程度以下の真空度に保持することが好ましい。
【0043】つぎに、以上のような露光装置10の電子
線ヘッド12について、図5を参照して更に詳細に説明
する。
【0044】図5に示すように、電子線ヘッド12は、
電子ビームEBを出射する電子銃21と、電子銃21か
ら出射された電子ビームEBを集束させる照明レンズ2
2と、照明レンズ22によって集束させた電子ビームE
Bの進行方向を制御するブランキング電極23と、ブラ
ンキング電極23によって進行方向が制御された電子ビ
ームEBの行路中に配されたアパーチャ24と、アパー
チャ24を通過してきた電子ビームEBを集束させる中
間レンズ25と、中間レンズ25によって集束させた電
子ビームEBの進行方向を制御する第1の偏向電極26
と、第1の偏向電極26によって進行方向が制御された
電子ビームEBの行路中に配され、第1乃至第4のピッ
ト5a,5b,5c,5dに対応した第1乃至第4の開
口部27a,27b,27c,27dを有するマスク2
7と、マスク27に形成された開口部27a,27b,
27c,27dを通過してきた電子ビームEBの進行方
向を制御する第2の偏向電極28と、第2の偏向電極2
8によって進行方向が制御された電子ビームEBを集束
させる対物レンズ29とを備えている。
【0045】この電子線ヘッド12において、電子銃2
1から出射された電子ビームEBは、先ず、照明レンズ
22によって集束させられる。ここで、照明レンズ22
は、いわゆる静電レンズ又は電磁レンズであり、電子ビ
ームEBに対して電界又は磁界を印加することにより、
電子ビームEBを集束させる。
【0046】そして、照明レンズ22によって集束させ
られた電子ビームEBは、ブランキング電極23によっ
て進行方向が制御される。ここで、ブランキング電極2
3は、複数の電極からなる。そして、ブランキング信号
出力回路13から供給されるブランキング信号に応じ
て、ブランキング電極23を構成する各電極に印加され
る電圧が制御され、これにより、電子ビームEBの進行
方向が制御される。
【0047】具体的には、電子線ヘッド12から電子ビ
ームEBを出射しないとき(すなわちレジストを露光し
ないとき)は、ブランキング電極23を構成する各電極
に電圧を印加し、それらの電極間に生じる電界により電
子ビームEBの進行方向を曲げて、照明レンズ22によ
って集束させた電子ビームEBがアパーチャ24を通過
しないようにする。一方、電子線ヘッド12から電子ビ
ームEBを出射するとき(すなわちレジストを露光する
とき)は、ブランキング電極23を構成する各電極に電
圧を印加することなく、照明レンズ22によって集束さ
せた電子ビームEBがそのままアパーチャ24を通過す
るようにする。
【0048】上述のように、電子線ヘッド12から電子
ビームEBを出射するとき(すなわちレジストを露光す
るとき)、電子ビームEBは、アパーチャ24を通過す
ることとなる。そして、アパーチャ24を通過した電子
ビームEBは、中間レンズ25によって集束させられ
る。ここで、中間レンズ25は、いわゆる静電レンズ又
は電磁レンズであり、電子ビームEBに対して電界又は
磁界を印加することにより、電子ビームEBを集束させ
る。
【0049】そして、中間レンズ25によって集束させ
られた電子ビームEBは、第1の偏向電極26によって
進行方向が制御される。ここで、第1の偏向電極26
は、複数の電極からなる。そして、変調信号出力回路1
4から供給される変調信号に応じて、第1の偏向電極2
6を構成する各電極に印加される電圧が制御され、これ
により、電子ビームEBの進行方向が制御される。
【0050】具体的には、電子線ヘッド12から出射す
る電子ビームEBによって第1のピット5aに対応した
パターンを露光するときは、第1の偏向電極26を構成
する各電極に電圧を印加し、それらの電極間に生じる電
界により電子ビームEBの進行方向を曲げて、マスク2
7に形成された開口部27a,27b,27c,27d
のうち、第1のピット5aに対応した開口部27aを電
子ビームEBが通過するようにする。
【0051】また、電子線ヘッド12から出射する電子
ビームEBによって第2のピット5bに対応したパター
ンを露光するときは、第1の偏向電極26を構成する各
電極に電圧を印加し、それらの電極間に生じる電界によ
り電子ビームEBの進行方向を曲げて、マスク27に形
成された開口部27a,27b,27c,27dのう
ち、第2のピット5bに対応した開口部27bを電子ビ
ームEBが通過するようにする。なお、図5における電
子ビームEBの経路は、この場合を示している。
【0052】また、電子線ヘッド12から出射する電子
ビームEBによって第3のピット5cに対応したパター
ンを露光するときは、第1の偏向電極26を構成する各
電極に電圧を印加し、それらの電極間に生じる電界によ
り電子ビームEBの進行方向を曲げて、マスク27に形
成された開口部27a,27b,27c,27dのう
ち、第3のピット5cに対応した開口部27cを電子ビ
ームEBが通過するようにする。
【0053】また、電子線ヘッド12から出射する電子
ビームEBによって第4のピット5dに対応したパター
ンを露光するときは、第1の偏向電極26を構成する各
電極に電圧を印加し、それらの電極間に生じる電界によ
り電子ビームEBの進行方向を曲げて、マスク27に形
成された開口部27a,27b,27c,27dのう
ち、第4のピット5dに対応した開口部27dを電子ビ
ームEBが通過するようにする。
【0054】以上のように、第1の偏向電極26は、電
子ビームEBの行路に電界を印加するとともに、当該電
界の方向や強度を変化させることにより、マスク27に
形成された第1乃至第4の開口部27a,27b,27
c,27dのいずれかを電子ビームEBが通過するよう
に、マスク27に入射する電子ビームEBの進行方向を
制御する。なお、このように電子ビームEBの進行方向
を制御するにあたっては、マスク27に形成された開口
部27a,27b,27c,27dのうちのいずれか一
つに電子ビームEBが入射している間は、他の開口部に
は電子ビームEBが入射しないようにしておく。
【0055】なお、マスク27に形成された第1乃至第
4の開口部27a,27b,27c,27dは、それぞ
れ第1乃至第4のピット5a,5b,5c,5dに対応
している。そして、第1の開口部27aの形状と第1の
ピット5aの形状とが相似形とされ、第2の開口部27
bの形状と第2のピット5bの形状とが相似形とされ、
第3の開口部27cの形状と第3のピット5cの形状と
が相似形とされ、第4の開口部27dの形状と第4のピ
ット5dの形状とが相似形とされている。したがって、
電子ビームEBは、マスク27に形成された第1乃至第
4の開口部27a,27b,27c,27dのいずれか
を通過することにより、第1乃至第4のピット5a,5
b,5c,5dのいずれかに対応した形状となるよう
に、ビーム形状が成形される。
【0056】そして、マスク27に形成された第1乃至
第4の開口部27a,27b,27c,27dのいずれ
かを通過することにより、第1乃至第4のピット5a,
5b,5c,5dのいずれかに対応したビーム形状とな
るように成形された電子ビームEBは、第2の偏向電極
28によって進行方向が制御される。ここで、第2の偏
向電極28は、複数の電極からなる。そして、変調信号
出力回路14から供給される変調信号に応じて、第2の
偏向電極28を構成する各電極に印加される電圧が制御
され、これにより、電子ビームEBの進行方向が制御さ
れる。具体的には、マスク27に形成された第1乃至第
4の開口部27a,27b,27c,27dのうちのい
ずれを電子ビームEBが通過してきた場合も、電子線ヘ
ッド12から出射される電子ビームEBの集束位置が常
に一定の位置となるように、第2の偏向電極28によっ
て電子ビームEBの進行方向を制御する。
【0057】そして、第2の偏向電極28によって進行
方向が制御された電子ビームEBは、対物レンズ29に
よって集束させられる。ここで、対物レンズ29は、い
わゆる静電レンズ又は電磁レンズであり、電子ビームE
Bに対して電界又は磁界を印加することにより、電子ビ
ームEBを集束させる。
【0058】そして、対物レンズ29によって集束させ
られた電子ビームEBが、電子線ヘッド12から出射さ
れ、ガラス原盤11の上に塗布形成されたレジストに入
射することとなる。このとき、レジストに入射する電子
ビームEBのスポットの形状は、マスク27に形成され
た第1乃至第4の開口部27a,27b,27c,27
dのうち、電子ビームEBが通過してきた開口部の形状
と相似した形状となる。すなわち、この電子線ヘッド1
2では、レジストに入射する電子ビームEBの形状を、
第1乃至第4のピット5a,5b,5c,5dの形状と
相似形にすることが可能となっている。
【0059】なお、上記電子線ヘッド12では、電子ビ
ームEBの行路に電界を印加することにより、電子ビー
ムEBを偏向させるようにしたが、電子ビームEBの行
路に磁界を印加することにより、電子ビームEBを偏向
させるようにしてもよい。すなわち、ブランキング電極
23や第1の偏向電極26や第2の偏向電極28に代え
て、磁界発生手段を設けて、電子ビームEBの行路に磁
界を印加するとともに、当該磁界の方向や強度を変化さ
せることにより、電子ビームEBの進行方向を制御する
ようにしてもよい。
【0060】また、上記電子線ヘッド12では、ブラン
キング電極23及びアパーチャ24を用いることで、電
子線ヘッド12から電子ビームEBを出射させるか否か
の切り換えの機能を実現していたが、第1の偏向電極2
6及びマスク27にブランキング電極23及びアパーチ
ャ24の機能を持たせて、ブランキング電極23及びア
パーチャ24を取り除いてしまうことも可能である。こ
の場合、電子線ヘッド12から電子ビームEBを出射し
ないようにするには、第1の偏向電極26によって電子
ビームEBの進行方向を制御して、マスク27に形成さ
れた開口部27a,27b,27c,27dを電子ビー
ムEBが通過しないようにすればよい。このようにして
も、ブランキング電極23及びアパーチャ24を用いた
場合と同様に、電子線ヘッド12から電子ビームEBを
出射させるか否かを切り換えることができる。
【0061】以上のような電子線ヘッド12を備えた露
光装置10を用いて、レジストを露光する際は、先ず、
レジストが塗布形成されたガラス原盤11を、回転駆動
機構15のターンテーブル上に載置し固定する。
【0062】次に、制御装置17による制御に基づい
て、図4中矢印A1に示すように、回転駆動機構15の
エアスピンドルによってターンテーブルを所定の回転速
度で回転駆動させ、これにより、ターンテーブル上に載
置されたガラス原盤11を回転駆動させる。また、制御
装置17による制御に基づいて、平行移動機構16によ
って、図4中矢印A2に示すように、ターンテーブル上
にガラス原盤11が載置された回転駆動機構15を、ガ
ラス原盤11の半径方向に平行移動させる。
【0063】そして、以上のようにガラス原盤11を回
転及び平行移動させながら、電子線ヘッド12から電子
ビームEBを出射して、ガラス原盤11上のレジスト
を、光ディスク1に記録されるピットパターンに対応す
るように露光する。このとき、制御装置17による制御
に基づいて、ブランキング信号出力回路13によって、
光ディスク1に記録するピットパターンに対応したブラ
ンキング信号を生成し、当該ブランキング信号を電子線
ヘッド12に供給する。また、制御装置17による制御
に基づいて、変調信号出力回路14によって、光ディス
ク1に記録するピットパターンに対応した変調信号を生
成し、当該変調信号を電子線ヘッド12に供給する。
【0064】そして、電子線ヘッド12は、ブランキン
グ信号出力回路13から供給されるブランキング信号に
基づいて、ブランキング電極23を構成する各電極に印
加する電圧を制御して、アパーチャ24に入射する電子
ビームEBを偏向させ、これにより、光ディスク1に記
録するピットパターンに対応するように、レジストに照
射する電子ビームEBの強度変調(オン/オフの切り換
え)を行う。
【0065】また、電子線ヘッド12は、変調信号出力
回路14から供給される変調信号に基づいて、第1の偏
向電極26を構成する各電極に印加する電圧を制御し
て、マスク27に入射する電子ビームEBを偏向させ、
これにより、レジストに入射する電子ビームEBのビー
ム形状を、光ディスク1に記録するピットパターンを構
成するピット5の形状に対応するように変化させる。
【0066】また、電子線ヘッド12は、変調信号出力
回路14から供給される変調信号に基づいて、第2の偏
向電極28を構成する各電極に印加する電圧を制御し
て、対物レンズ29によって集束され電子線ヘッド12
から出射される電子ビームEBの集束位置が常に一定の
位置となるように、対物レンズ29に入射する電子ビー
ムEBを偏向させる。
【0067】なお、一般に電子ビームの偏向は、100
MHz以上という非常に高い周波数で行うことが可能で
ある。したがって、光ディスク1を製造するためにレジ
ストを露光するにあたって、ブランキング電極23、第
1の偏向電極26及び第2の偏向電極28による電子ビ
ームEBの偏向の速度が問題となるようなことはない。
【0068】そして、以上のように、光ディスク1に記
録するピットパターンに対応するように電子ビームEB
を強度変調させ、且つ電子ビームEBのビーム形状の変
化させながら、ガラス原盤11上に塗布形成されたレジ
ストを露光する。これにより、第1乃至第4のピット5
a,5b,5c,5dから構成されるピットパターンに
対応するように、レジストが露光されることとなる。
【0069】そして、このような露光工程の後は、上述
したように、当該露光工程によりピットパターンに対応
した潜像が形成されたレジストを現像液で現像する。こ
れにより、光ディスク1に記録するピットパターンに対
応した凹凸パターンが、ガラス原盤11上に形成され
る。その後、上述したように、当該凹凸パターンが転写
されてなる原盤を作製し、当該原盤をもとに光ディスク
1を作製する。
【0070】これにより、図2に示したような第1乃至
第4のピット5a,5b,5c,5dから構成されるピ
ットパターンが記録された光ディスク1が製造される。
そして、この光ディスク1では、ピット5の向きを変え
るだけで4値の記録(ピット5が無い状態も含めれば5
値の記録)が可能となっているので、非常に高記録密度
化を図ることができる。
【0071】なお、以上の説明では、ピット5の長さを
一定として、ピット5の長手方向の回転角にのみ情報を
持たせて記録する場合を例に挙げたが、本発明を適用す
るにあたって、ピット5の形状はこれに限られるもので
はない。
【0072】例えば、ピット5の長手方向の回転角を変
化させつつ、ピット5の長さも変化させて、回転角と長
さの両方に情報を持たせるようにしてもよい。この場合
は、例えば図6に示すようなマスク30を用いて、電子
ビームのビーム形状を成形するようにする。図6に示し
たマスク30は、ピット形状と相似な開口部として、そ
れぞれ長手方向の回転角や長さの異なる開口部30a,
30b,30c,30d,30e,30f,30g,3
0h,30i,30j,30k,30lを有している。
このマスク30を用いる場合も、上述したマスク27を
用いた場合と同様に、マスク30に形成された開口部3
0a,30b,30c,30d,30e,30f,30
g,30h,30i,30j,30k,30lの中か
ら、記録するピットに対応したものを選択して、電子ビ
ームを成形するようにすればよい。このようにすれば、
ピット一つあたりの情報量を更に増やすことができるの
で、記録密度を更に大幅に増大させることができる。
【0073】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、任意の方向に長手方向を持つピットを記録するこ
とが可能となるので、ピットのトラック方向の長さ以外
の要素にも、情報を持たせることが可能なる。したがっ
て、本発明によれば、記録媒体の大幅な高記録密度化を
達成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した光ディスクの一例を示す図で
ある。
【図2】図1に示した光ディスクに記録されるピットパ
ターンを構成するピットを示す図であり、図2(a)
は、長手方向がトラック方向に対して平行となるように
形成されたピットを示す図、図2(b)は、長手方向が
トラック方向に対して+45°となるように形成された
ピットを示す図、図2(c)は、長手方向がトラック方
向に対して−45°となるように形成されたピットを示
す図、図2(d)は、長手方向がトラック方向に対して
直交するように形成されたピットを示す図である。
【図3】円偏光でピットを再生したときの反射光の偏光
状態を示す図であり、図3(a)は、ピットがないミラ
ー面の場合を示す図、図3(b)は、長手方向がトラッ
ク方向に対して平行となっている第1のピットの場合を
示す図、図3(c)は、長手方向がトラック方向に対し
て+45°の方向を向いた第2のピットの場合を示す
図、図3(d)は、長手方向がトラック方向に対して−
45°の方向を向いた第3のピットの場合を示す図、図
3(e)は、長手方向がトラック方向に対して直交して
いる第4のピットの場合を示す図である。
【図4】本発明を適用した露光装置の一構成例を示す図
である。
【図5】図4に示した露光装置の電子線ヘッドの内部の
構成を示す図である。
【図6】本発明を適用した露光装置に使用されるマスク
の他の例を示す図であり、ピット長を可変にした場合に
使用されるマスクの例を示す図である。
【符号の説明】
EB 電子ビーム、 10 露光装置、 11 ガラス
原盤、 12 電子線ヘッド、 13 ブランキング信
号出力回路、 14 変調信号出力回路、 15 回転
駆動機構、 16 平行移動機構、 17 制御装置、
21 電子銃、 22 照明レンズ、 23 ブラン
キング電極、 24 アパーチャ、 25 中間レン
ズ、 26 第1の偏向電極、 27 マスク、 27
a,27b,27c,27d 開口部、 28 第2の
偏向電極、 29 対物レンズ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体に記録されるピットパターンに
    対応するようにレジストを露光する露光装置であって、 電子ビームを出射する電子銃と、 電子銃から出射された電子ビームの進行方向を制御する
    偏向手段と、 偏向手段によって進行方向が制御された電子ビームの行
    路中に配され、複数の異なる形状の開口部を有し、電子
    ビームを開口部に通過させることによって当該開口部の
    形状に対応するように電子ビームのビーム形状を成形す
    るマスクとを備え、 記録媒体に記録されるピットパターンに応じて、偏向手
    段によって電子ビームの進行方向を制御して、マスクに
    入射した電子ビームが通過する開口部を変更し、マスク
    に形成された開口部のいずれかを通過することによりビ
    ーム形状が成形された電子ビームによってレジストを露
    光することを特徴とする露光装置。
  2. 【請求項2】 上記記録媒体に記録されるピットパター
    ンは、複数の異なる形状のピットからなるパターンであ
    り、 上記マスクに形成された複数の異なる形状の開口部は、
    ピットパターンを構成する複数の異なる形状のピットに
    対応しており、 各開口部の形状と各ピットの形状とが略相似形であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の露光装置。
  3. 【請求項3】 上記偏向手段は、電子ビームの行路に電
    界又は磁界を印加するとともに、当該電界又は磁界の方
    向及び/又は強度を変化させることにより、ピットパタ
    ーンに対応した開口部を電子ビームが通過するように、
    上記マスクに入射する電子ビームの進行方向を制御する
    ことを特徴とする請求項1記載の露光装置。
  4. 【請求項4】 記録媒体に記録されるピットパターンに
    対応するように電子ビームによってレジストを露光する
    際に、 複数の異なる形状の開口部を有し当該開口部に電子ビー
    ムを通過させることによって当該開口部の形状に対応す
    るように電子ビームのビーム形状を成形するマスクを、
    電子ビームの行路中に配し、 記録媒体に記録されるピットパターンに応じて、電子ビ
    ームの進行方向を制御して、マスクに入射した電子ビー
    ムが通過する開口部を変更し、 マスクに形成された開口部のいずれかを通過することに
    よりビーム形状が成形された電子ビームによって、レジ
    ストを露光することを特徴とする露光方法。
  5. 【請求項5】 上記記録媒体に記録されるピットパター
    ンは、複数の異なる形状のピットからなるパターンであ
    り、 上記マスクに形成された複数の異なる形状の開口部は、
    ピットパターンを構成する複数の異なる形状のピットに
    対応しており、 各開口部の形状と各ピットの形状とが略相似形であるこ
    とを特徴とする請求項4記載の露光方法。
  6. 【請求項6】 電子ビームの行路に電界又は磁界を印加
    するとともに、当該電界又は磁界の方向及び/又は強度
    を変化させることにより、ピットパターンに対応した開
    口部を電子ビームが通過するように、マスクに入射する
    電子ビームの進行方向を制御することを特徴とする請求
    項4記載の露光方法。
  7. 【請求項7】 電子ビームによってレジストを露光する
    工程を経て製造された原盤をもとに作製された記録媒体
    であって、 情報信号を示す複数のピットからなるピットパターンが
    記録され、 上記ピットパターンは、長手方向がトラック方向に対し
    て非平行とされたピットを含み、 上記ピットの長手方向とトラック方向とがなす角度及び
    /又は上記ピットの長手方向の長さが情報信号を示して
    いることを特徴とする記録媒体。
  8. 【請求項8】 上記原盤は、上記ピットパターンを構成
    する各ピットに対応するように電子ビームのビーム形状
    を成形してレジストを露光した後に当該レジストを現像
    することにより形成された凹凸パターンが転写されてな
    ることを特徴とする請求項7記載の記録媒体。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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