JPH11288094A - 平版印刷版 - Google Patents

平版印刷版

Info

Publication number
JPH11288094A
JPH11288094A JP9132298A JP9132298A JPH11288094A JP H11288094 A JPH11288094 A JP H11288094A JP 9132298 A JP9132298 A JP 9132298A JP 9132298 A JP9132298 A JP 9132298A JP H11288094 A JPH11288094 A JP H11288094A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
printing plate
aluminum
salt
treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9132298A
Other languages
English (en)
Inventor
Takenobu Yoshiki
武宣 吉城
Jun Yamada
旬 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Paper Mills Ltd filed Critical Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority to JP9132298A priority Critical patent/JPH11288094A/ja
Publication of JPH11288094A publication Critical patent/JPH11288094A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】耐刷力に優れたアルミニウム板を支持体とする
平版印刷版を提供する。 【解決手段】粗面化し、陽極酸化した後、酸及び酸塩の
それぞれのモル数×価数の総和の10%以上が酸のアル
ミニウム塩で構成される液で後処理したか、あるいはア
ミノ基を有する有機化合物もしくはアンモニウム塩を含
む酸で後処理したアルミニウム板支持体上に、少なくと
も1層のハロゲン化銀乳剤層を塗布してなることを特徴
とする平版印刷版を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウム板を
支持体とする平版印刷版、特に銀錯塩拡散転写法を用い
る平版印刷版に関するものである。
【0002】
【従来の技術】銀錯塩拡散転写法(DTR法)を用いた
平版印刷版については、フォーカル・プレス、ロンドン
ニューヨーク(1972年)発行、アンドレ ロット及
びエディス ワイデ著、「フォトグラフィック・シルバー
・ハライド・ディフュージョン・プロセシズ」、第101頁
〜第130頁に幾つかの例が記載されている。
【0003】その中で述べられているように、DTR法
を用いた平版印刷版には、転写材料と受像材料とを別々
にしたツーシートタイプ、あるいはそれらを一枚の支持
体上に設けたモノシートタイプの2方式が知られてい
る。ツーシートタイプの平版印刷版については、特開昭
57−158844号公報に詳しく記載されている。ま
た、モノシートタイプの平版印刷版については、特公昭
48−30562号、同51−15765号、特開昭5
1−111103号、同52−150105号などの各
公報に詳しく記載されている。
【0004】紙を支持体とした平版印刷版は、印刷中の
版伸びや水分のしみ込みなどのために、耐刷性を含めた
高品質の印刷は困難である。これらの問題点を改良し印
刷性能を向上する目的で、フィルム支持体が用いられ
る。例えば、酢酸セルロースフィルム、ポリビニルアセ
タールフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレ
ンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、あ
るいはポリエステル、ポリプロピレン、またはポリスチ
レンフィルムなどをポリエチレンフィルムで被覆した複
合フィルムなどが支持体として利用されている。
【0005】しかしながら、フィルムを支持体とした平
版印刷版は、紙ベースの印刷版と比べて版伸び性や水分
のしみ込みなどの点で改良されるものの、耐刷性、保水
性、更には印刷機への版掛け性などの点で問題を残して
いる。
【0006】そこで、上に述べた紙やフィルムを支持体
とした平版印刷版の種々の問題点を解決するために、金
属特にアルミニウム板を支持体とした銀塩方式の平版印
刷版が知られており、特開昭57−118244号、同
57−158844号、同63−260491号、特開
平3−116151号、同4−282295号などの各
公報に詳しく記載されている。
【0007】特開昭63−260491号、特開平3−
116151号、同4−282295号などの各公報に
は、粗面化し陽極酸化したアルミニウム板を支持体と
し、その上に物理現像核を担持し、更にその上に感光性
ハロゲン化銀乳剤層を設けたモノシートタイプでDTR
法を利用する平版印刷版が詳述されている。それによれ
ば、上記平版印刷版を像露光し、DTR現像した後、ハ
ロゲン化銀乳剤層を温水で洗浄して除去し印刷版を作製
する。しかしこれらの特許は、感光性ハロゲン化銀乳剤
とアルミニウム板とが接触することにより生じるアルミ
ニウム板の腐食を防止することに向けられた技術であ
り、DTR転写銀画像の画質、インキ受理性、耐刷力な
どの点では十分とはいえないものであった。
【0008】また、特開平7-77806号、同7-56
344号などの各公報にはDTR転写銀画像の耐刷力を
向上させるためとして、その表面形状について記載され
ているが、これは物理的な面のみの記載であり、現像と
いう化学的プロセスをコントロールすることについては
記載されておらず、記載された支持体を用いても十分な
耐刷力を得ることができない支持体もあり、更に一層の
耐刷力を向上させる技術の開発が要望されていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、十分
な耐刷力を持った平版印刷版、特に銀錯塩拡散転写法を
用いる平版印刷版を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、粗
面化し、陽極酸化した後、酸及び酸塩のそれぞれのモル
数×価数の総和の10%以上が酸のアルミニウム塩で構
成される液で後処理したか、あるいはアミノ基を有する
有機化合物もしくはアンモニウム塩の少なくともいずれ
か一方を含む酸で後処理したアルミニウム板支持体上
に、少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層を塗布してな
ることを特徴とする平版印刷版によって達成された。
【0011】DTR法を利用する平版印刷版では、通常
アルミニウム支持体とハロゲン化銀乳剤層の間に物理現
像核層が設けられており、現像後にはこの物理現像核層
に銀が析出する。このため、現像銀はアルミ支持体上に
物理吸着しているにすぎず、その接着力は十分とは言え
ないものであった。しかしながら、ある特定の表面処理
を施したアルミニウム支持体を使用した場合には、析出
銀がアルミニウム支持体と化学吸着をし、その吸着力が
飛躍的に増大することを見出し、本発明に至った。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明における後処理とは、粗面
化及び陽極酸化の後に行う化学エッチング工程のことを
指す。本発明に係る後処理には、リン酸、クロム酸、硫
酸、塩酸、フッ酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸などの無
機酸を用いることが好ましいが、非重合性の有機酸を用
いることでも本発明の目的は達成される。本発明におけ
る非重合性有機酸には、酢酸、コハク酸、酪酸、シュウ
酸、酒石酸、安息香酸などのカルボン酸や、ベンゼンス
ルホン酸、p−トルエンスルホン酸、p−スルホ安息香
酸などのスルホン酸、ベンゼンスルフィン酸などのスル
フィン酸、エチルホスホン酸などのホスホン酸などがあ
る。
【0013】しかしながら、重合性の有機酸、すなわち
酸性高分子、例えばポリビニルスルホン酸、ポリビニル
ホスホン酸、ポリアクリル酸などでは効果は認めれず、
むしろ耐刷力を下げる効果しかなかった。また、これら
のモノマーについては効果はあるものの、取り扱い上に
問題がある。本発明においてはこれらの酸を混合して用
いることもできる。
【0014】本発明において、酸及び酸塩のそれぞれの
モル数×価数の総和の10%以上が酸のアルミニウム塩
で構成される液とは、その液中にm種類の酸のアルミニ
ウム塩とn種類の酸またはアルミニウム塩を除く酸塩が
含有されていたとして、j種類目の酸またはアルミニウ
ム塩を除く酸塩のモル数及び価数をそれぞれMj及びIj
とし、k種類目のアルミニウム塩のモル数及び価数をそ
れぞれMAk及びIAkとすると、酸及び酸塩のそれぞれの
モル数×価数の総和の10%以上が酸のアルミニウム塩
で構成されるとは、(MA1×IA1+‥‥+MAk×IAk
‥‥+MAn×IAn)÷(M1×I1+‥‥+Mjj+‥‥
+Mm×Im+MA1×IA1+‥‥+MAk×IAk+‥‥+M
An×IAn)×100≧10なる関係を満足することであ
る。
【0015】本発明に係る後処理における酸及びその酸
塩の濃度は、酸換算で全ての合計で1〜60重量%程
度、さらに好ましくは2〜30重量%程度であり、その
処理時間は数秒〜2分が好ましい。また、後処理工程
は、2回以上に分けることも可能である。後処理溶液に
は、含窒素複素環化合物(例えばトリアゾール誘導体、
テトラゾール誘導体、アザインデン誘導体)、アルミニ
ウム塩以外の硝酸塩、亜硝酸塩などを安定剤として含ま
せることができる。また、グルコン酸ソーダなどのキレ
ート剤を含有させることもできる。
【0016】本発明において後処理液には、酸及び酸塩
のそれぞれのモル数×価数の総和の10%以上が酸のア
ルミニウム塩で構成される液、好ましくは30〜70%
が酸のアルミニウム塩で構成される液、を用いることで
本発明の目的を達することができる。
【0017】また、本発明において、後処理用の酸にア
ミノ基を有する有機化合物やアンモニウム塩を含有させ
ることでも達成できる。本発明におけるアンモニウム塩
は、各種酸のアンモニウム塩を使用できる。例えば硝酸
アンモニウム、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、
リン酸1アンモニウム、酢酸アンモニウムなどがある。
また、アミノ基を有する有機化合物としては、例えばブ
チルアミンやモノエタノールアミンなどの1級アミン、
ジエチルアミンやジエタノールアミンなどの2級アミ
ン、トリメチルアミンやトリエタノールアミンなどの3
級アミンが使用できる。その他、尿素、チオ尿素、各種
アミノ酸、例えばグリシン、アデニンなど、芳香族アミ
ン、例えばアリニンなども用いることができる。これら
の添加量は、後処理液の1〜10重量%が好ましい。ま
た、これらのアミノ基を有する有機化合物やアンモニウ
ム塩は、十分な水溶性を有していることが必要である。
【0018】本発明で表面処理してアルミニウム支持体
として用いるアルミニウム板には、純粋なアルミニウ
ム、またはアルミニウム含有量が少なくとも95%であ
るアルミニウム合金を用いることができる。有用なアル
ミニウム合金には、例えば重量で99.55%のAl、
0.29%のMn、0.02%のTi、0.29%のF
e、0.1%のSi、0.004%のCu及び0.03
%のZnを含有するするものがある。支持体の厚さは、
通常約0.13〜0.50mmの範囲である。
【0019】本発明に用いられる支持体には、この技術
分野において通常使用されている脱脂処理、粗面化処理
及び陽極酸化処理などが施されるが、少なくとも粗面化
処理及び陽極酸化処理がこの順で行なわれた支持体を用
いる。
【0020】本発明で用いるアルミニウム板は、表面か
ら脂肪性物質を除去するために脱脂処理を行う。脱脂処
理としては、トリクレン、シンナーなどの溶剤脱脂、界
面活性剤、ケロシン、トリエタノールアミン、水酸化ナ
トリウムを混ぜたエマルジョン脱脂、酸脱脂、アルカリ
脱脂などがある。
【0021】本発明で用いるアルミニウム板は、銀画像
部の密着性を良好にし、かつ保水性を改善するために粗
面化処理する。粗面化処理の方法としては、機械的処
理、化学的処理、電気化学的処理があり、これらを単独
もしくは組み合わせて処理を行う。表面の形状は一般に
粗さ計により表されるが、その大きさはJIS B 0
601で規定される中心線平均粗さRa(カットオフ:
0.8mm)の値で0.3〜1.0μmが適当である。
【0022】機械的粗面化処理方法には、ボールグレイ
ン法、ナイロンブラシ法、バフ研磨法、ブラスト研磨法
などを用いることができる。また、化学的粗面化処理方
法には、塩化物、フッ化物などで化学的にアルミニウム
を溶解する方法がある。
【0023】電気化学的粗面化処理方法は、他の方法に
比較して、電解液組成及び電解条件によって砂目の形状
及び表面粗さを微妙にコントロールすることが可能なの
で、この方法を用いることが好ましい。電気化学的粗面
化処理方法は、直流、交流または両者の組み合わせで行
うことができる。交流波としては、単相又は3相の商業
用交流あるいはこれらを含めた10〜300Hzの範囲
の正弦波、矩形波、台波などがある。
【0024】アルミニウム板に供給される電力は、電解
液の組成、温度、電極間距離などによって変わるが、印
刷版として適切な砂目を得るためには、一般に電圧では
1〜60V/dm2、電気量では50〜4000℃の範
囲で使われる。また、電極とアルミニウム板との距離は
1〜10cmの範囲が好ましい。
【0025】電解液としては、硝酸あるいはその塩、塩
酸あるいはその塩、あるいはそれらの1種または2種以
上の混合物の水溶液が使用できる。更に必要に応じて、
硫酸、リン酸、クロム酸、硼酸、有機酸、あるいはそれ
らの塩、アンモニウム塩、アミン類、界面活性剤、その
他の腐食防止剤、腐食促進剤、安定化剤を加えて使用す
ることもできる。
【0026】電解液の濃度としては、上記の酸類の濃度
が0.1〜10%であり、電解液中のアルミニウムイオ
ンの濃度を10g/L以下の範囲に維持したものが好ま
しい。電解液の温度は0〜60℃が好ましい。
【0027】本発明においてデスマット処理とは、粗面
化と陽極酸化の間に行う化学エッチング工程のことを指
す。デスマット処理には、リン酸、クロム酸、硫酸、塩
酸、フッ酸などの酸、また、水酸化ナトリウム、炭酸ナ
トリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、第三リン酸
カリウム、アルミン酸ナトリウム、珪酸ナトリウムなど
のアルカリを単独、あるいは数種混合して用いることが
できる。当然混合溶液を用いる場合には酸は酸同士、ア
ルカリはアルカリ同士で用いる。
【0028】また、そのデスマット液の濃度、処理時間
はスマットを完全に除去できるだけの濃度が必要であ
る。スマットの発生量は、その前段階の粗面化の処理方
法に依存しているので、必要なデスマットの程度は粗面
化の方法に依存する。しかしながら、スマットの除去の
程度は走査型顕微鏡で容易に観察できるので、これで処
理したアルミの表面を観測することで、スマットが完全
に除去されるデスマット処理の程度を容易に決定するこ
とができる。実際には廃液の処理の関係もあり、酸、ア
ルカリの合計で1〜60重量%程度、更に好ましくは2
〜30重量%で、その処理時間は数秒〜2分が好まし
い。また、デスマット工程は、2回以上に分けることも
可能である。
【0029】このような粗面化処理、デスマット処理を
行った後、陽極酸化処理が施される。陽極酸化の電解液
には、硫酸、リン酸、シュウ酸、クロム酸または有機酸
(例えばスルファミン酸、ベンゼンスルホン酸など)ま
たはそれらの混合物が好ましく、生成酸化膜の溶解性の
低い酸が好ましい。
【0030】陽極酸化膜は陽極にのみ生成するので、電
流は通常直流電流が使用される。陽極酸化の条件として
は、液濃度1〜40%、電流密度0.1〜10A/dm
2、電圧10〜100Vの範囲で使用される。陽極酸化
膜の厚みは電流密度と時間により変えられ、印刷版の耐
刷グレードによって適宜調整されるが、0.1〜3μm
で十分である。温度は陽極酸化膜の硬度に影響を与え、
低温では硬度は高くなるが、可撓性に劣るため通常は常
温付近の温度で処理される。
【0031】また、酸後処理を行なった後、必要に応じ
て酸後処理以外の後処理を行うことができる。例えば、
英国特許第1,230,447号に開示されたポリビニ
ルホスホン酸の水溶液中に浸漬処理する方法が用いられ
る。また、必要に応じて、親水性高分子の下塗層を設け
ることも可能であるが、その上に設ける感光層の性質に
より取捨選択される。
【0032】本発明ではアルミニウム支持体と感光性ハ
ロゲン化銀乳剤層の間に物理現像核層を設ける方が好ま
しい。本発明で用いられる物理現像核層の物理現像核と
しては、公知の銀錯塩拡散転写法に用いられるものでよ
く、例えば金、銀などのコロイド、パラジウム、亜鉛な
どの水溶性塩と硫化物を混合した金属硫化物などが使用
できる。保護コロイドとして各種親水性コロイドを用い
ることもできる。これらの詳細及び製法については、例
えば、フォーカル・プレス、ロンドン ニューヨーク(1
972年)発行、アンドレ ロット及びエディス ワイ
デ著、「フォトグラフィック・シルバー・ハライド・ディフ
ュージョン・プロセシズ」を参照し得る。
【0033】本発明の平版印刷版の感光性ハロゲン化銀
乳剤層には、保護コロイドとして各種親水性コロイドを
用いることができる。すなわち、酸処理ゼラチン、アル
カリ処理ゼラチン、ゼラチン誘導体、グラフト化ゼラチ
ンなどの各種ゼラチンを用いることができる他、ポリビ
ニルピロリドン、各種でんぷん、アルブミン、ポリビニ
ルアルコール、アラビアゴム、ヒドロキシエチルセルロ
ースなどの親水性高分子化合物を含有させることができ
る。用いられる親水性コロイドとしては、ゼラチン、ゼ
ラチン誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロ
リドンなどが挙げられるが、好ましくは、物理現像後の
親水性コロイド層の剥離性を容易にするために、実質的
に硬膜剤を含まない親水性コロイド層を用いることが望
ましい。
【0034】本発明に用いられる感光性ハロゲン化銀乳
剤の種類としては、一般に用いられる塩化銀、臭化銀、
ヨウ化銀、塩臭化銀、塩ヨウ臭化銀、ヨウ臭化銀さどか
ら選択される。また乳剤のタイプとしてはネガ型、ポジ
型のいずれでもよい。これらのハロゲン化銀乳剤は、必
要に応じて化学増感あるいはスペクトル増感することが
できる。
【0035】本発明で用いられる現像液には、現像主
薬、例えばポリヒドロキシベンゼン類、3−ピラゾリジ
ノン類、アルカリ性物質、例えば水酸化カリウム、水酸
化ナトリウム、水酸化リチウム、第3燐酸ナトリウム、
あるいはアミン化合物、保恒剤、例えば亜硫酸ナトリウ
ム、粘稠剤、例えばカルボキシメチルセスロース、カブ
リ防止剤、例えば臭化カリウム、1−フェニル−5−メ
ルカプトテトラゾール、現像変性剤、例えばポリオキシ
アルキレン化合物などの添加剤などを含ませることがで
きる。
【0036】現像液のpHとしては通常約10〜14、
好ましくは約12〜14であるが、使用する平版印刷版
のアルミニウム支持体の前処理(例えば陽極酸化)条
件、写真要素、所望の像、現像液中の各種化合物の種類
及び量、現像条件などによって異なる。
【0037】ゼラチン層を除去するためのウォッシュオ
フは、温度20〜30℃程度の流水で洗い流すことによ
って行うことができる。
【0038】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれらに何ら限定されるものではない。なお%は
下記で定義する置換率以外は重量%を示す。
【0039】実施例1 厚さ0.3mmのアルミニウム板(材質1050)を4
%水酸化ナトリウム水溶液で50℃1分脱脂処理を行
い、水洗した後、2.5%の塩酸水溶液中20℃で交流
密度50A/dm2で60秒電解粗面化を行い、2%水
酸化ナトリウム水溶液で1分間デスマット処理し、その
後25%硫酸溶液中で温度20℃電流密度3A/d
2、処理時間90秒の条件で陽極酸化を行った。この
後、下記表1の処理水溶液で後処理を行った。
【0040】
【表1】
【0041】これらのアルミ支持体上にカレー・レー(C
arey Lea)法により作製された銀ゾルにゼラチン溶液を
加えて、銀とゼラチンの重量比が2となるように調製し
た物理現像核液を塗布した。更に乾燥後ハロゲン化銀乳
剤層を塗布して乾燥し、平版印刷版(プレート1〜1
0)を作製した。
【0042】このようにして得られた平版印刷版に像露
光を行った後、特開平4−282295号公報の実施例
1に記載の拡散転写現像液で現像を行った後、直ちに流
水でゼラチン層を洗い流し(ウォッシュオフ)した。版
面が乾かないうちに版面保護液を脱脂綿で塗布して乾燥
させた。この様にして作製した平版印刷版を、印刷機エ
ー・ビー・ディック350CD(A.B.Dick社製オフ
セット印刷機の商標)にかけ、耐刷力を評価した。な
お、耐刷力は、画像部のインキ乗りの不良、あるいは線
飛びが生じる時のいずれかにより正常な画像が得られる
印刷が不可能となったときの印刷枚数で評価した。結果
を表2に示す。
【0043】
【表2】
【0044】表2より、アルミニウム塩で置換された酸
で後処理をしたプレート(プレート3〜6、8〜10)
は、いずれもアルミニウム塩で置換された酸を含まない
液で後処理をしたプレート(プレート1、2、及び7)
に比べ、はるかに耐刷力が高いことが判る。
【0045】実施例2 後処理用の液として、10%の硝酸に表3のような添加
剤を加えた以外、実施例1と同様に行った。印刷結果を
表4に示す。
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】表4より、アミノ基を有する有機化合物ま
たはアンモニウム塩の少なくともいずれか一方を含む酸
で後処理を行ったものは、いずれも良好な耐刷性が得ら
れることが判る。
【0049】アルミニウムの原反としてJIS材質30
03を用いる以外は実施例1と同様にしてアルミニウム
の表面処理を行った。その結果、実施例1と同様の結果
が得られた。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、粗面化し陽極酸化
した後、酸及び酸塩のそれぞれのモル数×価数の総和の
10%以上が酸のアルミニウム塩で構成される液、好ま
しくはその総和の10〜60%が酸のアルミニウム塩で
構成される液で後処理したアルミニウム支持体や、同様
に粗面化し陽極酸化した後、アミノ基を有する有機化合
物またはアンモニウム塩の少なくともいずれか一方を含
む酸で後処理したアルミニウム支持体を用い、少なくと
も1層のハロゲン化銀乳剤層を塗布した平版印刷版は、
極めて高い耐刷性能を有する平版印刷版を得ることがで
きる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粗面化し、陽極酸化した後、酸及び酸塩
    のそれぞれのモル数×価数の総和の10%以上が酸のア
    ルミニウム塩で構成される液で後処理したアルミニウム
    支持体上に、少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層を塗
    布していることを特徴とする平版印刷版。
  2. 【請求項2】 粗面化し、陽極酸化した後、アミノ基を
    有する有機化合物またはアンモニウム塩の少なくともい
    ずれか一方を含む酸で後処理したアルミニウム支持体上
    に、少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層を塗布してい
    ることを特徴とする平版印刷版。
  3. 【請求項3】 酸が無機酸であることを特徴とする請求
    項1または2記載の平版印刷版。
  4. 【請求項4】 酸が非重合性有機酸であることを特徴と
    する請求項1または2記載の平版印刷版。
JP9132298A 1998-04-03 1998-04-03 平版印刷版 Pending JPH11288094A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9132298A JPH11288094A (ja) 1998-04-03 1998-04-03 平版印刷版

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9132298A JPH11288094A (ja) 1998-04-03 1998-04-03 平版印刷版

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11288094A true JPH11288094A (ja) 1999-10-19

Family

ID=14023232

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9132298A Pending JPH11288094A (ja) 1998-04-03 1998-04-03 平版印刷版

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11288094A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4859290A (en) Printing plate precursors
JPS6282089A (ja) 平版印刷版用支持体の製造方法
JPH11288094A (ja) 平版印刷版
JPH1195438A (ja) 平版印刷版
JP3320940B2 (ja) 平版印刷版の処理方法
JP3244880B2 (ja) 平版印刷版
JPH0756351A (ja) 平版印刷版
JP2960198B2 (ja) 平版印刷版の処理方法
JP2988772B2 (ja) 平版印刷版
JP2001305740A (ja) 平版印刷版の処理方法
JP2000275855A (ja) 平版印刷版
JPH10244775A (ja) 平版印刷版
JP2000267267A (ja) 銀塩オフセット印刷原版
JP3244882B2 (ja) 平版印刷版
JP3710270B2 (ja) 平版印刷材料
JP2000275856A (ja) 平版印刷版
JPH0756343A (ja) 銀塩感光板の製造方法及び銀塩感光板
JPH07110578A (ja) 銀塩感光板の製造方法及び銀塩感光板
JPH10264549A (ja) 平版印刷版
JP2005156874A (ja) 平版印刷版
JPH0764291A (ja) 銀塩感光板の製造方法
JP2001281869A (ja) 銀塩オフセット印刷原版
JP2002014473A (ja) 銀塩オフセット印刷原版
JPH07199471A (ja) 感光性平版印刷版の現像方法
JP2005274766A (ja) 平版印刷版