JPH1128527A - パンチング加工機における加工順序決定方法およびその装置 - Google Patents

パンチング加工機における加工順序決定方法およびその装置

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JPH1128527A
JPH1128527A JP17991497A JP17991497A JPH1128527A JP H1128527 A JPH1128527 A JP H1128527A JP 17991497 A JP17991497 A JP 17991497A JP 17991497 A JP17991497 A JP 17991497A JP H1128527 A JPH1128527 A JP H1128527A
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JP17991497A
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Toshio Zama
敏雄 座間
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Amada Co Ltd
Amada Engineering Center Co Ltd
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Amada Co Ltd
Amada Engineering Center Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カス残りや金型の寿命低下を招くことなく且
つ軸移動タクトの短い順に加工を行うことのできるよう
なパンチング加工機における加工順序決定方法およびそ
の装置を提供する。 【解決手段】 制御装置77の入力手段81で各加工部
を構成する加工要素のデータおよび加工要素の加工順序
を入力して加工部位置メモリ87にメモリされ、各加工
要素の位置データは加工要素メモリ89に記憶される。
また、金型位置データは金型位置メモリ91にメモリさ
れ、金型を保持する金型ホルダおよびワークの基準位置
は基準位置メモリ93にメモリされる。これらのメモリ
にメモリされているデータを随時使用して距離演算部9
5が基準位置から加工位置までの距離を算出し、この算
出された距離に基づいてタクト演算部97が軸移動タク
トを演算すると共にタクト比較部99が各タクトを比較
して軸移動タクトが最小となるように加工順序を決定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はパンチング加工機
における加工順序決定方法およびその装置に係り、さら
に詳しくは、複数の金型による複数の加工を最短加工経
路で行うためのパンチング加工機における加工順序決定
方法およびその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】出願人は、先に、ワークをX軸方向へ移
動・位置決めし、複数の金型を装着した金型ホルダをY
軸方向へ移動・位置決めし、所望の金型を打圧するスト
ライカをX軸方向やY軸方向と同じ方向へ移動・位置決
めしてパンチング加工するパンチング加工機における加
工順序決定方法およびその装置について出願した(特願
平8−305014)。
【0003】すなわち、例えば図11に示されているよ
うに、ワークWをX軸方向へ移動・位置決めし、複数の
金型であるパンチPおよびダイDが装着されている金型
ホルダ201をY軸方向へ移動・位置決めしてパンチン
グ加工を行うパンチング加工機203における加工順序
の決定を行った。
【0004】図11を参照するに、ワークWはX軸キャ
レッジ205に設けられているワーククランパ207に
クランプされており、前記X軸キャレッジ205はX軸
モータ209により回転駆動されるX軸ボールネジ21
1によりX軸方向へ移動・位置決めされる。
【0005】また、複数のパンチPおよびダイDを装着
した金型ホルダ201は、Y軸モータ213により回転
駆動されるY軸ボールネジ215によりY軸方向へ移動
・位置決めされる。さらに、前記パンチPを打圧するス
トライカ217が、金型ホルダ201から所望のパンチ
PおよびダイDを選択すべくX軸およびY軸と同じ方向
へ移動・位置決め自在に設けられている。
【0006】図12を参照するに、前述のようなパンチ
ング加工機203において軸移動タクトを短くする加工
順序を決定するために、まず各穴a、b、cごとにワー
ク移動所要時間、金型ホルダ移動所要時間、ストライカ
移動所要時間等の時間要素のうち最も時間を要する時間
要素を選択する。ここでは、穴aについては金型ホルダ
移動が最長時間を要するので、金型ホルダ移動を選択す
る。同様にして穴bについては金型ホルダ移動、穴cに
ついてはワーク移動を選択する。
【0007】次に、前述のようにして選択した時間要素
のうちで最短のものを選択する。ここでは穴cについて
のワーク移動時間が最短なので穴cに対するパンチング
加工を最初に行うように決定する。
【0008】このようにして次々に加工順序を決定する
ことにより、多数の金型や多数の加工位置がある場合で
も容易にタクト的に有利な加工順序を決定することがで
きるので、作業効率が大幅に改善されることになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなすでに出願した技術にあっては、穴の形状が特殊な
場合には、前述の加工順序決定方法による加工順序に従
って加工を行うと不都合を生じる場合があり、所定の加
工順序で加工を行う方が有利な場合がある。
【0010】例えば、図13(A)に示されているよう
な穴219の加工において、図13(B)中の穴221
を最初にパンチングしてその後穴223および穴225
をパンチングすると、穴223および穴225について
は金型が傾いてパンチングを行うこととなるため、金型
が偏磨耗して寿命が短くなってしまうので改良する必要
がある。
【0011】また、図14に示されているような加工の
場合には、穴A〜穴Eまで5つのパンチングを行う必要
があるが、加工順序によっては加工途中においてカス残
り227を生じてその後の加工に支障を来たしてしまう
ので改良する必要がある。
【0012】この発明の目的は、以上のような従来の技
術に着目してなされたものであり、カス残りや金型の寿
命低下を招くことなく且つ軸移動タクトの短い順に加工
を行うことのできるようなパンチング加工機における加
工順序決定方法およびその装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1による発明のパンチング加工機における
加工順序決定方法は、複数のパンチとダイとの協働によ
り複数の加工部を加工するパンチング加工機における加
工順序決定方法において、以下の工程からなることを特
徴とするものである。
【0014】(1) 前記加工部を構成する複数の加工要素
について各加工部ごとに加工順序を決定する工程 (2) 前記各加工部において最初に加工されるべき加工要
素のうち軸移動タクトが最小となる加工要素を採用する
工程 (3) 工程(2) において採用された加工要素を加工部から
除去する工程 (4) 前記加工部において除去された加工要素の次の順序
にある加工要素を前記加工部において最初に加工される
べき加工要素としてする工程 (5) 前記工程(2) 〜工程(4) を繰返す工程。
【0015】従って、各加工部を構成する加工要素につ
いては、その加工部において所定の順序で加工を行うよ
うに加工順序を固定する。これにより、その加工部にお
いて最初に加工すべき加工要素がその加工部における加
工を意味するので、各加工部において最初に加工すべき
加工要素について軸移動タクトが最小となるように加工
順序を決定していく。
【0016】請求項2による発明のパンチング加工機に
おける加工順序決定方法は、請求項1記載の軸移動タク
トを考慮する対象が、ワークのX軸方向への移動・位置
決め、複数のパンチとダイを対にした金型を装着した金
型ホルダのY軸方向へ移動・位置決め、前記各金型を打
圧するストライカの少なくとも前記Y軸方向又はX軸方
向と同じ方向への移動・位置決め、であることを特徴と
するものである。
【0017】従って、各加工部において最初に加工すべ
き加工要素について、ワークのX軸方向への移動・位置
決め、複数のパンチとダイを対にした金型を装着した金
型ホルダのY軸方向へ移動・位置決め、前記各金型を打
圧するストライカの少なくとも前記Y軸方向又はX軸方
向と同じ方向への移動・位置決めに要する軸移動タクト
が最小となるように加工順序を決定する。
【0018】請求項3による発明のパンチング加工機に
おける加工順序決定装置は、制御装置がワークを移動・
位置決めし、複数のパンチとダイを対にした金型を装着
した金型ホルダを移動・位置決めし、前記各金型を打圧
するストライカを移動・位置決めして前記ワークに加工
を行うパンチング加工機における加工順序決定装置であ
って、前記制御装置が、データを入力するための入力手
段と、加工されるワークの各加工部の位置情報を記憶す
る加工部位置メモリと、この加工部位置メモリにメモリ
された加工部を構成する加工要素およびこの加工要素の
加工順序を記憶する加工要素メモリと、前記金型ホルダ
における前記金型の配置を記憶する金型位置メモリと、
前記金型ホルダおよびワークの基準位置を記憶する基準
位置メモリと、前記基準位置から次に加工する穴までの
距離を算出する距離演算部と、この距離演算部により得
られた距離に基づいて移動タクトを算出するタクト演算
部と、算出された各タクトを比較するタクト比較部と、
を備えてなることを特徴とするものである。
【0019】従って、制御装置の入力手段により入力さ
れた各加工部を構成する加工要素のデータおよび加工要
素の加工順序は加工部位置メモリにメモリされ、各加工
要素の位置データは加工要素メモリに記憶される。ま
た、金型位置データは金型位置メモリにメモリされ、金
型を保持する金型ホルダおよびワークの基準位置は基準
位置メモリにメモリされる。これらのメモリにメモリさ
れているデータを随時使用して距離演算部が基準位置か
ら加工位置までの距離を算出し、この算出された距離に
基づいてタクト演算部が軸移動タクトを演算すると共に
タクト比較部が各タクトを比較して軸移動タクトが最小
となるように加工順序を決定する。
【0020】請求項4による発明のパンチング加工機に
おける加工順序決定装置は、請求項3記載の距離演算部
が、ワークのX軸方向への移動距離、複数のパンチとダ
イを対にした金型を装着した金型ホルダのY軸方向への
移動距離、前記各金型を打圧するストライカの少なくと
も前記Y軸方向又はX軸方向と同じ方向への移動距離を
算出するものであること、を特徴とするものである。
【0021】従って、距離演算部が、各加工部において
最初に加工すべき加工要素について、ワークのX軸方向
への移動距離、複数のパンチとダイを対にした金型を装
着した金型ホルダのY軸方向へ移動距離、前記各金型を
打圧するストライカの少なくとも前記Y軸方向又はX軸
方向と同じ方向への移動距離を算出する。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて詳細に説明する。
【0023】図9および図10を参照するに、パンチン
グ加工機1は立設された門型形状の本体フレーム3を備
えており、この本体フレーム3は下部フレーム5と上部
フレーム7とがサイドフレームでもって一体化されてい
る。前記下部フレーム5と上部フレーム7にはC型フレ
ーム9が移動可能に設けられており、このC型フレーム
9の上下にはそれぞれ碁盤目状に複数のダイD、パンチ
Pを装着した金型ホルダとしてのダイブロック11、パ
ンチブロック13が相対向してY軸方向(図9において
上下方向)へ移動自在に設けられている。
【0024】また、パンチブロック13にはナット部材
15が一体化されており、このナット部材15にはY軸
方向へ延伸したボールネジ17が螺合されている。この
ボールネジ17の図9において上、下部は軸受19、2
1で回転自在に支承されていると共に、前記ボールネジ
17の図9において上端はY軸用駆動モータ23に連結
されている。
【0025】上記構成により、Y軸用駆動モータ23を
駆動せしめると、ボールネジ17が回転されるので、ナ
ット部材15を介して、パンチブロック13がY軸方向
へ移動されることになる。前記ダイブロック11は前記
C型フレーム9が前記下部フレーム5に対して移動可能
となっているから、パンチブロック13のY軸方向の移
動と共にC型フレーム9を介してダイブロック11もY
軸方向へ移動されることになる。
【0026】前記上部フレーム7には図10に示されて
いるように、前記パンチブロック13に碁盤目状に複数
装着された各パンチPの上方位置に位置決めされる前記
X軸、Y軸方向と同方向のU軸、V軸方向へ移動自在な
ストライカ25を備えたストライカ駆動装置27が設け
られている。また、ストライカ25はストライカ駆動装
置27のU軸用駆動モータ29、伝達機構31によって
U軸方向へ移動されると共にV軸用駆動モータ33、ボ
ールネジ35によってV軸方向へ移動されるようになっ
ている。
【0027】上記構成により、所望のパンチPが位置決
めされた上方位置にストライカ駆動装置27のU軸用駆
動モータ29、V軸用駆動モータ33によってストライ
カ25がU軸、V軸方向へ移動されて位置決めされると
共に、ストライカ25を作動せしめることによって、所
望のパンチPが打撃されることにより、パンチPとダイ
Dとの協働でワークWにパンチング加工が行われること
になる。
【0028】尚、上記図9、図10の実施の形態の例で
はパンチブロック13、ダイブロック11に碁盤状にパ
ンチP、ダイDが配置されているため、ストライカ25
はU、V軸二方向に移動可能なるようにしているが、パ
ンチP、ダイDを一列のみに配置した場合はストライカ
25の移動はその配置した方向の一方向のみでよい。
【0029】前記本体フレーム3の両側にはフロントテ
ーブル37、リアテーブル39が設けられている。この
フロントテーブル37上に加工すべきワークWが載置さ
れて、フロントテーブル37からリアテーブル39へ向
けてワークWがX軸方向(図9において左右方向)へ移
動されるようになっている。
【0030】前記フロントテーブル37、リアテーブル
39にはそれぞれ第一ワーク移動位置決め装置41、第
二ワーク移動位置決め装置43が設けられている。前記
フロントテーブル37の一側(図9において下側)には
第一ワーク移動位置決め装置41のうちのクランプベー
ス45が設けられており、このクランプベース45上に
はX1 軸方向へ延伸したX1 軸用ボールネジ47が設け
られている。このX1軸用ボールネジ47の右部は前記
クランプベース45上に設けられた軸受49に回転自在
に支承されていると共に、X1 軸用ボールネジ47の左
部は前記下部フレーム5に設けられた軸受51に回転自
在に支承されている。
【0031】前記X1 軸用ボールネジ47の右端にはア
ブソエンコーダE1を備えたサーボモータなどのX1
用駆動モータ53が連結されている。また、前記X1
用ボールネジ47にはX1 軸用ナット部材55が螺合さ
れており、このX1 軸用ナット部材55には複数の第一
ワーククランプ装置57としてのワーククランプ57
A、57Bを備えたX1 軸用キャレッジ59が一体化さ
れている。
【0032】上記構成により、X1 軸用駆動モータ53
を駆動せしめると、X1 軸用ボールネジ47が回転され
るから、X1 軸用ナット部材55、X1 軸用キャレッジ
59を介して第一ワーククランプ装置のワーククランプ
57A、57BがX1 軸方向へ移動されることになる。
【0033】前記リアテーブル39の一側(図9におい
て下側)には第二ワーク移動位置決め装置43のうちの
クランプベース61が設けられており、このクランプベ
ース61上にはX2 軸方向へ延伸したX2 軸用ボールネ
ジ63が設けられている。このX2 軸用ボールネジ63
の左部は前記クランプベース61に設けられた軸受65
に回転自在に支承されていると共に、X2 軸用ボールネ
ジ63の右部は前記下部フレーム5に設けられた軸受6
7に回転自在に支承されている。
【0034】前記X2 軸用ボールネジ63の左端にはア
ブソエンコーダE2を備えたサーボモータなどのX2
用駆動モータ69に連結されている。また、前記X2
用ボールネジ63にはX2 軸用ナット部材71が螺合さ
れており、このX2 軸用ナット部材71には複数の第二
ワーククランプ装置73としてのワーククランプ73
A、73Bを備えたX2 軸用キャレッジ75が一体化さ
れている。
【0035】上記構成により、X2 軸用駆動モータ69
を駆動せしめると、X2 軸用ボールネジ63が回転され
るから、X2 軸用ナット部材71、X2 軸用キャレッジ
75を介して第二ワーククランプ装置73のワーククラ
ンプ73A、73BがX2 軸方向へ移動されることにな
る。
【0036】前記第一、第二ワーククランプ装置57、
73のワーククランパ57A、57B:73A、73B
は、例えば実公平2−37468号公報の第2図に示さ
れているような構造となっていて、ワークWをクランプ
したり、またX1 、X2 軸用キャレッジ59、75に対
する取付位置を調整する位置調整機構(クランプポジシ
ョナー)を備えて位置を調整できるようになっている。
【0037】尚、上記図9、図10の実施の形態の例で
はパンチブロック13、ダイブロック11とワーククラ
ンプ装置57、73の干渉がなく、またワークW上の加
工不能範囲(デッドゾーン)が生じないよう、ワークク
ランプ装置はX1 軸とX2 軸に分かれているが、ワーク
クランプ装置は一つのものをX軸全体に移動させるよう
にしてもよい。
【0038】尚、前記パンチング加工機1には、ワーク
Wの移動・位置決め、パンチブロック13とダイブロッ
ク11の移動・位置決め、およびストライカ25の移動
・位置決めを制御する制御装置77が設けられている。
【0039】図1を参照するに、この制御装置77で
は、中央処理装置であるCPU79に種々のデータを入
力する入力手段81、および情報を表示する出力手段8
3が接続されている。
【0040】また、前記CPU79には、図2に示され
ているようにワークWに加工される加工要素である穴
A、B、C、D、Eのうち穴A、B、Cから構成される
加工部85における加工順序等の情報をまとめて記憶し
ておく加工部位置メモリ87と、この加工部位置メモリ
87に記憶されている各加工部85における加工要素で
ある穴A、B、Cの位置をメモリする加工要素メモリ8
9と、パンチブロック13およびダイブロック11にお
けるパンチPおよびダイDの配置を記憶しておく金型位
置メモリ91と、加工前にあってはワークWの初期位置
やパンチブロック13およびダイブロック11の初期位
置およびストライカ25の初期位置等を、また、加工途
中にあっては前に加工した穴の位置やこの穴の加工の際
のパンチブロック13およびダイブロック11の位置お
よびストライカ25の前の加工位置等を記憶する基準位
置メモリ93とが接続されており、随時記憶されている
データを引出せるようになっている。
【0041】さらに、ワークW、パンチブロック13お
よびダイブロック11およびストライカ25等の移動距
離を算出する距離演算部95や、この距離演算部95に
より求められた距離に対する移動タクトを算出するタク
ト演算部97が設けられており、このタクト演算部97
により求められた各タクトを比較するタクト比較部99
が設けられている。
【0042】次に、この発明に係るパンチング加工機に
おける加工順序決定方法に基づいた加工順序の決定につ
いて説明する。
【0043】図2を参照するに、ワークWに加工要素で
ある穴A、B、C、D、Eのパンチングを行う場合につ
いて説明する。この5個の穴A、B、C、D、Eのパン
チングを行う際に、穴D、Eについては加工順序の制限
は特に無いが、穴A、B、Cの3つについては一つの加
工部85としてまとまって加工部位置メモリ87にメモ
リされており、加工順序に制限がある。すなわち、A→
C→BもしくはC→A→Bの順にパンチングを行うと、
穴A又は穴Cのパンチング時にカス残り101を生じて
加工テーブル37、39上に散乱することとなる。
【0044】従って、このような穴A、B、Cについて
は、常にA→B→C又はC→B→Aの加工順序をまもっ
てパンチングを行うようにしなければならない。
【0045】そこで、図3に示されているように、穴
A、B、Cについては加工順序を作業者の判断により固
定して積み重ね、穴Dおよび穴Eについては各々単独で
加工部を構成しており選択可能として加工部位置メモリ
87にメモリしておく。これにより、最初にパンチング
を行う選択対象は図3中二点鎖線で囲まれたもの、すな
わち穴A、D、Eとなるので、従来技術の欄ですでに記
載した特願平8−305014に示されている方法によ
り、距離演算部95、タクト演算部97、タクト比較部
99等の作用で、加工部位置メモリ87および加工要素
メモリ89にメモリされている各穴A、D、Eの位置、
金型位置メモリ91にメモリされているパンチPやダイ
D位置、基準位置メモリ93にメモリされている基準位
置に基づいて、ワークW、金型、ラムを原点位置から各
穴A、D、Eへ移動させる際のワークW、金型、ラムの
移動に要するタクトタイムを演算し、軸移動タクトが最
小となるように加工順序を決定していく。
【0046】ここで、前述の3個の穴A、D、Eについ
ての加工順序決定において穴Aが選択された場合には、
図3における穴Aを除外するので、図4に示されている
ように次にパンチングを行うべき選択対象は穴B、D、
Eとなる。以下、前述と同様の手順により穴B、D、E
について穴Aを加工した位置から、各穴B、D、Eへ移
動させる際のワークW、金型、ラムの移動に要するタク
トタイムを演算し、加工順序を決定する。
【0047】前述の3個の穴B、D、Eについての加工
順序決定において穴Dが選択された場合には、図4にお
ける穴Dを除外して図5に示されているように穴B、E
が次の選択対象となる。従って、同様の手順により穴
B、Eについて加工順序を決定する。
【0048】前述の2個の穴B、Eについての加工順序
決定において穴Bが選択された場合には、図5における
穴Bを除外して図6に示されているように穴C、Eが次
の選択対象となり、同様の手順により穴B、Eについて
加工順序を決定する。
【0049】以上のように加工順序を決定すると、パン
チング加工の順序は、A→D→B→C→Eと決定され、
加工部85の穴A、B、Cについては必ずA→B→Cの
順序が守られるので、カス残り101の発生や金型寿命
の低下等を防止し、且つ軸移動タクトの短い順に加工順
序を決定することができる。
【0050】次に、前述した図3〜図7に示されている
ような加工順序の決定方法を拡張して、図8に示されて
いるように、加工順序が固定されるべき複数の穴A、
B、……、Nから成る加工部103、105、107、
109、111、113が複数ある場合について説明す
る。図8において、第一加工部103は加工要素である
穴A、B、C、Dからなり、第二加工部105は穴E、
F、G、第三加工部107は穴Hのみ、第四加工部10
9は穴I、J、第五加工部111は穴K、第六加工部1
13は穴L、M、Nから構成されている。
【0051】そして、第一加工部103では穴A→B→
C→Dの順序で、第二加工部105では穴E→F→Gの
順序、第四加工部109では穴I→J、第六加工部11
3では穴L→M→Nの順序で加工が行われるべきものと
なっている。このため、各加工部103、105、10
9、113における穴の加工順序は加工部位置メモリ8
7にメモリされている。さらに、各穴A、B、……、N
の位置や加工条件等は加工要素メモリ89に記憶されて
いる。
【0052】図8に示されているように、各加工部10
3、……、113において穴A、……、Nを加工順序に
積み上げて考え、最上に位置する加工要素である穴A、
E、H、I、K、Lを軸移動タクト計算の対象として加
工部103、……、113の加工順序を決定する。そし
て、選択された加工部103、……、113の最上にあ
る穴を除外して次に加工すべき加工部103、……、1
13を選択する。この工程を次々に繰返すことにより全
ての穴A、……、Nについて加工順序を決定する。
【0053】以上の結果から、複数の加工部103、…
…、113おいて複数の加工要素としての穴A、……、
Nがある場合でも、カス残り101の発生や金型寿命の
低下等を防止し、且つ軸移動タクトの短い順に加工順序
を決定することができる。
【0054】なお、この発明は前述の発明の実施の形態
に限定されることなく、適宜な変更を行なうことによ
り、その他の態様で実施し得るものである。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よるパンチング加工機における加工順序決定方法では、
各加工部を構成する加工要素については、その加工部に
おいて所定の順序で加工を行うように加工順序を固定
し、その加工部において最初に加工すべき加工要素がそ
の加工部における加工を意味すると考え、各加工部にお
いて最初に加工すべき加工要素について軸移動タクトが
最小となるように加工順序を決定していくので、全体と
してタクト的に有利な加工順序を決定することができる
と共に、各加工部における加工要素の加工順序を確実に
守ることができる。
【0056】請求項2の発明によるパンチング加工機に
おける加工順序決定方法では、各加工部において最初に
加工すべき加工要素について、ワークのX軸方向への移
動・位置決め、複数のパンチとダイを対にした金型を装
着した金型ホルダのY軸方向へ移動・位置決め、前記各
金型を打圧するストライカの少なくとも前記Y軸方向又
はX軸方向と同じ方向への移動・位置決めに要する軸移
動タクトが最小となるように加工順序を決定することが
できる。
【0057】請求項3の発明によるパンチング加工機に
おける加工順序決定装置では、制御装置の入力手段によ
り入力された各加工部を構成する加工要素のデータおよ
び加工要素の加工順序は加工部位置メモリにメモリさ
れ、各加工要素の位置データは加工要素メモリに記憶さ
れる。また、金型位置データは金型位置メモリにメモリ
され、金型を保持する金型ホルダおよびワークの基準位
置は基準位置メモリにメモリされる。これらのメモリに
メモリされているデータを随時使用して距離演算部が基
準位置から加工位置までの距離を算出し、この算出され
た距離に基づいてタクト演算部が軸移動タクトを演算す
ると共にタクト比較部が各タクトを比較して軸移動タク
トが最小となるように加工順序を決定するので、全体と
してタクト的に有利な加工順序を決定することができる
と共に、各加工部における加工要素の加工順序を確実に
守ることができる。
【0058】請求項4の発明によるパンチング加工機に
おける加工順序決定装置では、距離演算部が、各加工部
において最初に加工すべき加工要素について、ワークの
X軸方向への移動距離、複数のパンチとダイを対にした
金型を装着した金型ホルダのY軸方向へ移動距離、前記
各金型を打圧するストライカの少なくとも前記Y軸方向
又はX軸方向と同じ方向への移動距離を算出するので、
移動・位置決めに要する軸移動タクトが最小となるよう
に加工順序を決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るパンチング加工機における加工
順序決定装置である制御装置を示すブロック構成図であ
る。
【図2】この発明に係るパンチング加工機における加工
順序決定方法を適用する加工例を示す平面図である。
【図3】この発明に係るパンチング加工機における加工
順序決定方法の位置工程を示す説明図である。
【図4】この発明に係るパンチング加工機における加工
順序決定方法の位置工程を示す説明図である。
【図5】この発明に係るパンチング加工機における加工
順序決定方法の位置工程を示す説明図である。
【図6】この発明に係るパンチング加工機における加工
順序決定方法の位置工程を示す説明図である。
【図7】この発明に係るパンチング加工機における加工
順序決定方法の位置工程を示す説明図である。
【図8】この発明に係るパンチング加工機における加工
順序決定方法を適用する別の加工例を示す平面図であ
る。
【図9】パンチング加工機の平面図である。
【図10】パンチング加工機の正面図である。
【図11】従来より一般的なパンチング加工機の要部を
示す平面図である。
【図12】従来におけるパンチング加工機における加工
順序決定方法を示す図表である。
【図13】(A)、(B)は、従来におけるパンチング
加工を示す平面図である。
【図14】従来におけるパンチング加工例を示す平面図
である。
【符号の説明】
1 パンチング加工機 11 ダイブロック(金型ホルダ) 13 パンチブロック(金型ホルダ) 25 ストライカ 77 制御装置 81 入力手段 85 加工部 87 加工部位置メモリ 89 加工要素メモリ 91 金型位置メモリ 93 基準位置メモリ 95 距離演算部 97 タクト演算部 99 タクト比較部 A、B、C、…… 穴(加工要素) P パンチ D ダイ W ワーク

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のパンチとダイとの協働により複数
    の加工部を加工するパンチング加工機における加工順序
    決定方法において、以下の工程からなることを特徴とす
    るパンチング加工機における加工順序決定方法。 (1) 前記加工部を構成する複数の加工要素について各加
    工部ごとに加工順序を決定する工程 (2) 前記各加工部において最初に加工されるべき加工要
    素のうち軸移動タクトが最小となる加工要素を採用する
    工程 (3) 工程(2) において採用された加工要素を加工部から
    除去する工程 (4) 前記加工部において除去された加工要素の次の順序
    にある加工要素を前記加工部において最初に加工される
    べき加工要素としてする工程 (5) 前記工程(2) 〜工程(4) を繰返す工程。
  2. 【請求項2】 前記軸移動タクトを考慮する対象が、ワ
    ークのX軸方向への移動・位置決め、複数のパンチとダ
    イを対にした金型を装着した金型ホルダのY軸方向へ移
    動・位置決め、前記各金型を打圧するストライカの少な
    くとも前記Y軸方向又はX軸方向と同じ方向への移動・
    位置決め、であることを特徴とする請求項1記載のパン
    チング加工機における加工順序決定方法。
  3. 【請求項3】 制御装置がワークを移動・位置決めし、
    複数のパンチとダイを対にした金型を装着した金型ホル
    ダを移動・位置決めし、前記各金型を打圧するストライ
    カを移動・位置決めして前記ワークに加工を行うパンチ
    ング加工機における加工順序決定装置であって、前記制
    御装置が、データを入力するための入力手段と、加工さ
    れるワークの各加工部の位置情報を記憶する加工部位置
    メモリと、この加工部位置メモリにメモリされた加工部
    を構成する加工要素およびこの加工要素の加工順序を記
    憶する加工要素メモリと、前記金型ホルダにおける前記
    金型の配置を記憶する金型位置メモリと、前記金型ホル
    ダおよびワークの基準位置を記憶する基準位置メモリ
    と、前記基準位置から次に加工する穴までの距離を算出
    する距離演算部と、この距離演算部により得られた距離
    に基づいて移動タクトを算出するタクト演算部と、算出
    された各タクトを比較するタクト比較部と、を備えてな
    ることを特徴とするパンチング加工機における加工順序
    決定装置。
  4. 【請求項4】 前記距離演算部が、ワークのX軸方向へ
    の移動距離、複数のパンチとダイを対にした金型を装着
    した金型ホルダのY軸方向への移動距離、前記各金型を
    打圧するストライカの少なくとも前記Y軸方向又はX軸
    方向と同じ方向への移動距離を算出するものであるこ
    と、を特徴とする請求項3記載のパンチング加工機にお
    ける加工順序決定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014137615A (ja) * 2013-01-15 2014-07-28 Amada Co Ltd 加工プログラム生成装置及びその方法

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