JPH1128489A - 水質浄化装置 - Google Patents

水質浄化装置

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JPH1128489A
JPH1128489A JP9187051A JP18705197A JPH1128489A JP H1128489 A JPH1128489 A JP H1128489A JP 9187051 A JP9187051 A JP 9187051A JP 18705197 A JP18705197 A JP 18705197A JP H1128489 A JPH1128489 A JP H1128489A
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JP9187051A
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Daisuke Tanabe
大輔 田辺
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Tokico Ltd
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Tokico Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微生物の状態や処理部の目詰り状態によら
ず、被処理水を微生物で十分に浄化処理して処理部から
排出させることができる水質浄化装置を提供する。 【解決手段】 浄化処理する処理部29に被処理水を通
過させるよう水流を生じさせるポンプ37が、処理部2
9の被処理水の通過流速が高流速となる高流速状態と処
理部29の被処理水の通過流速が0または低流速となる
低流速状態とに切換可能とされており、該ポンプ37を
高流速状態と低流速状態とに切り換える制御手段を具備
することにより、ポンプ37を低流速状態とし微生物が
活動しやすい状態として微生物による浄化処理を十分に
行わせ、その後、高流速状態として、浄化処理された被
処理水を即座に処理部29外に排出させ新たな被処理水
を処理部29内に導入させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば湖沼、池、
ダム、溜池、貯水池、河川、用水路、堀、運河、水槽等
において水を浄化する水質浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】湖沼、池、ダム、溜池、貯水池、河川、
用水路、堀、運河、水槽等の浄化対象において、水質汚
染対策として水を浄化する水質浄化装置を設置すること
が行われている。このような水質浄化装置として、担持
された微生物により被処理水を浄化処理する処理部と、
該処理部に被処理水を通過させるよう水流を生じさせる
ポンプとを有するものがある。この水質浄化装置は、ポ
ンプで水流を生じさせて処理部に被処理水を一定流速で
通過させることで被処理水を浄化処理するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記水質浄
化装置では、ポンプによる被処理水の処理部における通
過流速が一定であるため、処理部に担持された微生物の
状態に関わらず、前記一定流速で被処理水が処理部を通
過してしまう。これにより、微生物の状態によっては、
被処理水が微生物で十分に浄化処理されないまま処理部
から外に排出されてしまう可能性があった。また、処理
部に汚泥等で多少の目詰りが生じてきた場合も被処理水
が微生物で十分に浄化処理されないまま処理部から外に
排出されてしまう可能性があった。したがって、本発明
の目的は、微生物の状態や処理部の目詰り状態によら
ず、被処理水を微生物で十分に浄化処理して処理部から
排出させることができる水質浄化装置を提供することで
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1記載の水質浄化装置は、担持した
微生物により被処理水を浄化処理する処理部と、該処理
部に被処理水を通過させるよう水流を生じさせるポンプ
とを有するものであって、前記ポンプは、前記処理部に
おける被処理水の通過流速が高流速となる高流速状態
と、前記処理部における被処理水の通過流速が0または
低流速となる低流速状態とに切換可能とされており、該
ポンプを高流速状態と低流速状態とに切り換える制御手
段を具備することを特徴としている。これにより、ポン
プを低流速状態(流速0も含む)とすることにより微生
物が活動しやすい状態として微生物による浄化処理を十
分に行わせ、その後、高流速状態として、浄化処理され
た被処理水を即座に処理部外に排出させるとともに新た
な被処理水を即座に処理部内に導入させる。本発明の請
求項2記載の水質浄化装置は、上記に関して、前記制御
手段は、前記ポンプを高流速状態と低流速状態とに所定
時間毎に切り換えることを特徴としている。これによ
り、ポンプを所定時間低流速状態(流速0も含む)とし
被処理水が処理部内に滞留する時間を長くして微生物に
よる浄化処理を十分に行わせ、その後、所定時間高流速
状態として、浄化処理された被処理水を即座に処理部外
に排出させるとともに新たな被処理水を即座に処理部内
に導入させる。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の水質浄化装置の第1の実
施の形態を図1〜図3を参照して以下に説明する。ま
ず、図1において符号11で示すものが水質浄化装置で
ある。この水質浄化装置11は、池あるいは湖沼等の浄
化対象としての水域10の水面10a下に水底10bに
固定された状態で配置される浄化処理ユニット12と、
陸側に設置される駆動装置13(図2参照)とから構成
されている。
【0006】浄化処理ユニット12は、ステンレス鋼や
塩化ビニル等の非腐食性の部材あるいは非腐食処理され
た鋼板等からなる外体14を有しており、この外体14
は、長方形状の底面部14aと該底面部14aの四辺か
ら垂直同側に延在する側面部14bとを有し、上端側の
みが全面的に開口とされた直方体状をなしている。この
外体14の開口には、全面に多数の通水孔17が形成さ
れた網あるいはパンチングメタル等の被覆部材18が取
り付けられている。この外体14は底面部14aにおい
て水底10bに設置され、この状態で図示せぬ固定手段
で水底10bに固定される。
【0007】この外体14内には、その底面部14aの
近傍上側に、一側が該底面部14aに沿って水平に配置
されるとともに先端側が閉塞された円筒状の幹管15a
と、該幹管15aの水平延在部分から多数分岐して外体
14内において水平側方に延出する先端側が閉塞された
円筒状の枝管15bとを有する集水管15が設けられて
いる。そして、その枝管15bには、被処理水が流通可
能となるよう内外を貫通する図示せぬ集水孔が所定の間
隔で多数形成されている。
【0008】また、集水管15は、その幹管15aの他
側を外体14内において鉛直に延在するよう屈曲させて
おり、この状態で、外体14の上端側にフランジ20に
おいて固定されている。この固定状態で集水管15は、
その上端側の開口部19を水面10a下で外体14の外
側に配置している。
【0009】フランジ20には、集水管15の鉛直延在
部分に平行をなして近接するように空気噴出管(水流発
生用空気噴出手段)21が固定されており、該空気噴出
管21は、下端側が屈曲形状をなして集水管15内の鉛
直延在部分の下部に挿入されている。空気噴出管21の
集水管15内に位置する一端部の円周側には内外を貫通
させる図示せぬ空気噴出孔が複数設けられており、その
他端部には連結管23の一端側が連結され、該連結管2
3の他端側は駆動装置13に連結されている。
【0010】また、外体14内には、その底面部14a
と集水管15との間に、一側が該底面部14aに沿って
水平に配置されるとともにその一端側が閉塞された円筒
状の幹管24aと、該幹管24aの水平延在部分から多
数分岐して外体14内において水平側方に延出する先端
側が閉塞された円筒状の枝管24bとを有する洗浄ノズ
ル(処理部洗浄用空気噴出手段)24が設けられてい
る。そして、枝管24bには、内外を貫通する図示せぬ
空気噴出孔が全長にわたって所定の間隔で多数形成され
ている。また、幹管24aの他側は、外体14内におい
て、鉛直上方に延在するよう屈曲されており、その上端
部に連結管26の一端側が連結され、該連結管26の他
端側は、駆動装置13に連結されている。
【0011】外体14内には、被覆部材18の通水孔1
7、集水管15の図示せぬ集水孔および洗浄ノズル24
の図示せぬ空気噴出孔より径大の浄化材としての木炭2
8が充填されしかも有機物を分解する好気性の微生物が
担持されて、処理部29が形成されている。
【0012】連結管23および連結管26は、陸側に設
けられた駆動装置13に導入されており、図2に示すよ
うに、駆動装置13内には、空気を供給するコンプレッ
サ32と、該コンプレッサ32の吐出側に連結された電
磁式の三方の浄化・洗浄切換弁33と、これらの作動を
制御するコントローラ(制御手段)34とが設けられて
いる。連結管23および連結管26は浄化・洗浄切換弁
33に接続されており、該浄化・洗浄切換弁33は、コ
ンプレッサ32の吐出側を連結管26に連結させること
なく連結管23に連結させる状態と、コンプレッサ32
の吐出側を連結管23に連結させることなく連結管26
に連結させる状態とに切り換えられるようになってい
る。コントローラ34は、図示せぬ外部電源に接続され
ており、この外部電源からのコンプレッサ32および浄
化・洗浄切換弁33の電力供給および制御を行う。
【0013】ここで、コンプレッサ32の吐出側と連結
管23とを連通させるよう浄化・洗浄切換弁33が切り
換えられた状態においては、運転中のコンプレッサ32
から連結管23を介して空気噴出管21に向け圧縮空気
が供給される。すると、該圧縮空気は空気噴出管21の
図示せぬ空気噴出孔から噴出され集水管15の鉛直延在
部分内で気泡となって下から上へ移動し、この気泡の移
動で、該集水管15内に上方への水流すなわちエアリフ
トが生じ、よって集水管15の図示せぬ集水孔から処理
部29の底面部14aの近傍の水を吸い込んで、開口部
19から外部に排出させる。これにより、強制的に浄化
処理ユニット12の外側の水が外体14の上部の開口の
みから被覆部材18の通水孔17を通過して導入され処
理部29を通過して底面部14aの近傍に至り、その際
に、処理部29を構成する木炭28に担持された好気性
微生物に、アオコ等の藻類や有機質浮遊物質、溶解性有
機物質等が分解されることで水が浄化される。
【0014】そして、このように浄化処理された水が図
示せぬ集水孔から集水管15内に集水され、該集水管1
5内をエアリフトで上昇して上端の開口部19から水域
10に排出される。このような水の環流で水域10が浄
化される。なお、この場合、コンプレッサ32、連結管
23、空気噴出管21および集水管15が、処理部29
に被処理水を通過させるよう水流を生じさせるエアリフ
ト式のポンプ37を構成している。
【0015】他方、コンプレッサ32の吐出側と連結管
26とを連通させるよう浄化・洗浄切換弁33が切り換
えられた状態においては、運転中のコンプレッサ32か
ら連結管26を介して洗浄ノズル24に向け圧縮空気が
供給される。すると、該圧縮空気は洗浄ノズル24の図
示せぬ空気噴出孔から噴出され、気泡となって、処理部
29内を底面部14aの近傍から上方に移動する。この
気泡の移動による摩擦等で、浄化処理を行うことで処理
部29内で増加した好気性微生物が分解し生成した物質
や浮遊物質等からなる汚泥等が、木炭28から剥離され
気泡の移動で生じる水流で処理部29の外部に被覆部材
18の通水孔17を介して排出される。このようにして
処理部29内に溜まった物質が除去され、処理部29が
洗浄される。ここで、この場合、コンプレッサ32、連
結管26および洗浄ノズル24が、処理部29を洗浄す
る洗浄装置38を構成している。
【0016】次に、上記構成の第1の実施の形態の作動
を図3に示すフローチャート等を参照して以下に説明す
る。図示せぬ外部電源からコントローラ34に電力が供
給されると、コントローラ34は、コンプレッサ32の
吐出側を連結管26に連通させることなく連結管23に
連通させる状態すなわち処理部29への通水側に浄化・
洗浄切換弁33を切り換える(ステップSA1)。ここ
で、第1の実施の形態では、コンプレッサ32が非駆動
状態にあるときのポンプ37の状態を、処理部29の被
処理水の通過流速を流速0とする流速0状態(低流速状
態の一種)と称す。この状態において、処理部29内で
静止した被処理水が木炭28すなわち微生物と十分な時
間接触して浄化処理される。
【0017】そして、コントローラ34は、処理部29
の洗浄タイミングを計るためのタイマTをリセットし
(ステップSA2)、該タイマTとは別のタイマtをリ
セットして(ステップSA3)、それぞれの計時を開始
する。次に、コントローラ34は、タイマtが、ポンプ
37を流速0状態とする、すなわち処理部29への通水
を停止させる予め設定された所定時間(処理部29内の
被処理水を静止した状態で微生物担体である木炭28と
接触させる時間)t1に対して、t>t1を満たすか否
かを判定し(ステップSA4)、満たさない場合はt>
t1を満たすまで、ポンプ37を処理部29に被処理水
を通水しないそのままの流速0状態に保持する。
【0018】他方、ステップSA4でt>t1を満たす
場合は、処理部29内の静止した被処理水が微生物担体
である木炭28と十分な時間接触したとして、処理部2
9内の水を強制的に排出する。すなわち、コンプレッサ
32を最大の空気量を吐出させる最大流量吐出状態で駆
動し(ステップSA5)、タイマtをリセットして(ス
テップSA6)、計時を開始する。このコンプレッサ3
2の最大流量吐出状態での駆動により、連結管23に大
量の圧縮空気が供給され、該連結管23に供給された圧
縮空気は、空気噴出管21の図示せぬ空気噴出孔から噴
出され、この大量に噴出する空気により、集水管15の
鉛直延在部分内の被処理水が上昇するエアリフトが十分
に生じ、高流速の水流が発生する。
【0019】これにより、処理部29内の浄化処理がな
された被処理水が集水管15の図示せぬ集水孔から吸い
込まれて集水管15の開口部19から処理部29外に高
流速で排出されるとともに、浄化処理ユニット12の外
側の水が外体14の上部の開口から処理部29内に高流
速で導入される。第1の実施の形態では、このように浄
化・洗浄切換弁33がコンプレッサ32の吐出側を連結
管26に連通させることなく連結管23に連通させる状
態にあってコンプレッサ32が最大流量吐出状態で駆動
状態にあるときのポンプ37の状態を、処理部29の被
処理水の通過流速を高速とする高流速状態と称す。
【0020】次に、コントローラ34は、タイマtが、
ポンプ37を高流速状態とする、すなわち処理部29に
水を通水する予め設定された所定時間(処理部29内に
あって浄化処理された被処理水を処理部29外に排出さ
せるとともに新たな被処理水を処理部29内に導入させ
る時間)t2に対して、t>t2を満たすか否かを判定
し(ステップSA7)、t>t2を満たすまで、処理部
29に被処理水を通水するそのままの高流速状態に保持
する。
【0021】他方、ステップSA7でt>t2を満たす
場合は、処理部29内に担持された微生物により浄化処
理された被処理水が略完全に処理部29外に排出される
とともに新たな被処理水が処理部29内に導入されたと
判定し、次に、長期間浄化処理を行い処理部29に目詰
まりが生じて目標とする浄化性能が得られない状態にあ
るか否かを判定する。すなわち、処理部29の洗浄タイ
ミングを計るためのタイマTが、処理部29の洗浄周期
の予め設定された時間Twに対して、T>Twを満たす
か否かを判定する(ステップSA8)。
【0022】このステップSA8において、T>Twを
満たさない場合には、処理部29に目詰まりが生じてお
らず浄化性能に影響がないと判定して、コンプレッサ3
2の駆動を停止させポンプ37を流速0状態にするとと
もに(ステップSA8a)、ステップSA3に戻る。こ
れにより、洗浄処理は行わずに、処理部29内の水を静
止させた状態で浄化処理を行わせる。他方、ステップS
A8でT>Twを満たす場合は、処理部29に目詰まり
が生じていて目標とする浄化性能が得られない状態にあ
ると判定して、処理部29の洗浄処理を行う。すなわ
ち、コントローラ34は、コンプレッサ32の吐出側を
連結管23に連通させることなく連結管26に連通させ
る状態に浄化・洗浄切換弁33を切り換える(ステップ
SA9)。そして、タイマtをリセットして(ステップ
SA10)、計時を開始する。これにより、最大流量吐
出状態で駆動されているコンプレッサ32から連結管2
6に圧縮空気が供給され、該連結管26に供給された圧
縮空気は、洗浄ノズル24の図示せぬ空気噴出孔から噴
出され、処理部29内を上昇して、処理部29内の洗浄
を行う。
【0023】次に、コントローラ34は、タイマtが、
処理部29を洗浄するのに十分な、予め設定された所定
時間t3に対して、t>t3を満たすか否かを判定し
(ステップSA11)、t>t3を満たすまで、コンプ
レッサ32の圧縮空気を洗浄ノズル24に供給し、処理
部29を洗浄する状態を保持する。他方、ステップSA
11でt>t3を満たす場合は、処理部29の洗浄が十
分に行われたとして、処理部29の洗浄を終了し再び処
理部29内の被処理水を静止させた状態(流速0の状
態)で浄化処理を行うために、コントローラ34はコン
プレッサ32を停止してポンプ37を流速0状態として
(ステップSA12)、ステップSA1に戻る。
【0024】ここで、上述した所定時間t1,t2,t
3,Twは、予め実験等により求められた値を用いる。
すなわち、処理部29への通水を停止させる所定時間t
1は、被処理水が静止した状態で木炭28と接触する時
間であるため微生物による浄化処理に適した接触時間、
例えば10〜20分とする。また、処理部29に水を通
水する時間t2は、処理部29内の水を強制的に処理部
29外に排出させるための時間であるため、処理部29
の容積およびポンプ37の能力により、処理部29内の
水が処理部29外に排出されるのに十分な時間を予め算
出しておく。
【0025】また、冬場等の水温が低下する条件下にお
いては、処理部29内に生息する微生物の活動も低下す
るので、それに応じた接触時間すなわち流速0状態とす
る所定時間t1の設定をすることも可能である。その場
合、予め水温と微生物の活動状態(浄化性能)との関
係、および微生物の活動状態と効率的な浄化に必要な接
触時間との関係を求めておく。そして、処理部29の近
傍に別途水温を測定する水温測定手段としての図示せぬ
温度センサを設け、これをコントローラ34に電気的に
接続させておき、この温度センサにより測定された水温
と、予め求められている水温と微生物の活動状態との関
係より、微生物の活動状態を推定し、さらに、予め求め
られた微生物の活動状態と効率的な浄化に必要な接触時
間の関係より、微生物の活動状態に応じた浄化処理の所
定時間t1を設定する。この場合、このような制御を上
記ステップSA3とステップSA4の間に追加すればよ
い。
【0026】さらに、別途設けた溶存酸素量を測定する
溶存酸素量測定手段としての図示せぬDOセンサ等を用
いて、処理部29の溶存酸素量を測定し、該溶存酸素量
から処理部29内に生息する微生物の量を推定して、該
微生物量に応じて接触時間すなわち流速0状態とする所
定時間t1を設定してもよい。すなわち、処理部29の
通水の下流(集水管15付近)において、溶存酸素量の
減少が大きい場合には、処理部29内に生息する微生物
量が多いと判定して接触時間t1を短く設定し、溶存酸
素量の減少が小さい場合には、処理部29内に生息する
微生物量が少ないと判定して浄化処理の所定時間t1を
長く設定する。この場合も、このような制御を上記ステ
ップSA3とステップSA4の間に追加すればよい。
【0027】以上のような構成の第1の実施の形態によ
れば、所定時間t1の間ポンプ37を流速0状態とし被
処理水が処理部29内に滞留する時間を長くして微生物
による浄化処理を十分に行わせ、その後、所定時間t2
の間ポンプ37を高流速状態として、浄化処理された被
処理水を処理部29外に即座に排出させるとともに新た
な被処理水を処理部29内に導入させる。したがって、
微生物の状態や処理部29の目詰り状態によらず、被処
理水を微生物で十分に浄化処理することができる。しか
も、十分に浄化処理された被処理水を処理部29から排
出させかつ新たな被処理水を処理部29に導入させるこ
とについては即座に行うことができる。
【0028】また、浄化処理を被処理水を停止させた状
態で行うため、処理部29内で流しながら浄化処理を行
う場合に比して、処理部29を構成する木炭28を全面
的に(すなわち流れがある場合の流れの方向における裏
側部分も)活用することができるため、木炭28をより
大きな表面積で被処理水と接触させることができ、多く
の微生物を被処理水と接触させることができる。このた
め、単位時間当りの浄化能力、すなわち浄化効率を向上
させることができる。しかも、処理部29内で流しなが
ら浄化処理を行う場合に生じた集水管15からの距離に
よる処理部29内の通過流速の位置的な不均一がなく、
処理部29の木炭28のすべてを有効に利用することが
でき、浄化性能を最適に維持できる。
【0029】加えて、ポンプ37を高流速状態と流速0
状態とに所定時間毎に切り換えるため、処理部29を構
成する木炭28すなわち微生物と被処理水との接触時間
である流速0状態の所定時間t1と、浄化処理された被
処理水を処理部29外に排出させるとともに新たな被処
理水を処理部29内に導入させる高流速状態の所定時間
t2とを任意に設定することができる。よって、様々の
レベルの浄化の目標値に対して対応することができる。
【0030】さらに、水温を測定する水温測定手段を設
け、該水温測定手段により測定した被処理水の水温に応
じて、浄化処理の所定時間t1を設定すれば、水温に対
応する微生物の活動(活性)の状態に応じて、浄化処理
すなわち流速0状態の所定時間t1を設定することがで
き、水温の低い冬場にも対応することができて、一年を
通して安定した浄化性能を維持することができる。ま
た、溶存酸素量を測定する溶存酸素量測定手段等、処理
部29内に生息する微生物量を推定する微生物量推定手
段を設け、該微生物量推定手段で推定される微生物量に
応じて浄化処理すなわち流速0状態の所定時間t1を設
定することで、より効率的に浄化を行うことができる。
【0031】なお、以上においては、高流速状態と流速
0状態とに所定時間毎に切り換える場合を例にとり説明
したが、時間で切り換えるのではなく、処理部29内に
酸素センサを設けて、該酸素センサで検出される処理部
29内の酸素量が予め定められた所定値以下となったら
流速0状態とし、該酸素センサで検出される処理部29
内の酸素量が予め定められた所定値を越えたら高流速状
態とするように切り換えてもよい。加えて、処理部29
内の水の濁度を検出する濁度センサを設け、該濁度セン
サで検出される濁度が予め定められた所定値を越えたら
(濁ったら)流速0状態とし、該濁度センサで検出され
る濁度が予め定められた所定値以下となったら(澄んだ
ら)高流速状態とするように切り換えてもよい。
【0032】次に、本発明の水質浄化装置の第2の実施
の形態を主に図4を参照して以下に、第1の実施の形態
との相違部分を中心に以下に説明する。なお、第1の実
施の形態と同様の部分には同一の符号を付しその説明は
略す。第2の実施の形態は、コントローラ34によりコ
ンプレッサ32の駆動を、微小な空気量を吐出させる微
小流量吐出状態と、これより大量な最大の空気量を吐出
させる最大流量吐出状態とに切り換えられるようになっ
ている。そして、図示せぬ外部電源からコントローラ3
4に電力が供給されると、第1の実施の形態と同様、コ
ントローラ34は、コンプレッサ32の吐出側を連結管
26に連通させることなく連結管23に連通させる状態
すなわち処理部29への通水側に浄化・洗浄切換弁33
を切り換える(ステップSB1)。そして、処理部29
の洗浄タイミングを計るためのタイマTをリセットし
(ステップSB2)、計時を開始する。さらに、コンプ
レッサ32を微小流量吐出状態で駆動し(ステップSB
3)、タイマTとは別のタイマtをリセットして(ステ
ップSB4)、計時を開始する。このコンプレッサ32
の微小流量吐出状態での駆動により、連結管23に圧縮
空気が微小量供給され、該連結管23に供給された圧縮
空気は、空気噴出管21の図示せぬ空気噴出孔から噴出
され、この噴出した空気により、集水管15の鉛直延在
部分内の被処理水が上昇するエアリフトが生じ、低流速
の水流が発生する。
【0033】これにより、処理部29内の被処理水が集
水管15の図示せぬ集水孔から吸い込まれて集水管15
の開口部19から処理部29外に徐々に排出されるとと
もに、浄化処理ユニット12の外側の水が外体14の上
部の開口から処理部29内に徐々に導入される。このと
き、処理部29内を低流速で移動する被処理水が木炭2
8すなわち微生物と十分な時間接触して浄化処理され
る。第2の実施の形態では、このように浄化・洗浄切換
弁33がコンプレッサ32の吐出側を連結管26に連通
させることなく連結管23に連通させる状態にあってコ
ンプレッサ32が微小流量吐出状態にあるときのポンプ
37の状態を、処理部29の被処理水の通過流速を低速
とする低流速状態と称す。
【0034】次に、コントローラ34は、タイマtが、
ポンプ37を低流速状態とする、すなわち処理部29へ
の通水を微小流量で行わせる予め設定された所定時間
(処理部29内の被処理水を低流速で移動させつつ微生
物担体である木炭28と接触させる時間)t1’に対し
て、t>t1’を満たすか否かを判定し(ステップSB
5)、満たさない場合はt>t1’を満たすまで、ポン
プ37を、処理部29の被処理水の通過流速を低速とす
る低流速状態に保持する。
【0035】他方、ステップSB5でt>t1’を満た
す場合は、処理部29内で低流速移動する被処理水が微
生物担体である木炭28と十分な時間接触したとして、
処理部29内の水を強制的に排出する。すなわち、コン
プレッサ32を最大流量吐出状態で駆動し(ステップS
B6)、タイマtをリセットして(ステップSB7)、
計時を開始する。このコンプレッサ32の最大流量吐出
状態での駆動により、連結管23に大量の圧縮空気が供
給され、該連結管23に供給された圧縮空気は、空気噴
出管21の図示せぬ空気噴出孔から噴出され、この大量
に噴出する空気により、集水管15の鉛直延在部分内の
被処理水が上昇するエアリフトが十分に生じ、高流速の
水流が発生する。
【0036】これにより、第1の実施の形態と同様、処
理部29内の浄化処理された被処理水が処理部29外に
高流速で排出されるとともに新たな被処理水が高流速で
処理部29内に導入される。第2の実施の形態において
も、このように浄化・洗浄切換弁33がコンプレッサ3
2の吐出側を連結管26に連通させることなく連結管2
3に連通させる状態にあってコンプレッサ32が最大流
量吐出状態で駆動状態にあるときのポンプ37の状態
を、処理部29の被処理水の通過流速を高速とする高流
速状態と称す。
【0037】次に、コントローラ34は、タイマtが、
ポンプ37を高流速状態とする、すなわち処理部29に
水を通水する予め設定された所定時間(処理部29内に
あって浄化処理された被処理水を処理部29外に排出さ
せるとともに新たな被処理水を処理部29内に導入させ
る時間)t2’に対して、t>t2’を満たすか否かを
判定し(ステップSB8)、t>t2’を満たすまで、
処理部29に被処理水を通水するそのままの高流速状態
に保持する。
【0038】他方、ステップSB8でt>t2’を満た
す場合は、処理部29内に担持された微生物により浄化
処理された被処理水が高流速で略完全に処理部29外に
排出されるとともに新たな被処理水が処理部29内に導
入されたと判定し、次に、長期間浄化処理を行い処理部
29に目詰まりが生じて目標とする浄化性能が得られな
い状態にあるか否かを判定する。すなわち、処理部29
の洗浄タイミングを計るためのタイマTが、処理部29
の洗浄周期の予め設定された時間Twに対して、T>T
wを満たすか否かを判定する(ステップSB9)。
【0039】このステップSB9において、T>Twを
満たさない場合には、処理部29に目詰まりが生じてお
らず浄化性能に影響がないと判定してステップSB3に
戻る。これにより、洗浄処理は行わずに、ポンプ37を
低流速状態として、処理部29内の被処理水を低流速で
移動させる状態で浄化処理を行わせる。他方、ステップ
SB9でT>Twを満たす場合は、コントローラ34
は、処理部29に目詰まりが生じていて目標とする浄化
性能が得られない状態にあると判定して、処理部29の
洗浄処理を行う。すなわち、コントローラ34は、コン
プレッサ32の吐出側を連結管23に連通させることな
く連結管26に連通させる状態に浄化・洗浄切換弁33
を切り換える(ステップSB10)。そして、タイマt
をリセットして(ステップSB11)、計時を開始す
る。これにより、最大流量吐出状態で駆動されているコ
ンプレッサ32から連結管26に圧縮空気が供給され、
該連結管26に供給された圧縮空気は、洗浄ノズル24
の図示せぬ空気噴出孔から噴出され、処理部29内を上
昇して、処理部29内の洗浄を行う。
【0040】次に、コントローラ34は、タイマtが、
処理部29を洗浄するのに十分な、予め設定された所定
時間t3に対して、t>t3を満たすか否かを判定し
(ステップSB12)、t>t3を満たすまで、コンプ
レッサ32の圧縮空気を洗浄ノズル24に供給し、処理
部29を洗浄する状態を保持する。他方、ステップSB
12でt>t3を満たす場合は、処理部29の洗浄が十
分に行われたとして、処理部29の洗浄を終了し再び処
理部29内の被処理水を低流速状態で浄化処理を行うた
めに、コントローラ34はステップSB1に戻る。
【0041】ここで、上述した所定時間t1’,t2’
も、予め実験等により求められた値を用いる。すなわ
ち、処理部29へ低流速で通水させる所定時間t1’
は、木炭28に担持された微生物で浄化処理する時間で
あるため、処理部29内に被処理水が十分滞留できる時
間に設定する。また、処理部29に水を高流速で通水さ
せる時間t2’は、処理部29内の水を強制的に処理部
29外に排出させるための時間であるため、処理部29
の容積およびポンプ37の能力により、処理部29内の
水が処理部29外に排出されるのに十分な時間を予め算
出しておく。
【0042】以上のような構成の第2の実施の形態によ
れば、所定時間t1’の間ポンプ37を低流速状態とし
被処理水が処理部29内に滞留する時間を長くして微生
物による浄化処理を十分に行わせ、その後、所定時間t
2の間ポンプ37を高流速状態として、浄化処理された
被処理水を処理部29外に即座に排出させるとともに新
たな被処理水を処理部29内に導入させる。したがっ
て、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができ
る。加えて、常時コンプレッサ32を運転し水域10に
空気を噴出させているため、被処理水の溶存酸素濃度の
低下を防止できる。
【0043】次に、本発明の水質浄化装置の第3の実施
の形態を主に図5〜図7を参照して以下に、第1の実施
の形態との相違部分を中心に以下に説明する。なお、第
1の実施の形態と同様の部分には同一の符号を付しその
説明は略す。第3の実施の形態においては、浄化処理ユ
ニット12の外側であって該浄化処理ユニット12から
十分に離れた位置の水底10bに設置される散気ノズル
40を有している。
【0044】この散気ノズル40は、一側が水底10b
に沿って水平に配置されるとともにその一端側が閉塞さ
れた円筒状の幹管40aと、該幹管40aの水平延在部
分から多数分岐して水平側方に延出する先端側が閉塞さ
れた円筒状の枝管40bとを有している。そして、枝管
40bには、内外を貫通する図示せぬ空気噴出孔が全長
にわたって所定の間隔で多数形成されている。また、幹
管40aの他側は、鉛直上方に延在するよう屈曲されて
おり、その上端部に連結管42の一端側が連結され、該
連結管42は駆動装置13に連結されている。加えて、
第3の実施の形態においては、図6に示すように、駆動
装置13内に、第1の実施の形態と同様のコンプレッサ
32、浄化・洗浄切換弁33およびコントローラ34に
加えて、コンプレッサ32と浄化・洗浄切換弁33との
間に設けられてコントローラ34で制御される電磁式の
三方の空気供給先切換弁43と、該空気供給先切換弁4
3と浄化・洗浄切換弁33とを連結させる連結管44と
が設けられている。
【0045】そして、空気供給先切換弁43はコンプレ
ッサ32の吐出側に連結されるとともに、連結管42お
よび連結管44に連結されており、コンプレッサ32の
吐出側を連結管44に連通させることなく連結管42に
連通させる状態と、コンプレッサ32の吐出側を連結管
42に連通させることなく連結管44に連通させる状態
とに切り換えられるようになっている。また、浄化・洗
浄切換弁33は上記連結管44に連結されるとともに、
連結管23,26に連結されており、連結管44を連結
管26に連通させることなく連結管23に連通させる状
態と、連結管44を連結管23に連通させることなく連
結管26に連通させる状態とに切り換えられるようにな
っている。
【0046】そして、コンプレッサ32の吐出側と連結
管42とを連通させるよう空気供給先切換弁43が切り
換えられた状態においては、運転中のコンプレッサ32
から連結管42を介して散気ノズル40に向け圧縮空気
が供給される。すると、該圧縮空気は散気ノズル40の
図示せぬ空気噴出孔から水域10内に噴出する。なお、
散気ノズル40は、水域10内へ空気を噴出できる構造
であればよく、例えば、一端側が閉塞された円筒状の配
管に内外を貫通する空気噴出孔が所定の間隔で多数形成
されているようなものでもよい。
【0047】次に、上記構成の第3の実施の形態の作動
を図7に示すフローチャート等を参照して以下に説明す
る。図示せぬ外部電源からコントローラ34に電力が供
給されると、コントローラ34は、連結管44を連結管
26に連通させることなく連結管23に連通させる状態
すなわち処理部29への通水側に浄化・洗浄切換弁33
を切り換える(ステップSC1)。さらに、コンプレッ
サ32の吐出側を連結管44に連通させることなく連結
管42に連通させる状態すなわち曝気側に空気供給先切
換弁43を切り換える(ステップSC2)。そして、コ
ンプレッサ32を最大の空気量を吐出させる最大流量吐
出状態で駆動する(ステップSC3)。ここで、第3の
実施の形態では、コンプレッサ32が駆動状態にあって
も、コンプレッサ32の吐出側を連結管44に連通させ
ることなく連結管42に連通させる状態に空気供給先切
換弁43が切り換えられた状態にあるときのポンプ37
の状態を、処理部29の被処理水の通過流速を流速0と
する流速0状態(低流速状態の一種)と称す。この状態
において、処理部29内で静止した被処理水が木炭28
すなわち微生物と十分な時間接触して浄化処理されると
ともに、浄化処理ユニット12にその影響が及ばない位
置に配置された散気ノズル40からコンプレッサ32の
空気が最大流量で水域10内に噴出される。
【0048】そして、コントローラ34は、処理部29
の洗浄タイミングを計るためのタイマTをリセットし
(ステップSC4)、該タイマTとは別のタイマtをリ
セットして(ステップSC5)、それぞれの計時を開始
する。次に、コントローラ34は、タイマtが、ポンプ
37を流速0状態とする、すなわち処理部29への通水
を停止させる予め設定された所定時間t1に対して、t
>t1を満たすか否かを判定し(ステップSC6)、満
たさない場合はt>t1を満たすまで、ポンプ37を処
理部29に被処理水を通水しないそのままの流速0状態
に保持する。
【0049】他方、ステップSC6でt>t1を満たす
場合は、処理部29内の静止した被処理水が微生物担体
である木炭28と十分な時間接触したとして、処理部2
9内の水を強制的に排出するよう、コンプレッサ32の
吐出側を連結管42に連通させることなく連結管44に
連通させる状態すなわち浄化装置側に空気供給先切換弁
43を切り換える(ステップSC7)。そして、タイマ
tをリセットして(ステップSC8)、計時を開始す
る。このとき、コンプレッサ32は最大流量吐出状態で
駆動されており、浄化・洗浄切換弁33は連結管44を
連結管26に連通させることなく連結管23に連通させ
る状態に切り換えられているため、連結管23に大量の
圧縮空気が供給され、該連結管23に供給された圧縮空
気は、空気噴出管21の図示せぬ空気噴出孔から噴出さ
れ、この大量に噴出する空気により、集水管15の鉛直
延在部分内の被処理水が上昇するエアリフトが十分に生
じ、高流速の水流が発生する。
【0050】これにより、第1の実施の形態と同様、処
理部29内の浄化処理された被処理水が処理部29外に
高流速で排出されるとともに新たな被処理水が高流速で
処理部29内に導入される。第3の実施の形態では、こ
のように、空気供給先切換弁43がコンプレッサ32の
吐出側を連結管42に連通させることなく連結管44に
連通させる状態にあり、浄化・洗浄切換弁33が連結管
44を連結管26に連通させることなく連結管23に連
通させる状態にあってコンプレッサ32が最大流量吐出
状態で駆動状態にあるときのポンプ37の状態を、処理
部29の被処理水の通過流速を高速とする高流速状態と
称す。
【0051】次に、コントローラ34は、タイマtが、
ポンプ37を高流速状態とする、すなわち処理部29に
水を通水する予め設定された所定時間t2に対して、t
>t2を満たすか否かを判定し(ステップSC9)、t
>t2を満たすまで、処理部29に被処理水を通水する
そのままの高流速状態に保持する。
【0052】他方、ステップSC9でt>t2を満たす
場合は、処理部29内に担持された微生物により浄化処
理された被処理水が略完全に処理部29外に排出される
とともに新たな被処理水が処理部29内に導入されたと
判定し、次に、長期間浄化処理を行い処理部29に目詰
まりが生じて目標とする浄化性能が得られない状態にあ
るか否かを判定する。すなわち、処理部29の洗浄タイ
ミングを計るためのタイマTが、処理部29の洗浄周期
の予め設定された時間Twに対して、T>Twを満たす
か否かを判定する(ステップSC10)。
【0053】このステップSC10において、T>Tw
を満たさない場合には、処理部29に目詰まりが生じて
おらず浄化性能に影響がないと判定して、コンプレッサ
32の吐出側を連結管44に連通させることなく連結管
42に連通させる状態に空気供給先切換弁43を切り換
えてポンプ37を流速0状態にするとともに(ステップ
SC10a)、ステップSC5に戻る。これにより、洗
浄処理は行わずに、処理部29内の水を静止させた状態
で浄化処理を行わせる。他方、ステップSC10でT>
Twを満たす場合は、処理部29に目詰まりが生じてい
て目標とする浄化性能が得られない状態にあると判定し
て、処理部29の洗浄処理を行うよう、コントローラ3
4は、連結管44を連結管23に連通させることなく連
結管26に連通させる状態すなわち洗浄側に浄化・洗浄
切換弁33を切り換える(ステップSC11)。そし
て、タイマtをリセットして(ステップSC12)、計
時を開始する。このとき、コンプレッサ32の最大流量
吐出状態で駆動されており、コンプレッサ32の吐出側
を連結管42に連通させることなく連結管44に連通さ
せる状態に空気供給先切換弁43が切り換えられている
ため、連結管26に大量の圧縮空気が供給され、該連結
管26に供給された圧縮空気は、洗浄ノズル24の図示
せぬ空気噴出孔から噴出され、処理部29内を上昇し
て、処理部29内の洗浄を行う。
【0054】次に、コントローラ34は、タイマtが、
処理部29を洗浄するのに十分な、予め設定された所定
時間t3に対して、t>t3を満たすか否かを判定し
(ステップSC13)、t>t3を満たすまで、コンプ
レッサ32の圧縮空気を洗浄ノズル24に供給し、処理
部29を洗浄する状態を保持する。他方、ステップSC
13でt>t3を満たす場合は、処理部29の洗浄が十
分に行われたとして、処理部29の洗浄を終了し再び処
理部29内の被処理水を静止させた状態で浄化処理を行
うために、コントローラ34は、連結管44を連結管2
6に連通させることなく連結管23に連通させる状態す
なわち通水側に浄化・洗浄切換弁33を切り換え(ステ
ップSC14)、コンプレッサ32の吐出側を連結管4
4に連通させることなく連結管42に連通させる状態す
なわち曝気側に空気供給先切換弁43を切り換える(ス
テップSC15)。すなわち、ポンプ37を流速0状態
として、ステップSC4に戻る。
【0055】以上のような構成の第3の実施の形態によ
れば、第1の実施の形態と同様の効果を奏することは勿
論、さらに、浄化処理を行うため処理部29への通水を
停止させている、すなわちポンプ37を流速0状態とし
ている間にも、浄化処理ユニット12から十分に離れた
位置に配置された散気ノズル40から水域10に空気を
噴出させることができるため、被処理水中の溶存酸素濃
度の低下を防止することができる。
【0056】なお、以上の第1〜第3の実施の形態にお
いては、水域10の水底10bに浄化処理ユニット12
を固定する場合を例にとり説明したが、浮体等により、
浄化処理ユニット12を水面10a下に吊り下げて保持
してもよい。また、第1〜第3の実施の形態において
は、一つの直方体形状の浄化処理ユニット12で上面側
のみから被処理水を吸い込む構造のものを例にとり説明
したが、浄化処理ユニット12が直方体以外の形状であ
ってもよく、また、被処理水を側面からも吸い込む構造
や周囲全方向から吸い込む構造としてもよい。
【0057】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の請求項1
記載の水質浄化装置によれば、ポンプを低流速状態(流
速0も含む)とすることにより微生物が活動しやすい状
態として微生物による浄化処理を十分に行わせ、その
後、高流速状態として、浄化処理された被処理水を即座
に処理部外に排出させるとともに新たな被処理水を即座
に処理部内に導入させる。したがって、微生物の状態や
処理部の目詰り状態によらず、被処理水を微生物で十分
に浄化処理することができる。しかも、十分に浄化処理
された被処理水を処理部から排出させかつ新たな被処理
水を処理部に導入させることについては即座に行うこと
ができる。本発明の請求項2記載の水質浄化装置によれ
ば、ポンプを所定時間低流速状態(流速0も含む)とし
被処理水が処理部内に滞留する時間を長くして微生物に
よる浄化処理を十分に行わせ、その後、所定時間高流速
状態として、浄化処理された被処理水を即座に処理部外
に排出させるとともに新たな被処理水を処理部内に導入
させる。したがって、微生物の状態や処理部の目詰り状
態によらず、被処理水を微生物で十分に浄化処理するこ
とができる。しかも、十分に浄化処理された被処理水を
処理部から排出させかつ新たな被処理水を処理部に導入
させることについては即座に行うことができる。加え
て、センサ類を使用しないため、コストを低減できる上
故障の発生率を下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の水質浄化装置の第1の実施の形態を
示す側断面図である。
【図2】 本発明の水質浄化装置の第1の実施の形態の
駆動装置の構成を示すブロック図である。
【図3】 本発明の水質浄化装置の第1の実施の形態の
コントローラの制御内容を示すフローチャートである。
【図4】 本発明の水質浄化装置の第2の実施の形態の
コントローラの制御内容を示すフローチャートである。
【図5】 本発明の水質浄化装置の第3の実施の形態を
示す側断面図である。
【図6】 本発明の水質浄化装置の第3の実施の形態の
駆動装置の構成を示すブロック図である。
【図7】 本発明の水質浄化装置の第3の実施の形態の
コントローラの制御内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11 水質浄化装置 29 処理部 34 コントローラ(制御手段) 37 ポンプ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 担持した微生物により被処理水を浄化処
    理する処理部と、該処理部に被処理水を通過させるよう
    水流を生じさせるポンプとを有する水質浄化装置におい
    て、 前記ポンプは、前記処理部における被処理水の通過流速
    が高流速となる高流速状態と、前記処理部における被処
    理水の通過流速が0または低流速となる低流速状態とに
    切換可能とされており、 該ポンプを高流速状態と低流速状態とに切り換える制御
    手段を具備することを特徴とする水質浄化装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記ポンプを高流速状
    態と低流速状態とに所定時間毎に切り換えることを特徴
    とする請求項1記載の水質浄化装置。
JP9187051A 1997-07-11 1997-07-11 水質浄化装置 Withdrawn JPH1128489A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101423385B1 (ko) * 2012-08-23 2014-07-24 엘지전자 주식회사 정수기

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101423385B1 (ko) * 2012-08-23 2014-07-24 엘지전자 주식회사 정수기

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