JP2002035778A - 水質浄化装置 - Google Patents

水質浄化装置

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JP2002035778A
JP2002035778A JP2000224494A JP2000224494A JP2002035778A JP 2002035778 A JP2002035778 A JP 2002035778A JP 2000224494 A JP2000224494 A JP 2000224494A JP 2000224494 A JP2000224494 A JP 2000224494A JP 2002035778 A JP2002035778 A JP 2002035778A
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Japan
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treated
purification
pipe
section
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Fumiko Asai
史子 浅井
Hideaki Ikeda
英明 池田
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Tokico Ltd
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Tokico Ltd
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Publication date
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

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  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)
  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 浄化部で浄化しきれない未浄化成分を除去す
ることができる水質浄化装置の提供。 【解決手段】 担持した微生物により被処理水を浄化処
理する浄化部34と、該浄化部34を通過するよう被処
理水に水流を発生させる通水手段38と、植物を生育さ
せるための植生層18と、浄化部34を通過後の被処理
水を植生層18へ供給する給水手段45とを設け、浄化
部34で浄化しきれない未浄化成分(例えば、窒素およ
びリン)を含む被処理水を植生層18で生育されている
植物17に栄養分として吸収させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば湖沼、池、
ダム、溜池、貯水池、河川、用水路、堀、運河、水槽等
において水を浄化する水質浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】湖沼、池、ダム、溜池、貯水池、河川、
用水路、堀、運河、水槽等の浄化対象水域において、水
質汚染対策として、水域に配置されて担持した微生物に
より被処理水を浄化処理する浄化部と、該浄化部を通過
するよう被処理水に水流を発生させる通水手段とを有す
る水質浄化装置を設置することが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の水質浄化装
置においては、有機物については効率よく浄化すること
ができるものの、藻類の発生を助長する窒素やリンにつ
いては、ごくわずかしか除去できないという問題があっ
た。また、浄化処理を長期間行うことで浄化部には浄化
しきれない成分が汚泥として堆積し浄化処理能力が落ち
ることになるため、浄化部を洗浄することが行われてい
るが、浄化部の洗浄により排出される汚泥や生物膜等
を、回収しなければならず、この回収作業に手間がかか
るという問題もあった。
【0004】したがって、本発明は、浄化部で浄化しき
れない未浄化成分を除去することができる水質浄化装置
の提供を目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1記載の水質浄化装置は、担持した
微生物により被処理水を浄化処理する浄化部と、該浄化
部を通過するよう被処理水に水流を発生させる通水手段
とを有するものであって、植物を生育させるための植生
層と、前記浄化部を通過後の被処理水を前記植生層へ供
給する給水手段と、を具備することを特徴としている。
【0006】これにより、給水手段が浄化部を通過後の
被処理水を植生層へ供給すると、浄化部で浄化しきれな
い未浄化成分(例えば、窒素およびリン)を含む被処理
水が植生層で生育されている植物に供給され、該未浄化
成分が植物に栄養分として吸収される。
【0007】また、本発明の請求項2記載の水質浄化装
置は、担持した微生物により被処理水を浄化処理する浄
化部と、該浄化部を通過するよう被処理水に水流を発生
させる通水手段と、前記浄化部を洗浄する洗浄手段とを
有するものであって、植物を生育させるための植生層
と、前記洗浄手段による前記浄化部の洗浄時に該浄化部
から排出される未浄化成分を含む被処理水を吸引して前
記植生層に供給する給水手段と、を具備することを特徴
としている。
【0008】これにより、給水手段が、洗浄手段による
浄化部の洗浄時に該浄化部から排出される未浄化成分
(例えば汚泥や生物膜等)を含む被処理水を吸引して植
生層へ供給すると、浄化部で浄化しきれないで該浄化部
に堆積された未浄化成分を含む被処理水が植生層で生育
されている植物に供給され、該植物に栄養分として吸収
される。
【0009】本発明の請求項3記載の水質浄化装置は、
請求項1または2記載のものに関して、前記給水手段
は、前記植生層に供給する被処理水にオゾンガスを供給
するオゾンガス供給手段を含むことを特徴としている。
【0010】これにより、オゾンガス供給手段で植生層
に供給する被処理水にオゾンガスを供給すると該被処理
水の未浄化成分が植物に吸収されやすくなる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の第1実施形態の水質浄化
装置を図1〜図4を参照して以下に説明する。
【0012】図1に示すように、第1実施形態の水質浄
化装置11は、池あるいは湖沼等の浄化対象としての処
理水域10に浮かせられる複数のフロート12と、これ
らフロート12同士を連結させる連結部材13と、フロ
ート12にロープ14でつり下げられることにより水面
10aの下に保持される浄化処理ユニット15と、連結
部材13上に設置される有底円筒状の植生容器16とを
有しており、該植生容器16には、水生植物17を生育
させるための植生層18が設けられている。なお、以下
の説明における上下は処理水域10へ配置された状態に
おける上下である。
【0013】浄化処理ユニット15は、軸線方向を上下
に沿わせて配置される円筒状の外周円筒部21と、該外
周円筒部21の下部開口部側を閉塞させるように取り付
けられる円板状の底板部22と、外周円筒部21の上部
開口部側を閉塞させるように取り付けられる円板状の上
板部23とを有する外体24を有している。ここで、外
体24には、全面に多数の通水孔25が形成されてお
り、上板部23には、通水孔25より大きい貫通孔26
が中心に形成されている。
【0014】そして、外体24には、互いに同一直線上
に配置される円筒状の第一管部28および第二管部29
と、これら第一管部28および第二管部29の間からこ
れらに対して直交するように延出する円筒状の第三管部
30とからなる三つ又状の通水管体31が設けられてい
る。なお、第一管部28の第二管部29および第三管部
30に対し反対側は閉塞されている。
【0015】通水管体31は、第一管部28が貫通孔2
6に挿通された状態で外体24に取り付けられており、
この取付状態で、第一管部28および第二管部29は、
それぞれの中心軸線を外体24の中心軸線に一致させて
いる。
【0016】また、同取付状態で、第三管部30は、外
体24の外部で上板部23に平行をなして側方に延在し
ており、その開口部30aを水面10aの下に開口させ
ている。第一管部28には、外体24内に配置される部
分の全周に多数の通水孔32が形成されている。
【0017】外体24の内側と第一管部28とで形成さ
れる隙間には、通水孔25および通水孔32より径大の
浄化用の担体としての木炭が充填されしかも通過する被
処理水の有機物を分解し浄化処理する好気性の微生物が
担持されて浄化部34が形成されている。なお、浄化用
の担体としては木炭以外にも活性炭等の他の炭素系材、
無機質材あるいは高分子材等を用いることができる。
【0018】植生層18は、樹脂等からなる植生容器1
6内に充填された多孔質の吸水部材やゲル状部材等から
なっており、この植生層18に水生植物17が植えられ
ている。
【0019】通水管体31の第三管部30には、該第三
管部30を開閉させるバルブ35が設けられており、ま
た該バルブ35と開口部30aとの間にポンプ36が設
けられている。このポンプ36は開口部30a側から吸
引を行いバルブ35側に吐出を行う。
【0020】具体的に、第二管部29側が閉じられた状
態でバルブ35を開弁させポンプ36を駆動状態とする
と、第三管部30の開口部30aから処理水域10の被
処理水をポンプ36が吸引し第一管部28に向け吐出す
る。すると、第一管部28の通水孔32から被処理水が
吐出され、浄化部34を通過して外体24の通水孔25
から処理水域10に戻される。この浄化部34を通過す
る際に、被処理水は浄化される(このときの水流を図1
において矢印で示す)。よって、これら第三管部30、
バルブ35、ポンプ36および第一管部28が、浄化部
34を通過するよう被処理水に水流を発生させるための
通水装置(通水手段)38を構成している。
【0021】通水管体31の第二管部29には、該第二
管部29を開閉させるバルブ40が設けられており、ま
た該バルブ40の第一管部28に対し反対側に、第二管
部29内の被処理水にオゾンガスを供給し反応させるオ
ゾン反応槽(オゾンガス供給手段)41が設けられてい
る。また、第二管部29には、オゾン反応槽41のバル
ブ40に対し反対側にポンプ42が設けられており、さ
らに、該ポンプ42のオゾン反応槽41に対し反対側
に、植生層18に給水を行うための給水配管43が、図
2に示すように第二管部29を中心に横方向に放射状に
延出するように接続されている。ポンプ42は、オゾン
反応槽41側から吸引を行い給水配管43側に吐出を行
う。
【0022】具体的に、第三管部30のバルブ35が閉
じられた状態でバルブ40を開弁させポンプ42および
オゾン反応槽41を駆動状態とすると、第一管部28の
通水孔32から浄化部34内の被処理水すなわち浄化部
34を通過後の被処理水をポンプ42が吸引し給水配管
43に向け吐出する。すると、外体24の通水孔25か
ら処理水域10の被処理水が浄化部34内に導入され第
一管部28に吸入される。このとき、浄化部34の木炭
にたまった汚泥や生物膜等が逆方向の水流で木炭から剥
離されて被処理水とともに第一管部28に吸入される。
そして、このように汚泥や生物膜を含む被処理水がオゾ
ン反応槽41でオゾンガスと反応させられた後に給水配
管43から吐出され、植生層18に供給される(このと
きの水流を図3において矢印で示す)。
【0023】よって、これら第一管部28、バルブ4
0、オゾン反応槽41、ポンプ42、第二管部29およ
び給水配管43が、浄化部34を洗浄させるとともに浄
化部34を通過後の被処理水を植生層18へ供給する洗
浄給水装置(洗浄手段および給水手段)45を構成して
いる。
【0024】そして、上記バルブ35、ポンプ36、バ
ルブ40、オゾン反応槽41およびポンプ42は、コン
トローラ46に接続されて該コントローラ46によりそ
れぞれの作動が制御される。
【0025】次に、第1実施形態の水質浄化装置11の
動作について説明する。すなわち、コントローラ46
は、図4のフローチャートに示すように、ステップSA
1において、通水装置38のポンプ36に駆動信号を出
力して該ポンプ36を駆動状態にするとともに、ステッ
プSA2において、バルブ35に開弁信号を出力して該
バルブ35を開状態とする。このとき、バルブ40は開
弁信号が出力されず閉状態とされ第二管部29は閉じら
れていることから、第三管部30の開口部30aから処
理水域10の被処理水をポンプ36が吸引し第一管部2
8に向け吐出する。すると、第一管部28の通水孔32
から被処理水が吐出され、浄化部34を通過して外体2
4の通水孔25から処理水域10に戻される。そして、
この浄化部34を通過する際に、浄化部34を構成する
木炭に担持された好気性微生物に、アオコ等の藻類や有
機質浮遊物質、溶解性有機物質等が分解されることで水
が浄化される。
【0026】そして、ステップSA3において、予め設
定された所定時間経過したか否かを判定し、所定時間経
過していなければステップSA1に戻り、浄化部34に
よる被処理水の浄化処理を継続させる。
【0027】他方、ステップSA3において予め設定さ
れた所定時間経過していると、ステップSA4におい
て、ポンプ36への駆動信号の出力を停止させ該ポンプ
36の駆動を停止させるとともに、バルブ35への開弁
信号の出力を停止させ該バルブ35を閉状態とする。
【0028】次に、ステップSA5において、洗浄給水
装置45のバルブ40に開弁信号を出力して該バルブ4
0を開状態とするとともに、ステップSA6においてオ
ゾン反応槽41に駆動信号を出力して該オゾン反応槽4
1を駆動状態とし、さらに、ステップSA7において、
ポンプ42に駆動信号を出力して該ポンプ42を駆動状
態にする。このとき、バルブ35は開弁信号が出力され
ず閉状態とされ第三管部30は閉じられていることか
ら、第一管部28の通水孔32から浄化部34内の被処
理水すなわち浄化部34を通過後の被処理水をポンプ4
2が吸引し給水配管43に向け吐出する。すると、外体
24の通水孔25から処理水域10の被処理水が浄化部
34内に導入され第一管部28に吸入される。このと
き、浄化部34の木炭にたまった未浄化成分である汚泥
および生物膜が逆方向の水流で木炭から剥離されて、同
じく未浄化成分である窒素およびリンを含む、浄化部3
4を通過した被処理水とともに第一管部28に吸入され
る。そして、このように窒素、リン、汚泥および生物膜
を含んだ被処理水がオゾン反応槽41でオゾンガスと反
応させられた後に給水配管43から吐出され、植生層1
8の植物に供給される。すると、被処理水の汚泥および
生物膜は植生層18に捕捉されることになり、浄化部3
4を通過後の被処理水に含まれる窒素やリン等ととも
に、植生層18に張り巡らされた水生植物17の根によ
り吸収される。
【0029】そして、ステップSA8において、予め設
定された所定時間経過したか否かを判定し、所定時間経
過していなければステップSA5に戻り、洗浄給水装置
45により被処理水の植生層18への給水処理を継続さ
せる。
【0030】他方、ステップSA8において予め設定さ
れた所定時間経過していると、ステップSA9におい
て、バルブ40への開弁信号の出力を停止させ該バルブ
40を閉状態とするとともに、オゾン反応槽41への駆
動信号の出力を停止させ該オゾン反応槽41の駆動を停
止させ、さらに、ポンプ42への駆動信号の出力を停止
させ該ポンプ42の駆動を停止させてステップSA1に
戻る。
【0031】以上に述べたように、第1実施形態の水質
浄化装置11によれば、洗浄給水装置45が、浄化部3
4を通過後の被処理水を植生層18へ供給すると、浄化
部34で浄化しきれない未浄化成分である窒素およびリ
ンを含む被処理水が、浄化部34で浄化しきれないで浄
化部34に堆積された未浄化成分である汚泥および生物
膜等とともに、植生層18で生育されている水生植物1
7に供給され、窒素やリン、さらには汚泥および生物膜
が水生植物17に栄養分として吸収される。
【0032】したがって、浄化部34で浄化しきれずに
排出される窒素やリン等の未浄化成分および浄化部34
で浄化しきれずに堆積し洗浄時に排出される汚泥および
生物膜等からなる未浄化成分を除去することができる。
その結果、洗浄時に排出される汚泥および生物膜等を廃
棄のため回収する作業についてその回数を減らすことが
できる。しかも、未浄化成分を植物の栄養源として有効
利用することができる。
【0033】また、植生層18に供給する被処理水にオ
ゾン反応槽41でオゾンガスを供給すると該被処理水の
未浄化成分が水生植物17に吸収されやすくなる。特
に、汚泥および生物膜等が酸化分解されて液体状となり
水生植物17に吸収されやすくなる。したがって、未浄
化成分を確実に水生植物17に吸収させることができ
る。
【0034】本発明の第2実施形態の水質浄化装置を図
5〜図9を参照して以下に説明する。
【0035】図5に示すように、第2実施形態の水質浄
化装置51は、池あるいは湖沼等の浄化対象としての水
域10に浮かせられる複数のフロート52と、該フロー
ト52同士を連結させる連結部材53と、フロート52
にロープ54でつり下げられることにより水面10a下
に保持される浄化処理ユニット55と、フロート52間
に連結される植生容器56と、連結部材53上に取り付
けられる駆動装置57とを有している。そして、植生容
器56には、水生植物58を生育させるための植生層5
9が設けられている。
【0036】まず、浄化処理ユニット55について説明
する。なお、以下の説明における上下は水域10へ配置
された状態における上下である。浄化処理ユニット55
は、それぞれが正方形状をなして環状に連結される四枚
の側板部61と、これら側板部61の下端開口側を閉塞
するよう取り付けられる正方形状の下板部62と、逆側
の上端開口側を閉塞するよう取り付けられる正方形状の
上板部63とからなる略立方体状の外体64を有してい
る。なお、外体64には、多数の通水孔65が全面に形
成されており、また、四枚の側板部61のうちの一つの
下部所定位置には、通水孔65より大きい貫通孔66が
形成されている。この外体64は、ステンレス製あるい
は樹脂製とされる。
【0037】外体64の下板部62の下面の外周側には
フレーム68が固定されている。また、外体64の上板
部63の上面の外周部には該外周部から上方に延出する
枠体69が全周にわたり筒状をなして固定されている。
【0038】そして、外体64には、該外体64の内側
に配置される第一管部71および第二管部72と、該外
体64の外側に配置される第三管部73とからなる円筒
の集水管体74が設けられている。集水管体74は、第
二管部72が貫通孔66に挿通された状態で外体64に
取り付けられており、この取付状態で、第二管部72
は、外体64の下板部62に平行をなしてその略中心位
置まで延在している。同取付状態で、第一管部71は、
第二管部72の第三管部73に対し反対側から上方に、
外体64の高さ方向の略中心位置まで延在し開口部71
aを上方に向けている。
【0039】集水管体74の開口部71aには、浄化材
としての木炭75の侵入を防ぐ目的で、開口部71aを
覆うように集水部76が取り付けられている。集水部7
6は、略有底円筒状をなすとともに、木炭75の径より
小径の集水孔77が全面に多数形成されている。そし
て、集水部76は、開口側を集水管体74の第一管部7
1の開口部71aに向けて該第一管部71の外側に嵌め
られており、この状態で図示せぬホースバンド等で固定
される。この固定状態において、集水部76の中心位置
となる点は、外体64の中心位置となる点に一致されて
いる。
【0040】外体64の内側の隙間には、通水孔65お
よび集水孔77より径大の浄化用の担体としての木炭7
5が充填されしかも有機物を分解する好気性の微生物が
担持されて、浄化部79が形成されている。なお、浄化
用の担体としては木炭75以外にも活性炭等の他の炭素
系材、無機質材あるいは高分子材等を用いることができ
る。集水管体74の第三管部73は、外体64への取付
状態において第二管部72の外端位置から、該第二管部
72に直交して上方に延出しており、その開口部73a
を、水面10a下の水面10a近傍かつ浄化部79より
上側に開口させている。
【0041】集水管体74の第三管部73の下部には円
筒状の空気噴出管80がその一側を挿通させている。該
空気噴出管80には、第三管部73内において図示せぬ
空気噴出孔が複数形成されている。該空気噴出管80の
他側は第三管部73の外側に導かれ、連結管81を介し
て駆動装置57に連結されている。
【0042】外体64の下側のフレーム68には、下板
部62に沿った水平状態で、洗浄ノズル82が固定され
ている。この洗浄ノズル82は、下板部62に平行に配
置される一端側が閉塞された円筒状をなす幹管83と、
幹管83から多数分岐して下板部62に平行に配置され
る先端が閉塞された円筒状の枝管84とを有しており、
枝管84には内外を貫通する図示せぬ空気噴出孔がそれ
ぞれ全長にわたって所定の間隔で多数形成されている。
他方、洗浄ノズル82の幹管83の他端側は、外体64
の側方で鉛直に沿う連結管85に連結されている。洗浄
ノズル82は、該連結管85を介して駆動装置57に連
結されている。
【0043】植生層59は、樹脂製の植生容器56内に
充填された多孔質の吸水部材やゲル状部材等からなって
おり、この植生層59は、上面が水面10aに一致する
ように設けられている。そして、植生容器56は、植生
層59の上面位置までは被処理水を保持しそれ以上の被
処理水は処理水域10に戻すように図示せぬ穴等が形成
されている。この植生層59に水生植物58が植えられ
ている。ここで、図6に示すように、植生容器56は一
対のフロート52同士の間に複数(図示例は2つ)が連
結されている。
【0044】次に、駆動装置57について説明する。駆
動装置57は、陸側等に設置される筐体87を有してお
り、図7に示すように、空気噴出管80側の連結管81
および洗浄ノズル82側の連結管85は、筐体87内で
電磁式の切換弁88に連結されている。該切換弁88
は、筐体87内に配置されたコンプレッサ89の空気吐
出側にも連結されている。
【0045】切換弁88は、コンプレッサ89の吐出側
を連結管85に連通させることなく連結管81に連通さ
せる状態と、連結管81に連通させることなく連結管8
5に連通させる状態とに切り換えられるようになってい
る。
【0046】これら切換弁88およびコンプレッサ89
は、筐体87内に設けられたコントローラ90に電気的
に接続されている。このコントローラ90は、外部電源
91に接続されており、外部電源91からのコンプレッ
サ89および切換弁88への電力供給の制御を行う。
【0047】図5に示すように、筐体87の下部には、
浄化処理ユニット55の枠体69で囲まれた部分まで延
出して開口する吸引管93が取り付けられており、筐体
87の側部には、植生容器56まで延出して開口する吐
出管94が取り付けられている。筐体87内には、コン
プレッサ95と該コンプレッサ95から供給される圧縮
空気をオゾンガスとするオゾンガス発生器96とが設け
られており、さらに、処理水域10の枠体69内の被処
理水を吸引管93を介して吸引し吸引した被処理水をオ
ゾンガス発生器96のオゾンガスと混合・攪拌し、吐出
管94を介して植生容器56の植生層59に吐出するミ
キシングポンプ97が設けられている。これらコンプレ
ッサ95、オゾンガス発生器96およびミキシングポン
プ97もコントローラ90によりそれぞれの駆動が制御
される。
【0048】ここで、コントローラ90がコンプレッサ
89を駆動状態とするとともに、切換弁88を、コンプ
レッサ89の吐出側を連結管85に連通させることなく
連結管81に連通させる浄化処理状態(このときの水流
を図5において矢印で示す)とすると、コンプレッサ8
9から連結管81を介して空気噴出管80に向け圧縮空
気が供給される。すると、該圧縮空気は空気噴出管80
の図示せぬ空気噴出孔から噴出され集水管体74の第三
管部73内で気泡となって下から上へ移動し、この気泡
の移動で、該集水管体74の第三管部73内に上方への
水流すなわちエアリフトが生じて、浄化部79の中心近
傍の水を、集水部76から吸い込み、集水管体74を通
じて処理水域10に向け水平側方に排出させる。
【0049】そして、このようにして集水部76および
集水管体74で浄化部79内の被処理水を吸い込むこと
で、強制的に浄化処理ユニット55の外側の水が、側板
部61、上板部62および下板部62の通水孔65か
ら、浄化部79内に導入され、浄化部79を中心に向け
移動して中心の集水部76に至り、その際に、浄化部7
9を構成する木炭75に担持された好気性微生物に、ア
オコ等の藻類や有機質浮遊物質、溶解性有機物質等が分
解されることで水が浄化される。
【0050】そして、このように浄化処理された水が集
水部76から集水管体74内に吸引され、該集水管体7
4内を移動して処理水域10に排出される。このような
水の環流で処理水域10が浄化される。
【0051】この場合、コンプレッサ89、切換弁8
8、連結管81、空気噴出管80、集水部76および集
水管体74が、浄化部79の内側から該浄化部79で浄
化処理された被処理水を吸引し処理水域10に吐出する
ことにより該浄化部79に外側から内側への水流を発生
させるエアリフトポンプ(通水手段)99を構成してい
る。
【0052】このような浄化処理時に、コンプレッサ9
5、オゾンガス発生器96およびミキシングポンプ97
を駆動状態とすると、吸引管93から処理水域10の藻
類(アオコ)を含んだ水面10a付近の被処理水が吸い
込まれることになり、ミキシングポンプ97が、この被
処理水と、コンプレッサ95およびオゾンガス発生器9
6から供給されるオゾンガスとを混合・攪拌する。その
際に、被処理水中の未浄化成分である藻類や難分解性有
機物がオゾンの酸化作用により分解される。そして、分
解処理された水は、吐出管94を介して植生層59に吐
出される。
【0053】このとき、吸引管93、吐出管94、コン
プレッサ95、オゾンガス発生器96およびミキシング
ポンプ97が、被処理水を植生層59に供給する給水装
置(給水手段)100を構成する。
【0054】ここで、藻類はオゾンの酸化作用により死
滅し、藻類内に蓄積(固定化)されていた窒素およびリ
ン成分が被処理水に溶け出すことになる。したがって、
藻類を含んだ被処理水をオゾンにより酸化処理した後に
は窒素およびリン成分が含まれることになり、しかも、
水に溶けた状態で存在しているため、植物に吸収されや
すい状態となっている。この水が植生層59に吐出さ
れ、植生層59を通過する際に、被処理水中の窒素およ
びリン成分が水生植物58に吸収され浄化処理される。
そして、窒素およびリン成分が浄化処理された水は処理
水域10に再び戻される。
【0055】他方、コントローラ90がコンプレッサ8
9を駆動状態とするとともに、切換弁88を、コンプレ
ッサ89の吐出側を連結管81に連通させることなく連
結管85に連通させる洗浄処理状態(このときの水流を
図8において矢印で示す)とすると、コンプレッサ89
から連結管85に空気が供給され、該空気が連結管85
に連通された洗浄ノズル82の図示せぬ空気噴出孔から
噴出させられ、該洗浄ノズル82の上側の下板部62の
通水孔65から浄化部79内に入り、浄化部79全体を
通って上方に移動する。この空気の移動で、木炭75の
表面と空気が接触し、木炭75の表面から汚泥および生
物膜が剥離される。さらに、浄化部79内の空気の上昇
により、浄化部79内で下板部62から上板部63に向
かう水の流れが生じ、この流れにより、浄化部79内で
剥離された未浄化成分である汚泥および生物膜は、浄化
部79の主として上板部63の通水孔65を通って枠体
69で囲まれた範囲に排出される。このようにして浄化
部79が洗浄される。ここで、枠体69は、洗浄時に浄
化部79から排出される成分が処理水域10に拡散して
処理水域10が濁って景観を損なうのを防止する隔壁の
役目をしている。
【0056】この場合、コンプレッサ89、切換弁8
8、連結管85および洗浄ノズル82が、浄化部79を
洗浄する洗浄装置(洗浄手段)101を構成している。
【0057】このような洗浄処理時に、給水装置100
のコンプレッサ95、オゾンガス発生器96およびミキ
シングポンプ97を駆動状態とすると、処理水域10の
枠体69の範囲内に排出された未浄化成分である汚泥お
よび生物膜等を含む被処理水が吸引管93から吸い込ま
れることになり、ミキシングポンプ97が、この被処理
水と、コンプレッサ95およびオゾンガス発生器96か
ら供給されるオゾンガスとを混合・攪拌する。その際
に、被処理水中の汚泥および生物膜等がオゾンの酸化作
用により分解される。その後、被処理水は、吐出管94
を介して植生層59に吐出される。すなわち、給水装置
100は、洗浄装置101による浄化部79の洗浄時に
該浄化部79から排出される汚泥および生物膜等の未浄
化成分を含む被処理水を植生層59に供給する。
【0058】ここで、汚泥および生物膜もオゾンの酸化
作用により分解され、固定化されていた窒素およびリン
成分が被処理水に溶け出すことになる。したがって、汚
泥および生物膜等を含んだ被処理水をオゾンにより酸化
処理した後には窒素およびリン成分が含まれることにな
り、しかも、水に溶けた状態で存在しているため、水生
植物58に吸収されやすい状態となっている。この水が
植生層59に吐出され、植生層59を通過する際に、被
処理水中の窒素およびリン成分が水生植物58に吸収さ
れ浄化処理される。そして、窒素およびリン成分が浄化
処理された水は処理水域10に再び戻される。このよう
にして、浄化部79の洗浄時に剥離された汚泥および生
物膜等が処理水域10に拡散することを防止することに
より、処理水域10を汚染することを防止かつ洗浄時に
処理水域10の景観を損ねることを防止する。
【0059】次に、第2実施形態の水質浄化装置51の
動作について図9のフローチャートを参照して説明す
る。外部電源91から電力がコントローラ90に供給さ
れると、コントローラ90は、まず、コンプレッサ89
からの圧縮空気を連結管81に供給するように切換弁8
8を切り換え(ステップSB1)、コンプレッサ89,
95およびオゾンガス発生器96、ミキシングポンプ9
7を駆動する(ステップSB2)。そして、オゾンガス
発生器96の駆動電圧を予め設定された所定値V1とす
る(ステップSB3)。すると、コンプレッサ89から
連結管81に供給された圧縮空気は、空気噴出管80か
ら噴出され、集水管体74の第三管部73内にエアリフ
トを生じさせて、浄化部79に外側から内側に被処理水
を流し該被処理水を浄化処理する。一方で、給水装置1
00のミキシングポンプ97により吸引管93を介して
吸い込んだ被処理水とオゾンガスとを混合・攪拌し、藻
類等が分解された後の被処理水を吐出管94を介して植
生層59に供給し、該被処理水に含まれる窒素およびリ
ン成分を水生植物58に吸収させて浄化する。
【0060】コントローラ90は、浄化部79の洗浄時
期か否かを判定し(ステップSB4)、洗浄時期でない
場合には、ステップSB4を繰り返して浄化処理を続け
る。ここで、浄化部79の洗浄時期は、長期間浄化処理
を行い、浄化部79の目詰まりが進み、目的とする浄化
性能が得られないような場合に実行されるもので、例え
ば、別途設けた圧力センサにより検出した集水管体74
の下部における吸込圧力が予め設定された値以上となっ
たときや、タイマにより一定期間浄化を行ったとき等に
実行される。
【0061】そして、ステップSB4において、浄化部
79の洗浄時期である場合、コントローラ90は、コン
プレッサ89からの圧縮空気を連結管85に供給するよ
うに切換弁88を切り換える(ステップSB5)。そし
て、オゾンガス発生器96の駆動電圧を上記所定値V1
より大きい予め設定された所定値V2としてオゾンガス
量を増大させる(ステップSB6)。コンプレッサ89
から連結管85を介して洗浄ノズル82に供給された圧
縮空気は、洗浄ノズル82から噴出され、浄化部79内
を上昇して浄化部79の洗浄を行う。すると、浄化部7
9から処理水域10の主として枠体69内に汚泥および
生物膜等を含む被処理水が排出され、給水装置100
が、ミキシングポンプ97においてこの被処理水を吸引
管93を介して吸引して、オゾンガスと混合・攪拌し、
汚泥および生物膜等が分解された後の被処理水を吐出管
94を介して植生層59に供給し、該被処理水に含まれ
る窒素およびリン成分を水生植物58に吸収させて浄化
する。
【0062】上記したように、浄化処理時には、植生層
59に供給する被処理水にオゾンガスを供給する一方、
洗浄処理時には、植生層59に供給する、洗浄により排
出された汚泥および生物膜等を含む被処理水にオゾンガ
スを供給することになり、しかも、浄化処理時に被処理
水に供給するオゾンガス量と、洗浄処理時に洗浄により
排出された汚泥および生物膜等を含む被処理水に供給す
るオゾンガス量とを異ならせている。
【0063】これは、浄化部79の洗浄処理時において
は、汚泥等を含んだ高濃度の汚濁水を酸化処理する必要
があるため、オゾンガスの供給量を浄化処理時における
オゾンガスの供給量に比して大きくするのである。
【0064】そして、コントローラ90は、タイマーT
をリセットし、カウントを開始する(ステップSB
7)。次に、予め設定された時間T1が経過したか否か
すなわちT>T1となったか否かを判定し(ステップS
B8)、時間T1が経過するまでステップSB8を繰り
返して浄化部79の洗浄処理を続ける。
【0065】ステップSB8において、予め設定された
時間T1が経過したと判定されると、コントローラ90
は、圧縮空気を連結管81に供給するように切換弁88
を切り換える(ステップSB9)。これにより、浄化部
79の洗浄処理が終了し、再び水域10の浄化処理を行
うことになる。
【0066】ここで、浄化部79の洗浄処理が終了して
も、しばらくの間は、浄化部79から排出される汚泥お
よび生物膜等が浄化部79の上方に滞留するため、オゾ
ンガス発生器96の駆動電圧は予め設定された所定値V
2のままとした状態で、コントローラ90は、タイマー
Tをリセットし、カウントを開始する(ステップSB1
0)。次に、予め設定された時間T2が経過したか否か
すなわちT>T2となったか否かを判定し(ステップS
B11)、時間T2が経過するまでステップSB10を
繰り返して、オゾンガス発生器96の駆動電圧を所定値
V2のままとする一方、予め設定された時間T2が経過
したと判定した場合、ステップSB3に戻り、オゾンガ
ス発生器96の駆動電圧を所定値V1に戻す。
【0067】以上に述べたように、第2実施形態の水質
浄化装置51によれば、給水装置100が、浄化部79
の洗浄時に該浄化部79から排出される未浄化成分(汚
泥や生物膜等)を含む被処理水を吸引して植生層59へ
供給すると、浄化部79で浄化しきれない未浄化成分で
ある窒素やリンを含む被処理水が、浄化部79で浄化し
きれないで浄化部79に堆積された未浄化成分である汚
泥および生物膜等ともに、植生層59で生育されている
植物に供給され、窒素やリン、さらには汚泥および生物
膜等が植物に栄養分として吸収される。
【0068】したがって、浄化部79で浄化しきれずに
排出される窒素やリン等の未浄化成分および浄化部79
で浄化しきれずに堆積し洗浄時に排出される汚泥および
生物膜等からなる未浄化成分を除去することができる。
その結果、洗浄時に排出される汚泥および生物膜等を廃
棄のため回収する作業についてその回数を減らすことが
できる。しかも、未浄化成分を植物の栄養源として有効
利用することができる。
【0069】また、植生層59に供給する被処理水にオ
ゾンガスを供給すると該被処理水の未浄化成分が植物に
吸収されやすくなる。特に、汚泥および生物膜等が酸化
分解されて液体状となり植物に吸収されやすくなる。し
たがって、未浄化成分を確実に植物に吸収させることが
できる。
【0070】なお、図示は略すが、給水装置100のミ
キシングポンプ97により吸い込まれる被処理水の濁度
を検出する濁度センサ(濁度検出手段)を設け、該濁度
センサの検出結果に基づいてオゾンガス発生器96の駆
動電圧を制御するようにすることも可能である。
【0071】このようにすれば、夏期に藻類が異常発生
した場合など、処理水域10の被処理水の実際の状態に
応じてオゾンガスの被処理水への供給量を制御すること
ができるため、被処理水の水質に適した条件で浄化がで
き、浄化効率を向上させることができる。しかも、浄化
部79の洗浄時においても、浄化部79から剥離した汚
泥および生物膜等の量に応じてオゾンガスの被処理水へ
の供給量を制御することができるため、浄化効率を向上
させることができる。
【0072】加えて、給水装置100をエアリフトポン
プで構成し、被処理水を空気ではなくオゾンガスのリフ
トで汲み上げるようにしてもよい。このようにすれば、
給水装置100の駆動と被処理水の酸化処理とを同時に
行うことができる。さらには、上記した浄化処理ユニッ
ト55を処理水域10の水底に固定してもよい。
【0073】本発明の第3実施形態の水質浄化装置を図
10〜図14を参照して第2実施形態との相違部分を中
心に以下に説明する。なお、第2実施形態と同様の部分
には同一の符号を付しその説明は略す。
【0074】第3実施形態の水質浄化装置51は、第2
実施形態に対し、植生容器56、枠体69および駆動装
置57の構成が主に相違している。すなわち、図10お
よび図11に示すように、第3実施形態の枠体69は、
四角筒状をなしてその内側に外体64の上部を嵌合させ
る内側枠部105と、該内側枠部105の下部から側方
に延出する底板部106と、該底板部106の外体64
に対し反対側から内側枠部105の外側を囲むように設
けられる四角筒状の外側枠部107とを有しており、断
面コ字状をなしている。なお、外側枠部107は内側枠
部105よりも高さが高くされており、その上端部は植
生容器56の下端部に一致している。ここで、内側枠部
105と外側枠部107との間は、上方に開口する汚泥
溜まり110とされている。
【0075】植生容器56には、浄化処理ユニット55
側の側面56aの底部56b側に、通水孔108が形成
されており、浄化処理ユニット55に対し反対側の側面
56cの底部56b側にも、通水孔109が形成されて
いる。ここで、図12に示すように、互いに連結された
植生容器56同士は、通水孔108および通水孔109
同士を連通させており、浄化処理ユニット55側の植生
容器56の通水孔108および浄化処理ユニット55に
対し反対側の植生容器56の通水孔109は、処理水域
10に開口している。
【0076】次に、駆動装置13について説明する。駆
動装置13は、図13に示すように、第2実施形態に対
し、上記した給水装置100が設けられておらず、それ
に代えて、洗浄装置101が、該洗浄装置101による
浄化部79の洗浄時に該浄化部79から排出される未浄
化成分である汚泥および生物膜等を含む被処理水を植生
層59に供給するようになっている。
【0077】ここで、コントローラ90がコンプレッサ
89を駆動状態とするとともに、切換弁88を、コンプ
レッサ89の吐出側を連結管85に連通させることなく
連結管81に連通させる浄化処理状態とする(このとき
の水流を図10および図12において矢印で示す)と、
コンプレッサ89から連結管81を介して空気噴出管8
0に向け圧縮空気が供給される。すると、該圧縮空気は
空気噴出管80の図示せぬ空気噴出孔から噴出され集水
管体74の第三管部73内で気泡となって下から上へ移
動し、この気泡の移動で、該集水管体74の第三管部7
3内に上方への水流すなわちエアリフトが生じて、浄化
部79の中心近傍の水を、集水部76から吸い込み、集
水管体74を通じて処理水域10に向け水平側方に排出
させる。
【0078】そして、このようにして集水管体74で浄
化部79内の水を吸い込むことで、強制的に浄化処理ユ
ニット55の外側の水が、通水孔65から、浄化部79
内に導入され、浄化部79を中心に向け移動して中心の
集水部76に至り、その際に、浄化部79を構成する木
炭75に担持された好気性微生物に、アオコ等の藻類や
有機質浮遊物質、溶解性有機物質等が分解されることで
水が浄化される。
【0079】そして、このように浄化処理された水が集
水部76から集水管体74内に吸引され、該集水管体7
4内を移動して処理水域10に排出される。このような
水の環流で処理水域10が浄化される。
【0080】このような浄化処理時に、上記した浄化処
理ユニット55の枠体69より内側の被処理水の浄化部
79内への流れで、植生容器56には、浄化処理ユニッ
ト55に対し反対側の通水孔109からその内部を通過
して浄化処理ユニット55側の通水孔108への水流が
生じ、該植生容器56内の植生層59に被処理水が供給
される。そして、植生層59を通過する際に、被処理水
中の窒素およびリン成分が水生植物56に吸収され浄化
処理される。そして、窒素およびリン成分が浄化処理さ
れた水は浄化処理ユニット55で浄化された後、処理水
域10に再び戻される。
【0081】他方、コントローラ90がコンプレッサ8
9を駆動状態とするとともに、切換弁88を、コンプレ
ッサ89の吐出側を連結管81に連通させることなく連
結管85に連通させる洗浄処理状態(このときの水流を
図14において矢印で示す)とすると、コンプレッサ8
9から連結管85に空気が供給され、該空気が連結管8
5に連通された洗浄ノズル82の図示せぬ空気噴出孔か
ら噴出させられ、該洗浄ノズル82の上側の下板部62
の通水孔65から浄化処理ユニット55内に入り、浄化
部79全体を通って上方に移動する。この空気の移動
で、木炭75の表面と空気が接触し、木炭75の表面か
ら未浄化成分である汚泥および生物膜が剥離される。さ
らに、浄化部79内の空気の上昇により、浄化部79内
で外体64の下板部62から上板部63に向かう水の流
れが生じ、この流れにより、浄化部79内で剥離された
汚泥および生物膜等は、主として上板部63の通水孔6
5から枠体69内に排出される。このようにして浄化部
79が洗浄される。
【0082】このような洗浄処理時に、上記した浄化処
理ユニット55内から枠体内69への被処理水の流れ
で、植生容器56には、浄化処理ユニット55側の通水
孔108からその内部を通過して浄化処理ユニット55
に対し反対側の通水孔109への水流が生じ、該植生容
器56内の植生層59に、汚泥および生物膜等を含む被
処理水が供給される。そして、植生層59を通過する際
に、被処理水中の汚泥および生物膜等が水生植物58に
栄養分として吸収され浄化処理される。このようにして
汚泥および生物膜等が浄化処理された水は処理水域10
に再び戻される。ここで、汚泥および生物膜等の一部
は、植生容器56を通過する前に、枠体69の汚泥溜ま
り110に溜まることになり、植生容器56に流入する
汚泥および生物膜等の量を減らすことができる。また、
洗浄処理から浄化処理に戻った場合に、植生容器56か
ら戻される汚泥および生物膜等についても汚泥溜まり1
10に溜まることになって、浄化部79に戻され該浄化
部79を再び詰まらせることが防止される。そして、こ
のように汚泥溜まり110に溜められた汚泥および生物
膜等は、定期的な機器類のメンテナンス時に簡単に引き
抜いて除去することができ、日常のメンテナンスは不要
となる。
【0083】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の請求項1
記載の水質浄化装置によれば、給水手段が、浄化部を通
過後の被処理水を植生層へ供給すると、浄化部で浄化し
きれない未浄化成分(例えば、窒素およびリン)を含む
被処理水が植生層で生育されている植物に供給され、未
浄化成分が植物に栄養分として吸収される。したがっ
て、浄化部で浄化しきれない未浄化成分を除去すること
ができる。しかも、未浄化成分を植物の栄養源として有
効利用することができる。
【0084】また、本発明の請求項2記載の水質浄化装
置によれば、給水手段が、洗浄手段による浄化部の洗浄
時に該浄化部から排出される未浄化成分(例えば汚泥や
生物膜等)を含む被処理水を吸引して植生層へ供給する
と、浄化部で浄化しきれないで浄化部に堆積された未浄
化成分を含む被処理水が植生層で生育されている植物に
供給され、該植物に栄養分として吸収される。したがっ
て、浄化部で浄化しきれずに堆積し洗浄時に排出される
未浄化成分を除去することができる。その結果、洗浄時
に排出される未浄化成分を廃棄のため回収する作業につ
いてその回数を減らすことができる。しかも、未浄化成
分を植物の栄養源として有効利用することができる。
【0085】本発明の請求項3記載の水質浄化装置によ
れば、オゾンガス供給手段で植生層に供給する被処理水
にオゾンガスを供給すると該被処理水の未浄化成分が植
物に吸収されやすくなる。したがって、未浄化成分を確
実に植物に吸収させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の水質浄化装置を示す
側断面図であって浄化処理時の水流を矢印で示すもの。
【図2】 本発明の第1実施形態の水質浄化装置を示す
平面図である。
【図3】 本発明の第1実施形態の水質浄化装置を示す
側断面図であって洗浄処理時の水流を矢印で示すもの。
【図4】 本発明の第1実施形態の水質浄化装置のコン
トローラによる制御内容を示すフローチャートである。
【図5】 本発明の第2実施形態の水質浄化装置の要部
を示す側断面図であって浄化処理時の水流を矢印で示す
もの。
【図6】 本発明の第2実施形態の水質浄化装置を示す
側断面図であって浄化処理時の水流を矢印で示すもの。
【図7】 本発明の第2実施形態の水質浄化装置の駆動
装置等を示すブロック図である。
【図8】 本発明の第2実施形態の水質浄化装置の要部
を示す側断面図であって洗浄処理時の水流を矢印で示す
もの。
【図9】 本発明の第2実施形態の水質浄化装置のコン
トローラによる制御内容を示すフローチャートである。
【図10】 本発明の第3実施形態の水質浄化装置の要
部を示す側断面図であって浄化処理時の水流を矢印で示
すもの。
【図11】 本発明の第3実施形態の水質浄化装置を示
す平面図である。
【図12】 本発明の第3実施形態の水質浄化装置を示
す側断面図であって浄化処理時の水流を矢印で示すも
の。
【図13】 本発明の第3実施形態の水質浄化装置の駆
動装置等を示すブロック図である。
【図14】 本発明の第3実施形態の水質浄化装置の要
部を示す側断面図であって洗浄処理時の水流を矢印で示
すもの。
【符号の説明】 10 処理水域 11,51 水質浄化装置 17,58 水生植物(植物) 18,59 植生層 34,79 浄化部 38 通水装置(通水手段) 41 オゾン反応槽(オゾンガス供給手段) 45 洗浄供給装置(給水手段,洗浄装置) 96 オゾンガス発生器(オゾンガス供給手段) 99 エアリフトポンプ(通水手段) 100 給水装置(給水手段) 101 洗浄装置(洗浄手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D003 AA06 AB11 BA07 DA18 DA20 DA21 DA22 DA29 EA06 EA22 EA25 EA30 FA05 4D040 CC02 CC07 4D050 AA02 AA06 AB07 AB34 AB47 BB02 BD03 BD06 BD08 CA06 CA17

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 担持した微生物により被処理水を浄化処
    理する浄化部と、該浄化部を通過するよう被処理水に水
    流を発生させる通水手段とを有する水質浄化装置におい
    て、 植物を生育させるための植生層と、 前記浄化部を通過後の被処理水を前記植生層へ供給する
    給水手段と、を具備することを特徴とする水質浄化装
    置。
  2. 【請求項2】 担持した微生物により被処理水を浄化処
    理する浄化部と、該浄化部を通過するよう被処理水に水
    流を発生させる通水手段と、前記浄化部を洗浄する洗浄
    手段とを有する水質浄化装置において、 植物を生育させるための植生層と、 前記洗浄手段による前記浄化部の洗浄時に該浄化部から
    排出される未浄化成分を含む被処理水を吸引して前記植
    生層に供給する給水手段と、を具備することを特徴とす
    る水質浄化装置。
  3. 【請求項3】 前記給水手段は、前記植生層に供給する
    被処理水にオゾンガスを供給するオゾンガス供給手段を
    含むことを特徴とする請求項1または2記載の水質浄化
    装置。
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