JPH11274590A - 圧電ユニット及びその製造方法 - Google Patents
圧電ユニット及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH11274590A JPH11274590A JP7759298A JP7759298A JPH11274590A JP H11274590 A JPH11274590 A JP H11274590A JP 7759298 A JP7759298 A JP 7759298A JP 7759298 A JP7759298 A JP 7759298A JP H11274590 A JPH11274590 A JP H11274590A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- displacement
- piezoelectric
- adhesive
- piezoelectric unit
- piezoelectric elements
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
た圧電ユニットであって、接合による変位阻害が少な
く、内部応力の発生が起こりにくい圧電ユニット及びそ
の製造方法を提供することを課題とする。 【解決手段】 積層型圧電素子の変位取り出し面5の周
辺部に塗布されない部分が存在するように、変位取り出
し面の中央部に接着剤6を塗布し、二つの積層型圧電素
子A及びBを接着して圧電ユニットを製造する。
Description
等に使用され且つ積層型圧電素子を複数個接合してなる
圧電ユニットとその製造方法に関するものである。
性を有することから、従来にないアクチュエータとして
多方面で用いられてきている。圧電素子は、単板型では
アクチュエータとして使用するには駆動電圧が高く、変
位量が少ない。このため、アクテュエータ用には、圧電
セラミックスと内部電極とを多数積層した積層型の圧電
素子が製造されている。
によっては、変位量が不足する場合がある。このような
場合、積層型圧電素子を複数個接合して一体化した圧電
ユニットを形成し、必要な変位量を得ている。
は、内部電極4が印刷され且つ変位する活性部1と、内
部電極が印刷されず変位しない不活性部2が存在する。
また、圧電素子の両端部にはそれぞれ内部電極が存在し
ない保護層3が形成され、保護層3の表面が変位取り出
し面5として利用される。図12に斜線部により表わさ
れる不活性部2と保護層3は共に変位しないため、これ
ら不活性部2及び保護層3によって活性部1の変位が阻
害され、変位取り出し面5の変位には分布が生じてい
る。
出し面5の変位に分布が生じるため、変位取り出し面5
の全面に接着剤を塗布して二つ積層型圧電素子を接合し
圧電ユニットを形成した場合、接着面の中心に圧縮応
力、周辺部に引っ張り応力がそれぞれ作用する。このこ
とにより圧電ユニットの変位の低下や素子の信頼性低下
の虞れがあった。従って、内部に応力が発生しない圧電
ユニットの実現が強く望まれていた。
した圧電ユニットであって、接合による変位阻害が少な
く、内部応力の発生が起こりにくい圧電ユニット及びそ
の製造方法を提供することを目的とする。
ットは、積層型圧電素子を複数個接合して得られる圧電
ユニットにおいて、各積層型圧電素子はその変位取り出
し面の中央部で互いに接着され、変位取り出し面の周辺
部には接着されない部分が存在するものである。なお、
各積層型圧電素子はその変位取り出し面における一つの
変位等高線の内側で互いに接着することができる。
方法は、積層型圧電素子を複数個接合された圧電ユニッ
トの製造方法において、各積層型圧電素子の変位取り出
し面の周辺部に塗布されない部分が存在するように、変
位取り出し面の中央部に接着剤を塗布し、積層型圧電素
子を互いに接着する方法である。接着剤は各積層型圧電
素子の変位取り出し面における一つの変位等高線の内側
に塗布することができる。
付図面に基づいて説明する。積層型圧電素子は、通常、
図1に示されるように、変位しない不活性部及び保護層
3を有するため、鼓型に変形しながら変位する。そこ
で、図2に示されるように、変位取り出し面5の周辺部
に塗布されない部分が存在するように変位取り出し面5
の中央部に接着剤6を塗布して圧電素子A及びBを互い
に接着することで、接着面に作用する内部応力を解放、
緩和することができる。具体的には、変位取り出し面5
に生じる変位分布の一つの変位等高線の内側に接着剤を
塗布することにより圧電素子A及びBを変位分布に沿っ
て互いに接着することが望ましい。
着した圧電ユニットに適用された本発明の実施例を挙げ
て本発明をさらに説明する。
末をサンドミルで粉砕し、バインダー、分散剤、活性
剤、消泡剤を加えて混練し、真空脱泡した後、ドクター
ブレード法を用いてグリ一ンシートを作製した。このグ
リーンシート上にスクリーン印刷法を用いて銀・パラジ
ウム合金からなる内部電極を印刷した。次に、このグリ
ーンシートを300×300mmの大きさに切断した
後、グリーンシート130枚を積層して圧電部分を作成
した。また、内部電極を印刷していないグリーンシート
20枚を積層した保護層部分を作成し、圧電部分の上下
にそれぞれ保護層部分をプレスにて圧着し、切断、焼成
して、変位取り出し面6×6mm、高さ10mmの積層
型圧電素子を得た。なお、内部電極の大きさは5×5m
mである。
け、分極した後、所定の電圧を印加したときの圧電素子
単体の変位を測定したところ、変位取り出し面5が6×
6mmの正方形であるために、図3に示されるように、
変位分布はほぼ同心円状に現われた。図3において、曲
線11は変位量11μmの等高線、曲線12は変位量1
0μmの等高線、曲線13は変位量9μmの等高線をそ
れぞれ示している。
積層型圧電素子の変位取り出し面5の中央部に半径2m
mの円形状に接着剤6を塗布し、二つの積層型圧電素子
を接着して6×6×20mmの圧電ユニットを製造し
た。変位取り出し面5の周辺部は接着剤6が塗布され
ず、接着されていない。
積層型圧電素子の変位取り出し面5の中央部に半径3m
mの円形状に接着剤6を塗布し、二つの積層型圧電素子
を接着して6×6×20mmの圧電ユニットを製造し
た。正方形状の変位取り出し面5の周辺部、特に四隅に
は接着剤6が塗布されず、接着されていない。
積層型圧電素子の変位取り出し面5の中央部に半径3.
5mmの円形状に接着剤6を塗布し、二つの積層型圧電
素子を接着して6×6×20mmの圧電ユニットを製造
した。正方形状の変位取り出し面5の四隅には接着剤6
が塗布されず、接着されていない。
積層型圧電素子の変位取り出し面5の中央部に5×5m
mの正方形状に接着剤6を塗布し、二つの積層型圧電素
子を接着して6×6×20mmの圧電ユニットを製造し
た。正方形状の変位取り出し面5の周辺部には接着剤6
が塗布されず、接着されていない。
造方法により、上記の積層型圧電素子の変位取り出し面
5の全面に接着剤6を塗布し、二つの積層型圧電素子を
接着して6×6×20mmの圧電ユニットを製造した。
び比較例の圧電ユニットに共通の電圧を印加して、それ
ぞれ変位量を測定したところ、図9に示されるような結
果が得られた。実施例1〜4の圧電ユニットでは、変位
取り出し面5の全面を接着した比較例の圧電ユニットに
比べて変位阻害を低く抑えられることがわかった。
ットに対し、種々の印加電圧で10億回の駆動反復試験
を行って、クラックの発生を観察したところ、図10に
示されるような結果が得られた。比較例の圧電ユニット
では、90V程度以上の電圧を印加した場合に、図11
に示されるように、保護層部分14と圧電部分15の境
界でクラック7が生じた。一方、実施例1〜4の圧電ユ
ニットでは、100V程度の印加電圧に対して、いずれ
もクラックは観察されなかった。特に、接着剤の塗布半
径が2mmの実施例1の圧電ユニットと塗布半径が3m
mの実施例2の圧電ユニットでは、印加電圧を150V
にまで上げて変位量を大きくしても、クラックが生じな
かった。5×5mmの正方形状に接着剤を塗布した実施
例4の圧電ユニットは、塗布半径3mmの実施例2の圧
電ユニットより接着面積が小さいが、接着面積の大きな
実施例2の圧電ユニットの方が内部応力が緩和されてい
ることがわかる。
は、接着面積は少ないほどよいが、接着面積を少なくし
過ぎると、接着強度が弱くなって実際の作業に支障を来
す。また、印加電圧が少なくてよい場合など、使用状況
や使用方法によっては、接着面積を大きく取ることも可
能である。従って、使用方法によって接着剤を塗布する
最適な面積、形状は異なるが、変位分布に沿った形で一
つの変位等高線の内側に接着剤を塗布することにより、
接着強度を保ちながら応力を緩和することが可能とな
る。
積層型圧電素子を接着して圧電ユニットを製造したが、
これに限るものではなく、三つ以上の積層型圧電素子を
直列に接着して圧電ユニットを製造することもできる。
ば、積層型圧電素子の変位取り出し面の周辺部に塗布さ
れない部分が存在するように、変位取り出し面の中央部
に接着剤を塗布し、積層型圧電素子を互いに接着して圧
電ユニットを製造するので、製造工程上取り扱いに問題
がなく、変位量が低下せず、信頼性も向上した圧電ユニ
ットを得ることができる。
断面図である。
ける変位等高線を示す平面図である。
変位取り出し面への接着剤の塗布形状を示す平面図であ
る。
変位取り出し面への接着剤の塗布形状を示す平面図であ
る。
変位取り出し面への接着剤の塗布形状を示す平面図であ
る。
変位取り出し面への接着剤の塗布形状を示す平面図であ
る。
面への接着剤の塗布形状を示す平面図である。
の電圧を印加したときの圧電ユニットの変位量を示すグ
ラフである。
動反復試験を行ったときの破壊を生じない駆動電圧を示
すグラフである。
す模式図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 積層型圧電素子を複数個接合して得られ
る圧電ユニットにおいて、 各積層型圧電素子はその変位取り出し面の中央部で互い
に接着され、変位取り出し面の周辺部には接着されない
部分が存在することを特徴とする圧電ユニット。 - 【請求項2】 各積層型圧電素子はその変位取り出し面
における一つの変位等高線の内側で互いに接着されてい
る請求項1に記載の圧電ユニット。 - 【請求項3】 積層型圧電素子を複数個接合された圧電
ユニットの製造方法において、 各積層型圧電素子の変位取り出し面の周辺部に塗布され
ない部分が存在するように、変位取り出し面の中央部に
接着剤を塗布し、 積層型圧電素子を互いに接着することを特徴とする圧電
ユニットの製造方法。 - 【請求項4】 接着剤は各積層型圧電素子の変位取り出
し面における一つの変位等高線の内側に塗布される請求
項3に記載の圧電ユニットの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7759298A JP4280321B2 (ja) | 1998-03-25 | 1998-03-25 | 圧電ユニット及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7759298A JP4280321B2 (ja) | 1998-03-25 | 1998-03-25 | 圧電ユニット及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11274590A true JPH11274590A (ja) | 1999-10-08 |
JP4280321B2 JP4280321B2 (ja) | 2009-06-17 |
Family
ID=13638243
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7759298A Expired - Fee Related JP4280321B2 (ja) | 1998-03-25 | 1998-03-25 | 圧電ユニット及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4280321B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102008041061A1 (de) | 2007-08-24 | 2009-02-26 | Denso Corp., Kariya-shi | Piezoelektrisches Schichtelement |
US7567020B2 (en) | 2007-03-07 | 2009-07-28 | Denso Corporation | Laminated piezoelectric element including adhesive layers having small thickness and high adhesive strength |
JP2012182214A (ja) * | 2011-02-28 | 2012-09-20 | Taiheiyo Cement Corp | 圧電アクチュエータおよび連結型圧電アクチュエータ |
JP2019079952A (ja) * | 2017-10-25 | 2019-05-23 | 京セラ株式会社 | 圧電アクチュエータ |
-
1998
- 1998-03-25 JP JP7759298A patent/JP4280321B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7567020B2 (en) | 2007-03-07 | 2009-07-28 | Denso Corporation | Laminated piezoelectric element including adhesive layers having small thickness and high adhesive strength |
DE102008041061A1 (de) | 2007-08-24 | 2009-02-26 | Denso Corp., Kariya-shi | Piezoelektrisches Schichtelement |
DE102008041061B4 (de) | 2007-08-24 | 2018-05-09 | Denso Corporation | Piezoelektrisches Schichtelement |
JP2012182214A (ja) * | 2011-02-28 | 2012-09-20 | Taiheiyo Cement Corp | 圧電アクチュエータおよび連結型圧電アクチュエータ |
JP2019079952A (ja) * | 2017-10-25 | 2019-05-23 | 京セラ株式会社 | 圧電アクチュエータ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4280321B2 (ja) | 2009-06-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH04214686A (ja) | 電歪効果素子 | |
US7211930B2 (en) | Multilayer piezoelectric element | |
JPH11274590A (ja) | 圧電ユニット及びその製造方法 | |
JP2001094164A (ja) | 積層型圧電アクチュエータ | |
JP2001230463A (ja) | 積層圧電アクチュエータ | |
JP2824116B2 (ja) | 積層型圧電アクチュエータ | |
JP5674768B2 (ja) | 圧電多層コンポーネント | |
JP2006286774A (ja) | 積層型圧電アクチュエータおよび積層型圧電アクチュエータ接着体 | |
JP2002319716A (ja) | 圧電セラミック多層アクチュエーターおよびその製造方法 | |
JPH0658978B2 (ja) | 圧電変位素子 | |
JP5444593B2 (ja) | 積層型圧電素子 | |
JPH0257353B2 (ja) | ||
JP2003309298A (ja) | 圧電/電歪素子およびその製造方法 | |
JPH02237083A (ja) | 積層型圧電素子 | |
JP3406900B2 (ja) | 圧電アクチュエータ | |
JPH03178174A (ja) | 積層型圧電アクチュエータ素子 | |
JPS6351615A (ja) | セラミツク積層体の製造方法 | |
JPH02251185A (ja) | 積層型変位素子 | |
JPH07135349A (ja) | 積層型圧電体素子及びその製造方法 | |
JPH06164009A (ja) | 積層型圧電アクチュエータ | |
JPH0722665A (ja) | 積層型圧電体素子の製造方法 | |
JPH11233846A (ja) | 積層圧電素子の製造方法 | |
JPH0722664A (ja) | 積層型圧電体素子の製造方法 | |
JPH09266332A (ja) | 積層型圧電素子及びその製造方法並びに分極方法 | |
JPH043511Y2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040824 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070222 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20070614 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071218 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080215 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090303 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090316 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120319 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120319 Year of fee payment: 3 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120319 Year of fee payment: 3 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120319 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319 Year of fee payment: 4 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |