JPH11269124A - 抗真菌性物質be−54753及びその製造法 - Google Patents

抗真菌性物質be−54753及びその製造法

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JPH11269124A
JPH11269124A JP10089230A JP8923098A JPH11269124A JP H11269124 A JPH11269124 A JP H11269124A JP 10089230 A JP10089230 A JP 10089230A JP 8923098 A JP8923098 A JP 8923098A JP H11269124 A JPH11269124 A JP H11269124A
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compound
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microorganism
compound represented
venezuelense
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JP10089230A
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English (en)
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Masahisa Tsukamoto
匡央 塚本
Hiroshi Kushida
宏 串田
Shigeru Nakajima
中島  茂
Shigeru Uchiyama
茂 内山
Yasuko Nukaga
康子 額賀
Hisao Kondo
久雄 近藤
Hiroyuki Suda
寛之 須田
Katsuhisa Ojiri
勝久 小尻
Masao Nagashima
正生 長嶋
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MSD KK
Original Assignee
Banyu Phamaceutical Co Ltd
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】本発明は新規な一般式[I] 【化1】 [式中、R は水素原子又は低級アルキル基を示す]で表
される化合物、その製造法及びその用途並びに該化合物
を産生する能力を有することを特徴とする微生物に関す
る。 【効果】本発明のBE−54753は抗真菌活性を有す
るので抗真菌剤として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は医薬の分野で有用で
あり、より具体的には抗真菌効果を発揮する新規化合
物、その製造法及びその用途並びに該化合物を産生する
微生物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】細菌感染症に対する化学療法の分野にお
いては、すでに多くの化合物が医薬として実用化されて
いる。しかしながら、カビ、酵母などいわゆる真菌類の
感染による真菌症に対しては、既存の化学療法剤はその
効果が必ずしも充分ではなく、また、耐性菌の出現が臨
床上の大きな問題となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】真菌に対してより強い
抗真菌活性を有する新しい抗真菌剤を見出すことが本発
明が解決しようとする課題である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく、抗真菌活性を有する物質について微生
物二次代謝産物を広くスクリーニングした結果、後記一
般式[I]で表される化合物が優れた抗真菌作用を示す
ことを見出し、本発明を完成した。即ち、本発明は新規
な一般式[I]
【0005】
【化3】 [式中、Rは水素原子又は低級アルキル基を示す]で表
される化合物、その製造法及び用途、並びに式[II]
【0006】
【化4】 で表される化合物を産生する能力を有するケトミウム
(Chaetomium)属に属する微生物に関するも
のである。
【0007】なお、抗真菌効果及び生産菌株ケトミウム
ベネズエレンセ F54753株に因んで、一般式
[I]で表される化合物はRが水素原子である化合物を
BE−54753と称する。
【0008】本明細書において用いる「低級」なる語は
この語が付された基の炭素数が6個以下、好ましくは4
個以下であることを意味する。「低級アルキル基」とは
炭素数1〜6個の直鎖状又は分岐状のアルキル基であ
り、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロ
ピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、
tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネ
オペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。
【0009】以下に本発明にかかわる新規な抗真菌性物
質BE−54753の物理化学的な性状を示す。
【0010】下記にNMR測定における略号の意味を示
す。 s :シングレット d :ダブレット t :トリプレット q :カルテット m :マルチプレット br:ブロード J :カップリング定数 Hz:ヘルツ
【0011】BE−54753の物理化学的性状 性状 ;白色アモルファス状固体若しくは結晶 分子式 ;C29508 質量分析;[HRFAB−MS] m/z (M+N
a)+: 実測値549.3378 計算値549.3403 紫外部吸収スペクトル;λmax( MeOH )nm
(ε):末端吸収を示す。 比旋光度;[α]20 D +42.0°( c 0.
1, CH3OH ) 赤外部吸収スペクトル;νmax(KBr)cm-1:33
88, 2962, 2929, 1726, 145
6, 1371, 1070, 1018, 9721 H−NMRスペクトル(500 MHz,DMSO−
6 )δ 5.56( 3H, m ), 5.41
( 1H, dd, J = 15.3,7.3 H
z ), 5.33 ( 2H, m ), 4.92
( 1H,br d, J = 9.8 Hz ),
4.45 ( 1H, br s), 4.36
( 1H, br s ), 3.87 ( 1H,
d,J = 7.3 Hz ), 3.74 ( 2
H, m ), 3.48( 1H, br d, J
= 8.2 Hz ), 3.25 ( 1H,m
), 3.17 ( 1H, m ), 2.43
( 1H, m ), 2.15 ( 3H, m
), 1.53 ( 3H, s ), 1.08
− 1.26 ( 5H, m ), 1.08 (
3H, s ),0.86 ( 6H, d, J =
6.3 Hz ), 0.80 (3H, t, J
= 7.3 Hz ), 0.77 ( 3H,
d, J= 7.0 Hz ), 0.75 ( 3
H, d, J = 7.0 Hz )13 C−NMRスペクトル(125 MHz, DMSO
−d6 ) δ 177.1 ( s ), 137.
4 ( s ), 135.0 ( d ),134.
1 ( d ), 133.3 ( d ), 13
0.9 ( d), 130.8 ( d ), 12
9.0 ( d ), 128.9( d ), 8
1.2 ( d ), 76.8 ( d ), 7
5.8( s ), 75.1 ( d ), 74.
9 ( d ), 65.3( t ), 42.3
( d ), 42.3 ( d ), 39.3(
d ), 38.5 ( t ), 38.2 ( d
), 31.6( d ), 30.2 ( t
), 22.8 ( q ), 18.8( q
), 16.9 ( q ), 15.7 ( q
), 15.2( q ), 11.4 ( q
), 11.3 ( q ) 溶解性;メタノール、ジメチルスルホキシド等の有機溶
媒に溶け易く、水に溶けにくい。 酸性、中性、塩基性物質の区別;酸性物質 Rf値; 0.67[メルク社製キーゼルゲル60F
254使用、展開溶媒:n−プロパノール−水 (4:
1)] 呈色反応;硫酸反応 陽性
【0012】 BE−54753の生物学的活性(抗真菌作用) 抗真菌性物質BE−54753の各種真菌に対する最小
発育阻止濃度を測定した。MIC測定には、イースト
ナイトロジェン ベース(ディフコ社製)6.7gとグ
ルコース10gを精製水100mlに溶解してから滅菌
フィルターを用いて滅菌した溶液と滅菌した寒天液90
0ml(リン酸水素二カリウム2.5gと寒天15gを
含む)を混合固化した培地を用い、寒天希釈法により行
なった。BE−54753は10mg/mlになるよう
にジメチルスルホキシドで溶解し、さらにジメチルスル
ホキシドにて2倍希釈系列を作り、上記寒天培地に混釈
した。寒天平板のジメチルスルホキシド濃度は1%とし
た。作成した寒天平板に、1mlあたり106個になる
ように調整した被検菌液を5μl滴下し、28℃で3日
間培養後増殖を判定した。その結果、BE−54753
の各種真菌に対する最小発育阻止濃度は第1表の通りで
あった。
【0013】
【表1】 上述したように BE−54753は各種真菌に対し顕
著な増殖阻止作用を示す。従って、本発明の化合物は抗
真菌剤として有用である。
【0014】次に、BE−54753の製造法について
説明する。本発明の抗真菌性物質BE−54753の製
造に使用する微生物は、抗真菌性物質BE−54753
を生産するものならばいずれでも良いが、例えば以下の
菌学的性状を有する微生物、即ちF54753株を用い
ることができる。 (1)形態 F54753株の気中菌糸は無色〜淡褐色、幅1.6〜
3.2μm、隔壁があり、滑面からわずかに粗面であ
る。子のう殻は基底菌糸上に形成され、亜球形〜卵形
で、頂部に孔口を持ち、160〜190x120〜13
0μmである。殻壁は亜球形〜不規則な多角形細胞で構
成され、橙褐色である。子のう殻の頂毛は多数形成さ
れ、弓上で、隔壁を有し、橙色〜暗橙褐色、粗面で、長
さ120〜130μm、幅4μm、基部はやや膨らむ。
しばしば橙色の不定形の結晶様粒子が付着する。頂毛上
部は成熟時分岐し、分岐部は幅3.2μmで、やや不規
則に屈曲する。側毛は直線状で隔壁があり、幅2〜3.
5μmである。子のうは幅広い棍棒状であり、20〜2
6x10〜12μm、8胞子性で、消失性がある。子の
う胞子は卵型〜レモン形、暗緑色、8〜9x4〜5.2
μmで、1個の発芽孔がある。アナモルフは認められな
い。 (2)培養性状 各種寒天培地を用い、37℃で7日間培養した場合の生
育的特徴を第2表に示す。表中の色はメツエン ハンド
ブック オブ カラー[(Methuen Handb
ook of Color)、第3版(1984年)]
による色名を基準にした。
【0015】
【表2】 いずれの培地でも37℃での生育は25℃での生育より
速く、また子のう殻の形成も良好である。本菌株は15
〜44℃の範囲で生育可能であり、至適生育温度は38
℃である。また、pH3〜11.5の範囲で生育可能で
あり、至適pHは5.5付近である。
【0016】以上の菌学的諸性質により、F54753
株をChaetomium venezuelense
と同定し、Chaetomium venezuele
nse F54753(ケトミウム ベネズエレンセ
F54753)と称することとした。(L.M.Ame
s,A monograph of the Chae
tomiaceae, U. S. Army Re
s. Dev., Ser. 2, p. 42, P
late No. 25, 1963参照) 尚、本菌株は通商産業省工業技術院生命工学工業技術研
究所に寄託されており、その寄託番号はFERM P−
15626である。
【0017】本発明のケトミウム ベネズエレンセ F
54753(Chaetomiumvenezuele
nse F54753)株の変異株は、例えばX線若し
くは紫外線などの照射処理、例えばナイトロジェンマス
タード、アザセリン、亜硝酸、2−アミノプリン若しく
はN−メチル−N’−ニトロ−N−ニトロソグアニジン
(NTG)等の変異誘起剤による処理、ファージ接触、
形質転換、形質導入又は接合などの通常用いられる菌種
変換処理方法により作製することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明のBE−54753を製造
するにあたり、BE−54753の生産菌株を栄養源含
有培地に接種して好気的に発育させることにより、BE
−54753を含む培養物が得られる。栄養源として
は、真菌の栄養源として公知のものが使用できる。例え
ば、炭素源としては、市販されているブドウ糖、グリセ
リン、麦芽糖、デンプン、庶糖、糖蜜又はデキストリン
などが単独又は混合物として用いられる。窒素源として
は、市販されている大豆粉、コーンステイープリカー、
グルテンミール、肉エキス、酵母エキス、乾燥酵母、綿
実粉、ペプトン、小麦胚芽、魚粉、ミートミール、脱脂
米ヌカ、脱脂肉骨粉、無機アンモニウム塩又は硝酸ナト
リウムなどが単独又は混合物として用いられる。無機塩
としては、市販されている炭酸カルシウム、塩化ナトリ
ウム、塩化カリウム、硫酸マグネシウム、臭化ナトリウ
ム、ホウ酸ナトリウム又は各種リン酸塩などを使用する
ことができる。その他必要に応じて、鉄、マンガン、亜
鉛、コバルト、モリブデン酸などの重金属塩を微量添加
することもできる。また、発泡の激しい場合には消泡剤
として、例えば大豆油又は亜麻仁油などの植物油、オク
タデカノールなどの高級アルコール類、各種シリコン化
合物などを適宜添加してもよい。これらのもの以外で
も、該生産菌が利用し、BE−54753の生産に役立
つもの例えば3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン
酸又はホウ酸ナトリウムなどであれば、いずれも使用す
ることができる。
【0019】培養方法としては、一般の微生物代謝産物
の生産方法と同様に行なえばよく、固体培養でも液体培
養でもよい。液体培養の場合は、静置培養、攪拌培養、
振盪培養又は通気培養などのいずれを実施してもよい
が、特に振盪培養又は深部通気攪拌培養が望ましい。培
養温度は15〜44℃が適当であるが、好ましくは38
℃である。好ましい培地のpHは3.0〜11.5の範
囲で、培養時間は120時間〜220時間、好ましくは
144時間〜192時間である。培養物から目的とする
BE−54753を採取するには、微生物の生産する代
謝物から採取するのに通常使用される分離手段を適宜利
用することができる。
【0020】BE−54753は培養液中若しくは菌体
中に存在するので、培養液若しくは菌体より通常の分離
手段、例えば溶媒抽出法、イオン交換樹脂法又は吸着若
しくは分配クロマトグラフィー法及びゲル濾過法などを
単独又は組み合わせて行なうことにより精製できる。
【0021】好ましい分離精製の例として次の方法が挙
げられる。まず培養液を濾過し、菌体を得る。得られた
菌体をメタノール又はアセトンなどの有機溶媒を用いて
抽出する。得られた粗抽出物について、水−酢酸エチル
系で分配を行ない、有機溶媒層を留去後、得られる残留
物についてODSクロマトグラフィー(アセトニトリル
−水で溶出)を必要に応じて繰り返し行なうことによ
り、BE−54753を分離し、アモルファス状固体若
しくは結晶として得ることができる。
【0022】本発明化合物は、臨床的に用いるにあた
り、経口又は非経口的に投与することができ、必要に応
じ薬剤学的に許容される種々の添加剤を加え、その投与
形態に合わせて製剤化することにより、抗真菌剤として
供することができる。
【0023】製剤化される際の剤形としては、例えば錠
剤、カプセル剤、顆粒剤、丸剤、トローチ剤、散剤若し
くは坐剤等の固形製剤、例えばシロップ剤、エリキシル
剤、懸濁剤若しくは注射剤等の液状製剤に加え、エアゾ
ール剤、点眼剤、軟膏剤、眼軟膏剤、乳剤、クリーム
剤、リニメント剤、ローション剤等が挙げられ、これら
は、製剤分野における通常の方法に従って調製すること
ができる。
【0024】添加剤としては、製剤分野において通常用
いられる各種の添加剤が使用可能であり、例えば乳糖若
しくはブドウ糖等の糖類、例えばトウモロコシ、小麦若
しくは米等のデンプン類、例えば大豆油、ピーナッツ油
若しくはゴマ油等の植物油、例えばステアリン酸等の脂
肪酸、例えばメタケイ酸アルミン酸マグネシウム若しく
は無水リン酸カルシウム等の無機塩、例えばポリビニル
ピロリドン若しくはポリアルキレングリコール等の合成
高分子、例えばステアリン酸カルシウム若しくはステア
リン酸マグネシウム等の脂肪酸塩、例えばステアリルア
ルコール若しくはベンジルアルコール等のアルコール
類、例えばメチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、エチルセルロース若しくはヒドロキシプロピルメ
チルセルロース等の合成セルロース誘導体、その他、
水、ゼラチン、タルク、アラビアゴム等が挙げられる。
【0025】なお、液状製剤にあっては、用時に水又は
他の適当な媒体に溶解又は懸濁させる形であってもよ
い。特に筋肉内注射、静脈内注射又は皮下注射等で投与
する場合、当該注射剤の適当な媒体としては、例えば注
射用蒸留水、塩酸リドカイン水溶液(筋肉注射用)、生
理食塩水、ブドウ糖水溶液、エタノール、静脈内注射用
液体(例えばクエン酸及びクエン酸ナトリウム等の水溶
液)若しくは電解質溶液(点滴静注及び静脈内注射用)
等、又はこれらの混合溶液を挙げることができ、更に緩
衝剤や保存剤を添加することもできる。
【0026】これらの製剤は、上記固形製剤の場合、通
常、0.1〜100重量%、好ましくは5〜100重量
%の有効成分を含むことができ、その他の製剤の場合、
0.1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%の有効成
分を含むことができる。また、これらの製剤は治療上有
効な他の化合物を含んでいてもよい。
【0027】本発明化合物の実際に好ましい投与量は、
使用される化合物の種類、配合される組成物の種類、患
者の性別、年齢、体重、症状の程度及び治療すべき特定
部位等によって異なるが、一般に成人1日あたり、経口
投与の場合、0.1〜100mg/kgであり、非経口
投与の場合、0.01〜100mg/kgである。な
お、投与回数は投与方法及び症状によって異なるが、1
日l回ないし5回に分けて投与するのが好ましい。
【0028】
【実施例】実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明す
るが、本発明はこれらによって何ら限定されるものでは
ない。 実施例1:BE−54753の製造法 斜面軟寒天培地に接種した真菌F54753株をポリペ
プトン0.3%、グルコース1.0%、小麦胚芽1.0
%、グルテンミール0.5%、麦芽エキス0.3%、マ
ルトース3.0%、塩化ナトリウム0.2%、硝酸ナト
リウム0.1%、リン酸一カリウム0.1%、硫酸マグ
ネシウム0.05%、塩化カルシウム0.002%、硫
酸第一鉄0.0002%、塩化第二銅0.00004
%、塩化マンガン0.00004%、塩化コバルト0.
00004%、硫酸亜鉛0.00008%、ホウ酸ナト
リウム0.00008%及びモリブデン酸アンモニウム
0.00024%からなる培地(pH6.0)110m
lをふくむ500ml容の三角フラスコ2本に接種し、
28℃で168時間、回転振盪機(毎分180回転)上
で培養した。
【0029】このようにして得られた培養液(220m
l)を90℃で10分滅菌した後、濾過により菌体と濾
液に分離し、菌体にメタノール(200ml)を加え、
数時間攪拌後、菌体を濾去し、メタノール抽出液を得
た。メタノール抽出液を減圧下で濃縮し、1N塩酸を用
いpHを3に調整後、酢酸エチル(200ml)を加え
て抽出した。また、濾液も1N塩酸を用いpHを3に調
整後、酢酸エチル(300ml)を加えて抽出した。得
られた酢酸エチル抽出液を合わせて、減圧下で濃縮乾固
し、残留物をクロマトレックスODS DU1530M
T(富士シリシア社製)のカラム(2.0x30cm)
を用い60%アセトニトリル(200ml)で溶出し
た。溶出した活性画分を減圧下で濃縮乾固し、BE−5
4753を8.8mg得た。
【0030】以下に本発明の化合物の製剤例を示すが、
本発明の化合物の製剤は本製剤例に限定されるものでは
ない。 製剤例1 BE−54753 10部、重質酸化マグネシウム15
部及び乳糖75部を均一に混合して、350μm以下の
粉末状又は細粒状の散剤とする。この散剤をカプセル容
器に入れカプセル剤とした。 製剤例2 BE−54753 45部、澱粉15部、乳糖16部、
結晶性セルロース21部、ポリビニルアルコール3部及
び蒸留水30部を均一に混合した後、破砕造粒して乾燥
し、次いで篩別して直径1410〜177μmの大きさ
の顆粒剤とした。 製剤例3 製剤例2と同様の方法で顆粒剤を作製した後、この顆粒
剤 96部に対してステアリン酸カルシウム 3部を加
えて圧縮成形し直径10mmの錠剤を作製した。 製剤例4 製剤例2の方法で得られた顆粒剤 90部に対して結晶
性セルロース 10部及びステアリン酸カルシウム 3
部を加えて圧縮成形し、直径8mmの錠剤とした後、こ
れにシロップゼラチン、沈降性炭酸カルシウム混合懸濁
液を加えて糖衣錠を作製した。
【0031】
【発明の効果】本発明のBE−54753は抗真菌活性
を有するので抗真菌剤として有用である。
【0032】
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI //(C12N 1/14 C12R 1:645) (C12P 7/64 C12R 1:645) (72)発明者 内山 茂 茨城県つくば市大久保3番地 萬有製薬株 式会社つくば研究所内 (72)発明者 額賀 康子 茨城県つくば市大久保3番地 萬有製薬株 式会社つくば研究所内 (72)発明者 近藤 久雄 茨城県つくば市大久保3番地 萬有製薬株 式会社つくば研究所内 (72)発明者 須田 寛之 茨城県つくば市大久保3番地 萬有製薬株 式会社つくば研究所内 (72)発明者 小尻 勝久 東京都中央区日本橋本町2丁目2番3号 萬有製薬株式会社内 (72)発明者 長嶋 正生 東京都目黒区下目黒2丁目9番3号 萬有 製薬株式会社目黒事業所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式[I] 【化1】 [式中、R は水素原子又は低級アルキル基を示す]で表
    される化合物又はその薬学的に許容されうる塩。
  2. 【請求項2】ケトミウム(Chaetomium )属
    に属し、式[II] 【化2】 で表される化合物を産生する能力を有する微生物又はそ
    の変異株を培養し、その培養物から式[II]で表され
    る化合物を採取した後、必要に応じてRが低級アルキル
    基である化合物に変換することを特徴とする、一般式
    [I]で表される化合物の製造法。
  3. 【請求項3】式[II]で表される化合物を産生する能
    力を有する微生物が、ケトミウム ベネズエレンセ(C
    haetomium venezuelense )又
    はその変異株である請求項2記載の製造法。
  4. 【請求項4】一般式[I]で表される化合物又はその薬
    学的に許容されうる塩を有効成分とする抗真菌剤。
  5. 【請求項5】式[II]で表される化合物を産生する能
    力を有することを特徴とするケトミウム(Chaeto
    mium)属に属する微生物。
  6. 【請求項6】ケトミウム(Chaetomium)属に
    属する微生物が、ケトミウム ベネズエレンセ( Ch
    aetomium venezuelense )であ
    る請求項5記載の微生物。
  7. 【請求項7】ケトミウム(Chaetomium)属に
    属する微生物が、ケトミウム ベネズエレンセ F54
    753(Chaetomium venezuelen
    se F54753)又はその変異株である請求項5記
    載の微生物。
JP10089230A 1998-03-17 1998-03-17 抗真菌性物質be−54753及びその製造法 Pending JPH11269124A (ja)

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JP10089230A Pending JPH11269124A (ja) 1998-03-17 1998-03-17 抗真菌性物質be−54753及びその製造法

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JP (1) JPH11269124A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004114342A1 (en) * 2003-06-26 2004-12-29 Ekolite Co., Inc An indicator displaying the electrical appliances performance and preparation method thereof

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