JPH11265016A - カメラのファインダ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】結像面近傍に塵埃が侵入することがなく、見え
具合のよい、しかも、簡単な構造を有するファインダ装
置を提供する。 【構成】本発明のカメラのファインダ装置は、被写体か
らの反射光を結像面に結像させる対物レンズ１，２と、
結像面３ａに結像した像を正立正像に変換して接眼レン
ズ４に導くポロプリズム３と、結像面３ａを挟んで上記
対物レンズ２とポロプリズム３の光路外周部を覆う管状
の弾性部材５と、上記弾性部材５の外周を変形させるこ
とによりファインダの視野画面を規定する規定レバー
６，７とを具備しており、ファインダ光路上の上記結像
面３ａの外周部が上記弾性部材５によって覆われるの
で、塵埃の侵入が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、カメラのファイン
ダ装置の構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、カメラのファインダ装置におい
て、塵埃の侵入を防止したものとして、実開平１−１２
５４２８号公報に開示の実像式ファインダ装置は、ポロ
プリズムを用いたファインダ装置であって、ファインダ
光学系の結像面周りを密閉構造にし、塵埃の侵入を防止
するものである。本ファインダ装置では結像面周りに塵
埃が侵入せず、ファインダの見え具合の劣化が防止でき
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の実開
平１−１２５４２８号公報に開示の実像式ファインダ装
置は、ファインダ結像面の前方に透明保護部材を配置し
て、上記保護部材をポロプリズムの支持枠に固定し、結
像面を含む保護部材とポロプリズムの入射面との空間を
略密閉構造としている。このファインダ装置は、上記支
持枠が設けられているにも関わらず、さらに上記透明保
護部材を取り付けて密閉構造にする必要があり、構造が
複雑化するとともにコスト的にも不利となっている。

【０００４】本発明は、上述の不具合を解決するために
なされたものであり、塵埃の侵入が防止可能でその構造
が簡単なカメラのファインダ装置を提供することを目的
とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１記載の
カメラのファインダ装置は、ファインダ光路中の少なく
とも一部において、その光路外周部を覆う管状の弾性手
段を具備し、上記ファインダの光路外周部を上記管状の
弾性手段によって覆うことによって、上記光路内に塵埃
が侵入するのを防止している。

【０００６】本発明の請求項２記載のカメラのファイン
ダ装置は、複数の光学素子と、上記複数の光学素子のう
ち、少なくとも隣接する光学素子同士を結合してファイ
ンダ光路中の少なくとも一部において、その光路外周部
を覆う管状の弾性手段とを具備し、上記ファインダの光
路外周部を上記管状の弾性手段によって覆うことによっ
て、上記光路内に塵埃が侵入するのを防止している。

【０００７】本発明の請求項３記載のカメラのファイン
ダ装置は、請求項１、または、２記載のカメラのファイ
ンダ装置において、上記管状の弾性手段は、上記ファイ
ンダ光路に対して少なくとも縦方向に変形可能である。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて説明する。図１は、本発明の一実施の形態のフ
ァインダ装置の斜視図である。また、図２は該ファイン
ダ装置の縦断面図である。本ファインダ装置は、画面サ
イズ切り換え操作手段の切り換え操作に応じて、ファイ
ンダの通常視野画面サイズを該画面サイズより縦方向が
短い、横長のパノラマ画面サイズ対応のパノラマ視野画
面サイズに切り換え可能なカメラのファインダ装置であ
る。

【０００９】本装置の構成は、被写体光を取り込み、そ
の被写体の倒立逆像を結像面３ａ上に結像させる光学素
子である対物レンズ１，２と、上記結像面３ａを有し、
結像面３ａの像を接眼レンズ４に対して正立正像に変換
する正立正像変換手段（光学素子）であるポロプリズム
３と、上記接眼レンズ４と、上記結像面３ａの近傍に配
設される通常画面サイズのファインダ視野画面を規定す
るノーマル視野枠１０と、一方がポロプリズム３の結像
面３ａ回りと他方が対物レンズ２の外周にそれぞれ密着
して固定され、結像面３ａを挟む上記対物レンズ２とポ
ロプリズム３の光路外周部を覆う部材であって、中央部
が撓みにより弾性変形可能な管状の弾性部材（弾性手
段、例えば、ゴム材料からなる）５と、上記弾性部材５
の所定の中央部を外方から挟持しており、上記弾性部材
５を上下（縦）方向に変形させる腕部６ａ，７ａを有
し、装置本体に固着された支持軸８に回動自在に支持さ
れている画面サイズ規定手段である規制レバー６，７
と、画面サイズ切り換え手段であって、上記規制レバー
６，７の傾斜駆動溝６ｂ，７ｂにその駆動部９ａが嵌入
する切り換え操作部材９とで構成されている。

【００１０】なお、上記操作部材９は図示しないガイド
機構によりファインダ光軸Ｏと平行方向に移動可能とす
る。従って、操作部材９の移動操作により、規制レバー
６，７が回動し、腕部６ａ，７ａが上下方向に移動す
る。その移動によって弾性部材５の縦方向の幅が変化す
る。

【００１１】図３は、上記操作部材９を前方に移動さ
せ、腕部６ａ，７ａを開いた状態にしたときの結像面部
のファインダ光軸Ｏ方向から見た縦断面を示したもので
ある。この状態では、視野画面サイズとしては、視野枠
１０で規制されたノーマル画面サイズ対応の視野画面Ｇ
A （開口寸法Ａ×Ｂ）となる。一方、図４は、上記操作
部材９を後方に移動させ、腕部６ａ，７ａを閉じ、弾性
部材５を挟圧したときの結像面部の縦断面を示したもの
である。この状態では、画面サイズとしては、弾性部材
５でその上下（縦方向）が規制されたパノラマ画面サイ
ズ対応のパノラマ視野画面ＧC （開口寸法Ｃ×Ｄ）とな
る。

【００１２】以上のように構成された本実施の形態のフ
ァインダ装置においては、対物レンズ１，２を介して取
り込まれた被写体光は、ポロプリズム３の結像面３ａ上
に倒立逆像として結像する。そして、該倒立像は、ポロ
プリズム３を介して正立正像として接眼レンズ４より観
察される。

【００１３】今、撮影画面は通常画面サイズであると
し、そこで、画面サイズを通常画面サイズからパノラマ
画面サイズに切り換える場合、上記ファインダ装置の切
り換え操作部材９を前方に移動させる。その移動により
規制レバー６，７の腕部６ａ，７ａが弾性部材５を挟圧
するように作用し、図３の状態から図４のように狭めら
れたパノラマ画面サイズ対応の細長いパノラマ視野画面
ＧC に変化する。更に、再び通常画面ＧA に戻す場合
は、操作部材９を後退させて、規制レバー６，７を開
き、視野枠はノーマル画面サイズ対応の視野画面ＧA
（図３参照）とする。

【００１４】以上、述べたように本実施の形態のファイ
ンダ装置は、弾性部材５により撮影画面サイズに対応し
た視野枠の大きさを設定することができるが、更に、被
写体像の結像面３ａと対物レンズ２との間の空間が上記
弾性部材５によりシールされていることから、外部から
の塵埃等の侵入が防止される。従って、塵埃等の侵入に
よる見え具合の劣化も生じない。

【００１５】また、弾性部材５は、対物レンズ２とポロ
プリズム３との間の光路を外部と遮断しているが、この
光路間が伸縮しても上述の遮断機能は保持される。つま
り、弾性部材５は、上記光路の光軸方向へも撓未可能に
なっている。

【００１６】

【発明の効果】上述のように本発明のファインダ装置
は、上記管状の弾性部材により一部の光路外周部が覆わ
れるので上記光路内部への塵埃の侵入が容易に防止でき
る。さらに、覆う部材が上記管状の弾性部材であること
から光路外周部が変化する状態にあっても対応すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態を示すファインダ装置の
斜視図。

【図２】上記図１のファインダ装置の縦断面図。

【図３】上記図１のファインダ装置の結像面部の断面図
であって、通常撮影画面サイズに対応するノーマル視野
画面を示す。

【図４】上記図１のファインダ装置の結像面部の断面図
であって、パノラマ撮影画面サイズに対応するパノラマ
視野画面を示す。

【符号の説明】

１，２……対物レンズ（光学素子） ３ ……ポロプリズム（正立正像変換素子，光学素
子） ５ ……管状の弾性部材（管状の弾性手段）

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ファインダ光路中の少なくとも一部にお
   いて、その光路外周部を覆う管状の弾性手段を具備する
   ことを特徴とするカメラのファインダ装置。
2. 【請求項２】 複数の光学素子と、 上記複数の光学素子のうち、少なくとも隣接する光学素
   子同士を結合してファインダ光路中の少なくとも一部に
   おいて、その光路外周部を覆う管状の弾性手段と、 を具備することを特徴とするカメラのファインダ装置。
3. 【請求項３】 上記管状の弾性手段は、上記ファインダ
   光路に対して少なくとも縦方向に変形可能であることを
   特徴とする請求項１、または、２記載のカメラのファイ
   ンダ装置。