JPH11262974A - 銅張積層板の製造方法及びこれを用いたプリント配線板、多層プリント配線板 - Google Patents

銅張積層板の製造方法及びこれを用いたプリント配線板、多層プリント配線板

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JPH11262974A
JPH11262974A JP6694398A JP6694398A JPH11262974A JP H11262974 A JPH11262974 A JP H11262974A JP 6694398 A JP6694398 A JP 6694398A JP 6694398 A JP6694398 A JP 6694398A JP H11262974 A JPH11262974 A JP H11262974A
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copper
clad laminate
silicone oligomer
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copper foil
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JP6694398A
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English (en)
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Mare Takano
希 高野
Tomio Fukuda
富男 福田
Michitoshi Arata
道俊 荒田
Kenichi Tomioka
健一 富岡
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Showa Denko Materials Co Ltd
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微細回路加工工程時や多層化成形時等に優れ
た樹脂と銅箔の接着性を発現する銅張積層板の製造方法
及びそれを用いたプリント配線板、多層配線板を提供す
る。 【解決手段】 基材に樹脂を含浸し加熱、乾燥して得ら
れるプリプレグを少なくとも1枚以上積層し、さらにそ
の両面若しくは片面に銅箔を配置し加熱、加圧して銅張
積層板を製造する方法において、予め3次元架橋させた
シリコーンオリゴマで処理した銅箔を用いて銅張積層板
を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、銅張積層板の製造
方法及びそれを用いたプリント配線板、多層プリント配
線板に関する。
【0002】
【従来の技術】銅張積層板は、樹脂を含浸した基材(以
下、プリプレグと称す)を所定枚数積層してその片面又
は両面に銅箔を配置して平行熱盤で加熱加圧成形して製
造する。このようにして成形した銅張積層板は、エッチ
ング等により回路加工を施し、そのままプリント配線板
として使用される場合と、このプリント配線板を内層基
板としてこの両側にさらにプリプレグを積層しその外側
に金属箔を配置して平行熱盤で加熱加圧し、多層プリン
ト配線板を形成する場合がある。
【0003】一般に銅箔が樹脂と接する面は、樹脂との
接着性を向上させる目的で、数μm程度の凸凹形状に粗
化された形状となっており、さらには防錆処理や場合に
よってはカップリング剤等で処理されている。
【0004】パーソナルコンピュータや携帯電話等の情
報端末機器に搭載されるプリント配線板には、MPUを
搭載するプラスチックパッケージや各種モジュール用途
のプリント配線板を中心に大容量の情報を高速に処理す
ることが求められており、信号処理の高速化や低伝送損
失化が必要になっている。そして、これらの大容量の情
報を処理するためプリント配線板の配線密度も高密度化
が進み、さらには表層に1〜4層程度のビルドアップ層
を形成し、直径0.2mm以下の小径IVHが付いた多
層プリント配線板が主流となりつつあり、これまで以上
の微細配線が要求されるようになった。具体的には、樹
脂材料として、高速処理のために低誘電率(低εr)材
料が、低伝送損失化のために低誘電正接(低tanδ)
材料が、そして高多層品やMPU回りのパッケージ分野
では優れた接続信頼性を確保するために高Tg材料が要
求されている。一方、使用する銅箔も絶縁層間距離の確
保やインピーダンスコントロールの重要性から、粗化形
状が小さくなっている(ロープロファイル化)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】低誘電率樹脂や低誘電
正接樹脂は極性基が非常に少なく、また、高Tg樹脂は
硬くて脆い特性を有する等により、いずれの樹脂材料と
も銅箔との接着性が低下する傾向にある。また、銅箔粗
化面のロープロファイル化により、この傾向はさらに助
長されている。このような接着性の低さは、今後ますま
す必要となるライン/スペース=30μm/30μm以下
の微細回路加工時や多層化成形時の銅箔のラインスイミ
ングやライン剥離、断線等により顕在化し、さらにはプ
リント配線板としての耐熱性の低下にも直接影響する。
【0006】銅箔と樹脂の接着性を向上させる手法とし
ては、特開平5−51433号公報や特開平5−271
386号公報のように樹脂材料による改良があるが、樹
脂組成が限定されるため誘電特性の向上や高Tg化が困
難となる。また、特開昭54−48879号公報のよう
なカップリング剤等による銅箔処理が以前から行なわれ
てきたが、ここ数年使用され始めている低誘電率樹脂材
料のような極性基の少ない樹脂系や高Tg樹脂材料のよ
うな硬くて脆い樹脂系では市販のカップリング剤で処理
した程度の樹脂との化学的結合の強化では従来のFR−
4材の接着性よりも劣り、銅箔のロープロファイル化と
も相俟って、ますます低下する傾向を示している。
【0007】本発明は、上記従来技術の問題点を解消
し、高密度化に対応する微細回路加工工程時や多層化成
形時等に優れた樹脂と銅箔の接着性を発現する銅張積層
板の製造方法及びそれを用いたプリント配線板、多層プ
リント配線板を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、基材に樹脂を
含浸し加熱、乾燥して得られるプリプレグを少なくとも
1枚以上積層し、さらにその両面若しくは片面に銅箔を
配置し加熱、加圧して銅張積層板を製造する方法におい
て、予め3次元架橋させたシリコーンオリゴマで処理し
た銅箔を用いる銅張積層板の製造方法である。そして、
予め3次元架橋させたシリコーンオリゴマが分子内に含
有するシロキサン単位として、(1)3官能性(RSi
3/2)或いは4官能性(SiO4/2)シロキサン単位を
1種類以上含有する、(2)2官能性(R2SiO2/2
と4官能性(SiO4/2)、(3)3官能性(RSiO
3/2)と4官能性(SiO4/2)、(4)2官能性(R2
SiO2/2)と3官能性(RSiO3/2)、(5)2官能
性(R2SiO2/2)と3官能性(RSiO3/2)及び4
官能性(SiO4/2)からなると好ましい銅張積層板の
製造方法であり、また、シリコーンオリゴマが分子内に
含有する4官能性(SiO4/2)シロキサン単位が全体
の15mol%以上であると好ましい銅張積層板の製造
方法である。さらに、シリコーンオリゴマで処理する際
に,シランカップリング剤を併用、若しくはシリコーン
オリゴマで処理した後,シランカップリング剤で処理す
ると好ましい銅張積層板の製造方法である。そして、本
発明は、上記で得られた銅張積層板を回路加工して得ら
れたプリント配線板である。また、プリント配線板を内
層基材として用いた多層配線板である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳述する。
本発明で用いられる銅箔は、金属箔張り積層板や多層印
刷配線板を製造する際に用いられるものであれば、その
組成や形状等は特に制限されず、通常積層板に用いられ
ている5〜200μmのものを使用できる。また、ニッ
ケル、ニッケル−リン、ニッケル−スズ合金、ニッケル
−鉄合金、鉛、鉛−スズ合金等を中間層とし、この両面
に0.5〜15μmの銅層と10〜300μmの銅層を
設けた3層構造の複合箔あるいはアルミニウムと銅箔を
複合した複合箔を用いることができる。予め3次元架橋
させたシリコーンオリゴマで処理される銅箔の表面状態
や処理状態は特に制限はなく、粗化表面にシランカップ
リング剤等を含んだ表面処理剤で処理されたものでもか
まわないが、粗化表面にシリコーンオリゴマと反応でき
る水酸基等が存在するとより好ましく、また粗化形状が
小さい(ロープロファイル)系ではその効果を発現しや
すい。
【0010】ここでシリコーンオリゴマとは、重合体の
中でシロキサン単位の重合度が2〜70程度のものをい
う。2官能性、3官能性、4官能性シロキサン単位のR
2SiO2/2、RSiO3/2、SiO4/2は、それぞれ次の
ような構造を意味する。 ここで、Rは同じか又は別な有機基であり、具体的にメ
チル基、エチル基、フェニル基、ビニル基等を例示する
ことができる。
【0011】銅箔に処理されるシリコーンオリゴマは、
予め3次元架橋しておりその分子量や骨格等に特に制限
はない。粗化表面もしくは表面の水酸基等と反応する官
能基は特に制限はないが、アルコキシル基やシラノール
基等が一般的であり好ましい。また、シリコーンオリゴ
マは分子内に2官能性や3官能性或いは4官能性シロキ
サン単位を1種類以上含有していることが好ましく、更
には4官能性シロキサン単位がシリコーンオリゴマ全体
の15mol%以上であるとより好ましい。
【0012】シリコーンオリゴマの処理液や処理条件等
の銅箔への処理方法は特に制限されないが、銅箔に対す
る付着量は0.01重量%〜10.00重量%の範囲が
好ましい。0.01重量%未満では界面接着性向上の効
果は得にくく,10.00重量%以上では耐熱性等が低
下する。また、銅箔に処理する際の処理液は、シリコー
ンオリゴマに加えて各種溶剤やシランカップリング剤等
を含めた添加剤を配合してもよい。シランカップリング
剤としては、一般にエポキシシラン系、アミノシラン
系、カチオニックシラン系、ビニルシラン系、アクリル
シラン系、メルカプトシラン系及びこれらの複合系等が
任意の付着量で多々用いられる。更に、上記処理液で処
理した銅箔の表面にシランカプリング剤を処理してもよ
く、その際のシランカップリング剤の種類や処理条件は
特に限定しないが、シランカップリング剤の付着量は
5.00重量%以下が好ましい。
【0013】本発明で用いる銅張積層板用の樹脂は特に
限定されず、例えばエポキシ樹脂系、ポリイミド樹脂
系、トリアジン樹脂系、フェノール樹脂系、メラミン樹
脂系、これら樹脂の変性系等が用いられる。また、これ
らの樹脂は2種類以上を併用してもよく、必要に応じて
各種溶剤溶液としてもかまわない。溶剤としては、アル
コール系、エーテル系、ケトン系、アミド系、芳香族炭
化水素系、エステル系、ニトリル系等どのようなもので
もよく、数種類を併用した混合溶剤を用いることもでき
る。
【0014】硬化剤としては、従来公知の種々のものを
使用することができ、例えば樹脂としてエポキシ樹脂を
用いる場合には、ジシアンジアミド、ジアミノジフェニ
ルメタン、ジアミノジフェニルスルフォン、無水フタル
酸、無水ピロメリット酸、フェノールノボラックやクレ
ゾールノボラック等の多官能性フェノール等をあげるこ
とができる。しばしば、樹脂と硬化剤との反応等を促進
させる目的で促進剤が用いられる。促進剤の種類や配合
量は特に限定するものではなく、例えばイミダゾール系
化合物、有機リン系化合物、第3級アミン、第4級アン
モニウム塩等が用いられ、2種類以上を併用してもよ
い。
【0015】本発明で用いる銅箔を配置した銅張積層板
のプレス条件は特に制約はなく、一般に樹脂が溶融した
後硬化可能な温度・時間で、使用する基材に溶融した樹
脂が含浸する圧力等であればよい。具体的には、通常温
度は、130〜180℃の範囲で、場合によっては10
0〜250℃の範囲で、また圧力は、通常0.5〜6M
Paの範囲で、場合によっては0.1〜20MPaの範
囲で、プレス機の能力、目的の積層板の厚さ等により適
宜選択される。
【0016】以上で述べた本発明によれば、銅箔に予め
適度に3次元架橋したシリコーンオリゴマで処理するた
め銅張積層板や多層プリント配線板にした場合に、従来
の薄くてリジッドな銅箔/樹脂の接着層に対して、適度
に3次元架橋したシリコーンオリゴマ層が効率よく銅箔
/樹脂の界面でクッション的な役割をはたし、界面に発
生する歪みを緩和させ、樹脂が本来有している優れた接
着性を引き出すことができる。この傾向は、ロープロフ
ァイル化した面でも同様である。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。
【0018】(実施例1)撹拌装置、コンデンサ及び温
度計を備えたガラスフラスコに、テトラメトキシシラン
を40g、メタノールを93g配合した溶液に、酢酸を
0.47g、蒸留水を18.9g配合後50℃で8時間
撹拌し、シリコーンオリゴマを合成した。得られたシリ
コーンオリゴマのシロキサン繰り返し単位の平均は20
であった(GPCによる数平均分子量から換算、以下同
じ)。このシリコーンオリゴマ溶液にメタノールを加え
て、固形分1重量%の処理液を作製した。
【0019】(実施例2)実施例1と同様に、トリメト
キシメチルシランを40g、メタノールを93g配合し
た溶液に、酢酸を0.53g、蒸留水を15.8g配合
後50℃で8時間撹拌し、シリコーンオリゴマを合成し
た。得られたシリコーンオリゴマのシロキサン繰り返し
単位の平均は15であった。このシリコーンオリゴマ溶
液にメタノールを加えて、固形分1重量%の処理液を作
製した。
【0020】(実施例3)実施例1と同様に、ジメトキ
シジメチルシランを34g、テトラメトキシシランを8
g、メタノールを98g配合した溶液に、酢酸を0.6
0g、蒸留水を14.0g配合後50℃で8時間撹拌
し、シリコーンオリゴマを合成した。得られたシリコー
ンオリゴマのシロキサン繰り返し単位の平均は28であ
った。このシリコーンオリゴマ溶液にメタノールを加え
て、固形分1重量%の処理液を作製した。
【0021】(実施例4)実施例1と同様に、ジメトキ
シジメチルシランを20g、テトラメトキシシランを2
5g、メタノールを105g配合した溶液に、酢酸を
0.60g、蒸留水を17.8g配合後50℃で8時間
撹拌し、シリコーンオリゴマを合成した。得られたシリ
コーンオリゴマのシロキサン繰り返し単位の平均は30
であった。このシリコーンオリゴマ溶液にメタノールを
加えて、固形分1重量%の処理液を作製した。
【0022】(実施例5)実施例1と同様に、トリメト
キシメチルシランを20g、テトラメトキシシランを2
2g、メタノールを98g配合した溶液に、酢酸を0.
52g、蒸留水を18.3g配合後50℃で8時間撹拌
し、シリコーンオリゴマを合成した。得られたシリコー
ンオリゴマのシロキサン繰り返し単位の平均は25であ
った。このシリコーンオリゴマ溶液にメタノールを加え
て、固形分1重量%の処理液を作製した。
【0023】(実施例6)実施例1と同様に、ジメトキ
シジメチルシランを10g、トリメトキシメチルシラン
を10g、テトラメトキシシランを20g、メタノール
を93g配合した溶液に、酢酸を0.52g、蒸留水を
16.5g配合後50℃で8時間撹拌し、シリコーンオ
リゴマを合成した。得られたシリコーンオリゴマのシロ
キサン繰り返し単位の平均は23であった。このシリコ
ーンオリゴマ溶液にメタノールを加えて、固形分1重量
%の処理液を作製した。
【0024】(実施例7)実施例4で得られたシリコー
ンオリゴマ溶液に、シランカップリング剤としてγ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン(A−187、
日本ユニカー株式会社製商品名)とメタノールを加え
て、固形分1重量%の処理液を作製した。
【0025】次に、実施例1〜7で作製した処理液を、
厚さ18μmの電解銅箔の粗化面(粗さ:Ra(中心線
平均粗さ)0.8μm、Rz(十点平均粗さ)3.7μ
m)に塗布後、120℃で加熱乾燥してシリコーンオリ
ゴマを粗化表面に付着させた銅箔を得た。シリコーンオ
リゴマの付着量は0.10重量%であった。
【0026】(実施例8)実施例4で処理した銅箔の粗
化表面(粗さ:Ra0.8μm,Rz3.7μm)に、
シランカップリング剤としてγ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン(A−187、日本ユニカー株式会
社製商品名)を固形分で0.5重量%、酢酸を0.5重
量%含有する処理液を塗布し、120℃で加熱乾燥した
銅箔を得た。シランカプリング剤の付着量は0.06重
量%であった。
【0027】(実施例9)実施例4で作製した処理液
を、予め粗化面にγ−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン(A−187、日本ユニカー株式会社製商品
名)が0.05重量%付着した厚さ18μmの電解銅箔
の粗化面(粗さ:Ra0.8μm,Rz3.7μm)に
塗布後、120℃で加熱乾燥してシリコーンオリゴマを
粗化表面に付着させた銅箔を得た。シリコーンオリゴマ
の付着量は0.05重量%であった。
【0028】(実施例10)実施例4で作製した処理液
を、厚さ18μmの電解銅箔の粗化面(粗さ:Ra0.
2μm、Rz2.1μm)に塗布後、120℃で加熱乾
燥した銅箔を得た。シリコーンオリゴマの付着量は0.
09重量%であった。
【0029】(比較例1)実施例1〜実施例9で使用し
た粗化面が未処理の厚さ18μm電解銅箔(粗さ:Ra
0.8μm,Rz3.7μm)を用いた。
【0030】(比較例2)実施例10で使用した粗化面
が未処理の厚さ18μm電解銅箔(粗さ:Ra0.2μ
m,Rz2.1μm)を用いた。
【0031】(比較例3)銅箔として、粗化面に実施例
9で使用したγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン(A−187、日本ユニカー株式会社製商品名)が
0.1重量%付着した厚さ18μmの電解銅箔(粗さ:
Ra0.8μm,Rz3.7μm)を用いた。
【0032】(比較例4)シリコーンオリゴマ処理液の
かわりに,エポキシ変性シリコーンオイル(KF10
1、信越化学工業株式会社製商品名)を固形分で1.0
重量%含有する溶液を作製し、この処理液を厚さ18μ
mの電解銅箔の粗化面(粗さ:Ra0.8μm、Rz
3.7μm)に塗布後、120℃で加熱乾燥してシリコ
ーンオイルを粗化表面に付着させた銅箔を得た。シリコ
ーンオイルの付着量は0.20重量%であった。
【0033】以下に示すエポキシ樹脂ワニスを厚さ0.
2mmのガラス布(坪量210g/m2)に含浸後、1
40℃で5〜10分加熱乾燥して樹脂分41重量%のプ
リプレグを得た。このプリプレグ4枚を重ね、その両側
に実施例1〜10、比較例1〜4で得られた銅箔を重
ね、170℃、90分、4.0MPaのプレス条件で両
面銅張積層板を作製した。 臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂 100重量部 (エポキシ当量:530) ジシアンジアミド 4重量部 2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.5重量部 上記化合物をメチルエチルケトン及びエチレングリコー
ルモノメチルエーテル(50重量%)に溶解し、不揮発
分70重量%のワニスを作製した。
【0034】得られた両面銅張積層板について、常態、
150℃及び塩酸処理後の銅箔接着性と耐熱性を評価し
た。その結果を表1に示す。
【0035】試験片はすべて銅箔を1mm巾のラインに
エッチングしたものを使用した。各条件での銅箔の接着
性は引張試験により評価した。銅箔ラインの端部を試験
機のチャックに固定し、90°方向の引き剥がし強さを
測定した。引張速度は50mm/分とした。150℃で
の測定は,試験片を引張試験機付属の高温槽に5分放置
後に行った。塩酸処理は、30℃の18重量%の塩酸水
溶液に30分浸漬した。
【0036】
【表1】 実施例 銅箔接着性(KN/m) 常態 150℃ 塩酸処理後 実施例 1 1.30 0.53 1.24 実施例 2 1.28 0.55 1.25 実施例 3 1.31 0.58 1.23 実施例 4 1.33 0.60 1.22 実施例 5 1.30 0.54 1.26 実施例 6 1.29 0.52 1.21 実施例 7 1.31 0.59 1.23 実施例 8 1.35 0.62 1.26 実施例 9 1.25 0.52 1.20 実施例10 1.12 0.51 0.99 比較例 1 1.00 0.40 0.95 比較例 2 0.80 0.25 0.71 比較例 3 1.15 0.45 1.10 比較例 4 0.55 0.17 0.27
【0037】以上の結果から、次のことが分かる。比較
例1、2は銅箔の粗化面が未処理の状態であり、比較例
1は、比較例2より表面粗さが大きい銅箔を使用した場
合であり、表面粗さが小さい比較例2より接着性が大き
い。また、未処理の場合塩酸処理後の接着性が低下す
る。比較例3は、銅箔の粗化面にシランカップリング剤
処理を行ったものであり、同じ銅箔の比較例1と比べ接
着性は高くなっている。一方、本発明の予め3次元架橋
させたシリコーンオリゴマで処理した銅箔を用いた実施
例は、シランカップリング処理した比較例3に比べ、常
態、150℃、塩酸処理後のいずれの場合でも接着性が
高い。また、実施例10の表面粗さの小さい銅箔を用い
た場合でも、良好な接着性を示す。この様に実施例1〜
10は、常態の接着性が高く、150℃時及び塩酸処理
後の接着性の劣化が少ない。
【0038】
【発明の効果】本発明の銅張積層板の製造方法により得
られる銅張積層板、プリント配線板、多層プリント配線
板は、加熱時及び塩酸処理後の銅箔接着性に優れるため
微細回路加工性が向上しロープロファイルの銅箔の使用
も可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 富岡 健一 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館研究所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材に樹脂を含浸し加熱、乾燥して得ら
    れるプリプレグを少なくとも1枚以上積層し、さらにそ
    の両面若しくは片面に銅箔を配置し加熱、加圧して銅張
    積層板を製造する方法において、予め3次元架橋させた
    シリコーンオリゴマで処理した銅箔を用いることを特徴
    とする銅張積層板の製造方法。
  2. 【請求項2】 シリコーンオリゴマが分子内に3官能性
    (RSiO3/2)或いは4官能性(SiO4/2)シロキサ
    ン単位を1種類以上含有する請求項1に記載の銅張積層
    板の製造方法(式中,R基は同じか又は別異な有機基で
    ある)。
  3. 【請求項3】 シリコーンオリゴマが分子内に含有する
    シロキサン単位として2官能性(R2SiO2/2)と4官
    能性(SiO4/2)からなる請求項1に記載の銅張積層
    板の製造方法(式中,R基は同じか又は別異な有機基で
    ある)。
  4. 【請求項4】 シリコーンオリゴマが分子内に含有する
    シロキサン単位として3官能性(RSiO3/2)と4官
    能性(SiO4/2)からなる請求項1に記載の銅張積層
    板の製造方法(式中,R基は同じか又は別異な有機基で
    ある)。
  5. 【請求項5】 シリコーンオリゴマが分子内に含有する
    シロキサン単位として2官能性(R2SiO2/2)と3官
    能性(RSiO3/2)からなる請求項1に記載の銅張積
    層板の製造方法(式中,R基は同じか又は別異な有機基
    である)。
  6. 【請求項6】 シリコーンオリゴマが分子内に含有する
    シロキサン単位として2官能性(R2SiO2/2)と3官
    能性(RSiO3/2)及び4官能性(SiO4/2)からな
    る請求項1に記載の銅張積層板の製造方法(式中,R基
    は同じか又は別異な有機基である)。
  7. 【請求項7】 シリコーンオリゴマが分子内に含有する
    4官能性(SiO4/2)シロキサン単位が全体の15m
    ol%以上である請求項3、請求項4または請求項6の
    いずれかに記載の銅張積層板の製造方法(式中,R基は
    同じか又は別異な有機基である)。
  8. 【請求項8】 シリコーンオリゴマで処理する際に,シ
    ランカップリング剤を併用することを特徴とする請求項
    1ないし請求項7のいずれかに記載の銅張積層板の製造
    方法。
  9. 【請求項9】 シリコーンオリゴマで処理した後、シラ
    ンカップリング剤で処理することを特徴とする請求項1
    ないし請求項7のいずれかに記載の銅張積層板の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし請求項9のいずれかに
    記載の銅張積層板の製造方法により得られた銅張積層板
    を回路加工して得られたプリント配線板。
  11. 【請求項11】 請求項10により得られたプリント配
    線板を内層基材として用いた多層プリント配線板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003055486A (ja) * 2001-05-24 2003-02-26 Hitachi Chem Co Ltd プリプレグ及び積層板
JP2008111188A (ja) * 2007-09-25 2008-05-15 Hitachi Chem Co Ltd プリント配線板用の銅箔
JP2019075461A (ja) * 2017-10-16 2019-05-16 日立化成株式会社 配線基板、ストレッチャブルデバイス、配線基板形成用積層板、及び配線基板を製造する方法

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