JP2904311B2 - 印刷配線板用プリプレグ、樹脂ワニス及び樹脂組成物とそれらを用いて作製される印刷配線板用積層板 - Google Patents

印刷配線板用プリプレグ、樹脂ワニス及び樹脂組成物とそれらを用いて作製される印刷配線板用積層板

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JP2904311B2
JP2904311B2 JP9504302A JP50430297A JP2904311B2 JP 2904311 B2 JP2904311 B2 JP 2904311B2 JP 9504302 A JP9504302 A JP 9504302A JP 50430297 A JP50430297 A JP 50430297A JP 2904311 B2 JP2904311 B2 JP 2904311B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、多層印刷配線板を含む印刷配線板の製造に
用いられるプリプレグ及び樹脂ワニスの製造方法に関す
る。また、本発明は、印刷配線板の製造に用いられる樹
脂組成物に関する。更に、本発明は、上記方法によって
得られるプリプレグ、樹脂ワニス又は上記樹脂組成物を
用いて製造される印刷配線板用積層板に関する。
背景技術 電子機器の小型化・高性能化に伴い、印刷配線板に用
いられる積層板においては、高多層化、薄型化、スルー
ホールの小径化及び穴間隔の減少などによる高密度化が
進んでいる。このため、積層板の耐熱性やドリル加工
性、絶縁特性等に対する要求はますます厳しくなってき
ている。
積層板は、通常、基材に樹脂ワニスを含浸させ、乾燥
させて得られるプリプレグを所定枚数積層し、片側また
は両側に金属箔を配置して平行熱盤で加熱加圧すること
により製造される。また、多層印刷配線板は、通常、両
側が金属箔である積層板に回路加工を施した内層用印刷
配線板の両側にプリプレグを積層し、その外側に金属箔
を配置して平行熱盤で加熱加圧することにより製造され
る。
耐熱性や絶縁特性を向上させる手法としては、従来か
ら積層板用樹脂の高Tg(ガラス転移温度)化等による樹
脂硬化物物性の改良が広く行われてきた。しかしなが
ら、上記特性を十分に満足させるためには、樹脂の改良
だけでは不十分となってきた。
また、樹脂の改良と並行して、基材/樹脂界面の接着
性の向上を目的とした検討も古くから行われている。特
に、積層板の耐湿耐熱性やドリル加工性、絶縁特性及び
耐電食性は、この界面接着性の良否が直接影響するた
め、界面制御は非常に重要な技術となっている。
また、その他の解決策の一つとして、無機充填剤を併
用する方法がある。無機充填剤は、増量剤としての効果
だけでなく、寸法安定性や耐湿耐熱性等の向上効果も目
的として使用されており、近年では特殊な充填剤を選択
することにより、高誘電率化や高放熱化、高強度化等の
優れた機能を付与することも検討されている。しかし、
通常、充填剤を樹脂ワニスに配合すると、充填剤は徐々
に沈降しはじめるため、塗工時に再度撹拌等を行い、充
填剤を分散させる必要がある。また、沈降が著しい場合
には、充填剤が容器の底に溜まり、凝集等により固まっ
てしまい、撹拌だけでは十分な分散は困難となる。ま
た、プリプレグを製造する際にも、充填剤はワニスタン
クや含浸タンク等のワニスがたまる部分に沈降し、更に
ロール等にも徐々に付着する。このため、プリプレグの
外観等は著しく低下する。また、充填剤の分散性が不均
一となるため、積層板とした場合に基材と樹脂との界
面、及び充填剤と樹脂との界面の接着性が低下し、ドリ
ル加工性や絶縁特性等が低下してしまう。
基材/樹脂界面の接着性を向上させる手法としては、
ガラス織布等の基材に予めカップリング剤等の表面処理
剤による処理を施す方法が一般的である。表面処理され
た基材に樹脂ワニスを含浸させた後、樹脂が半硬化する
ように乾燥させることによりプリプレグを作製する。こ
の乾燥工程で、基材表面の表面処理剤と樹脂の反応があ
る程度進行し、更に積層板や多層印刷配線板を成形する
際の加熱時にも進行して基材/樹脂間の接着性を高めて
いる。この接着性を更に高めるための手段として、シラ
ン系カップリング剤等の通常の表面処理剤が有する有機
官能基の種類や数を調整し、樹脂との反応性を高める方
法(特開昭63−230729号公報、特公昭62−40368号公
報)があるが、樹脂との反応性を高くするだけでは界面
にリジッドな薄い層ができるだけで、界面に生じる残留
応力等の低減は困難であり、接着性の顕著な向上は期待
できない。
界面の残留応力の低減も含めた改良手法としては、表
面処理剤に加えて低応力化のために長鎖のポリシロキサ
ンを併用するもの(特開平3−62845公報、特開平3−2
87869号公報)があるが、通常の処理条件では表面処理
剤と長鎖ポリシロキサンの反応性が非常に低いこと、ま
た一般的な長鎖ポリシロキサンは基材と反応するアルコ
キシル基を有していないこと、長鎖ポリシロキサンが有
するメチル基等の疎水性の影響によるプリプレグ基材へ
の含浸性の低下等により、界面の高接着性を発現するこ
とは非常に困難である。
一方、充填剤の分散性を向上させる手法としては、カ
ップリング剤等の表面処理剤により予め表面を処理した
充填剤を用いる方法がある。しかしながら、処理充填剤
はコストが高く、市販されている処理充填剤の種類も非
常に限られているため、各種樹脂配合系に適した処理充
填剤を選択するのは困難であった。一方、更なる機能性
向上を目的として、樹脂材料への充填剤の配合量は増加
する傾向にある。充填剤の配合量の増加に伴い、上記の
沈降やロール等への付着はますます顕著となり、これま
で以上に優れた分散性やチキソトロピー性が必要とな
る。これら特性を満足させことは、従来行われているカ
ップリング剤による処理方法では困難となってきてい
る。
また、充填剤を処理する場合、通常は表面処理剤の希
釈溶液等への浸漬、又はスプレーによる希釈溶液の噴霧
後、加熱乾燥させる。この乾燥工程は、次の2つの問題
を持っている。一つは、カップリング剤がオリゴマー化
して処理充填剤の表面に物理的吸着層を形成するという
ことである。もう一つは、充填剤が凝集するため、樹脂
ワニス等への配合時に微粉砕する必要があり、このため
充填剤の表面には不均一な処理層が残ってしまう。物理
的吸着層や不均一な処理層は、積層板とした場合に界面
の接着性を低下させる。
また、樹脂ワニス配合時に、直接カップリング剤を添
加する方法(特開昭61−272243号公報)がある。しか
し、市販されている通常のカップリング剤では、やはり
リジッドな薄い層の形成にとどまり、基板/樹脂界面の
接着性の向上は不十分である。一方、この方法によれ
ば、予め樹脂が配合されているため樹脂ワニスの粘度が
高く、充填剤の凝集はある程度回避できる。しかし、充
填剤/樹脂界面の接着性の観点からすると、カップリン
グ剤が選択的に充填剤表面に均一に配向することができ
ないため、十分な充填剤/樹脂界面の接着性を発現する
ことができないという難点がある。
図1に、一般的なシラン系カップリング剤で表面処理
された基材又は無機充填剤表面の理想的なモデル形態を
示す。基材又は無機充填剤1の表面に化学的に吸着した
シリコーン鎖2(基材又は無機充填剤との化学的な結合
によって吸着しているシリコーン鎖)がある程度の層を
形成し、樹脂層4との接着性を向上させている。3は化
学的に吸着したシリコーン鎖2の層の外側で物理的に吸
着されているシリコーン鎖(基材又は無機充填剤との化
学的な結合のないシリコーン鎖)である。しかしなが
ら、工業的に行われる基材や無機充填剤への表面処理は
極めて短時間で行われるため、図2に示すように多くの
欠陥を含んだ処理形態になっているといわれている。す
なわち、化学的に吸着したシリコーン鎖2も、基材又は
無機充填剤1の表面を均一に覆うにはいたっておらず、
樹脂層4へ溶け出しやすい物理的に吸着したシリコーン
鎖3も多く存在する。このような欠陥の多い化学的吸着
層では、本来の接着性は期待できない。逆に物理的吸着
層によって界面近傍の樹脂硬化物の不均一化や、低強度
化による接着性の低下を引き起こす可能性が高い。
このような問題に対する対策として、特開平1−2049
53号公報には、無機充填剤と反応するトリアルコキシル
基及び樹脂と反応する有機官能基を併せ持つ鎖状ポリシ
ロキサンで表面処理を行う方法が記載されている。しか
しながら、図3に示すように、鎖状ポリシロキサンの鎖
を長くした場合、メチル基等の疎水性基の配向等によ
り、化学的に吸着した長鎖ポリシロキサン鎖6が無機充
填剤表面に横向きとなる可能性が高く、樹脂層4への鎖
の入り込みは難しい。また、1分子の数か所で無機充填
剤に吸着するため、リジッドな層を形成しやすい。樹脂
内に侵入しても、鎖の周りを樹脂が取り囲むため、鎖の
長さに見合った界面の低応力化を実現するのは困難とな
る。また、物理的に吸着した長鎖ポリシロキサン鎖7は
大きな環状鎖5を形成しやすく、樹脂硬化物の物性低下
を引き起こしやすい。
発明の開示 本発明の目的は、基材や無機充填剤と樹脂との界面の
接着性と向上させるための新たな手段を提供することに
より、上記従来技術の問題点を解消し、ドリル加工性及
び絶縁特性に優れた積層板や多層印刷配線板を製造する
ことを可能にすることにある。
本発明者らは、基材や無機充填剤の表面処理剤とし
て、基材や無機充填剤がその構造上、又は吸湿などによ
り表面に有する水酸基と反応する官能基を有するシリコ
ーンオリゴマーを用いることにより、あるいは、そのよ
うなシリコーンオリゴマーによって処理された無機充填
剤を含む樹脂ワニスを新たな方法で作製することによ
り、上記従来技術の問題点を解決することができること
を見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至っ
た。
すなわち、本発明は、基材を、3官能性シロキサン単
位(RSiO3/2)(式中、Rは有機基であり、シリコーン
オリゴマー中のR基は互いに同一であってもよいし、異
なっていてもよい。)及び4官能性シロキサン単位(Si
O4/2)から選ばれる少なくとも1種類のシロキサン単位
を含有し、重合度が2〜70であり、末端に水酸基と反応
する官能基を1個以上有するシリコーンオリゴマーで処
理し、得られた処理基材に樹脂ワニスを含浸させた後乾
燥することからなる印刷配線板用プリプレグの製造方法
を提供するものである。
また、本発明は、上記の方法で得られたプリプレグを
複数枚重ね、更にその少なくとも一方の外面に金属箔を
重ね、加熱加圧することにより得られる印刷配線板用積
層板(以下、積層板(a)と呼ぶことがある。)を提供
するものである。
本発明は、更に、3官能性シロキサン単位(RSi
O3/2)(式中、Rは有機基であり、シリコーンオリゴマ
ー中のR基は互いに同一であってもよいし、異なってい
てもよい。)及び4官能性シロキサン単位(SiO4/2)か
ら選ばれる少なくとも1種類のシロキサン単位を含有
し、重合度が2〜70であり、末端に水酸基と反応する官
能基を1個以上有するシリコーンオリゴマーを溶剤に溶
解した処理液中で無機充填剤を表面処理し、次いで、そ
の表面処理した無機充填剤が入った処理液に樹脂材料を
直接配合することからなる印刷配線板用樹脂ワニスの製
造方法を提供する。
また、本発明は、上記の方法で得られた印刷配線板用
樹脂ワニスを含浸させた後乾燥させてプリプレグを製造
し、得られたプリプレグを複数枚重ね、更にその少なく
とも一方の外面に金属箔を重ね、加熱加圧することによ
り得られる印刷配線板用積層板(以下、積層板(b)と
呼ぶことがある。)を提供する。
本発明は、更に、樹脂材料、及び、前記シリコーンオ
リゴマーからなる印刷配線板用樹脂組成物(以下、印刷
配線板用樹脂組成物(A)又は樹脂組成物(A)と呼ぶ
ことがある。)を提供する。
また、本発明は、基材に上記の印刷配線板用樹脂組成
物(A)を含浸させた後乾燥させてプリプレグを製造
し、得られたプリプレグを複数枚重ね、更にその少なく
とも一方の外面に金属箔を重ね、加熱加圧することによ
り得られる印刷配線板用積層板(以下、積層板(c)と
呼ぶことがある。)を提供する。
本発明は、更に、樹脂材料、及び、シリコーンオリゴ
マーで処理した無機充填剤からなり、該シリコーンオリ
ゴマーが3官能性シロキサン単位(RSiO3/2)(式中、
Rは有機基であり、シリコーンオリゴマー中のR基は互
いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。)及
び4官能性シロキサン単位(SiO4/2)から選ばれる少な
くとも1種類のシロキサン単位を含有し、重合度が2〜
70であり、末端に水酸基と反応する官能基を1個以上有
するシリコーンオリゴマーである印刷配線板用樹脂組成
物(以下、印刷配線板用樹脂組成物(B)又は樹脂組成
物(B)と呼ぶことがある。)を提供する。
また、本発明は、基材に上記の印刷配線板用樹脂組成
物(B)を含浸させた後乾燥させてプリプレグを製造
し、得られたプリプレグを複数枚重ね、更にその少なく
とも一方の外面に金属箔を重ね、加熱加圧することによ
り得られる印刷配線板用積層板(以下、積層板(d)と
呼ぶことがある。)を提供する。
図面の簡単な説明 図1〜図4は、各々、表面処理剤で表面処理した基材
又は無機充填剤と樹脂との界面の状態を示す模式図であ
る。
発明を実施するための最良の形態 印刷配線板用プリプレグの製造方法 本発明の印刷配線板用プリプレグの製造方法では、ま
ず、基材を水酸基と反応する官能基を末端に1個以上有
する前記シリコーンオリゴマーで処理する。
本発明で用いられる基材は、金属張積層板や多層印刷
配線板を製造する際に用いられるものであれば特に制限
されないが、通常、織布や不織布等の繊維基材が用いら
れる。繊維基材としては、例えば、ガラス、アルミナ、
アスベスト、ボロン、シリカアルミナガラス、シリカガ
ラス、チラノ、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ジルコニア、
カーボン等の無機繊維や、アラミド、ポリエーテルエー
テルケトン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルサルフ
ォン、セルロース等の有機繊維等、及びこれらの混抄系
があり、特にガラス繊維の織布が好ましく用いられる。
これらシリコーンオリゴマーで処理される基材の表面
状態には特に制限はなく、通常のシラン系カップリング
剤等を含んだ表面処理剤で処理されたものでもよいが、
通常は、他の表面処理剤による処理を施されていないも
ので、基材表面にシリコーンオリゴマーと反応する水酸
基が存在する基材が好ましい。
基材の表面処理に用いられるシリコーンオリゴマーと
しては、末端に基材表面の水酸基と反応する官能基を1
つ以上有していれば、その分子量や構造等に特に制限は
ない。シリコーンオリゴマーが末端に有する基材表面の
水酸基と反応する官能基としては、通常、炭素数1又は
2のアルコキシル基やシラノール基等が好ましい。
また、シリコーンオリゴマーとしては、3官能性シロ
キサン単位(RSiO3/2)(式中、Rは有機基、例えば、
メチル基、エチル基等の炭素数1又は2のアルキル基、
フェニル基等の炭素数6〜12のアリール基、ビニル基等
であり、シリコーンオリゴマー中のR基は互いに同一で
あってもよいし、異なっていてもよい。)及び4官能性
シロキサン単位(SiO4/2)から選ばれる少なくとも1種
類のシロキサン単位を含有し、必要に応じ2官能性シロ
キサン単位(RSiO2/2)を含有する重合度が2〜70(GPC
による重量平均分子量からの換算)のものが好ましい。
重合度が70を超えるシリコーンオリゴマーを用いると、
表面処理の際に処理むらが起こり、耐熱性が低下するこ
とがある。
ここで、2官能性、3官能性、4官能性シロキサン単
位を表すR2SiO2/2、RSiO3/2、SiO4/2は、それぞれ下記
の構造を有する。
また、本発明に用いられるシリコーンオリゴマーは予
め3次元架橋していることが好ましく、従って、2官能
性、3官能性及び4官能性シロキサン単位から選ばれる
シロキサン単位少なくとも1種類からなるとともに、3
官能性及び4官能性シロキサン単位から選ばれるシロキ
サン単位を少なくとも1種類有することが好ましい。例
えば、3官能性シロキサン単位のみからなるもの、4官
能性シロキサン単位のみからなるもの、2官能性シロキ
サン単位と3官能性シロキサン単位からなる、2官能性
シロキサン単位と4官能性シロキサン単位からなるも
の、3官能性シロキサン単位と4官能性シロキサン単位
からなるもの、及び2官能性シロキサン単位と3官能性
シロキサン単位と4官能性シロキサン単位からなるもの
が好ましい。また、全シロキサン単位中、4官能性シロ
キサン単位を15モル%以上、好ましくは20〜60モル%含
有することが好ましい。また、十分な3次元架橋構造に
よって基材表面を覆うためには、3官能性シロキサン単
位及び/又は4官能性シロキサン単位を含有するシリコ
ーンオリゴマーの重合度が6〜70であることが好まし
く、より好ましくは10〜50である。このようなシリコー
ンオリゴマーは、例えば、所望のシロキサン単位に対応
する1種以上のクロロ又はアルコキシシランを、水の存
在下、酸触媒を用いて縮合させることにより合成するこ
とができる。縮合反応は、表面処理前にゲル状態となら
ない程度に行う。このためには、反応温度、反応時間、
オリゴマー組成比、触媒の種類や量を変えて調整する。
触媒としては、酢酸、塩酸、マレイン酸、リン酸等が好
ましく用いられる。
シリコーンオリゴマーの処理液や表面処理条件等の基
材への処理方法は特に制限されないが、シリコーンオリ
ゴマーの基材に対する付着量は0.01〜5重量%の範囲が
好ましく、より好ましくは0.05〜2.00重量%である。な
お、本明細書中、表面処理剤の付着量とは、基材又は無
機充填剤の重量に対するそれらに付着した表面処理剤の
重量の割合を意味する。付着量が0.01重量%未満では界
面接着性向上の効果は得にくく、5重量%を超えると耐
熱性等が低下するおそれがある。
また、基材を処理する際の処理液には、シリコーンオ
リゴマーに加えて各種溶剤やシラン系カップリング剤、
チタネート系カップリング剤等のカップリング剤を含め
た添加剤を配合してもよい。シラン系カップリング剤と
しては、一般に、γ−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン等のエポキシシラン系、N−β−(N−ビニル
ベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン・塩酸塩等のアミノシラン系、カチオニック
シラン系、ビニルシラン系、アクリルシラン系、メルカ
プトシラン系及びこれらの複合系等が挙げられる。チタ
ネート系カップリング剤としては、例えば、イソプロピ
ルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート
等が挙げられる。これらのカップリング剤は、任意の付
着量で用いられる。また、シリコーンオリゴマーで処理
する前又は後の基材の表面に、更にシラン系カップリン
グ剤やチタネート系カップリング剤による表面処理を施
してもよく、その際のシラン系カップリング剤等のカッ
プリング剤の種類や処理条件は特に限定しないが、カッ
プリング剤の付着量は5重量%以下、好ましくは0.01〜
5重量%が好ましい。また、これら成分の安定化等のた
めに、処理液に酢酸、リン酸、マレイン酸、塩酸、硫酸
等の酸を添加てもよい。酸の添加量には特に制限はない
が、通常、処理液のpHが3〜6となる量が好適である。
シリコーンオリゴマーを用いて基材を処理する際のシ
リコーンオリゴマーの処理液や処理条件は、特に制限さ
れないが、通常は、シリコーンオリゴマーを溶剤に溶解
した溶液中に基材を浸漬した後、50〜200℃、好ましく
は80〜150℃で、5〜60分間、好ましくは10〜30分間乾
燥させる方法が好適である。溶剤を使用する場合、その
使用量に特に制限はないが、通常、シリコーンオリゴマ
ー等の固形分濃度が0.01〜50重量%、好ましくは0.05〜
10重量%となる量が好適である。溶剤としては、特に制
限はなく、例えば水、メタノール、エタノール等のアル
コール系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン等のケトン系溶剤が好適に用いられる。
このようにして基材をシリコーンオリゴマーで表面処
理した後、処理基材に樹脂ワニスを含浸させ、次いで乾
燥することにより、プリプレグを得る。
樹脂ワニスは、通常、樹脂、又は樹脂とその硬化剤を
必須成分として含有する。必要に応じ、溶剤、樹脂と硬
化剤との反応等を促進させるための硬化促進剤、無機充
填剤等をを含有してもよい。
本発明で用いるプリプレグ用の樹脂は特に限定され
ず、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、トリアジ
ン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、これらの樹脂
の変性樹脂等が用いられる。これら樹脂としては、通
常、重量平均分子量が200〜100,000、好ましくは200〜1
0,000のものが好適に用いられる。エポキシ樹脂として
は、エポキシ当量が100〜5,000、好ましくは150〜600の
ものが好適に用いられる。また、これらの樹脂は2種類
以上を併用してもよい。
硬化剤としては、従来公知の種々のものを使用するこ
とができ、例えば樹脂としてエポキシ樹脂を用いる場合
には、ジシアンジアミド、ジアミノジフェニルメタン、
ジアミノジフェニルスルホン、無水フタル酸、無水ピロ
メリット酸、フェノールノボラックやクレゾールノボラ
ック等の多官能性フェノール等を挙げることができる。
硬化促進剤の種類は特に限定するものではなく、例えば
イミダゾール系化合物、有機リン系化合物、第3級アミ
ン、第4級アンモニウム塩等が用いられ、2種以上を併
用してもよい。
硬化剤及び硬化促進剤の配合量は、樹脂や硬化剤の種
類及びそれらの組み合わせなどによって適宜選択され
る。通常、硬化剤は、樹脂100重量部に対して0.1〜200
重量部、好ましくは3.0〜100重量部、硬化促進剤は、樹
脂100重量部に対して0.01〜10.0重量部、好ましくは0.1
〜5.0重量部用いられる。
溶剤としては特に限定はなく、例えばメタノール、エ
タノール等のアルコール系溶剤、エチレングリコールモ
ノメチルエーテル等のエーテル系溶剤、アセトン、メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系
溶剤、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶剤、
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、酢酸エ
チル等のエステル系溶剤、ニトリル系溶剤などが用いら
れ、これらは2種類以上を併用してもよく、混合溶剤と
して用いてもよい。
無機充填剤としては、特に制限はなく、例えば、炭酸
カルシウム、アルミナ、酸化チタン、マイカ、炭酸アル
ミニウム、水酸化アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、
ケイ酸アルミニウム、焼成クレー等のクレー、タルク、
シリカ、ガラス短繊維やホウ酸アルミニウムや炭化ケイ
素等の各種ウィスカ等が用いられる。これらは単独で用
いてもよいし、数種類併用してもよく、配合量も特に限
定するものではない。通常は、樹脂100重量部当たり、
1.0〜500重量部、好ましくは10〜100重量部配合するこ
とが好適である。無機充填剤の形状、粒径についても特
に制限はなく、通常、粒径0.01〜50μm、好ましくは0.
1〜15.0μmのものが好適に用いられる。
前記各成分を配合して得られた樹脂ワニスを、上記処
理基材に浸漬、塗布、噴霧等によって含浸させ、次いで
乾燥させることにより印刷配線板用プリプレグを得る。
乾燥温度、乾燥時間は、樹脂ワニスの成分により異なる
が、通常、溶剤を用いた場合には溶剤が揮発可能な温度
以上で80〜200℃、好ましくは100〜180℃の温度範囲で
3〜30分間、好ましくは5〜15分間加熱して乾燥させ
る。
本発明の方法によるプリプレグの製法では、予め基材
表面の水酸基と反応する官能基を末端に1個以上有する
シリコーンオリゴマーで表面処理した基材を用いてい
る。従って、得られるプリプレグを用いて製造した積層
板や多層印刷配線板において、従来のシラン系カップリ
ング剤等による薄くてリジッドな処理剤層に対してシリ
コーンオリゴマーが基材/樹脂の界面でクッション的な
役割を果たし、界面に発生する歪みを緩和させ、樹脂が
本来有している優れた接着性を発揮させることができ
る。
印刷配線板用積層板(a) 本発明の印刷配線板用積層板(a)は、上記の方法で
得られたプリプレグを複数枚重ね、更にその少なくとも
一方の外面に金属箔を重ね、加熱加圧することにより作
製されたものである。
プリプレグを重ねたものの片面に金属箔を更に重ねて
加熱加圧することにより、片面金属張り積層板が、両面
に金属箔を重ねることにより、両面金属張り積層板が得
られる。金属箔としては、印刷配線板に用いられるもの
であれば特に制限はなく、通常、銅箔が好適である。加
熱温度は通常、150〜200℃、圧力は通常1〜10MPa、加
熱加圧時間は通常30〜150分が適当である。
図4に、本発明の方法によって得られるプリプレグ、
特に、3官能性及び/又は4官能性シロキサン単位を有
し、3次元架橋しているシリコーンオリゴマーを用いて
作製したプリプレグを用いて作製した積層板中の、基材
1と樹脂層4との界面の状態を示す模式図を示す。3次
元架橋したシリコーンオリゴマー8が基材1の表面に均
一に化学的に吸着して基材表面を十分に覆い、基材/樹
脂層の界面でクッション的な役割をはたし、界面に発生
する歪みを緩和させ、樹脂が本来有している優れた接着
性を引き出す。
印刷配線板用樹脂ワニスの製造方法 本発明の樹脂ワニスの製造方法は、上記シリコーンオ
リゴマーのうち、特に3官能性シロキサン単位(RSiO
3/2)(式中、Rは有機基であり、シリコーンオリゴマ
ー中のR基は互いに同一であってもよいし、異なってい
てもよい。)及び4官能性シロキサン単位(SiO4/2)か
ら選ばれる少なくとも1種類のシロキサン単位を含有
し、重合度が2〜70であり、末端に水酸基と反応する官
能基を1個以上有するシリコーンオリゴマーを溶剤に溶
解した処理液中で無機充填剤を表面処理し、次いで、そ
の表面処理した無機充填剤が入った処理液に樹脂材料を
直接配合することを特徴とする。
この方法に用いられるシリコーンオリゴマーは、通
常、3次元架橋しているものである。例えば、3官能性
シロキサン単位のみからなるもの、4官能性シロキサン
単位のみからなるもの、2官能性シロキサン単位と3官
能性シロキサン単位からなるもの、2官能性シロキサン
単位と4官能性シロキサン単位からなるもの、3官能性
シロキサン単位と4官能性シロキサン単位からなるも
の、及び2官能性シロキサン単位と3官能性シロキサン
単位と4官能性シロキサン単位からなるものが好まし
い。また、全シロキサン単位中、4官能性シロキサン単
位を15モル%以上、好ましくは20〜60モル%含有するこ
とが好ましい。また、十分な3次元架橋構造によって無
機充填剤表面を覆うためには、3官能性シロキサン単位
及び/又は4官能性シロキサン単位を含有するシリコー
ンオリゴマーの重合度が6〜70であることが好ましく、
より好ましくは10〜50である。
また、本発明においては、表面処理剤として、上記シ
リコーンオリゴマーと共に、従来のカップリング剤を併
用してもよい。そのようなカップリング剤としてはシラ
ン系カップリング剤やチタネート系カップリング剤等が
用いられ、シラン系カップリング剤としては、例えば、
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のエポ
キシシラン系、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエ
チル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン・塩酸
塩等のアミノシラン系、カチオニックシラン系、ビニル
シラン系、アクリルシラン系、メルカプトシラン系及び
これらの複合系等が好適に用いられる。チタネート系カ
ップリング剤としては、例えば、イソプロピルトリス
(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート等が好適
に用いられる。これらは1種単独で、又は2種以上を所
望の配合量で組み合わせて用いることができる。
上記のカップリング剤とシリコーンオリゴマーとを併
用する場合には、その割合には特に制限はなく、両方の
特性を発揮させるためには、通常、カップリング剤:シ
リコーンオリゴマーの重量比を0.001:1〜1:0.001、好ま
しくは0.001:1〜1:1とすることが好適である。
また、本発明の直接配合法によれば、表面処理剤とし
て従来のカップリング剤のみを用いた場合にも、その分
散性をある程度向上させることができる。
これら処理液の調製に用いられる溶剤としては特に限
定はなく、例えばメタノール、エタノール等のアルコー
ル系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテル等の
エーテル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、N,N−ジメチル
ホルムアミド等のアミド系溶剤、トルエン、キシレン等
の芳香族炭化水素系溶剤、酢酸エチル等のエステル系溶
剤、ニトリル系溶剤、水などが用いられ、これらは2種
類以上を併用してもよく、混合溶剤として用いてもよ
い。また、処理液の固形分濃度は特に制限はなく、表面
処理剤の種類や無機充填剤への所望の付着量等により適
宜変更できるが、通常、0.1〜50重量%、好ましくは0.1
〜20重量%とすることが好適である。0.1重量%未満で
あると表面処理の効果が発現しにくくなることがあり、
50重量%を超えると、耐熱性等が低下しやすくなること
がある。
本発明で用いる無機充填剤は特に制約はなく、好まし
い例としては、先に例示したものなどが挙げられる。
本発明の方法は、無機充填剤を上記処理液中で処理
後、乾燥工程を経ないでそのまま樹脂材料を配合し、樹
脂ワニスにすることを特徴としている。その際、処理温
度や処理時間等に制限はなく、無機充填剤や表面処理剤
の種類及び所望の付着量等により適宜調整できるが、通
常は室温〜80℃で30分以上、好ましくは30〜120分間処
理することが好ましい。
本発明で用いる樹脂材料は特に限定されず、通常は先
に例示した樹脂、又は樹脂とその硬化剤からなるものな
どが挙げられる。樹脂は1種単独で用いてもよいし、2
種以上を併用してもよく、また、必要に応じて硬化促進
剤等を併用してもよい。このような樹脂材料を処理無機
充填剤を含有する処理液中に、直接配合し、溶解させ
る。
なお、硬化促進剤としては、従来公知の種々のものを
使用することができ、好適なものとしては先に例示した
ものなどが挙げられる。また、樹脂ワニス中の樹脂、無
機充填剤、硬化剤、硬化促進剤の好ましい配合量も上記
のとおりである。
また、上記処理剤に樹脂材料を配合して樹脂ワニスを
作製する際には、更に溶剤を添加して不揮発分濃度を調
整してもよい。溶剤としては特に限定はなく、例えば、
アセトン、メチルエチルケトン、トルエン、キシレン、
メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、エチレングリコ
ールモノメチルエーテル、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、メタノール、エタノール等が用いられ、これらは2
種類以上を混合して用いてもよい。溶剤の使用量には特
に制限はないが、通常、不揮発分濃度が20〜90重量%、
好ましくは50〜80重量%となる量で用いることが好適で
ある。
本発明の印刷配線板用樹脂ワニスの製造方法によれ
ば、無機充填剤の表面を処理した無機充填剤入り処理液
に直接樹脂材料を配合していることから、無機充填剤を
処理した後の乾燥工程がなく、従って、無機充填剤の凝
集等がなく樹脂ワニス中に均一に分散し、無機充填剤表
面には均一な表面処理剤層が形成され、かつ樹脂との相
溶性が向上する。このため、充填剤の更なる高充填化も
可能であり、また、界面の接着性に影響する従来のカッ
プリング剤のオリゴマー化による物理的吸着層の形成が
おこらず、また、不均一な表面処理層の存在もない。ま
た、プリプレグ製造時にワニスタンク等での無機充填剤
の沈降やロールへの巻きつきなどもなく、外観が良好な
プリプレグが得られる。さらに、積層板成形時には界面
の接着性が向上し、ドリル加工性や耐電食性等の絶縁特
性に優れた積層板を得ることができる。本発明によって
得られる樹脂ワニスを用いて作製した積層板中の無機充
填剤/樹脂界面の状態も、先に説明したとおり、図4に
示す状態となっている。
印刷配線板用積層板(b) 本発明の印刷配線板用積層板(b)は、基材に上記の
方法で得られた印刷配線板用樹脂ワニスを含浸させた後
乾燥させてプリプレグを製造し、得られたプリプレグを
複数枚重ね、更にその少なくとも一方の外面に金属箔を
重ね、加熱加圧することにより作製されたものである。
樹脂ワニスの基材への含浸方法としては特に制限はな
く、浸漬、塗工、噴霧などにより行うことができる。基
材としては、金属張り積層板や多層印刷配線板を製造す
る際に用いられるものであれば特に制限はなく、先に例
示したものなどが好適に用いられる。特にガラス繊維の
織布や不織布が好ましく用いられる。
基材に樹脂ワニスを含浸させた後、乾燥炉中などで通
常80〜200℃、好ましくは100〜180℃の温度で3〜30
分、好ましくは5〜15分間乾燥させることにより、プリ
プレグが得られる。
得られたプリプレグを複数枚重ね、その片面又は両面
に金属箔を配置し、加熱加圧することにより、本発明の
印刷配線板用片面金属張り積層板又は両面金属張り積層
板(b)が得られる。加熱温度は通常、150〜200℃、圧
力は通常1〜10MPaが、時間は通常30〜150分間が適当で
ある。
印刷配線板用樹脂組成物(A) 本発明の樹脂組成物(A)は、樹脂材料と、3官能性
シロキサン単位(RSiO3/2)(式中、Rは有機基であ
り、シリコーンオリゴマー中のR基は互いに同一であっ
てもよいし、異なっていてもよい。)及び4官能性シロ
キサン単位(SiO4/2)から選ばれる少なくとも1種類の
シロキサン単位を含有し、重合度が2〜70であり、末端
に水酸基と反応する官能基を1個以上有するシリコーン
オリゴマーからなるものである。
樹脂材料としては、通常、樹脂、又は樹脂とその硬化
剤からなるものが用いられる。樹脂としては特に制限は
なく、先に例示したものなどが挙げられ、また、硬化剤
としても先に例示したものなどが挙げられる。また、必
要に応じ、硬化促進剤を併用してもよい。硬化促進剤の
例としても、先に例示したものなどが挙げられる。硬化
剤及び硬化促進剤の配合量もそれらと樹脂との組み合わ
せなどに応じて、適宜選択される。好ましい配合量は、
先に記載したとおりである。
本発明の樹脂組成物(A)に用いられる上記シリコー
ンオリゴマーは、通常、3次元架橋しているものであ
る。
例えば、3官能性シロキサン単位のみからなるもの、
4官能性シロキサン単位のみからなるもの、2官能性シ
ロキサン単位と3官能性シロキサン単位からなるもの、
2官能性シロキサン単位と4官能性シロキサン単位から
なるもの、3官能性シロキサン単位と4官能性シロキサ
ン単位からなるもの、及び2官能性シロキサン単位と3
官能性シロキサン単位と4官能性シロキサン単位からな
るものが好ましい。また、全シロキサン単位中、4官能
性シロキサン単位を15モル%以上、好ましくは20〜60モ
ル%含有することが好ましい。また、十分な3次元架橋
構造によって基材表面を覆うためには、3官能性シロキ
サン単位及び/又は4官能性シロキサン単位を含有する
シリコーンオリゴマーの重合度が6〜70であることが好
ましく、より好ましくは10〜50である。シリコーンオリ
ゴマーの重合度が70を超えると、基材表面に形成される
表面処理剤層にむらが生じることがある。
シリコーンオリゴマーの配合量は特に制限されない
が、樹脂固形分100重量部に対して0.1〜50重量部とする
ことが好ましく、より好ましくは0.1〜20重量部であ
る。0.1重量部未満では、界面接着性向上の効果が不十
分となることがあり、50重量部を超えると、耐熱性等が
低下することがある。
また、シリコーンオリゴマーに加えて、各種カップリ
ング剤等を含めた添加剤を配合してもよい。カップリン
グ剤としては、先に例示したシラン系カップリング剤や
チタネート系カップリング剤等が好適に用いられる。こ
のようなカップリング剤を配合する場合、その量には特
に制限はないが、通常、樹脂固形分100重量部に対して
0.001〜50重量部、好ましくは0.001〜20重量部とするこ
とが好適である。
本発明においては、さらに無機充填剤を配合すること
も可能である。無機充填剤としては特に制約はなく、先
に例示したようなものが挙げられる。その配合量も特に
制限はなく、好ましい範囲も先に記載したとおりであ
る。
本発明の樹脂組成物(A)は、各種の形態で使用され
るが、樹脂ワニスとして基材に塗布、含浸する際には、
溶剤に溶解希釈した溶液として使用してもよい。溶剤と
しては特に限定はなく、例えば、アセトン、メチルエチ
ルケトン、トルエン、キシレン、メチルイソブチルケト
ン、酢酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、N,N−ジメチルホルムアミド、メタノール、エタノ
ール、水等が用いられ、これらは2種類以上を混合して
用いてもよい。溶剤の使用量には特に制限はないが、通
常、不揮発分濃度が20〜90重量%、好ましくは50〜80重
量%となる量で用いることが好適である。
印刷配線板用積層板(c) 本発明の印刷配線板用積層板(c)は、基材に上記の
印刷配線板用樹脂組成物(A)を含浸させた後乾燥させ
てプリプレグを製造し、得られたプリプレグを複数枚重
ね、更にその少なくとも一方の外面に金属箔を重ね、加
熱加圧することにより作製されたものである。
樹脂組成物(A)の基材への含浸方法としては特に限
定はなく、通常、溶剤や必要に応じてその他の添加剤を
配合して樹脂ワニスを調製し、樹脂ワニスを基材に浸
漬、塗工、噴霧などの方法によって含浸させることによ
り行われる。基材としては、金属張り積層板や多層印刷
配線板を製造する際に用いられるものであれば特に制限
はなく、先に例示したものなどが好適に用いられる。特
にガラス繊維の織布や不織布が好ましく用いられる。
基材に樹脂ワニスを含浸させた後、乾燥炉中などで通
常80〜200℃(溶剤を用いた場合は溶剤の揮発可能な温
度以上)、好ましくは100〜180℃の温度で、3〜30分
間、好ましくは5〜15分間乾燥させることにより、プリ
プレグが得られる。
得られたプリプレグを複数枚重ね、プリプレグを重ね
たものの片面、又は両面に金属箔を更に重ねて加熱加圧
することにより、本発明の片面又は両面金属張り積層板
(c)が得られる。加熱加圧してもよく、その場合には
片面又は両面金属張り積層板が得られる。加熱温度は通
常、150〜200℃、圧力は通常1〜10MPa、加熱加圧時間
は30〜150分間が適当である。
本発明の樹脂組成物(A)には、基材や無機充填剤表
面の水酸基と反応する官能基を末端に有し、3次元架橋
したシリコーンオリゴマーが配合されているので、これ
を用いて作製された積層板や多層印刷配線板中の基材/
樹脂界面及び無機充填剤/樹脂には、従来のシラン系カ
ップリング剤等による薄くてリジッドな表面処理剤層で
はなく、架橋シリコーンオリゴマーが形成するクッショ
ン的な役割を果たす表面処理剤層が形成されている。従
って、この表面処理剤層が界面に発生する歪みを緩和さ
せ、樹脂が本来有している優れた接着性を引き出す機能
を果たしている。従って、本発明の樹脂組成物(A)を
用いて作製した積層板や多層印刷配線板は、優れたドリ
ル加工性及び絶縁特性等を発現することができる。
本発明の樹脂組成物(A)を用いて作製した積層板中
の基材/樹脂界面、無機充填剤/樹脂界面の状態も、先
に説明したとおり、図4に示す状態となっている。
印刷配線板用樹脂組成物(B) 本発明の印刷配線板用樹脂組成物(B)は、樹脂材料
と無機充填剤を必須成分とするものであるが、その無機
充填剤として、3官能性シロキサン単位(RSiO3/2
(式中、Rは有機基であり、シリコーンオリゴマー中の
R基は互いに同一であってもよいし、異なっていてもよ
い。)及び4官能性シロキサン単位(SiO4/2)から選ば
れる少なくとも1種類のシロキサン単位を含有し、重合
度が2〜70であり、末端に水酸基と反応する官能基を1
個以上有するシリコーンオリゴマーで表面処理された無
機充填剤を用いていることを特徴とする。
上記のようなシリコーンオリゴマーは、通常、3次元
架橋しているものである。例えば、3官能性シロキサン
単位のみからなるもの、4官能性シロキサン単位のみか
らなるもの、2官能性シロキサン単位と3官能性シロキ
サン単位からなるもの、2官能性シロキサン単位と4官
能性シロキサン単位からなるもの、3官能性シロキサン
単位と4官能性シロキサン単位からなるもの、及び2官
能性シロキサン単位と3官能性シロキサン単位と4官能
性シロキサン単位からなるものが好ましい。また、全シ
ロキサン単位中、4官能性シロキサン単位を15モル%以
上、好ましくは20〜60モル%含有することが好ましい。
また、十分な3次元架橋構造によって無機充填剤表面を
覆うためには、3官能性シロキサン単位及び/又は4官
能性シロキサン単位を含有するシリコーンオリゴマーの
重合度が6〜70であることが好ましく、より好ましくは
10〜50である。シリコーンオリゴマーの重合度が70を超
えると、無機充填剤の表面処理時に、処理むらが生じる
ことがある。
本発明で用いる無機充填剤は、特に制限はなく、先に
例示したものなどが好適に用いられる。それら無機充填
剤を数種類併用してもよく、また、その際の配合量も特
に限定するものではない。
無機充填剤に対するシリコーンオリゴマーの処理方法
は特に限定するものではなく、シリコーンオリゴマーを
直接添加する乾式法や、希釈処理液を用いた湿式法等が
好適である。また、無機充填剤へのシリコーンオリゴマ
ーの付着量も特に制限されないが、無機充填剤重量の0.
01〜5重量%が通常好適であり、好ましくは0.01〜2.00
重量%である。0.01重量%未満では界面接着性向上の効
果が不十分となることがあり、5重量%を超えると耐熱
性等が低下することがある。
また、シリコーンオリゴマーに加えて各種カップリン
グ剤等を含めた添加剤を併用して表面処理を行ってもよ
い。カップリング剤としては、先に例示したようなシラ
ン系カップリング剤やチタネート系カップリング剤など
が好適である。添加剤は何種類を併用してもよく、その
配合量も特に制限はない。カップリング剤を併用する場
合、通常、カップリング剤:シリコーンオリゴマー=0.
001:1〜1:0.001重量比、好ましくは0.001:1〜1:1重量比
となる量で用いることが好ましい。
表面処理に際し、希釈処理液を用いた湿式法を採用す
る場合、溶剤としては例えば、メタノール、エタノール
等のアルコール系溶剤、エチレングリコールモノメチル
エーエル等のエーテル系溶剤、アセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、N,
N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶剤、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、酢酸エチル等
のエステル系溶剤、ニトリル系溶剤、水などが好適に用
いられる。溶剤を使用する場合、その使用量に特に制限
はないが、通常、シリコーンオリゴマー等の不揮発分濃
度が0.01〜50重量%、好ましくは0.05〜10重量%となる
量が好適である。乾式法や湿式法によりシリコーンオリ
ゴマーや必要に応じてカップリング剤を無機充填剤表面
に付着させた後、通常、50〜200℃、好ましくは80〜150
℃で、5〜60分間、好ましくは10〜30分間加熱して乾燥
させる。
本発明で用いる樹脂材料は、特に制限はなく、通常、
先に例示したような樹脂を、必要に応じて硬化剤、硬化
促進剤等と併用して用いる。
硬化剤、硬化促進剤の例としては、先に例示したもの
などが好適に用いられる。また、これらも適宜2種以上
を併用して用いてもよい。硬化剤及び硬化促進剤の配合
量もそれらと樹脂との組み合わせなどに応じて、適宜選
択される。好ましい配合量は、先に記載したとおりであ
る。
本発明の樹脂組成物(B)における処理無機充填剤と
樹脂材料との割合は、通常、樹脂100重量部に対して、
処理無機充填剤1.0〜500重量部とすることが好ましく、
より好ましくは10〜100重量部とする。
本発明の樹脂組成物(B)は、各種の形態で使用され
るが、樹脂ワニスとして基材に塗布、含浸する際には、
溶剤に溶解希釈した溶液として使用してもよい。
溶剤としては特に限定はなく、例えばメタノール、エ
タノール等のアルコール系溶剤、エチレングリコールモ
ノメチルエーテル等のエーテル系溶剤、アセトン、メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系
溶剤、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶剤、
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、酢酸エ
チル等のエステル系溶剤、ニトリル系溶剤などが用いら
れ、これらは2種類以上を併用してもよく、混合溶剤と
して用いてもよい。
溶剤を用いる場合、その使用量に特に制限はないが、
通常、不揮発分濃度が20〜90重量%、好ましくは50〜80
重量%となる量で用いることが好適である。
印刷配線板用積層板(d) 本発明の印刷配線板用積層板(d)は、基材に上記の
印刷配線板用樹脂組成物(B)を含浸させた後乾燥させ
てプリプレグを製造し、得られたプリプレグを複数枚重
ね、更にその少なくとも一方の外面に金属箔を重ね、加
熱加圧することにより作製されたものである。
樹脂組成物(B)の基材への含浸方法としては特に限
定はなく、通常、溶剤や必要に応じてその他の添加剤を
配合して樹脂ワニスを調製し、樹脂ワニスを基材に浸
漬、塗工、噴霧などの方法によって含浸させることによ
り行われる。基材としては、金属張り積層板や多層印刷
配線板を製造する際に用いられるものであれば特に制限
はなく、先に例示したものなどが好適に用いられる。特
にガラス繊維の織布や不織布が好ましく用いられる。
基材に樹脂ワニスを含浸させた後、乾燥炉中などで通
常80〜200℃(溶剤を用いた場合は溶剤の揮発可能な温
度以上)、好ましくは100〜180℃の温度で、3〜30分
間、好ましくは5〜15分間乾燥させることにより、プリ
プレグが得られる。
得られたプリプレグを複数枚重ね、その片面又は両面
に金属箔を配置し、加熱加圧することにより、本発明の
積層板(d)が得られる。片面に金属箔を配置した場合
には片面金属張り積層板が、両面に金属箔を配置した場
合には両面金属張り積層板が得られる。加熱温度は通
常、150〜200℃、圧力は通常1〜10MPa、加熱加圧時間
は通常30〜150分が適当である。
本発明の樹脂組成物(B)には、無機充填剤表面の水
酸基と反応する官能基を末端に有し、3次元架橋したシ
リコーンオリゴマーが配合されているので、これを用い
て作製された積層板や多層印刷配線板中の無機充填剤/
樹脂界面には、従来のシラン系カップリング剤等による
薄くてリジッドな表面処理剤層ではなく、架橋シリコー
ンオリゴマーが形成するクッション的な役割を果たす表
面処理剤層が形成されている。従って、この表面処理剤
層が無機充填剤/樹脂界面に発生する歪みを緩和させ、
樹脂が本来有している優れた接着性を引き出す機能を果
たしている。従って、本発明の樹脂組成物(B)を用い
て作製した積層板や多層印刷配線板は、優れたドリル加
工性及び絶縁特性を発現することができる。
本発明の樹脂組成物(B)を用いて作製した積層板中
の無機充填剤/樹脂界面の状態も、先に説明したとお
り、図4に示す状態となっている。
以下、本発明を実施例によって更に詳細に説明する
が、本発明の範囲はこれら実施例に限定されるものでは
ない。
(I)印刷配線板用プリプレグの製造方法及びこのプリ
プレグを用いて作製した積層板の実施例、及び、比較例 実施例I−1 撹拌装置、コンデンサー及び温度計を備えたガラスフ
ラスコに、テトラメトキシシラン40g及びメタノール93g
を配合した溶液を入れ、次いで、酢酸0.47g及び蒸留水1
8.9gを添加し、50℃で8時間撹拌し、シロキサン単位の
重合度が20(GPCによる重量平均分子量から換算、以下
同じ)のシリコーンオリゴマーを合成した。得られたシ
リコーンオリゴマーは、水酸基と反応する末端官能基と
してメトキシ基及び/又はシラノール基を有するもので
ある。
得られたシリコーンオリゴマー溶液にメタノールを加
えて、固形分1重量%の処理液を作製した。
実施例I−2 実施例I−1と同様の装置を用い、トリメトキシメチ
ルシラン40gとメタノール93gを配合した溶液に、酢酸0.
53g及び蒸留水15.8gを添加し、50℃で8時間撹拌し、シ
ロキサン単位の重合度が15のシリコーンオリゴマーを合
成した。得られたシリコーンオリゴマーは、水酸基と反
応する末端官能基としてメトキシ基及び/又はシラノー
ル基を有するものである。
得られたシリコーンオリゴマー溶液にメタノールを加
えて、固形分1重量%の処理液を作製した。
実施例I−3 実施例I−1と同様の装置を用い、ジメトキシジメチ
ルシラン34g、テトラメトキシシラン8g及びメタノール9
8gを配合した溶液に、酢酸0.60g及び蒸留水14.0gを添加
し、50℃で8時間撹拌し、シロキサン単位の重合度が28
のシリコーンオリゴマーを合成した。得られたシリコー
ンオリゴマーは、水酸基と反応する末端官能基としてメ
トキシ基及び又はシラノール基を有するものである。
得られたシリコーンオリゴマー溶液にメタノールを加
えて、固形分1重量%の処理液を作製した。
実施例I−4 実施例I−1同様の装置を用い、ジメトキシジメチル
シラン20g、テトラメトキシシラン25g及びメタノール10
5gを配合した溶液に、酢酸0.60g及び蒸留水17.8gを添加
し、50℃で8時間撹拌し、シロキサン単位の重合度が30
のシリコーンオリゴマーを合成した。得られたシリコー
ンオリゴマーは、水酸基と反応する末端官能基としてメ
トキシ基及び又はシラノール基を有するものである。
得られたシリコーンオリゴマー溶液にメタノールを加
えて、固形分1重量%の処理液を作製した。
実施例I−5 実施例I−1と同様の装置を用い、トリメトキシメチ
ルシラン20g、テトラメトキシシラン22g及びメタノール
98gを配合した溶液に、酢酸0.52g及び蒸留水18.3gを添
加し、50℃で8時間撹拌し、シロキサン単位の重合度が
25のシリコーンオリゴマーを合成した。得られたシリコ
ーンオリゴマーは、水酸基と反応する末端官能基として
メトキシ基及び又はシラノール基を有するものである。
得られたシリコーンオリゴマー溶液にメタノールを加
えて、固形分1重量%の処理液を作製した。
実施例I−6 実施例I−1と同様の装置を用い、ジメトキシジメチ
ルシラン10g、トリメトキシメチルシラン10g、テトラメ
トキシシラン20g及びメタノール93gを配合した溶液に、
酢酸0.52g及び蒸留水16.5gを添加し、50℃で8時間撹拌
し、シロキサン単位の重合度が23のシリコーンオリゴマ
ーを合成した。得られたシリコーンオリゴマーは、水酸
基と反応する末端官能基としてメトキシ基及び又はシラ
ノール基を有するものである。
得られたシリコーンオリゴマー溶液にメタノールを加
えて、固形分1重量%の処理液を作製した。
実施例I−7 実施例I−4で得られたシリコーンオリゴマー溶液
に、シラン系カップリング剤としてγ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン(商品名:A−187、日本ユニ
カー(株)製)とメタノールを加えて、固形分1重量%
(シリコーンオリゴマー:A−187=1:0.5重量比)の処理
液を作製した。
実施例I−8 実施例I−4で得られたシリコーンオリゴマー溶液
に、シラン系カップリング剤としてN−β−(N−ビニ
ルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン・塩酸塩(商品名:SZ−6032、東レ・ダウ
コーニング・シリコーン(株)製)とメタノールを加
え、固形分1重量%(シリコーンオリゴマー:SZ−6032
=1:0.5重量比)の処理液を作製した。
次に、実施例I−1〜8で作製した処理液に、ガラス
繊維基材として400℃で24時間熱処理脱脂した厚さ0。2
mmのガラス布を浸漬した後、120℃で30分間加熱乾燥
し、シリコーンオリゴマー、又はシリコーンオリゴマー
とカップリング剤を表面に付着させたガラス布を得た。
シリコーンオリゴマーの付着量は0.08〜0.11重量%であ
った。
実施例I−9 実施例I−4の処理液で処理したガラス布(シリコー
ンオリゴマー付着量:0.08重量%)に、シラン系カップ
リング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン(商品名:A−187、日本ユニカー(株)製)を固
形分で0.5重量%、酢酸を0.5重量%含有する水溶液で更
に浸漬処理を施し、120℃で30分間加熱乾燥し、シリコ
ーンオリゴマー及びシラン系カップリング剤で表面処理
されたガラス布を得た。シラン系カップリング剤の付着
量は0.05重量%であった。
実施例I−10 上記の操作により実施例I−4の処理液で処理したガ
ラス布(シリコーンオリゴマー付着量:0.08重量%)
に、シラン系カップリング剤としてN−β−(N−ビニ
ルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン・塩酸塩(商品名:SZ−6032、東レ・ダウ
コーニング・シリコーン(株)製)を固形分で0.5重量
%、酢酸を0.5重量%含有する水溶液で更に浸漬処理を
施し、120℃で30分間加熱乾燥し、シリコーンオリゴマ
ー及びシラン系カップリング剤で表面処理されたガラス
布を得た。シラン系カップリング剤の付着量は0.04重量
%であった。
実施例I−11 ガラス繊維基材として、400℃で24時間熱処理脱脂し
た厚さ0.2mmのガラス布を用い、これを、シラン系カッ
プリング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン(商品名:A−187、日本ユニカー(株)製)を
含有する実施例I−9で用いたと同じ水溶液で浸漬処理
し、120℃で30分間加熱乾燥し、カップリング剤が0.1重
量%付着したカップリング剤処理済ガラス布を得た。こ
のガラス布を実施例I−4で作製した処理液に浸漬後、
120℃で30分加熱乾燥し、シリコーンオリゴマーを更に
表面に付着させたガラス布を得た。シリコーンオリゴマ
ーの付着量は0.04重量%であった。
実施例I−12 ガラス繊維基材として、400℃で24時間熱処理脱脂し
た厚さ0.2mmのガラス布を用い、これを、シラン系カッ
プリング剤としてN−β−(N−ビニルベンジルアミノ
エチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン・塩
酸塩(商品名:SZ−6032、東レ・ダウコーニング・シリ
コーン(株)製)を含有する実施例I−10で用いたと同
じ水溶液で浸漬処理し、120℃で30分間加熱乾燥し、カ
ップリング剤が0.1重量%付着したカップリング剤処理
済ガラス布を得た。このガラス布を実施例I−4で作製
した処理液に浸漬後、120℃で30分間加熱乾燥し、シリ
コーンオリゴマーを更に表面に付着させたガラス布を得
た。シリコーンオリゴマーの付着量は0.03重量%であっ
た。
比較例I−1 ガラス繊維基材として、実施例I−11で使用したγ−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(商品名:A−
187、日本ユニカー(株)製)が0.1重量%付着した厚さ
0.2mmのガラス布を用いた。
比較例I−2 ガラス繊維基材として、実施例I−12で使用したN−
β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノ
プロピルトリメトキシシラン・塩酸塩(商品名:SZ−603
2、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製)が0.1
重量%付着した厚さ0.2mmのガラス布を用いた。
比較例I−3 シリコーンオリゴマー処理液のかわりに、エポキシ変
性シリコーンオイル(商品名:KF101、信越化学工業
(株)製)を固形分で1.0重量%含有するメタノール溶
液を作製し、この処理液にガラス繊維基材として400℃
で24時間熱処理脱脂した厚さ0.2mmのガラス布を浸漬
後、120℃で30分間加熱乾燥し、シリコーンオイルを表
面に付着させたガラス布を得た。シリコーンオイルの付
着量は0.12重量%であった。
実施例I−1〜12、比較例I−1〜3で得られたガラス
布に、以下に示すエポキシ樹脂ワニスを含浸させた後、
140℃で5〜10分間加熱乾燥し、樹脂分41重量%のプリ
プレグを得た。このプリプレグを4枚重ね、その両側に
厚みが35μmの銅箔を重ね、170℃、90分、4.0MPaのプ
レス条件で加熱加圧を行い、両面銅張積層板を作製し
た。
臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当
量:530):100重量部 ジシアンジアミド:4重量部 2−エチル−4−メチルイミダゾール:0.5重量部 上記化合物をメチルエチルケトン/エチレングリコー
ルモノメチルエーテル(重量比1/1)混合溶剤に溶解
し、不揮発分70重量%の樹脂ワニスを作製し、上記エポ
キシ樹脂ワニスとして使用した。
得られた両面銅張積層板について、ドリル加工性、吸
水率、はんだ耐熱性及び絶縁抵抗を評価した。その結果
を表I−1に示す。
試験方法は以下の通りである。耐電食性試験を除い
て、試験片はすべて銅箔をエッチングにより全面除去し
たものを使用した。
ドリル加工性:φ0.4mmのドリルを用いて、回転数:80,0
00rpm、送り速度:3,200mm/minで穴開けを行い、基材/
樹脂界面の剥離等による穴壁クラックを評価した。穴壁
クラックは、穴あけした試験片をレッドチェック液で1
時間煮沸後、顕微鏡による表面観察より、穴面積に対し
て穴回りにしみ込んだ面積の割合を画像処理装置で測定
した(20穴の平均)。単位:% 吸水率:常態及びプレッシャークッカーテスター(条
件:121℃、2気圧)中に2時間保持した後の重量差より
算出した。単位:重量% はんだ耐熱性:プレッシャークッカーテスター(条件:1
21℃、2気圧)中に2時間保持した後、260℃のはんだ
に20秒間浸漬し、外観を目視で調べた。表中、OKはミー
ズリング及びふくれがないことを意味する。
絶縁抵抗:常態及びプレッシャークッカーテスター(条
件:121℃、2気圧)中に5時間保持した後、500V/1分印
加後の絶縁抵抗を測定した。単位:Ω また、実施例I−1及び比較例I−2について耐電食
性の試験を行った。
耐電食性試験:基板に直径0.4mmのドリルを用いて横方
向に50穴(穴間ピッチ1.0mm)を一列として縦方向に穴
間ピッチ0.7mmの間隔で6列の合計300穴のスルーホール
をあけ、常法に従い無電解めっきと電気めっきにより、
銅の厚み35μmのスルホールメッキを行った。そしてフ
ォトリトグラフィーによりランド径が0.6mmでライン幅
が0.1mmとなるように配線を形成し、横方向50穴のスル
ーホール間をクランク状に結合し、一列おきに配線を連
結し、その一組を+電極、もう一組を−電極とし、85℃
/85%RHの条件で100Vを印加した。
比較例I−2は約1200時間でCAF(CONDUCTIVE ANODIC
FILAMENT)による導通破壊が起こったが、実施例I−
1では1500時間後も1010Ω以上の絶縁抵抗値を有してい
た。
以上の結果から、実施例I−1〜12で得られた銅張積
層板では、はんだ耐熱性等の低下がなく、ドリル加工時
の内壁クラックが少なく、吸湿後の絶縁抵抗の低下も小
さく、耐電食性が向上していることがわかる。
本発明の方法で作製した印刷配線板用プリプレグは、
積層板とした場合に、これまでの積層板が有する特性を
下げることなく、ドリル加工性や耐電食性等の絶縁特性
を向上させることができる。
(II)印刷配線板用樹脂ワニスの製造方法及びこの樹脂
ワニスを用いて作製した積層板の実施例、参考例及び比
較例 参考例II−1 撹拌装置、コンデンサー及び温度計を備えたガラスフ
ラスコに、シラン系カップリング剤としてγ−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン(商品名:A−187、日
本ユニカー(株)製)とメチルエチルケトンを加えて、
固形分10重量%の処理液を作製した。この処理液に焼成
クレー(平均粒径:1.2μm)を樹脂固形分に対して50重
量%の量で添加し、室温で1時間撹拌し、表面処理した
無機充填剤入り処理液を作製した。
参考例II−2 撹拌装置、コンデンサー及び温度計を備えたガラスフ
ラスコに、シラン系カップリング剤としてN−β−(N
−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピル
トリメトキシシラン・塩酸塩(商品名:SZ−6032、東レ
・ダウコーニング・シリコーン(株)製)とメチルエチ
ルケトンを加えて、固形分10重量%の処理液を作製し
た。この処理液に焼成クレーを樹脂固形分に対して50重
量%添加し、室温で1時間撹拌し、表面処理した無機充
填剤入り処理液を作製した。
参考例II−3 撹拌装置、コンデンサー及び温度計を備えたガラスフ
ラスコに、チタネート系カップリング剤としてイソプロ
ピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネー
ト(商品名:KR46B、味の素株式会社製)とメチルエチル
ケトンを加えて、固形分10重量%の処理液を作製した。
この処理液に焼成クレーを樹脂固形分に対して50重量%
添加し、室温で1時間撹拌し、表面処理した無機充填剤
入り処理液を作製した。
実施例II−1 撹拌装置、コンデンサー及び温度計を備えたガラスフ
ラスコに、テトラメトキシシラン40g及びメタノール93g
を配合した溶液を入れ、酢酸0.47g及び蒸留水18.9を添
加し、50℃で8時間撹拌し、シロキサン単位の重合度が
20(GPCによる重量平均分子量から換算、以下同じ)の
シリコーンオリゴマーを合成した。得られたシリコーン
オリゴマーは、水酸基と反応する末端官能基としてメト
キシ基及び又はシラノール基を有するものである。
このシリコーンオリゴマー溶液にメチルエチルケトン
を加え、固形分10重量%の処理液を作製した。この処理
液に焼成クレーを樹脂固形分に対して50重量%添加して
室温で1時間撹拌し、表面処理した無機充填剤入り処理
液を作製した。
実施例II−2 実施例II−1と同様の装置を用い、トリメトキシメチ
ルシラン40g及びメタノール93gを配合した溶液に、酢酸
0.53g及び蒸留水15.8gを添加し、50℃で8時間撹拌し、
シロキサン単位の重合度が15のシリコーンオリゴマーを
合成した。得られたシリコーンオリゴマーは、水酸基と
反応する末端官能基としてメトキシ基及び又はシラノー
ル基を有するものである。
このシリコーンオリゴマー溶液にメチルエチルケトン
を加え、固形分10重量%の処理液を作製した。この処理
液に焼成クレーを樹脂固形分に対して50重量%添加して
室温で1時間撹拌し、表面処理した無機充填剤入り処理
液を作製した。
実施例II−3 実施例II−1と同様の装置を用い、ジメトキシジメチ
ルシラン34g、テトラメトキシシラン8g及びメタノール9
8gを配合した溶液に、酢酸0.60g及び蒸留水14.0gを添加
し、50℃で8時間撹拌し、シロキサン単位の重合度が28
のシリコーンオリゴマーを合成した。得られたシリコー
ンオリゴマーは、水酸基と反応する末端官能基としてメ
トキシ基及び又はシラノール基を有するものである。
このシリコーンオリゴマー溶液にメチルエチルケトン
を加え、固形分10重量%の処理液を作製した。この処理
液に焼成クレーを樹脂固形分に対して50重量%添加して
室温で1時間撹拌し、表面処理した無機充填剤入り処理
液を作製した。
実施例II−4 実施例II−1と同様の装置を用い、ジメトキシジメチ
ルシラン20g、テトラメトキシシラン25g及びメタノール
105gを配合した溶液に、酢酸0.60g及び蒸留水17.8gを添
加し、50℃で8時間撹拌し、シロキサン単位の重合度が
30のシリコーンオリゴマーを合成した。得られたシリコ
ーンオリゴマーは、水酸基と反応する末端官能基として
メトキシ基及び又はシラノール基を有するものである。
このシリコーンオリゴマー溶液にメチルエチルケトン
を加え、固形分10重量%の処理液を作製した。この処理
液に焼成クレーを樹脂固形分に対して50重量%添加して
室温で1時間撹拌し、表面処理した無機充填剤入り処理
液を作製した。
実施例II−5 実施例II−1と同様の装置を用い、トリメトキシメチ
ルシラン20g、テトラメトキシシラン22g及びメタノール
98gを配合した溶液に、酢酸0.52g及び蒸留水18.3gを添
加し、50℃で8時間撹拌し、シロキサン単位の重合度が
25のシリコーンオリゴマーを合成した。得られたシリコ
ーンオリゴマーは、水酸基と反応する末端官能基として
メトキシ基及び又はシラノール基を有するものである。
このシリコーンオリゴマー溶液にメチルエチルケトン
を加え、固形分10重量%の処理液を作製した。この処理
液に焼成クレーを樹脂固形分に対して50重量%添加して
室温で1時間撹拌し、表面処理した無機充填剤入り処理
液を作製した。
実施例II−6 実施例II−1と同様の装置を用い、ジメトキシジメチ
ルシラン10g、トリメトキシメチルシラン10g、テトラメ
トキシシラン20g及びメタノール93gを配合した溶液に、
酢酸0.52g及び蒸留水16.5gを添加し、50℃で8時間撹拌
し、シロキサン単位の重合度が23のシリコーンオリゴマ
ーを合成した。得られたシリコーンオリゴマーは、水酸
基と反応する末端官能基としてメトキシ基及び又はシラ
ノール基を有するものである。
このシリコーンオリゴマー溶液にメチルエチルケトン
を加え、固形分10重量%の処理液を作製した。この処理
液に焼成クレーを樹脂固形分に対して50重量%添加して
室温で1時間撹拌し、表面処理した無機充填剤入り処理
液を作製した。
実施例II−7 実施例II−1と同様の装置を用い、テトラエトキシシ
ラン40g及びメタノール93gを配合した溶液に、酢酸0.34
g及び蒸留水13.8gを添加し、50℃で8時間撹拌し、シロ
キサン単位の重合度が19のシリコーンオリゴマーを合成
した。得られたシリコーンオリゴマーは、水酸基と反応
する末端官能基としてメトキシ基及び又はシラノール基
を有するものである。
このシリコーンオリゴマー溶液にメチルエチルケトン
を加え、固形分10重量%の処理液を作製した。この処理
液に焼成クレーを樹脂固形分に対して50重量%添加して
室温で1時間撹拌し、表面処理した無機充填剤入り処理
液を作製した。
参考例II−4 無機充填剤としてタルク(平均粒径:12μm)を用い
た以外は参考例II−1と同様にして、表面処理した無機
充填剤入り処理液を作製した。
参考例II−5 無機充填剤としてシリカ(平均粒径:1.0μm)を用い
た以外は、参考例II−1と同様にして表面処理した無機
充填剤入り溶剤処理液を作製した。
実施例II−8 実施例II−1で得られたシリコーンオリゴマー溶液
に、シラン系カップリング剤としてγ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン(商品名:A−187)とメチル
エチルケトンを加えて、固形分10重量%(シリコーンオ
リゴマー:A−187=1:1重量比)の処理液を作製した。こ
の処理液に焼成クレーを樹脂固形分に対して50重量%添
加し、室温で1時間撹拌し、表面処理した無機充填剤入
り処理液を作製した。
実施例II−9 実施例II−1で得られたシリコーンオリゴマー溶液
に、チタネート系カップリング剤としてイソプロピルト
リス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート(商
品名:KR46B)とメチルエチルケトンを加えて、固形分10
重量%(シリコーンオリゴマー:KR46B=1:1重量比)の
処理液を作製した。この処理液に焼成クレーを樹脂固形
分に対して50重量%添加し、室温で1時間撹拌し、表面
処理した無機充填剤入り処理液を作製した。
実施例II−1〜9及び参考例II−1〜5の表面処理し
た無機充填剤入り処理液を50℃に加熱し、この処理液に
以下に示す樹脂材料及びメチルエチルケトン/エチレン
グリコールモノメチルエーテル(重量比1:1)混合溶剤
を加え、固形分70重量%の樹脂ワニスを作製した。
臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当
量:530):100重量部 ジシアンジアミド:4重量部 2−エチル−4−メチルイミダゾール:0.5重量部 比較例II−1 メチルエチルケトン/エチレングリコールモノメチル
エーテル(重量比1:1)混合溶剤に未処理の焼成クレー
を50重量%配合し、更に上記樹脂材料を添加し、固形分
70重量%の樹脂ワニスを作製した。
比較例II−2 比較例II−1の樹脂ワニス100重量部にシラン系カッ
プリング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン2重量部を配合した。
比較例II−3 シラン系カップリング剤の代わりに、エポキシ変性シ
リコーンオイル(商品名:KF101、信越化学工業株式会社
製)を用いて焼成クレーを処理した以外は、参考例II−
1と同様にして樹脂ワニスを作製した。
比較例II−4 参考例II−1で使用したシラン系カップリング剤、即
ちγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランをメタ
ノールに溶解して固形分1重量%の処理液を作製し、こ
れに未処理の焼成クレーを1時間浸漬・撹拌した後、12
0℃で1時間乾燥して表面処理を施した。この処理済焼
成クレーを用いたこと以外は比較例II−1と同様にし
て、樹脂ワニスを作製した。
実施例II−1〜9、参考例II−1〜5及び比較例II−
1〜4で作製した樹脂ワニスを厚さ約0.2mmのガラス布
に含浸した後、140℃で5〜10分加熱乾燥し、樹脂分41
重量%のプリプレグを得た。このプリプレグ4枚を重
ね、その両側に厚みが35μmの銅箔を重ね、170℃、90
分、4.0MPaのプレス条件で加熱加圧し、両面銅張積層板
を作製した。
得られた両面銅張積層板について、ドリル加工性、吸
水率、はんだ耐熱性及び耐電食性を評価した。その結果
を表II−1及び表II−2に示す。
試験方法は以下の通りである。塗工性及びプリプレグ
の外観は、予め目視により評価した。塗工性は、塗工時
に充填剤がロールに付着しないものを○、多少とも付着
したものを×とした。また、プリプレグの外観は、充填
剤を配合しないものと同等の表面平滑性を有するものを
○、それ以外は×とした。
積層板の評価は、耐電食性以外の試験はすべて銅箔を
エッチングにより全面除去したものを使用した。
ドリル加工性:φ0.4mmのドリルを用いて、回転数:80,0
00rpm、送り速度:3,200mm/minで穴あけを行い、基材/
樹脂界面の剥離等による穴壁クラックを評価した。穴壁
クラックは、穴あけした試験片をレッドチェック液で1
時間煮沸後、顕微鏡による表面観察により穴面積に対す
る穴回りにしみ込んだ面積の割合を画像処理装置で測定
した(20穴の平均)。単位:% 吸水率:常態及びプレッシャークッカーテスター(条
件:121℃、2気圧)中に2時間保持した後の重量差より
算出した。単位:重量% はんだ耐熱性:プレッシャークッカーテスター(条件:1
21℃、2気圧)中に2時間保持した後、260℃のはんだ
に20秒間浸漬して、外観を目視で調べた。表中、OKはミ
ーズリング及びふくれがないことを意味する。
耐電食性:先に記載したと同様の方法で行い、85℃/85
%RH、100V印加での導通破壊までの時間を測定した。ま
た、導通破壊は全てスルーホール間のCAF(CONDUCTIVE
ANODIC FILAMENT)であることを確認した。
以上の結果から、次のことがわかる。
実施例II−1〜9及び参考例II−1〜5は、プリプレ
グの外観が良好で、はんだ耐熱性の低下がなく、吸水率
が小さく、かつ、ドリル加工時の内壁クラックが小さく
なり、耐電食性が向上している。更に、シリコーンオリ
ゴマーを用いた実施例II−1〜9は、ロールへの充填剤
の付着もなく、塗工性がより向上している。
本発明の方法によって作製した樹脂ワニスを用いて作
製したプリプレグは、外観が良好で、かつ積層板とした
場合に、これまでの積層板が有する特性を下げることな
く、ドリル加工性や耐電食性等の絶縁特性を向上させる
ことができる。
(III)印刷配線板用樹脂組成物(A)及びそれを用い
た作製した積層板の実施例及び比較例 実施例III−1 撹拌装置、コンデンサー及び温度計を備えたガラスフ
ラスコに、テトラメトキシシラン40g及びメタノール93g
を配合した溶液を入れ、酢酸0.47g及び蒸留水18.9gを添
加し、50℃で8時間撹拌し、シロキサン単位の重合度が
20(GPCによる重量平均分子量から換算、以下同じ)の
シリコーンオリゴマーを合成した。得られたシリコーン
オリゴマーは、水酸基と反応する末端官能基としてメト
キシ基及び又はシラノール基を有するものである。
実施例III−2 実施例III−1と同様の装置を用い、トリメトキシメ
チルシラン40g及びメタノール93gを配合した溶液に、酢
酸0.53g及び蒸留水15.8gを添加し、50℃で8時間撹拌
し、シロキサン単位の重合度が15のシリコーンオリゴマ
ーを合成した。得られたシリコーンオリゴマーは、水酸
基と反応する末端官能基としてメトキシ基及び又はシラ
ノール基を有するものである。
実施例III−3 実施例III−1と同様の装置を用い、ジメトキシジメ
チルシラン34g、テトラメトキシシラン8g及びメタノー
ル98gを配合した溶液に、酢酸0.60g及び蒸留水14.0gを
添加し、50℃で8時間撹拌し、シロキサン単位の重合度
が28のシリコーンオリゴマーを合成した。得られたシリ
コーンオリゴマーは、水酸基と反応する末端官能基とし
てメトキシ基及び又はシラノール基を有するものであ
る。
実施例III−4 実施例III−1と同様の装置を用い、ジメトキシジメ
チルシラン20g、テトラメトキシシラン25g及びメタノー
ル105gを配合した溶液に、酢酸0.60g及び蒸留水17.8gを
添加し、50℃で8時間撹拌し、シロキサン単位の重合度
が30のシリコーンオリゴマーを合成した。得られたシリ
コーンオリゴマーは、水酸基と反応する末端官能基とし
てメトキシ基及び又はシラノール基を有するものであ
る。
実施例III−5 実施例III−1と同様の装置を用い、トリメトキシメ
チルシラン20g、テトラメトキシシラン22g及びメタノー
ル98gを配合した溶液に、酢酸0.52g及び蒸留水18.3gを
添加し、50℃で8時間撹拌し、シロキサン単位の重合度
が25のシリコーンオリゴマーを合成した。得られたシリ
コーンオリゴマーは、水酸基と反応する末端官能基とし
てメトキシ基及び又はシラノール基を有するものであ
る。
実施例III−6 実施例III−1と同様の装置を用い、ジメトキシジメ
チルシラン10g、トリメトキシメチルシラン10g、テトラ
メトキシシラン20g及びメタノール93gを配合した溶液
に、酢酸0.52g及び蒸留水16.5gを添加し、50℃で8時間
撹拌し、シロキサン単位の重合度が23のシリコーンオリ
ゴマーを合成した。得られたシリコーンオリゴマーは、
水酸基と反応する末端官能基としてメトキシ基及び又は
シラノール基を有するものである。
実施例III−7 実施例III−1と同様の装置を用い、テトラメトキシ
シラン40g及びメタノール93gを配合した溶液に、酢酸0.
34g及び蒸留水13.8gを添加し、50℃で8時間撹拌し、シ
ロキサン単位の重合度が19のシリコーンオリゴマーを合
成した。得られたシリコーンオリゴマーは、水酸基と反
応する末端官能基としてエトキシ基及び又はシラノール
基を有するものである。
次に、実施例III−1〜7で作製したシリコーンオリ
ゴマーを用いて、以下に示す成分からなるエポキシ樹脂
ワニスを配合した。
臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当
量:530):100重量部 ジシアンジアミド:4重量部 シリコーンオリゴマー:2重量部 2−エチル−4−メチルイミダゾール:0.5重量部 上記化合物をメチルエチルケトン/エチレングリコー
ルモノメチルエーテル(重量比1:1)混合溶剤に溶解
し、不揮発分70重量%の樹脂ワニスを作製した。
実施例III−8 実施例III−1で得られたシリコーンオリゴマーの配
合量を1重量部に変えた以外は上記と同様の成分及び配
合量で作製した樹脂ワニスに、シラン系カップリング剤
としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
(商品名:A−187、日本ユニカー(株)製)を1重量部
加えて、不揮発分70重量%の樹脂ワニスを作製した。
実施例III−9 実施例III−1で得られたシリコーンオリゴマーの配
合量を1重量部に変えた以外は上記と同様の成分及び配
合量で作製した樹脂ワニスに、シラン系カップリング剤
としてN−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン・塩酸塩(商品
名:SZ−6032、東レ・ダウコーニング・シリコーン
(株)製)を1重量部加えて、不揮発分70重量%の樹脂
ワニスを作製した。
実施例III−10 実施例III−1のシリコーンオリゴマーを2重量部配
合した上記樹脂ワニスに、無機充填剤として焼成クレー
(平均粒径:1.2μm)をエポキシ樹脂100重量部に当た
り50重量部の割合で配合し、不揮発分70重量%の樹脂ワ
ニスを作製した。
比較例III−1 シリコーンオリゴマーを配合しないこと以外は、実施
例III−1〜7と同様の樹脂ワニスを作製した。
比較例III−2 シリコーンオリゴマーを配合せず、シラン系カップリ
ング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ランを2重量部加えた以外は、実施例III−1〜7と同
様の樹脂ワニスを作製した。
比較例III−3 シリコーンオリゴマーの代わりに、エポキシ変性シリ
コーンオイル(商品名:KF101、信越化学工業株式会社
製)を2重量部配合した以外は、実施例III−1〜7と
同様の樹脂ワニスを作製した。
比較例III−4 シリコーンオリゴマーを配合しない以外は、実施例II
I−9と同様の樹脂ワニスを作製した。
比較例III−5 比較例III−2の樹脂ワニスに、無機充填剤として焼
成クレーをエポキシ樹脂100重量部に当たり50重量部の
割合で配合し、不揮発分70重量%の樹脂ワニスを作製し
た。
実施例III−1〜10及び比較例III−1〜5で作製した
樹脂ワニスを厚さ約0.2mmのガラス布に含浸後、140℃で
5〜10分間加熱乾燥して、樹脂分41重量%のプリプレグ
を得た。このプリプレグ4枚を重ね、その両側に厚みが
35μmの銅箔を重ね、170℃、90分、4.0MPaのプレス条
件で加熱加圧し、両面銅張積層板を作製した。
得られた両面銅張積層板について、ドリル加工性、吸
水率、はんだ耐熱性及び耐電食性を評価した。その結果
を表III−1及び表III−2に示す。
試験方法は、実施例II−1〜9、参考例II−1〜5及
び比較例II−1〜4で行ったと同様の方法を採用した。
なお、耐電食性以外の試験片は、すべて銅箔をエッチン
グにより全面除去したものを使用した。
以上の結果から、次のことがわかる。
実施例III−1〜10は、はんだ耐熱性等の低下がな
く、ドリル加工時の内壁クラックが小さくなり耐電食性
が向上している。
本発明の印刷配線板用樹脂組成物(A)を、積層板と
した場合に、これまでの積層板が有する特性を下げるこ
となく、ドリル加工性や耐電食性等の絶縁特性を向上さ
せることができる。
(IV)印刷配線板用樹脂組成物(B)及びそれを用いて
作製した積層板の実施例及び比較例 実施例IV−1 撹拌装置、コンデンサー及び温度計を備えたガラスフ
ラスコに、テトラメトキシシラン40g及びメタノール93g
を配合した溶液を入れ、酢酸0.47g及び蒸留水18.9gを添
加し、50℃で8時間撹拌し、シロキサン単位の重合度が
20(GPCによる重量平均分子量から換算、以下同じ)の
シリコーンオリゴマーを合成した。得られたシリコーン
オリゴマーは、水酸基と反応する末端官能基としてメト
キシ基及び又はシラノール基を有するものである。
得られたシリコーンオリゴマー溶液にメタノールを加
えて、固形分1重量%の処理液を作製した。
実施例IV−2 実施例IV−1と同様の装置を用い、トリメトキシメチ
ルシラン40g及びメタノール93gを配合した溶液に、酢酸
0.53g及び蒸留水15.8gを添加し、50℃で8時間撹拌し、
シロキサン単位の重合度が15のシリコーンオリゴマーを
合成した。得られたシリコーンオリゴマーは、水酸基と
反応する末端官能基としてメトキシ基及び又はシラノー
ル基を有するものである。
得られたシリコーンオリゴマー溶液にメタノールを加
えて、固形分1重量%の処理液を作製した。
実施例IV−3 実施例IV−1と同様の装置を用い、ジメトキシジメチ
ルシラン34g、テトラメトキシシラン8g及びメタノール9
8gを配合した溶液に、酢酸0.60g及び蒸留水14.0gを添加
し、50℃で8時間撹拌し、シロキサン単位の重合度が28
のシリコーンオリゴマーを合成した。得られたシリコー
ンオリゴマーは、水酸基と反応する末端官能基としてメ
トキシ基及び又はシラノール基を有するものである。
得られたシリコーンオリゴマー溶液にメタノールを加
えて、固形分1重量%の処理液を作製した。
実施例IV−4 実施例IV−1と同様の装置を用い、ジメトキシジメチ
ルシラン20g、テトラメトキシシラン25g及びメタノール
105gを配合した溶液に、酢酸0.60g及び蒸留水17.8gを添
加し、50℃で8時間撹拌し、シロキサン単位の重合度が
30のシリコーンオリゴマーを合成した。得られたシリコ
ーンオリゴマーは、水酸基と反応する末端官能基として
メトキシ基及び又はシラノール基を有するものである。
得られたシリコーンオリゴマー溶液にメタノールを加
えて、固形分1重量%の処理液を作製した。
実施例IV−5 実施例IV−1と同様の装置を用い、トリメトキシメチ
ルシラン20g、テトラメトキシシラン22g及びメタノール
98gを配合した溶液に、酢酸0.52g及び蒸留水18.3gを添
加し、50℃で8時間撹拌し、シロキサン単位の重合度が
25のシリコーンオリゴマーを合成した。得られたシリコ
ーンオリゴマーは、水酸基と反応する末端官能基として
メトキシ基及び又はシラノール基を有するものである。
得られたシリコーンオリゴマー溶液にメタノールを加
えて、固形分1重量%の処理液を作製した。
実施例IV−6 実施例IV−1と同様の装置を用い、ジメトキシジメチ
ルシラン10g、トリメトキシメチルシラン10g、テトラメ
トキシシラン20g及びメタノール93gを配合した溶液に、
酢酸0.52g及び蒸留水16.5gを添加し、50℃で8時間撹拌
し、シロキサン単位の重合度が23のシリコーンオリゴマ
ーを合成した。得られたシリコーンオリゴマーは、水酸
基と反応する末端官能基としてメトキシ基及び又はシラ
ノール基を有するものである。
得られたシリコーンオリゴマー溶液にメタノールを加
えて、固形分1重量%の処理液を作製した。
実施例IV−7 実施例IV−1と同様の装置を用い、テトラエトキシシ
ラン40g及びメタノール93gを配合した溶液に、酢酸0.34
g及び蒸留水13.8gを添加し、50℃で8時間撹拌し、シロ
キサン単位の重合度が19のシリコーンオリゴマーを合成
した。得られたシリコーンオリゴマーは、水酸基と反応
する末端官能基としてメトキシ基及び又はシラノール基
を有するものである。
得られたシリコーンオリゴマー溶液にメタノールを加
えて、固形分1重量%の処理液を作製した。
実施例IV−8 実施例IV−4で得られたシリコーンオリゴマー溶液
に、シラン系カップリング剤としてγ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン(商品名:A−187、日本ユニ
カー(株)製)とメタノールを加えて、固形分1重量%
(シリコーンオリゴマー:A−187=1:1重量比)の処理液
を作製した。
実施例IV−9 実施例IV−4で得られたシリコーンオリゴマー溶液
に、シラン系カップリング剤としてN−β−(N−ビニ
ルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン・塩酸塩(商品名:SZ−6032、東レ・ダウ
コーニング・シリコーン(株)製)とメタノールを加え
て、固形分1重量%(シリコーンオリゴマー:SZ−6032
=1:1重量比)の処理液を作製した。
次に、実施例IV−1〜9で作製した処理液に、無機充
填剤として焼成クレー(平均粒径:1.2μm)を浸漬して
1時間攪拌後、濾過し、120℃で1時間加熱乾燥してシ
リコーンオリゴマー処理無機充填剤を得た。シリコーン
オリゴマーの付着量は、0.08〜0.11重量%であった。
実施例IV−10 無機充填剤としてタルク(平均粒径:12μm)を用い
た以外は、実施例IV−1と同様にしてシリコーンオリゴ
マー処理無機充填剤を得た。シリコーンオリゴマーの付
着量は0.10重量%であった。
実施例IV−11 無機充填剤としてシリカ(平均粒径:1.0μm)を用い
た以外は、実施例IV−1と同様にしてシリコーンオリゴ
マー処理無機充填剤を得た。シリコーンオリゴマーの付
着量は0.09重量%であった。
実施例IV−12 実施例IV−1で作製したシリコーンオリゴマー溶液を
メタノールで希釈せずに、直接焼成クレーに滴下後(シ
リコーンオリゴマー:焼成クレー=1.0:100重量比)、
十分に撹拌し、120℃で1時間乾燥してシリコーンオリ
ゴマー処理無機充填剤を得た。シリコーンオリゴマーの
付着量は0.05重量%であった。
次に、実施例IV−1〜12で作製したシリコーンオリゴ
マー処理充填剤を、下記樹脂成分と下記配合量で配合
し、エポキシ樹脂ワニスを調製した。
臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当
量:530):100重量部 ジシアンジアミド:4重量部 シリコーンオリゴマー処理無機充填剤:50重量部 2−エチル−4−メチルイミダゾール:0.5重量部 上記化合物をメチルエチルケトン/エチレングリコー
ルモノメチルエーテル(1:1重量比)混合溶剤に溶解及
び分散させ、不揮発分70重量%の樹脂ワニスを作製し
た。
比較例IV−1 無機充填剤として未処理の焼成クレーを用いた以外は
上記と同様にして樹脂ワニスを作製した。
比較例IV−2 シリコーンオリゴマー含有処理液の代わりにシラン系
カップリング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン(商品名:A−187、日本ユニカー(株)
製)を用いて、シラン系カップリング剤の付着量が0.07
重量%である焼成クレーを調製し、この焼成クレーを用
いたこと以外は上記と同様にして樹脂ワニスを作製し
た。
比較例IV−3 シリコーンオリゴマー含有処理液の代わりにエポキシ
変性シリコーンオイル(商品名:KF101、信越化学工業株
式会社製)用いて、シリコーンオイルの付着量が0.06重
量%である焼成クレーを調製し、この焼成クレーを用い
たこと以外は上記と同様にして樹脂ワニスを作製した。
実施例IV−1〜12及び比較例IV−1〜3で作製した樹
脂ワニスを、厚さ約0.2mmのガラス布に含浸した後、140
℃で5〜10分間加熱乾燥して、樹脂分41重量%のプリプ
レグを得た。このプリプレグ4枚を重ね、その両側に厚
みが35μmの銅箔を重ね、170℃、90分、4.0MPaのプレ
ス条件で加熱加圧し、両面銅張積層板を作製した。
得られた両面銅張積層板について、ドリル加工性、吸
水率、はんだ耐熱性及び耐電食性を評価した。その結果
を表IV−1及び表IV−2に示す。
試験方法は、実施例II−1〜9、参考例II−1〜5及
び比較例II−1〜4で行ったと同様の方法を採用した。
なお、耐電食性以外の試験片は、すべて銅箔をエッチン
グにより全面除去したものを使用した。
以上の結果から、次のことがわかる。
実施例IV−1〜12は、はんだ耐熱性の低下がなく、吸
水率が小さく、かつ、ドリル加工時の内壁クラックが小
さくなり、耐電食性が向上している。
本発明の印刷配線板用樹脂組成物(B)は、積層板と
した場合に、これまでの積層板が有する特性を下げるこ
となく、ドリル加工性や耐電食性等の絶縁特性を向上さ
せることができる。
産業上の利用可能性 本発明によって得られる印刷配線板用のプリプレグ
は、基材/樹脂界面の接着性に優れたものである。ま
た、本発明によって得られる印刷配線板用樹脂ワニス
は、無機充填剤の分散性及び無機充填剤/樹脂界面の接
着性に優れたものである。また、本発明の印刷配線板用
樹脂組成物は、無機充填剤の分散性及び無機充填剤/樹
脂界面の接着性及び基材/樹脂界面の接着性に優れたも
のである。従って、本発明によって得られるプリプレ
グ、樹脂ワニス及び樹脂組成物は、印刷配線板用積層
板、多層印刷配線板の作製に好適に用いられ、これらを
用いて作製した積層板や多層印刷配線板は、耐熱性、耐
湿性に優れ、また、ドリル加工性、耐電食性等の絶縁特
性に優れたものとなり、各種電気・電子機器の部品とし
て好適に用いられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平7−255873 (32)優先日 平7(1995)10月3日 (33)優先権主張国 日本(JP) (56)参考文献 特開 平1−141925(JP,A) 特開 昭56−2319(JP,A) 特開 平4−220431(JP,A) 特開 平7−196806(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08J 5/04 - 5/10 C08J 5/24 C08G 77/04 C08L 83/04 D06M 15/643 B32B 1/00 - 31/30

Claims (49)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材を、3官能性シロキサン単位(RSiO
    3/2)(式中、Rは有機基であり、シリコーンオリゴマ
    ー中のR基は互いに同一であってもよいし、異なってい
    てもよい。)及び4官能性シロキサン単位(SiO4/2)か
    ら選ばれる少なくとも1種類のシロキサン単位を含有
    し、重合度が2〜70であり、末端に水酸基と反応する官
    能基を1個以上有するシリコーンオリゴマーで処理し、
    得られた処理基材に樹脂ワニスを含浸させた後乾燥する
    ことからなる印刷配線板用プリプレグの製造方法。
  2. 【請求項2】樹脂ワニスが、エポキシ樹脂、ポリイミド
    樹脂、トリアジン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹
    脂、ポリエステル樹脂及びこれら樹脂を変性した変性樹
    脂からなる群から選ばれる樹脂及びこの樹脂の硬化剤を
    含有するものである請求の範囲1記載の方法。
  3. 【請求項3】削除
  4. 【請求項4】シリコーンオリゴマーが2官能性シロキサ
    ン単位(R2SiO2/2)及び4官能性シロキサン単位(SiO
    4/2)からなり、重合度が6〜70のものである請求の範
    囲1記載の方法。
  5. 【請求項5】シリコーンオリゴマーが3官能性シロキサ
    ン単位(RSiO3/2)及び4官能性シロキサン単位(SiO
    4/2)からなり、重合度が6〜70のものである請求の範
    囲1記載の方法。
  6. 【請求項6】シリコーンオリゴマーが2官能性シロキサ
    ン単位(R2SiO2/2)及び3官能性シロキサン単位(RSiO
    3/2)からなり、重合度が6〜70のものである請求の範
    囲1記載の方法。
  7. 【請求項7】シリコーンオリゴマーが2官能性シロキサ
    ン単位(R2SiO2/2)、3官能性シロキサン単位(RSiO
    3/2)及び4官能性シロキサン単位(SiO4/2)からな
    り、重合度が6〜70のものである請求の範囲1記載の方
    法。
  8. 【請求項8】シリコーンオリゴマーの全シロキサン単位
    中の4官能性シロキサン単位(SiO4/2)の割合が15mol
    %以上である請求の範囲4、5又は7記載の方法。
  9. 【請求項9】シリコーンオリゴマーが4官能性シロキサ
    ン単位(SiO4/2)からなり、重合度が6〜70のものであ
    る請求の範囲1記載の方法。
  10. 【請求項10】シリコーンオリゴマーが3官能性シロキ
    サン単位(RSiO3/2)からなり、重合度が6〜70のもの
    である請求の範囲1記載の方法。
  11. 【請求項11】基材をシリコーンオリゴマーで処理する
    際に、シラン系カップリング剤を併用する請求の範囲1
    記載の方法。
  12. 【請求項12】基材をシリコーンオリゴマーで処理した
    後、シラン系カップリング剤で処理する請求の範囲1記
    載の方法。
  13. 【請求項13】請求の範囲1記載の方法で得られたプリ
    プレグを複数枚重ね、更にその少なくとも一方の外面に
    金属箔を重ね、加熱加圧することにより得られる印刷配
    線板用積層板。
  14. 【請求項14】3官能性シロキサン単位(RSiO3/2
    (式中、Rは有機基であり、シリコーンオリゴマー中の
    R基は互いに同一であってもよいし、異なっていてもよ
    い。)及び4官能性シロキサン単位(SiO4/2)から選ば
    れる少なくとも1種類のシロキサン単位を含有し、重合
    度が2〜70であり、末端に水酸基と反応する官能基を1
    個以上有するシリコーンオリゴマーを溶剤に溶解した処
    理液中で無機充填剤を表面処理し、次いで、その表面処
    理した無機充填剤が入った処理液に樹脂材料を直接配合
    することからなる印刷配線板用樹脂ワニスの製造方法。
  15. 【請求項15】樹脂材料が、エポキシ樹脂、ポリイミド
    樹脂、トリアジン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹
    脂、ポリエステル樹脂及びこれら樹脂を変性した変性樹
    脂からなる群から選ばれる樹脂及びこの樹脂の硬化剤を
    含有するものである請求の範囲14記載の方法。
  16. 【請求項16】シリコーンオリゴマーが2官能性シロキ
    サン単位(R2SiO2/2)及び4官能性シロキサン単位(Si
    O4/2)からなり、重合度が6〜70のものである請求の範
    囲14記載の方法。
  17. 【請求項17】シリコーンオリゴマーが3官能性シロキ
    サン単位(RSiO3/2)及び4官能性シロキサン単位(SiO
    4/2)からなり、重合度が6〜70のものである請求の範
    囲14記載の方法。
  18. 【請求項18】シリコーンオリゴマーが2官能性シロキ
    サン単位(R2SiO2/2)及び3官能性シロキサン単位(RS
    iO3/2)からなり、重合度が6〜70のものである請求の
    範囲14記載の方法。
  19. 【請求項19】シリコーンオリゴマーが2官能性シロキ
    サン単位(R2SiO2/2)、3官能性シロキサン単位(RSiO
    3/2)(及び4官能性シロキサン単位(SiO4/2)からな
    り、重合度が6〜70のものである請求の範囲14記載の方
    法。
  20. 【請求項20】シリコーンオリゴマーの全シロキサン単
    位中の4官能性シロキサン単位(SiO4/2)の割合が15mo
    l%以上である請求の範囲16、17又は19記載の方法。
  21. 【請求項21】シリコーンオリゴマーが4官能性シロキ
    サン単位(SiO4/2)からなり、重合度が6〜70のもので
    ある請求の範囲14記載の方法。
  22. 【請求項22】シリコーンオリゴマーが3官能性シロキ
    サン単位(RSiO3/2)からなり重合度が6〜70のもので
    ある請求の範囲14記載の方法。
  23. 【請求項23】処理液が、シリコーンオリゴマーと共に
    シラン系カップリング剤を溶剤に溶解したものである請
    求の範囲14記載の方法。
  24. 【請求項24】処理液が、シリコーンオリゴマーと共に
    チタネート系カップリング剤を溶剤に溶解したものであ
    る請求の範囲14記載の方法。
  25. 【請求項25】基材に請求の範囲14記載の方法で得られ
    た印刷配線板用樹脂ワニスを含浸させた後乾燥させてプ
    リプレグを製造し、得られたプリプレグを複数枚重ね、
    更にその少なくとも一方の外面に金属箔を重ね、加熱加
    圧することにより得られる印刷配線板用積層板。
  26. 【請求項26】樹脂材料、及び、3官能性シロキサン単
    位(RSiO3/2)(式中、Rは有機基であり、シリコーン
    オリゴマー中のR基は互いに同一であってもよいし、異
    なっていてもよい。)及び4官能性シロキサン単位(Si
    O4/2)から選ばれる少なくとも1種類のシロキサン単位
    を含有し、重合度が2〜70であり、末端に水酸基と反応
    する官能基を1個以上有するシリコーンオリゴマーから
    なる印刷配線板用樹脂組成物。
  27. 【請求項27】樹脂材料が、エポキシ樹脂、ポリイミド
    樹脂、トリアジン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹
    脂、ポリエステル樹脂及びこれら樹脂を変性した変性樹
    脂からなる群から選ばれる樹脂とこの樹脂の硬化剤を含
    有するものである請求の範囲26記載の印刷配線板用樹脂
    組成物。
  28. 【請求項28】シリコーンオリゴマーが2官能性シロキ
    サン単位(R2SiO2/2)及び4官能性シロキサン単位(Si
    O4/2)からなり、重合度が6〜70のものである請求の範
    囲26記載の印刷配線板用樹脂組成物。
  29. 【請求項29】シリコーンオリゴマーが3官能性シロキ
    サン単位(RSiO3/2)及び4官能性シロキサン単位(SiO
    4/2)からなり、重合度が6〜70のものである請求の範
    囲26記載の印刷配線板用樹脂組成物。
  30. 【請求項30】シリコーンオリゴマーが2官能性シロキ
    サン単位(R2SiO2/2)及び3官能性シロキサン単位(RS
    iO3/2)からなり、重合度が6〜70のものである請求の
    範囲26記載の印刷配線板用樹脂組成物。
  31. 【請求項31】シリコーンオリゴマーが2官能性シロキ
    サン単位(R2SiO2/2)、3官能性シロキサン単位(RSiO
    3/2)及び4官能性シロキサン単位(SiO4/2)からな
    り、重合度が6〜70のものである請求の範囲26記載の印
    刷配線板用樹脂組成物。
  32. 【請求項32】シリコーンオリゴマーの全シロキサン単
    位中の4官能性シロキサン単位(SiO4/2)の割合が15mo
    l%以上である請求の範囲28、29又は31記載の印刷配線
    板用樹脂組成物。
  33. 【請求項33】シリコーンオリゴマーが4官能性シロキ
    サン単位(SiO4/2)からなり、重合度が6〜70である請
    求の範囲26記載の印刷配線板用樹脂組成物。
  34. 【請求項34】シリコーンオリゴマーが3官能性シロキ
    サン単位(RSiO3/2)からなり、重合度が6〜70のもの
    である請求の範囲26記載の印刷配線板用樹脂組成物。
  35. 【請求項35】カップリング剤を更に含有する請求の範
    囲26記載の印刷配線板用樹脂組成物。
  36. 【請求項36】無機充填剤を更に含有する請求の範囲26
    記載の印刷配線板用樹脂組成物。
  37. 【請求項37】カップリング剤及び無機充填剤を更に含
    有する請求の範囲26記載の印刷配線板用樹脂組成物。
  38. 【請求項38】基材に請求の範囲26記載の印刷配線板用
    樹脂組成物を含浸させた後乾燥させてプリプレグを製造
    し、得られたプリプレグを複数枚重ね、更にその少なく
    とも一方の外面に金属箔を重ね、加熱加圧することによ
    り得られる印刷配線板用積層板。
  39. 【請求項39】樹脂材料、及び、シリコーンオリゴマー
    で処理した無機充填剤からなり、該シリコーンオリゴマ
    ーが3官能性シロキサン単位(RSiO3/2)(式中、Rは
    有機基であり、シリコーンオリゴマー中のR基は互いに
    同一であってもよいし、異なっていてもよい。)及び4
    官能性シロキサン単位(SiO4/2)から選ばれる少なくと
    も1種類のシロキサン単位を含有し、重合度が2〜70で
    あり、末端に水酸基と反応する官能基を1個以上有する
    シリコーンオリゴマーである印刷配線板用樹脂組成物。
  40. 【請求項40】樹脂材料が、エポキシ樹脂、ポリイミド
    樹脂、トリアジン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹
    脂、ポリエステル樹脂及びこれら樹脂を変性した変性樹
    脂からなる群から選ばれる樹脂とこの樹脂の硬化剤を含
    有するものである請求の範囲39記載の印刷配線板用樹脂
    組成物。
  41. 【請求項41】シリコーンオリゴマーが2官能性シロキ
    サン単位(R2SiO2/2)及び4官能性シロキサン単位(Si
    O4/2)からなり、重合度が6〜70のものである請求の範
    囲39記載の印刷配線板用樹脂組成物。
  42. 【請求項42】シリコーンオリゴマーが3官能性シロキ
    サン単位(RSiO3/2)及び4官能性シロキサン単位(SiO
    4/2)からなり、重合度が6〜70のものである請求の範
    囲39記載の印刷配線板用樹脂組成物。
  43. 【請求項43】シリコーンオリゴマーが2官能性シロキ
    サン単位(R2SiO2/2)及び3官能性シロキサン単位(RS
    iO3/2)からなり、重合度が6〜70のものである請求の
    範囲39記載の印刷配線板用樹脂組成物。
  44. 【請求項44】シリコーンオリゴマーが2官能性シロキ
    サン単位(R2SiO2/2)、3官能性シロキサン単位(RSiO
    3/2)及び4官能性シロキサン単位(SiO4/2)からな
    り、重合度が6〜70のものである請求の範囲39記載の印
    刷配線板用樹脂組成物。
  45. 【請求項45】シリコーンオリゴマーの全シロキサン単
    位中の4官能性シロキサン単位(SiO4/2)の割合が15mo
    l%以上である請求の範囲41、42又は44記載の印刷配線
    板用樹脂組成物。
  46. 【請求項46】シリコーンオリゴマーが4官能性シロキ
    サン単位(SiO4/2)からなり、重合度が6〜70である請
    求の範囲39記載の印刷配線板用樹脂組成物。
  47. 【請求項47】シリコーンオリゴマーが3官能性シロキ
    サン単位(RSiO3/2)からなり、重合度が6〜70のもの
    である請求の範囲39記載の印刷配線板用樹脂組成物。
  48. 【請求項48】無機充填剤がシリコーンオリゴマー及び
    カップリング剤で表面処理されたものである請求の範囲
    39記載の印刷配線板用樹脂組成物。
  49. 【請求項49】基材に請求の範囲39記載の印刷配線板用
    樹脂組成物を含浸させた後乾燥させてプリプレグを製造
    し、得られたプリプレグを複数枚重ね、更にその少なく
    とも一方の外面に金属箔を重ね、加熱加圧することによ
    り得られる印刷配線板用積層板。
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