JPH11262270A - インテリジェントパワーモジュールおよびそれを用いた電力変換装置 - Google Patents

インテリジェントパワーモジュールおよびそれを用いた電力変換装置

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JPH11262270A
JPH11262270A JP10063234A JP6323498A JPH11262270A JP H11262270 A JPH11262270 A JP H11262270A JP 10063234 A JP10063234 A JP 10063234A JP 6323498 A JP6323498 A JP 6323498A JP H11262270 A JPH11262270 A JP H11262270A
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gate
power converter
protection circuit
power module
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JP10063234A
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Kimihiro Hoshi
公弘 星
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】緊急停止の必要がない故障の場合には、電力変
換器およびその負荷にダメージを与えることなくソフト
に停止させること。 【解決手段】所定の保護回路2,3,4が、半導体スイ
ッチ1および当該半導体スイッチ1をオンオフするゲー
ト回路5がモジュール化されてなるパッケージの中に収
納されるか、あるいは当該パッケージの近傍に設置され
て構成されるインテリジェントパワーモジュールにおい
て、保護回路が動作した場合に、当該保護回路が保護す
る故障の種類が重故障であるか軽故障であるかを判別す
る故障判別手段8-1,8-2 と、故障判別手段8-1,8-2 によ
り、故障の種類が重故障であると判別された場合には、
ゲート回路5に直ちにゲートブロック信号を与え、また
故障の種類が軽故障であると判別された場合には、ゲー
ト回路5に設定時間後にゲートブロック信号を与えるゲ
ートブロック手段8-3,9,10と備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定の保護回路
が、半導体スイッチおよび当該半導体スイッチをオンオ
フするゲート回路がモジュール化されてなるパッケージ
の中に収納されるか、あるいは当該パッケージの近傍に
設置されて構成されるインテリジェントパワーモジュー
ル(以下、IPMと称する)、およびそれを構成要素と
して用いて構成した電力変換装置の改良に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来から、高圧、大電流でかつ高速スイ
ッチング可能なIGBTやIEGT等の半導体スイッチ
が、電力変換装置の構成要素になってきているが、その
高速性のために電力変換装置の保護が非常に困難になっ
てきている。
【0003】このため、最近では、その解決策のーつと
して、IPMが考えられるようになってきている。すな
わち、このIPMは、電力変換装置の電力変換器を構成
する構成要素として用いられるものであり、所定の保護
回路が、半導体スイッチおよび当該半導体スイッチをオ
ンオフするゲート回路がモジュール化されてなるパッケ
ージの中に収納されるか(モジュール型)、あるいは当
該パッケージの近傍に設置されて構成され(圧接型)、
高速の保護を可能とする保護機能スイッチ素子である。
【0004】図6は、この種の従来のIPMの構成例を
示す回路図である。図6において、IPMAは、半導体
スイッチであるIGBT1、およびこのIGBT1をオ
ンオフするゲート回路5がモジュール化されてなるパッ
ケージの中に、複数の保護回路、すなわち過電圧(O
V)保護回路2、過電流(OC)保護回路3、過熱(O
H)保護回路4が収納されて構成されている。
【0005】ここで、過電圧(OV)保護回路2は、I
GBT1のゲート(G)−コレクタ(C)間に図示のよ
うに接続されたツェナーダイオード(ZD)2−1、お
よび過電圧保護部2−2から構成されている。
【0006】過電流保護回路3は、電流検出用の補助I
GBT3−1、IGBT1のゲート(G)−エミッタ
(E)間に図示のように接続された抵抗3−2、トラン
ジスタ3−3、およびツェナーダイオード(ZD)3−
4から構成されている。
【0007】過熱保護回路4は、IGBT1の温度を測
定する温度センサー4−1、および過熱保護部4−2か
ら構成されている。ゲート回路5は、直流母線P15,
N15間に図示のように接続されたゲート抵抗5−1、
オンスイッチ5−2、およびオフスイッチ5−3から構
成されている。
【0008】このように、IGBTのように、ゲートを
利用して過電圧保護や過電流保護が可能な半導体スイッ
チでは、半導体スイッチの近傍に各種保護回路を設けて
IPMが構成されている。
【0009】図7は、上記IPMを構成要素として用い
た電力変換器の構成例を示す回路図である。なお、ここ
では、インバータの場合について示している。図7にお
いて、電力変換器は、3相各相に対応する6個のIPM
A−1〜A−6を、図示のようにブリッジ接続して構成
され、コンデンサ6の直流電圧を交流に変換して、電動
機等の負荷7へ供給されるようになっている。
【0010】このように、個々のIPMA−1〜A−6
は、電力変換器の中で他のIPMに独立して保護動作が
可能となっている。なお、上記電力変換器と、その各A
−1〜A−6のゲート回路5を制御する制御回路とか
ら、電力変換装置全体が構成されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来のIPM、およびそれを用いた電力変換装
置では、次のような問題がある。 (a)保護項目の中には、緊急に電力変換器を停止する
必要がないにも拘わらず、緊急に半導体スイッチにゲー
トブロック信号(GB)を与えて電力変換器を緊急に停
止して、負荷7や電力変換器に不必要なダメージを与え
てしまうという問題がある。
【0012】(b)過電圧の中には、外来サージのよう
に一過性のものがあり、それを保護する動作を行なえ
ば、電力変換器を継続して運転して何ら問題がないにも
拘わらず、過電圧が一度でも発生すると電力変換器を停
止して、電力変換装置全体の稼働率を低下させてしまう
という問題がある。
【0013】(c)過電流では、過電流保護回路3の動
作によって電流を絞れば、一般的な半導体スイッチは、
短時間(数us)は耐えられるのにも拘わらず、過電流
が発生したIPMだけの判断で該当半導体スイッチを緊
急にゲートブロックして、電力変換器を構成する他のI
PMの半導体スイッチとの連携がなく、電力変換器にダ
メージを与えてしまうという問題がある。
【0014】(d)ゲートブロックの方法についても、
半導体スイッチのゲートを単にブロックするだけなの
で、電流の遮断時の変化率(di/dt)が大きく、こ
のdi/dtと配線インダクタンスとによって相当の過
電圧が発生してしまうという問題がある。
【0015】本発明の目的は、緊急停止の必要がない故
障の場合には、電力変換器およびその負荷にダメージを
与えることなくソフトに停止させることが可能なIPM
およびそれを用いた電力変換装置を提供することにあ
る。
【0016】また、本発明の目的は、一過性の故障の場
合には、保護しつつ運転を継続させて電力変換器および
その負荷の稼働率を高めることが可能なIPMおよびそ
れを用いた電力変換装置を提供することにある。
【0017】さらに、本発明の目的は、過電流保護の場
合に、電力変換器全体の協調を取りながら、電力変換器
およびその負荷にダメージを与えることなく停止させる
ことが可能な電力変換装置を提供することにある。
【0018】さらにまた、本発明の目的は、過電流保護
の場合に、電力変換器全体の協調を取りながらかつ過電
圧を発生させずに、電力変換器およびその負荷にダメー
ジを与えることなく停止させることが可能な電力変換装
置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明では、所定の保護回路が、半導体
スイッチおよび当該半導体スイッチをオンオフするゲー
ト回路がモジュール化されてなるパッケージの中に収納
されるか、あるいは当該パッケージの近傍に設置されて
構成されるインテリジェントパワーモジュールにおい
て、保護回路が動作した場合に、当該保護回路が保護す
る故障の種類が重故障であるか軽故障であるかを判別す
る故障判別手段と、故障判別手段により、故障の種類が
重故障であると判別された場合には、ゲート回路に直ち
にゲートブロック信号を与え、また故障の種類が軽故障
であると判別された場合には、ゲート回路に設定時間後
にゲートブロック信号を与えるゲートブロック手段とを
備える。
【0020】従って、請求項1の発明のインテリジェン
トパワーモジュールにおいては、故障判別手段によっ
て、保護回路が保護する故障の種類が重故障であると判
別されると、ゲートブロック手段からゲート回路に直ち
にゲートブロック信号が与えられる。
【0021】また、故障判別手段によって、保護回路が
保護する故障の種類が軽故障であると判別されると、ゲ
ートブロック手段からゲート回路に設定時間後にゲート
ブロック信号が与えられる。
【0022】これにより、緊急停止の必要がない故障
(軽故障)の場合には、電力変換器およびその負荷にダ
メージを与えることなくソフトに停止させることができ
る。また、請求項2の発明では、所定の保護回路が、半
導体スイッチおよび当該半導体スイッチをオンオフする
ゲート回路がモジュール化されてなるパッケージの中に
収納されるか、あるいは当該パッケージの近傍に設置さ
れて構成される複数個のインテリジェントパワーモジュ
ールを構成要素として用いて構成した電力変換器と、電
力変換器の各インテリジェントパワーモジュールのゲー
ト回路を制御する制御回路とから構成される電力変換装
置において、電力変換器の各インテリジェントパワーモ
ジュールにそれぞれ設けられ、保護回路が動作した場合
に、当該保護回路が保護する故障の種類が重故障である
か軽故障であるかを判別する故障判別手段と、制御回路
に設けられ、少なくとも一つの故障判別手段により、故
障の種類が重故障であると判別された場合には、電力変
換器の各インテリジェントパワーモジュールのゲート回
路に直ちにゲートブロック信号を与え、また故障の種類
が軽故障であると判別された場合には、電力変換器の各
インテリジェントパワーモジュールのゲート回路に設定
時間後にゲートブロック信号を与えるゲートブロック手
段とを備える。
【0023】従って、請求項2の発明の電力変換装置に
おいては、少なくとも一つのインテリジェントパワーモ
ジュールの故障判別手段によって、保護回路が保護する
故障の種類が重故障であると判別されると、電力変換器
の制御回路のゲートブロック手段から、全てのインテリ
ジェントパワーモジュールのゲート回路に直ちにゲート
ブロック信号が与えられる。
【0024】また、少なくとも一つのインテリジェント
パワーモジュールの故障判別手段によって、保護回路が
保護する故障の種類が軽故障であると判別されると、電
力変換器の制御回路のゲートブロック手段から、全ての
インテリジェントパワーモジュールのゲート回路に設定
時間後にゲートブロック信号が与えられる。
【0025】これにより、緊急停止の必要がない故障
(軽故障)の場合には、電力変換器およびその負荷にダ
メージを与えることなくソフトに停止させることができ
る。一方、請求項3の発明では、所定の保護回路が、半
導体スイッチおよび当該半導体スイッチをオンオフする
ゲート回路がモジュール化されてなるパッケージの中に
収納されるか、あるいは当該パッケージの近傍に設置さ
れて構成されるインテリジェントパワーモジュールにお
いて、保護回路が動作した場合に、当該保護回路の動作
回数をカウントし、かつ当該カウント回数が設定時間内
に設定回数に達したか否かを判別する動作回数判別手段
と、動作回数判別手段により、カウント回数が設定回数
に達したと判別された場合には、ゲート回路にゲートブ
ロック信号を与えるゲートブロック手段とを備える。
【0026】ここで、特に上記保護回路は、例えば請求
項5に記載したように、過電圧保護回路としている。従
って、請求項3および請求項5の発明のインテリジェン
トパワーモジュールにおいては、動作回数判別手段によ
って、保護回路の動作回数がカウントされる。そして、
ゲートブロック手段によって、カウント回数が設定回数
に達しないと判別されると、該当する保護動作のみを実
施して運転は継続される。
【0027】また、ゲートブロック手段によって、カウ
ント回数が設定回数に達したと判別されると、ゲート回
路にゲートブロック信号が与えられて運転が停止され
る。これにより、一過性の故障の場合には、保護しつつ
運転を継続させて電力変換器およびその負荷の稼働率を
高めることができる。
【0028】また、請求項4の発明では、所定の保護回
路が、半導体スイッチおよび当該半導体スイッチをオン
オフするゲート回路がモジュール化されてなるパッケー
ジの中に収納されるか、あるいは当該パッケージの近傍
に設置されて構成される複数個のインテリジェントパワ
ーモジュールを構成要素として用いて構成した電力変換
器と、電力変換器の各インテリジェントパワーモジュー
ルのゲート回路を制御する制御回路とから構成される電
力変換装置において、電力変換器の各インテリジェント
パワーモジュールにそれぞれ設けられ、保護回路が動作
した場合に、当該保護回路の動作回数をカウントし、か
つ当該カウント回数が設定時間内に設定回数に達したか
否かを判別する動作回数判別手段と、制御回路に設けら
れ、少なくとも一つの動作回数判別手段により、カウン
ト回数が設定回数に達したと判別された場合には、電力
変換器の各インテリジェントパワーモジュールのゲート
回路にゲートブロック信号を与えるゲートブロック手段
とを備える。
【0029】ここで、特に上記保護回路は、例えば請求
項6に記載したように、過電圧保護回路としている。従
って、請求項4および請求項6の発明の電力変換装置に
おいては、各インテリジェントパワーモジュールの動作
回数判別手段によって、インテリジェントパワーモジュ
ールの保護回路の動作回数がそれぞれカウントされる。
そして、電力変換器の制御回路のゲートブロック手段に
よって、全てのインテリジェントパワーモジュールの保
護回路のカウント回数が設定回数に達しないと判別され
ると、該当する保護動作のみを実施して、電力変換器の
運転は継続される。
【0030】また、電力変換器の制御回路のゲートブロ
ック手段によって、少なくとも一つのインテリジェント
パワーモジュールの保護回路のカウント回数が設定回数
に達したと判別されると、電力変換器の制御回路のゲー
トブロック手段から、全てのインテリジェントパワーモ
ジュールのゲート回路にゲートブロック信号が与えられ
て、電力変換器の運転が停止される。
【0031】これにより、一過性の故障の場合には、保
護しつつ運転を継続させて電力変換器およびその負荷の
稼働率を高めることができる。一方、請求項7の発明で
は、半導体スイッチの過電流時に電流値を低減させて当
該電流値を一定に維持する電流維持機能を有する過電流
保護回路が、前記半導体スイッチおよび当該半導体スイ
ッチをオンオフするゲート回路がモジュール化されてな
るパッケージの中に収納されるか、あるいは当該パッケ
ージの近傍に設置されて構成される複数個のインテリジ
ェントパワーモジュールを構成要素として用いて構成し
た電力変換器と、電力変換器の各インテリジェントパワ
ーモジュールのゲート回路を制御する制御回路とから構
成される電力変換装置において、電力変換器の少なくと
も一つのインテリジェントパワーモジュールの過電流保
護回路が動作した場合に、当該電流維持機能により電流
値を一定に維持している間に、電力変換器の各インテリ
ジェントパワーモジュールのゲート回路にゲートブロッ
ク信号を与えるゲートブロック手段を、制御回路に備え
る。
【0032】従って、請求項7の発明の電力変換装置に
おいては、電力変換器の少なくとも一つのインテリジェ
ントパワーモジュールの過電流発生時、過電流保護回路
の電流維持機能によって該当半導体スイッチの耐量に応
じた電流に絞って一定に維持している間に、電力変換器
の各インテリジェントパワーモジュールのゲート回路に
ゲートブロック信号が与えられて、各インテリジェント
パワーモジュールの半導体スイッチがゲートブロックさ
れる。
【0033】これにより、過電流保護の場合に、電力変
換器全体の協調を取りながら、電力変換器およびその負
荷にダメージを与えることなく停止させることができ
る。また、請求項8の発明では、上記請求項7の発明の
電力変換装置において、制御回路のゲートブロック手段
からゲートブロック信号が与えられた場合に、一定に維
持された電流を徐々に減衰させて遮断するように半導体
スイッチのゲート電圧を順次低下させるゲート電圧低下
手段を、電力変換器の各インテリジェントパワーモジュ
ールのゲート回路に備える。
【0034】従って、請求項8の発明の電力変換装置に
おいては、上記請求項7の発明の電力変換装置におい
て、各インテリジェントパワーモジュールの半導体スイ
ッチをゲートブロックする場合に、電流を急激に遮断し
ないで、ゲート電圧低下手段によって、一定に維持され
た電流が徐々に減衰されて遮断される。
【0035】これにより、過電流保護の場合に、電力変
換器全体の協調を取りながらかつ過電圧を発生させず
に、電力変換器およびその負荷にダメージを与えること
なく停止させることができる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。 (第1の実施の形態:請求項1に対応)図1は、本実施
の形態によるIPMの構成例を示す回路図であり、図6
と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、こ
こでは異なる部分についてのみ述べる。
【0037】なお、図1では、過電圧保護回路2の一部
を構成する過電圧保護部2−2については、その図示を
省略している。すなわち、本実施の形態のIPMは、図
1に示すように、図6に加えて、故障判別手段であるO
R回路8−1,8−2と、ゲートブロック手段であるO
R回路8−3、タイマー9、およびゲートブロック(G
B)回路10とを備えた構成としている。
【0038】OR回路8−1は、過電圧保護回路2の出
力と、過電流保護回路3の出力との論理和(OR)を求
めることにより、保護回路が保護する故障の種類が重故
障であることを判別する。
【0039】OR回路8−2は、過熱保護回路4の出力
の論理和(OR)を求めることにより、保護回路が保護
する故障の種類が軽故障であることを判別する。タイマ
ー9は、設定時間として例えば20msの時間遅れを持
つものであり、OR回路8−2の出力が入力されてから
設定時間後に動作する。
【0040】OR回路8−3は、OR回路8−1の出力
と、タイマー9の出力との論理和(OR)を求める。ゲ
ートブロック回路10は、OR回路8−3の出力が入力
されると、前記ゲート回路5のオフスイッチ5−3にゲ
ートブロック(GB)信号を出力する。
【0041】次に、以上のように構成した本実施の形態
のIPMの作用について説明する。図1において、過電
圧保護回路2や過電流保護回路3が動作した時には、緊
急に停止させた方がよいので、重故障を判別するOR回
路8−1によって重故障と判別される。
【0042】よって、過電圧保護回路2の出力、過電流
保護回路3の出力は、タイマ−9を経由せずOR回路8
−3を通ってゲートブロック回路10に与えられ、直ち
にゲートブロック回路10からゲート回路5へゲートブ
ロック信号が送られて、該当するIGBT1がゲートブ
ロックされる。
【0043】一方、過熱保護回路4が動作した時には、
IGBT1の温度が上昇して危険であるが、通常20m
s程度は遅れてゲートブロックさせても問題ないので、
軽故障を判別するOR回路8−2によって軽故障と選別
される。
【0044】よって、過熱保護回路4の出力は、タイマ
ー9を経由し、OR回路8−3を通ってゲートブロック
回路10に与えられ、タイマー9の設定時間(20m
s)後に、ゲートブロック回路10からゲート回路5へ
ゲートブロック信号が送られて、該当するIGBT1が
ゲートブロックされる。
【0045】上述したように、本実施の形態のIPMで
は、保護回路が保護する故障の種類が重故障であると判
別されると、ゲート回路5に直ちにゲートブロック信号
を与え、また保護回路が保護する故障の種類が軽故障で
あると判別されると、ゲート回路5に設定時間後にゲー
トブロック信号を与えるようにしているので、緊急停止
の必要がない故障(軽故障)の場合には、電力変換器お
よびその負荷にダメージを与えることなくソフトに停止
させることが可能となる。
【0046】(第2の実施の形態:請求項2に対応)図
2は、本実施の形態による電力変換装置の構成例を示す
回路図であり、図1および図7と同一要素には同一符号
を付して示している。
【0047】すなわち、本実施の形態の電力変換装置
は、図2に示すように、図7に加えて、電力変換器の各
IPMA−1〜A−6に、故障判別手段であるOR回路
8−1,8−2をそれぞれ設け、さらに電力変換器の制
御回路11に、ゲートブロック手段であるOR回路8−
4,8−5,8−6、タイマー9、およびゲートブロッ
ク(GB)回路10を設けた構成としている。
【0048】OR回路8−1は、過電圧保護回路2の出
力と、過電流保護回路3の出力との論理和(OR)を求
めることにより、保護回路が保護する故障の種類が重故
障であることを判別する。
【0049】OR回路8−2は、過熱保護回路4の出力
の論理和(OR)を求めることにより、保護回路が保護
する故障の種類が軽故障であることを判別する。タイマ
ー9は、設定時間として例えば20msの時間遅れを持
つものであり、OR回路8−2の出力が入力されてから
設定時間後に動作する。
【0050】OR回路8−4は、各IPMA−1〜A−
6のOR回路8−1の出力の論理和(OR)を求める。
OR回路8−5は、各IPMA−1〜A−6のOR回路
8−2の出力の論理和(OR)を求める。
【0051】タイマー9は、設定時間として例えば20
msの時間遅れを持つものであり、OR回路8−5の出
力が入力されてから設定時間後に動作する。OR回路8
−6は、OR回路8−4の出力と、タイマー9の出力と
の論理和(OR)を求める。
【0052】ゲートブロック回路10は、OR回路8−
6の出力が入力されると、各IPMA−1〜A−6のゲ
ート回路5のオフスイッチ5−3にゲートブロック(G
B)信号をそれぞれ出力する。
【0053】次に、以上のように構成した本実施の形態
の電力変換装置の作用について説明する。図2におい
て、過電圧保護回路2や過電流保護回路3が動作した時
には、緊急に停止させた方がよいので、重故障を判別す
るOR回路8−1によって重故障と判別される。
【0054】よって、各IPMA−1〜A−6の少なく
とも一つにおいて、過電圧保護回路2や過電流保護回路
3が動作した場合、そのOR回路8−1の出力は、タイ
マ−9を経由せずOR回路8−4,8−6を通ってゲー
トブロック回路10に与えられ、直ちにゲートブロック
回路10から各IPMA−1〜A−6のゲート回路5へ
ゲートブロック信号が送られて、該当するIGBT1が
ゲートブロックされる。
【0055】一方、過熱保護回路4が動作した時には、
IGBT1の温度が上昇して危険であるが、通常20m
s程度は遅れてゲートブロックさせても問題ないので、
軽故障を判別するOR回路8−2によって軽故障と選別
される。
【0056】よって、各IPMA−1〜A−6の少なく
とも一つにおいて、過熱保護回路4が動作した場合、そ
のOR回路8−2の出力は、OR回路8−5、タイマ−
9を経由し、OR回路8−6を通ってゲートブロック回
路10に与えられ、タイマー9の設定時間(20ms)
後に、ゲートブロック回路10から各IPMA−1〜A
−6のゲート回路5へゲートブロック信号が送られて、
該当するIGBT1がゲートブロックされる。
【0057】すなわち、この設定時間(20ms)の間
に、電力変換器の制御回路11からは、電力変換器がソ
フトに停止できるようにIPMA−1からIPMA−2
に点弧信号が与えられる。その結果、電力変換器および
その負荷7にもダメージを与えることなく、電力変換器
をソフトに停止させることができ、電力変換器全体を考
慮した停止の仕方をすることができる。
【0058】上述したように、本実施の形態の電力変換
装置では、少なくとも一つのIPMの故障判別手段によ
って、保護回路が保護する故障の種類が重故障であると
判別されると、電力変換器の制御回路11のゲートブロ
ック手段から、全てのIPMA−1〜A−6のゲート回
路5に直ちにゲートブロック信号を与え、また少なくと
も一つのIPMの故障判別手段によって、保護回路が保
護する故障の種類が軽故障であると判別されると、電力
変換器の制御回路11のゲートブロック手段から、全て
のIPMA−1〜A−6のゲート回路5に設定時間後に
ゲートブロック信号を与えるようにしているので、緊急
停止の必要がない故障(軽故障)の場合には、電力変換
器およびその負荷7にダメージを与えることなくソフト
に停止させることが可能となる。
【0059】(第3の実施の形態:請求項3、請求項5
に対応)図3は、本実施の形態によるIPMの構成例を
示す回路図であり、図6と同一要素には同一符号を付し
てその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ
述べる。
【0060】なお、図3では、過電流保護回路3、過熱
保護回路4、およびゲート回路5については、その図示
を省略している。すなわち、本実施の形態のIPMは、
図3に示すように、図6に加えて、動作回数判別手段で
あるカウンター12、回数設定回路13、およびタイマ
ー14と、ゲートブロック手段であるゲートブロック
(GB)回路10とを備えた構成としている。
【0061】カウンター12は、過電圧保護回路2が動
作した場合にその動作回数をカウントする。回数設定回
路13は、停止を判定する基準となる設定回数を、例え
ば3回として設定するものであり、カウンター12のカ
ウント回数が設定回数に達すると、出力を生じる。
【0062】タイマー14は、一過性の過電圧を判定す
る基準となる設定時間を、例えば100ms(50HZ
で5サイクル)として設定する。そして、このタイマー
14のトリガーは過電圧保護回路2の出力でかけ、タイ
マー14の設定時間経過後にカウンタ−12をリセット
する。
【0063】すなわち、カウンター12のカウント回数
が、タイマー14の設定時間内に回数設定回路13の設
定回数に達したか否かにより、一過性の過電圧か継続性
の過電圧かを判別する。
【0064】ゲートブロック回路10は、回数設定回路
13の出力が入力されると、前記ゲート回路5のオフス
イッチ5−3にゲートブロック(GB)信号を出力す
る。次に、以上のように構成した本実施の形態のIPM
の作用について説明する。
【0065】図3において、例えば外来サージのように
一過性の過電圧の場合には、過電圧保護回路2が動作し
て、過電圧が安全電圧でクランプされる。よって、この
動作は1回だけなので、カウンター12により1回がカ
ウントされる。しかし、その後100msの間に次の過
電圧は発生しないので、カウンター12はリセットされ
る。
【0066】よって、回数設定回路13の設定回数(3
回)に達しないので、その出力は送出されず、該当する
過電圧保護動作のみを実施して、運転は継続される。一
方、例えば図7のコンデンサ6の直流電圧が過電圧であ
る時には、IGBT1がスイッチングする毎に過電圧が
発生するので、過電圧保護回路2がまず1回目の過電圧
保護動作をすると、カウンタ−12によってカウントが
開始されると同時に、タイマ−14によって時間の測定
が開始される。
【0067】この場合、通常、IGBTは数キロHZの
スイッチングをするので、100msも経たない間にカ
ウンタ−12によって3回がカウントされ、回数設定回
路13によって設定値の3回に達したことが検出され
る。
【0068】よって、この場合には、過電圧が一過性の
ものではなく、継続性があり電力変換器の破壊に通じる
ので、回数設定回路13の出力がゲートブロック回路1
0に与えられ、直ちにゲートブロック回路10からゲー
ト回路5へゲートブロック信号が送られて、該当するI
GBT1がゲートブロックされる。
【0069】上述したように、本実施の形態のIPMで
は、過電圧保護回路2の動作回数が設定回数に達しない
と判別されると、該当する保護動作のみを実施して運転
を継続し、また過電圧保護回路2の動作回数が設定回数
に達したと判別されると、ゲート回路5にゲートブロッ
ク信号を与えて運転を停止させるようにしているので、
継続性のある過電圧の場合には電力変換器を安全に保護
し、一過性の過電圧の場合には過電圧を保護しつつ運転
を継続させて、電力変換器およびその負荷7の稼働率を
高めることが可能となる。
【0070】(第4の実施の形態:請求項4、請求項6
に対応)図4は、本実施の形態による電力変換装置の構
成例を示す回路図であり、図3および図7と同一要素に
は同一符号を付して示している。
【0071】すなわち、本実施の形態の電力変換装置
は、図4に示すように、図7に加えて、電力変換器の各
IPMA−1〜A−6に、動作回数判別手段であるカウ
ンター12、回数設定回路13、およびタイマー14を
それぞれ設け、さらに電力変換器の制御回路11に、ゲ
ートブロック手段であるOR回路8−4、およびゲート
ブロック(GB)回路10を設けた構成としている。
【0072】カウンター12は、過電圧保護回路2が動
作した場合にその動作回数をカウントする。回数設定回
路13は、停止を判定する基準となる設定回数を、例え
ば3回として設定するものであり、カウンター12のカ
ウント回数が設定回数に達すると、出力を生じる。
【0073】タイマー14は、一過性の過電圧を判定す
る基準となる設定時間を、例えば100ms(50HZ
で5サイクル)として設定する。そして、このタイマー
14のトリガーは過電圧保護回路2の出力でかけ、タイ
マー14の設定時間経過後にカウンタ−12をリセット
する。
【0074】すなわち、カウンター12のカウント回数
が、タイマー14の設定時間内に回数設定回路13の設
定回数に達したか否かにより、一過性の過電圧か継続性
の過電圧かを判別する。
【0075】OR回路8−4は、各IPMA−1〜A−
6の動作回数判別手段の出力、すなわち回数設定回路1
3の出力の論理和(OR)を求める。ゲートブロック回
路10は、OR回路8−4の出力が入力されると、各I
PMA−1〜A−6のゲート回路5のオフスイッチ5−
3にゲートブロック(GB)信号をそれぞれ出力する。
【0076】次に、以上のように構成した本実施の形態
のIPMの作用について説明する。図4において、例え
ば外来サージのように一過性の過電圧の場合には、過電
圧保護回路2が動作して、過電圧が安全電圧でクランプ
される。よって、この動作は1回だけなので、カウンタ
ー12により1回がカウントされる。しかし、その後1
00msの間に次の過電圧は発生しないので、カウンタ
ー12はリセットされる。
【0077】よって、回数設定回路13の設定回数(3
回)に達しないので、その出力は送出されず、該当する
過電圧保護動作のみを実施して、運転は継続される。一
方、例えば図7のコンデンサ6の直流電圧が過電圧であ
る時には、IGBT1がスイッチングする毎に過電圧が
発生するので、過電圧保護回路2がまず1回目の過電圧
保護動作をすると、カウンタ−12によってカウントが
開始されると同時に、タイマ−14によって時間の測定
が開始される。
【0078】この場合、通常、IGBTは数キロHZの
スイッチングをするので、100msも経たない間にカ
ウンタ−12によって3回がカウントされ、各IPMA
−1〜A−6の少なくとも一つにおいて、回数設定回路
13によって設定値の3回に達したことが検出される。
【0079】よって、この場合には、過電圧が一過性の
ものではなく、継続性があり電力変換器の破壊に通じる
ので、回数設定回路13の出力がOR回路8−4を通し
てゲートブロック回路10に与えられ、直ちにゲートブ
ロック回路10から各IPMA−1〜A−6のゲート回
路5へゲートブロック信号が送られて、該当するIGB
T1がゲートブロックされる。
【0080】上述したように、本実施の形態の電力変換
装置では、各IPMA−1〜A−6の過電圧保護回路2
の動作回数が設定回数に達しないと判別されると、該当
する保護動作のみを実施して電力変換器の運転を継続
し、また少なくとも一つのIPMの過電圧保護回路2の
カウント回数が設定回数に達したと判別されると、全て
のIPMA−1〜A−6のゲート回路5にゲートブロッ
ク信号を与えて、電力変換器の運転を停止させるように
しているので、継続性のある過電圧の場合には電力変換
器を安全に保護し、一過性の過電圧の場合には過電圧を
保護しつつ運転を継続させ、電力変換器およびその負荷
7の稼働率を高めることが可能となる。
【0081】(第5の実施の形態:請求項7、請求項8
に対応)図5は、本実施の形態による電力変換装置の構
成例を示す回路図であり、図6および図7と同一要素に
は同一符号を付して示している。
【0082】すなわち、本実施の形態の電力変換装置
は、図5に示すように、図7における電力変換器の各I
PMA−1〜A−6の過電流保護回路3として、IGB
T1の過電流時に電流値を低減させてその電流値を一定
に維持する電流維持機能Bを有する過電流保護回路を備
え、また電力変換器の制御回路11に、ゲートブロック
手段であるOR回路8−7、およびゲートブロック(G
B)回路10を設け、さらに電力変換器の各IPMA−
1〜A−6のゲート回路5に、ゲート電圧低下回路Cを
設けた構成としている。
【0083】ここで、電流維持機能Bは、電流検出用の
補助IGBT3−1、IGBT1のゲート(G)−エミ
ッタ(E)間に図示のように接続されたゲート抵抗1
5、抵抗16、トランジスタ17、およびダイオード1
8から構成しており、抵抗15と抵抗16の抵抗値の比
で、IGBT1の過電流保護時のゲート電圧、すなわち
維持すべき電流が決定されるようになっている。
【0084】OR回路8−7は、各IPMA−1〜A−
6の過電流保護回路の出力の論理和(OR)を求める。
ゲートブロック回路10は、OR回路8−6の出力が入
力されると、上記電流維持機能Bにより電流値を一定に
維持している間に、電力変換器の各IPMA−1〜A−
6のゲート回路5のオフスイッチ5−3にゲートブロッ
ク(GB)信号をそれぞれ出力する。
【0085】ゲート電圧低下回路Cは、ゲート回路5の
オフスイッチ5−3と並列に図示のように接続された分
圧用の複数個(本例では、4個)の抵抗20−1〜20
−4、分圧用の複数個(本例では、4個)のコンデンサ
21−1〜21−4、およびゲート電圧低下用の複数個
(本例では、4個)のスイッチ22−1〜22−4から
構成しており、制御回路11のゲートブロック回路10
からゲートブロック信号が与えられた場合に、上記電流
維持機能Bにより一定に維持された電流を徐々に減衰さ
せて遮断するように、スイッチ22−1〜22−4によ
りIGBT1のゲート電圧を順次低下させるようになっ
ている。
【0086】次に、以上のように構成した本実施の形態
の電力変換装置の作用について説明する。図5におい
て、IGBT1に過電流が発生すると、補助IGBT3
−1が電流を検出して、抵抗16に電圧が印加され、ト
ランジスタ17がオンしてゲート抵抗15、ダイオード
18を通して、ゲート回路5のP15Vから電流が供給
され、前述したように、抵抗15と抵抗16の抵抗値の
比で決まる電圧にIGBT1のゲート電圧が決定され、
そのゲート電圧に見合う電流にIGBT1の電流が絞ら
れる。これは、通常定格の2倍程度に抑えられる。
【0087】そして、この時、IPMが単独で直ちにゲ
ートブロックすると、電力変換器およびその負荷7にダ
メージを与えるので、この保護方式は取らず、IGBT
1は電流を絞った状態であれば数usなら破壊しないで
維持できることから、このIPMは電流維持機能Bによ
りその電流に絞ったまま、過電流保護回路の出力が電力
変換器の制御回路11のOR回路8−7を通してゲート
ブロック回路10に与えられる。
【0088】これにより、ゲートブロック回路10か
ら、電力変換器の各IPMA−1〜A−6のゲート回路
5のオフスイッチ5−3に対してゲートブロック信号が
与えられるので、電力変換器の各IPMA−1〜A−
6、すなわち電力変換器全体で協調の取れた停止方法に
なり、電力変換器およびその負荷7にとってダメージを
与えない。
【0089】一方、上記において、電流を絞った電流値
が定格の2倍程度なので、急激に電流を遮断すると、そ
の電流の変化率(di/dt)と回路の配線インダクタ
ンスとにより、過電圧が発生して危険であるので、ゲー
トブロック信号を与えて電流を遮断する時に、電流を徐
々に絞って遮断した方がよりダメージを与えないで済
む。
【0090】そのためには、電力変換器の各IPMA−
1〜A−6のIGBT1のゲート電圧を、抵抗15と抵
抗16の抵抗値の比で決定したゲート電圧から、さらに
徐々に段階的にN15Vに低下させればよい。そして、
この段階的な電圧を、コンデンサ21−1〜21−4と
抵抗20−1〜20−4で作成し、ゲート電圧はスイッ
チ22−1〜22−4を使って段階的に低下させればよ
い。
【0091】すなわち、電流を徐々に低下させて停止す
るためには、ゲートブロック信号によって、IGBT1
のゲート電圧を急激にN15Vに低下させないで、正の
電圧から徐々に段階的に低下させ、最終的にN15Vま
で低下させて、完全に電流を遮断させることがより好ま
しい。
【0092】このようにすることにより、電力変換器全
体の協調を取りながら、かつ過電圧を発生させずに電力
変換器を停止でき、電力変換器およびその負荷7にダメ
ージを与えることがない効果がある。
【0093】上述したように、本実施の形態の電力変換
装置では、電力変換器の少なくとも一つのIPMの過電
流発生時、過電流保護回路の電流維持機能Bによって該
当IGBT1の耐量に応じた電流に絞って一定に維持し
ている間に、電力変換器の各IPMA−1〜A−6のゲ
ート回路5にゲートブロック信号を与えて、各IPMA
−1〜A−6のIGBT1をゲートブロックするように
しているので、過電流保護の場合に、電力変換器全体の
協調を取りながら、電力変換器およびその負荷7にダメ
ージを与えることなく停止させることが可能となる。
【0094】(他の実施の形態) (a)前記第3および第4の実施の形態では、保護回路
を過電圧保護回路とした場合について説明したが、これ
に限らず、保護回路を過電流保護回路とした場合につい
ても、本発明を同様に適用して前述した場合と同様の作
用効果を得ることが可能である。
【0095】(b)前記第5の実施の形態では、電力変
換器の各IPMA−1〜A−6のゲート回路5に、ゲー
ト電圧低下回路Cを設ける場合について説明したが、こ
れに限らず、このゲート電圧低下回路Cは、必要に応じ
て設けてもよいものである。
【0096】(c)前記第1の実施の形態の構成に前記
第3の実施の形態の構成を組み合わせることにより、前
述した場合と同様の作用効果を同時に得ることが可能で
ある。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1および請
求項2の発明によれば、緊急停止の必要がない故障(軽
故障)の場合には、電力変換器およびその負荷にダメー
ジを与えることなくソフトに停止させることが可能なI
PMおよびそれを用いた電力変換装置が提供できる。
【0098】また、請求項3乃至請求項6の発明によれ
ば、一過性の故障の場合には、保護しつつ運転を継続さ
せて電力変換器およびその負荷の稼働率を高めることが
可能なIPMおよびそれを用いた電力変換装置が提供で
きる。
【0099】さらに、請求項7の発明によれば、過電流
保護の場合に、電力変換器全体の協調を取りながら、電
力変換器およびその負荷にダメージを与えることなく停
止させることが可能な電力変換装置が提供できる。
【0100】さらにまた、請求項8の発明によれば、過
電流保護の場合に、電力変換器全体の協調を取りながら
かつ過電圧を発生させずに、電力変換器およびその負荷
にダメージを与えることなく停止させることが可能な電
力変換装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるIPMの第1の実施の形態を示す
回路図。
【図2】本発明による電力変換装置の第2の実施の形態
を示す回路図。
【図3】本発明によるIPMの第3の実施の形態を示す
回路図。
【図4】本発明による電力変換装置の第4の実施の形態
を示す回路図。
【図5】本発明による電力変換装置の第5の実施の形態
を示す回路図。
【図6】従来のIPMの構成例を示す回路図。
【図7】IPMを構成要素として用いた電力変換器(イ
ンバータ)の構成例を示す回路図。
【符号の説明】
1…IGBT、 2…過電圧保護回路、 2−1…ツェナーダイオード、 2−2…過電圧保護部、 3…過電流保護回路、 3−1…補助IGBT、 3−2…抵抗、 3−3…トランジスタ、 3−4…ツェナーダイオード、 4…過熱保護回路、 4−1…温度センサー、 4−2…過熱保護部、 5…ゲート回路、 5−1…ゲート抵抗、 5−2…オンスイッチ、 5−3…オフスイッチ、 P15,N15…直流母線、 6…コンデンサ、 7…負荷、 8−1〜8−7…OR回路、 9…タイマー、 10…ゲートブロック回路、 11…制御回路、 12…カウンター、 13…回数設定回路、 14…タイマー、 15…ゲート抵抗、 16…抵抗、 17…トランジスタ、 18…ダイオード、 20−1〜20−4…抵抗、 21−1〜21−4…コンデンサ、 22−1〜22−4…スイッチ、 A,A−1〜A−6…IPM、 B…電流維持機能、 C…ゲート電圧低下回路。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H02M 1/08 H02M 1/08 A H02P 7/63 302 H02P 7/63 302S

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の保護回路が、半導体スイッチおよ
    び当該半導体スイッチをオンオフするゲート回路がモジ
    ュール化されてなるパッケージの中に収納されるか、あ
    るいは当該パッケージの近傍に設置されて構成されるイ
    ンテリジェントパワーモジュールにおいて、 前記保護回路が動作した場合に、当該保護回路が保護す
    る故障の種類が重故障であるか軽故障であるかを判別す
    る故障判別手段と、 前記故障判別手段により、前記故障の種類が重故障であ
    ると判別された場合には、前記ゲート回路に直ちにゲー
    トブロック信号を与え、また前記故障の種類が軽故障で
    あると判別された場合には、前記ゲート回路に設定時間
    後にゲートブロック信号を与えるゲートブロック手段
    と、 を備えて成ることを特徴とするインテリジェントパワー
    モジュール。
  2. 【請求項2】 所定の保護回路が、半導体スイッチおよ
    び当該半導体スイッチをオンオフするゲート回路がモジ
    ュール化されてなるパッケージの中に収納されるか、あ
    るいは当該パッケージの近傍に設置されて構成される複
    数個のインテリジェントパワーモジュールを構成要素と
    して用いて構成した電力変換器と、 前記電力変換器の各インテリジェントパワーモジュール
    のゲート回路を制御する制御回路と、 から構成される電力変換装置において、 前記電力変換器の各インテリジェントパワーモジュール
    にそれぞれ設けられ、前記保護回路が動作した場合に、
    当該保護回路が保護する故障の種類が重故障であるか軽
    故障であるかを判別する故障判別手段と、 前記制御回路に設けられ、前記少なくとも一つの故障判
    別手段により、前記故障の種類が重故障であると判別さ
    れた場合には、前記電力変換器の各インテリジェントパ
    ワーモジュールのゲート回路に直ちにゲートブロック信
    号を与え、また前記故障の種類が軽故障であると判別さ
    れた場合には、前記電力変換器の各インテリジェントパ
    ワーモジュールのゲート回路に設定時間後にゲートブロ
    ック信号を与えるゲートブロック手段と、 を備えて成ることを特徴とする電力変換装置。
  3. 【請求項3】 所定の保護回路が、半導体スイッチおよ
    び当該半導体スイッチをオンオフするゲート回路がモジ
    ュール化されてなるパッケージの中に収納されるか、あ
    るいは当該パッケージの近傍に設置されて構成されるイ
    ンテリジェントパワーモジュールにおいて、 前記保護回路が動作した場合に、当該保護回路の動作回
    数をカウントし、かつ当該カウント回数が設定時間内に
    設定回数に達したか否かを判別する動作回数判別手段
    と、 前記動作回数判別手段により、前記カウント回数が設定
    回数に達したと判別された場合には、前記ゲート回路に
    ゲートブロック信号を与えるゲートブロック手段と、 を備えて成ることを特徴とするインテリジェントパワー
    モジュール。
  4. 【請求項4】 所定の保護回路が、半導体スイッチおよ
    び当該半導体スイッチをオンオフするゲート回路がモジ
    ュール化されてなるパッケージの中に収納されるか、あ
    るいは当該パッケージの近傍に設置されて構成される複
    数個のインテリジェントパワーモジュールを構成要素と
    して用いて構成した電力変換器と、 前記電力変換器の各インテリジェントパワーモジュール
    のゲート回路を制御する制御回路と、 から構成される電力変換装置において、 前記電力変換器の各インテリジェントパワーモジュール
    にそれぞれ設けられ、前記保護回路が動作した場合に、
    当該保護回路の動作回数をカウントし、かつ当該カウン
    ト回数が設定時間内に設定回数に達したか否かを判別す
    る動作回数判別手段と、 前記制御回路に設けられ、前記少なくとも一つの動作回
    数判別手段により、前記カウント回数が設定回数に達し
    たと判別された場合には、前記電力変換器の各インテリ
    ジェントパワーモジュールのゲート回路にゲートブロッ
    ク信号を与えるゲートブロック手段と、 を備えて成ることを特徴とする電力変換装置。
  5. 【請求項5】 前記請求項3に記載のインテリジェント
    パワーモジュールにおいて、 前記保護回路が過電圧保護回路であることを特徴とする
    インテリジェントパワーモジュール。
  6. 【請求項6】 前記請求項4に記載の電力変換装置にお
    いて、 前記保護回路が過電圧保護回路であることを特徴とする
    電力変換装置。
  7. 【請求項7】 半導体スイッチの過電流時に電流値を低
    減させて当該電流値を一定に維持する電流維持機能を有
    する過電流保護回路が、前記半導体スイッチおよび当該
    半導体スイッチをオンオフするゲート回路がモジュール
    化されてなるパッケージの中に収納されるか、あるいは
    当該パッケージの近傍に設置されて構成される複数個の
    インテリジェントパワーモジュールを構成要素として用
    いて構成した電力変換器と、 前記電力変換器の各インテリジェントパワーモジュール
    のゲート回路を制御する制御回路と、 から構成される電力変換装置において、 前記電力変換器の少なくとも一つのインテリジェントパ
    ワーモジュールの過電流保護回路が動作した場合に、当
    該電流維持機能により電流値を一定に維持している間
    に、前記電力変換器の各インテリジェントパワーモジュ
    ールのゲート回路にゲートブロック信号を与えるゲート
    ブロック手段を、前記制御回路に備えて成ることを特徴
    とする電力変換装置。
  8. 【請求項8】 前記請求項7に記載の電力変換装置にお
    いて、 前記制御回路のゲートブロック手段からゲートブロック
    信号が与えられた場合に、前記一定に維持された電流を
    徐々に減衰させて遮断するように前記半導体スイッチの
    ゲート電圧を順次低下させるゲート電圧低下手段を、前
    記電力変換器の各インテリジェントパワーモジュールの
    ゲート回路に備えて成ることを特徴とする電力変換装
    置。
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