JP2009011117A - 電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成で直流短絡異常が起きたことを高速で検出してスイッチング素子をオフすることにより、異常事故の拡大を阻止できる電力変換装置を提供する。
【解決手段】直流電圧の正極,負極間の直流電流経路に配置されたスイッチング素子10と、そのスイッチング素子10によりオンオフされる直流電流経路に配置されたリアクトルL1と、リアクトルL1に並列に接続されたリアクトル用環流ダイオードD1と、スイッチング素子10のオンオフを制御する制御部と、リアクトル用環流ダイオードD1に印加される逆電圧に基づいて、直流電圧の正極,負極間が短絡した直流短絡異常か否かを判定する直流短絡異常判定部とを備える。上記制御部は、直流短絡異常判定部が直流短絡異常と判定すると、電力変換部1のスイッチング素子10をオフにする。
【選択図】図1
【解決手段】直流電圧の正極,負極間の直流電流経路に配置されたスイッチング素子10と、そのスイッチング素子10によりオンオフされる直流電流経路に配置されたリアクトルL1と、リアクトルL1に並列に接続されたリアクトル用環流ダイオードD1と、スイッチング素子10のオンオフを制御する制御部と、リアクトル用環流ダイオードD1に印加される逆電圧に基づいて、直流電圧の正極,負極間が短絡した直流短絡異常か否かを判定する直流短絡異常判定部とを備える。上記制御部は、直流短絡異常判定部が直流短絡異常と判定すると、電力変換部1のスイッチング素子10をオフにする。
【選択図】図1
Description
この発明は、電力変換装置に関し、詳しくは、半導体スイッチング素子を用いて直流電圧を交流電圧に変換するかまたは交流電圧を直流電圧に変換する電力変換装置の直流短絡電流異常の検出方式に関する。
従来、電力変換装置としては、GTO(Gate Turn-off Thyristor;ゲート・ターンオフ・サイリスタ)を用いて、直流電圧を交流電圧に変換するインバータ装置がある(例えば、特開平8−111930号公報(特許文献1)参照)。
このようなインバータ装置の構成の一例として、図6に示す構成のものがある。このインバータは、図6に示すように、平滑コンデンサCの両端の直流電圧を三相交流電圧に変換する。自励式半導体素子としてのGTOには、電流上昇率の耐量があり、臨界上昇率以上の電流上昇率がGTOにかかると、GTOが破壊するため、アノードリアクトルLU,LV,LW,LX,LY,LZを用いた直列スナバ回路により電流上昇率を抑制している。
上記アノードリアクトルLU,LV,LW,LX,LY,LZを設置した回路では、GTOGU,GV,GW,GX,GY,GZがターンオフするときやフリーホイールダイオードDU,DV,DW,DX,DY,DZの逆回復時等に電流が急速に減少すると、アノードリアクトルLU,LV,LW,LX,LY,LZに流れていた電流も急速に減少する。このため、GTOGU,GV,GW,GX,GY,GZに過電圧が印加される。その過電圧を防止するために、環流ダイオードDSU,DSV,DSW,DSX,DSY,DSZと環流抵抗RSU,RSV,RSW,RSX,RSY,RSZの直列体をそれぞれアノードリアクトルLU,LV,LW,LX,LY,LZに並列に接続している。
図6におけるIU,IV,IWは各相のアーム電流を計測する電流検出器である。過電流判定部は、電流検出器IU,IV,IWの出力に基づいて異常を判定する部分であり、直流短絡を判定する。図6において、FU,FV,FWおよびFX,FY,FZはそれぞれ各相の上下アームのヒューズであり、IL1,IL2,IL3は負荷側電流検出器である。
図6の各GTOGU,GV,GW,GX,GY,GZは、ゲート回路(図示せず)からのPWM(パルス幅変調)信号に従い、オンオフを繰り返す。例えば、
経路(+)→FU→LU→GU→負荷→GZ→LZ→FZ→(−)
で電流が流れていた状態から、GTOGUがターンオフすると、電流は、
FX→LX→DX→負荷→GZ→LZ→FZ→FX
の経路で流れる。次に、GTOGUがターンオンすると、フリーホイールダイオードDXに流れていた電流は減少する。そのとき、上アームのGTOGUおよび下アームのフリーホイールダイオードDXが共にオン状態であり、直流電圧は上下アームのアノードリアクトルLU,LXを介して短絡状態になる。このとき、直流電圧はアノードリアクトルLU,LXに印加される。この状態でさらに電流が減少すると、フリーホイールダイオードに逆電流が流れ、フリーホイールダイオードの逆電圧が回復し、
(+)→FU→LU→GU→負荷→GZ→LZ→FZ→(−)
で表される経路で電流が流れる。
経路(+)→FU→LU→GU→負荷→GZ→LZ→FZ→(−)
で電流が流れていた状態から、GTOGUがターンオフすると、電流は、
FX→LX→DX→負荷→GZ→LZ→FZ→FX
の経路で流れる。次に、GTOGUがターンオンすると、フリーホイールダイオードDXに流れていた電流は減少する。そのとき、上アームのGTOGUおよび下アームのフリーホイールダイオードDXが共にオン状態であり、直流電圧は上下アームのアノードリアクトルLU,LXを介して短絡状態になる。このとき、直流電圧はアノードリアクトルLU,LXに印加される。この状態でさらに電流が減少すると、フリーホイールダイオードに逆電流が流れ、フリーホイールダイオードの逆電圧が回復し、
(+)→FU→LU→GU→負荷→GZ→LZ→FZ→(−)
で表される経路で電流が流れる。
GTOGUがターンオンするときに、GTOGXの異常やゲート信号の異常、あるいはフリーホイールダイオードDXの異常があると、直流短絡の異常状態が継続して過電流が発生する。直流短絡時の過電流は、アノードリアクトルLU,LXにより制限されるだけであり、電流上昇率が高いため、短時間でGTOの可制御電流を越えてしまう。可制御電流を越えた状況で、GTOGUのターンオフをさせると、GTOGUが健全であっても破壊してしまう。この場合、直流短絡の起こっている相のGTOのターンオフ操作は行えないが、他相については直ちにターンオフ操作を行うことにより、事故の拡大を抑制できる。なお、直流短絡電流は、電流検出器IUにより電流限度値の超過を判定する。
あるいは、直流短絡が起これば、すべてのGTOをオンさせ、各相のヒューズFUあるいはFX、FVあるいはFY、FWあるいはFZを働かせて直流短絡電流を遮断し、事故の拡大を防止している。
上記従来の電力変換装置では、アーム電流を計測する電流検出器は、高価なレベル検出器である。また、負荷が交流電動機の場合、一時的な負荷電流急変を許容する必要があるために、直流短絡の異常検出電流レベルを高く設定すると、異常検出に遅れが生じる。そのため、直流短絡時の過電流が可制御電流を越えてしまい、健全な半導体スイッチング素子にダメージを与えてしまう場合もある。
特開平8−111930号公報
そこで、この発明の課題は、簡単な構成で直流短絡異常が起きたことを高速で検出してスイッチング素子をオフすることにより、異常事故の拡大を阻止できる電力変換装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の電力変換装置は、
直流電圧の正極,負極間の直流電流経路に配置され、上記直流電流経路をオンオフするスイッチング素子と、
上記スイッチング素子によりオンオフされる上記直流電流経路に配置されたリアクトルと、
上記リアクトルに並列に接続されるか、または、上記リアクトルの両端に抵抗を介して接続されたリアクトル用環流ダイオードと、
上記スイッチング素子のオンオフを制御する制御部と、
上記リアクトル用環流ダイオードに印加される逆電圧に基づいて、上記直流電圧の正極,負極間が短絡した直流短絡異常か否かを判定する直流短絡異常判定部と
を備え、
上記制御部は、上記直流短絡異常判定部が上記直流短絡異常と判定すると、上記スイッチング素子をオフにすることを特徴とする。
直流電圧の正極,負極間の直流電流経路に配置され、上記直流電流経路をオンオフするスイッチング素子と、
上記スイッチング素子によりオンオフされる上記直流電流経路に配置されたリアクトルと、
上記リアクトルに並列に接続されるか、または、上記リアクトルの両端に抵抗を介して接続されたリアクトル用環流ダイオードと、
上記スイッチング素子のオンオフを制御する制御部と、
上記リアクトル用環流ダイオードに印加される逆電圧に基づいて、上記直流電圧の正極,負極間が短絡した直流短絡異常か否かを判定する直流短絡異常判定部と
を備え、
上記制御部は、上記直流短絡異常判定部が上記直流短絡異常と判定すると、上記スイッチング素子をオフにすることを特徴とする。
この発明の電力変換装置は、直流電圧を交流電圧に変換するものに限らず、交流電圧を直流電圧に変換するものでもよい。また、上記スイッチング素子は、1つに限らず、複数のスイッチング素子を用いた電力変換部により直流電圧を交流電圧に変換したり交流電圧を直流電圧に変換したりするものでもよく、この場合、スイッチング素子毎にリアクトルとリアクトル用環流ダイオードを備える。
上記構成の電力変換装置によれば、上記制御部によりスイッチング素子のオンオフを制御することによって、直流電圧の正極,負極間の直流電流経路をオンオフする。そうして、直流電圧を交流電圧に変換するとき(または交流電圧を直流電圧に変換するとき)、スイッチング素子のオン時に、上記直流電流経路に配置されたリアクトルにより電流上昇率を抑制して、スイッチング素子を保護する。そして、上記スイッチング素子のオフ時に、リアクトルに並列に接続されたリアクトル用環流ダイオード(または、上記リアクトルの両端に抵抗を介して接続されたリアクトル用環流ダイオード)によってリアクトルによる過電圧の発生を抑制し、スイッチング素子を保護する。このような電力変換装置において、スイッチング素子等の故障により上記直流電流経路が短絡状態になると、直流電圧の正極,負極間に大電流が流れ始める。このとき、リアクトル用環流ダイオードに印加される逆電圧に基づいて、直流短絡異常判定部が、直流電圧の正極,負極間が短絡する直流短絡異常であると判定すると、制御部は、スイッチング素子をオフにする。
したがって、簡単な構成で直流短絡異常が起きたことを高速で検出してスイッチング素子をオフすることにより、直流短絡電流を遮断して異常事故の拡大を阻止できる。
また、一実施形態の電力変換装置では、
上記リアクトルと上記リアクトル用環流ダイオードは、上記スイッチング素子により電力変換を行う電力変換部に接続される上記直流電流経路に設けられた限流装置として用いられ、
上記リアクトル用環流ダイオードに逆電圧が印加される期間が所定値を越えたとき、上記直流短絡異常判定部が上記直流短絡異常と判定する。
上記リアクトルと上記リアクトル用環流ダイオードは、上記スイッチング素子により電力変換を行う電力変換部に接続される上記直流電流経路に設けられた限流装置として用いられ、
上記リアクトル用環流ダイオードに逆電圧が印加される期間が所定値を越えたとき、上記直流短絡異常判定部が上記直流短絡異常と判定する。
上記実施形態によれば、上記スイッチング素子により電力変換を行う電力変換部に接続される上記直流電流経路に設けられた限流装置として、リアクトルとリアクトル用環流ダイオードを用いた電力変換装置において、上記直流短絡異常判定部は、リアクトル用環流ダイオードに逆電圧が印加される期間が所定値を越えたときに直流短絡異常と判定する。これにより、直流短絡電流が可制御電流を越えない時間内にスイッチング素子を遮断することによって、可制御電流の大きくないスイッチング素子を採用して、その性能を十分に活用することができる。
また、一実施形態の電力変換装置では、
上記リアクトルと上記リアクトル用環流ダイオードは、直列スナバ回路として用いられ、
上記リアクトル用環流ダイオードに逆電圧が印加される期間が所定値を越えたとき、上記直流短絡異常判定部が上記直流短絡異常と判定する。
上記リアクトルと上記リアクトル用環流ダイオードは、直列スナバ回路として用いられ、
上記リアクトル用環流ダイオードに逆電圧が印加される期間が所定値を越えたとき、上記直流短絡異常判定部が上記直流短絡異常と判定する。
上記実施形態によれば、上記リアクトルとリアクトル用環流ダイオードが直列スナバ回路として用いられた電力変換装置によって、上記直流短絡異常判定部は、リアクトル用環流ダイオードに逆電圧が印加される期間が所定値を越えたときに直流短絡異常と判定する。これにより、直流短絡電流が可制御電流を越えない時間内にスイッチング素子を遮断することによって、可制御電流の大きくないスイッチング素子を採用して、その性能を十分に活用することができる。
また、一実施形態の電力変換装置では、
上記リアクトルと上記リアクトル用環流ダイオードは、直列スナバ回路として用いられ、
上記制御部により上記スイッチング素子をオンさせる期間以外の期間において上記リアクトル用環流ダイオードに逆電圧が印加されたとき、上記直流短絡異常判定部が上記直流短絡異常と判定する。
上記リアクトルと上記リアクトル用環流ダイオードは、直列スナバ回路として用いられ、
上記制御部により上記スイッチング素子をオンさせる期間以外の期間において上記リアクトル用環流ダイオードに逆電圧が印加されたとき、上記直流短絡異常判定部が上記直流短絡異常と判定する。
上記実施形態によれば、上記制御部によりスイッチング素子をオンさせる期間以外の期間においてリアクトル用環流ダイオードに逆電圧が印加されたときに直流短絡異常判定部が直流短絡異常と判定する。これにより、逆電圧が発生したときに直ちに直流短絡異常と判定し、高速に直流短絡電流を遮断することによって、過電流による素子破壊を未然に防ぐことが可能となる。
また、一実施形態の電力変換装置では、
上記スイッチング素子は、少なくともSiC,GaNまたはダイヤモンドのうちのいずれか1つのワイドギャップ半導体を母材とするゲートターンオフサイリスタである。
上記スイッチング素子は、少なくともSiC,GaNまたはダイヤモンドのうちのいずれか1つのワイドギャップ半導体を母材とするゲートターンオフサイリスタである。
上記実施形態によれば、少なくともSiC,GaNまたはダイヤモンドのうちのいずれか1つのワイドギャップ半導体を母材とするゲートターンオフサイリスタをスイッチング素子として用いることによって、Siを母材とするスイッチング素子に比べて、損失が著しく少なく、かつ、高温でも動作でき、大電力を変換するのに適した電力変換装置を実現できる。なお、SiC,GaNおよびダイヤモンド以外のワイドギャップ半導体を母材とするゲートターンオフサイリスタをスイッチング素子として用いてもよい。
また、一実施形態の電力変換装置では、
上記リアクトルと上記リアクトル用環流ダイオードは、上記スイッチング素子により電力変換を行う電力変換部に直列スナバ回路として組み込まれている。
上記リアクトルと上記リアクトル用環流ダイオードは、上記スイッチング素子により電力変換を行う電力変換部に直列スナバ回路として組み込まれている。
上記実施形態によれば、例えば、スイッチング素子およびフリーホイールダイオードを内蔵したモジュールに、直列スナバ回路を構成するリアクトル用環流ダイオードも内蔵することにより、電力変換装置の小型化が図れ、リアクトルの環流回路のインダクタンスを低減でき、電力変換部に大きな過電圧が印加されることを防ぐことができる。さらに、直列スナバ回路のリアクトル用環流ダイオードを高抵抗にすることにより、直列スナバ回路の抵抗をなくすことができ、さらに環流回路のインダクタンスを小さくでき、電力変換部の半導体素子のスイッチングに伴う過電圧を小さくできる。
また、一実施形態の電力変換装置では、
複数の抵抗が直列に接続された抵抗分圧回路を備え、
上記抵抗分圧回路が上記リアクトル用環流ダイオードの両端に並列に接続され、
上記リアクトル用環流ダイオードに印加された逆電圧を上記抵抗分圧回路により分圧し、上記抵抗分圧回路により分圧された上記リアクトル用環流ダイオードに印加された逆電圧に相当する電圧に基づいて、上記直流短絡異常判定部は、上記直流短絡異常か否か判定する。
複数の抵抗が直列に接続された抵抗分圧回路を備え、
上記抵抗分圧回路が上記リアクトル用環流ダイオードの両端に並列に接続され、
上記リアクトル用環流ダイオードに印加された逆電圧を上記抵抗分圧回路により分圧し、上記抵抗分圧回路により分圧された上記リアクトル用環流ダイオードに印加された逆電圧に相当する電圧に基づいて、上記直流短絡異常判定部は、上記直流短絡異常か否か判定する。
上記実施形態によれば、上記直流短絡異常判定部が直流短絡異常を判定するためのリアクトル用環流ダイオードに印加された逆電圧に相当する電圧を、上記抵抗分圧回路により分圧することにより得るので、この電力変換装置が扱う直流電圧が高電圧でリアクトル用環流ダイオードに生じる逆電圧が高くなっても直流短絡異常判定部で判定する電圧を扱いやすい低電圧にできる。
また、一実施形態の電力変換装置では、
複数のコンデンサが直列に接続されたコンデンサ分圧回路を備え、
上記コンデンサ分圧回路が上記リアクトル用環流ダイオードの両端に並列に接続され、
上記リアクトル用環流ダイオードに印加された逆電圧を上記コンデンサ分圧回路により分圧し、上記コンデンサ分圧回路により分圧された上記リアクトル用環流ダイオードに印加された逆電圧に相当する電圧に基づいて、上記直流短絡異常判定部は、上記直流短絡異常か否か判定する。
複数のコンデンサが直列に接続されたコンデンサ分圧回路を備え、
上記コンデンサ分圧回路が上記リアクトル用環流ダイオードの両端に並列に接続され、
上記リアクトル用環流ダイオードに印加された逆電圧を上記コンデンサ分圧回路により分圧し、上記コンデンサ分圧回路により分圧された上記リアクトル用環流ダイオードに印加された逆電圧に相当する電圧に基づいて、上記直流短絡異常判定部は、上記直流短絡異常か否か判定する。
上記実施形態によれば、上記直流短絡異常判定部が直流短絡異常を判定するためのリアクトル用環流ダイオードに印加された逆電圧に相当する電圧を、上記コンデンサ分圧回路により分圧することにより得るので、この電力変換装置が扱う直流電圧が高電圧でリアクトル用環流ダイオードに生じる逆電圧が高くなっても直流短絡異常判定部で判定する電圧を扱いやすい低電圧にできる。
また、一実施形態の電力変換装置では、
抵抗とホトカプラのホトダイオード部が直列に接続された逆電圧検出回路を備え、
上記逆電圧検出回路の直列に接続された上記抵抗と上記ホトダイオード部が、上記リアクトル用環流ダイオードの両端に並列に接続され、
上記リアクトル用環流ダイオードに印加された逆電圧を上記逆電圧検出回路により検出し、上記逆電圧検出回路により検出された上記リアクトル用環流ダイオードに印加された逆電圧に相当する信号に基づいて、上記直流短絡異常判定部は、上記直流短絡異常か否かを判定する。
抵抗とホトカプラのホトダイオード部が直列に接続された逆電圧検出回路を備え、
上記逆電圧検出回路の直列に接続された上記抵抗と上記ホトダイオード部が、上記リアクトル用環流ダイオードの両端に並列に接続され、
上記リアクトル用環流ダイオードに印加された逆電圧を上記逆電圧検出回路により検出し、上記逆電圧検出回路により検出された上記リアクトル用環流ダイオードに印加された逆電圧に相当する信号に基づいて、上記直流短絡異常判定部は、上記直流短絡異常か否かを判定する。
上記実施形態によれば、リアクトル用環流ダイオードの逆電圧を検出する逆電圧検出回路の出力側とリアクトル用環流ダイオードの側を絶縁することができるので、ノイズの影響を受けにくくできる。
以上より明らかなように、この発明の電力変換装置によれば、簡単な構成で直流短絡異常が起きたことを高速で検出してスイッチング素子をオフすることにより、異常事故の拡大を阻止できる電力変換装置を実現することができる。
以下、この発明の電力変換装置を図示の実施の形態により詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1はこの発明の第1実施形態の電力変換装置の構成を示す回路図である。
図1はこの発明の第1実施形態の電力変換装置の構成を示す回路図である。
この第1実施形態の電力変換装置は、直流電圧入力端子間に接続された平滑コンデンサC1と、直流電圧入力端子の正極側に一端が接続されたリアクトルL1と、上記リアクトルL1の一端にカソードが接続され、リアクトルL1の他端にアノードが接続されたリアクトル用環流ダイオードD1と、上記リアクトルL1の他端に一方の入力端子が接続され、他方の入力端子に直流電圧入力端子の負極側が接続された電力変換部1とを備えている。上記電力変換部1は、複数のスイッチング素子10(図1では1つのみを示す)を備え、入力された直流電圧を三相交流電圧に変換して出力する。
また、上記リアクトルL1とリアクトル用環流ダイオードD1で、電流を限流する働きをする限流装置2を構成している。その限流装置2は、直流から交流に電力を変換する電力変換部1の直流母線側直近に接続され、電力変換部1が直流短絡した場合にその短絡電流を抑制する働きがある。
上記電力変換部1のスイッチング素子10とリアクトルL1は、直流電圧の正極,負極間の直流電流経路に直列に配置されている。
図2は上記電力変換装置の要部のブロック図を示しており、以下に、この電力変換装置の電力変換部1が直流短絡したときの検出手順を説明する。
電力変換部1において直流短絡が発生すると、リアクトルL1に並列に接続されたリアクトル用環流ダイオードD1に逆電圧が印加される。
一般の電力変換では、あるアームのスイッチング素子がターンオンし、反対アームのフリーホイールダイオードに流れている電流がスイッチング素子に転流する過程では、電流が流れているスイッチング素子と反対アームのフリーホイールダイオードが共にオン状態となるため、直流電圧は配線と限流装置に印加される。正常に電力が変換されているときには、スイッチング素子とフリーホイールダイオードが同時にオン状態である時間は、フリーホイールダイオードに流れる電流の減少時間とフリーホイールダイオードの逆回復時間の合計時間である。ところが、何らかの原因で上アームのスイッチング素子と下アームのスイッチング素子が同時にオン状態になり、直流短絡時間が上記合計時間より長くなると、時間とともに大きな直流短絡電流が流れ、スイッチング素子の可制御電流値を越え、スイッチング素子を破壊してしまう。
この第1実施形態の電力変換装置では、限流装置2のリアクトルL1に並列に接続されたリアクトル用環流ダイオードD1に印加される電圧を電圧検出器3で検出し、リアクトル用環流ダイオードD1に逆電圧が印加されている時間を逆電圧時間測定部4により計測し、規定時間を越えると逆電圧時間測定部4が直流短絡異常と判定し、制御部の一例としてのゲート制御回路5を介して全素子のゲート駆動回路6にオフゲート信号を出力し、電力変換部1のスイッチング素子10をオフさせ、スイッチング素子10に流れている電流を遮断する。上記電圧検出器3と逆電圧時間測定部4で直流短絡異常判定部を構成している。
この第1実施形態では、直流短絡時間が規定時間を超えた時点で直ちに電力変換部1のスイッチング素子10をターンオフさせるため、事故電流を低く抑えることができる。他相の健全なスイッチング素子10も直流短絡異常を検出した時点で直ちにターンオフさせるので、事故の波及を抑えることができる。
例えば、直流電圧が2.5kVで、ピーク電流200Aの出力電流を出力する電力変換装置において、限流装置2の25μHのリアクトルL1を直流母線に設置した場合、直流短絡時の電流上昇率di/dtは、電力変換部1に限流要素がない場合、最大で、
2.5kV/25μH=100A/μs
となる。従来の電流検出による方法では、過電流検出に約3μs必要であるので、しきい値電流を300Aとすると、アーム短絡時の最大遮断電流は、
300A+100A/μs×3μs=600A
が必要となる。
2.5kV/25μH=100A/μs
となる。従来の電流検出による方法では、過電流検出に約3μs必要であるので、しきい値電流を300Aとすると、アーム短絡時の最大遮断電流は、
300A+100A/μs×3μs=600A
が必要となる。
一方、この第1実施形態の電力変換装置では、図2のように直流短絡の判定は限流装置2のリアクトル用環流ダイオードD1の逆電圧時間で判定されるので、直流短絡電流が大きくならないうちに健全なスイッチング素子10で電流を遮断できるので、健全なスイッチング素子10にダメージを与えない他、他相の健全なスイッチング素子10をターンオフさせることで事故の拡大を抑制でき、回路を損傷させずに済む。
また、前記と同様の電圧電流条件で、フリーホイールダイオードのリカバリー時間が1μsのとき、電流減少率は100A/μsであるので、正常な直流短絡時間は3μsとなる。3μsより長い時間、環流ダイオードに電圧が印加されていると直流短絡事故と判定する。そのため、スイッチング素子10の可制御電流は300A(=100A/μs×3μs)より少し大きい程度であればよい。すなわち、この発明の直流短絡保護方式を用いた場合、従来の電流検出方式の場合の約1/2程度の可制御電流のスイッチング素子10でよく、電力変換装置を安価にできる。
また、電力変換部1のスイッチング素子10のターンオン期間以外で逆電圧が印加されたかどうかを監視することにより、逆電圧が発生したときに直ちに直流短絡異常と判定し、高速に直流短絡電流を遮断することによって、過電流による素子破壊を未然に防ぐことが可能となる。
〔第2実施形態〕
図3はこの発明の第2実施形態の電力変換装置の直列スナバ回路の回路図を示している。この第2実施形態の電力変換装置は、第1実施形態の図2に示す構成と同一の構成を有し、図2を援用する。また、この第2実施形態の電力変換装置の電力変換部は、図6に示すインバータ装置と同一の構成をしている。
図3はこの発明の第2実施形態の電力変換装置の直列スナバ回路の回路図を示している。この第2実施形態の電力変換装置は、第1実施形態の図2に示す構成と同一の構成を有し、図2を援用する。また、この第2実施形態の電力変換装置の電力変換部は、図6に示すインバータ装置と同一の構成をしている。
この第2実施形態の電力変換装置の直列スナバ回路は、電力変換を行うスイッチング素子であるGTO(Gate Turn-off Thyristor;ゲート・ターンオフ・サイリスタ)に直列に接続され、GTOがターンオンするときの電流上昇率を臨界電流上昇率以下に抑える働きをし、図6の従来例のようにリアクトルに、抵抗とリアクトル用環流ダイオードの直列体が並列接続された構成である。
この第2実施形態の電力変換装置では、リアクトルL2と、そのリアクトルL2の正極側に一端が接続された抵抗RSと、抵抗RSの他端にカソードが接続され、アノードがリアクトルL2の負極側に接続されたリアクトル用環流ダイオードDSとを有する直列スナバ回路を備えている。また、電力変換装置は、2つの抵抗R0,R1が直列に接続された抵抗分圧回路13を、リアクトル用環流ダイオードDSに並列に接続している。なお、上記抵抗分圧回路13は、3個以上の抵抗を直列に接続したものでもよい。
上記スイッチング素子であるGTOとリアクトルL2は、直流電圧の正極,負極間の直流電流経路に直列に配置されている。
この構成の抵抗分圧回路13により、リアクトル用環流ダイオードDSに印加される電圧を分圧した電圧を得ることができる。
直流電圧2.5kVの条件で、
RS=1Ω
R0=100kΩ
R1=1kΩ
とし、リアクトルL2に電圧が印加されたとき、すなわち直流短絡のとき、
2500V×1kΩ/(0.001+100+1)kΩ=24.8V
の電圧が抵抗R1の端子間に発生する。一方、リアクトル用環流ダイオードDSがオンのときは、
オン電圧×1kΩ/(0.001+100+1)kΩ
となり、リアクトル用環流ダイオードDSのオン電圧を3Vとすると、抵抗R1の端子間電圧は0.03Vとなる。すなわち、リアクトルL2に電圧が印加されたときのみ、抵抗R1の両端に比較的大きな電圧が発生することになる。電力変換の動作において、直列スナバ回路12のリアクトル用環流ダイオードDSに逆電圧が印加されるのは、直流短絡となった場合のみであるので、その電圧印加時間が直流短絡時間に相当し、この時間を電圧検出器3と逆電圧時間測定部4を用いて計測することにより、第1実施形態と同様に直流短絡事故電流を大きくせずに、健全なスイッチング素子で事故電流を遮断することが可能となる。
RS=1Ω
R0=100kΩ
R1=1kΩ
とし、リアクトルL2に電圧が印加されたとき、すなわち直流短絡のとき、
2500V×1kΩ/(0.001+100+1)kΩ=24.8V
の電圧が抵抗R1の端子間に発生する。一方、リアクトル用環流ダイオードDSがオンのときは、
オン電圧×1kΩ/(0.001+100+1)kΩ
となり、リアクトル用環流ダイオードDSのオン電圧を3Vとすると、抵抗R1の端子間電圧は0.03Vとなる。すなわち、リアクトルL2に電圧が印加されたときのみ、抵抗R1の両端に比較的大きな電圧が発生することになる。電力変換の動作において、直列スナバ回路12のリアクトル用環流ダイオードDSに逆電圧が印加されるのは、直流短絡となった場合のみであるので、その電圧印加時間が直流短絡時間に相当し、この時間を電圧検出器3と逆電圧時間測定部4を用いて計測することにより、第1実施形態と同様に直流短絡事故電流を大きくせずに、健全なスイッチング素子で事故電流を遮断することが可能となる。
したがって、電力変換装置の事故時の素子破壊が最小限にすむ。また、抵抗R1の電圧印加時間を判定する回路をゲート駆動回路に設けることにより、電力変換装置の小型、低コスト化を図ることが可能となる。
また、スイッチング素子およびフリーホイールダイオードを内蔵したモジュールに、直列スナバ回路のリアクトル用環流ダイオードも内蔵することにより、電力変換装置の小型化が図れ、アノードリアクトル環流回路のインダクタンスを低減でき、電力変換部に大きな過電圧が印加されることを防ぐことができる。さらに、直列スナバ回路のリアクトル用環流ダイオードを高抵抗にすることにより、直列スナバ回路の抵抗をなくすことができ、さらに環流回路のインダクタンスを小さくでき、電力変換部の半導体素子のスイッチングに伴う過電圧を小さくできる。
また、GTOのターンオン期間以外で逆電圧が印加されたかどうかを監視することにより、逆電圧が発生したときに直ちに直流短絡異常と判定する直流短絡異常判定部を設けることにより、高速に短絡電流を遮断することが可能であり、過電流による素子破壊を未然に防ぐことが可能である。
〔第3実施形態〕
図4はこの発明の第3実施形態の電力変換装置の直列スナバ回路の回路図を示している。この第3実施形態の電力変換装置は、コンデンサ分圧回路14を除いて第2実施形態の電力変換装置と同一の構成をしている。
図4はこの発明の第3実施形態の電力変換装置の直列スナバ回路の回路図を示している。この第3実施形態の電力変換装置は、コンデンサ分圧回路14を除いて第2実施形態の電力変換装置と同一の構成をしている。
上記第2実施形態では、直列スナバ回路のリアクトル用環流ダイオードDSに、2つの抵抗R0,R1が直列に接続された抵抗分圧回路13を並列に接続したが、この第3実施形態では、抵抗の代わりに2つのコンデンサC0,C1が直列に接続されたコンデンサ分圧回路14を用いている。なお、このコンデンサ分圧回路14は、コンデンサを3つ以上直列に接続したものでもよい。
この第3実施形態においては、リアクトル用環流ダイオードDSの逆電圧を2つ以上のコンデンサにより分圧し、コンデンサC1の端子間電圧として検出し、制御に用いる。
第2実施形態と同様に、リアクトル用環流ダイオードDSの逆電圧印加時間を判定することにより、直流短絡異常時の短絡電流を大きくせずに、健全なスイッチング素子で短絡電流を遮断することが可能となる。また、ダイオード逆電圧印加時間判定回路をゲート駆動回路に設けることにより、電力変換装置の小型化、低コスト化を図ることが可能となる。
〔第4実施形態〕
図5はこの発明の第4実施形態の電力変換装置の直列スナバ回路の回路図を示している。この第4実施形態の電力変換装置は、電圧検出器がないのと逆電圧検出回路を除いて第2実施形態の電力変換装置と同一の構成をしている。
図5はこの発明の第4実施形態の電力変換装置の直列スナバ回路の回路図を示している。この第4実施形態の電力変換装置は、電圧検出器がないのと逆電圧検出回路を除いて第2実施形態の電力変換装置と同一の構成をしている。
上記第2実施形態では、直列スナバ回路のリアクトル用環流ダイオードDSに、2つの抵抗R0,R1が直列に接続された抵抗分圧回路13を並列に接続したが、この第4実施形態では、抵抗RPとホトカプラ16のホトダイオード部16aが直列に接続された逆電圧検出回路15を、リアクトル用環流ダイオードDSに並列に接続している。
これにより、第2,第3実施形態と同様の効果があるのはもちろんのこと、リアクトル用環流ダイオードDSの逆電圧を検出する逆電圧検出回路15の出力側と直列スナバ回路12を絶縁することができるので、ノイズの影響を受けにくくできる。
以上、4つの第1〜第4実施形態を説明したが、この発明はさらに多くの適用範囲あるいは派生構造をカバーするものである。例えば、この発明の電力変換装置は、リアクトルに並列に接続されたリアクトル用環流ダイオードの逆電圧を検出し、その逆電圧時間に基づいて直流短絡異常か否かを判定するものであり、リアクトル用環流ダイオードの逆電圧を検出する検出部を設けた回路はこの発明の範囲である。
また、上記第1〜第4実施形態では、電力変換部のスイッチング素子としてGTOを用いた素子の場合のみを述べたが、リアクトルを有する限流回路や直列スナバ回路を用いる電力変換装置にこの発明は適用可能であり、スイッチング素子は、シリコン、SiC、ガリウムヒ素、ガリウムナイトライドやダイヤモンド等の他の半導体材料を用いた素子にも適用できる。特に、SiC,GaNまたはダイヤモンドのうちのいずれか1つのワイドギャップ半導体を母材とするスイッチング素子(GTOなど)に用いた場合は、Siを母材とするスイッチング素子に比べて、損失が著しく少なく、かつ、高温でも動作でき、大電力を変換するのに適した電力変換装置を実現することができる。
上記第1〜第4実施形態の説明から明らかなように、この発明の電力変換装置の保護方式では、次の(1)〜(4)の効果が見込まれる。
(1) 直流短絡異常時に高速に健全なスイッチング素子で短絡電流を遮断するので、短絡電流が小さく、健全素子や回路に支障を与えない。さらに、可制御電流の小さなスイッチング素子を用いることができるので、小型で安価にできる。
(2) 直流短絡異常を高速に、どの相で直流短絡異常が起きたかを安価に早く検出できる。また、直流短絡異常が起こっていない他相の健全なスイッチング素子をターンオフさせることで事故の拡大を抑制できる。
(3) 電力変換部のスイッチング素子のターンオン期間以外で逆電圧が印加されたかどうかを監視することにより、逆電圧が発生したときに直ちに直流短絡異常と判定する直流短絡異常判定部を設けることにより、高速に短絡電流を遮断することが可能であり、過電流による素子破壊を未然に防ぐことが可能である。
(4) 電力変換部のスイッチング素子とフリーホイールダイオードを内蔵したモジュールに直列スナバ回路のリアクトル用環流ダイオードを内蔵することにより、電力変換装置の小型化を図れ、アノードリアクトル環流回路のインダクタンスを低減でき、電力変換部の半導体素子に大きな過電圧が印加されることを防ぐことができる。さらに、直列スナバ回路のリアクトル用環流ダイオードを高抵抗にすることにより、直列スナバ回路の抵抗をなくすことができ、さらに環流回路のインダクタンスを小さくでき、電力変換部の半導体スイッチング素子のスイッチングに伴う過電圧を小さくできる。
上記実施の形態では、直流電圧を交流電圧に変換する電力変換装置について説明したが、交流電圧を直流電圧に変換する電力変換装置にこの発明を適用してもよい。
1…電力変換部
2…限流装置
3…電圧検出器
4…逆電圧時間測定部
5…ゲート制御回路
6…ゲート駆動回路
10…スイッチング素子
12…直列スナバ回路
13…抵抗分圧回路
14…コンデンサ分圧回路
15…逆電圧検出回路
16…ホトカプラ
2…限流装置
3…電圧検出器
4…逆電圧時間測定部
5…ゲート制御回路
6…ゲート駆動回路
10…スイッチング素子
12…直列スナバ回路
13…抵抗分圧回路
14…コンデンサ分圧回路
15…逆電圧検出回路
16…ホトカプラ
Claims (9)
- 直流電圧の正極,負極間の直流電流経路に配置され、上記直流電流経路をオンオフするスイッチング素子と、
上記スイッチング素子によりオンオフされる上記直流電流経路に配置されたリアクトルと、
上記リアクトルに並列に接続されるか、または、上記リアクトルの両端に抵抗を介して接続されたリアクトル用環流ダイオードと、
上記スイッチング素子のオンオフを制御する制御部と、
上記リアクトル用環流ダイオードに印加される逆電圧に基づいて、上記直流電圧の正極,負極間が短絡した直流短絡異常か否かを判定する直流短絡異常判定部と
を備え、
上記制御部は、上記直流短絡異常判定部が上記直流短絡異常と判定すると、上記スイッチング素子をオフにすることを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1に記載された電力変換装置において、
上記リアクトルと上記リアクトル用環流ダイオードは、上記スイッチング素子により電力変換を行う電力変換部に接続される上記直流電流経路に設けられた限流装置として用いられ、
上記リアクトル用環流ダイオードに逆電圧が印加される期間が所定値を越えたとき、上記直流短絡異常判定部が上記直流短絡異常と判定することを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1に記載された電力変換装置において、
上記リアクトルと上記リアクトル用環流ダイオードは、直列スナバ回路として用いられ、
上記リアクトル用環流ダイオードに逆電圧が印加される期間が所定値を越えたとき、上記直流短絡異常判定部が上記直流短絡異常と判定することを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1に記載された電力変換装置において、
上記リアクトルと上記リアクトル用環流ダイオードは、直列スナバ回路として用いられ、
上記制御部により上記スイッチング素子をオンさせる期間以外の期間において上記リアクトル用環流ダイオードに逆電圧が印加されたとき、上記直流短絡異常判定部が上記直流短絡異常と判定することを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1乃至4のいずれか1つに記載の電力変換装置において、
上記スイッチング素子は、少なくともSiC,GaNまたはダイヤモンドのうちのいずれか1つのワイドギャップ半導体を母材とするゲートターンオフサイリスタであることを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1に記載の電力変換装置において、
上記リアクトルと上記リアクトル用環流ダイオードは、上記スイッチング素子により電力変換を行う電力変換部に直列スナバ回路として組み込まれていることを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1乃至6のいずれか1つに記載の電力変換装置において、
複数の抵抗が直列に接続された抵抗分圧回路を備え、
上記抵抗分圧回路が上記リアクトル用環流ダイオードの両端に並列に接続され、
上記リアクトル用環流ダイオードに印加された逆電圧を上記抵抗分圧回路により分圧し、上記抵抗分圧回路により分圧された上記リアクトル用環流ダイオードに印加された逆電圧に相当する電圧に基づいて、上記直流短絡異常判定部は、上記直流短絡異常か否か判定することを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1乃至6のいずれか1つに記載の電力変換装置において、
複数のコンデンサが直列に接続されたコンデンサ分圧回路を備え、
上記コンデンサ分圧回路が上記リアクトル用環流ダイオードの両端に並列に接続され、
上記リアクトル用環流ダイオードに印加された逆電圧を上記コンデンサ分圧回路により分圧し、上記コンデンサ分圧回路により分圧された上記リアクトル用環流ダイオードに印加された逆電圧に相当する電圧に基づいて、上記直流短絡異常判定部は、上記直流短絡異常か否か判定することを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1乃至6のいずれか1つに記載の電力変換装置において、
抵抗とホトカプラのホトダイオード部が直列に接続された逆電圧検出回路を備え、
上記逆電圧検出回路の直列に接続された上記抵抗と上記ホトダイオード部が、上記ホトダイオード部が上記リアクトル用環流ダイオードと逆方向になるように、上記リアクトル用環流ダイオードの両端に並列に接続され、
上記リアクトル用環流ダイオードに印加された逆電圧を上記逆電圧検出回路により検出し、上記逆電圧検出回路により検出された上記リアクトル用環流ダイオードに印加された逆電圧に相当する信号に基づいて、上記直流短絡異常判定部は、上記直流短絡異常か否かを判定することを特徴とする電力変換装置。
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