JP2003224929A - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置

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JP2003224929A
JP2003224929A JP2002016625A JP2002016625A JP2003224929A JP 2003224929 A JP2003224929 A JP 2003224929A JP 2002016625 A JP2002016625 A JP 2002016625A JP 2002016625 A JP2002016625 A JP 2002016625A JP 2003224929 A JP2003224929 A JP 2003224929A
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reactor
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Taichiro Tsuchiya
多一郎 土谷
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インバータのアームに流れる過電流の検出
を、直流電源の電圧変動がある場合でも一定の電流値で
検出することを可能にして、直流短絡時に回路素子を信
頼性良く保護する。 【解決手段】 インバータのGTO1a、1bとフィル
タコンデンサ4とをリアクトル3を介して直列に接続
し、リアクトル3と磁気結合する2次巻線31に発生す
る電圧を検出し、この電圧が所定の電圧値以上となる状
態が、フィルタコンデンサ4の検出電圧に応じて決定さ
れる所定の時間以上に継続した場合に、短絡異常を検出
するように異常検出回路22を構成して、この短絡異常
の検出によりGTO1a、1bのスイッチング動作を停
止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は電力変換装置に関
し、特に、アームに流れる過電流を検出して素子を保護
する機能を備えた電力変換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8は、例えば特開平1−194873
号公報に記載されている従来の電力変換装置で、アーム
電流検出手段を備えたインバータの1相分の回路図を示
す。図において、1a、1bは直列に接続された2つの
自己消弧型半導体スイッチング素子としてのGTO、2
a、2bは各GTO1a、1bに逆並列に接続されたフ
リーホイールダイオード、3はGTO1a、1bおよび
フリーホイールダイオード2a、2bに流れる電流の変
化率を所望の値に抑制するリアクトル、4はインバータ
の直流電源であるフィルタコンデンサであり、フィルタ
コンデンサ4とGTO1a、1bとはリアクトル3を介
して直列に接続されている。また、5は出力端子、11
a、11bはアーム電流を検出する電流検出器である。
ここで、アーム電流検出の目的は、主として直流短絡事
故の検出である。直流短絡事故とは、例えばGTO1a
とGTO1bが同時オンした場合や、フリーホイールダ
イオード2aの短絡故障時にGTO1bがオンした場合
に、フィルタコンデンサ4から短絡電流が流れる異常動
作であり、大きな短絡電流が流れて回路素子を破壊する
恐れがある。このため、電流検出器11a、11bによ
りアームに流れる過電流を検出し、それに基づいて、G
TO1a、1bのスイッチング動作を停止させる等の処
理を行う。
【0003】このような従来の電力変換器の電流検出器
11a、11bとしては、主回路から絶縁して電流を検
出でき、かつ出力が比較的大きくとれるホール素子型変
流器が用いられている。このホール素子型変流器は、高
価なものであり、大型な重量物である。したがって、該
ホール素子型変流器を配置するために大きなスペースが
必要となり、またホール素子型変流器を支持するための
構造物も大型化するという問題があった。
【0004】このような問題点を改善した従来の電力変
換装置の例として、特開平2−155424号公報に記
載される電力変換装置があり、図9に示す。図9におい
て、1(1a、1b)〜5は、図8と同じもの、6はG
TO1a、1bのスイッチング動作を制御する制御回
路、31はリアクトル3と磁気結合した2次巻線、32
は抵抗、33はコンパレータ、34は基準電圧、35は
遅延回路である。このように構成される電力変換装置で
は、リアクトル3の電流変化を、2次巻線31に発生す
る電圧で検出して、アームに流れる過電流を検出する。
検出された2次巻線31の電圧はコンパレータ33にお
いて基準電圧34と比較され、検出電圧>基準電圧の期
間はコンパレータ33の出力は正論理となる。そして、
その正論理が予め設定された所定の時間継続しているこ
とを遅延回路35により検出して、アームに流れる過電
流を検出する。直流短絡事故が発生すると、リアクトル
3の電流が異常な値まで増加し続けるため、2次巻線3
1に発生する電圧の継続時間も長くなり、事故の発生を
検出することが可能となる。アームに流れる過電流を検
出すると、遅延回路35は異常検出信号を制御回路6に
出力して、制御回路6はGTO1a、1bのスイッチン
グ動作を停止させて、素子が破壊されるのを防止する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
に構成される電力変換装置では、フィルタコンデンサ4
の電圧が異なると、リアクトル3の電流変化が異なり、
このため、直流短絡事故発生を検出するとき、すなわち
過電流を検出する時点のリアクトル電流の値が異なると
いう問題がある。なお、インバータ運転中の負荷変化や
入力電源変動によってフィルタコンデンサ4の電圧が変
化することは、容易に想定される現象であり、このよう
な、フィルタコンデンサ4の電圧が変化するときの、動
作について、図10に基づいて以下に説明する。ここ
で、リアクトル3のインダクタンス値をLヘンリとし、
フィルタコンデンサ4の電圧がE1ボルトの場合とE2
(>E1)ボルトの場合を想定し、それぞれの場合を図
10(a)、図10(b)に示す。過電流の検出に要す
る所定時間をT秒とすると、過電流を検出する際の電流
値は、フィルタコンデンサ4の電圧がE1の場合がI1
=((E1/L)・T)アンペア、E2の場合がI2=
((E2/L)・T)アンペアとなる。図10に示すよ
うに、フィルタコンデンサ4の電圧の違いは、2次巻線
31に発生する電圧(V1、V2)の違いとして現れ
る。しかしながら、コンパレータ33で二値化している
ために、その違いを考慮することは不可能であり、過電
流を検出する際の電流値I2がGTO1a、1bの可制
御電流を越えてしまう恐れがある。このような場合に
は、GTO1a、1bが破損する上、直流短絡事故を除
去することができないという問題があった。
【0006】この発明は、上記のような問題点を解消す
るために成されたものであって、直流電源の電圧変動が
ある場合でも、主回路に流れる過電流の検出を一定の電
流値で検出することを可能にして、回路素子を信頼性良
く保護することができる電力変換装置の構造を、大型化
させることなく安価に提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係る請求項1
記載の電力変換装置は、複数の自己消弧型半導体スイッ
チング素子が直列に接続され、該各自己消弧型半導体ス
イッチング素子にフリーホイールダイオードが逆並列接
続されたスイッチング回路と、該スイッチング回路とリ
アクトルを介して直列に接続された直流電圧回路と、該
直流電圧回路の電圧を検出する直流電圧検出回路と、上
記リアクトルの電圧を検出するリアクトル電圧検出回路
と、上記リアクトル電圧検出回路の出力が所定の電圧値
以上となる状態が、上記直流電圧検出回路による上記直
流電圧回路の電圧に応じて決定される所定の時間以上に
継続して発生した場合に、短絡異常を検出する異常検出
回路とを備え、該短絡異常の検出により上記スイッチン
グ回路の動作を停止するものである。
【0008】この発明に係る請求項2記載の電力変換装
置は、請求項1において、直流電圧回路の電圧に応じて
決定される所定の時間は、予め設定された上記直流電圧
回路の定格電圧時における所定時間に、該定格電圧値の
上記直流電圧回路の電圧値に対する比の値を乗じて得る
ものである。
【0009】この発明に係る請求項3記載の電力変換装
置は、複数の自己消弧型半導体スイッチング素子が直列
に接続され、該各自己消弧型半導体スイッチング素子に
フリーホイールダイオードが逆並列接続されたスイッチ
ング回路と、該スイッチング回路とリアクトルを介して
直列に接続された直流電圧回路と、上記リアクトルの電
圧を検出するリアクトル電圧検出回路と、上記リアクト
ル電圧検出回路の出力が所定の電圧値以上の状態で、上
記リアクトル電圧検出回路の出力電圧信号を、積分回路
を有して積分し、該積分回路の出力が所定値以上である
場合に短絡異常を検出する異常検出回路とを備え、該短
絡異常の検出により上記スイッチング回路の動作を停止
するものである。
【0010】この発明に係る請求項4記載の電力変換装
置は、請求項1〜3のいずれかにおいて、リアクトル電
圧検出回路は、リアクトルと磁気結合する二次巻線に発
生する電圧を検出するものである。
【0011】この発明に係る請求項5記載の電力変換装
置は、請求項1〜3のいずれかにおいて、リアクトル電
圧検出回路は、リアクトルの両端子間に抵抗分圧回路を
接続して該リアクトルに発生する電圧を検出するもので
ある。
【0012】この発明に係る請求項6記載の電力変換装
置は、請求項1〜5のいずれかにおいて、スイッチング
回路と直流電圧回路とは、複数のリアクトルを介して直
列に接続され、上記複数のリアクトルに対して、それぞ
れリアクトル電圧検出回路および異常検出回路を備えた
ものである。
【0013】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態1について図を用いて説明する。図1は、こ
の発明の実施の形態1による電力変換装置であるインバ
ータの1相分の回路図である。図において、1a、1b
は直列に接続された2つの自己消弧型半導体スイッチン
グ素子としてのGTO、2a、2bは各GTO1a、1
bに逆並列に接続されたフリーホイールダイオード、3
はGTO1a、2bおよびフリーホイールダイオード2
a、2bに流れる電流の変化率を所望の値に抑制するリ
アクトル、4は直流電圧回路としてのフィルタコンデン
サであり、フィルタコンデンサ4とGTO1a、1bと
はリアクトル3を介して直列に接続されている。5は出
力端子、6はGTO1a、1bのスイッチング動作を制
御する制御回路である。また、21はリアクトル電圧検
出回路であり、リアクトル3に磁気結合された2次巻線
31とその両端子間に接続された抵抗32とで構成され
る。22は直流短絡異常を検出する異常検出回路であ
り、コンパレータ33、基準電圧34、および遅延回路
35で構成される。さらにまた36は直流電圧検出回路
としての電圧センサである。
【0014】このように構成される電力変換装置では、
リアクトル3の電流変化を、リアクトル電圧検出回路2
1の2次巻線31に発生する電圧で検出して、アームに
流れる過電流を検出する。検出された2次巻線31の電
圧信号は異常検出回路22に入力され、コンパレータ3
3において基準電圧34と比較され、検出電圧>基準電
圧の期間はコンパレータ33の出力は正論理となる。そ
して、その正論理が予め設定された所定の時間継続して
いることを遅延回路35により検出して、アームに流れ
る過電流を検出する。基準となるフィルタコンデンサ4
の電圧をEボルトとし、そのときの過電流を検出する所
定時間をT秒とする。遅延回路35では、電圧センサ3
6で検出したフィルタコンデンサ4の電圧に基づいて、
上記所定時間の補正を行う。直流短絡事故が発生する
と、リアクトル3の電流が異常な値まで増加し続けるた
め、2次巻線31に発生する電圧の継続時間も長くな
り、事故の発生を検出することが可能となる。すなわ
ち、検出電圧>基準電圧となりコンパレータ33の出力
が正論理である期間が、その時点のフィルタコンデンサ
4の電圧に応じて補正された所定時間よりも長く継続す
るとき、アームに流れる過電流を検出する。過電流が検
出されると、異常検出回路22は異常検出信号を制御回
路6に出力して、制御回路6はGTO1a、1bのスイ
ッチング動作を停止させ、素子が破壊されるのを防止す
る。
【0015】上述したように、基準となるフィルタコン
デンサ4の電圧をEボルト、直流短絡事故発生を検出す
る所定時間をT秒とし、検出されたフィルタコンデンサ
4の電圧をEaボルト、補正後の所定時間をTa秒とす
ると、その関係は次式で表される。 Ta=(E/Ea)・T −−−(式1) このようにフィルタコンデンサ4の電圧に応じて、過電
流を検出する所定時間の長さを補正することによって、
フィルタコンデンサ4の電圧によらず過電流検出時の電
流値を一定にすることができる。
【0016】例えば、Ea=1.2Eである場合につい
て以下に説明する。なお、リアクトル3のインダクタン
ス値はLヘンリとする。まず、フィルタコンデンサ4の
電圧が基準電圧Eの場合、過電流検出時の電流値Iアン
ペアは、I=(E/L)・Tで表される。次に、Ea=
1.2Eの場合、所定時間Taは(式1)よりTa=T
/1.2となり、過電流検出時の電流値Iaアンペアは
次式となる。 Ia=(Ea/L)・Ta=(1.2E/L)・(T/1.2) =(E/L)・T =I となり、過電流検出時の電流値は常にIアンペアで一定
となる。
【0017】このように、予め設定されたフィルタコン
デンサ4の基準電圧時における所定時間Tに、フィルタ
コンデンサ4の基準電圧の検出電圧に対する比の値(E
/Ea)を乗じることにより、過電流を検出する所定時
間の長さを補正することによって、過電流検出時の電流
値を一定にすることができる。これにより、過電流検出
後の処置にてGTO1a、1bの電流債務を一定に管理
することができ、GTO1a、1bの破損を防止して信
頼性良く保護することができ、確実に直流短絡事故を除
去することができる。
【0018】実施の形態2.次に、この発明の実施の形
態2による電力変換装置について、図2に基づいて以下
に説明する。図において、1(1a、1b)〜6は、上
記実施の形態1と同じもの、21aはリアクトル電圧検
出回路、22aは積分回路23およびレベル判定回路2
5で構成される異常検出回路、24はリセット信号回路
である。リアクトル電圧検出回路21aは、リアクトル
3に磁気結合された2次巻線31、その両端子間に接続
された抵抗32、リアクトル3の電流が減少する際に2
次巻線31に発生する負電圧をクランプする逆電圧クラ
ンプ用ダイオード49、および逆電圧クランプ用ダイオ
ード49が導通する期間の電流を限流する抵抗50で構
成される。また、積分回路23は演算増幅器41、抵抗
42、コンデンサ43、リセットスイッチ44で構成さ
れ、リセット信号回路24はコンパレータ45、基準電
圧46で構成される。そして、レベル判定回路25はコ
ンパレータ47、基準電圧48で構成される。
【0019】このように構成される電力変換装置におけ
る過電流検出時の動作を図3に示す波形に基づいて以下
に説明する。なお、図3(a)は通常時を示し、図3
(b)は過電流を検出する異常時を示すものである。ま
ず、通常時について説明する。図3(a)に示すよう
に、リアクトル3の電流増加時には2次巻線31に正電
圧が発生し、抵抗32には電圧Vrが印加される。抵抗
32の電圧Vrが基準電圧46以上になると、リセット
信号回路24の出力VrstはHからLへ変化する。す
ると、積分回路23においてリセットスイッチ44がオ
フし、積分が開始される。通常時には、リアクトル3の
電流増加は所定時間tで終了し、抵抗32の電圧Vr
は零ボルトに戻る。すると、リセット信号回路24の出
力VrstはLからHへ変化し、リセットスイッチ44
がオンして、積分回路23の出力Vintはリセットさ
れる。ここで、基準電圧48としては、通常時に予想さ
れる積分回路23の出力Vintの最小値以下の値を設
定しておく。したがって、通常時には、レベル判定回路
25の出力Vcompは常にLとなり、異常は検出され
ない。
【0020】次に、異常時について説明する。直流短絡
が発生すると、図3(b)に示すように、リアクトル3
の電流は所定時間tを過ぎても増加し続けるため、2
次巻線31には正電圧が発生し続け、積分回路23の出
力Vintは減少し続ける。そして、積分回路23の出
力Vintが基準電圧48以下になると、レベル判定回
路25の出力VcompはLからHとなり、過電流が検
出され、直流短絡事故が検出される。過電流が検出され
ると、異常検出回路22aは異常検出信号であるVco
mpを制御回路6に出力して、制御回路6はGTO1
a、1bのスイッチング動作を停止させ、素子が破壊さ
れるのを防止する。
【0021】この実施の形態では、積分回路23を有し
た異常検出回路22aを用いているため、フィルタコン
デンサ4の電圧が異なる場合においても、過電流検出時
の電流値は同じになる。例えば、フィルタコンデンサ4
の電圧がEボルトの場合と、1.2Eボルトの場合を想
定する。抵抗32の電圧Vrはフィルタコンデンサ4の
電圧に比例するので、フィルタコンデンサ4の電圧が
1.2Eボルトの場合に積分回路23の出力Vintが
基準電圧48に到達するまでの時間は、Eボルトの場合
の(1/1.2)倍となる。したがって、フィルタコン
デンサ4の電圧が高くなると、過電流検出のための所定
時間が短くなり、過電流検出時のリアクトル3の電流値
は、フィルタコンデンサ4の電圧がEボルトの場合も
1.2Eボルトの場合も同じになる。このため、上記実
施の形態1と同様に、フィルタコンデンサ4の電圧が変
動しても過電流検出時の電流値を一定にすることがで
き、過電流検出後の処置にてGTO1a、1bの電流債
務を一定に管理することができる。このため、GTO1
a、1bの破損を防止して信頼性良く保護することがで
き、確実に直流短絡事故を除去することができる。
【0022】実施の形態3.次に、この発明の実施の形
態3による電力変換装置について図4に基づいて以下に
説明する。上記実施の形態2では、リアクトル3は、自
己消弧型半導体スイッチであるGTO1a、1b、フリ
ーホイールダイオード2a、2bおよびフィルタコンデ
ンサ4を含む直列回路中に1個のみ接続されていた。こ
の実施の形態では、図4に示すように、インダクタンス
値の等しい2個のリアクトル3a、3bを配置し、個々
のリアクトル3a、3bに対し、それぞれリアクトル電
圧検出回路21aa、21ab、積分回路23a、23
bとレベル判定回路25a、25bとで構成される異常
検出回路22aa、22ab、およびリセット信号回路
24a、24bを接続している。各異常検出回路22a
a、22abの出力信号は共に、制御回路6に入力さ
れ、2つの出力信号の論理和に基づいて異常を検出し、
制御回路6はGTO1a、1bのスイッチング動作を停
止させ、素子が破壊されるのを防止する。
【0023】2個のリアクトル3a、3bの各インダク
タンス値を、例えば、上記実施の形態2におけるリアク
トル3のインダクタンス値の1/2とすると、主回路の
回路動作は実施の形態2におけるそれと等価である。た
だし、個々のリアクトル3a、3bに印加される電圧
は、実施の形態1でのリアクトル3の印加電圧の1/2
となる。この場合、個々のリアクトル3a、3bに対
し、リアクトル電圧検出回路21aa、21ab、異常
検出回路22aa、22ab、およびリセット信号回路
24a、24bを備えており、各リアクトル電圧検出回
路21aa、21abの出力、およびそれ以後の回路に
おける動作も、2つのリアクトル3a、3bに対し同じ
になる。従って、例えば2つのレベル判定回路25a、
25bの出力が異なる場合は、リアクトル電圧検出回路
21aa、21ab、積分回路23a、23b、リセッ
ト信号回路24a、24b、レベル判定回路25a、2
5bのいずれかで異常が発生したことになる。この場
合、異常時の過電流検出の判定は2つのレベル判定回路
25a、25bの出力の論理和に基づいて行うため、2
つのリアクトル3a、3bのいずれかにおける過電流検
出の過程に異常が発生しても、信頼性良く過電流の検出
が可能になり素子の破損を確実に防止することができ
る。
【0024】なお、この場合、インダクタンス値の等し
い2個のリアクトル3a、3bを上記実施の形態2に適
用したものを説明したが、上記実施の形態1においても
同様に適用できて同様の効果を得ることができる。
【0025】また、図5に示すように、2つ以上の複数
のリアクトル3a〜3dを、それぞれフリーホイールダ
イオード2a〜2hが逆並列に接続された複数の自己消
弧型半導体スイッチング素子としてのGTO1a〜1h
と、フィルタコンデンサ4とを直列に接続して構成した
高電圧インバータに配し、各リアクトル3a〜3dに対
して過電流検出を行っても良く、過電流の検出が信頼性
良く行える。
【0026】実施の形態4.次に、この発明の実施の形
態4による電力変換装置を図6に基づいて説明する。図
において、22bは、積分回路23cおよびレベル判定
回路25で構成される異常検出回路であり、積分回路2
3cは、抵抗42、コンデンサ43、リセットスイッチ
44およびダイオード51で構成される。積分回路23
cを除く他の回路構成は、上記実施の形態2と同様であ
る。上記実施の形態2による積分回路23は演算増幅器
41を備えた能動方式で構成されているが、図6で示す
積分回路23cは演算増幅器のない受動方式である。こ
のため、コンデンサ43の電圧はCR時定数に従って変
化するために遅れが発生するもので、この遅れを考慮し
てレベル判定回路25の基準電圧48を設定する。この
実施の形態4においても、上記実施の形態2と同様に、
フィルタコンデンサ4の電圧が変動しても過電流検出時
の電流値を一定にしてリアクトル3の過電流を検出で
き、GTO1a、1bの破損を防止して信頼性良く保護
することができる。
【0027】実施の形態5.上記実施の形態1〜4で
は、リアクトル電圧検出回路21により、リアクトル3
に磁気結合された2次巻線31に発生する電圧を検出し
たが、図7に示すように、2次巻線31を用いずにリア
クトル3の電流変化時の電圧を検出しても良い。この場
合、リアクトル電圧検出回路21bを主回路と電気的に
結合して、電流変化時にリアクトル3に印加される電圧
を、抵抗32、50、52により抵抗分圧して検出す
る。このようなリアクトル電圧検出回路21bも、2次
巻線31を用いたものと同様に上記実施の形態1〜4に
適用して過電流の検出を行うことができる。
【0028】
【発明の効果】以上のようにこの発明に係る請求項1記
載の電力変換装置は、複数の自己消弧型半導体スイッチ
ング素子が直列に接続され、該各自己消弧型半導体スイ
ッチにフリーホイールダイオードが逆並列接続されたス
イッチング回路と、該スイッチング回路とリアクトルを
介して直列に接続された直流電圧回路と、該直流電圧回
路の電圧を検出する直流電圧検出回路と、上記リアクト
ルの電圧を検出するリアクトル電圧検出回路と、上記リ
アクトル電圧検出回路の出力が所定の電圧値以上となる
状態が、上記直流電圧検出回路による上記直流電圧回路
の電圧に応じて決定される所定の時間以上に継続して発
生した場合に、短絡異常を検出する異常検出回路とを備
え、該短絡異常の検出により上記スイッチング回路の動
作を停止するため、直流電圧回路の電圧によらず異常検
出時のスイッチング回路を流れる電流値を一定にするこ
とができ、スイッチング回路内の素子の破損を防止して
信頼性良く保護することができ、確実に直流短絡事故を
除去することができる。
【0029】またこの発明に係る請求項2記載の電力変
換装置は、請求項1において、直流電圧回路の電圧に応
じて決定される所定の時間は、予め設定された上記直流
電圧回路の定格電圧時における所定時間に、該定格電圧
値の上記直流電圧回路の電圧値に対する比の値を乗じて
得るものであるため、直流電圧回路の電圧によらず異常
検出時のスイッチング回路を流れる電流値を容易で確実
に一定にすることができる。
【0030】またこの発明に係る請求項3記載の電力変
換装置は、複数の自己消弧型半導体スイッチング素子が
直列に接続され、該各自己消弧型半導体スイッチにフリ
ーホイールダイオードが逆並列接続されたスイッチング
回路と、該スイッチング回路とリアクトルを介して直列
に接続された直流電圧回路と、上記リアクトルの電圧を
検出するリアクトル電圧検出回路と、上記リアクトル電
圧検出回路の出力が所定の電圧値以上の状態で、上記リ
アクトル電圧検出回路の出力電圧信号を、積分回路を有
して積分し、該積分回路の出力が所定値以上である場合
に短絡異常を検出する異常検出回路とを備え、該短絡異
常の検出により上記スイッチング回路の動作を停止する
ため、直流電圧回路の電圧によらず異常検出時のスイッ
チング回路を流れる電流値を一定にすることができ、ス
イッチング回路内の素子の破損を防止して信頼性良く保
護することができ、確実に直流短絡事故を除去すること
ができる。
【0031】またこの発明に係る請求項4記載の電力変
換装置は、請求項1〜3のいずれかにおいて、リアクト
ル電圧検出回路は、リアクトルと磁気結合する二次巻線
に発生する電圧を検出するため、短絡異常検出のための
回路構成を主回路と電気的に切り離して安価で小型に構
成でき、また確実に短絡異常を検出してスイッチング回
路内の素子の破損を防止して信頼性良く保護することが
できる。
【0032】またこの発明に係る請求項5記載の電力変
換装置は、請求項1〜3のいずれかにおいて、リアクト
ル電圧検出回路は、リアクトルの両端子間に抵抗分圧回
路を接続して該リアクトルに発生する電圧を検出するた
め、短絡異常検出のための回路構成を安価で小型に構成
でき、また確実に短絡異常を検出してスイッチング回路
内の素子の破損を防止して信頼性良く保護することがで
きる。
【0033】またこの発明に係る請求項6記載の電力変
換装置は、請求項1〜5のいずれかにおいて、スイッチ
ング回路と直流電圧回路とは、複数のリアクトルを介し
て直列に接続され、上記複数のリアクトルに対して、そ
れぞれリアクトル電圧検出回路および異常検出回路を備
えたため、異常検出における信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による電力変換装置
の回路図である。
【図2】 この発明の実施の形態2による電力変換装置
の回路図である。
【図3】 この発明の実施の形態2による電力変換装置
の動作を説明する図である。
【図4】 この発明の実施の形態3による電力変換装置
の回路図である。
【図5】 この発明の実施の形態3の別例による電力変
換装置の主回路を示す回路図である。
【図6】 この発明の実施の形態4による電力変換装置
の回路図である。
【図7】 この発明の実施の形態5によるリアクトル電
圧検出回路の回路図である。
【図8】 従来の電力変換装置の回路図である。
【図9】 従来の別例による電力変換装置の回路図であ
る。
【図10】 従来の別例による電力変換装置の動作を説
明する図である。
【符号の説明】
1a〜1h 自己消弧型半導体スイッチング素子として
のGTO、2a〜2h フリーホイールダイオード、
3,3a〜3d リアクトル、4 直流電圧回路として
のフィルタコンデンサ、6 制御回路、21,21a,
21aa,21ab,21b リアクトル電圧検出回
路、22,22a,22aa,22ab,22b 異常
検出回路、23,23a,23b,23c 積分回路、
25,25a,25b,25c レベル判定回路、31
2次巻線、32 抵抗、35 遅延回路、36 直流
電圧検出回路としての電圧センサ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の自己消弧型半導体スイッチング素
    子が直列に接続され、該各自己消弧型半導体スイッチン
    グ素子にフリーホイールダイオードが逆並列接続された
    スイッチング回路と、該スイッチング回路とリアクトル
    を介して直列に接続された直流電圧回路と、該直流電圧
    回路の電圧を検出する直流電圧検出回路と、上記リアク
    トルの電圧を検出するリアクトル電圧検出回路と、上記
    リアクトル電圧検出回路の出力が所定の電圧値以上とな
    る状態が、上記直流電圧検出回路による上記直流電圧回
    路の電圧に応じて決定される所定の時間以上に継続して
    発生した場合に、短絡異常を検出する異常検出回路とを
    備え、該短絡異常の検出により上記スイッチング回路の
    動作を停止することを特徴とする電力変換装置。
  2. 【請求項2】 直流電圧回路の電圧に応じて決定される
    所定の時間は、予め設定された上記直流電圧回路の定格
    電圧時における所定時間に、該定格電圧値の上記直流電
    圧回路の電圧値に対する比の値を乗じて得ることを特徴
    とする請求項1記載の電力変換装置。
  3. 【請求項3】 複数の自己消弧型半導体スイッチング素
    子が直列に接続され、該各自己消弧型半導体スイッチン
    グ素子にフリーホイールダイオードが逆並列接続された
    スイッチング回路と、該スイッチング回路とリアクトル
    を介して直列に接続された直流電圧回路と、上記リアク
    トルの電圧を検出するリアクトル電圧検出回路と、上記
    リアクトル電圧検出回路の出力が所定の電圧値以上の状
    態で、上記リアクトル電圧検出回路の出力電圧信号を、
    積分回路を有して積分し、該積分回路の出力が所定値以
    上である場合に短絡異常を検出する異常検出回路とを備
    え、該短絡異常の検出により上記スイッチング回路の動
    作を停止することを特徴とする電力変換装置。
  4. 【請求項4】 リアクトル電圧検出回路は、リアクトル
    と磁気結合する二次巻線に発生する電圧を検出すること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電力変換
    装置。
  5. 【請求項5】 リアクトル電圧検出回路は、リアクトル
    の両端子間に抵抗分圧回路を接続して該リアクトルに発
    生する電圧を検出することを特徴とする請求項1〜3の
    いずれかに記載の電力変換装置。
  6. 【請求項6】 スイッチング回路と直流電圧回路とは、
    複数のリアクトルを介して直列に接続され、上記複数の
    リアクトルに対して、それぞれリアクトル電圧検出回路
    および異常検出回路を備えたことを特徴とする請求項1
    〜5のいずれかに記載の電力変換装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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