JPH11260748A - 熱処理装置および熱処理方法 - Google Patents

熱処理装置および熱処理方法

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JPH11260748A
JPH11260748A JP10059674A JP5967498A JPH11260748A JP H11260748 A JPH11260748 A JP H11260748A JP 10059674 A JP10059674 A JP 10059674A JP 5967498 A JP5967498 A JP 5967498A JP H11260748 A JPH11260748 A JP H11260748A
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JP
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substrate
temperature
heat source
radiation
radiation intensity
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JP10059674A
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Kimihide Nozaki
仁秀 野崎
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度計測の精度が高く、装置の製造コストを
抑えた熱処理装置および熱処理方法を提供する。 【解決手段】 基板Wからの熱放射の多くは、反射板5
10等と基板Wとの間で多重反射した後、受光用穴51
0aに入射する。また、補助熱源527からの熱放射は
回転式セクタ524が閉状態ではそれにより吸収され、
開状態では補助加熱穴510bを通過し、基板W下面で
反射されて多重反射した後、上記基板Wからの熱放射と
ともに受光用穴510aに入射する。計測ユニット52
0内のディテクタ526は、受光用穴510aからの熱
放射を捉えて各実効反射率に応じた放射強度を計測す
る。それとともに熱電対528により補助熱源527の
温度が計測され、それらを基に基板温度を求め、それを
基にランプの制御が行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体ウエハ、
フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、光
ディスク用基板等の基板(以下、単に「基板」とい
う。)に熱処理を施す熱処理装置および熱処理方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から基板に熱処理を施すランプアニ
ール等の熱処理装置では、処理精度を上げるため処理対
象の基板の温度を計測して温度を制御しつつ熱処理を施
している。そのうち、放射温度計により基板の温度を計
測する熱処理装置では水平に保持された基板の上方にラ
ンプ等の熱源を備え、下方に基板に対向するように反射
板を備え、その反射板に2つの口径の異なる(したがっ
て、実効反射率の異なる)キャビティ(空洞)を設け、
それらキャビティ内のそれぞれに、基板に向けて石英ロ
ッド製等のプローブを設け、さらに、それらにより捉え
た熱放射をそれぞれ異なる放射温度計に導いて、基板の
温度を求めている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の従来
装置においては、基板温度の計測のためのプローブおよ
び放射温度計を2つずつ以上備えるため、それぞれに個
体誤差が発生して温度計測精度を低下させるとともに、
装置の製造コストがかさむ原因となっていた。
【0004】この発明は、従来技術における上述の問題
の克服を意図しており、温度計測の精度が高く、装置の
製造コストを抑えた熱処理装置および熱処理方法を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明の請求項1に記載の装置は、基板に熱処理
を施す熱処理装置であって、基板を保持する保持手段
と、保持手段に保持された基板を加熱する熱源と、保持
手段に保持された基板に対向して配置されるとともに、
第1穴および第2穴を備え、かつ基板からの熱放射を反
射する反射板と、第1穴に対して基板と反対側または第
1穴の内部に設けられるとともに、基板と反射板との間
の熱放射を受けてその放射強度を計測する放射強度計測
手段と、第2穴に対して基板と反対側または第2穴の内
部に設けられた補助熱源と、補助熱源の温度を計測する
補助熱源温度計測手段と、基板の反射面を介した放射強
度計測手段と補助熱源との間の熱放射の光路を開閉する
光路開閉手段と、光路開閉手段の開閉状態のそれぞれに
ついて放射強度計測手段によって計測された放射強度お
よび補助熱源温度計測手段により計測された補助熱源の
温度とに基づいて基板の温度を算出する温度算出手段
と、を備えることを特徴とする。
【0006】また、この発明の請求項2に記載の装置
は、請求項1に記載の熱処理装置であって、光路開閉手
段は、切り欠き部分と熱放射を遮断する部分とを備える
遮断板と、遮断板の切り欠き部分と熱放射を遮断する部
分とに切り替えるために遮断板を回転させる回転手段
と、を備える。
【0007】また、この発明の請求項3に記載の装置
は、請求項1または請求項2に記載の熱処理装置であっ
て、放射強度計測手段によって計測される熱放射の、ほ
ぼ計測波長のみを透過するフィルタを保持手段に保持さ
れた基板と放射強度計測手段との間に備える。
【0008】また、この発明の請求項4に記載の装置
は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の熱処理
装置であって、温度算出手段により算出された基板の温
度に基づき熱源へ供給される加熱用電力を制御する制御
手段を備える。
【0009】また、この発明の請求項5に記載の装置
は、請求項4に記載の熱処理装置であって、熱源が複数
の加熱領域に分割されているとともに、当該複数の加熱
領域のそれぞれに対して反射板の第1穴および第2穴な
らびに放射強度計測手段および補助熱源が設けられてい
るものであり、複数の加熱領域ごとに算出された基板の
温度に基づいて、熱源における複数の加熱領域ごとに供
給される加熱用電力を制御することを特徴とする。
【0010】また、この発明の請求項6に記載の方法
は、熱源により加熱させられる基板に対向して配置され
るとともに、第1穴および第2穴を備えた反射板と、第
1穴に対して基板と反対側または第1穴の内部に設けら
れた放射強度計測手段と、第2穴に対して基板と反対側
または第2穴の内部に設けられた補助熱源と、補助熱源
の温度を計測する補助熱源温度計測手段と、基板の反射
面を介した放射強度計測手段と補助熱源との間の熱放射
の光路を開閉する光路開閉手段とを備えた熱処理装置を
用いた熱処理方法において、熱源により基板を加熱しつ
つ、光路開閉手段の開閉状態のそれぞれについて放射強
度計測手段によって熱放射の放射強度を計測する放射強
度計測工程と、放射強度計測工程と並行して補助熱源に
よって発熱しつつ補助熱源の温度を補助熱源温度計測手
段により計測する補助熱源温度計測工程と、放射強度計
測工程において計測された放射強度および補助熱源温度
計測工程において計測された補助熱源の温度に基づいて
基板の温度を算出する基板温度算出工程と、を備える。
【0011】また、この発明の請求項7に記載の方法
は、請求項6に記載の熱処理方法であって、さらに、基
板温度算出工程により算出された基板の温度に基づい
て、熱源へ供給される加熱用電力を制御する制御工程を
備える。
【0012】さらに、この発明の請求項8に記載の方法
は、請求項7に記載の熱処理方法であって、前記の各工
程の前にさらに、基板とほぼ同寸および同形状で放射率
が既知である基準基板を熱源によって加熱しつつ、基準
温度計測手段によって基準基板の温度を計測する基準基
板温度計測工程と、光路開閉手段の開閉状態のそれぞれ
について放射強度計測手段によって熱放射の放射強度を
計測する基準放射強度計測工程と、基準放射強度計測工
程と並行して補助熱源温度計測手段によって補助熱源の
温度を計測する温度計測工程と、基準基板温度計測工程
において計測された基準基板の温度と、温度計測工程に
おいて計測された補助熱源の温度と、基準放射強度計測
工程において計測された放射強度のそれぞれとに基づい
て光路開閉手段の開閉状態のそれぞれにおける実効反射
率を算出する実効反射率算出工程と、を備え、基板温度
算出工程においては、実効反射率算出工程において算出
された実効反射率を利用しつつ基板の温度を算出するこ
とを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】<1.実施の形態の機構的構成>
図1はこの発明の第1の実施の形態である熱処理装置1
の縦断面図である。以下、図1を参照しつつこの装置の
構成を説明していく。
【0014】第1の実施の形態である熱処理装置1は主
に炉体10、ランプ20、石英ガラス30、基板保持回
転部40、温度計測部50、制御部60、ランプドライ
バ80、モータドライバ90を備えている。
【0015】炉体10は上部をリフレクタ110、下部
をハウジング120とする円筒形状の炉体10であり、
それらの内部等には冷媒を通して冷却する多数の冷却管
130が設けられている。また、炉体10の側面には基
板搬出入口EWが設けられており、加熱処理の際には図
示しない外部搬送装置により基板Wまたは基準基板SW
の搬出入が行われる。
【0016】ランプ20は、リフレクタ110の下面に
多数設けられ(図1,図5には一部にのみ参照番号を記
載)点灯時にはその熱放射により基板Wまたは基準基板
SWを加熱する熱源として機能する。
【0017】石英ガラス30はランプ20の下方に設け
られ、このランプ20からの熱放射を透過する。
【0018】基板保持回転部40は、基板Wまたは後述
する基準基板SWの周縁部分を全周に渡って保持する保
持リング410が、その直径より大きな内径の円筒の支
持脚420により支持されるとともに、それら支持脚4
20の下端には、その外周に沿ってベアリング430が
設けられている。そして、ベアリング430の外周に設
けられたギアに基板回転モータ440の回転軸のギア4
41がかみ合っており、その駆動により保持リング41
0が鉛直方向を軸として回転可能となっている。
【0019】温度計測部50は後に詳述するが基板Wま
たは基準基板SWからの熱放射の多重反射後の放射強度
(放射エネルギー)を計測し、それに基づいて基板温度
等を求め、それらの信号を制御部60に送る。
【0020】制御部60は内部にCPUおよびメモリを
備え、後に詳述するように、後述のランプドライバ80
にランプ20の温度制御信号を送ったり、後述のモータ
ドライバ90に所定のタイミングで駆動信号を送ったり
する。
【0021】ランプドライバ80は制御部60からの温
度制御信号を受けて、それに応じた電力をランプ20に
供給する。
【0022】モータドライバ90は制御部60からの駆
動信号を受けて、それに応じた電力を基板回転モータ4
40に供給する。
【0023】つぎに、主要部についてさらに詳細に説明
していく。
【0024】図1に示すように、温度計測部50は主
に、反射板510、計測ユニット520、モータドライ
バ530、ヒータドライバ535、基準プローブ54
0、基準ディテクタ545、演算部550を備えてい
る。
【0025】図2は温度計測部50における計測ユニッ
ト520付近の部分断面図である。温度計測部50にお
いてハウジング120上面には反射板510が設けられ
ており、その反射板510には、それを貫通する円筒形
状の受光用穴510aおよび補助加熱穴510bが設け
られており、それらの中心軸CAa,CAbの方向はそ
の上方に保持された基板の垂直方向に対して互いに等し
い角度θをなすように鉛直方向に対して傾斜して設けら
れている。さらに、受光用穴510aおよび補助加熱穴
510bの下方には計測ユニット520のケーシング5
21が取り付けられている。
【0026】また、ケーシング521内部およびケーシ
ング521の外側面にはハウジング120内部に設けら
れているものと同様の冷却管130が複数設けられてお
り、これらによりケーシング521内部の温度上昇を抑
えて、基板温度の測定精度を高めている。
【0027】また、反射板510の受光用穴510aお
よび補助加熱穴510bに共通の開口部OPに渡って石
英ガラス板522が設けられ、その石英ガラス板522
の下面の受光用穴510a上端部分にはフィルタ523
が密着して設けられている。フィルタ523は石英ガラ
ス板522の下面全体にTiO2等の金属酸化物を蒸着
したものである。
【0028】図3はフィルタ523の波長による分光特
性を示す図であり、図3(a)は反射率の、図3(b)
は透過率の特性を表している。図示のようにフィルタ5
23は、後に詳述するディテクタ526による測定波長
の近傍の波長域の熱放射のみ透過し(図3(b)参
照)、他の波長域の熱放射はほぼ完全に反射する(図3
(a)参照)特性を持ったものとなっている。これによ
り、熱放射のケーシング521内への進入を必要最小限
とすることができるので、ケーシング521の内部、後
述のモータ525およびディテクタ526が熱せられに
くいため、モータ525、ディテクタ526の保護およ
び高い測定精度を実現することができる。また、フィル
タ523は石英ガラス板522の下面に設けられている
ので、基板Wが炉体10内に搬入されて、基板Wからの
薬品等が滴下して石英ガラス板522上面に付着しても
腐蝕されることがない。
【0029】また、図2に示すようにケーシング521
内の受光用穴510aの下端付近には、その計測軸(光
軸)が受光用穴510aの中心軸CAaとほぼ一致する
ように図示しない支持手段によってディテクタ526が
支持されている。ディテクタ526は、ケーシング52
6a内に結像レンズ526b、Siホトセル526c、
増幅回路526dを備え、結像レンズ526bに入射し
た放射光を電圧すなわち、後述する多重反射後の放射強
度L1,L2を表す電気信号に変換し、それを電気的に接
続された演算部550に送る。そして、演算部550は
CPUおよびメモリを備えており、後に詳述するように
主に多重反射後の放射強度L1,L2をもとに基板温度T
Wおよび基準基板SWの温度Trefを算出する。なお、デ
ィテクタ526は演算部550とともに放射温度計を形
成している。
【0030】なお、前述のように、基板保持回転部40
の支持脚420は円筒状であるので、保持リング410
により基板Wまたは基準基板SWを保持する際には、そ
れらと反射板510との間に閉空間を形成する。そのた
め、ランプ20からの熱放射が直接またはハウジング1
20の内面等により反射して、基板W等を経ないで受光
用穴510aや補助加熱穴510bに進入してディテク
タ526に至るのを防いでいる。これにより、ディテク
タ526による放射強度の計測を正確なものにしてい
る。
【0031】また、図2に示すように反射板510の補
助加熱穴510bの下端近傍には回転式セクタ524
が、その板面が補助加熱穴510bの中心軸CAbに対
して垂直(したがって、基板Wまたは基準基板SWの下
面によって反射された熱放射の光路に対して垂直)にな
るように、モータ525に取り付けられている。そし
て、そのモータ525はケーシング521内に支持され
ている。そして、モータ525はモータドライバ530
により回転駆動される。なお、回転式セクタ524とモ
ータ525とを併せたものが「光路開閉手段」に相当す
る。
【0032】図4は回転式セクタ524の平面図であ
る。この実施の形態における回転式セクタ524は、ほ
ぼ半円形の板状の部材となっている。そして、その半円
の中心CEがモータ525の回転軸525aに、その板
面が補助加熱穴510bの中心軸CAbに対して垂直に
なるように取り付けられている(図2参照)。そのた
め、モータ525の回転により回転式セクタ524は、
その板面に平行な平面内で回転自在となっている。
【0033】また、回転式セクタ524の上記半円部分
の表面には黒体塗料が塗布されており、その面に入射し
た放射光をほぼ全吸収するものとなっている。なお、以
下において、回転式セクタのこの黒体塗料が塗布された
半円部分を遮断部RPと呼び、残りの半円の切り欠き部
分を解放部NPと呼ぶ。
【0034】また、回転式セクタ524に対して反射板
510と反対側で、回転式セクタ524の近傍には、そ
の面を回転式セクタ524の板面と平行とした放射率既
知のSiC板527aおよび、それを熱するヒータ52
7bからなる補助熱源527がケーシング521に支持
されて設けられている。なお、ヒータ527bはSiC
ヒータである。そして、ヒータ527bはヒータドライ
バ535により電力の供給を受けて発熱する。
【0035】そのため、モータ525の駆動により回転
式セクタ524が回転して、その遮断部RPが補助熱源
527と補助加熱穴510bの下端との間に位置する
と、補助加熱穴510bに進入した放射光は遮断部RP
に吸収されて、その光路が遮断されることとなり、逆に
解放部NPがそこに位置すると、逆に発熱する補助熱源
527からの放射光が補助加熱穴510b内に放射され
る。なお、これらの回転式セクタ524の状態のうち、
前者の状態を開状態と呼び、後者の状態を閉状態と呼
ぶ。この開状態と閉状態とで、後に詳述するように、多
重反射空洞における実効反射率が異なるものとなる。
【0036】また、前述のようにケーシング521内
部、とり分け、回転式セクタ524の上面近くには冷却
管が設けられている。これにより回転式セクタ524の
遮断部RP表面を冷却している。これは、このような冷
却を行わなければ回転式セクタ524の表面が補助熱源
527の放射熱と多重反射の熱とで高温になり、それ自
体がさらなる熱源となり、測定精度を著しく損なう可能
性が高いためである。従って、この装置は、より精度の
高い基板温度測定が行える。
【0037】また、補助熱源527のSiC板527a
には熱電対528が取り付けられており、演算部550
に接続され、そこで補助熱源527の温度が算出され
る。
【0038】また、図1に示すように、反射板510の
受光用穴510aに隣接する位置には反射板510およ
びハウジング120を貫通するように基準プローブ54
0を取り付けるための取付け穴AHが設けられている。
【0039】また、基準プローブ540は入射する熱放
射を伝えるための石英ロッドあるいはサファイアロッド
等のロッド状の導光部材および、それに接続された光フ
ァイバーからなり、基準基板SWからの熱放射をディテ
クタ526と同様の構造の基準ディテクタ545に送
る。
【0040】なお、基準プローブ540は取付け穴AH
に着脱自在となっているとともに、基準ディテクタ54
5も図示しない支持部材によってこの装置に着脱自在と
なっている。そして、後述の実効反射率計測処理時には
作業者により基準プローブ540が取付け穴AHに取り
付けられ、基準ディテクタ545が基準プローブ540
の光ファイバーに接続されるとともに、演算部550に
電気的に接続された状態でこの装置に取り付けられる。
逆に、基板Wの加熱処理時には、それらは取り外され
る。そして、図示のように基準プローブ540は取付け
穴AHに取り付けられた状態では基準基板SWの下面近
傍にその先端が位置するようになっている。これにより
基準ディテクタ545により放射強度を測定する際には
基準基板SWからの多重反射を起こしていない熱放射を
直接、捉えられるようになっている。
【0041】そして、基準ディテクタ545も基準プロ
ーブ540を介して入射する基準基板SWから発せられ
た熱放射を直接受けて、電圧すなわち基準放射強度を表
す電気信号に変換し、演算部550に送り、そこで基準
基板SWの温度が算出される。すなわち、基準ディテク
タ545と演算部550は放射温度計を形成する。ま
た、基準プローブ540、基準ディテクタ545および
演算部550を併せたものが「基準基板温度計測手段」
に相当する。
【0042】図5はこの実施の形態の熱処理装置1の平
面的な構成を示す図である。ランプ20は長尺のタング
ステンハロゲンランプがその長手方向を平行に複数本並
設された加熱ゾーンZ1〜Z5に分割されている。ま
た、反射板510においては各加熱ゾーンZ1〜Z5
に、それぞれ受光用穴510a、補助加熱穴510b、
取付け穴AHが設けられるとともに、図示しない計測ユ
ニット520、モータドライバ530、ヒータドライバ
535および着脱自在に基準プローブ540、基準ディ
テクタ545が設けられている。なお、これらは図1に
おいては1組のみ表示している。
【0043】さらに、各加熱ゾーンZ1〜Z5における
ディテクタ526、基準ディテクタ545および熱電対
528はそれぞれ演算部550に電気的に接続され、各
加熱ゾーンZ1〜Z5におけるモータドライバ530お
よびヒータドライバ535は制御部60に接続されてい
る。そして、加熱ゾーンZ1〜Z5毎に後述のような基
板Wまたは基準基板SWの温度計測を行うとともに、そ
れを基に各加熱ゾーンごとにランプ20に供給する加熱
用電力の制御(温度制御)を行っている。
【0044】<2.発明の原理>以下においてこの発明
に使用する温度計測方法について、実施の形態に即して
説明していく。
【0045】一般に、黒体から放射される電磁波の放射
発散度の分光密度はプランクの放射公式で与えられる
が、放射温度計(パイロメータ)により黒体を計測する
場合には、そのプランクの放射公式をもとに、放射温度
計により計測される特定の波長領域における黒体の温度
Tと計測される熱放射の放射強度Lb(T)との関係は
放射温度計の光学系等によって決まる計測器定数Aを用
いて次式で近似される。
【0046】
【数1】
【0047】ここで放射指数nは一般に波長λ、プラン
クの第2定数C2を用いて次式で近似される。
【0048】
【数2】
【0049】なお、放射指数nおよび計測器定数Aは放
射温度計に固有の値として予め求められており、さら
に、放射温度計は黒体炉を用いて予め温度Tと黒体炉の
放射強度Lb(T)の関係が校正されている。
【0050】また、数1の式を温度Tについて解くと次
式となる。
【0051】
【数3】
【0052】さらに、一般に、温度Tの灰色体の放射強
度L(T)と黒体の放射強度Lb(T)の関係は次式で
表される。
【0053】
【数4】
【0054】ここで、εは灰色体の放射率であり、一般
にε<1である。
【0055】以下、このような放射温度計として、ディ
テクタ526および演算部550または基準プローブ5
40、基準ディテクタ545および演算部550を用
い、上記のような装置構成により、反射板510の近く
に対向した状態で位置する基板Wの温度を計測する場合
について考える。
【0056】図6および図7はそれぞれ回転式セクタ5
24が開状態および閉状態における反射板510等と基
板Wとの間の多重反射を説明するための図である。な
お、以下において基板Wまたは基準基板SWと反射板5
10との間の空間と受光用穴510a内および補助加熱
穴510b内の空間を併せた空間を多重反射空洞と呼
ぶ。
【0057】図6および図7において、基板Wからの熱
放射は、多重反射空洞内の反射板510、受光用穴51
0a、補助加熱穴510b等により反射された後、再
度、基板Wに至って反射される。以下同様にして基板W
と反射板510等の多重反射空洞を取り囲む各面による
反射により、多重反射空洞内を熱放射が往復する多重反
射が発生する。
【0058】これらのうち、図6の場合は回転式セクタ
524は閉状態であるので補助加熱穴510bに入射し
た熱放射の多くは回転式セクタ524の遮断部RPによ
って吸収されてしまうため、補助熱源527に至った
り、それにより反射されて基板Wや、さらには基板Wで
反射されて受光用穴510aを通じてディテクタ526
に至ることはほとんどないものと考えられる。また、こ
の多重反射の間に熱放射は石英ガラス板522によりほ
ぼ完全に透過され、前述のようにディテクタ526の測
定波長域の熱放射はフィルタ523によりほぼ完全に透
過されている。以下、この様な回転式セクタの閉状態に
おける多重反射の後に、ディテクタ526により捉えら
れる熱放射の放射強度について考える。
【0059】基板温度TWの基板Wから放射された熱放
射が反射板510、受光用穴510aの内壁面等(これ
らによる多重反射空洞の実質的な反射率を実効反射率ρ
r1と表す)に至り再び基板Wに戻り、さらに基板W(基
板放射率εW、基板反射率ρWと表す)により反射された
後の放射強度は、基板Wによる元の熱放射の放射強度L
(TW)に対してρr1ρW倍となる。同様にして、この熱
放射が多重反射空洞内において多重反射の後に受光用穴
510aの下方に至る(すなわち、ディテクタ526に
入射する)。その際の多重反射後の最終的な放射強度は
初項L(TW)、公比ρr1ρWの無限等比級数として表わ
され、公比ρr1ρWは「1」未満であるので収束し、次
式となる。
【0060】
【数5】
【0061】さらに、数4の式を用いて基板Wの放射強
度L(TW)の代わりに基板温度TWにおける黒体の放射
強度Lb(TW)で表わすと次式となる。
【0062】
【数6】
【0063】ただし、ここで、基板Wにおける熱放射の
透過がないとして次式を用いた。
【0064】
【数7】
【0065】数6の式で多重反射後の放射強度L1(T
W)に計測値を用いることにし、実効反射率ρr1および
黒体の放射強度Lb(T)の関数形は既知であるとする
と、未知数は基板放射率εWと基板温度TWである。した
がって、この式のみでは基板温度TWを求めることはで
きない。そこで、この発明では上記と実効反射率が異な
る状態を人為的に作り、その異なる実効反射率のもとに
数6の式と同様の式を立て、両式を連立することによ
り、基板温度TWを求めている。
【0066】具体的には、この実施の形態では図7のよ
うに回転式セクタ524が開状態での多重反射空洞(を
取り巻く各面)における実質的な反射率を実効反射率ρ
r2と表すが、この状態では補助熱源527からの熱放射
も補助加熱穴510bを通じて基板Wに至る。その後、
それら熱放射は基板Wに反射されて、その多くが、その
他の熱放射とともに受光用穴510aに進入し、最終的
にはディテクタ526に捉えられ、それにより放射強度
信号が出力される。その際、これらの熱放射も上記と同
様の多重反射を起こす。そのため、その放射強度L2
(TW)は上記数6の式で実効反射率ρr1を実効反射率
ρr2に置き換えて得られる基板Wからの熱放射による多
重反射の寄与の項(次式第1項)に、数6の式と同様に
して求めた補助熱源527からの熱放射の寄与を実効反
射率ρr2を用いて表わした項(次式第2項)を加えて次
式として与えられる。
【0067】
【数8】
【0068】ただし、Tkは補助熱源527の温度、εk
およびρkはそれぞれ補助熱源527(より厳密にはS
iC板527a)の放射率および反射率、Lk(Tk)は
補助熱源527による放射強度である。また、放射率ε
kと反射率ρkは数7と同様の関係を有し、放射強度Lk
(Tk)は数4の関係を満たす。
【0069】これにより、この発明では実効反射率ρr1
およびρr2のそれぞれのもとに生ずる多重反射後の放射
強度L1(TW),L2(TW)を求めて、数6および数8
の式を連立して基板温度TWを求めている。
【0070】(2−1.実効反射率の決定)ところで、
上記の方法で基板温度TWを求めるためには、開状態お
よび閉状態のそれぞれにおける実効反射率ρr1,ρr2を
基板温度TWの計測に先だって予め求めておく必要があ
る。
【0071】そこで、この発明では予め基板放射率εW
が既知の値、すなわち放射率εrefである基準基板SW
を加熱して、それによる熱放射の多重反射後の放射強度
L1(Tref),L2(Tref)、直接の熱放射に基づく基
準基板温度Tref、および補助熱源の温度Tkを計測して
実効反射率ρr1,ρr2を求めている。
【0072】具体的には、基準基板SWを加熱するとと
もに、補助熱源527により発熱しつつ回転式セクタ5
24を回転しながら、ディテクタ526により放射強度
L1(Tref),L2(Tref)を計測して、得られた値を
数6および数8の式に代入する。それとともに、多重反
射後の熱放射ではなく、基準基板SWからの直接の熱放
射の放射強度である基準放射強度を基準プローブ540
および基準ディテクタ545により計測し、それに基づ
いて基準基板温度Trefを求め、それを基準基板SWの
真温度であるとして数6および数8の式の基板温度TW
に代入し、それとともに、基板放射率εWに基準基板S
Wの放射率εrefおよび既知である補助熱源527の放
射率εkを両式に代入し、また温度Tkにおける黒体の放
射強度Lb(Tk)は熱電対528により補助熱源527
の温度Tkを計測し、それを数1の式に用いて求めたも
のを両式に代入する。これにより、実効反射率ρr1,ρ
r2を次の2式により求めたことになる。
【0073】
【数9】
【0074】
【数10】
【0075】(2−2.基板温度計測)つぎに、実際の
基板加熱処理時の基板Wの温度計測について説明する。
実際の基板加熱処理時には基板Wを加熱するとともに、
補助熱源527により発熱しつつ回転式セクタ524を
回転させながらディテクタ526で多重反射後の放射強
度L1(TW),L2(TW)および熱電対528で補助熱
源527の温度Tkを計測する。そして、それらを数6
および数8の式に代入することにより、基板放射率εW
および基板温度TWが求まる。
【0076】より具体的には、数6および数8の式から
黒体の放射強度Lb(TW)を消去すると基板放射率εW
を表わす次式が得られる。
【0077】
【数11】
【0078】この式に計測された放射強度L1(TW),
L2(TW)および補助熱源527の温度Tkと、上記実
効反射率計測処理において得られていた実効反射率ρr1
およびρr2と、既知の補助熱源527の放射率εkと、
さらに、数1の式により求めた温度Tkにおける黒体の
放射強度Lb(Tk)とを用いることによって基板温度T
Wにおける基板放射率εWが求まる。さらに、それを各計
測された値等とともに数6または数8の式に用いて黒体
の放射強度Lb(TW)を求め、それを数3の式に用いる
ことにより最終的に基板温度TWが求まる。
【0079】<3.実施の形態の処理および制御>この
実施の形態の熱処理装置1は、前述の発明の原理に基づ
いて加熱する基板Wの温度を求め、その結果に基づいて
ランプ20のフィードバック制御を行いつつ、基板Wの
加熱処理を行う。
【0080】そのため、この装置では基板Wの加熱処理
の開始前や、複数の基板Wを順に加熱処理する場合にお
ける、ある程度の枚数の処理の後に、基準基板SW(基
準黒体板)を炉体10内で加熱して、実効反射率ρr1,
ρr2を求めている。ここで、基準基板SWとは、実際に
加熱処理を施す基板Wとほぼ同寸、同形状であって、ほ
ぼ黒体と見なせるC(炭素)や放射率既知のSiC製円
板や黒体塗料を塗布された素材からなるものであって、
放射率εrefが既知であるものを用いている。なお、基
準基板SWは放射率εrefが既知で0.1〜1の範囲で
あれば他の素材でもよい。
【0081】また、上記のように、ある程度の枚数の処
理の後に実効反射率ρr1,ρr2を求めるのは、ある程度
の枚数の加熱処理が行われると反射板510や受光用穴
510a、補助加熱穴510bの内壁面等の多重反射用
空洞を取り巻く各面の表面状態が変化する可能性がある
ため、計測精度を高く保つために行うものである。その
ため、あまり高い計測精度が要求されない場合や、処理
温度が低いため上記反射板510等の表面状態の変化が
あまりない場合等には、必ずしも行わなくともよい。
【0082】図8は実効反射率計測処理の手順を示すフ
ローチャートである。以下、図8を用いて実効反射率ρ
r1,ρr2の計測処理手順について説明する。なお、以下
に説明する実効反射率計測処理において、各種演算およ
び制御は演算部550や制御部60によりソフトウエア
的に行われる。また、基準プローブ540、基準ディテ
クタ545および演算部550よりなる放射温度計は事
前に黒体炉により校正を受けたものを使用している。
【0083】まず、熱処理装置1の各加熱ゾーンZ1〜
Z5において、基準ディテクタ545を取り付けるとと
もに、取付け穴AHに基準プローブ540を取り付ける
(ステップS1)。
【0084】つぎに、図示しない外部搬送装置が基準基
板SWを炉体10内に搬入する(ステップS2)。
【0085】つぎに、基準基板SWの加熱を開始する
(ステップS3)。
【0086】すなわち、制御部60はランプドライバ8
0に制御信号を送り、各加熱ゾーンZ1〜Z5のランプ
20に電力を供給することによって、それらを点灯して
基準基板SWの加熱を開始する。同様に各加熱ゾーンZ
1〜Z5のヒータドライバ535に制御信号を送り、ヒ
ータ527bに電力を供給して発熱させ、それと同時に
モータドライバ90に駆動信号を送り、基板回転モータ
440を駆動して基板保持回転部40を回転させること
によって基準基板SWを回転させる。なお、以下の加熱
処理中において基準基板SWの加熱および回転ならび
に、補助熱源527による発熱および回転式セクタ52
4の回転は続けられる。
【0087】そして、ランプ20から発せられた放射熱
は石英ガラス30を透過して基準基板SWに至り、それ
により基準基板SWは加熱され、その温度に対応する熱
放射が発生する。
【0088】以上のような加熱を全加熱ゾーンZ1〜Z
5の基準ディテクタ545による基準基板SWの温度T
refの計測結果が目標温度に達するまで続ける(ステッ
プS4)。
【0089】すなわち、各加熱ゾーンZ1〜Z5におけ
る基準プローブ540に入射した熱放射は各基準ディテ
クタ545に捉えられ、その電気信号は演算部550に
送られる。そこで各加熱ゾーンZ1〜Z5ごとに基準基
板SWの温度Trefが、加熱処理の間、常時求められ、
制御部60に送られる。すると、制御部60は得られた
基準基板SWの温度Trefと目標温度とを各加熱ゾーン
Z1〜Z5ごとに比較し、全加熱ゾーンZ1〜Z5が目
標温度に達するまで基準基板SWの加熱を続ける。な
お、この間の補助熱源527の温度も熱電対528によ
り計測され、補助熱源527の温度は上記目標温度にな
るように制御されている。また、この目標温度は後に実
際の基板加熱処理における目標温度と同じ値であり、そ
の温度での実効反射率ρr1,ρr2を求めておくことによ
って、実際の加熱処理における基板温度TWの計測結果
を、より正確なものとすることができる。
【0090】つぎに、各加熱ゾーンZ1〜Z5におい
て、補助熱源527の発熱および回転式セクタ524の
回転を行いつつ放射強度L1(Tref),L2(Tref)、
基準放射強度および補助熱源527の温度Tkを計測
し、実効反射率ρr1,ρr2を算出して、演算部550内
のメモリに加熱ゾーンZ1〜Z5ごとに記憶する(ステ
ップS5)。
【0091】すなわち、基準基板SWからの熱放射およ
び補助熱源527からの熱放射は各加熱ゾーンZ1〜Z
5の計測ユニット520、基準プローブ540に入射
し、それぞれディテクタ526、基準ディテクタ545
に導かれる。その際、回転式セクタ524は回転してお
り、ディテクタ526は放射強度の電気信号を演算部5
50に送る。すると、演算部550はその電気信号を時
系列的に一時記憶して、その放射強度の最大値および最
小値を抽出するピーク検出を行い、それぞれ放射強度L
1(Tref)、L2(Tref)とする。同様に、基準ディテ
クタ545は基準放射強度の電気信号をそれぞれ演算部
550に送る。すると、演算部550はそれをもとに加
熱ゾーンZ1〜Z5ごとに基準基板SWの温度Trefを
求めるとともに、それと放射強度L1(Tref)、L2
(Tref)、補助熱源527の温度Tkおよび放射率εk
ならびに既知の基準基板SWの放射率εrefを数9およ
び数10の式に用いて実効反射率ρr1,ρr2を算出し
て、演算部550内のメモリに加熱ゾーンZ1〜Z5ご
とに記憶し、この実効反射率計測処理を終了する。
【0092】以上の処理により基板Wの加熱処理の準備
が終了したので、つぎに、実際の基板Wの加熱処理に移
る。
【0093】図9は基板加熱処理の手順を示すフローチ
ャートである。以下、図9を用いて処理手順の説明を行
う。なお、以下の基板加熱処理において、各種演算およ
び制御は演算部550や制御部60によりソフトウエア
的に行われる。また、ディテクタ526および演算部5
50よりなる放射温度計は事前に黒体炉により校正を受
けたものを使用している。
【0094】まず、図示しない外部搬送装置により、基
板Wが炉体10内に搬入される(ステップS11)。
【0095】なお、この処理にあたり予め基準プローブ
540および基準ディテクタ545は作業者により除去
されている。
【0096】つぎに、基板Wの熱処理を開始する(ステ
ップS12)。
【0097】すなわち、前述の実効反射率計測処理と同
様に全加熱ゾーンZ1〜Z5のランプ20を点灯して基
板Wの加熱を開始する。これにより、加熱された基板W
から基板温度TWに対応する熱放射が発生する。なお、
ランプ20の点灯は以下の加熱処理中、常時続けられ
る。また、基板保持回転部40の回転も開始され、以下
の加熱処理中、常時、続けられる。
【0098】つぎに、各加熱ゾーンZ1〜Z5におい
て、補助熱源527の発熱および回転式セクタ524の
回転を行いつつ放射強度L1(TW),L2(TW)および
補助熱源527の温度Tkが計測される(ステップS1
3)。
【0099】すなわち、補助熱源527の発熱および回
転式セクタ524の回転が開始され、以下の加熱処理
中、常時続けられる。なお、この基板加熱処理において
も補助熱源527の温度は上記目標温度に制御される。
また、基板Wおよび補助熱源527による熱放射は各加
熱ゾーンZ1〜Z5において多重反射空洞における多重
反射の後、計測ユニット520の石英ガラス板522、
フィルタ523を通過し、受光用穴510aからディテ
クタ526に入射し、それにより得られた放射強度L1
(TW),L2(TW)を表す電気信号がそれぞれ演算部
550に送信される。
【0100】つぎに、演算部550は加熱ゾーンZ1〜
Z5ごとに基板放射率εWを算出し、それを用いて基板
温度TWを算出する(ステップS14)。
【0101】すなわち、演算部550は加熱ゾーンZ1
〜Z5ごとにディテクタ526からの電気信号に対して
実効反射率計測処理と同様にピーク検出を行って放射強
度L1(TW),L2(TW)を求めるとともに、熱電対5
28による電気信号から補助熱源527の温度Tkを求
める。そして、それらと、既に得られている実効反射率
ρr1,ρr2および補助熱源527の放射率εkを数11
の式に用いることによって基板放射率εWを算出する。
さらに、得られた基板放射率εWを数6または数8の式
に用いて黒体の放射強度Lb(T)を求め、それを数3
の式に用いることにより加熱ゾーンZ1〜Z5ごとに基
板温度TWを求める。
【0102】つぎに、得られた基板温度TWと目標温度
とを加熱ゾーンZ1〜Z5ごとに比較して、両者が一致
するようにそれぞれに加熱ゾーンZ1〜Z5のランプ2
0のPIDフィードバック制御を行う(ステップS1
5)。
【0103】すなわち、演算部550で求められた各加
熱ゾーンZ1〜Z5の基板温度TWは温度信号として制
御部60に送られ、それを基に制御部60は基板温度T
Wを目標温度に保つようにPIDフィードバック制御の
ための制御信号をランプドライバ80に送り、ランプド
ライバ80はその温度制御信号に応じた加熱用電力を対
応する各加熱ゾーンZ1〜Z5のランプ20に供給す
る。
【0104】そして、制御部60は処理時間の終了の判
定を行い(ステップS16)、設定されていた処理時間
が経過するまでステップS11〜ステップS15の処理
を継続して行う。そして、処理時間が経過すると、外部
搬送装置がその基板Wを搬出する(ステップS17)。
【0105】つぎに、制御部60は外部の基板搬送装置
からの信号により準備されていた全基板Wの加熱処理の
終了の判定を行い(ステップS18)、全基板Wの加熱
処理が終了していなければステップS11に戻り、外部
搬送装置が次の基板Wを搬入し、逆に終了していれば一
連の基板加熱処理を終了する。
【0106】以上で、1枚の基板Wの加熱処理が終了し
たことになるが、複数枚の基板Wを加熱処理する場合に
は、さらに、各基板Wに対して上記の加熱処理を各基板
Wに対して繰り返し行う。その際、前述のように必要な
らば、ある程度の枚数の基板Wの加熱処理の後に再び実
効反射率計測処理を行い、さらに、その後、基板Wの加
熱処理を続けて行ってもよい。
【0107】以上説明したように、この実施の形態によ
れば、反射板510において受光用穴510aに対して
基板Wと反対側(受光用穴510aの下方)にディテク
タ526を備えるとともに、補助加熱穴510bに対し
て基板Wと反対側(補助加熱穴510bの下方)に補助
熱源527を備え、さらに基板Wの下面を反射面として
光学的にほぼ共通となっている光軸についてディテクタ
526と補助熱源527との間(基板Wの下面により折
り返されたディテクタ526と補助熱源527との間の
熱放射の光路中)に図4のような回転式セクタ524を
備えるので、回転式セクタ524を回転することにより
容易に2種の実効反射率ρr1,ρr2の状態を実現するこ
とができる。そのため、単一のディテクタ526により
実効反射率ρr1,ρr2に対する放射強度L1,L2を計測
することができるので、複数のディテクタを用いてそれ
らを計測する場合のように計測結果にディテクタの個体
差を含まないため、基板温度TWの計測精度を高くする
ことができる。また、それにより良質な熱処理を行うこ
とができる。さらに、ディテクタが一つでよいので装置
の製造コストを抑えることができる。
【0108】また、ディテクタ526によって計測され
る熱放射の、ほぼ計測波長のみを透過するフィルタ52
3を基板Wとディテクタ526との間に備えるので、デ
ィテクタ526の温度上昇を抑えることができ、それに
より基板温度TWの計測精度をさらに高くすることがで
きる。
【0109】また、上記のようにして算出された基板温
度TWに基づいてランプ20へ供給される加熱用電力を
制御するため、基板Wを加熱し過ぎるといったことがな
いので、熱効率がよく、消費電力を抑えることができ
る。
【0110】また、上記のようにして算出された基板温
度TWに基づいてランプ20に供給する加熱用電力を制
御するため、精密な基板Wの温度制御を行うことがで
き、したがって、複数の基板Wを順次処理していく場合
にも基板Wごとの処理温度を均一にすることができるの
で、基板処理品質が均一になる。
【0111】また、各加熱ゾーンZ1〜Z5ごとにラン
プ20に供給する加熱用電力を制御するので、より精密
な基板Wの温度制御を行うことができる。
【0112】さらに、複数の基板Wを順次熱処理してい
く場合においても基板放射率εWを求めつつ加熱処理を
行うので、基板Wごとに予め基板放射率εWを求める必
要がないので処理工程を少なくすることができ、処理コ
ストを抑えることができる。
【0113】<4.変形例>この実施の形態の熱処理装
置1では遮断板として図4のような回転式セクタ524
を備えるものとしたが、この発明はこれに限られない。
たとえば、単に板状の部材をエアシリンダ等により並進
移動するといった、シャッタを設けてもよい。また、回
転式セクタを図10のようなものとしてもよい。例え
ば、図10(a)のように円盤を直交する2直径により
4等分して、4つの扇形のうち互いに隣り合わない扇形
部分を遮断部RPとし、他の扇形部分を解放部NPとし
たり、図10(b)のように、円板を6等分し、遮断部
RPと解放部NPとを交互に設けたり、また、図10
(c)のように円板を4等分し、そのうちの隣り合わな
い2つの扇形部分を遮断部RPとし、その他の部分を透
過性の材質により形成して解放部NPとしてもよい。ま
た、遮断部RPと解放部NPの面積は必ずしも等しくな
くてもよい。なお、図10(a),(b),(c)の回
転式セクタ524は回転対称の形状であるため回転の安
定性が高い。
【0114】また、この実施の形態の熱処理装置1で
は、受光用穴510aおよび補助加熱穴510bの形状
を円筒状としたが、この発明はこれに限られず、それら
穴の形状を逆円錐台形状としたり、底面が多角形の柱状
等のものとしてもよい。
【0115】また、この実施の形態の熱処理装置1で
は、各加熱ゾーンZ1〜Z5のそれぞれにおいて基板W
の温度を計測し、それぞれ独立にランプ20の制御を行
うものとしたが、この発明はこれに限られず、加熱ゾー
ンを設けず、温度計測部50を一つだけ設けて、全ラン
プをそれにより得られた基板温度に基づいて制御した
り、各加熱ゾーンに計測ユニット520を設けて、それ
らにより得られた基板温度を平均して全ランプを制御す
る等、熱源の制御をその他の方法により行ってもよい。
【0116】また、この実施の形態の熱処理装置1で
は、補助加熱穴510bの下方に回転式セクタ524を
設けるものとしたが、この発明はこれに限られず、補助
加熱穴510b内部に設けるものとしてもよい。また、
その場合には補助熱源527も補助加熱穴510b内部
に設けるものとしてもよい。
【0117】また、この実施の形態の熱処理装置1で
は、補助熱源527にSiCヒータであるヒータ527
bを備えるものとしたが、この発明はこれに限られず、
補助熱源としてランプを用いるなどその他のものとして
もよい。
【0118】また、この実施の形態の熱処理装置1で
は、多重反射空洞からの熱放射の放射強度をディテクタ
526により直接捉えて計測するものとしたが、この発
明はこれに限られず、基準プローブ540と基準ディテ
クタ545のようにロッド状の導光部材と計測ユニット
外で熱放射を直接受けない位置に設けられたディテクタ
とを光ファイバー等で接続して、導光部材に入射する熱
放射をディテクタに導いて計測する等としてもよい。同
様に、この実施の形態では計測ユニット520内にモー
タ525を設けるものとしたが、この発明はこれに限ら
れず、計測ユニット外にモータを設け、その回転軸を長
尺のものとし、計測ユニット内において回転式セクタを
取り付けるもの等としてもよい。これらにより、熱に弱
いディテクタおよびモータの温度の上昇を一層抑え、そ
れらの機器の保護を図り、より高い測定精度を得ること
ができる。
【0119】また、この実施の形態の熱処理装置1で
は、実効反射率計測処理における基準基板の温度Tref
の計測は基準プローブ540および基準ディテクタ54
5によるものとしたが、この発明はこれに限られず、熱
電対を基準基板に取り付けて直接温度を求めるもの等、
その他の手段によるものでもよい。
【0120】また、この実施の形態の熱処理装置1で
は、補助熱源527の温度Tkを熱電対528により計
測するものとしたが、この発明はこれに限られず、放射
温度計を近接させて計測する等その他のものとしてもよ
い。
【0121】また、この実施の形態の熱処理装置1で
は、複数の加熱領域として加熱ゾーンZ1〜Z5に分割
したが、加熱領域の分割数はこれに限られず、2分割〜
4分割や6分割以上としてもよい。
【0122】また、この実施の形態の熱処理装置1で
は、基板Wに対して加熱処理のみ行うものとしたが、こ
の発明はこれに限られず、加熱とともに処理用のガスを
供給する等、加熱以外の処理も含むものとしてもよい。
【0123】また、この実施の形態の熱処理装置1で
は、フィルタ523は石英ガラス板522の下面に金属
酸化物を蒸着して設けるものとしたが、この発明はこれ
に限られず、石英ガラス上面に蒸着したり、石英ガラス
板に密着しないで、その下方近傍等、石英ガラス板内部
からディテクタまでの熱放射の通過経路中に設けてもよ
い。
【0124】また、石英ガラス板522の下面の受光用
穴510a部分のみにフィルタ523を設けるものとし
たが、石英ガラス板522下面全面にフィルタを設ける
ものとしてもよい。
【0125】また、この実施の形態の熱処理装置1で
は、反射板510の開口部OPに石英ガラス板522を
設けるものとしたが、この発明はこれに限られず、サフ
ァイアガラス等、その他の材質によるものとしてもよ
い。
【0126】さらに、この実施の形態の熱処理装置1で
は、熱源をランプ20としたが、この発明はこれに限ら
れず、電熱線ヒータ等その他のものを用いてもよい。
【0127】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし請
求項5の発明によれば、反射板の第1穴および第2穴の
うち、第1穴に対して基板と反対側または第1穴の内部
に放射強度計測手段を備え、第2穴に対して基板と反対
側または前記第2穴の内部に補助熱源を備え、さらに基
板の反射面を介した放射強度計測手段と補助熱源との間
の熱放射の光路を開閉する光路開閉手段を備えるので、
単一の放射強度計測手段により複数の実効反射率に対す
る放射強度を計測することができ、基板の温度計測精度
を高くすることができ、それにより良質な熱処理を行う
ことができ、さらに、製造コストを抑えることができ
る。
【0128】また、請求項3の発明によれば、放射強度
計測手段によって計測される熱放射の、ほぼ計測波長の
みを透過するフィルタを基板と放射強度計測手段との間
に備えるので、放射強度計測手段の温度上昇を抑えるこ
とができ、それにより基板の温度計測精度をさらに高く
することができる。
【0129】また、請求項4および請求項7の発明によ
れば、上記のようにして算出された基板の温度に基づい
て熱源へ供給される加熱用電力を制御するため、基板を
加熱しすぎるといったことがないため、より熱効率がよ
く、消費電力を抑えることができる。
【0130】請求項6ないし請求項8の発明によれば、
光路開閉手段の開閉状態のそれぞれについて放射強度計
測手段により熱放射の放射強度を計測し、それと並行し
て補助熱源の温度を計測し、それらに基づいて基板の温
度を算出するため、単一の放射強度計測手段によって複
数の実効反射率に対する放射強度を計測することができ
るので、基板の温度計測精度を高くすることができ、そ
れにより良質な熱処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である熱処理装置の縦断
面図である。
【図2】温度計測部における計測ユニット付近の部分断
面図である。
【図3】フィルタの波長による分光特性を示す図であ
る。
【図4】回転式セクタの平面図である。
【図5】実施の形態の熱処理装置の平面的な構成を示す
図である。
【図6】閉状態での基板と反射板等との多重反射を説明
するための図である。
【図7】開状態での基板と反射板等との多重反射を説明
するための図である。
【図8】実効反射率計測処理の手順を示すフローチャー
トである。
【図9】基板加熱処理の手順を示すフローチャートであ
る。
【図10】変形例における回転式セクタの平面図であ
る。
【符号の説明】
1 熱処理装置 20 ランプ(熱源) 60 制御部 510 反射板 510a 受光用穴(第1穴) 510b 補助加熱穴(第2穴) 523 フィルタ 524 回転式セクタ(遮断板、光路開閉手段) 525 モータ(回転手段、光路開閉手段) 526 ディテクタ(放射強度計測手段) 527 補助熱源 528 熱電対(補助熱源温度計測手段) 540 基準プローブ(基準温度計測手段) 545 基準ディテクタ(基準温度計測手段) 550 演算部(温度算出手段、基準温度計測手段) L1,L2 放射強度 Tk 補助熱源の温度 TW 基板温度 Tref 基準基板温度 W 基板 Z1〜Z5 加熱ゾーン(加熱領域) ρr1,ρr2 実効反射率

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板に熱処理を施す熱処理装置であっ
    て、 基板を保持する保持手段と、 前記保持手段に保持された基板を加熱する熱源と、 前記保持手段に保持された基板に対向して配置されると
    ともに、第1穴および第2穴を備え、かつ基板からの熱
    放射を反射する反射板と、 前記第1穴に対して基板と反対側または前記第1穴の内
    部に設けられるとともに、基板と前記反射板との間の熱
    放射を受けてその放射強度を計測する放射強度計測手段
    と、 前記第2穴に対して基板と反対側または前記第2穴の内
    部に設けられた補助熱源と、 前記補助熱源の温度を計測する補助熱源温度計測手段
    と、 基板の反射面を介した前記放射強度計測手段と前記補助
    熱源との間の熱放射の光路を開閉する光路開閉手段と、 前記光路開閉手段の開閉状態のそれぞれについて前記放
    射強度計測手段によって計測された前記放射強度および
    前記補助熱源温度計測手段により計測された前記補助熱
    源の温度とに基づいて基板の温度を算出する温度算出手
    段と、を備えることを特徴とする熱処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の熱処理装置であって、 前記光路開閉手段は、 切り欠き部分と熱放射を遮断する部分とを備える遮断板
    と、 前記遮断板の切り欠き部分と熱放射を遮断する部分とに
    切り替えるために、前記遮断板を回転させる回転手段
    と、を備えることを特徴とする熱処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の熱処理
    装置であって、 前記放射強度計測手段によって計測される熱放射の、ほ
    ぼ計測波長のみを透過するフィルタを前記保持手段に保
    持された基板と前記放射強度計測手段との間に備えるこ
    とを特徴とする熱処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載の熱処理装置であって、 前記温度算出手段により算出された基板の温度に基づき
    前記熱源へ供給される加熱用電力を制御する制御手段を
    備えることを特徴とする熱処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の熱処理装置であって、 前記熱源が複数の加熱領域に分割されているとともに、
    当該複数の加熱領域のそれぞれに対して前記反射板の前
    記第1穴および前記第2穴ならびに前記放射強度計測手
    段および前記補助熱源が設けられているものであり、 前記複数の加熱領域ごとに算出された基板の温度に基づ
    いて、前記熱源における前記複数の加熱領域ごとに供給
    される加熱用電力を制御することを特徴とする熱処理装
    置。
  6. 【請求項6】 熱源により加熱させられる基板に対向し
    て配置されるとともに、第1穴および第2穴を備えた反
    射板と、前記第1穴に対して基板と反対側または前記第
    1穴の内部に設けられた放射強度計測手段と、前記第2
    穴に対して基板と反対側または前記第2穴の内部に設け
    られた補助熱源と、前記補助熱源の温度を計測する補助
    熱源温度計測手段と、基板の反射面を介した前記放射強
    度計測手段と前記補助熱源との間の熱放射の光路を開閉
    する光路開閉手段とを備えた熱処理装置を用いた熱処理
    方法において、 前記熱源により基板を加熱しつつ、前記光路開閉手段の
    開閉状態のそれぞれについて前記放射強度計測手段によ
    って熱放射の放射強度を計測する放射強度計測工程と、 前記放射強度計測工程と並行して前記補助熱源によって
    発熱しつつ前記補助熱源の温度を補助熱源温度計測手段
    により計測する補助熱源温度計測工程と、 前記放射強度計測工程において計測された前記放射強度
    および前記補助熱源温度計測工程において計測された前
    記補助熱源の温度に基づいて基板の温度を算出する基板
    温度算出工程と、を備えることを特徴とする熱処理方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の熱処理方法であって、 さらに、 前記基板温度算出工程により算出された基板の温度に基
    づいて、前記熱源へ供給される加熱用電力を制御する制
    御工程を備えることを特徴とする熱処理方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の熱処理方法であって、 前記の各工程の前にさらに、 基板とほぼ同寸および同形状で放射率が既知である基準
    基板を前記熱源によって加熱しつつ、基準温度計測手段
    によって基準基板の温度を計測する基準基板温度計測工
    程と、 前記光路開閉手段の開閉状態のそれぞれについて前記放
    射強度計測手段によって熱放射の放射強度を計測する基
    準放射強度計測工程と、 前記基準放射強度計測工程と並行して補助熱源温度計測
    手段によって前記補助熱源の温度を計測する温度計測工
    程と、 前記基準基板温度計測工程において計測された前記基準
    基板の温度と、前記温度計測工程において計測された前
    記補助熱源の温度と、前記前記基準放射強度計測工程に
    おいて計測された前記放射強度のそれぞれとに基づいて
    前記光路開閉手段の開閉状態のそれぞれにおける実効反
    射率を算出する実効反射率算出工程と、を備え、 前記基板温度算出工程においては、前記実効反射率算出
    工程において算出された前記実効反射率を利用しつつ基
    板の温度を算出することを特徴とする熱処理方法。
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