JPH11260338A - 非水電解液電池並びに非水電解液電池用セパレータ - Google Patents
非水電解液電池並びに非水電解液電池用セパレータInfo
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- JPH11260338A JPH11260338A JP10074858A JP7485898A JPH11260338A JP H11260338 A JPH11260338 A JP H11260338A JP 10074858 A JP10074858 A JP 10074858A JP 7485898 A JP7485898 A JP 7485898A JP H11260338 A JPH11260338 A JP H11260338A
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Abstract
うにし、内部ショートが拡大しないようにすること。 【解決手段】 ポリオレフィン系樹脂20〜80wt%
と無機粉体及び/又は無機繊維80〜20wt%とで構
成される厚さ10〜200μmの無機質多孔膜の少なく
とも片面に、厚さ10〜60μmの耐熱多孔性支持体を
積層した非水電解液電池用セパレータ。
Description
電源として利用されるリチウムイオン二次電池等の非水
電解液電池並びに非水電解液電池用セパレータに関す
る。
家電、通信機器等のポータブル電子機器用電源として幅
広く使用されており、さらに機器に装着した場合に容積
効率がよく、機器の小型化、軽量化につながる二次電池
の要求がなされている。一方、大型の二次電池は、ロー
ドレベリング、UPS、電気自動車をはじめ、環境問題
に関連する多くの分野において研究開発が進められ、大
容量、高出力、高電圧、長期保存性に優れた非水電解液
二次電池であるリチウムイオン二次電池が要求されてい
る。
チウムイオンが正極の活物質から電解液を経て負極の活
物質中に入り込み、放電時は負極の活物質中に入り込ん
だリチウムイオンが電解液中に放出され、正極の活物質
中に再び戻ることによって、充放電動作をおこなってい
る。
ー密度を上げるため、活物質を金属箔の集電体の表裏両
面に塗布し、正負極電極シートを作製し、ポリエチレン
もしくはポリプロピレン等の微多孔性のポリオレフィン
樹脂フィルムよりなるセパレータを介して所定の大きさ
の電極対を多数積層した角型電池構造、あるいは長尺の
正負極電極を同上のセパレータを介して巻回した円筒型
電池構造のものがほとんどであった。
からなるセパレータは、高温(140〜160℃)状態
になると、セパレータに開孔させた微細な孔を閉塞し、
その結果、電池内部のイオン伝導を遮断し、その後の電
池の温度上昇を防止できる機能(シャットダウン特性)
を有しており、延伸、アニール処理を施したポリプロピ
レンや高密度ポリエチレンからなるセパレータが特公平
3−11259号に開示されている。
ータは無孔化温度(孔がつぶれて閉塞した状態になる温
度)が高くて電池内部温度の上昇防止が十分でなく、ま
た、高密度ポリエチレン(超高分子量、高分子量ポリエ
チレン)からなるセパレータは無孔化温度は低いが膜破
れ温度(セパレータに破れが発生する温度)も低いとい
う不都合を有している。そこで、セパレータとして強度
を保ちつつ、その融点以上に加熱されると融着する材料
を用いることにより、温度上昇時にはセパレータ材料自
体が融着することによりその微細孔が閉塞してイオン透
過性を失わせ、しかも膜破れ温度と無孔化温度の差を3
0〜35℃とすることで前記不都合を改善したセパレー
タとして、ポリプロピレンや高密度ポリエチレンからな
るセパレータに低密度(低融点)ポリエチレンを混合し
て用いることが特開平5−234578号に開示されて
いる。
公平3−11259号に開示されている延伸、アニール
処理を施したポリプロピレンや高密度ポリエチレンから
なるセパレータ及び特開平5ー234578号に開示さ
れている低密度(低融点)ポリエチレンを混合したセパ
レータ単体では、外部加熱、外部短絡、あるいは内部シ
ョートなどにより温度が上昇し、電池内温度が140〜
160℃を越えるような場合には正負極電極間の微多孔
性ポリオレフィン樹脂フィルムよりなるセパレータがシ
ャットダウンする温度を超えてしまい、完全に熱溶融
し、熱分解し、さらに振動が加えられた場合には、セパ
レータに亀裂が発生して絶縁性が維持できなくなり、正
負極間が直接ショートし、内部ショートが拡大するとい
う不都合があった。
の直接ショートを防止するようにし、内部ショートが拡
大しないようにすることを目的とする。
用セパレータは、ポリオレフィン系樹脂20〜80wt
%と無機粉体及び/又は無機繊維80〜20wt%とで
構成される厚さ10〜200μmの無機質多孔膜の少な
くとも片面に、厚さ10〜60μmの耐熱多孔性支持体
を積層したことを特徴とする。また、請求項2記載の非
水電解液電池用セパレータは、ポリオレフィン系樹脂4
0〜80wt%と無機粉体及び/又は無機繊維60〜2
0wt%とで構成される厚さ10〜100μmの無機質
多孔膜の少なくとも片面に、厚さ10〜60μmの耐熱
多孔性支持体を積層したことを特徴とする。また、請求
項3記載の非水電解液電池用セパレータは、前記ポリオ
レフィン系樹脂が重量平均分子量20万以上の高密度ポ
リエチレンであることを特徴とする。また、請求項4記
載の非水電解液電池用セパレータは、前記耐熱多孔性支
持体が耐熱性繊維及び/又は耐熱性粉体の抄造紙からな
ることを特徴とする。また、請求項5記載の非水電解液
電池は、正極と負極とをセパレータを介して積層し、非
水電解液を含む電池ケース内に収容してなる非水電解液
電池において、前記セパレータとして請求項1乃至4の
何れかに記載の非水電解液電池用セパレータを用いるこ
とを特徴とする。
として、有機質の中に無機粉体及び/又は無機繊維を配
した無機質多孔膜を用いているので、外部加熱あるいは
外部ショートによる発熱があって200℃までの電解液
の温度上昇があっても、正極及び負極間は、無機粉体及
び/又は無機繊維により絶縁が保たれるので大面積での
電極間ショートが起こらない。また、内部ショートが発
生しても無機質多孔膜の溶融によるショート部位の拡大
が防止されるので、直接的な大面積での電極間ショート
を防ぐことができる。また、さらに、無機質多孔膜の支
持体として使用される耐熱多孔性支持体の積層によっ
て、外部加熱あるいは外部ショートによる発熱があり、
電解液の温度が500〜600℃の高温になっても、無
機質多孔膜の亀裂の発生を防止して絶縁が維持継続され
るので、直接的な大面積での電極間ショートを防ぐこと
ができる。
をポリオレフィン系樹脂20〜80wt%と無機粉体及
び/又は無機繊維80〜20wt%とするのは、ポリオ
レフィン系樹脂が20wt%未満あるいは無機粉体及び
/又は無機繊維が80wt%を越える場合は、ポリオレ
フィン系樹脂が無機質多孔膜全体に均一に分散できず機
械的強度が低くなり好ましくなく、また、ポリオレフィ
ン系樹脂が80wt%を越えるかあるいは無機粉体が2
0wt%未満の場合は、十分な多孔性得られず一定温度
以上での加熱収縮が大きくなり、また、高温時のセパレ
ータ(無機質多孔膜)構造の保持ができなくなり好まし
くないからである。
樹脂が40wt%未満の場合、あるいは無機粉体が60
wt%を超える場合には、無機質多孔膜に均一に孔が開
かなくなるため、ポリオレフィン系樹脂は40wt%以
上、無機粉体は60wt%以下とするのが好ましい。
から200μmの範囲にするのが好ましい。これは、厚
さが200μmを越える場合は、電池におけるセパレー
タの容積が増えて、その結果、活物資の容積が減少する
不都合があり、また、厚さ10μm未満の場合は、セパ
レータ強度が著しく低下して電池の作成が困難になるか
らである。
ン樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ
ブデン及びこれらの共重合物あるいはこれらの混合物等
が使用できる。特に重量平均分子量20万以上の高密度
ポリエチレンを使用すれば、加熱収縮による無機質多孔
膜の寸法変化がなくかつ成形加工性にも優れたもとなり
好ましい。また、重量平均分子量200万以上の高密度
ポリエチレンと重量平均分子量20万未満の低密度ポリ
エチレンをブレンドして重量平均分子量70万以上の高
密度ポリエチレンとして使用することもできる。
ては、酸化珪素、酸化チタン、酸化アルミニウム、チタ
ン酸カリウム等が使用できる。特に比表面積が大きくて
可塑剤兼開孔剤となる鉱物オイルを吸着保持できる無機
粉体であれば、後記する無機質多孔膜の製造時における
鉱物オイル抽出により気孔率(空隙率)を確保すると共
に無機質多孔膜の骨格となる担体として加熱収縮し難く
かつ有機質物が消失した後でも無機質多孔膜(セパレー
タ)の形状を保持して電極間の絶縁体となるので好まし
い。
1〜20μm、平均繊維長0.1〜数十mmのものが使
用できる。
脂と無機粉体及び/又は無機繊維及び鉱物オイルの混合
物に対して鉱物オイルを30〜70wt%添加し、該混
合物を混練・加熱溶融しながらシート状に成形した後、
樹脂の融点もしくは軟化点よりも低い温度で少なくとも
1軸方向に延伸し、さらに延伸温度以上であって樹脂の
融点もしくは軟化点よりも低い温度でアニール処理し、
鉱物オイルを抽出除去し、乾燥することにより製造され
る。
及び/又は無機繊維及び鉱物オイルの混合物に対して鉱
物オイルが30wt%未満の場合は、無機質多孔膜の十
分な気孔率が確保できず、70wt%を越える場合は、
無機粉体に吸着されない遊離オイルが多くなり成形性が
悪くなる。
孔構造は、膜の表面からほぼ直線的に孔が貫通する貫通
構造に対して、網状骨格構造となり高気孔率のものが得
られ、電気抵抗を小さくできる。
くとも1軸方向に延伸することでシート厚さを10〜2
00μmと薄くして空隙率と機械的強度を向上させるこ
とを目的に行われるものであり、延伸倍率は1〜10倍
程度とし、低温時の加熱収縮及び高温時のセパレータ構
造保持に影響しない。
延伸)、例えばテンター法、ロール式延伸法等がある。
軟化点よりも5〜50℃低い温度で行う。樹脂の融点も
しくは軟化点よりも5℃未満の温度で行うと、樹脂が溶
融しないまでも孔がつぶれて多孔膜化できない。また、
樹脂の融点もしくは軟化点よりも50℃を越えて低けれ
ば延伸による結晶化が進まず機械的強度の増加が図れ
ず、また寸法安定性が悪く、延伸応力が高く、延伸時の
膜の破断が発生する。
の融点もしくは軟化点よりも低い温度でアニール処理す
ることで、延伸による残留応力が緩和され、残留応力発
生により寸法安定性が悪くなることを防止できる。ま
た、同時に機械的強度の向上にも寄与する。熱処理法と
しては、空間熱処理は緊張状態あるいは飽和状態のどち
らでもよい。その熱処理温度条件は、延伸温度より低い
と熱処理の効果がなく、樹脂の融点もしくは軟化点以上
では孔がつぶれるからである。熱処理時間は数秒〜1分
程度で十分である。
積層させる耐熱多孔性支持体は、耐熱性繊維及び/又は
耐熱性粉体の抄造紙で構成するのが好ましく、耐熱性繊
維としては、ガラス、酸化アルミニウム、芳香族ポリア
ミド繊維(アラミド繊維)等の短繊維及び長繊維が使用
でき、平均繊維径は0.1〜20μm、短繊維の場合は
平均繊維長は0.1〜100mm程度のものの使用が好
ましい。また、耐熱性無機粉体としては、酸化珪素、酸
化チタン、酸化アルミニウム、チタン酸カリウム、酸化
マグネシウム、酸化ホウ素、雲母等が使用でき、粒子径
0.001〜1μm、比表面積5〜220m2 /g程度
のものの使用が好ましい。
た場合には、柔軟性を有し、電池巻回時の組立作業性に
支障をきたすことがなく、また、クッション性をも有す
るため、外部から振動を加えられた場合にこのクッショ
ン性によって亀裂を生じにくいものとなる。
ら40μmの範囲にするのが好ましい。これは、厚さが
40μmを越える場合は、電池におけるセパレータの容
積が増えて、その結果、活物質の容積が減少する不都合
があり、また、厚さ20μm未満の場合は、無機質多孔
膜支持体強度が著しく低下して電池の作製が困難になる
からである。
各々別々にロール状に卷き取ったものを電池組立時に巻
き戻しながら電極と共に積層して巻回する。
を円筒型リチウムイオン二次電池に適用した具体的実施
例につき説明する。
は、図1乃至図3に示す如く、帯状の正極電極2と負極
電極3をセパレータ8を介して渦巻き状に巻回した電極
渦巻体14をニッケルメッキを施した鉄板製の円筒形状
の電池缶47に収納するようにしたものである。
た。即ち、先ず負極活物質の出発原料として石油ピッチ
を用い、これを焼成して粗粒状のピッチコークスを得
た。この粗粒状ピッチコークスを粉砕して平均粒径20
μmの粉末とし、この粉末を不活性ガス中、1000℃
にて焼成して不純物を除去し、コークス材料粉末を得
た。
着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)10重量
部とを混合し、負極合剤を調整した。この負極合剤6を
溶剤であるN−メチルピロリドンに分散させて、スラリ
ーとし、この負極合剤スラリーを図1に示す如く厚さ1
0μmの帯状の銅箔よりなる負極集電体7の両面に均一
に塗布し、この溶剤を乾燥後、ローラープレス機により
圧縮成形して厚さ190μmの帯状の負極電極原板を
得、これを幅55.6mm、長さ551.5mmにカッ
トして負極電極3を得た。
た。即ち、先ず炭酸リチウム0.5モルを炭酸コバルト
1モルと混合し、空気中、900℃で5時間焼成するこ
とによってLiCoO2 を得た。
LiCoO2 を91重量部、導電剤としてのグラファイ
トを6重量部、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン
(PVDF)を3重量部混合して正極合剤4とし、この
正極合剤4を溶剤N−メチルピロリドンに分散させてス
ラリーとした。
帯状のアルミニウム箔よりなる正極集電体5の両面に均
一に塗布して乾燥し、その後、ローラープレス機により
圧縮成形して厚み160μmの帯状の正極電極原板を
得、これを幅53.6mm、長さ523.5mmにカッ
トして正極電極2を得た。
多孔膜8aは、ポリオレフィン系樹脂と無機粉体で構成
されたものを使用した。また、耐熱多孔性支持体8b
は、耐熱抄造紙と耐熱織布を使用した。
リカ粉体25重量部と重量平均分子量150万の高密度
ポリエチレン20重量部と鉱物オイル55重量部の混合
物を混練・加熱溶融して2軸押出機により0.1mmの
膜状に成形した。次に、該無機質膜を130℃に加熱し
た縦延伸機により延伸し、さらに熱処理を行い、トリク
ロロエチレン溶剤にて浸漬して膜中の鉱物オイルを抽出
除去して乾燥し、膜厚さ40μm、高密度ポリエチレン
45wt%、シリカ粉体55wt%からなる無機質多孔
膜8aを作製した。次に、平均繊維径0.5μm、繊維
長約3mmのガラス短繊維85重量部と平均繊維径0.
5μm、繊維長約1mmのセルロース繊維5重量部と比
表面積200m2/gのシリカ粉体10重量部をパルパ
ーを用いて切断、離解分散を行い、通常の円網抄紙機を
用いて抄造し、脱水後、130℃で乾燥して厚さ100
μmの多孔性シートを得た。更に、これをヒートプレス
して、厚さ45μmのリチウムイオン二次電池用耐熱セ
パレータ用多孔性支持体8bを得た。これらを積層して
実施例1のセパレータとした。物性は、表1の通りであ
った。
と平均繊維径5μmで厚さ30μmのガラスクロス多孔
性支持体を積層して実施例2のセパレータとした。物性
は、表1の通りであった。
ルミナ粉体30重量部と重量平均分子量120万の高密
度ポリエチレン25重量部と鉱物オイル45重量部の混
合物を混練・加熱溶融して2軸押出機により0.1mm
の膜状に成形した。次に、該無機質膜を130℃に加熱
した縦延伸機により延伸し、さらに熱処理を行い、トリ
クロロエチレン溶剤にて浸漬して膜中の鉱物オイルを抽
出除去して乾燥し、膜厚さ40μm、高密度ポリエチレ
ン45wt%、アルミナ粉体55wt%からなる無機質
多孔膜8aを作製した。次に、平均繊維径3μm、繊維
長約2mmのアルミナ短繊維85重量部と平均繊維径
0.5μm、繊維長約1mmのセルロース繊維5重量部
と比表面積100m2/gのアルミナ粉体30重量部を
パルパーを用いて切断、離解分散を行い、通常の円網抄
紙機を用いて抄造し、脱水後、130℃で乾燥して厚さ
110μmの多孔性シートを得た。更に、これをヒート
プレスして、厚さ50μmのリチウムイオン二次電池用
耐熱セパレータ用多孔性支持体8bを得た。これらを積
層して実施例3のセパレータとした。物性は、表1の通
りであった。
リカ粉体25重量部と重量平均分子量150万の高密度
ポリエチレン20重量部と鉱物オイル55重量部の混合
物を混練・加熱溶融して2軸押出機により0.1mmの
膜状に成形した。次に、該無機質膜を130℃に加熱し
た縦延伸機により延伸し、さらに熱処理を行い、トリク
ロロエチレン溶剤にて浸漬して膜中の鉱物オイルを抽出
除去して乾燥し、膜厚さ40μm、高密度ポリエチレン
45wt%、シリカ粉体55wt%からなる無機質多孔
膜8aを作製した。次に、平均繊維径0.5μm、繊維
長約3mmのガラス短繊維85重量部と平均繊維径0.
5μm、繊維長約1mmのセルロース繊維5重量部をパ
ルパーを用いて切断、離解分散を行い、通常の円網抄紙
機を用いて抄造し、脱水後、130℃で乾燥して厚さ1
00μmの多孔性シートを得た。更に、これをヒートプ
レスして、厚さ45μmのリチウムイオン二次電池用耐
熱セパレータ用多孔性支持体8bを得た。これらを積層
して実施例4のセパレータとした。物性は、表1の通り
であった。
プロピレンフィルム単体を比較例1のセパレータとし
た。物性は、表1の通りであった。
絶縁性に優れていることがわかる。
乃至4及び比較例1の各セパレータ8を用いて、図1に
示す如く、負極電極3、セパレータ8、正極電極2、及
びセパレータ8の順に積層して4層構造の積層体とし、
この積層体をその長さ方向に沿って、渦巻き状に多数回
巻回し、その最外周に絶縁シートを巻回して接着テープ
で固定して電極渦巻体14を形成した。
4の負極電極3の一側のリード部にニッケルよりなる負
極リード46の一端を抵抗溶接により溶着すると共に正
極電極2の一側のリード部にアルミニウムよりなる正極
リード45の一端を抵抗溶接により溶着した。
18mm、高さ65mmの円筒状の電池缶47aを用意
し、この電池缶47aの底部に絶縁板を挿入した後、図
3に示す如く、この電池缶47aに電極渦巻体14を挿
入収納した。この場合、電池蓋47bに設けた正極端子
49及び負極端子50に正極リード45及び負極リード
46のそれぞれの他端をそれぞれ溶接した。
ンカーボネイト50重量%とジエチルカーボネイト50
重量%との混合溶媒中にLiPF6 を1モル/リットル
の割合で溶解させてなる電解液を5.0g注入し、この
電極渦巻体14に含浸させた。その後、アスファルトを
塗布した絶縁封口ガスケットを介して電池蓋47bを電
池缶47aにかしめることで、この電池蓋47bを固定
し、円筒型のリチウム二次電池を作製した。
池ケース47の内圧が所定値より高くなったときに、こ
の内部の気体を抜く安全弁装置48を設けた。
部に設けた電解液注入口に例えば厚さ5μmのステンレ
ス箔よりなる開裂板48aを開裂板ホルダー48bで密
閉固定したものである。
8として高密度ポリエチレンとシリカあるいはアルミナ
粉末からなる無機質多孔膜を使用しているので、外部加
熱あるいは外部ショートによる発熱があっても正極電極
2及び負極電極3間はこのセパレータ8を構成する無機
質多孔膜8a中のシリカあるいはアルミナ粉末により絶
縁が保たれるので大面積での電極間ショートが起こらな
い利益がある。
ショートが発生しても無機質多孔膜8aの溶融によるシ
ョート部位の拡大が防止されるので、直接的な大面積で
の電極間ショートを防ぐことができる。
部加熱、外部短絡あるいは内部ショートなどにより温度
が上昇し、電池内部が500〜600℃を越えるような
場合になっても、耐熱多孔性支持体の積層によって、無
機質多孔膜の亀裂の発生を防止して絶縁性が維持継続さ
れるので、直接的な大面積での電極間ショートを防ぐこ
とができる。
を用いたリチウムイオン二次電池は、図4に実線で示す
如く500〜600℃以上になっても耐熱絶縁性は10
6Ω以上であったが、上述比較例1の微多孔性ポリオレ
フィン系フィルムのリチウムイオン二次電池の耐熱絶縁
性は、図4に破線で示す如く160℃以上では106Ω
より0Ωに急激に低下した。
aとして高密度ポリエチレンとシリカあるいはアルミナ
粉末からなるセパレータを使用したが、このセパレータ
の代わりにポリプロピレン、ポリブテン等と酸化チタ
ン、チタン酸カリウム粉末あるいは繊維等から構成され
る無機質多孔膜を使用したときにも上述実施例同様の作
用効果が得られた。
オン二次電池に適用した例につき述べたが本発明をその
他の非水電解液電池に適用できることは勿論である。
く、本発明の要旨を逸脱することなくその他種々の構成
が取り得ることは勿論である。
素として、有機質の中に無機粉体及び/又は無機繊維を
配した無機質多孔膜を用いているので、外部加熱あるい
は外部ショートによる発熱があって200℃までの電解
液の温度上昇があっても、正極及び負極間は、無機粉体
及び/又は無機繊維により絶縁が保たれるので大面積で
の電極間ショートが起こらない。また、内部ショートが
発生しても無機質多孔膜の溶融によるショート部位の拡
大が防止されるので、直接的な大面積での電極間ショー
トを防ぐことができる。また、さらに、無機質多孔膜の
支持体として使用される耐熱多孔性支持体の積層によっ
て、外部加熱あるいは外部ショートによる発熱があり、
電解液の温度が500〜600℃の高温になっても、無
機質多孔膜の亀裂の発生を防止して絶縁が維持継続され
るので、直接的な大面積での電極間ショートを防ぐこと
ができる。
説明に供する拡大断面図である。
施例の拡大断面図である。
図である。
る。
Claims (5)
- 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂20〜80wt%
と無機粉体及び/又は無機繊維80〜20wt%とで構
成される厚さ10〜200μmの無機質多孔膜の少なく
とも片面に、厚さ10〜60μmの耐熱多孔性支持体を
積層したことを特徴とする非水電解液電池用セパレー
タ。 - 【請求項2】 ポリオレフィン系樹脂40〜80wt%
と無機粉体及び/又は無機繊維60〜20wt%とで構
成される厚さ10〜100μmの無機質多孔膜の少なく
とも片面に、厚さ10〜60μmの耐熱多孔性支持体を
積層したことを特徴とする非水電解液電池用セパレー
タ。 - 【請求項3】 前記ポリオレフィン系樹脂が重量平均分
子量20万以上の高密度ポリエチレンであることを特徴
とする請求項1又は2記載の非水電解液電池用セパレー
タ。 - 【請求項4】 前記耐熱多孔性支持体が耐熱性繊維及び
/又は耐熱性粉体の抄造紙からなることを特徴とする請
求項1乃至3の何れかに記載の非水電解液電池用セパレ
ータ。 - 【請求項5】 正極と負極とをセパレータを介して積層
し、非水電解液を含む電池ケース内に収容してなる非水
電解液電池において、前記セパレータとして請求項1乃
至4の何れかに記載の非水電解液電池用セパレータを用
いることを特徴とする非水電解液電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07485898A JP4270411B2 (ja) | 1998-03-09 | 1998-03-09 | 非水電解液電池並びに非水電解液電池用セパレータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07485898A JP4270411B2 (ja) | 1998-03-09 | 1998-03-09 | 非水電解液電池並びに非水電解液電池用セパレータ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11260338A true JPH11260338A (ja) | 1999-09-24 |
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