JPH11258890A - 画像記録装置 - Google Patents

画像記録装置

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JPH11258890A
JPH11258890A JP10056781A JP5678198A JPH11258890A JP H11258890 A JPH11258890 A JP H11258890A JP 10056781 A JP10056781 A JP 10056781A JP 5678198 A JP5678198 A JP 5678198A JP H11258890 A JPH11258890 A JP H11258890A
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bias voltage
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JP10056781A
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Jun Abe
純 安部
Akihiko Noda
明彦 野田
Shota Oba
正太 大場
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナーを安定して帯電させることのできる現
像装置を備えた高画質の画像記録装置を提供することを
目的とする。 【解決手段】 帯電器12と現像剤担持体11との間を
流れる電流量に対する現像剤担持体11上の現像剤の帯
電量が飽和特性を示す領域で現像剤担持体11上の現像
剤を帯電させるようにした帯電器12を有する現像装置
10を備えた画像記録装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式の複
写機やプリンターなどに用いられる画像記録装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子写真方式の画像記録装置
において、像担持体上に形成された静電潜像にトナーを
付着させて可視化する現像装置として、1成分現像方式
の現像装置および2成分現像方式の現像装置が広く知ら
れている。これらの現像装置は、像担持体と対向する現
像領域に配置された、回転可能な現像剤担持体を有して
おり、1成分現像方式の場合は現像剤担持体上にトナー
層が形成され、2成分現像方式の場合は現像剤担持体上
にトナーと磁性キャリアからなる2成分現像剤による磁
気ブラシが形成される。これらトナー層または磁気ブラ
シは現像剤担持体と像担持体とが対向する現像領域に搬
送される。現像領域には、現像剤担持体と像担持体との
間に印加した現像バイアス電圧による電界が形成されて
おり、この電界の作用で現像剤担持体上のトナーは像担
持体上の静電潜像に転移される。現像領域において現像
剤担持体上のトナーを像担持体上の静電潜像に良好に転
移させるためには、トナーに所定の帯電量を与えておく
必要がある。
【0003】2成分現像方式の現像装置では、摩擦帯電
序列において互いに隔たっているトナーとキャリアとを
混合・撹拌することによりトナーに電荷を付与する方法
が一般に採用されているが、混合・撹拌中にトナーに外
添された帯電制御剤がトナーから遊離してキャリア表面
を汚染することがある。従って、キャリアを長期間使用
していると表面に付着した帯電制御剤の影響によりキャ
リアはトナーに電荷を付与することができなくなり、現
像剤の交換が必要になるという欠点がある。また、トナ
ーとキャリアとの混合比を一定に保つためのトナー濃度
コントロール装置や現像剤撹拌装置などを必要とした
り、磁性キャリアを担持するために現像剤担持体内にマ
グネットを配設する必要があったりするため装置の複雑
化を招くという欠点がある。
【0004】一方、1成分現像方式の現像装置では、弾
性材料からなるトナー層形成ブレードを現像剤担持体に
圧接させることにより、現像剤担持体上に所定の厚さの
トナー層を形成するとともに、トナーとトナー層形成ブ
レードとの摩擦帯電によりトナーに電荷を付与する方法
が一般に採用されている。1成分現像方式の現像装置に
は、上記の2成分現像方式の現像装置におけるような欠
点はないものの、一般にトナー層形成ブレードによるト
ナー帯電能力は低いために、すべてのトナーを十分に帯
電させることが難しく、所望の極性とは逆の極性に帯電
した所謂逆極性トナーが発生しやすく、その逆極性トナ
ーにより地かぶりが発生するという欠点がある。すなわ
ち、トナー層形成ブレードによる摩擦帯電においてはト
ナーがトナー層形成ブレードと接触する確率が低いた
め、摩擦帯電されずに未帯電のまま層形成部を通過して
しまうトナーが多く、そのためトナー全体の帯電量が不
十分となりやすい。特に、微小トナーを用いた場合ほど
トナー層形成ブレードとの接触の確率が低くなり帯電量
が不十分となりやすい。
【0005】そこで摩擦帯電を促進するためにトナーに
対するトナー層形成ブレードの圧接力を増加することが
考えられるが、圧接力を増加すると摩擦熱によりトナー
のバインダー樹脂が溶融しこれが凝縮してトナー層形成
ブレードと現像剤担持体との隙間に詰まり、画像に白筋
が発生するという問題が生じる。さらにトナー層形成ブ
レードによる摩擦帯電方式においては、例えば外添剤が
ブレードに埋まり込んだり外添剤がトナーから遊離した
りしてトナーの表面性状が変化し経時的に現像剤帯電量
が低下することがあり、長期的な信頼性に欠けるという
問題もある。
【0006】上記のような、トナーの摩擦帯電方式の問
題点を解消するため、トナーに直接電荷を付与すること
によりトナーを帯電させる帯電器を備えた現像装置が提
案されている。このような方式の現像装置として、例え
ば、実開昭63−138560号公報には、現像剤担持
体と対向する位置にコロナ放電器を配設し、コロナ放電
により得られた所望の極性のイオンを現像剤担持体上の
現像剤層に照射してトナーに電荷を付与する方式の現像
装置が開示されている。
【0007】また、現像剤担持体に対向する帯電領域に
配置された、現像剤担持体との間に放電を発生させる電
荷付与部材と、現像剤担持体と電荷付与部材との間に配
置された、帯電領域に所望の電界を形成することにより
現像剤の帯電状態を制御するための帯電制御部材とを有
する帯電器を備えた現像装置も提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これら従来の
現像装置では、現像剤担持体上の現像剤に誘導されてく
るイオンまたは電子などの電荷単体の量が時間とともに
変動しており、長期的に見ると放電電流値が一定してい
ない。これは、帯電器の各部材の表面状態の変化、付着
物の影響、温湿度などの環境変動、経時変化、各部材の
製造上のばらつきなどの影響により、放電電極あるいは
電荷付与部材と帯電制御部材の間の放電状態が変動する
ことに起因するものと考えられる。
【0009】放電電流値が一定しない状態で一定量の電
荷単体を現像剤に誘導することは難しく、その結果、現
像剤の帯電量が一定せず画像濃度がばらつくという問題
が発生しやすくなる。現像剤の電荷量が極端に多くなる
と現像剤と現像剤担持体との静電的な付着力が強くなる
ために現像不良が発生しやすくなり、現像剤の電荷量が
極端に少なくなると画像濃度の低下や地かぶりが発生し
たり、帯電量の少ないトナーが機内汚れを発生させたり
する。また、2色以上の現像剤を用いる画像記録装置の
場合は混色が発生しやすくなる。
【0010】本発明は、上記の事情に鑑み、トナーを安
定して帯電させることのできる現像装置を備えた高画質
の画像記録装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明の画像記録装置は、表面に静電潜像を担持して所定
の方向に回転する像担持体、上記像担持体表面に静電潜
像を形成する静電潜像形成手段、および所定の現像領域
において上記像担持体に近接もしくは接触するように配
設され現像剤を担持して所定の方向に回転する、所定の
現像バイアス電圧が印加される現像剤担持体と、所定の
帯電領域において該現像剤担持体に近接して配置された
帯電器とを有し、該帯電器により電荷を付与された上記
現像剤担持体上の現像剤を上記像担持体に選択的に転移
させて該像担持体上の静電潜像を可視化する現像装置を
備えた画像記録装置において、上記帯電器が、該帯電器
と上記現像剤担持体との間を流れる電流量に対する該現
像剤担持体上の現像剤の帯電量が飽和特性を示す領域で
該現像剤担持体上の現像剤を帯電させるものであること
を特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。図1は、本発明が適用される画像記録装置全
体の概略構成図である。図1には、表面に静電潜像を担
持して矢印A方向に回転する像担持体1、像担持体1の
表面を一様に帯電させる一次帯電器2、像担持体1の表
面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段3、および現
像領域Dにおいて像担持体1に近接もしくは接触するよ
うに配置され、表面に現像剤を担持して矢印B方向に回
転する現像剤担持体11と、帯電領域Cにおいて現像剤
担持体11に近接して配置された帯電器12とを有し、
帯電器12から発生した電荷単体により電荷を付与され
た現像剤担持体11上の現像剤を像担持体1に選択的に
転移させて像担持体1上の静電潜像を可視化する現像装
置10、記録用紙Pを収容する用紙トレイ4、像担持体
1表面に形成されたトナー像を記録用紙Pに転写するた
めの転写用帯電器5、記録用紙Pに転写されたトナー像
を定着する定着器6、および転写後の像担持体1表面を
クリーニングするクリーナ7を備えた画像記録装置10
0が示されている。
【0013】静電潜像形成手段3は、通常の電子写真方
式の画像記録装置における静電潜像形成用の手段、例え
ば画像信号処理回路、露光光走査装置などにより構成さ
れている。現像装置10の詳細構造およびその動作につ
いては後述する。次に、この画像記録装置100の動作
の概要について説明する。
【0014】先ず、一次帯電器2により像担持体1の表
面が一様に帯電された後、静電潜像形成手段3により像
担持体1表面に静電潜像が形成される。静電潜像は現像
領域Dに搬送され現像装置10により可視化され、像担
持体1表面にトナー像が形成される。像担持体1表面に
形成されたトナー像が転写用帯電器5の部位に搬送され
るタイミングに合わせて用紙トレイ4内の記録用紙Pが
転写用帯電器5の部位に供給され、転写用帯電器5によ
りトナー像は記録用紙P上に転写される。トナー像が転
写された記録用紙Pは定着器6により定着されて画像が
完成する。
【0015】次に、本発明の画像記録装置に備えられる
現像装置の第1の実施形態について説明する。図2は、
第1の実施形態における現像装置の概略構成図(a)、
帯電器の構造を示す斜視図(b)、および電荷付与部材
の形状を示す図(c)である。図2(a)に示すよう
に、この現像装置10は、現像領域Dにおいて像担持体
1に近接もしくは接触するように配置された、表面に現
像剤を担持して矢印B方向に回転する現像剤担持体11
と、ハウジング15内のトナーを撹拌するトナー撹拌部
材16と、現像剤担持体11にトナーを供給するトナー
供給部材14と、現像剤担持体11上のトナーを規制し
て所定の層厚のトナー層を形成する層形成部材13と、
電荷単体を発生することにより現像剤担持体11上の現
像剤に電荷を付与する帯電器12とを有している。
【0016】帯電器12は、帯電器12と現像剤担持体
11との間を流れる電流量に対する現像剤担持体11上
の現像剤の帯電量が飽和特性を示す領域で現像剤担持体
11上の現像剤を帯電させるものであり、現像剤担持体
2と対向する帯電領域Cに配置され、放電を生じさせる
電荷付与部材12_1と、電荷付与部材12_1と現像
剤担持体11との間に配置された、帯電領域に所望の電
界を形成することにより現像剤の帯電状態を制御する帯
電制御部材12_2とを備えている。
【0017】図2(b)に示すように、本実施形態の帯
電器12は、現像剤担持体11の回転方向Bに交わる軸
方向に長く延びた棒状の電荷付与部材12_1と、電荷
付与部材12_1を取り囲み現像剤担持体2と対向する
部分が開口したコの字型の帯電器筐体12_3と、帯電
器筐体12_3の上記開口部に網状に張られた帯電制御
部材12_2とを有している。
【0018】図2(c)に示すように、電荷付与部材1
2_1の現像剤担持体2に対向する下端部は鋸歯状に形
成されている。電荷付与部材12_1をこのような形状
とすることにより、電荷付与部材12_1から現像剤担
持体2に向けての放電を起きやすくすることができる。
電荷付与部材12_1としては、例えば、直径10μm
〜100μm程度の導電性ワイヤ、例えばタングステン
ワイヤなどが用いられる。導電性ワイヤの代わりに厚さ
10μm〜300μmの導電性の金属板を所定の形状に
加工したものを用いてもよい。
【0019】帯電制御電極12_2としては、厚さ10
μm〜1000μmの板に、板の面積に対して50%〜
95%の開口率の開口を設けたものが用いられる。ま
た、この現像装置10には、電荷付与部材12_1に電
荷付与バイアス電圧を印加するトナー帯電用電源17_
1と、帯電制御部材12_2に帯電制御バイアス電圧を
印加する帯電制御用電源17_2と、現像剤担持体11
に現像用電圧を印加する現像用電源17_3と、帯電制
御部材12_2に印加される帯電制御バイアス電圧を制
御することにより現像剤に付与される電荷量を制御する
ための電荷量制御回路18とが備えられている。
【0020】本実施形態では、現像用電源17_3によ
り、現像剤担持体11と像担持体1との間にトナーと同
極性の直流約−200Vの現像用電圧が印加されてい
る。これにより、現像剤担持体11と像担持体1との間
に電界が形成され、現像剤担持体11上のトナーが像担
持体1上の静電潜像に転移される。現像用電源17_3
から印加される電圧は、直流電圧に限らず、より高い現
像性能を確保するために直流電圧と交流電圧とを重畳し
た電圧を用いてもよい。
【0021】電荷付与部材12_1には、現像剤担持体
11上のトナーを負極性に帯電させるために、電荷付与
部材12_1近傍の帯電領域Cが電離する程度の電荷付
与バイアス電圧、例えば−6000Vの電荷付与バイア
ス電圧が印加されている。帯電制御部材12_2には、
帯電制御部材12_2と現像剤担持体11との間に放電
を生じない程度の勾配の小さい電界であり、かつ負電荷
を現像剤担持体11側に引き付ける方向の電界が形成さ
れるような帯電制御バイアス電圧が印加される。そのた
めに、帯電制御部材12_2と現像剤担持体11との間
の電位の関係は、例えば次式で表される関係に保たれて
いる。
【0022】(現像剤担持体電位)−(帯電制御部材電
位)=500V 現像剤担持体11は、アルミニウムやステンレスの丸棒
やパイプを切削加工した後、その外周面にサンドブラス
ト、液体ホーニング、エメリー研磨などの機械加工を施
すか、あるいは化学腐食を施すことにより表面粗さRa
=0.1μm〜5.0μm程度の凹凸を形成したものが
用いられている。またこのほかに、アルミニウムやステ
ンレスの丸棒やパイプを切削加工した後に、導電粉を分
散させた樹脂層を表面に形成したものを用いてもよい。
本実施形態では、アルミニウムのパイプを切削加工した
後、外周面にサンドブラストおよび陽極酸化処理を施し
たものが用いられている。現像剤担持体11の直径は2
0mmである。
【0023】層形成部材13は、厚さ0.03mm〜
0.3mm程度のステンレスの板バネに、導電性粉を分
散させたSiゴムやEPDMゴムからなる圧接部材を加
硫接着したものが用いられる。現像剤担持体11に対す
る圧接部材の接触圧力は5g/cm〜100g/cm程
度に設定されている。また、圧接部材用のゴムの硬度は
20度〜80度のものが使用可能であり、好ましくは3
0度〜60度のものが適している。現像剤担持体11上
のトナーをこの範囲の圧接力で圧接することにより、現
像剤担持体11上に層厚5μm〜30μm程度のトナー
層が形成される。
【0024】この現像装置10で用いられる現像剤は一
成分系のトナーであり、スチレン樹脂、アクリル樹脂、
もしくはポリエステル樹脂などの各種熱可塑性樹脂中に
顔料や含金属アゾ染料などの極性制御剤を分散し、粉
砕、分級により3μm〜20μm、平均粒径7μmの大
きさとしたものが用いられる。このようなトナ−に電荷
制御剤が添加され、負極性の電荷が付与される。電荷制
御剤としては、疎水化処理したシリカ、アルミナ、チタ
ンなどの0.1μm以下の微粒子が用いられるが、疎水
性シリカが最も望ましい。さらに、トナーには流動性助
剤が外添されている。
【0025】像担持体1としてはセレン系感光体や有機
感光体などが用いられ、像担持体1と現像剤担持体11
とは接触してもよいし、あるいは100μm〜600μ
m程度の間隙をおいて対向させてもよい。次に、この現
像装置10の動作について説明する。トナー撹拌部材1
6によりハウジング15内のトナーが撹拌され、撹拌さ
れたトナーはトナー供給部材14により現像剤担持体1
1に供給される。現像剤担持体11の表面付近のトナー
は現像剤担持体11の矢印B方向への回転により層形成
部材13との対向位置へ搬送され、層形成部材13の押
圧力により現像剤担持体11上に所定の層厚のトナー層
が形成される。次いで、トナー層は、現像剤担持体11
と帯電器12とが互いに対向する帯電領域Cに搬送され
る。
【0026】帯電領域Cにおいては、電荷付与部材12
_1と帯電制御部材12_2との間、および帯電制御部
材12_2と現像剤担持体11との間に前述のような電
荷付与バイアス電圧、および帯電制御バイアス電圧がそ
れぞれ印加されており、これらの電圧により帯電領域C
に電界が形成される。この電界の作用により浮遊した現
像剤が帯電制御部材12_2に付着することが防止され
る。帯電器に帯電制御部材12_2が備えられていない
場合には、浮遊した現像剤が電荷付与部材12_1や電
荷付与部材12_1の周りに配置してあるシールド部材
などに付着し、長期間にわたり安定した放電を維持させ
ることは難しくなる。従って、本発明の画像記録装置に
おいては、現像装置の帯電器を、電荷付与部材および帯
電制御部材を備えたものとし、帯電制御部材に印加され
る帯電制御バイアス電圧を制御することにより現像剤に
付与される電荷量を制御する機能を持たせるようにする
ことが好ましい。さらに、帯電制御部材12_2の効果
として、現像剤を均一に帯電させる効果もある。帯電制
御部材12_2を設けない場合でかつ電荷付与部材12
_1にマイナスの電圧の印加する場合は、現像剤の帯電
ムラが顕著になり、その結果画像濃度ムラが生じること
もあるので、その点からも上記のような帯電器とするこ
とが好ましい。
【0027】次に、以上説明した帯電器を用いて現像剤
担持体上の現像剤を帯電させる際の必要条件について説
明する。図3は、第1の実施形態における帯電器で現像
剤を帯電する際の電荷単体の挙動を示すための斜視図
(a)、および大気中の湿度により電荷単体の密度が変
化する状況を示す模式図(b,c)である。
【0028】図3(a)に示すように、現像剤担持体1
1に対向して配置された電荷付与部材12_1および帯
電制御部材12_2からなる帯電器12から発生した電
荷単体が現像剤担持体11上の現像剤層19に供給され
る。ここで、大気中の湿度が低い場合は、図3(b)に
示すように、電離により生じた電荷単体が帯電器12か
ら現像剤担持体11に低密度で流れる。一方、大気中の
湿度が高い場合は、図3(c)に示すように、帯電器3
2から現像剤担持体11に流れる電荷単体の密度は高く
なる。
【0029】この原因は、大気中の湿度すなわち水分子
の多寡により、電荷付与部材や帯電制御部材間での電離
時に発生するイオンまたは電子の密度が異なり、現像剤
担持体と制御電極との間に形成されている誘導電界によ
り現像剤に付与される電荷単体の量が変化するものと考
えられる。このように、現像剤担持体への電荷単体の流
入密度が変動するのは、環境条件によって電荷付与部材
と帯電制御部材との放電状態が変動するからであり、こ
の変動の原因としては、温湿度などの環境条件のほかに
も、電荷付与部材や帯電制御部材の表面状態、付着物、
経時変化、電荷付与部材や帯電制御部材の製造上のばら
つきなどを挙げることができる。
【0030】このように電離状態が変化し現像剤に付与
される電荷単体の量にばらつきが生じることにより、現
像剤の帯電量が一定せず画像濃度がばらつくという問題
が発生する。現像剤の電荷量が極端に多くなった場合に
は、現像剤と現像剤担持体との静電的な付着力が強いた
めに現像不良が発生しやすくなり、現像剤の電荷量が極
端に少なくなった場合には、画像濃度の低下や地かぶり
が発生したり、帯電量の低いトナーが機内汚れを発生さ
せたりする。また、2色以上の現像剤を用いる画像記録
装置の場合には混色が発生したりすることもある。
【0031】図4は、電荷単体が現像剤担持体に誘導さ
れることにより発生する現像剤担持体流入電流と、その
時の現像剤の帯電量との関係を示すグラフである。図4
に示すように、電離領域から発生した電荷単体が現像剤
担持体に誘導されることにより発生する現像剤担持体流
入電流(以下|s|と記す)が小さい間は|s|の上昇
に伴って、その時の現像剤の帯電量(以下Q/Mと記
す)は上昇するが、|s|がある値を超えるとQ/Mは
飽和特性を示す。すなわち、|s|が大きくなると、|
s|の増加量に対するQ/Mの増加量の変化分が少なく
なり、Q/Mの増加量が飽和する傾向がある。Q/Mの
上昇が飽和する|s|の値は、現像装置の構成によって
も異なるが、現像装置の構成を変えてもこの傾向自体は
変わらないという事実が判明している。
【0032】ここで、本発明における飽和特性を示す領
域の定義について図面を参照しながら説明する。図5
は、現像剤の帯電量の飽和特性を示す領域を示すグラフ
である。本発明における飽和特性を示す領域は、図5に
示すように、現像剤担持体流入電流|s|がaである時
の現像剤帯電量qが、|s|がa/2に半減した時に現
像剤帯電量がq×0.7となる|s|以上の領域として
定義される。すなわち、現像剤担持体への流入電流が半
減した時の現像剤の帯電量の低下幅が30%以内である
領域を飽和特性を示す領域と定義している。
【0033】通常、|s|は外乱の影響を受けて変化し
やすいのであり、|s|の変化率に対してQ/Mの変化
率が大きい領域の|s|を用いてトナーを帯電すると|
s|の変化に伴ってQ/Mも大きく変化してしまう。す
なわち、現像剤の帯電量そのものも大きく変化すること
により画像濃度自体も大きく変化するという問題が発生
する。
【0034】一方、|s|の変化率に対してQ/Mの変
化率が小さい領域、すなわち、Q/Mが飽和特性を示す
領域の|s|を用いてトナーを帯電することにより、電
荷付与部材や帯電制御部材の表面状態、付着物、温湿度
などの環境変動、経時変化、電荷付与部材や帯電制御部
材の製造上のばらつきなどで|s|に変動が生じても、
|s|の変化率に対してQ/Mの変化率は小さいので、
トナーの電荷量をほぼ一定に保つことが可能となる。
【0035】以下に、この作用のメカニズムについてさ
らに詳しく説明する。Q/Mが飽和特性を示す現象は、
例えば従来広く行われている像担持体の帯電の場合とは
全く傾向が異なっている。すなわち、導電体の外周に誘
電体が形成されている像担持体を帯電する場合には、像
担持体に流入した電流がすべて誘電体に蓄積され像担持
体の表面電位が上昇することはよく知られているところ
である。
【0036】これに反して、本発明の画像記録装置の現
像装置においては、現像剤担持体は導電性または半導電
性を有する材料で形成されており、現像剤はその外周を
薄層の現像剤層として覆っている。そのため、|s|が
小さい場合は電荷単体は現像剤に付与され現像剤を帯電
させることが可能であるが、|s|がある値以上に上昇
すると、現像剤担持体の持つ電荷が形成する電界の作用
により、同極性である電荷単体が電気的に反発されて現
像剤に付与されにくくなり、電荷単体は現像剤担持体に
流入するようになる。このように、現像剤がある帯電量
以上に帯電されると、|s|を増加させても現像剤の電
荷量の上昇は少なくなり、|s|が増加するのみとな
る。そこで飽和特性を示す領域で現像剤を帯電し、余剰
な電荷単体は現像剤担持体に流し込むようにすることに
より、環境条件を始めさまざまな条件が変動したりばら
ついたりしても現像剤の帯電量をほぼ一定にすることが
可能となる。
【0037】次に、本実施形態に示した画像記録装置1
00の帯電器12を用いて行った実験結果について説明
する。トナー帯電条件としては、Q/Mが飽和特性を示
さない領域である|s|:2nA/mmと、Q/Mが飽
和特性を示す領域である|s|:10nA/mmになる
よう各パラメーターを設定し、温度20℃、湿度55%
Rhの環境において平均粒径7μmのポリエステエル系
トナーを−15uC/gになるように帯電した。
【0038】次に、上記帯電条件のままで環境を変化さ
せトナーの帯電を行った。その結果、従来、|s|に対
してQ/Mが飽和特性を示さない領域で現像剤を帯電し
た場合は、環境差による現像剤帯電量はそれらの平均値
に対して45%の変動を示していたものが、Q/Mが飽
和特性を示す領域の|s|で現像剤を帯電した場合は、
環境差による現像剤帯電量はそれらの平均値に対して1
2%の変動を示すにとどまっている。
【0039】図6は、環境条件が変化した時の|s|と
Q/Mとの関係を示すグラフである。図6に示すよう
に、|s|が小さい領域で現像剤を帯電すると、環境条
件が変化した時にQ/Mは大きく変動する。従って、|
s|が十分に大きな領域内で現像剤を帯電することによ
り、環境条件が変化してもQ/Mの変動を小さく抑える
ことができる。
【0040】上記の結果から、帯電器と現像剤担持体と
の間を流れる電流量に対する現像剤担持体上の現像剤の
帯電量が飽和特性を示す領域で現像剤担持体上の現像剤
を帯電することにより、環境差によるトナー帯電量を変
動を小さく抑え、トナーを安定して帯電させることので
きる現像装置を備えた高画質の画像記録装置を実現する
ことができる。
【0041】次に、本発明の画像記録装置において、現
像装置の帯電器を、電荷付与部材および帯電制御部材を
備えたものとし、帯電制御部材に印加される帯電制御バ
イアス電圧を制御することにより現像剤に付与される電
荷量を制御するようにした場合の作用効果について説明
する。図7は、帯電制御部材に印加される帯電制御バイ
アス電圧を変化させた場合の現像剤の電荷量の変化を示
すグラフである。
【0042】図7に示すように、帯電制御部材に印加さ
れる帯電制御バイアス電圧が高いほどQ/Mは増加して
いる。このように、|s|に対するQ/Mが飽和特性を
示す領域において、帯電制御バイアス電圧を変化させる
ことによって現像剤の電荷量を制御することが可能であ
ることを本発明者らは見いだした。すでに図4を参照し
て説明したように、|s|が十分に大きい領域では、現
像剤の有する電荷が形成する電界により、過剰な電荷単
体が現像剤担持体に流れ込みQ/Mが飽和特性を示す。
これに対して、図7に示すように、帯電制御部材に印加
される帯電制御バイアス電圧を高くすることによって電
界が強くなり、電荷単体が現像剤の有する電荷の形成す
る電場に打ち勝って現像剤担持体方向に誘導された電荷
単体が現像剤に付着して、現像剤電荷量を上昇させるこ
とが明らかである。
【0043】すなわち、現像剤担持体の持つ電荷が形成
する電界と電荷単体を現像剤担持体に誘導する誘導電界
とのバランスによって現像剤の帯電量の飽和特性は変化
する。従って、帯電制御部材に印加される帯電制御バイ
アス電圧を制御することによって現像剤の電荷量を制御
することが可能となる。もちろん本発明の画像記録装置
では現像剤帯電量が飽和特性を示す領域で現像剤を帯電
しているため、従来見られた現像剤の帯電量のばらつき
は小さく抑えられ、かつ電荷単体を現像剤担持体に誘導
する誘導電界を制御することにより現像剤の帯電量自体
のレベルを制御することが可能となる。
【0044】以上説明した帯電器を備えた画像記録装置
を用いて印字テストを行ったところ、画像濃度のばらつ
き、濃度低下、地かぶり、機内汚れ、画像濃度の環境変
化・経時変化がないことが確認された。また長期に渡り
画像濃度を所望の濃度に制御することが可能であること
も確認された。次に、本発明の第2の実施形態について
説明する。
【0045】図8は、第2の実施形態における現像装置
の概略構成図である。図8に示すように、この現像装置
10’は、図2(a)に示した現像装置10と類似の構
成を有しており、現像装置10との相違点は、帯電制御
部材12_2に帯電制御バイアス電圧を印加する帯電制
御用電源17_2が、現像剤担持体11に現像用電圧を
印加する現像用電源17_3に重畳されている点、およ
び電荷量制御回路18’が、帯電制御部材12_2に印
加される帯電制御バイアス電圧および電荷付与部材12
_1に印加される電荷付与バイアス電圧の双方を制御す
ることにより現像剤に付与される電荷量を制御するよう
構成されている点である。
【0046】このように構成したことにより、高い現像
性を確保するため現像剤担持体11に印加する電圧とし
て直流電圧に交番電圧を重畳した電圧が用いられた場合
に、その交番電界と同期した電圧を帯電制御部材12_
2に印加することが可能となり、重畳された帯電制御バ
イアス電圧を制御することにより電荷単体を誘導する電
界を制御するための現像剤担持体への流入電流量を制御
することができ、現像剤に付与される電荷単体量を制御
することが可能となる。
【0047】このことは、図7を参照して説明した、
「帯電制御部材に印加される帯電制御バイアス電圧を制
御することにより現像剤に付与される電荷量を制御す
る」ことにより、電荷単体が、現像剤が有する電荷が形
成する電場に打ち勝って現像剤電荷量を制御することが
可能になるのであり、第2の実施形態においても、現像
剤帯電量が飽和特性を示す領域で現像剤を帯電している
ため、従来見られた現像剤の帯電量のばらつきはほとん
ど発生しない。その上で電荷単体を現像剤担持体に誘導
する誘導電界を制御することにより現像剤の帯電量自体
のレベルを制御することが可能となる。
【0048】上記の電源の接続方法および制御方法以外
は第1の実施形態と同様であるので説明は省略する。次
に、本発明の第3の実施形態について説明する。図9
は、第3の実施形態における画像記録装置全体の概略構
成図である。図9に示すように、この画像記録装置20
0は、図1に示した画像記録装置100とほぼ同様の構
成を有しており、両者の相違点は、第3の実施形態にお
ける画像記録装置200には、像担持体1表面の現像装
置10よりも像担持体1の回転方向下流側に設けられ
た、像担持体1表面に形成されたテストパッチ像Tから
の反射光の光量を検出する反射光センサ8、およびその
反射光光量から求めたテストパッチ像Tの濃度に基づき
画像記録装置200の画像記録プロセスを制御する画像
制御回路9が備えられている点である。
【0049】画像制御回路9が制御する画像記録プロセ
スパラメータは、電荷付与部材に印加する電荷付与バイ
アス電圧、帯電制御部材に印加する帯電制御バイアス電
圧、帯電制御部材への流入電流、現像剤担持体に印加す
る現像バイアス電圧、および像担持体の白紙部表面電
位、像担持体の文字部表面電位のうちの1つ以上であ
る。
【0050】図10は、第3の実施形態における画像制
御回路のブロック図である。図10に示すように、この
画像制御回路9は、反射光センサ8から得られた反射光
の光量からテストパッチ像Tの濃度を検出するテストパ
ッチ像濃度検出回路9_1、およびテストパッチ像Tの
濃度に基づき電荷付与バイアス電圧、帯電制御バイアス
電圧、帯電制御部材への流入電流、現像バイアス電圧、
および像担持体の白紙部表面電位、像担持体の文字部表
面電位をそれぞれ制御する制御回路9_21,9_2
2,9_23,9_24,9_25,9_26からなっ
ている。
【0051】次に、第3の実施形態における画像制御回
路9の制御動作について図9および図10を参照しなが
ら説明する。一次帯電器2により像担持体1の表面を一
様に帯電した後、静電潜像形成手段3により像担持体1
表面にテストパッチ像T用の静電潜像を形成し、その静
電潜像を現像装置10により可視化して像担持体1表面
にテストパッチ像Tを形成する。次に、反射光センサ8
によりテストパッチ像Tの反射光の光量を検出し、その
検出結果を画像制御回路9に送る。
【0052】画像制御回路9は、反射光センサ8の検出
結果に基づきテストパッチ像濃度検出回路9_1により
テストパッチ像Tの濃度を検出し、次に、検出されたテ
ストパッチ像Tの濃度に基づき、電荷付与部材に印加す
る電荷付与バイアス電圧、帯電制御部材に印加する帯電
制御バイアス電圧、帯電制御部材への流入電流、現像剤
担持体に印加する現像バイアス電圧、および像担持体の
白紙部表面電位、像担持体の文字部表面電位のうちの1
つ以上を、それぞれの制御回路9_21,9_22,9
_23,9_24,9_25,9_26を用いて制御す
る。このような制御を行うことにより、温湿度など環境
条件の変化、各部材の表面状態、付着物その他の条件変
動に起因する画像濃度の変動を抑制し、画像記録装置の
画像濃度を常に一定に制御することが可能となる。
【0053】この実施形態においても現像剤帯電量が飽
和特性を示す領域で現像剤を帯電しているため、従来見
られた現像剤の帯電量のばらつきはほとんど発生しな
い。その上で、本実施形態では、実際の使用条件下にお
いて像担持体上に形成されるテストパッチ像Tの濃度の
変動に基づき画像記録プロセスパラメータを制御するよ
うにしたことにより、従来の画像記録装置では避けるこ
とのできなかったかぶりその他の問題を回避することが
できる。
【0054】次に、本発明の第4の実施形態について説
明する。図11は、第4の実施形態における画像記録装
置全体の概略構成図である。図11に示すように、この
画像記録装置300は、図9に示した画像記録装置20
0とほぼ同様の構成を有しており、両者の相違点は、第
4の実施形態における画像記録装置300には、第3の
実施形態における反射光センサ8の代わりに、像担持体
1表面に形成されたテストパッチ像Tの表面電位を検出
する電位センサ8’が備えられていることである。ま
た、この実施形態の画像制御回路9’は、その表面電位
から求めたテストパッチ像Tの濃度に基づき画像記録装
置300の画像記録プロセスを制御する。画像制御回路
9’の回路構成は、図10に示した第3の実施形態の場
合と同様であり、画像制御回路9’が制御する画像記録
プロセスパラメータも、第3の実施形態におけると同様
である。
【0055】本実施形態の画像記録装置300を用いる
ことにより、第3の実施形態におけると同様の作用効果
を得ることができる。次に、本発明の第5の実施形態に
ついて説明する。図12は、第5の実施形態における現
像装置の概略構成図(a)およびその帯電器の構造を示
す斜視図(b)である。
【0056】図12(a)に示すように、この現像装置
20は、図2(a)に示した現像装置10と類似の構成
を有しており、現像装置10との相違点は、帯電器の構
造に関する部分のみである。従って、以下には、主とし
て帯電器の構造について説明しそれ以外の説明は省略す
る。図12(a)および図12(b)に示すように、こ
の帯電器22は、現像剤担持体11と対向する帯電領域
Cに配置されており、現像剤担持体11の回転方向Bに
交わる軸方向に長く延びたほぼ円筒形の電荷付与部材2
2_1と、電荷付与部材22_1を囲繞し現像剤担持体
2と対向する部分で電荷付与部材22_1の内周面と接
触して配置された、電荷付与部材22_1よりも径の大
きなほぼ円筒形のメッシュ状部材からなる帯電制御部材
22_2とを有している。
【0057】電荷付与部材22_1は、イオン導電体を
含んだもの、もしくはゴムに導電性微粒子を配合したも
のであり、体積抵抗率が105 Ω・cm〜1010Ω・c
m程度の部材が用いられる。なお、体積抵抗率は107
Ω・cm〜108 Ω・cm程度であることが好ましい。
帯電制御部材22_2は、線径50μm、ピッチ127
μmのステンレスのメッシュ状部材からなり、電荷付与
部材22_1よりも径が大きい円筒形に形成されて電荷
付与部材22_1に外挿され、電荷付与部材22_1と
現像剤担持体11とに挟持されて配置され、現像剤担持
体11と対向する帯電領域Cで内周面の一部が電荷付与
部材22_1と接触して回転するようになっている。帯
電制御部材22_2は現像剤担持体11の回転に従動し
て回転する。
【0058】この実施形態の帯電器22における電荷付
与部材22_1と帯電制御部材22_2の構造および機
能は、第1の実施形態の帯電器12(図2参照)におけ
る電荷付与部材12_1および帯電制御部材12_2と
は若干相違している。すなわち、電荷付与部材と帯電制
御部材との間の放電状態が互いに異なっている。第1の
実施形態の帯電器12では、電荷付与部材12_1に印
加された電荷付与バイアス電圧により電荷付与部材12
_1近傍の領域で電離現象が発生し、そこで発生した電
荷単体を帯電制御部材12_2と現像剤担持体11とが
形成する電界の作用により電荷単体を現像剤に付与して
いる。そのため、電荷付与部材12_1近傍の領域で電
離現象を発生させるためには、電荷付与バイアス電圧に
よる周囲へのリーク防止という問題を考慮に入れると帯
電器を小型化することがやや難しい。
【0059】そこで、第5の実施形態の現像装置20で
は、電荷付与部材22_1と帯電制御部材22_2とを
近付け両者間での放電現象を利用して両者間で電離現象
を発生させて電荷単体を生成するようにしている。この
ような構成とすることにより帯電器を小型化することが
できるとともに、電荷付与部材22_1と帯電制御部材
22_2との間で発生した電離現象によるイオン風が帯
電制御部材22_2の開口部から現像剤担持体11に向
かって流れるようにすることができるため、帯電制御部
材22_2が現像剤により汚染されるという問題をも回
避することができる。
【0060】本実施形態では、帯電制御部材22_2と
現像剤担持体11との間の電位の関係および帯電付与部
材22_1と帯電制御部材22_2との電位の関係は、
次式で表される関係に保たれている。 (現像剤担持体電位)−(帯電制御部材電位)=500
V (帯電制御部材電位)−(電荷付与部材電位)=150
0V なお、これらの各部材の電位は電荷付与部材22_1と
現像剤担持体11との間隔、帯電制御部材22_2の構
造および厚さなどによって適宜決定されるものである。
また、電荷付与部材22_1、帯電制御部材22_2、
および現像剤担持体11が、それぞれ間隙をおいて設け
られるときにはこれらの間隙の大きさも考慮して各部材
の電位を定める必要がある。本例では、現像剤担持体1
1には電源17_3から−200Vの現像用電圧が印加
され、帯電制御部材22_2には電源17_2から−7
00Vの帯電制御バイアス電圧が印加され、電荷付与部
材22_1には電源17_1から−2200Vの電荷付
与バイアス電圧が印加されている。
【0061】また、この実施形態においても|s|に対
してQ/Mが飽和特性を示す領域内の|s|を用いてい
るため、Q/Mは環境その他の変動に対して安定化され
る。この現像装置20の動作は第1の実施形態における
現像装置10と同様であるため説明は省略する。次に、
本発明の第6の実施形態について説明する。
【0062】図13は、第6の実施形態における現像装
置の概略構成図(a)およびその帯電器の構造を示す斜
視図(b)である。図13(a)に示すように、この現
像装置30は、図12(a)および図12(b)に示し
た現像装置20と類似の構成を有しており、現像装置2
0との相違点は、帯電器の構造のみである。従って、以
下には、主として帯電器の構造について説明しそれ以外
の説明は省略する。
【0063】図13(a)および図13(b)に示すよ
うに、この帯電器32は、現像剤担持体11と対向する
帯電領域Cに配置されており、現像剤担持体11の回転
方向Bに交わる軸方向に長く延びた板状の電荷付与部材
32_1と、電荷付与部材32_1の現像剤担持体11
側の表面に、絶縁層32_3および帯電制御部材32_
2が上記軸方向に長く延びた複数の積層電極33として
形成された、いわゆる一体型デバイスとして構成されて
いる。各積層電極33相互は、所定の間隙Gで隔てられ
ている。
【0064】電荷付与部材32_1は、例えば、ガラス
などの無機材料に、カーボン粉などの導電体を分散させ
て体積抵抗率105 Ω・cm〜1010Ω・cm程度の半
導電性にしたものを薄く塗布して形成する。なお、体積
抵抗率は107 Ω・cm〜108 Ω・cm程度であるこ
とが望ましい。電荷付与部材32_1の構成、製法、材
料などは上記の例のみに限られるものではない。
【0065】帯電制御部材32_2は、例えば、ガラス
などの無機材料にカーボン粉などの導電体を分散させて
体積抵抗率105 Ω・cm以下の半導電性にしたものを
薄く塗布して形成する。なお、体積抵抗率は102 Ω・
cm〜103 Ω・cm程度であることが望ましい。電荷
付与部材32_2の構成、製法、材料などは上記の例の
みに限られるものではない。
【0066】絶縁層32_3は、例えば、ガラスなどの
無機材料を薄く塗布することにより形成する。なお、絶
縁層32_3は、電荷付与部材32_1と帯電制御部材
32_2とを電気的に絶縁することのできるものであれ
ばよく、その構成、製法、材料などは上記の例のみに限
られるものではない。この実施形態の帯電器32におけ
る電荷付与部材32_1と帯電制御部材32_2の構造
は、第2の実施形態の帯電器22(図12参照)におけ
る電荷付与部材22_1および帯電制御部材22_2と
は若干相違しているが、帯電器としての機能は第2の実
施形態の帯電器22と同様である。すなわち、第6の実
施形態でも、電荷付与部材32_1と帯電制御部材32
_2とを近付け両者間での放電現象を利用して両者間で
電離現象を発生させて電荷単体を生成するようにしてい
る。このような構成とすることにより帯電器を小型化す
ることができるとともに、電荷付与部材32_1と帯電
制御部材32_2との間で発生した電離現象によるイオ
ン風が帯電制御部材32_2の開口部から現像剤担持体
11に向かって流れるようにすることができるため、帯
電制御部材32_2が現像剤により汚染されるという問
題をも回避することができる。
【0067】第6の実施形態における帯電器各部材間の
電位の関係は第5の実施形態におけると同様であるため
説明は省略する。次に、第6の実施形態における帯電器
32を備えた画像記録装置についてトナー帯電性能の信
頼性を確認するため、下記の条件にて長時間のプリント
テストを行った結果について説明する。
【0068】 像担持体 :負帯電有機感光体 プロセススピード:200mm/sec 電荷付与部材 :セラミックの基板上に半導電性層を設けたもの。 体積抵抗率108 Ω・cm、厚さ50μm、幅100μm 作成方法:半導電性のペースト材料をセラミック基板の上にスクリー ン印刷法により印刷した後、焼成によって形成する。
【0069】 絶縁層 :体積抵抗率1012Ω・cm以上、厚さ20μm、幅100 μm 作成方法:絶縁性のペースト材料を電荷付与部材の上にスクリーン印 刷法により印刷した後、焼成によって形成する。 帯電制御部材 :体積抵抗率102 Ω・cm以下、厚さ20μm、幅100 μm 作成方法:導電性のペースト材料を絶縁層の上にスクリーン印刷法に より印刷した後、焼成によって形成する。
【0070】 積層電極間間隙G:100μm 現像剤担持体 :直径20mm、表面に半導電性のゴム層を有するロール、 ゴム層の体積抵抗率:106 Ω・cm トナー供給部材 :直径10mm、半導電性スポンジ材料からなるロール、 スポンジ材料の体積抵抗率:109 Ω・cm 層形成部材 :厚さ0.12mmのステンレス(SUS303)の板バネ に1mm厚のEPDMゴムを接着したもの。接着圧力は約 30gf/cm、ゴム硬度50度 潜像電位 :−100V 背景部電位 :−350V 現像剤担持体と像担持体との間隙:300μm 現像剤担持体印加電圧:2kVpp、2kHz、−250VDC、sin波形 帯電制御部材印加電圧:2kVpp、2kHz、−750VDC、sin波形 電荷付与部材印加電圧:2kVpp、2kHz、−2250VDC、sin波 形 ただし、上記現像剤担持体、帯電制御部材、および電荷
付与部材への印加電圧の波形は同期させてある。
【0071】上記の印加電圧によって、電荷付与部材3
2_1と帯電制御部材32_2との間の放電で発生した
電荷単体が一体型デバイスと現像剤担持体11間の電界
によって、現像剤担持体11に10nA/mmの電流が
流れている。なお、現像剤担持体11に10nA/mm
の半値である5nA/mmの電流を流した場合の現像剤
帯電量は、10nA/mmの電流を流した場合の現像剤
帯電量の85%であり、10nA/mmの電流量は、現
像剤帯電量が現像剤担持体に放電により流れる電流量に
対して飽和特性を示す領域内に含まれる。
【0072】上記条件にて50000枚の長期プリント
テストを行ったところ、テスト期間を通じてトナー帯電
量の変動は環境が変動した場合をも含めて20%以内に
収まっており、従来の画像記録装置に比べて、画像濃度
のばらつき、濃度低下、地かぶり、機内汚れ、画像濃度
の環境変化、経時変化が極めて少ないことが確認され
た。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像記録
装置によれば、帯電器と現像剤担持体との間を流れる電
流量に対する現像剤担持体上の現像剤の帯電量が飽和特
性を示す領域において現像剤担持体上の現像剤を帯電さ
せるように帯電器を構成したことにより、温湿度など環
境条件の変化、各部材の表面状態、付着物その他の条件
変動による現像剤帯電量の変動を抑制し、従来問題であ
った、画像濃度のばらつき、濃度低下、地かぶりや機内
汚れの発生しない高画質の画像記録装置を実現すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される画像記録装置全体の概略構
成図である。
【図2】第1の実施形態における現像装置の概略構成図
(a)、帯電器の構造を示す斜視図(b)、および電荷
付与部材の形状を示す図(c)である。
【図3】第1の実施形態における帯電器で現像剤を帯電
する際の電荷単体の挙動を示すための斜視図(a)、お
よび大気中の湿度により電荷単体の密度が変化する状況
を示す模式図(b,c)である。
【図4】電荷単体が現像剤担持体に誘導されることによ
り発生する現像剤担持体流入電流と、その時の現像剤の
帯電量との関係を示すグラフである。
【図5】現像剤の帯電量の飽和特性を示す領域を示すグ
ラフである。
【図6】環境条件が変化した時の|s|とQ/Mとの関
係を示すグラフである。
【図7】帯電制御部材に印加される帯電制御バイアス電
圧を変化させた場合の現像剤の電荷量の変化を示すグラ
フである。
【図8】第2の実施形態における現像装置の概略構成図
である。
【図9】第3の実施形態における画像記録装置全体の概
略構成図である。
【図10】第3の実施形態における画像制御回路のブロ
ック図である。
【図11】第4の実施形態における画像記録装置全体の
概略構成図である。
【図12】第5の実施形態における現像装置の概略構成
図(a)およびその帯電器の構造を示す斜視図(b)で
ある。
【図13】第6の実施形態における現像装置の概略構成
図(a)およびその帯電器の構造を示す斜視図(b)で
ある。
【符号の説明】
1 像担持体 2 一次帯電器 3 静電潜像形成手段 4 用紙トレイ 5 転写用帯電器 6 定着器 7 クリーナ 8 反射光センサ 8’ 電位センサ 9,9’ 画像制御回路 10,10’ 現像装置 11 現像剤担持体 12 帯電器 12_1 電荷付与部材 12_2 帯電制御部材 12_3 帯電器筐体 13 層形成部材 14 トナー供給部材 15 ハウジング 16 トナー撹拌部材 17_1 トナー帯電用電源 17_2 帯電制御用電源 17_3 現像用電源 18,18’ 電荷量制御回路 19 現像剤層 20,30 現像装置 22,32 帯電器 22_1,32_1 電荷付与部材 22_2,32_2 帯電制御部材 32_3 絶縁層 33 積層電極 100,200,300 画像記録装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に静電潜像を担持して所定の方向に
    回転する像担持体、 前記像担持体表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手
    段、および所定の現像領域において前記像担持体に近接
    もしくは接触するように配設され現像剤を担持して所定
    の方向に回転する、所定の現像バイアス電圧が印加され
    る現像剤担持体と、所定の帯電領域において該現像剤担
    持体に近接して配置された帯電器とを有し、該帯電器に
    より電荷を付与された前記現像剤担持体上の現像剤を前
    記像担持体に選択的に転移させて該像担持体上の静電潜
    像を可視化する現像装置を備えた画像記録装置におい
    て、 前記帯電器が、該帯電器と前記現像剤担持体との間を流
    れる電流量に対する該現像剤担持体上の現像剤の帯電量
    が飽和特性を示す領域で該現像剤担持体上の現像剤を帯
    電させるものであることを特徴とする画像記録装置。
  2. 【請求項2】 前記帯電器が、所定の電荷付与バイアス
    電圧が印加される電荷付与部材、および該電荷付与部材
    と前記現像剤担持体との間に配設された、所定の帯電制
    御バイアス電圧が印加される帯電制御部材を備え、 該帯電器が、前記帯電制御部材に印加される帯電制御バ
    イアス電圧を制御することにより現像剤に付与される電
    荷量を制御するものであることを特徴とする請求項1記
    載の画像記録装置。
  3. 【請求項3】 前記帯電器が、所定の電荷付与バイアス
    電圧が印加される電荷付与部材、および該電荷付与部材
    と前記現像剤担持体との間に配設された所定の帯電制御
    バイアス電圧が印加される帯電制御部材を備え、 該帯電器が、前記帯電制御部材に印加される帯電制御バ
    イアス電圧および前記電荷付与部材に印加される電荷付
    与バイアス電圧の双方を制御することにより現像剤に付
    与される電荷量を制御するものであることを特徴とする
    請求項1記載の画像記録装置。
  4. 【請求項4】 前記現像装置よりも前記像担持体回転方
    向下流側に、該現像装置により該像担持体表面に形成さ
    れたテストパッチ像からの反射光を検出するセンサを備
    え、 前記帯電器が、前記センサで検出された反射光の光量に
    基づき、前記電荷付与部材に印加する電荷付与バイアス
    電圧、前記帯電制御部材に印加する帯電制御バイアス電
    圧、前記帯電制御部材への流入電流、前記現像剤担持体
    に印加する現像バイアス電圧、および前記像担持体の白
    紙部表面電位、前記像担持体の文字部表面電位のうちの
    1つ以上を制御するものであることを特徴とする請求項
    1から3までのうちのいずれか1項記載の画像記録装
    置。
  5. 【請求項5】 前記現像装置よりも前記像担持体回転方
    向下流側に、該現像装置により該像担持体表面に形成さ
    れたテストパッチ像の表面電位を検出するセンサを備
    え、 前記帯電器が、前記センサで検出された表面電位に基づ
    き、前記電荷付与部材に印加する電荷付与バイアス電
    圧、前記帯電制御部材に印加する帯電制御バイアス電
    圧、前記帯電制御部材への流入電流、前記現像剤担持体
    に印加する現像バイアス電圧、および前記像担持体の白
    紙部表面電位、前記像担持体の文字部表面電位のうちの
    1つ以上を制御するものであることを特徴とする請求項
    1から3までのうちのいずれか1項記載の画像記録装
    置。
  6. 【請求項6】 前記帯電器が、前記電荷付与部材と前記
    帯電制御部材との間に間隙を有し、該間隙内においての
    み電離領域を形成するものであることを特徴とする請求
    項1から5までのうちのいずれか1項記載の画像記録装
    置。
JP10056781A 1998-03-09 1998-03-09 画像記録装置 Withdrawn JPH11258890A (ja)

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