JPH1115232A - 帯電装置 - Google Patents

帯電装置

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JPH1115232A
JPH1115232A JP17885697A JP17885697A JPH1115232A JP H1115232 A JPH1115232 A JP H1115232A JP 17885697 A JP17885697 A JP 17885697A JP 17885697 A JP17885697 A JP 17885697A JP H1115232 A JPH1115232 A JP H1115232A
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electrode
discharge electrode
discharge
charged
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JP17885697A
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Shota Oba
正太 大場
Akihiko Noda
明彦 野田
Jun Abe
純 安部
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯電電極を被帯電物と近接・対向して支持す
る帯電装置において、被帯電物の帯電量が軸方向の両端
部付近で低下するのを防止し、均一かつ安定した電位を
得る。 【解決手段】 基体21a上の被帯電物21bと対向す
る位置に、基体21aとの対向部に放電を生じさせる放
電電極22と、放電電極22表面に絶縁性層23を介し
て積層される電離域制御電極24とを設ける。放電電極
22の背面側には給電電極25を備えており、放電電極
22の軸方向における両端部分12bの体積抵抗率が、
中央部分22aの体積抵抗率よりも低くなるように設定
する。これにより、放電の電離域が放電電極22と電離
域制御電極24との間に制限され、被帯電物21bに逆
極性のイオンが付着するのが防止されるとともに、軸方
向における両端部付近の被帯電物21bの帯電量が低下
するのが防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
ー等の電子写真式の画像形成装置において用いられ、基
体上にある被帯電物を帯電させる帯電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機やプリンターなどの画像形成装置
では、潜像担持体である感光体表面を帯電装置により帯
電させ、像光の照射により表面に静電潜像を形成し、現
像剤の付着によりこの静電潜像を可視化する。そして、
潜像担持体上に形成されたトナー像を記録用紙に転写し
て、トナー像を記録用紙上に定着させて記録画像とす
る。このような画像形成装置では、潜像担持体を帯電さ
せる部分や、潜像担持体上のトナー像を転写する部分
に、帯電装置としてコロナ放電の原理を利用したスコロ
トロンやコロトロン、微小ギャップ放電を利用したBC
R、BTRなどが用いられている。また、潜像担持体上
の静電潜像を可視化する現像装置においては、非磁性一
成分現像方式におけるゴーストや地かぶりを防止する手
段として、従来ブレードによる摩擦帯電によりトナーを
帯電していたのに対し、最近ではスコロトロンなどによ
りトナーに直接電荷を付与する方式が見出されている。
【0003】コロトロンは、シールド内にワイヤーを張
架したものであり、該ワイヤーに高電圧を印加してコロ
ナ放電を発生させ、被帯電物に電荷を付与するものであ
る。またスコロトロンは、ワイヤーと被帯電物との間に
グリッド電極を備えており、ワイヤーに高電圧を印加す
るとともにグリッド電極に所定の電圧を印加し、潜像担
持体との間でコロナ放電を発生させて、所定の電荷を付
与するものである。しかし、スコロトロンは、ワイヤー
とグリッド電極との距離が火花放電を防ぐなどの理由に
より広くなっており、装置の大型化が避けられないとい
う欠点がある。また、スコロトロン、コロトロンとも
に、ワイヤーに絶対値で約−5kVの高電圧を印加する
必要があり、消費電力が大きくなるという欠点がある。
【0004】一方、BCR、BTRなどに代表される帯
電装置は、例えば、図14に示すように、基体上の被帯
電物と接触又は近接して配置される電荷付与部材204
を備えており、電源(図示せず)から電荷付与部材に電
圧を印加して基体との間隙内で放電を発生させ、その放
電現象で発生したイオン又は電子を被帯電物に付着させ
て帯電を行うものである。このような帯電装置は、基体
上の被帯電物に近接又は接触させることが可能であり、
スコロトロンやコロトロンに比べて装置を小型化するこ
とができるとともに、電荷付与部材に比較的低い電圧を
印加することで帯電が可能であるという利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記電
荷付与部材を備える帯電装置では以下に示すような問題
点がある。上記帯電装置を、例えば現像装置内で現像剤
担持体上のトナーを帯電するために使用した場合、電荷
付与部材204に放電開始電圧以上の電圧を印加する
と、図14に示すように、電荷与部材204と現像剤担
持体202との間に放電に伴う電離により電子なだれ現
象が発生し、その結果、放電領域に相反する極性のプラ
スイオンと電子又はマイナスイオンが発生する。
【0006】従って、トナーを所望の極性(本例ではマ
イナス)に帯電するため電子又はマイナスイオンのいず
れかをトナーに付着させようとしても、放電領域は電離
現象で発生したプラスイオンと電子又はマイナスイオン
で満たされているため、電離域に満たされたプラスイオ
ンと電子又はマイナスイオンの両方がトナーに付与され
てしまう。その結果、放電により帯電されたトナーは所
望の極性に揃わず、逆極性トナーが発生してしまう。こ
のような逆極性のトナーが現像剤担持体の回転により現
像領域に搬送されると、現像されたトナー像に地かぶり
などの画質劣化が発生し、良好な画像を得ることができ
ない。また、逆極性のトナーが現像剤担持体上から飛散
し、機内のトナー汚染を招くという問題もある。
【0007】また、トナーを帯電させる場合に限らず、
潜像担持体を帯電させる部分や、潜像担持体上のトナー
像を記録用紙に転写する部分に、上記帯電装置を使用す
る場合でも、同様に相反する極性のイオン又は電子が発
生し、潜像担持体や記録用紙を所望の極性に安定して帯
電させることができないという問題がある。
【0008】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的は、潜像担持体、トナー、
又は記録用紙などのような被帯電物を、ほぼ均一な極性
に安定して帯電させることができる帯電装置を提供する
ことである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明に係る帯電装置は、 基体
上にある被帯電物に近接して配置され、前記基体との間
に電圧が印加される放電電極と、 この放電電極と前記
基体との間に形成される電界内に配置され、前記放電電
極の電位と前記基体の電位との間の電位が印加されるこ
とによって前記電界内の電離域を制限する電離域制御電
極とを有し、 前記放電電極の軸方向における両端部の
該放電電極と前記電離域制御電極間には中央部分に比
べ、絶対値が大きい電界が生じるように設定されている
ものとする。
【0010】上記帯電装置では、放電電極と電離域制御
部材との間には放電開始電圧以上の電圧を印加し、電離
域制御部材と導電性の基体との間には放電を生じないよ
うな電圧を印加して、帯電したい極性のイオン又は電子
が導電性基体側へ移動するような電界を形成する。
【0011】このような帯電装置では、放電電極と電離
域制御部材との間に放電開始電圧以上の電圧を印加する
ことで強い電界が形成され、両者間で放電が発生する。
この放電により電離現象が生じ、電子なだれ現象により
プラスイオンと電子およびマイナスイオンが発生する。
このとき、電離域は放電電極と電離域制御部材との間に
限定され、電離域制御部材と導電性基体との間隙内の被
帯電物が存在している領域では電離が生じない。
【0012】上記帯電装置を、例えば、現像装置内で現
像剤担持体上のトナーを帯電するために用いる場合、帯
電装置が対向する基体が現像剤担持体で、被帯電物がこ
の現像剤担持体上に担持されるトナーとなる。この場
合、電離域は放電電極と電離域制御部材との間に限定さ
れるため、現像剤担持体上に形成されたトナー層の厚さ
の範囲内では、プラスイオンとマイナスイオンとの双方
が生成されるという状態は生じない。つまり、電離域制
御部材と現像剤担持体との間に形成される電界は、放電
を生じない程度となっており、この電界の作用によっ
て、放電電極と電離域制御部材との間に発生したプラス
イオン又はマイナスイオン等のいずれか一方が現像剤担
持体側に誘導され、現像剤担持体上に形成されたトナー
層に付与される。これにより、トナーが所望の極性に安
定して帯電され、逆極性のトナーの発生が防止される。
【0013】また、被帯電物が、トナーに限らず、潜像
担持体(感光体ドラム)や転写部分での記録用紙である
場合にも、同様に一方の極性のイオン又は電子のみが被
帯電物側に誘導されるので、被帯電物を所望の極性の安
定して帯電させることができる。
【0014】一方、上記のような帯電装置では、図12
に示すように、被帯電物が例えば潜像担持体(感光体ド
ラム)101である場合、放電電極102および電離域
制御部材104が被帯電物と同程度の大きさ(軸方向長
さ)であると、軸方向の中央部分は放電の重なりが多
く、両端部になるにつれて放電の重なりが小さくなって
いることがわかる。このような現象により、被帯電物の
帯電量を中央部分と端部とで比較すると、中央部分では
大きく、端部では小さくなることが懸念される。
【0015】これを防止する手段として、帯電装置を放
電電極102aおよび電離域制御部材104aのよう
に、被帯電物よりも軸方向に長くすることが考えられ
る。しかしながら、帯電装置が大きくなると、製造コス
トの上昇や、装置全体が大型化するといった問題が発生
する。
【0016】そこで、請求項1に記載の発明に係る帯電
装置では、放電電極の軸方向における両端部の放電電極
と電離域制御電極間の電界の絶対値を、中央部分に比べ
大きく設定するものとする。すなわち、図13に示すよ
うに、放電電極と電離域制御部材間の電界(E1 で示す
部分の電界)に関し、軸方向両端部を中央部分と比べて
強くすることで、両端部で多くの電荷を発生させること
ができ、両端部付近の被帯電物の帯電量が低下するのを
防止することができる。このため、軸方向でほぼ均一な
帯電を行うことが可能となる。
【0017】上記のように両端部の放電電極と電離域制
御電極間の電界の絶対値を、中央部分に比べ大きくする
ための手段として、例えば、請求項3に記載される発明
に係る帯電装置では、前記放電電極の軸方向における両
端部の抵抗値を、中央部分に比べて低く設定するものと
する。
【0018】また、請求項4に記載の発明に係る帯電装
置は、放電電極の裏面から給電を行なう給電部材を備
え、放電電極の軸方向における両端部で、該放電電極の
厚みが中央部分に比べて薄くなっているものとする。
【0019】請求項5に記載の発明に係る帯電装置は、
前記放電電極の面方向より給電を行なう給電部材を備
え、放電電極の軸方向における両端部で、給電電極と放
電電極の放電面との距離が中央部分に比べて小さくなっ
ているものとする。
【0020】請求項6に記載の発明に係る帯電装置は、
前記電離域制御電極が多数の小孔を有する板状部材から
なり、該電離域制御電極の軸方向における両端部の孔径
が、中央部分と比べて小さくなっているものとする。
【0021】請求項7に記載の発明に係る帯電装置は、
前記電離域制御電極がスリットを有する板状部材からな
り、該電離域制御電極の軸方向における両端部のスリッ
ト幅が、中心部分と比べて小さくなっているものとす
る。
【0022】請求項8に記載の発明に係る帯電装置は、
前記放電電極の軸方向における両端部で、前記放電電極
と前記電離域制御電極との間隔が中央部分に比べ短くな
っているものとする。
【0023】以上のような構成の帯電装置によって、軸
方向における両端部の放電電極と電離域制御部材間の電
界を、中央部分と比べて強くすることができ、両端部付
近の放電電極と電離域制御電極との間で多くの電荷を発
生させることができる。
【0024】請求項2に記載の発明に係る帯電装置は、
基体上にある被帯電物に近接して配置され、前記基体
との間に電圧が印加される放電電極と、 この放電電極
と前記基体との間に形成される電界内に配置され、前記
放電電極の電位と前記基体の電位との間の電位が印加さ
れることによって前記電界内の電離域を制限する電離域
制御電極とを有し、 前記放電電極の軸方向における両
端部の前記電離域制御電極と前記基体間には中央部分に
比べ、絶対値が大きい電界が生じるように設定されてい
るものとする。
【0025】このような帯電装置では、図13に示すよ
うに、電離域制御部材と基体間の電界(E2 で示す部分
の電界)に関し、軸方向両端部を中央部分と比べて強く
することにより、両端部で多くの電荷を基体側に誘導す
ることができる。これにより、両端部付近で被帯電物の
帯電量が低下するのを防止することができ、軸方向にほ
ぼ均一な帯電を行うことが可能となる。
【0026】上記のように、軸方向両端部で電離域制御
電極と基体間の電界の絶対値を、中央部分に比べ大きく
するための手段として、例えば、請求項9に記載される
発明に係る帯電装置では、前記電離域制御電極が被帯電
物に対して非接触に支持され、軸方向における両端部
で、前記電離域制御電極と被帯電物との距離が中央部分
に比べ短くなっているものとする。
【0027】請求項10に記載の発明に係る帯電装置で
は、前記電離域制御電極が被帯電物に対して非接触に支
持され、前記電離域制御電極の軸方向における両端部
で、前記基体との電位差が中央部分より大きくなるよう
に該電離域制御電極の印加電圧が設定されているものと
する。
【0028】以上のような構成により、軸方向両端部の
電離域制御部材と基体間の電界を、中央部分と比べて強
くすることができ、両端部でより多くの電荷を基体側に
誘導することができる。
【0029】一方、本願発明に係る帯電装置では、被帯
電物の均一帯電のみならず、応用として、軸方向におけ
る両端部付近で被帯電物の帯電量のみを高くすることも
可能である。例えば、現像剤担持体上のトナーに対し帯
電を行う場合、両端部分付近の電界を強くすることによ
って、現像剤担持体の両端の画像に寄与しない部分の帯
電量を特に大きくすることができる。すなわち、軸方向
における両端部付近のトナーの帯電量が高くなることに
よって、トナーの現像剤担持体への付着力が大きくな
り、トナーが外部へ漏れ出すのを防止することが可能と
なる。
【0030】以上のような構成の帯電装置において、放
電電極と電離域制御電極とはいずれも導電性材料又は半
導電性材料を用いて形成することができるが、持続的な
放電を発生させるために、いずれか一方は半導電性材料
で形成することが望ましい。ここで、半導電性材料とは
体積抵抗が103 Ω・cm〜1011Ω・cm程度のもの
である。
【0031】電離域制御電極の形状は被帯電物をほぼ均
一に帯電させることができるものであれば適宜に設定す
ることが可能であり、例えば、放電電極上に絶縁性層を
介して積層された多数の小孔を有する導電性層又は半導
電性層とすることができる。また、導電性材料又は半導
電性材料からなる網状部材や、多数の小孔を有する導電
性又は半導電性の薄板状部材とすることができる。この
電離域制御電極は放電電極と微小間隙をおいて支持され
てもよいし、一部が接触するように支持されるものでも
よい。また、放電電極と電離域制御電極との間に、絶縁
材料からなり、多数の小さな開口を有する薄い網状部材
又は板状部材を介挿してもよい。
【0032】また、以上の説明では、上記請求項1から
請求項10までに記載の帯電装置が現像剤担持体上のト
ナーを帯電するために用いられた場合の作用について詳
述したが、上記帯電装置は他の用途に用いることもでき
る。例えば、感光体ドラム等の潜像担持体を一様に帯電
するために用いることができ、この場合には、被帯電物
は感光体層であり、基体はこの感光体層を支持する導電
性の基部である。さらに、潜像担持体上に形成されたト
ナー像を記録用紙に転写する転写用帯電装置として用い
ることも可能であり、この場合には、被帯電物は記録用
紙であり、基体は潜像担持体内に支持される導電性の基
部である。
【0033】なお、上記帯電装置は、放電電極と基体上
の被帯電物との間に電離域制御電極を配置することで、
イオン等を発生する電離領域を放電電極側に制限するも
のであるが、従来の帯電装置として使われるスコロトロ
ンも、本願発明と似た構成を取る。すなわち、スコロト
ロンでは、放電ワイヤーは本発明の放電電極であり、被
帯電物は感光体や現像剤担持体であり、また放電ワイヤ
ーと被帯電物との間に配設されるグリッド電極は本願発
明の電離域制御電極に相当すると考えることもできる。
しかしながら、スコロトロンでは、放電ワイヤーの直径
が30〜100μmと小さいため、電界の強さが放電を
開始する値より大きくなって電離が生じるのは、ワイヤ
ーの近傍に限られており、電離域制御電極がなくても、
放電ワイヤーを囲むシールド電極付近および被帯電物の
近傍ではイオン又は電子が移動するのみである。つま
り、グリッド電極は、帯電しようとする極性のイオン又
は電子の移動を制限して被帯電物の帯電電位が一定にな
る働きをしており、放電による電離領域を制御する働き
はない。これに対して本願発明は、2つの微小な電極間
における電界を電離領域と電子やイオンの移動領域とに
分離する働きを有しており、被帯電物の付近で逆極性の
イオンが多量に発生するのを制限するもので、機能が従
来のスコロトロンと全く異なっている。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて説明する。図1は、請求項1から請求項10ま
でに記載の発明の一実施形態である帯電装置が用いられ
る画像形成装置を示す概略構成図である。この画像形成
装置は、一様帯電後に像光を照射することによって表面
に静電潜像が形成される潜像担持体1を備えており、そ
の周囲に帯電手段として、潜像担持体1の表面を一様に
帯電する帯電装置2aと、潜像担持体1上に形成された
トナー像を記録用紙に転写する転写用帯電装置2bとを
有している。また、潜像担持体1の回転方向における帯
電装置2aの下流側には、一様帯電された潜像担持体1
に像光を照射して静電潜像を形成する像書き込み装置3
と、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの
現像剤を収容し、潜像担持体1上の静電潜像を各色に対
応した現像剤により可視化する4台の現像装置4a,4
b,4c,4dとを有している。さらに、トナー像の転
写後に潜像担持体1上に残留するトナーを除去する清掃
部材5と、記録用紙上に転写されたトナー像を定着する
定着装置6とを有している。
【0035】上記現像装置4a,4b,4c,4dは、
それぞれ、表面にトナー層を形成しながら搬送する現像
剤担持体11を備えており、現像剤担持体11と対向す
る位置には、帯電手段として、現像剤担持体11上に薄
層化されたトナーを帯電する帯電装置2cが備えられて
いる。さらに、現像装置内には、現像剤担持体11に現
像剤を供給するパドル12と、現像剤担持体11上に供
給された現像剤を薄層化する現像剤規制部材13とを備
えている。
【0036】図1に示すような画像形成装置において、
帯電装置2aおよび転写用帯電装置2bが設けられた部
分には従来から帯電装置が配置されているが、本願発明
の帯電装置2a,2bは後に詳述するが、従来の帯電装
置とは異なるメカニズムにより被帯電物の帯電を行うも
のである。現像装置4内に設けられた帯電装置2cに関
しては、従来の現像装置にはほとんど用いられておら
ず、従来のブレードによる摩擦帯電に変えて、本帯電装
置2cによりトナーの帯電を行うものである。
【0037】図2は、上記画像形成装置に用いられる帯
電装置であって、請求項1又は請求項3に記載の発明の
一実施形態である帯電装置を示す概略構成図である。図
2に示す帯電装置20は、上記帯電装置2a、転写用帯
電装置2b、及び現像装置4内の帯電装置2cの全てに
適用されるものであるが、本実施形態では基体上の被帯
電物を帯電するものとして説明する。
【0038】この帯電装置20は、図2に示すように、
導電性の基体21a上の被帯電物21bと対向する位置
に配設されており、導電性の基体21aとの対向部に放
電を生じさせる放電電極22と、この放電電極22の表
面に絶縁性層23を介して積層された導電性の層からな
る電離域制御電極24と、放電電極22の背面側に装着
された導電性の給電電極25とを備えている。さらに帯
電装置20には、基体21aと放電電極22との間にト
ナー帯電用の電圧を印加するトナー帯電用電源26と、
電離域制御電極24に電離領域を制限するための電圧を
印加する帯電制御用電源27とを備えている。
【0039】上記帯電装置20は、両端部に設けられた
トラッキング部材(図示せず)によって、電離域制御電
極24が基体21aと間隔をおいて対向するように支持
されている。
【0040】上記放電電極22は、シリコーンゴム中に
導電粉を混合した半導電性部材からなり、軸方向におけ
る両端部分12bの体積抵抗率が、中央部分22aの体
積抵抗率よりも低くなるように設定されている。この体
積抵抗率は105 Ω・cm〜1010Ω・cm程度、好ま
しくは107 Ω・cm〜108 Ω・cm程度が適してお
り、本実施形態では、両端部分22bの体積抵抗率が1
7.5 Ω・cm、中央部分22aの体積抵抗率が108
Ω・cmに設定されている。
【0041】上記電離域制御電極24は、放電電極22
と基体21aとが対向する放電領域に設けられており、
基体21aとの対向領域に多数の小孔24aを備えてい
る。この多数の小孔24aを有する導電性層は無電解メ
ッキやレーザー加工などの方法により形成したものであ
り、本実施形態では、小孔の最大寸法が約80μm、電
極部分となる小孔間の幅が約30μm程度となってい
る。
【0042】上記帯電装置20では、基体21a上の被
帯電物21bを帯電するために、放電電極22と電離域
制御電極24との間には放電を開始するように電界を形
成し、電離域制御電極24と基体21aとの間には放電
を生じない程度に勾配の小さい電界であって、一方の極
性のイオン又は電子を基体21a側に引き付ける方向の
電界を形成する。例えば、被帯電物21bが潜像担持体
(感光体)であり、表面電位を−350Vに帯電する必
要がある場合、放電電極22と電離域制御電極24との
電位の関係は、以下の関係に保つとよい。 (放電電極電位)−(電離域制御電極電位)=−180
0V
【0043】また、電離域制御電極24と基体21aと
の電位の関係は、以下の関係に保つとよい。 (電離域制御電極電位)−(基体電位)=−350V
【0044】なお、これらの部材の電位は放電電極22
と基体21aとの間隔、電離域制御電極24の構造・厚
さなどによって適宜に決定されるものである。また、放
電電極22、電離域制御電極24、および基体21aが
それぞれ間隙をおいて設けられるときには、これらの間
隙の大きさも考慮して定められる。
【0045】また、被帯電物が潜像担持体(感光体)な
ど、基体上に均一に形成されている絶縁体である場合
は、被帯電物の帯電電位は電離域制御電極と基体との電
位差によって決定することができる。また、被帯電物が
現像剤担持体11上のトナーや記録用紙である場合は、
被帯電物の帯電量は、トナー層の厚さ、トナー濃度、記
録用紙の厚さなど、被帯電物の状況に応じて電離域制御
電極と基体との電位差を決定することでコントロールす
ることが可能である。
【0046】なお、上記図1に示す画像形成装置では、
被帯電物である潜像担持体1として、セレン系感光体や
有機感光体が用いられている。また、上記現像装置4内
の被帯電物である現像剤は一成分系のトナーであり、ス
チレン樹脂、アクリル樹脂、もしくはポリエステル樹脂
等の各種熱可塑性樹脂中に顔料や含金属アゾ染料等の極
性制御剤を分散し、粉砕、分級により2〜20μm(平
均粒径7μm)の大きさにしたものである。また電荷制
御剤が添加され、負極性の電荷が付与されている。電荷
制御剤としては、疎水化処理したシリカ、アルミナ、チ
タン等の0.1μm以下の微粒子が用いられるが、疎水
化シリカが最も望ましい。またトナーの流動性助剤が外
添されている。
【0047】次に、上記帯電装置20の帯電プロセスに
ついて説明する。上記帯電装置20では、放電電極22
と電離域制御電極24との間、及び電離域制御電極24
と基体21aとの間に前述のような電位差の電位が印加
されており、これらが対向する領域に電界が形成され
る。
【0048】このような電界内で、基体21a上の被帯
電物21bが帯電される状態を図3及び図4を用いて説
明する。ここで、図3は、基体21aが現像剤担持体
で、被帯電物21bがトナーである場合に、帯電装置2
0と対向する部分を示す拡大図であり、模式的にプラス
電荷、マイナス電荷、トナーなどを描いている。また図
4(a)は、基体21aと帯電装置20との対向部分に
おける電位分布を示す図である。
【0049】放電電極22と基体21aとの間の電離域
制御電極24に電圧が印加されると、図4(a)に示す
ように、電離域制御電極24の小孔24aの位置に対応
して電界が歪み、不均一な電界が形成される。
【0050】図4(b)は、図4(a)中の直線A−
A′に沿った電位変化を示したものであり、これにPa
schenの放電開始電界の勾配Bを重ねると、接点C
より電界が大きい放電電極22の側のみが放電可能であ
り、基体21aの側の電界は放電開始電界より小さいた
め電離しない。従って、図3に示すように放電電極22
の付近では放電に伴う電離によりマイナスイオン又は電
子の他にプラスイオンが発生するが、基体21aの近傍
では電離が発生せず、電離域制御電極24と基体21a
との間の電界作用によりマイナスイオン又は電子が基体
21aに引き付けられる。そして、この電荷が基体21
a上の被帯電物21b(図3ではトナー)に付着して帯
電される。従って、電離にともなって発生するプラスイ
オンは放電電極22の側でのみ存在し、放電電極22へ
吸着されるが、基体21a上のトナーに付着することは
ない。このため、逆極性のトナーの発生が防止され、負
極性にのみトナーを帯電させることが可能となる。
【0051】以上のように、放電電極22と基体21a
との間に電離域制御電極24を配設する構成により、電
離領域が被帯電物21bから離れた場所に限定され、一
方の極性の電荷のみを被帯電物に誘導することが可能と
なる。これにより、被帯電物21bを所望の極性の電位
に帯電させることができる。
【0052】さらに、上記帯電装置20では、図2に示
すように、放電電極22の軸方向における両端部分22
bの体積抵抗率が、中央部分22aの体積抵抗率よりも
低く設定されているので、両端部分22bにおける放電
電極と電離域制御電極間の電界の絶対値を、中央部分2
2aに比べて大きくすることができる。このため、軸方
向における両端部分22b付近で多くの電荷を発生させ
ることが可能となり、両端部付近の被帯電物の帯電量が
低くなることを防止してほぼ均一な電位に帯電させるこ
とができる。
【0053】図5は、請求項1又は請求項4に記載の発
明の一実施形態である帯電装置を示す概略構成図であ
る。この帯電装置30は、図2に示す帯電装置20で用
いられる放電電極22に代えて、軸方向における体積抵
抗率がほぼ均一で、両端部分32bの厚みが中央部分3
2aの厚みに比べて薄く形成されている放電電極32を
備えている。
【0054】この放電電極32の放電面32cと電離域
制御電極34との間隔は、軸方向においてほぼ等しく設
定されており、両端部分32bと中央部分32aの厚み
を変えることによって、放電電極32の裏面に配置され
た給電電極35と放電面32cとの距離を、中央部分3
2aで大きく、両端部分32bで小さくなるようにして
いる。また、放電電極32の体積抵抗率は約108 Ω・
cmに設定されている。なお、この帯電装置30の他の
構成は図2に示す帯電装置と同じである。
【0055】このような帯電装置30では、放電電極3
2と電離域制御電極34との間の電界により放電現象が
生じ、プラスイオンとマイナスイオン又は電子が発生す
るとともに、電離域制御電極34と基体31aとの間の
電界により一方の極性のイオン又は電子が基体31aに
引き付けられる。これにより、基体31a上の被帯電物
31bに電荷が付与され、ほぼ均一な極性に帯電され
る。
【0056】また、軸方向の両端部分32bにおける給
電電極35と放電面32cとの距離が、中央部分32a
に比べて小さくなるように設定されているので、放電電
極32と電離域制御電極34間の電界の絶対値を、中央
部分32aよりも両端部分32b付近で大きくすること
ができる。このため、両端部分32b付近の放電電極3
2と電離域制御電極34との間に多くの電荷を発生させ
ることが可能となり、両端部付近の被帯電物31bの帯
電量が低くなることを防止してほぼ均一な電位に帯電さ
せることができる。
【0057】図6は、請求項1又は請求項5に記載の発
明の一実施形態である帯電装置を示す概略構成図であ
り、図6(a)は帯電装置の斜視図、図6(b)は帯電
装置を基体との対向部の側から見た構成図である。この
帯電装置40は、放電電極42の下方部に、該放電電極
42の面方向より給電を行う給電電極45を備えてお
り、この給電電極45と間隔をおいた位置に、放電電極
42の表面に絶縁性部材43を介して電離域制御電極4
4が積層された構造となっている。このとき、図6
(b)に示すように、放電電極42に積層された給電電
極45と電離域制御電極44との間隔は、放電電極42
の軸方向における中央部分42aよりも両端部分42b
で小さくなるように設定されている。また、放電電極4
2の体積抵抗率は軸方向においてほぼ均一となってお
り、約108 Ω・cmに設定されている。なお、この帯
電装置40の他の構成は図2に示す帯電装置20とほぼ
同じである。
【0058】このような帯電装置では、給電電極45か
ら放電電極42に給電が行われることによって、放電電
極42と電離域制御電極44との間に放電現象により電
離が発生するが、電離域制御電極44と基体41aとの
間の電界の作用により一方の極性のイオン又は電子のみ
が基体41aに引き付けられる。このため、基体41a
上の被帯電物41bをほぼ均一な極性に帯電することが
できる。
【0059】また、放電電極42の軸方向における両端
部分42bの給電電極45と電離域制御電極44との間
隔が、中央部分42aに比べて小さくなるように設定さ
れているので、放電電極42と電離域制御電極44との
間に形成される電界の絶対値を、中央部分42aに比べ
て両端部分42bで大きくすることができる。このた
め、軸方向における両端部分42b付近で多くの電荷を
発生させることができ、被帯電物42bの帯電量を軸方
向においてほぼ均一にすることができる。
【0060】図7は、請求項1又は請求項6に記載の発
明の一実施形態である帯電装置を示す概略構成図であ
り、図7(a)は帯電装置の断面図、図7(b)は電離
域制御電極を示す構成図、図7(c)及び図7(d)は
電離域制御電極を示す部分拡大図である。この帯電装置
50は、放電電極52の体積抵抗率が軸方向においてほ
ぼ均一に設定されており、図7(a)及び図7(b)に
示すように該放電電極52と基体51aとの対向位置
に、多数の小孔を有する導電性の薄板状部材からなる電
離域制御電極54を備えている。この電離域制御電極5
4は、両端部に設けられたトラッキング部材58により
放電電極52と微小間隙をおいて配置されるとともに、
基体51aと近接・対向するように支持されている。ま
た、放電電極52の背面には給電電極55が設けられて
いる。
【0061】上記電離域制御電極54は、図7(c)及
び図7(d)に示すような多数の円形の小孔59を備え
ており、図7(c)に示すような軸方向における両端部
54b付近の孔径が、図7(d)に示すような中央部5
4a付近の孔径に比べて小さくなるように設定されてい
る。この小孔59はフォトエッチングエレクトロフォー
ミング、レーザー加工などにより形成されたものであ
る。なお、この帯電装置の他の構成は図2に示す帯電装
置20と同じである。
【0062】このような帯電装置50では、放電電極5
2と電離域制御電極54との間に放電現象により電離が
発生するが、電離域制御電極54と基体51aとの間の
電界の作用により一方の極性のイオン又は電子が基体5
1aに引き付けられる。このため、基体51a上の被帯
電物51bをほぼ均一な極性に帯電することができる。
【0063】また、電離域制御電極54の小孔59の孔
径が、軸方向における中央部54a付近では大きく、両
端部54b付近では小さく設定されているので、両端部
54b付近の放電電極52と電離域制御電極54との間
には、中央部54b付近に比べて絶対値の大きい電界が
形成される。このため、軸方向における両端部54b付
近の放電電極52と電離域制御電極54との間で多くの
電荷を発生させることが可能となり、両端部付近の被帯
電物51bの帯電量が低くなることを防止してほぼ均一
な帯電を行うことができる。
【0064】図8は、請求項1又は請求項7に記載の発
明の一実施形態である帯電装置を示す概略構成図であ
り、図8(a)は帯電装置の断面図、図8(b)は電離
域制御電極を示す構成図、図8(c)及び図8(d)は
電離域制御電極を示す部分拡大図である。この帯電装置
60は、図7に示す帯電装置50とほぼ同様の構成であ
るが、電離域制御電極64の小孔の形状が異なるもので
あり、図8(b)等に示すように、軸方向に多数のスリ
ット69が形成されている。このスリット69の幅は、
図8(c)に示すように軸方向における中央部64a付
近では大きく、図8(d)に示すように両端部64b付
近では小さくなるように形成されている。なお、この帯
電装置の他の構成は図7に示す帯電装置50と同じであ
る。
【0065】このような帯電装置60では、放電電極6
2と電離域制御電極64との間に放電現象により電離が
生じるが、電離域制御電極64と基体61aとの間の電
界の作用により一方の極性のイオン又は電子のみが基体
61aに引き付けられる。このため、基体61a上の被
帯電物61bをほぼ均一な極性に帯電することができ
る。
【0066】また、電離域制御電極64のスリット69
の幅が、軸方向における中央部64a付近では大きく、
両端部64b付近では小さく設定されているので、両端
部64b付近の放電電極62と電離域制御電極64との
間には、中央部64b付近に比べて絶対値の大きい電界
が形成される。このため、軸方向における両端部付近で
多くの電荷を発生させることが可能となり、両端部付近
の被帯電物61bの帯電量が低くなることを防止してほ
ぼ均一な帯電を行うことができる。
【0067】図9は、請求項1又は請求項8に記載の発
明の一実施形態である帯電装置を示す概略構成図であ
る。この帯電装置70は、図2に示す帯電装置20と同
様に、放電電極72の表面に絶縁性部材73を介して電
離域制御電極74が積層された構造であるが、絶縁性部
材73の厚さが異なっている。絶縁性部材73は、図9
に示すように、軸方向の中央部73a付近では厚く、両
端部73b付近では薄くなるように形成されている。一
方、放電電極72の厚みは軸方向においてほぼ均一で、
体積抵抗率もほぼ均一であり、電離域制御電極74の厚
みも軸方向においてほぼ均一に設定されている。なお、
この帯電装置の他の構成は図2に示す帯電装置20と同
じである。
【0068】このような帯電装置70でも同様に、放電
電極72と電離域制御電極74との間の放電現象により
電離が発生するが、電離域制御電極74と基体71aと
の間の電界の作用により一方の極性のイオン又は電子の
みが基体71aに引き付けられ、基体71a上の被帯電
物71bがほぼ均一な極性に帯電される。
【0069】また、絶縁性部材73の厚みが中央部73
a付近では厚く、両端部73b付近では薄く設定されて
おり、軸方向の両端部における放電電極72と電離域制
御電極74との距離が、中央部付近に比べて短くなる。
このため、軸方向の両端部付近では、放電電極72と電
離域制御電極74との間に、中央部付近に比べて絶対値
の大きい電界が形成され、両端部付近で多くの電荷を発
生させることが可能となる。これにより、軸方向におけ
る両端部付近の被帯電物71bの帯電量が低くなるのを
防止でき、ほぼ均一な帯電量を得ることができる。
【0070】図10は、請求項2又は請求項9に記載の
発明の一実施形態である帯電装置を示す概略構成図であ
る。この帯電装置80は、図2に示す帯電装置20と同
様に、放電電極82の表面に絶縁性部材83を介して電
離域制御電極84が積層された構造であるが、軸方向両
端部付近の放電電極82の厚みを大きくすることによっ
て、電離域制御電極84と基体81aとの距離が、軸方
向における中央部88a付近では長く、両端部88b付
近では短くなるように形成されている。一方、放電電極
82と電離域制御電極84との間隔は、軸方向において
ほぼ等しく設定されている。
【0071】上記放電電極82及び電離域制御電極84
は、スクリーン印刷によって形成されたものである。放
電電極82の厚みを軸方向における両端部付近で大きく
するためには、例えばスクリーン印刷を2回行うことに
より、所望の厚みを得ることができる。また、かかる方
法では電極の位置決めが容易であるという利点もある。
なお、この帯電装置の他の構成は図2に示す帯電装置2
0と同じである。
【0072】このような帯電装置80でも同様に、放電
電極82と電離域制御電極84との間の放電現象により
電離が発生するが、電離域制御電極84と基体81aと
の間の電界の作用により一方の極性のイオン又は電子の
みが基体81aに引き付けられ、基体81a上の被帯電
物81bがほぼ均一な極性に帯電される。
【0073】また、電離域制御電極84と基体81aと
の距離が、軸方向の中央部88a付近に比べて両端部8
8b付近で短くなるように設定されており、両端部付近
の電離域制御電極84と基体81aとの間に、中央部付
近に比べて絶対値が大きい電界が形成される。このた
め、軸方向における両端部88b付近で、より多くの電
荷を基体81b側に誘導することが可能となり、両端部
付近の被帯電物81bの帯電量が低くなることを防止し
て、ほぼ均一な帯電量を得ることができる。
【0074】図11は、請求項2又は請求項10に記載
の発明の一実施形態である帯電装置を示す概略構成図で
ある。この帯電装置90は、図2に示す帯電装置20と
同様に、放電電極92の表面に絶縁性部材93を介して
電離域制御電極94が積層された構造であるが、電離域
制御電極94の軸方向における両端部付近とその他の部
分とが異なる電源98a,98bに接続されており、両
端部付近には電源98bから高い電圧が印加され、その
他の部分には電源98aから低い電圧が印加されるよう
に設定されている。また、放電電極92には電源97が
接続され、導電性の基体91aには電源99が接続され
ており、それぞれ所定の電位差の電圧が印加されるよう
になっている。なお、電離域制御電極94および放電電
極92の厚みや体積抵抗率は軸方向においてほぼ均一に
設定されている。
【0075】本実施形態の帯電装置は、放電電極92と
してゴム中に導電粉を分散させたもの(体積抵抗率10
8 Ω・m)を、絶縁性部材93としてポリイミドを、電
離域制御電極94としてステンレスを用い、これらを一
体成形したものである。なお、この帯電装置の他の構成
は図2に示す帯電装置20と同じである。
【0076】このような帯電装置90では、放電電極9
2と電離域制御電極94との間の放電現象により電離が
発生するが、電離域制御電極94と基体91aとの間の
電界の作用により一方の極性のイオン又は電子のみが基
体91aに引き付けられ、基体91a上の被帯電物91
bがほぼ均一な極性に帯電される。
【0077】また、電離域制御電極94の両端部付近
に、中央部付近に比べて低い電圧が印加されているの
で、両端部付近における電離域制御電極94と基体91
aとの間には、中央部付近に比べて絶対値の大きい電界
が形成される。
【0078】このため、軸方向における両端部付近の電
離域制御電極94と基体91aとの間で、より多くの電
荷を基体91aの側に誘導することが可能となり、両端
部付近の被帯電物91bの帯電量が低くなることを防止
して、軸方向でほぼ均一な帯電量を得ることができる。
【0079】以上の実施形態に示した帯電装置では、均
一帯電にのみ触れているが、応用として所望の部分の帯
電量のみを高くするような帯電装置を実現することも可
能である。一例として、図1に示す画像形成装置内で、
現像剤担持体11上のトナーに対し帯電を行う帯電装置
2cでは、現像剤担持体両端の画像に寄与しない部分の
帯電量を特に大きくしておくことにより、両端部付近の
トナーの帯電量を高くすることができる。このような帯
電量の高いトナーは現像剤担持体との付着力が大きいた
め、トナーが外部へ漏れ出すことを防止することがで
き、トナーシールの役目を持たせることができる。
【0080】なお、上述の実施形態に示した帯電装置
は、従来のスコロトロンに似た構成であるが、スコロト
ロンはワイヤーに高圧を印加して放電させているのに対
し、本帯電装置はトナーと対向する部分のみで微小ギャ
ップ放電を起こさせるといった全く違う方法を取ってい
る。さらに、本帯電装置では放電電極に印加する電圧
(本例では約−2.2kV)がスコロトロンのワイヤー
に印加する電圧(通常は約−3.5kV〜−5.0k
V)よりも低いことや、オゾンの発生量が少ないにもか
かわらず放電効率が良いことなどが、従来のスコロトロ
ンと異なる点である。
【0081】
【実施例】本願発明に係る帯電装置の帯電特性を確認す
るために、下記の条件にて帯電電位測定、及びプリント
テストを行った結果について説明する。この実験では、
帯電装置は図2と同じものが用いられている。また、帯
電電位測定に関しては被帯電物を潜像担持体として実験
を行った。また、プリントテストは図1に示す画像形成
装置を用いて以下の条件で実験を行った。
【0082】 像担持体 :φ50mm、負帯電有機感光体 プロセススピード :200mm/sec 電離域制御電極 :厚さ20μmのSUSフィルムに厚さ50μmのポリ イミドが接着された構造であり、そこにφ80μmの 微小開口が開口率80%で存在するもの 放電電極 :ゴム中に導電粉を分散されたもので、ゴム硬度60度 、軸方向の中央部分の体積抵抗率が108 Ω・cm、 軸方向の両端約10%の部分(合計で20%)の体積 抵抗率が107.5 Ω・cm 現像剤担持体 :φ20mm アルミニウム製ロール(表面粗さRa=0.5) 潜像電位 :−100V 背景部電位 :−350V
【0083】上記条件による潜像担持体の帯電電位測定
では、両端部分の電位も中心部分と変わらないことが確
認された。また、プリントテストでは、画質劣化の発生
がなく、維持性に優れていることが確認された。特に、
現像装置中でトナーの帯電に本帯電装置を用いた場合、
従来問題であった、地かぶりや逆極性トナーの発生がな
く、長期にわたり良好な画像が得られることが確認され
た。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように、本願発明に係る帯
電装置では、放電電極と電離域制御電極との間の放電現
象によりプラスイオンとマイナスイオン等の両方が発生
するが、電離域制御電極と導電性の基体との間では電子
なだれ現象は起こらず、電界の作用によってプラスイオ
ン又はマイナスイオン等のいずれか一方が導電性の基体
側に引き付けられるので、基体上の被帯電物をほぼ均一
な極性に帯電することができる。さらに、上記帯電装置
では、軸方向において放電量を変化させることが可能で
あり、特に両端部分の放電量を大きくすることで、帯電
装置の大きさが被帯電物とほぼ同じでも、被帯電物を均
一に帯電することができる。このため、帯電装置の小型
化、しいては帯電装置が用いられる画像形成装置の小型
化に寄与することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の帯電装置が用いられる画像形成装置
を示す概略構成図である。
【図2】請求項1又は請求項3に記載の発明の一実施形
態である帯電装置を示す概略構成図である。
【図3】上記帯電装置において、基体上の被帯電物が帯
電されるメカニズムを示す図である。
【図4】上記帯電装置の放電電極と基体との間の電位分
布を示す図である。
【図5】請求項1又は請求項4に記載の発明の一実施形
態である帯電装置を示す概略構成図である。
【図6】請求項1又は請求項5に記載の発明の一実施形
態である帯電装置を示す概略構成図である。
【図7】請求項1又は請求項6に記載の発明の一実施形
態である帯電装置を示す概略構成図である。
【図8】請求項1又は請求項7に記載の発明の一実施形
態である帯電装置を示す概略構成図である。
【図9】請求項1又は請求項8に記載の発明の一実施形
態である帯電装置を示す概略構成図である。
【図10】請求項2又は請求項9に記載の発明の一実施
形態である帯電装置を示す概略構成図である。
【図11】請求項2又は請求項10に記載の発明の一実
施形態である帯電装置を示す概略構成図である。
【図12】基体と放電電極との間に電離域制御電極を配
置した際の軸方向における両端部付近の放電状態を示す
図である。
【図13】本願発明の帯電装置を用いて形成される電界
の状態を説明する図である。
【図14】従来の帯電装置の問題点であって、現像剤担
持体上のトナーが帯電される状態を示す図である。
【符号の説明】
1 像担持体 2a、2b、2c 帯電装置 3 像書き込み装置 4a、4b、4c、4d 現像装置 5 清掃部材 6 定着装置 11 現像剤担持体 12 パドル 13 現像剤規制部材 20、30、40、50、60、70、80、90
帯電装置 21、31、41、51、61、71、81、91
基体 22、32、42、52、62、72、82、92
放電電極 23、33、43、73、83、93 絶縁性部材 24、34、44、54、64、74、84、94
電離域制御電極 25、35、45、55、65、75、85、95
給電電極 26、97 放電電極用電源 27、98a、98b 電離域制御電極用電源 58、68 トラッキング部材 99 基体用電源

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体上にある被帯電物に近接して配置
    され、前記基体との間に電圧が印加される放電電極と、 この放電電極と前記基体との間に形成される電界内に配
    置され、前記放電電極の電位と前記基体の電位との間の
    電位が印加されることによって前記電界内の電離域を制
    限する電離域制御電極とを有し、 前記放電電極の軸方向における両端部の前記放電電極と
    前記電離域制御電極間には中央部分に比べ、絶対値が大
    きい電界が生じるように設定されていることを特徴とす
    る帯電装置。
  2. 【請求項2】 基体上にある被帯電物に近接して配置
    され、前記基体との間に電圧が印加される放電電極と、 この放電電極と前記基体との間に形成される電界内に配
    置され、前記放電電極の電位と前記基体の電位との間の
    電位が印加されることによって前記電界内の電離域を制
    限する電離域制御電極とを有し、 前記放電電極の軸方向における両端部の前記電離域制御
    電極と前記基体間には中央部分に比べ、絶対値が大きい
    電界が生じるように設定されていることを特徴とする帯
    電装置。
  3. 【請求項3】 前記放電電極の軸方向における両端部
    の抵抗値が、中央部分に比べ低くなっていることを特徴
    とする請求項1に記載の帯電装置。
  4. 【請求項4】 前記放電電極の裏面から給電を行なう
    給電部材を備え、 前記放電電極の軸方向における両端部で、該放電電極の
    厚みが中央部分に比べて薄くなっていることを特徴とす
    る請求項1に記載の帯電装置。
  5. 【請求項5】 前記放電電極の面方向より給電を行な
    う給電部材を備え、 前記放電電極の軸方向における両端部で、前記給電電極
    と前記放電電極の放電面との距離が中央部分に比べて小
    さくなっていることを特徴とする請求項1に記載の帯電
    装置。
  6. 【請求項6】 前記電離域制御電極が多数の小孔を有
    する板状部材からなり、該電離域制御電極の軸方向にお
    ける両端部の孔径が、中央部分と比べて小さくなってい
    ることを特徴とする請求項1に記載の帯電装置。
  7. 【請求項7】 前記電離域制御電極がスリットを有す
    る板状部材からなり、該電離域制御電極の軸方向におけ
    る両端部のスリット幅が、中心部分と比べて小さくなっ
    ていることを特徴とする請求項1に記載の帯電装置。
  8. 【請求項8】 前記放電電極の軸方向における両端部
    で、前記放電電極と前記電離域制御電極との間隔が中央
    部分に比べ短くなっていることを特徴とする請求項1に
    記載の帯電装置。
  9. 【請求項9】 前記帯電装置が被帯電物に対して非接
    触に支持され、前記電離域制御電極の軸方向における両
    端部で、該電離域制御電極と被帯電物との距離が中央部
    分に比べ短くなっていることを特徴とする請求項2に記
    載の帯電装置。
  10. 【請求項10】 前記帯電装置が被帯電物に対して非
    接触に支持され、前記電離域制御電極の軸方向における
    両端部で、前記基体との電位差が中央部分より大きくな
    るように該電離域制御電極の印加電圧が設定されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の帯電装置。
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