JP2000267390A - 帯電装置、現像装置、転写装置および画像形成装置 - Google Patents

帯電装置、現像装置、転写装置および画像形成装置

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JP2000267390A
JP2000267390A JP11067822A JP6782299A JP2000267390A JP 2000267390 A JP2000267390 A JP 2000267390A JP 11067822 A JP11067822 A JP 11067822A JP 6782299 A JP6782299 A JP 6782299A JP 2000267390 A JP2000267390 A JP 2000267390A
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toner
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charge control
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JP11067822A
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English (en)
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Akihiko Noda
明彦 野田
Shota Oba
正太 大場
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】小型で低コストであって安定した帯電性能を有
するとともに帯電効率の高い帯電装置を提供することを
目的とする。 【解決手段】被帯電体17に付与する電荷を発生する電
荷付与部材13、電荷付与部材に電源からの電圧を供給
する給電部材12、被帯電体と電荷付与部材との間に配
置され、放電の電離領域を電荷付与部材との間に制御す
る帯電制御部材14、電荷付与部材と帯電制御部材との
間に介在して互いの間の電流の流れを阻止しかつ互いを
固定してなるとともに、帯電制御部材の給電部材と隣り
合う箇所において帯電制御部材側から給電部材側へ張り
出している中間層15を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機やプリンタ
などの電子写真方式の画像形成装置、およびその画像形
成装置に用いられる帯電装置、現像装置、および転写装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機やプリンタなどの電子写真
方式の画像形成装置には、例えば、像担持体の感光体層
を一様に帯電するための一次帯電装置として、また、現
像部におけるトナー帯電装置として、また、像担持体上
のトナー像を被転写体に転写するための転写用帯電装置
として、コロトロンやスコロトロンなどのコロナ放電を
利用した帯電装置が広く用いられている。
【0003】図17は、従来のコロトロン方式の放電器
を画像形成装置の一次帯電装置として用いた場合の概略
構成図である。
【0004】図17には、像担持体1に対向して配置さ
れたコロトロン方式の一次帯電装置2と、その電源3と
が示されている。一次帯電装置2は、直径数十μm以下
の放電ワイヤー2aと導電性のシールド2bとからなる
簡単な構造を有しており、コロナ放電により発生した電
荷を像担持体1に付与することにより像担持体1の表面
を一様に帯電させるができる。しかし、コロトロン方式
の帯電装置は、放電ワイヤー2aとシールド2bの間隔
をある程度の大きさとしておく必要があり、小型化には
適しておらず、また、3kV〜5kVの高電圧電源を必
要とするため高コスト化を招きやすい。
【0005】特開昭60−83972号公報には放電電
極として突起電極を用いた放電器によるトナー帯電装置
が開示されているが、放電電極に突起を形成しているた
めに放電電極と接地電極との間にある程度のスペースを
必要とすることと、接地電極を放電電極を近付け過ぎる
と火花放電を起こしてしまうので小型化を図る上で限界
がある。
【0006】コロナ放電を利用した帯電方式とは異なる
帯電方式として、特開昭50−843号公報、特公昭5
0−13661号公報、特開昭64−73367号公報
などに開示されているように、電圧を印加した抵抗体の
ロールを感光体に接触させるバイアスチャージロール方
式や、特開昭58−150975号公報、特開平4−5
1266号公報、4−249270号公報などに開示さ
れているように、導電性を有するフィルムに電圧を印加
して被帯電体に接触させて被帯電体を帯電させるフィル
ム帯電方式などがある。これらの、接触帯電方式の帯電
装置は、帯電装置を小型化するには有効であるが、この
ような帯電方式を像担持体の帯電に用いた場合は、像担
持体表面の感光体層上に残留したトナー含有物や紙粉な
どにより、また感光体層の磨耗により帯電特性が変化し
たり不均一になったりするという問題がある。
【0007】上記の方式以外に、特開昭54−1703
0号公報、特開昭62−291678号公報、特開昭6
4−62675号公報などには、電圧を印加した部材を
トナー担持体上に形成されたトナー層に接触させてトナ
ー層を帯電させる接触帯電方式のトナー帯電装置が開示
されている。
【0008】図18は、接触帯電方式による2つの代表
的なトナー帯電装置の概要図である。
【0009】図18(a)には、矢印方向に回転する像
担持体1に対向する位置に配置されたトナー担持体4
と、トナー担持体4にトナーを供給するトナー供給部材
5と、トナー供給部材5によりトナー担持体4に供給さ
れたトナーを所定層厚のトナー層に形成するトナー層形
成部材6と、トナー層形成部材6によって形成されたト
ナー層に接触してこれを帯電させる接触帯電部材7と、
接触帯電部材7に電圧を印加する電源3bと、トナー担
持体4に現像バイアス電圧を印加する電源3aとを備え
た現像装置が示されている。トナー層形成部材6によっ
て層形成されたトナー層は接触帯電部材7に接触して帯
電される。帯電したトナーは現像バイアス電圧により像
担持体1上の静電潜像を現像し像担持体1上にトナー像
が形成される。
【0010】また、図18(b)には、図18(a)に
示した現像装置と異なり、トナー層形成部材と接触帯電
部材の双方の機能を有するトナー層形成部材兼接触帯電
部材6’が備えられた現像装置が示されている。
【0011】これら図18(a)および図18(b)に
示した接触帯電方式のトナー帯電装置を用いて1成分ト
ナーを帯電する際には、接触帯電部材への印加電圧を上
げることにより接触帯電部材から放電を発生させてトナ
ーを帯電することができる。しかし、こうして放電によ
る帯電を行うとトナーすべてを所望の極性に帯電するこ
とができず、いわゆる逆極性トナーも同時に発生すると
いう問題があることを本発明者らは見いだした。この問
題を確認するために、文献「最近の電子写真現像システ
ムとトナー材料の開発・実用化」(日本科学情報(株)
出版部、竹内学、303ページ)に記載されている、ト
ナー粒子個々の極性と帯電量を分布として計測する方法
に基づき、接触帯電方式のトナー帯電装置における逆極
性トナーの発生量を測定したところ20wt%もの逆極
性トナーが発生することが確認された。なお、ここで逆
極性とは、トナーをマイナスに帯電したい場合はプラス
電荷をさし、その逆の場合はマイナス電荷をさす。以下
の説明では、特に断らない限り、プラス電荷を有するト
ナーを逆極性トナーとして扱う。
【0012】接触帯電方式のトナー帯電装置を用いる現
像装置において逆極性トナーが発生すると、逆極性トナ
ーが接触帯電部材に付着して帯電不良あるいは帯電不能
に陥ることがある。
【0013】放電を利用しない小型のトナー帯電装置と
して、トナー層規制部材をトナー層に圧接させて摩擦に
よりトナーを帯電させる方式のトナー帯電装置もよく知
られている。トナー層規制部材として剛体を用いた場合
にはトナーとトナー層規制部材との接触確率が小さく、
すべてのトナーを確実に帯電させることはできない。そ
こで、弾性部材からなるブレード型のトナー層形成部材
をトナー担持体に接触させてトナー担持体上に薄層のト
ナー層を形成するとともにトナー層形成部材によりトナ
ーを摩擦帯電してトナーに電荷を付与する方式のトナー
帯電装置が用いられている。
【0014】このブレード方式のトナー帯電装置は、図
18(b)に示した現像装置におけるトナー層形成部材
兼接触帯電部材6’に電源を接続しない場合と同等であ
る。しかし、このブレード方式のトナー帯電装置もすべ
てのトナーを十分に帯電することが難しい上に逆極性ト
ナーを発生しやすく、逆極性トナーにより画像に地かぶ
りが発生するという欠点を有している。すなわち、ブレ
ードによる摩擦帯電においてはトナーとブレードとの接
触確率が低く、特に微小粒径のトナーは摩擦帯電されず
に層形成領域を通過してしまうため帯電されないトナー
の生じる確率が高い。そこで、摩擦帯電を促進するため
にトナー層規制部材のトナーへの加圧力を増加すること
が考えられるが、加圧力の増加により摩擦熱も増加して
トナーのバインダー樹脂成分が溶け、それがブレードに
詰まり画像に白筋を発生させるという問題がある。この
ように、トナー層形成部材を用いた摩擦によるトナー帯
電方法では信頼性を確保しつつ逆極性トナーの発生を減
少させることは極めて難しい。
【0015】コロトロン方式のトナー帯電装置や特開昭
60−83972号公報に開示されているトナー帯電装
置のように、導電体のコロトロンワイヤーや突起電極に
より不均一電界を形成して単極性の電荷を、被帯電体を
載せた電極に付与するタイプの帯電装置では、放電電極
から発生した電荷が被帯電体を載せた電極以外にも向か
うのを防止するため、および放電を安定化させるために
導電性のシールド部材で放電電極を遮蔽する必要がある
ので、帯電装置を小型化するのは難かしい。また、この
シールド部材が放電部に近過ぎて電離領域に入ると火花
放電が発生してしまうので放電部とシールド部材との間
には一定の間隔を開けなければならず一層小型化を困難
にしている。
【0016】このほかに、従来、抵抗体を用いる帯電方
式が知られている。この方式は、抵抗体に被帯電体を載
せた電極を近付け、電極に向かう電界によって放電を発
生させて被帯電体に電荷を付与するものであり、放電電
界を形成するために抵抗体と、被帯電体を載せた電極と
の間に極めて微小な間隙が保持されなければならない
が、抵抗体と被帯電体とが接触してしまうことがあり、
また、放電電極側への異物の付着により帯電特性が乱さ
れてしまうという問題がある。抵抗体と被帯電体とが接
触しないまでも長期間にわたって一定の微小な間隙を保
持し続けることは難しい。
【0017】また、上記の帯電方式のほかにも、電圧が
印加された抵抗体の電極をトナー層に接触させて放電さ
せることによりトナーを帯電する方式の帯電装置も知ら
れているが、この方式の帯電装置においては、電極と現
像ロールとの間、もしくは電極とトナーを担持している
部材との間の双方で放電を発生させており、双方で発生
する放電の中に存在しているトナーに、放電で発生した
イオンおよび電子からなる電荷担体が付与されてトナー
が帯電される。しかし、双方の放電領域において、放電
に伴う電離により電子なだれ現象が起きてプラス極性の
電荷担体(プラスイオン)と、マイナス極性の電荷担体
(電子またはマイナスイオン)という互いに相反する極
性の電荷担体が発生している。しかも、その双方の放電
領域内にトナーが存在しているため、プラス極性の電荷
担体とマイナス極性の電荷担体の両方がトナーに付与さ
れてしまう。その結果、例えば、トナーをマイナスの極
性に帯電したい場合にプラスの極性に帯電されたトナー
も同時に発生してしまう。これが逆極性トナー発生のメ
カニズムであると考えられる。
【0018】文献「放電現象」(東京電機大学出版、本
多侃士著、64ページ)の記載に基づいて、平行する2
つの電極間に発生する電子とプラスイオンの相対密度を
計算すると、次のような計算結果が得られる。なお、計
算条件は、電極間ギャップ:100μm、プラスイオン
移動度:1.32(cm/s)/(V/cm)、電子移
動度:2.11×103 (cm/s)/(V/cm)、
電離係数:1147回/cmである。
【0019】図19は、平行電極間の電子とプラスイオ
ンの相対電荷密度を示すグラフである。
【0020】図19(a)および図19(b)に示すよ
うに、プラスイオンは陽極近傍にも存在しており、陽極
からトナーの大きさに相当する7μm〜10μmまでの
範囲でプラスイオンの電荷密度は電子の電荷密度の数千
倍から数万倍あることがわかる。
【0021】図20は、トナー帯電装置における電荷付
与部材とトナー担持体の間の電荷担体の分布状態を示す
模式図である。
【0022】図20(a)には、トナー8を担持するト
ナー担持体4(現像ロール)と円筒状の接触帯電部材7
との間の電界内に、マイナス極性の電荷担体、すなわち
電子およびマイナスイオン9a、およびプラス極性の電
荷担体、すなわちプラスイオン9bが同時に発生するこ
とにより、所望のマイナス極性に帯電したトナー8aの
ほかに、プラス極性に帯電された、いわゆる逆極性トナ
ー8bも生じている。
【0023】図20(b)には、図20(a)における
円筒状の接触帯電部材7の代わりにトナー層形成部材の
機能を兼ねたブレード型の接触帯電部材6’を備えたト
ナー帯電装置においても、図20(a)におけると同様
に、マイナス極性に帯電したトナー8aのほかに逆極性
トナー8bも生じている様子が示されている。
【0024】このような逆極性トナーの発生を防止する
ために、本発明者らは図21に示すような帯電装置を提
案した(特開平11−38726)。
【0025】図21は、電荷付与部材と被帯電体との間
に帯電制御部材を配置するとともにその被帯電体の相対
的な移動方向に関し帯電制御部材と重なる位置とは異な
る位置においてその電荷付与部材に接して給電部材を配
置した帯電装置の概略構成図である。
【0026】図21には、この帯電装置110が画像形
成装置における現像装置のトナー帯電用として用いられ
る場合の構成が示されている。この帯電装置110は、
相対的に矢印方向に移動する被帯電体117に対向して
配置され、被帯電体117に付与する電荷を発生する電
荷付与部材113と、電荷付与部材113に外部の電源
からの電圧を供給する給電部材112と、被帯電体11
7と電荷付与部材113との間に配置され、電荷付与部
材113の電位と被帯電体117の電位との中間の電位
が付与されることにより被帯電体117と電荷付与部材
113との間の電界内の放電の電離領域を電荷付与部材
113との間に制御する帯電制御部材114と、電荷付
与部材113と帯電制御部材114との間に配置され、
電荷付与部材113と帯電制御部材114との双方に隣
接するとともにその双方の間の電流の流れを阻止する中
間層115とを備えている。さらにこの帯電装置110
には、給電部材112を介して電荷付与部材113に帯
電用の電位を付与する電源116aと、帯電制御部材1
14に制御用の電位を付与する電源116bと、被帯電
体117に現像用の電位を付与する電源119とが備え
られている。
【0027】この帯電装置110においては、火花放電
を発生させずに持続的な放電を生じさせるために、電荷
付与部材113または帯電制御部材114のいずれか一
方を体積抵抗率105Ω・cm〜1010Ω・cm程度の
半導電性とする必要があるが、高電圧側である電荷付与
部材を半導電性とする方が被帯電体117への火花放電
が起こりにくい。
【0028】このような構成の帯電装置では、上述した
ように被帯電体117と電荷付与部材113との間の電
界内の放電の電離領域が電荷付与部材113と帯電制御
部材114との間に制御されるため、被帯電体117上
での逆極性トナーの発生が防止される。
【0029】この帯電装置110では、図21に示すよ
うに、電荷付与部材113に電源116aからの電圧を
供給する給電部材112は、被帯電体117の相対的な
移動方向に関し帯電制御部材114と重なる位置とは異
なる位置において電荷付与部材113に接して配置され
ている。
【0030】この給電部材112が、このように帯電制
御部材114と重なる位置とは異なる位置に配置されて
いる意味を説明するために、仮に、電荷付与部材113
の被帯電体117と対向する表面113aに対する裏面
113b全面に接して配置されているものであった場合
を考える。その場合には、電荷付与部材113の厚さに
ムラがあると抵抗にもムラが生じ電荷付与部材113か
ら発生する放電にもムラができる。また、その場合の帯
電装置においては、電離を起こしやすくするために帯電
制御部材114を電荷付与部材113に接近させて配置
しているので、電荷付与部材113の部分的な欠陥によ
り火花放電などが生じやすく、その場合には、給電部材
112と帯電制御部材114の間に導電路が生じ、連続
的な火花放電が発生して全体からの放電が不可能にな
る。従って、その放電を安定させるためには、帯電制御
部材114の厚さは厚い必要がある。そのため材料コス
トが高くなる。
【0031】上述したように、このような位置に給電部
材112を配置することによって、電荷付与部材113
の厚さを薄くしても、電荷付与部材113の全面による
抵抗で放電を持続させることができるので、電荷付与部
材113を薄膜化することができるとともに、電荷付与
部材113に厚さ方向のムラがあっても電荷付与部材1
13の給電部と放電部との間の抵抗に影響を与えること
がなく、また、電荷付与部材113の裏面113b側に
は導電性の部材は存在しないので火花放電が起こらな
い。従って、帯電性能の安定化と低コスト化とを両立さ
せることができる。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように電
荷付与部材113が薄膜化された帯電装置は、さらなる
帯電効率の向上が望まれている。この帯電効率の向上と
は、上記の、電荷付与部材113が薄膜化された帯電装
置において、電源116aが給電部材112を介して電
荷付与部材113に帯電用の電位Vaを付与する際に帯
電付与部材113から被帯電体117へ流れる電流がさ
らに増大して被帯電体117がさらに効率よく帯電され
ることを意味する。
【0033】本発明は、上記の事情に鑑み、小型で低コ
ストであって安定した帯電性能を有するとともに帯電効
率の高い帯電装置、およびその帯電装置を適用した現像
装置、転写装置、およびこれらを用いた画像形成装置を
提供することを目的とする。
【0034】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明の帯電装置は、相対的に移動する被帯電体に対向し
て配置され、被帯電体に付与する電荷を発生する電荷付
与部材と、上記被帯電体と上記電荷付与部材との間に配
置され、被帯電体と電荷付与部材との間の電界内の放電
の電離領域を電荷付与部材との間に制御する帯電制御部
材と、上記被帯電体の相対的な移動方向に関し上記帯電
制御部材に重なる位置とは異なる位置において上記電荷
付与部材に接し電荷付与部材に電位を付与する給電部材
と、上記電荷付与部材と上記帯電制御部材との間に介在
して互いの間の電流の流れを阻止しかつ互いを固定して
なる中間層とを備え、上記中間層が、上記移動方向に関
し、上記帯電制御部材と上記給電部材の間の領域での放
電を阻止するように給電部材側へ張り出した形状を有す
るものであることを特徴とする。
【0035】また、上記の目的を達成する本発明の現像
装置は、静電潜像を担持して所定の方向に移動する像担
持体に所定の現像領域において近接もしくは接触するよ
うに配置され、供給されたトナーを表面に担持して上記
現像領域に向けて搬送するトナー担持体、上記トナー担
持体に供給されたトナーを所定の厚さのトナー層に形成
するトナー層形成部材、および上記トナー担持体の、上
記トナー層形成部材により形成されたトナー層を担持し
て相対的に移動する部分に対向して配置され、トナー層
に付与する電荷を発生する電荷付与部材と、上記トナー
層と上記電荷付与部材との間に配置され、トナー層と電
荷付与部材との間の電界内の放電の電離領域を電荷付与
部材との間に制御する帯電制御部材と、上記トナー担持
体の相対的な移動方向に関し上記帯電制御部材に重なる
位置とは異なる位置において上記電荷付与部材に接し電
荷付与部材に電位を付与する給電部材と、上記電荷付与
部材と上記帯電制御部材との間に介在して互いの間の電
流の流れを阻止しかつ互いを固定してなるとともに、上
記移動方向に関し、帯電制御部材と上記給電部材の間の
領域での放電を阻止するように給電部材側へ張り出して
なる中間層とを有する帯電器を備えたことを特徴とす
る。
【0036】また、上記の目的を達成する本発明の転写
装置は、所定のトナー像保持体上に保持されたトナー像
を、所定の転写位置においてトナー像保持体に近接ない
し接触して移動する被転写体上に転写する転写装置にお
いて、上記被転写体の、上記トナー像保持体側を向いた
表面に対する裏面側において被転写体に近接して配置さ
れ、被転写体に付与する電荷を発生する電荷付与部材
と、上記被転写体と上記電荷付与部材との間に配置さ
れ、被転写体と電荷付与部材との間の電界内の放電の電
離領域を電荷付与部材との間に制御する帯電制御部材
と、上記被転写体の相対的な移動方向に関し上記帯電制
御部材と重なる位置とは異なる位置において上記電荷付
与部材に接し電荷付与部材に電位を付与する給電部材
と、上記電荷付与部材と上記帯電制御部材との間に介在
して互いの間の電流の流れを阻止しかつ互いを固定して
なるとともに、上記移動方向に関し、帯電制御部材と上
記給電部材の間の領域での放電を阻止するように給電部
材側へ張り出してなる中間層とを有する帯電器を備えた
ことを特徴とする。
【0037】また、上記の目的を達成する本発明の第1
の画像形成装置は、所定の方向に移動しながら帯電され
露光を受けることにより静電潜像が形成される像担持体
に形成された静電潜像をトナーで現像してトナー像を
得、トナー像を、像担持体からなるトナー像保持体から
直接に、あるいは、像担持体上に形成されたトナー像が
一旦転写される中間転写体からなるトナー像保持体を経
由して、所定の記録媒体上に転写し、記録媒体上のトナ
ー像を記録媒体上に定着することにより、記録媒体上に
定着トナー像からなる画像を形成する画像形成装置にお
いて、上記像担持体に対向して配置され、像担持体に付
与する電荷を発生する電荷付与部材と、上記像担持体と
上記電荷付与部材との間に配置され、像担持体と電荷付
与部材との間の電界内の放電の電離領域を電荷付与部材
との間に制御する帯電制御部材と、上記像担持体の移動
方向に関し上記帯電制御部材に重なる位置とは異なる位
置において上記電荷付与部材に接し電荷付与部材に電位
を付与する給電部材と、上記電荷付与部材と上記帯電制
御部材との間に介在して互いの間の電流の流れを阻止し
かつ互いを固定してなるとともに、上記移動方向に関
し、帯電制御部材と上記給電部材の間の領域での放電を
阻止するように給電部材側へ張り出してなる中間層とを
有する帯電装置を備えたことを特徴とする。
【0038】また、上記の目的を達成する本発明の第2
の画像形成装置は、静電潜像が形成される像担持体に形
成された静電潜像をトナーで現像してトナー像を得、ト
ナー像を、像担持体からなるトナー像保持体から直接
に、あるいは、像担持体上に形成されたトナー像が一旦
転写される中間転写体からなるトナー像保持体を経由し
て、所定の記録媒体上に転写し、記録媒体上のトナー像
を記録媒体上に定着することにより、記録媒体上に定着
トナー像からなる画像を形成する画像形成装置におい
て、所定の現像領域において上記像担持体に近接もしく
は接触するように配置され、供給されたトナーを表面に
担持して上記現像領域に向けて搬送するトナー担持体
と、上記トナー担持体に供給されたトナーを所定の厚さ
のトナー層に形成するトナー層形成部材と、上記トナー
層形成部材により形成されたトナー層を担持して相対的
に移動するトナー担持体に対向して配置され、トナー層
に付与する電荷を発生する電荷付与部材、上記トナー層
と上記電荷付与部材との間に配置され、トナー層と電荷
付与部材との間の電界内の放電の電離領域を電荷付与部
材との間に制御する帯電制御部材、上記トナー担持体の
相対的な移動方向に関し上記帯電制御部材に重なる位置
とは異なる位置において上記電荷付与部材に接し電荷付
与部材に電位を付与する給電部材、および上記電荷付与
部材と上記帯電制御部材との間に介在して互いの間の電
流の流れを阻止しかつ互いを固定してなるとともに、上
記移動方向に関し、帯電制御部材と上記給電部材の間の
領域での放電を阻止するように給電部材側へ張り出して
なる中間層とを有する帯電器を具備する現像装置を備え
たことを特徴とする。
【0039】また、上記の目的を達成する本発明の第3
の画像形成装置は、静電潜像が形成される像担持体に形
成された静電潜像をトナーで現像してトナー像を得、ト
ナー像を、像担持体から直接に、あるいは、像担持体上
に形成されたトナー像が一旦転写される中間転写体を経
由して、所定の記録媒体上に転写し、記録媒体上のトナ
ー像を記録媒体上に定着することにより、記録媒体上に
定着トナー像からなる画像を形成する画像形成装置にお
いて、上記像担持体もしくは上記中間転写体からなるト
ナー像保持体上に保持されたトナー像を、所定の転写位
置においてトナー像保持体に近接ないし接触して移動す
る上記中間転写体もしくは上記記録媒体からなる被転写
体上に転写する転写装置を備え、上記転写装置が、上記
被転写体の、上記トナー像保持体側を向いた表面に対す
る裏面側において被転写体に近接して配置され、被転写
体に付与する電荷を発生する電荷付与部材と、上記被転
写体と上記電荷付与部材との間に配置され、被転写体と
電荷付与部材との間の電界内の放電の電離領域を電荷付
与部材との間に制御する帯電制御部材と、上記被転写体
の相対的な移動方向に関し上記帯電制御部材と重なる位
置とは異なる位置において上記電荷付与部材に接し電荷
付与部材に電位を付与する給電部材と、上記電荷付与部
材と上記帯電制御部材との間に介在して互いの間の電流
の流れを阻止しかつ互いを固定してなるとともに、上記
移動方向に関し、帯電制御部材と上記給電部材の間の領
域での放電を阻止するように給電部材側へ張り出してな
る中間層とを有する帯電器を具備するものであることを
特徴とする。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0041】図1は、本発明の帯電装置の第1の実施形
態の概略構成図である。
【0042】図1には、この帯電装置10を電子写真方
式の画像形成装置における現像装置のトナー帯電用とし
て用いた場合の概略構成図が示されている。この帯電装
置10は、相対的に矢印方向に移動する被帯電体17と
その基板18に対向して配置され、被帯電体17に付与
する電荷を発生する電荷付与部材13と、電荷付与部材
13に電源16aからの電圧を供給する給電部材12と
被帯電体17と電荷付与部材13との間に配置され、電
荷付与部材13の電位と被帯電体17の電位との中間の
電位が付与されることにより被帯電体17と電荷付与部
材13との間の電界内の放電の電離領域を電荷付与部材
13との間に制御する帯電制御部材14と、電荷付与部
材13と帯電制御部材14との問に介在して互いの間の
電流の流れを阻止する高抵抗材料からなりかつ互いを固
定してなるとともに帯電制御部材14の給電部材12と
隣り合う箇所において帯電制御部材14側から給電部材
12側へ張り出している中間層15とを備えている。こ
の中間層15が張り出す端部15aの位置は、被帯電体
17の相対的な移動方向に関し給電部材12の端部12
aの位置を越えても越えなくてもよいが、帯電制御部材
14と給電部材12が隣り合う箇所において放電が発生
しないよう張り出していることが必要である。さらにこ
の帯電装置10には、電荷付与部材13に帯電用の電位
を付与する電源16aと、帯電制御部材14に制御用の
電位を付与する電源16bと、被帯電体17に現像用の
電位を付与する電源19とが備えられている。
【0043】電荷付与部材13は導電性粉を分散させた
SiゴムやEPDMゴムからなる体積抵抗率105Ω・
cm〜1010・cm程度、望ましくは106Ω・cm〜
108Ω・cm程度の半導電性の低抵抗体を用いること
ができる。このような体積抵抗率の電荷付与部材13を
用いることにより安定した放電を持続させることができ
る。
【0044】図1に示すように、この帯電装置10にお
いても、従来技術で述べた帯電装置110と同様に電荷
付与部材13に電源16aからの電圧を供給する給電部
材12は、被帯電体17の相対的な移動方向に関し帯電
制御部材14と重なる位置とは異なる位置において電荷
付与部材13に接して配置されている。そして、このよ
うな位置に給電部材12を配置することによって、電荷
付与部材13の厚さを薄くしても、電荷付与部材13の
全面による抵抗で放電が持続されるため、電荷付与部材
13を薄膜化することができて材料費を抑えられる。ま
た、電荷付与部材13の全面による抵抗で放電を持続さ
せることにより電荷付与部材13に厚さ方向のムラがあ
っても電荷付与部材13の給電部と放電部の抵抗に影響
を与えることがなく、また、電荷付与部材13の裏面1
3b側には導電性の部材は存在しないので火花放電が起
こりにくい。従って、帯電性能の安定化と低コスト化と
を両立させることができる。
【0045】中間層15は、高抵抗材料からなって電荷
付与部材13と帯電制御部材14との間に無駄な電流が
流れることを抑制している。この帯電装置10では、電
荷付与部材13の、中間層15に接触しておらず外部に
むき出しになった表面のうちの中間層15を両脇に置く
部分である表面部分13’bと表面部分13’cから放
電が起こる。一方、従来の帯電装置110では、電荷付
与部材113の外部にむき出しになった表面のうちの、
中間層115に挟まれた表面部分113’bと表面部分
113’cの他に帯電制御部材114の給電部材112
と隣り合う表面部分113’aからも放電が起きてい
る。
【0046】本発明者等は調査の結果、表面部分11
3’bと表面部分113’cから放電される電流は被帯
電体117に良好に流れるけれども、表面部分113’
aから放電される電流ははとんど帯電制御部材114に
流れることを見いだした。
【0047】表面部分113’aは給電部材112と距
離が近いため、給電部材112から表面部分113’a
までの問の抵抗が小さい。その抵抗の小ささのため、表
面部分113’aから帯電制御部材114へ放電される
電流量は電荷付与部材113から放電される全電流量の
うちの大きな割合を占める。この表面部分113’aか
ら帯電制御部材114への放電は、電荷付与部材113
から被帯電体117への放電の電流量を減少させるた
め、帯電装置110の放電効率を低減させる原因となっ
ている。
【0048】本実施形態の帯電装置10は、帯電制御部
材14の給電部材12と隣り合う箇所において中間層1
5が帯電制御部材14側から給電部材12側へ張り出し
ている。そのため、表面部分13a’からの放電は中間
層15によって阻止される。この放電の阻止により、給
電部材12から電荷付与部材113に流れる電流はほと
んど表面部分13’bと表面部分13’cから放電され
て、電荷付与部材13から被帯電体17への放電が促さ
れ、帯電装置10の帯電効率を向上させる。
【0049】図2は、本実施形態における帯電付与部材
の一態様を示す平面図およびそのA−A断面図である。
【0050】図2(a)および図2(b)には、帯電制
御部材14と給電部材12が、被帯電体17の相対的な
移動方向に関し互いに一定の間隔xを保ちながら移動方
向に交わる交差方向に延在する形状を有していることが
示されている。
【0051】電荷付与部材13をほぼ均質な材料を用い
て形成すれば、図2(a)に示すように、給電部Sと放
電部Dの抵抗はほぼ給電部Sと放電部Dとの距離によっ
て決定される。従って、給電部Sと放電部Dとの距離x
をほぼ一定に保つことが望ましく、給電部Sと放電部D
との距離xを電荷付与部材13全幅にわたって一定に保
つことにより、被帯電体17の相対的な移動方向に交わ
る交差方向に関して被帯電体17に付与される電荷量を
均一にすることができる。
【0052】電荷付与部材13の厚さは、従来の帯電装
置(図21参照)におけるほどの厳密な精度は必要ない
ものの、電荷付与部材13の抵抗を幅方向で一定とし被
帯電体17をより均一に帯電するために、電荷付与部材
13の電荷を発生する領域全体にわたってほぼ一定の厚
さを有するものとすることが望ましい。
【0053】図1、図2(a)、および図2(b)に示
すように、この実施形態の帯電装置10では、給電部材
12が、電荷付与部材13の被帯電体17と対向する表
面13aに対する裏面13bに配置されているので、給
電部材12は被帯電体17側から見て電荷付与部材13
により遮蔽されている。そのため、給電部材12に高電
圧を印加し、被帯電体17に近付けても給電部材12か
ら被帯電体17に火花放電を発生することが防止され
る。
【0054】次に、本発明の帯電装置の第2の実施形態
について説明する。
【0055】図3は、本発明の帯電装置の第2の実施形
態の概略構成図である。
【0056】図3には、図1に示した帯電装置10と
は、若干構造を異にする帯電装置20の概略構成図が示
されている。
【0057】帯電装置20の電荷付与部材23、帯電制
御部材24、および中間層25それぞれは帯電装置10
の電荷付与部材13、帯電制御部材14、および中間層
15それぞれと同じものである。その他に帯電装置20
は、帯電装置10と同じく電源16a、電源16b、電
源19、被帯電体17、および基板18を有する。
【0058】図3に示すように、この帯電装置20で
は、給電部材22が、電荷付与部材23の被帯電体17
と対向する表面23aに配置されており、かつ、給電部
材22が絶縁材料26で被覆されている。給電部材22
をこのような構成とすることにより、給電部材22から
被帯電体17への火花放電の発生を防止することができ
る。
【0059】この帯電装置20では、帯電装置全体を保
持するため、および帯電装置20からの電気的なリーク
などを防ぐために、電荷付与部材23は絶縁性基板21
上に形成されている。このように絶縁性基板21上に電
荷付与部材23を形成することにより電荷付与部材23
をより薄層化することができる。また、電荷付与部材2
3を薄層化する際に絶縁性基板21の電荷付与部材23
を形成する側の面に給電部材の段差がないため電荷付与
部材形成用の材料を均一に塗布しやすく製造工程を簡略
化することができる。
【0060】なお、本発明の帯電装置の第1の実施形態
および第2の実施形態では中間層は帯電制御部材と給電
部材とが隣り合う箇所において放電が発生しないよう張
り出しているが、中間層がわずかでも帯電制御部材から
張り出していれば、その中間層の張り出しによって上記
帯電効率が向上する。
【0061】次に、本発明の帯電装置の第1の実施形態
および第2の実施形態に、帯電制御部材として用いられ
る材料および中間層として用いられる材料について説明
する。本発明の帯電装置の第2の実施形態に適する材料
は本発明の帯電装置の第1の実施形態にも適するため、
ここでは第2の実施形態を取りあげる。
【0062】帯電制御部材24として多数の開孔を有す
る市販のステンレスメッシュを用いることができる。
【0063】図4は、本発明の帯電装置の第1の実施形
態および第2の実施形態に帯電制御部材として用いられ
るステンレスメッシュの平面図(a)およびそのA−A
断面図(b)である。
【0064】図4(a)および図4(b)に示すよう
に、多数の開孔を有する、線径50μm、ピッチ127
μmのステンレスメッシュを用いて長さ100mm、幅
3mmのサイズの帯電制御部材24_1が形成されてい
る。
【0065】また、中間層25として市販の厚さ90μ
mのナイロンメッシュを用いることができる。
【0066】このように、帯電制御部材24あるいは中
間層25を、ステンレスメッシュやナイロンメッシュな
どの市販の安価な網状部材を用いて構成することにより
帯電装置を低コスト化することができる。
【0067】あるいは、中間層25としてポリイミド薄
板を用いることもできる。
【0068】図5は、本発明の帯電装置の第1の実施形
態および第2の実施形態に中間層として用いられるポリ
イミド薄板の平面図(a)およびそのA−A断面図
(b)である。
【0069】図5(a)および図5(b)には、多数の
孔が開孔された、長さ100mm、幅5mm、厚さ25
μmのサイズのポリイミド薄板を用いて構成された中間
層25_2が示されている。図5(a)に示される中間
層25_2の幅5mmのうちの孔のあいていない2mm
幅部分は、帯電制御部材24の端から給電部材22側へ
の張り出しの部分に相当する。
【0070】また、あるいは、帯電制御部材24として
ステンレス薄板を用いることができる。
【0071】図6は、本発明の帯電装置の第1の実施形
態および第2の実施形態に帯電制御部材として用いられ
るステンレス薄板の平面図(a)およびそのA−A断面
図(b)である。
【0072】図6(a)および図6(b)には、多数の
孔が開孔された、長さ100mm、幅3mm、厚さ20
μmのステンレス薄板を用いて構成された帯電制御部材
14_2が示されている。
【0073】このような、多数の孔が開孔された板状部
材を、中間層25あるいは帯電制御部材24に用いるこ
とにより放電電界をより強くすることができるので、印
加電圧に対する電流効率が向上し消費電力が減少しかつ
耐圧を低くすることができして低コスト化も達成するこ
とができる。
【0074】図4、図5、および図6を用いて説明した
上記の帯電制御部材24および中間層25においては、
帯電制御部材24と中間層25とを組み合わせる際に、
特にそれぞれの開孔部の位置を一致させることはしてい
ないため、互いに開孔部が貫通しておらず、電荷付与部
材23で発生した電荷の被帯電体17への移動が帯電制
御部材24および中間層25により妨げられる。
【0075】図7は、図3に示した帯電装置における帯
電制御部材の開孔部と中間層の開孔部とが一致していな
い様子を示す図である。
【0076】図7に示すように、帯電制御部材24の開
孔部24aと中間層25の開孔部25aの位置すべてが
一致しているわけではないため、電荷付与部材23で発
生した電荷の被帯電体17への移動は中間層25および
帯電制御部材24により妨げられ、電荷が被帯電体17
にスムーズに流れることができない。
【0077】そこで、帯電制御部材24の開孔部24a
と中間層25の開孔部25aの位置が互いに一致するよ
うに帯電制御部材および中間層を形成して帯電装置を構
成することにより電流効率をさらに向上させることがで
きる。このような帯電制御部材および中間層の例を次に
説明する。
【0078】図8は、本発明の帯電装置の第1の実施形
態および第2の実施形態に用いられる帯電制御部材およ
び中間層の平面図(a)およびそのA−A断面図(b)
である。
【0079】図8(a)および図8(b)に示すよう
に、多数の孔が開孔された、長さ100mm、幅3m
m、厚さ20μmの鋼薄板を帯電制御部材24とし、帯
電制御部材24の長さ方向に伸びる1端に長さ100m
m、幅5mm、厚さ25μmのポリイミド薄板を中間層
25として中間層25の長さ方向に伸びる1端を揃えて
貼り合わせ、その表裏両面からエッチングにより多数の
貫通孔を開け、さらに銅薄板側の面にニッケルメッキを
施したものを、帯電制御部材24_3および中間層25
_3として用いて帯電装置を構成する。図8(a)に示
される中間層25_2の幅5mmのうちの孔のあいてい
ない2mm幅部分は、帯電制御部材24の端から給電部
材22側への張り出しの部分に相当する。
【0080】このように、帯電制御部材24および中間
層25の双方の開孔部分の位置が互いに一致するように
帯電制御部材24_3および中間層25_3を形成する
ことによって、図7で説明した帯電装置のように帯電制
御部材24あるいは中間層25によって放電電流が遮ら
れることがなくなるので、電流効率が向上し消費電力を
小さくすることができる。
【0081】このように双方の開孔部分の位置が互いに
一致する帯電制御部材24および中間層25が基板上に
形成される例について説明する。
【0082】図9は、本発明の帯電装置に用いられる一
体化電極の平面図(a)およびそのA−A断面図(b)
である。
【0083】図9(a)および図9(b)には、絶縁性
基板21上に107Ω・cmの導電性ゴムを50μmの
厚さで塗布して電荷付与部材23を形成した後、長さ1
00mm、幅5mm、厚さ25μmのポリイミド薄板か
らなる中間層25および長さ100mm、幅3mm、厚
さ20μmのステンレス薄板からなる帯電制御部材24
を、中間層25および帯電制御部材24の双方の長さ方
向に伸びる1端どうしを揃えて貼り合わせ、エッチング
により中間層25および帯電制御部材24の重なる面に
貫通孔24bを穿孔してなる中間層25_4および帯電
制御部材24_4を形成した長さ100mm、幅5mm
の一体化電極が示されている。図9(a)に示される中
間層25_4の幅5mmのうちの孔のあいていない2m
m幅部分は、帯電制御部材24の端から給電部材22側
への張り出しの部分に相当する。なお、この帯電制御部
材24の全体の面積のうちの開孔部分の面積の占める割
合である開孔率は30%である。
【0084】このように、帯電制御部材24と中間層2
5を絶縁性基板21上に積層した構成とすることによ
り、帯電装置の機械的強度が補強され、広い面積に渡っ
て帯電装置と被帯電体との間隙を一定に保つことができ
るようになるとともに、電荷付与部材23と他の部材と
の間の火花放電によるトラブルを防止することができ
る。
【0085】なお、各部材どうしを貼り合わせるための
接着剤は、エッチング特性を考慮して選択される。穿孔
工程の後に各部材を貼り合わせる工程を選んだ場合に
は、一部の貫通孔が接着剤で埋められしまうことがあ
り、接着剤の洗浄工程が必要であるが、上記のように貼
り合わせ工程の後に穿孔を行うことにより、帯電装置作
製工程を簡略化することができる。
【0086】なお、これまで述べた板状の帯電制御部材
24および中間層25の開孔部分の形は円に限るもので
はない。
【0087】図10は、本発明の帯電装置に用いられる
帯電制御部材の平面図である。
【0088】図には、複数の開孔部分を有する帯電制御
部材24_5が示されている。それらの開孔部分のそれ
ぞれは、陸上競技場のトラックの直線部分が引き伸ばさ
れた形を有して千鳥配列で配置されている。この他、本
発明の帯電装置には様々な形の開口部分が様々な配列で
配置される帯電制御部材24および中間層25が採用さ
れてよい。
【0089】次に、帯電装置の放電電流の測定装置につ
いて説明する。
【0090】図11は、帯電装置の放電電流を測定する
測定装置の概略構成図である。
【0091】図11には、図9により示した基板上に形
成された帯電制御部材24_4と中間層25_4を有す
る一体化電極を用いて構成された帯電装置30が示され
ている。
【0092】給電電極22から帯電制御部材24までの
距離は2mmである。図11では、図3における被帯電
体17の代わりにアルミニウムプレート37を固定配置
し、帯電制御部材24とアルミニウムプレート37との
距離を2mm、電源16bから帯電制御部材24への印
加電圧Vbを−1000Vとし、電源16aから電荷付
与部材23への印加電圧Vaを変化させた時のアルミニ
ウムプレート37への流入電流を電流計39により測定
する。
【0093】この帯電装置30を用いて、図11に示し
た測定装置によ。放電電流を測定することにより以下に
述べるように良好な放電特性を得ることができる。図1
2は、図11に示した測定装置による放電電流の測定結
果を示すグラフである。
【0094】なお、図12には、比較のために、帯電装
置30で中間層25が図11に示される帯電制御部材2
4の端部24cから給電部材22側に張り出していない
中間層に置き換えられた従来の構成の帯電装置の放電電
流の測定結果も示す。
【0095】図12の横軸は印加電圧Vaを示し、縦軸
は電荷付与部材23とアルミニウムプレート37との間
に流れる放電電流の電流値を示す。帯電装置30の放電
電流の測定結果は図中の実線al0lにより示され、帯
電装置30の中間層25を張り出していない中間層に置
き換えてなる従来の構成の帯電装置の放電電流の測定結
果は図中の破線al02に示される。帯電装置30の放
電電流の電流値は、実線al0lに示されるように、給
電電圧Vaが0Vから−1900Vまでは0であって給
電電圧が−1900Vから−2700Vまで変化すると
放電電流の電流値は0nAから4800nAまで単調に
増加する。一方上記従来の帯電装置の放電電流の電流値
は、点線a2に示されるように、給電電圧Vaが0Vか
ら−1900Vまでは0nAであって印加電圧Vaが−
1900Vから−2700Vまで変化すると上記電流値
は0nAから3800nAまで単調に増加する。
【0096】このように、帯電装置30の放電電流は従
来の帯電装置の放電電流より増加している。この放電電
流の増加は、帯電装置30の中間層25の張り出しに起
因しており、この中間層25の張り出しが、電荷付与部
材23と帯電制御部材24との間に流れる電流を減少さ
せ電荷付与部材23とアルミニウムプレート37との間
に流れる電流の割合を増大させる。このように帯電装置
30は良好な放電特性を示すため、被帯電体27を高い
帯電効率で帯電させることができる。
【0097】次に、本発明の帯電装置を画像形成装置の
現像装置に適用した場合の実施形態について説明する。
【0098】図13は、本発明の帯電装置を画像形成装
置の現像装置に適用した場合の第1の実施形態(a)お
よび第2の実施形態(b)を示す概略構成図である。
【0099】図13(a)には、トナー層を担持して相
対的に移動するトナー担持体4と、トナー担持体4上に
トナー層を形成するトナー層形成部材6と、トナー担持
体4に対向して配置された帯電器40’とを備えた現像
装置が示されている。この帯電器40’は、図11に示
した帯電装置30とほぼ同様の構成を有している。すな
わち、トナー担持体4上のトナー層に付与する電荷を発
生する電荷付与部材43’と、トナー層と電荷付与部材
43’との間に配置され、トナー層と電荷付与部材4
3’との間の電界内の放電の電離領域を電荷付与部材4
3’との間に制御する帯電制御部材44’と、トナー担
持体4の相対的な移動方向に関し帯電制御部材44’と
重なる位置とは異なる位置で、かつ、上記移動方向に関
し帯電制御部材44’よりも下流側において電荷付与部
材43’に接し電荷付与部材43’に電位を付与する給
電部材42’とを有する。また、電荷付与部材43’の
トナー担持体4と対向する表面に対する裏面側には絶縁
性基板41’を有し、また、電荷付与部材43’と帯電
制御部材44’との間には中間層45’を有している。
【0100】この現像装置のトナー担持体4は、静電潜
像を担持して矢印A方向に回転する像担持体1に現像領
域Dにおいて近接もしくは接触するように配置され、供
給されたトナー層を担持して現像領域Dに向けて搬送
し、現像領域Dにおいて像担持体1上の静電潜像にトナ
ーを転移させて静電潜像を可視化する。
【0101】このように構成した現像装置を用いた画像
形成装置により、10000枚のコピーテストを行っ
た。この時、電荷付与部材43’には−2100V、帯
電制御部材44’には−1000Vの電圧を印加し、帯
電制御部材44’とトナー担持体4の間隙を2mm、1
コピー動作ごとに電圧のON/OFFを行った。このテ
ストの間、逆極性トナーは発生せず、しかも、トナー帯
電量が低下することがなかった。また、この現像装置の
場合、帯電器40’全体として目立ったトナー付着は見
られなかった。
【0102】図13(b)には、図13(a)の帯電器
40’と類似の帯電器40”が示されている。この帯電
器40”の給電部材42”の配置位置は帯電器40’に
おける給電部材42”の配置位置とは異なり、トナー担
持体4の相対的な移動方向に関し帯電制御部材44”と
重なる位置とは異なる位置で、かつ、上記移動方向に関
し帯電制御部材44”よりも上流側において電荷付与部
材43”に接する位置に配置されている。
【0103】この現像装置の場合には給電部材42”付
近に多量のトナー付着が見られたほか、絶縁性基板4
1”上部や帯電制御部材44”、電荷付与部材43”に
も薄いトナー付着が見られた。これは、図13(a)の
現像装置の場合にはトナーが帯電されて帯電制御部材4
4’により反発されるが、図13(b)の現像装置の場
合には帯電前のトナーが、高電圧の印加される給電部材
42”付近に付着し、装置の振動や電源のON/OFF
動作に伴う刺激によって、上記各部材に付着したトナー
が飛び散り付近に浮遊した後、各部材上に落下すること
によるものと考えられる。従って、このタイプの帯電器
を現像装置に用いる場合は、図13(a)に示すよう
に、給電部材42’を移動方向に関し帯電制御部材4
4’よりも下流側に配置することにより、トナー層が給
電部材42’付近にさしかかる前にトナーを給電部材4
2’と同極性に帯電させてトナー担持体4の導電性基体
側に静電的に吸着させて、給電部あるいはその周囲に飛
散するのを防止することができる。さらに、粒子が飛散
し堆積した部分への高圧印加による火花放電の発生など
のトラブルが起きるのを防止することもできる。
【0104】次に、本発明の帯電装置を画像形成装置の
現像装置に適用した場合の他の実施形態について説明す
る。
【0105】図14は、本発明の帯電装置を画像形成装
置の現像装置に適用した場合の第3の実施形態を示す概
略構成図である。
【0106】図14には、トナー層形成部材6に帯電器
70を固定した実施形態が示されている。すなわち、保
持部材6aにより保持されたトナー層形成部材6の、ト
ナー担持体4に対向する側の表面に、電荷付与部材7
3、中間層75、帯電制御部材74、および給電部材7
2を積層させて形成した帯電器70が示されている。現
像装置の帯電器をこのように構成することによって、帯
電器のスペースを大幅に節約し現像装置を小型化、低コ
スト化することができる。
【0107】なお、上記各実施形態における現像装置に
用いられる現像剤は一成分系トナーであり、スチレン樹
脂、アクリル樹脂、もしくはポリエステル樹脂などの各
種熱可塑性樹脂中に顔料や含金属アゾ染料などの極性制
御剤を分散し、粉砕、分級により3μm〜20μm(平
均粒径7μm)の大きさとしたものである。また、この
トナーには電荷制御剤が添加された上、負極性の電荷が
付与されている。電荷制御剤としては、疎水化処理した
シリカ、アルミナ、チタンなどの0.1μm以下の微粒
子が用いられるが、疎水性シリカが最も適している。さ
らにこのトナーにトナーの流動性助剤を外添してもよ
い。
【0108】なお、像担持体1表面の感光体層としては
セレン系感光体や有機感光体が用いられ、像担持体1と
トナー担持体4とは接触してもよいし、あるいは100
μm〜400μm程度の間隙をおいて対向させて配置し
てもよい。
【0109】次に、本発明の帯電装置を画像形成装置の
転写装置に適用した場合の実施形態について説明する。
【0110】図15は、本発明の帯電装置を画像形成装
置の転写装置に適用した場合の第1の実施形態(a)お
よび第2の実施形態(b)を示す概略構成図である。
【0111】図15(a)に示す第1の実施形態には、
表面に静電潜像を担持して矢印A方向に回転する像担持
体1、像担持体1表面を一様に帯電するコロトロン8
3、像担持体1に画像情報に基づく露光光を照射して像
担持体1上に静電潜像を形成する露光装置84、像担持
体1上に形成された静電潜像をトナーで現像して像担持
体1上に静電潜像を形成する現像装置85、像担持体1
上に形成された静電潜像を被転写体86に転写するため
の転写装置81を備えた画像形成装置80が示されてい
る。
【0112】この転写装置81は、電荷付与部材82
a、中間層82b、帯電制御部材82c、および給電部
材82dからなる帯電器82、転写装置81に電圧Va
を供給する第1の電源87a,および電圧Vbを供給す
る第2の電源87bを備えている。
【0113】この画像形成装置80では、像担持体1は
矢印A方向に回転しコロトロン83により一次帯電され
露光装置84による露光光により表面に静電潜像が形成
される。静電潜像は現像装置85により現像されて像担
持体1上にトナー像が形成される。トナー像が、像担持
体1と被転写体86により形成される転写ニップNに搬
送されてくると、被転写体86を隔てて像担持体1とは
反対側に配置された帯電付与部材82aによってトナー
と反対の極性の電荷が被転写体86に与えられることに
より像担持体1上のトナー像が被転写体86上に転写さ
れる。
【0114】図15(b)に示す第2の実施形態には、
図15(a)に示された第1の実施形態における構成要
素のほかに、被転写体86を載置して転写ニップNに被
転写体86を搬送する転写ベルト88、および転写ベル
ト88を支持し駆動する転写ベルト支持装置89が備え
られた画像形成装置80’が示されている。この実施形
態では、帯電器82から発生した電荷は転写ベルト88
を介して被転写体86に付与される。トナー像は被転写
体86に付与された電荷により像担持体1から被転写体
86に転写される。
【0115】本発明の帯電装置は全体の厚さを薄く、か
つ横幅も狭く構成することができるので、本発明の帯電
装置を画像形成装置の転写装置に用いることにより転写
装置を小型化することが可能である。
【0116】なお、図15(a)に示すように、給電部
材82dを、被転写体86の移動方向に関し電荷付与部
材82aよりも下流側に配置することにより、電荷付与
部材82aが転写ニップNに突入する前のトナー層に対
して電界の作用を及ぼさないようにすることができるの
で、転写ニップNに突入する前にトナーが被転写体86
に転写されることによって引き起こされるトナー飛散に
よる画質劣化を大幅に減少させることができる。
【0117】また、電荷付与部材82aを、電荷付与部
材82aの被転写体86移動方向の上流側の端部が、ト
ナー像担持体1と被転写体86とにより形成されるニッ
プ部Nの被転写体移動方向の上流側の端部と一致させる
ことにより、転写ニップNに突入する前のトナーの飛散
がより少なくなり確実に転写を行うことができる。
【0118】また、電荷付与部材82aを、電荷付与部
材82aの被転写体86移動方向の下流側の端部が、ト
ナー像担持体1と被転写体86とにより形成される転写
ニップNの被転写体86移動方向の下流側の端部と一致
するように配置することによりトナーの飛散をさらに減
少させることができる。
【0119】図16は、図15(a)および図15
(b)に示した画像形成装置の転写ニップNの拡大図で
ある。
【0120】図16に示すように、帯電器の電荷付与部
材82aの長さL2を、トナー像担持体1と被転写体8
6により形成される転写ニップNの被転写体86移動方
向の長さL1よりも短くすることにより、転写ニップN
の上流側および下流側に不要な電荷が付与されないよう
になりトナー像飛散によるトラブルを防止することがで
きる。また、電荷付与部材82aの位置設定が容易とな
り、電荷付与部材82aの位置設定と取外しを繰り返し
た場合でも帯電器の放電部が転写ニップNの上流端、下
流端からはみ出しにくくなるのでトナーの飛散を確実に
防止することができる。
【0121】なお、上記の各実施形態における帯電器
は、電荷付与部材と被帯電体との間に帯電制御部材を配
置することにより、イオンや電子を発生する放電の電離
領域を帯電付与部材側に制限するものであるが、従来、
帯電器として広く用いられているスコロトロン帯電器
も、本発明と似た構成を有している。すなわち、スコロ
トロン帯電器の放電ワイヤーが本発明における帯電付与
部材に相当し、スコロトロン帯電器の放電ワイヤーと被
帯電体との間に配設されるスクリーングリッド電極が本
発明における帯電制御部材に相当すると考えることもで
きる。また、被帯電体はともに像担持体やトナー担持体
である。
【0122】しかしながら、スコロトロン帯電器では、
放電ワイヤーの直径が30μm〜100μmという細さ
であるため、帯電制御部材がなくても放電ワイヤーがそ
れを囲むシールド電極および被帯電体との間で発生させ
る電界は、ワイヤー近傍のみで電離を引き起こし、シー
ルド電極と被帯電体の近傍ではイオンまたは電子が移動
するのみである。つまり、スクリーングリッド電極は、
帯電しようとする極性のイオンまたは電子の移動を制御
して被帯電体の帯電電位を一定にする作用をしており、
放電による電離領域を積極的に制御する作用はない。
【0123】これに対して、本発明における帯電制御部
材は、2つの微小な電極間における電界を電離領域と電
子やイオンの移動領域とに分離する働きを有しており、
被帯電体付近において逆極性トナーの発生を積極的に制
御するものであり、従来のスコロトロン帯電器における
スクリーングリッド電極とは機能が全く異なっている。
【0124】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の帯電装置
によれば、小型で低コストであって安定した帯電性能を
有するとともに帯電効率の高い帯電装置を実現すること
ができる。
【0125】また、本発明の現像装置によれば、安定し
たトナー帯電性能を有する小型で信頼性が高くトナー飛
散の少ない現像装置を実現することができる。
【0126】また、本発明の転写装置によれば、転写装
置を大幅に小型化することができるとともに、転写領域
周辺でのトナー飛散の少ない転写装置を実現することが
できる。
【0127】また、本発明の画像形成装置によれば、上
記の帯電装置、現像装置、および転写装置それぞれの効
果を合わせ持つ画像形成装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の帯電装置の第1の実施形態の概略構成
図である。
【図2】本実施形態における帯電付与部材の一態様を示
す平面図およびA−A断面図である。
【図3】本発明の帯電装置の第2の実施形態の概略構成
図である。
【図4】本発明の帯電装置の第1の実施形態および第2
の実施形態に帯電制御部材として用いられるステンレス
メッシュの平面図(a)およびそのA−A断面図(b)
である。
【図5】本発明の帯電装置の第1の実施形態および第2
の実施形態に中間層として用いられるポリイミド薄板の
平面図(a)およびそのA−A断面図(b)である。
【図6】本発明の帯電装置の第1の実施形態および第2
の実施形態に帯電制御部材として用いられるステンレス
薄板の平面図(a)およびそのA−A断面図(b)であ
る。
【図7】図3に示した帯電装置における帯電制御部材の
開孔部と中間層の開孔部とが一致していない様子を示す
図である。
【図8】本発明の帯電装置の第1の実施形態および第2
の実施形態に帯電制御部材および中間層の平面図(a)
およびそのA−A断面図(b)である。
【図9】本発明の帯電装置に用いられる一体化電極の平
面図(a)およびそのA−A断面図(b)である。
【図10】本発明の帯電装置に用いられる帯電制御部材
の1例の平面図である。
【図11】本発明の帯電装置の放電電流を測定する測定
装置の概略構成図である。
【図12】図11に示した測定装置による放電電流の測
定結果を示すグラフである。
【図13】本発明の帯電装置を画像形成装置の現像装置
に適用した場合の第1の実施形態(a)および第2の実
施形態(b)を示す概略構成図である。
【図14】本発明の帯電装置を画像形成装置の現像装置
に適用した場合の第3の実施形態を示す概略構成図であ
る。
【図15】本発明の帯電装置を画像形成装置の転写装置
に適用した場合の第1の実施形態(a)および第2の実
施形態(b)を示す概略構成図である。
【図16】図15(a)および図15(b)に示した画
像形成装置の転写ニップ部の拡大図である。
【図17】従来のコロトロン方式の放電器を画像形成装
置の一次帯電装置として用いた場合の概略構成図であ
る。
【図18】接触帯電方式による2つの代表的なトナー帯
電装置の概要図である。
【図19】平行電極間の電子とプラスイオンの相対電荷
密度を示すグラフである。
【図20】トナー帯電装置における電荷付与部材とトナ
ー担持体の間の電荷担体の分布状態を示す模式図であ
る。
【図21】電荷付与部材と被帯電体との間に帯電制御部
材を配置するとともにその被帯電体の相対的な移動方向
に関し帯電制御部材と重なる位置とは異なる位置におい
てその電化付与部材に接して給電部材を配置した帯電装
置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 像担持体 2 一次帯電器 2a 放電ワイヤー 2b 導電性のシールド 3,3a,3b 電源 4 トナー担持体 5 トナー供給部材 6 トナー層形成部材 6’ トナー層形成部材兼接触帯電部材 6a 保持部材 7 接触帯電部材 8,8a,8b トナー 9a 電子およびマイナスイオン 9b プラスイオン 10,20,30,40’,40” 帯電装置(帯電
器) 12,22,42’,42” 給電部材 13,23,43’,43” 電荷付与部材 13a,23a 表面 13b,23b 裏面 13’a,13’b,13’c 表面部分 14,24,44’,44” 帯電制御部材 15,25,45’ 中間層 16a,16b,19 電源 17 被帯電体 18 基板 21 絶縁性基板 24a,25a 開孔部 24b 貫通部 24c 端部 26 絶縁材料 37 アルミニウムプレート 39 電流計 70,80 帯電器 72 給電部材 73 電荷付与部材 74 帯電制御部材 75 中間層 81 転写装置 82 帯電器 82a 電荷付与部材 82b 中間層 82c 帯電制御部材 82d 給電部材 83 コロトロン 84 露光装置 85 現像装置 86 被転写体 87a,87b 電源 88 転写ベルト 89 転写ベルト支持装置 110 帯電装置 112 給電部材 113 電荷付与部材 113’a,113’b,113’c 表面部分 114 帯電制御部材 115 中間層 116a,116b 電源 117 被帯電体

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対的に移動する被帯電体に対向して配
    置され、該被帯電体に付与する電荷を発生する電荷付与
    部材と、 前記被帯電体と前記電荷付与部材との間に配置され、該
    被帯電体と該電荷付与部材との間の電界内の放電の電離
    領域を該電荷付与部材との間に制御する帯電制御部材
    と、 前記被帯電体の相対的な移動方向に関し前記帯電制御部
    材に重なる位置とは異なる位置において前記電荷付与部
    材に接し該電荷付与部材に電位を付与する給電部材と、 前記電荷付与部材と前記帯電制御部材との間に介在して
    互いの間の電流の流れを阻止しかつ互いを固定してなる
    中間層とを備え、 前記中間層が、前記移動方向に関し、該帯電制御部材と
    前記給電部材の間の領域での放電を阻止するように該給
    電部材側へ張り出した形状を有するものであることを特
    徴とする帯電装置。
  2. 【請求項2】 前記帯電制御部材と前記給電部材が、前
    記移動方向に関し互いに所定の間隔を保ちながら該移動
    方向に交わる交差方向に延在する形状を有するものであ
    ることを特徴とする請求項1記載の帯電装置。
  3. 【請求項3】 前記給電部材が、前記電荷付与部材の前
    記被帯電体と対向する表面に対する裏面に配置されたも
    のであることを特徴とする請求項1記載の帯電装置。
  4. 【請求項4】 前記給電部材が、前記電荷付与部材の前
    記被帯電体と対向する表面に配置されたものであり、か
    つ、該給電部材が絶縁材料で被覆されてなるものである
    ことを特徴とする請求項1記載の帯電装置。
  5. 【請求項5】 前記電荷付与部材が、該電荷付与部材の
    電荷を発生する領域全体にわたって所定の厚さを有する
    ものであることを特徴とする請求項1記載の帯電装置。
  6. 【請求項6】 前記帯電制御部材が、多数の開孔を有す
    る網状の部材により形成されたものであることを特徴と
    する請求項1記載の帯電装置。
  7. 【請求項7】 前記帯電制御部材が、多数の孔が開孔さ
    れた板状部材により形成されたものであることを特徴と
    する請求項1記載の帯電装置。
  8. 【請求項8】 前記帯電制御部材と前記中間層が、双方
    の開孔部分の位置が互いに一致するように開孔されたも
    のであることを特徴とする請求項7記載の帯電装置。
  9. 【請求項9】 静電潜像を担持して所定の方向に移動す
    る像担持体に所定の現像領域において近接もしくは接触
    するように配置され、供給されたトナーを表面に担持し
    て前記現像領域に向けて搬送するトナー担持体、 前記トナー担持体に供給されたトナーを所定の厚さのト
    ナー層に形成するトナー層形成部材、および前記トナー
    担持体の、前記トナー層形成部材により形成されたトナ
    ー層を担持して相対的に移動する部分に対向して配置さ
    れ、該トナー層に付与する電荷を発生する電荷付与部材
    と、 前記トナー層と前記電荷付与部材との間に配置され、該
    トナー層と該電荷付与部材との間の電界内の放電の電離
    領域を該電荷付与部材との間に制御する帯電制御部材
    と、 前記トナー担持体の相対的な移動方向に関し前記帯電制
    御部材に重なる位置とは異なる位置において前記電荷付
    与部材に接し該電荷付与部材に電位を付与する給電部材
    と、 前記電荷付与部材と前記帯電制御部材との間に介在して
    互いの間の電流の流れを阻止しかつ互いを固定してなる
    とともに、前記移動方向に関し、該帯電制御部材と前記
    給電部材の間の領域での放電を阻止するように該給電部
    材側へ張り出してなる中間層とを有する帯電器を備えた
    ことを特徴とする現像装置。
  10. 【請求項10】 前記帯電器が、前記トナー層形成部材
    に固定されてなることを特徴とする請求項9記載の現像
    装置。
  11. 【請求項11】 所定のトナー像保持体上に保持された
    トナー像を、所定の転写位置において該トナー像保持体
    に近接ないし接触して移動する被転写体上に転写する転
    写装置において、 前記被転写体の、前記トナー像保持体側を向いた表面に
    対する裏面側において該被転写体に近接して配置され、
    該被転写体に付与する電荷を発生する電荷付与部材と、 前記被転写体と前記電荷付与部材との間に配置され、該
    被転写体と該電荷付与部材との間の電界内の放電の電離
    領域を該電荷付与部材との間に制御する帯電制御部材
    と、 前記被転写体の相対的な移動方向に関し前記帯電制御部
    材と重なる位置とは異なる位置において前記電荷付与部
    材に接し該電荷付与部材に電位を付与する給電部材と、 前記電荷付与部材と前記帯電制御部材との間に介在して
    互いの間の電流の流れを阻止しかつ互いを固定してなる
    とともに、前記移動方向に関し、該帯電制御部材と前記
    給電部材の間の領域での放電を阻止するように該給電部
    材側へ張り出してなる中間層とを有する帯電器を備えた
    ことを特徴とする転写装置。
  12. 【請求項12】 所定の方向に移動しながら帯電され露
    光を受けることにより静電潜像が形成される像担持体に
    形成された静電潜像をトナーで現像してトナー像を得、
    該トナー像を、該像担持体からなるトナー像保持体から
    直接に、あるいは、該像担持体上に形成されたトナー像
    が一旦転写される中間転写体からなるトナー像保持体を
    経由して、所定の記録媒体上に転写し、該記録媒体上の
    トナー像を該記録媒体上に定着することにより、該記録
    媒体上に定着トナー像からなる画像を形成する画像形成
    装置において、 前記像担持体に対向して配置され、該像担持体に付与す
    る電荷を発生する電荷付与部材と、 前記像担持体と前記電荷付与部材との間に配置され、該
    像担持体と該電荷付与部材との間の電界内の放電の電離
    領域を該電荷付与部材との間に制御する帯電制御部材
    と、 前記像担持体の移動方向に関し前記帯電制御部材に重な
    る位置とは異なる位置において前記電荷付与部材に接し
    該電荷付与部材に電位を付与する給電部材と、 前記電荷付与部材と前記帯電制御部材との間に介在して
    互いの間の電流の流れを阻止しかつ互いを固定してなる
    とともに、前記移動方向に関し、該帯電制御部材と前記
    給電部材の間の領域での放電を阻止するように該給電部
    材側へ張り出してなる中間層とを有する帯電装置を備え
    たことを特徴とする画像形成装置。
  13. 【請求項13】 静電潜像が形成される像担持体に形成
    された静電潜像をトナーで現像してトナー像を得、該ト
    ナー像を、該像担持体からなるトナー像保持体から直接
    に、あるいは、該像担持体上に形成されたトナー像が一
    旦転写される中間転写体からなるトナー像保持体を経由
    して、所定の記録媒体上に転写し、該記録媒体上のトナ
    ー像を該記録媒体上に定着することにより、該記録媒体
    上に定着トナー像からなる画像を形成する画像形成装置
    において、 所定の現像領域において前記像担持体に近接もしくは接
    触するように配置され、供給されたトナーを表面に担持
    して前記現像領域に向けて搬送するトナー担持体と、 該トナー担持体に供給されたトナーを所定の厚さのトナ
    ー層に形成するトナー層形成部材と、 該トナー層形成部材により形成されたトナー層を担持し
    て相対的に移動するトナー担持体に対向して配置され、
    該トナー層に付与する電荷を発生する電荷付与部材、前
    記トナー層と前記電荷付与部材との間に配置され、該ト
    ナー層と該電荷付与部材との間の電界内の放電の電離領
    域を該電荷付与部材との間に制御する帯電制御部材、前
    記トナー担持体の相対的な移動方向に関し前記帯電制御
    部材に重なる位置とは異なる位置において前記電荷付与
    部材に接し該電荷付与部材に電位を付与する給電部材、
    および前記電荷付与部材と前記帯電制御部材との間に介
    在して互いの間の電流の流れを阻止しかつ互いを固定し
    てなるとともに、前記移動方向に関し、該帯電制御部材
    と前記給電部材の間の領域での放電を阻止するように該
    給電部材側へ張り出してなる中間層とを有する帯電器を
    具備する現像装置を備えたことを特徴とする画像形成装
    置。
  14. 【請求項14】 静電潜像が形成される像担持体に形成
    された静電潜像をトナーで現像してトナー像を得、該ト
    ナー像を、該像担持体から直接に、あるいは、該像担持
    体上に形成されたトナー像が一旦転写される中間転写体
    を経由して、所定の記録媒体上に転写し、該記録媒体上
    のトナー像を該記録媒体上に定着することにより、該記
    録媒体上に定着トナー像からなる画像を形成する画像形
    成装置において、 前記像担持体もしくは前記中間転写体からなるトナー像
    保持体上に保持されたトナー像を、所定の転写位置にお
    いて該トナー像保持体に近接ないし接触して移動する前
    記中間転写体もしくは前記記録媒体からなる被転写体上
    に転写する転写装置を備え、 前記転写装置が、 前記被転写体の、前記トナー像保持体側を向いた表面に
    対する裏面側において該被転写体に近接して配置され、
    該被転写体に付与する電荷を発生する電荷付与部材と、 前記被転写体と前記電荷付与部材との間に配置され、該
    被転写体と該電荷付与部材との間の電界内の放電の電離
    領域を該電荷付与部材との間に制御する帯電制御部材
    と、 前記被転写体の相対的な移動方向に関し前記帯電制御部
    材と重なる位置とは異なる位置において前記電荷付与部
    材に接し該電荷付与部材に電位を付与する給電部材と、 前記電荷付与部材と前記帯電制御部材との間に介在して
    互いの間の電流の流れを阻止しかつ互いを固定してなる
    とともに、前記移動方向に関し、該帯電制御部材と前記
    給電部材の間の領域での放電を阻止するように該給電部
    材側へ張り出してなる中間層とを有する帯電器を具備す
    るものであることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014102414A (ja) * 2012-11-21 2014-06-05 Fuji Xerox Co Ltd 帯電装置および画像形成装置

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