JPH1063096A - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JPH1063096A
JPH1063096A JP8234754A JP23475496A JPH1063096A JP H1063096 A JPH1063096 A JP H1063096A JP 8234754 A JP8234754 A JP 8234754A JP 23475496 A JP23475496 A JP 23475496A JP H1063096 A JPH1063096 A JP H1063096A
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JP
Japan
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toner
developer carrier
developer
developing device
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Withdrawn
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JP8234754A
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English (en)
Inventor
Shinichi Kuramoto
新一 倉本
Noriaki Yamazaki
憲明 山崎
Akihiko Noda
明彦 野田
Jun Abe
純 安部
Shota Oba
正太 大場
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 像担持体上に形成した潜像をトナーの付着に
よって可視化する現像装置において、現像剤担持体上の
トナーの電荷量が、現像剤担持体の回転サイクルに応じ
て変動するのを防止し、ゴーストのない良好な画像を得
る。 【解決手段】 現像剤担持体2上にトナー層を形成する
層形成部材3の圧接部を半導電性の弾性材料で形成し、
該圧接部に交流電圧を印加する。層形成部材3の下流側
には、電荷付与部材5と、現像剤担持体との間に介挿さ
れる帯電制御部材6とを備えた帯電装置を配設する。層
形成部材3に印加する電圧は、Vp-p を放電開始電圧の
2倍以上かつリークを発生させない範囲に、周波数をト
ナーの追従を抑止する範囲に設定し、現像剤担持体との
間隙で放電を発生させて、現像領域を通過した後のトナ
ー及び新たに供給されたトナーの電荷量を低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
ー等の電子写真式の画像形成装置において用いられ、像
担持体上に形成された静電潜像をトナーの付着によって
可視化する現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、像担持体上に形成された潜像
をトナーの付着により可視化する現像装置として、1成
分現像方式又は2成分現像方式によるものが知られてい
る。このような現像装置は、像担持体と対向する位置に
回転可能な現像剤担持体を備えており、現像剤担持体上
にトナー層又は2成分現像剤による磁気ブラシを形成し
て像担持体と対向する現像領域に搬送する。そして、現
像剤担持体と像担持体との間に現像バイアス電圧を印加
して電界を形成し、トナーを像担持体上の潜像に転移さ
せるものである。
【0003】このような現像装置では、現像領域でトナ
ーを像担持体上の潜像に良好に転移させるために、トナ
ーに所定の帯電量を与える必要がある。2成分現像方式
の現像装置は、トナーを摩擦帯電序列において隔たって
いるキャリアと混合・撹拌することで、トナーに電荷を
付与するものであるが、トナーに外添された帯電制御剤
が遊離してキャリア表面を汚染することがある。従っ
て、キャリアを長期間使用するとそれらの影響によりト
ナーに電荷を付与することができなくなり、現像剤の交
換が必要になるという欠点がある。また、トナーとキャ
リアとの混合比を一定に保つためのトナー濃度コントロ
ール装置や現像剤撹拌装置を必要としたり、磁性キャリ
アを担持するため現像剤担持体内にマグネットを配設す
る必要があったりして、装置の複雑化を招くという欠点
がある。
【0004】一方、1成分現像方式の現像装置は、これ
ら2成分現像方式の欠点を克服することができるものと
して広く利用されている。この現像装置は、現像剤担持
体に弾性部材からなるブレードと呼ばれるトナー層形成
部材を圧接させ、現像剤担持体上に1成分のトナー層を
形成するとともに、トナー層形成部材の摩擦帯電により
トナーに電荷を付与するものである。しかし、一般にブ
レードによるトナー帯電能力は低く、すべてのトナーを
十分に帯電することが難しく、所望の極性とは逆に帯電
した所謂逆極性のトナーが存在し、その逆極性のトナー
により地かぶりが発生するという欠点がある。すなわ
ち、ブレードでの摩擦帯電においてはトナーがブレード
と接触する確率が低く、特に微小トナーは摩擦帯電され
ずに層形成部分を通過してしまいトナーが帯電されない
ことがある。そこで摩擦帯電を促進するためにトナー層
形成部材のトナーへの圧接力を増加することが考えられ
るが、摩擦熱によりトナーのバインダー樹脂が溶融し、
凝縮したトナーがブレードに詰まって、画像に白筋が発
生するという問題が生じる。
【0005】上記のようなトナーを摩擦帯電する装置の
問題点を解消するために、トナーに直接電荷を付与する
現像装置が提案されている。このような方式として、例
えば、実開昭63−138560号公報、特開昭54−
17030号公報、特開昭62−291678号公報、
特開昭64−62675号公報に開示される現像装置な
どがある。
【0006】実開昭63−138560号公報に開示さ
れる現像装置は、現像剤担持体と対向する位置にコロナ
放電器を配設し、トナー層へ所望の極性のイオンを照射
してトナーに電荷を付与するものである。しかし、コロ
ナ放電器を用いると、コロトロンワイヤーに汚れが付着
し、均一な放電が得られない。また、コロトロンワイヤ
ー近傍の空気層を電離させるための高電圧が必要であ
り、放電の軸方向の安定性などを考慮すると5kV以上
の電圧が必要となる。さらに、放電時にオゾンの発生が
多いなどの欠点もある。
【0007】特開昭54−17030号公報、特開昭6
2−291678号公報、特開昭64−62675号公
報に開示される現像装置は、現像剤担持体と圧接するよ
うに層形成部材を配設し、この層形成部材にトナー帯電
用の電圧を印加するものである。このとき、印加する電
圧は放電開始電圧以下であると、体積抵抗値の高いトナ
ーを使用しているため電荷誘導が十分に行われないが、
印加電圧を上げることで電極からの放電現象を発生さ
せ、現像剤担持体上のトナーを帯電させるものである。
このような現像装置は、コロナ放電器ほどの高電圧を必
要とせず、さらにオゾンの発生も少ないという利点があ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように電圧を印加することによってトナーに直接電荷を
付与する現像装置では、以下に示すような問題点があ
る。現像領域を通過した後、現像剤担持体上に残留した
トナーが現像装置内に搬送されると、このトナーに新た
なトナーが供給され、再び帯電装置によってトナーに電
荷が付与される。そのため、装置の始動後、現像剤担持
体の1回転目、すなわち現像の1サイクル目のトナーの
帯電では、トナーの電荷量は低く、次のサイクルでトナ
ーの電荷量が徐々に上昇し、数サイクルを経た時点でト
ナーの電荷量が安定化する傾向を示す。これは、現像後
に現像剤担持体上に残留したトナーは、帯電領域に再び
搬送され、電荷量が上昇するのに対し、現像剤担持体上
に新たに供給されるトナーは1回の帯電ではそこまで電
荷量が上昇せず、現像剤担持体上のトナーの電荷量に差
が生じるためである。このようにトナーの電荷量が安定
化せず、各サイクルによって差が生じると、現像時のト
ナーの転移量が変動し、いわゆる現像ゴーストという画
質劣化が発生するという問題がある。
【0009】またこの他、電極との間の局所的な放電な
どにより現像剤担持体に過大な放電電流がながれる場合
があり、トナーが現像に寄与できない程まで帯電量が上
昇する現象が生じ、その結果、トナー搬送量が上昇する
などの問題が発生する。
【0010】一方、現像剤の電荷量を安定化させるため
の手段として、例えば図10又は図11に示す現像装置
が提案されている。この現像装置は、図10に示すよう
に、現像剤担持体202と、この現像剤担持体と圧接さ
れトナー層を形成する層形成ブレード203と、現像剤
担持体202と接触するように支持される円筒状の帯電
付与部材204と、現像剤担持体へトナーを供給するト
ナー供給部材205と、現像後の現像剤担持体上のトナ
ーと当接される円筒状の導電性部材206と、現像バイ
アス電源207と、トナー帯電用電源208とを備えて
いる。この導電性部材206は、現像剤担持体202の
回転方向におけるトナー供給部材205の上流側に配置
されており、電気的に接地されている。
【0011】このような現像装置では、帯電付与部材2
04に電源208から電圧を印加して現像剤担持体20
2との間隙内で放電を発生させ、その放電現象で発生し
たイオン又は電子をトナーに付着させてトナーを帯電す
る。このトナーを現像に寄与した後、現像領域を通過し
た現像剤担持体上のトナーを導電性部材206と接触さ
せ、トナーの電荷を除去しようとするものである。この
ような手段と類似の技術として、例えば特開平4−26
8587号公報に開示される現像装置などがある。
【0012】また、図11に示す現像装置は、現像剤担
持体212と圧接するように配置された層形成ブレード
213と、これにトナー帯電用の電圧を印加する電源2
18と、現像剤担持体上のトナーと当接されるフィルム
状の導電性部材216とを備えている。この現像装置で
は、層形成ブレード213と現像剤担持体212との間
隙内で放電を発生させ、現像剤担持体212上にトナー
層を形成するとともにトナーを帯電させる。さらに、現
像領域を通過した後のトナーの電荷は導電性部材216
により除去しようとするものである。
【0013】しかし、上記図10又は図11に示す現像
装置では、電気的に接地させただけの導電性部材を電荷
除去機構として設けており、トナーとの物理的な接触に
より層形成に多少の乱れが生じるだけで、トナーの帯電
レベルを低下させる効果はほとんど期待できない。
【0014】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的は、各現像サイクル毎の現
像剤担持体上のトナーの帯電量を安定化させ、現像ゴー
ストのない良好な画質が得られる現像装置を提供するこ
とである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明に係る現像装置は、 周面
に静電潜像が形成される像担持体と対向するように配置
され、周面の周回移動が可能に支持された現像剤担持体
上に形成した一成分現像剤の薄層を前記像担持体に近接
又は接触させて前記静電潜像を可視化する現像装置にお
いて、 前記現像剤担持体上に形成した現像剤の薄層
と近接又は接触し、現像剤の粒子に電荷を付与する帯電
装置と、 前記現像剤担持体が前記像担持体と近接又は
接触する現像領域を通過した後に、前記現像剤担持体上
にある現像剤の粒子の電荷量を低減する電荷低減手段と
を有するものとする。
【0016】このような現像装置では、現像領域を通過
した後、現像剤担持体上に残留する現像剤の粒子は、電
荷低減手段によって電荷量が低減される。そして、現像
剤担持体上に現像材層が形成された後、帯電装置によっ
て現像剤担持体上の現像剤の粒子に電荷が付与されるの
で、現像剤をほぼ均一に帯電することが可能となる。こ
のため、現像後に現像剤担持体上に残留した現像剤が繰
り返し現像領域に搬送されても、現像時の現像剤の電荷
量をほぼ均一に安定化させることができる。従って、各
サイクルごとに現像特性が変動するのが防止され、現像
ゴーストなどのない良好な画像を得ることができる。
【0017】請求項2に記載の発明に係る現像装置で
は、前記電荷低減手段が、前記現像剤担持体上の現像剤
層と近接又は接触するように設けられた導電性又は半導
電性の電極を有し、該電極に交流電圧が印加されるもの
とする。このとき、交流電圧のピークツーピーク電圧V
P-P は、請求項4に記載の発明のように、放電開始電圧
の2倍以上でかつリーク現象を発生しない範囲で設定さ
れることが望ましい。これにより、電極と現像剤担持体
との間で振動電界が形成され、電極と現像剤担持体との
大きな電位差により微小間隙内で放電が発生する。この
放電により現像剤担持体上にある現像剤の粒子の電荷量
は0V付近に収束していき、電荷量がほぼ均一に低減さ
れる。このため、現像剤の粒子の電荷量をほぼ均一に低
減してから帯電装置で現像剤担持体上の現像剤層を帯電
することができる。従って、各サイクルによる電荷量の
差を生じることなく、現像剤をほぼ均一な電位に帯電す
ることができる。
【0018】また、前記交流電圧の周波数fは、請求項
5に記載の発明のように、トナーが周波数に追従して往
復運動できなくなる範囲に設定されていることが望まし
い。これにより、電極と現像剤担持体との間隙でトナー
が振動電界に追従して往復運動することがなく、電極に
トナーが付着するのが防止される。
【0019】また請求項3に記載の発明に係る現像装置
は、前記電荷低減手段が、前記現像剤担持体に圧接され
て現像剤担持体上に薄層を形成する層形成部材を兼ねる
ものであり、 この層形成部材の現像剤担持体との圧接
部が、半導電性の弾性材料からなり、この圧接部に交流
電圧が印加されるものとする。
【0020】このような現像装置では、電荷低減手段が
層形成部材を兼ねるものであり、現像剤担持体上に現像
剤層を形成するとともに、現像剤の粒子の電荷量を低減
させることが可能となる。このため、装置の小型化が可
能となる。また、周波数を適切に設定することにより、
現像剤が振動電界に追従して往復運動できなくなり、現
像剤が層形成部材に付着するのを防止できる。従って、
層形成部材と兼用しても、現像剤の粒子の電荷量をほぼ
均一に低減させることができ、サイクルにより現像剤の
帯電が不安定になるのを防止できる。
【0021】請求項6に記載の発明に係る現像装置は、
前記帯電装置が、 前記現像剤担持体と近接・対向する
ように配置され、前記現像剤担持体との間に電界を生じ
させる電荷付与部材と、 該電荷付与部材と前記現像剤
担持体との間に配置され、前記電荷付与部材の電位と前
記現像剤担持体の電位との間の電位が付与されることに
よって前記電界内で生じる放電の電離領域を制限する帯
電制御部材とを有するものとする。
【0022】かかる現像装置では、電荷付与部材と帯電
制御部材との間に放電開始電圧以上の電圧を印加すると
ともに、電荷付与部材と現像剤担持体との間に放電を生
じないように電圧を印加し、現像剤担持体付近で所望の
極性のイオン又は電子が現像剤担持体側へ移動するよう
な電界を形成する。電荷付与部材と帯電制御部材との間
には印加された電圧により強い電界が形成され、両者間
で放電が発生する。この放電により電離現象が発生し、
電子なだれ現象によりプラスイオンと電子およびマイナ
スイオンが発生するが、電離域は電荷付与部材と帯電制
御部材との間に限定され、帯電制御部材と現像剤担持体
との間、すなわち現像剤担持体上の現像剤層の存在して
いる領域では電離は生じない。このため、現像剤層の厚
さの範囲内での電離は発生せず、プラスイオンとマイナ
スイオンとが生成されない。一方、帯電制御部材と現像
剤担持体との間には放電を開始するよりも小さい電界が
形成されており、これらの間の電界作用によって、電荷
付与部材と帯電制御部材との間に発生したプラスイオン
又はマイナスイオン等のいずれか一方が現像剤担持体側
に引き付けられ、現像剤担持体上に形成された現像剤層
に付与される。これにより、トナーを所望の極性に帯電
することが可能となる。
【0023】一方、図12又は図13に示すように電荷
付与部材と現像剤担持体との間に帯電制御部材を設けな
い場合は、両者間で放電が発生すると、両者間の微小間
隙には電離現象が発生し、電子なだれの影響により異な
る極性のイオン又は電子が発生する。この電離現象によ
る電子なだれは微小間隙のいずれの箇所でも発生するた
め、現像剤担持体上の現像剤層内部の空気層でも電離が
発生し、トナー近傍で発生した異なる極性のイオンがト
ナーに付与されていまい、いわゆる逆極性のトナーが発
生してしまう。したがって、上記現像装置では、このよ
うな逆極性のトナーの発生を低減することができ、トナ
ー同士の静電凝集を防止できる。さらに、現像剤担持体
と現像剤層とが静電的に強く付着するのを防止でき、ト
ナーの搬送量が増加するのを防止できる。
【0024】請求項7に記載の発明に係る現像装置で
は、 前記電荷低減手段が、前記現像剤担持体の回転方
向上流側に向けて圧接され、現像剤担持体上に薄層を形
成する層形成部材を兼ねるものであり、 この層形成部
材の現像剤担持体との圧接部が、半導電性の弾性材料か
らなり、この圧接部に交流電圧が印加されており、 前
記帯電制御部材は、前記電荷付与部材の表面上に絶縁性
層を介して積層された導電性層又は半導電性層によって
形成され、該電荷付与部材が前記電荷低減手段と一体と
なるように支持されているものとする。
【0025】このような現像装置では、層形成部材を現
像剤担持体の回転方向上流側に向けて配置しており、上
流側で現像剤担持体上に現像剤層を形成すると同時に現
像剤の粒子の電荷量を低減させ、その下流側で現像剤の
粒子に電荷を付与することができる。このため、現像剤
をほぼ均一に帯電させることができ、サイクルによる帯
電電位の変動を確実に防止できる。これとともに装置の
小型化も実現できる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて説明する。図1は、請求項1、請求項2、請求
項3、請求項4、請求項5又は請求項6に記載の発明の
一実施形態である現像装置を示す概略構成図である。こ
の現像装置は、表面に帯電電位の差による潜像を形成す
ることができる像担持体1との対向位置に設けられてお
り、ハウジング11内に、像担持体1と近接対向し表面
にトナーを付着して搬送する現像剤担持体2と、この現
像剤担持体上のトナーを規制してトナー層を形成する層
形成部材3と、トナーを撹拌するとともに現像剤担持体
2にトナーを供給する撹拌供給部材4と、現像剤担持体
2と対向して配置され、この対向位置に放電を生じさせ
る電荷付与部材5と、この電荷付与部材5と現像剤担持
体2との間に配置され、これらの間に生じる放電の電離
領域を制限する帯電制御部材6とを備えている。さら
に、現像剤担持体2と像担持体1との間に現像用の電圧
を印加する現像用電源7と、層形成部材3に現像剤担持
体2上のトナーの電荷量を低減するための電圧を印加す
る電荷低減用電源8と、現像剤担持体2と電荷付与部材
5との間にトナー帯電用の電圧を印加するトナー帯電用
電源9と、帯電制御部材6に電離領域を制限するための
電圧を印加する帯電制御用電源10とを備えている。
【0027】上記現像剤担持体2は、回転可能に支持さ
れ、現像用電源7からトナーと同極性の約−200Vの
直流電圧が印加されるものである。これにより、現像剤
担持体2と像担持体1との間に電界が形成され、トナー
が像担持体1上の潜像に転移されるようになっている。
この現像剤担持体は、アルミニウムやステンレスの丸棒
やパイプを切削加工した後、外周面にサンドブラスト、
液体ホーニング、エメリー研磨等の機械加工を施すか、
或いは化学腐食を施すことによりRa=0.1〜5.0
μm程度の凹凸を形成したものである。また、アルミニ
ウムやステンレスの丸棒やパイプを切削加工した後に、
導電粉を分散させた樹脂層を形成したものでもよい。本
例の現像剤担持体2はΦ20mmとなっており、アルミ
ニウムのパイプを切削加工した後、外周面にサンドブラ
スト陽極酸化処理を施し、Ra=0.5μm程度にした
ものが用いられている。また、現像用電源7から印加さ
れる電圧は、現像性能を確保するため直流電圧と交流電
圧とを重畳した電圧としてもよい。
【0028】上記層形成部材3は、イオン導電体を含ん
だ体積抵抗値が104 〜1010Ω・cm程度のシリコー
ンゴムからなる圧接部材を、厚さ0.1mmのステンレ
スの板バネに導電性接着剤を介してドクター方式に設置
したものである。また、層形成時の耐摩耗性を向上させ
るために表面に硬化処理を施している。層形成部では摩
耗帯電によるトナー帯電の必要がないため、層厚規制が
可能となる線圧の下限値は15〜17g/cm2 として
いる。また、ゴムの硬度は20〜80度のものが使用可
能であり、好ましくは30〜60度が適している。この
ような層形成部材3で圧接されることにより、現像剤担
持体2上に5〜30μm程度のトナー層が形成されるよ
うになっている。
【0029】また、電荷低減用電源8から層形成部材3
に印加される電圧は、図2に示すように、直流のオフセ
ットが0Vで、周波数fが3kHz、VP-P が層形成部
材の放電開始電圧である600Vの2倍の1200Vで
ある交流電圧を設定している。VP-P の値は、3kV以
上であると、高電圧によりリークが発生しやすい状態と
なるため、3kVを越えないことが望ましい。周波数f
は、トナーが周波数に追従して層形成部材3と現像剤担
持体2との間を往復運動しない範囲で設定したものであ
る。この印加電圧の設定値の根拠は後述する。
【0030】上記電荷付与部材5は、円筒状に形成さ
れ、軸線回りに回転可能に支持されている。この電荷付
与部材5は、イオン導電体を含んだもの、もしくはゴム
に導電性微粒子を配合したものであり、体積抵抗率が1
5 〜1010Ω・cm程度のものである。この体積抵抗
率は、特に107 〜108 Ω・cm程度が望ましい。ま
た、電荷付与部材として、シリコーンゴム中に導電性粉
を混合した半導電性ロールを用いてもよい。
【0031】上記帯電制御部材6は、線径50μm、ピ
ッチ127μmのステンレスのメッシュ状部材からな
り、電荷付与部材5より径が大きい円筒状に形成されて
いる。この帯電制御部材6は、電荷付与部材5に外挿さ
れ、該電荷付与部材5と現像剤担持体2とに挟持されて
おり、現像剤担持体2との対向位置で内周面の一部が電
荷付与部材5と接触して回転するようになっている。こ
のとき、帯電制御部材6は現像剤担持体2の回転に従動
して回転駆動される。
【0032】また、現像剤担持体2上のトナーを負極性
に帯電するためには、電荷付与部材5と帯電制御部材6
との間には放電を開始するように電界を形成し、帯電制
御部材6と現像剤担持体2との間には放電を生じない程
度に勾配の小さい電界であって、負電荷を現像剤担持体
側に引き付ける方向の電界を形成する。このため、帯電
制御部材6と現像剤担持体2との電位の関係は、例えば
以下の関係に保たれている。 (現像剤担持体電位)−(帯電制御部材電位)=100
V また、帯電付与部材5と帯電制御部材6との電位の関係
は、以下の関係に保たれている。 (帯電制御部材電位)−(電荷付与部材電位)=100
0V
【0033】なお、これらの部材の電位は電荷付与部材
5と現像剤担持体2との間隔、帯電制御部材6の構造・
厚さ等によって適宜決定されるものである。また、電荷
付与部材5、帯電制御部材6、および現像剤担持体2
が、それぞれ間隙をおいて設けられるときにはこれらの
間隙の大きさも考慮して定められる。本例では、現像剤
担持体2には電源7から−200Vの電圧が印加され、
帯電制御部材6には電源10から−300Vの電圧が印
加され、電荷付与部材5のシャフトには電源9から−1
300Vの電圧が印加されている。
【0034】なお、上記現像装置で用いられる現像剤は
一成分系のトナーであり、スチレン樹脂、アクリル樹脂
若しくはポリエステル樹脂等の各種熱可塑性樹脂中に顔
料や含金属アゾ染料等の極性制御剤を分散し、粉砕、分
級により3〜20μm(平均粒径7μm)の大きさにし
たものである。また電荷制御剤が添加され、負極性の電
荷が付与されている。電荷制御剤としては、疎水化処理
したシリカ、アルミナ、チタン等の0.1μm以下の微
粒子が用いられるが、疎水性シリカが最も望ましい。ま
たトナーの流動性助剤が外添されている。なお、上記像
担持体1としてはセレン系感光体や有機感光体が用いら
れ、像担持体1と現像剤担持体2とは接触してもよい
し、あるいは100μm〜400μm程度の間隙をおい
て対向させてもよい。
【0035】このような現像装置では、撹拌供給部材4
の回転によりハウジング10内のトナーが撹拌され、現
像剤担持体2に供給される。現像剤担持体2の表面付近
のトナーは現像剤担持体2の回転により層形成部材3と
の対向位置へ搬送され、層形成部材3の押圧力により現
像剤担持体2上にトナー層が形成される。このとき、層
形成部材3には電源8から交流電圧が印加されており、
層形成部材3と現像剤担持体2との対向領域に振動電界
が形成される。その際、層形成部材3と現像剤担持体2
との間に大きな電位差が生じ、これらの微小間隙内で放
電が起こる。この振動電界により生じる放電により、現
像剤担持体上のトナー粒子の電荷量が低減され、0V付
近に収束していく。このため、現像剤担持体2上のトナ
ー中に現像領域を通過した後の残留トナーと、撹拌供給
部材4により新たに供給されたトナーとが含まれていて
も、これらのトナーはほぼ均一な電荷量まで低減され
る。
【0036】その後、現像剤担持体2上のトナー層は電
荷付与部材5及び帯電制御部材6との対向位置に搬送さ
れる。このとき、電荷付与部材5と帯電制御部材6との
間、及び帯電制御部材6と現像剤担持体2との間には前
述のような電圧が印加されており、これらが対向する領
域に電界が形成される。このような電界内では、放電開
始電界よりも大きい電荷付与部材の側のみが放電可能で
あり、現像剤担持体2の側の電界は放電開始電界よりも
小さいため電離しない。従って、図3に示すように、電
荷付与部材5の付近では放電に伴う電離によりマイナス
イオン又は電子の他にプラスイオンが発生するが、現像
剤担持体2の近傍では電離が発生せず、帯電制御部材6
と現像剤担持体2との間の電界作用によりマイナスイオ
ン又は電子が現像剤担持体に引き付けられる。そして、
この電荷が現像剤担持体上のトナーに付着し、トナーが
帯電される。従って、電離にともなって発生するプラス
イオンは電荷付与部材5の側でのみ存在し、電荷付与部
材5へ吸着されるが、現像剤担持体2上のトナーに付着
することはない。このため、逆極性トナーの発生が抑制
される。
【0037】このようにして均一な電荷が付与されたト
ナー層は、現像剤担持体2の回転により像担持体1と対
向する現像領域に搬送される。そして、現像剤担持体2
と像担持体1との間に形成される現像電界により、上記
トナーが像担持体1の潜像に転移して現像が行われる。
【0038】その後、現像剤担持体2に残留したトナー
は、現像剤担持体2の回転により現像装置内に戻され、
このトナーに加えて撹拌供給部材4から新たなトナーが
供給される。そして、再び層形成部材3との対向位置を
通過し、現像剤担持体2上にトナー層が形成されるとと
もに、電源8から印加される交流電圧によりトナー粒子
の電荷がほぼ均一な電荷量に低減される。このため、一
旦トナーの電荷量を低減してからトナーを帯電させるこ
とができ、トナーをほぼ均一な電位に帯電することが可
能となる。
【0039】次に、上記現像装置において、電荷低減用
電圧を印加したときの現像剤担持体2上のトナー層の電
位を測定した結果について説明する。このトナー層の電
位を測定する装置として図4に示す電位測定装置が用い
られる。この装置は、上記現像装置と同様に、現像ロー
ル102、層形成部材103、撹拌供給部材104、電
荷付与部材105、及び帯電制御部材106を備えてお
り、さらに層形成部材103にトナー電荷低減用の交流
電圧を印加する電源108と、電荷付与部材用電源10
9と、帯電制御部材106に導電性の給電部材116を
介して電圧を印加する電源110とを備えている。さら
に、電荷付与部材105との対向位置の下流側にはトナ
ーの電位を計測する電位測定器(ESV)112が設け
られている。そして、層形成部材103により現像剤担
持体2上のトナー層の電荷量を低減した後、電荷付与部
材105及び帯電制御部材106によりトナーに所望の
電荷を付与し、その後のトナーの電荷量を電位測定器1
12で計測するようになっている。
【0040】このような装置を用いて現像剤担持体上の
トナーの電位を測定したところ、−7μC/gから−1
2μC/gに帯電されることが確認された。このとき、
逆極性のトナーは0.1wt%以下であり、トナーの極
性も均一で良好な帯電性が得られた。
【0041】次に、現像剤担持体の回転数とトナーの電
位との関係を調べた結果について説明する。図5(a)
は、上記現像装置において、電荷低減用電圧を印加した
時の現像剤担持体の回転数と現像剤担持体上のトナー層
の電位との関係を示すグラフである。また図5(b)
は、電荷低減用電圧を印加しない時のこれらの関係を示
すグラフである。図5(a)に示すように電荷低減用の
電圧を印加した時は、現像剤担持体の1回転目、すなわ
ち現像プロセスの1サイクル目から安定したトナーの電
荷量が得られるのに対し、図5(b)に示すように電荷
低減用電圧を印加しない時は、トナーの電荷量が1サイ
クル目から段々上昇し、10サイクル目で漸く安定化す
ることがわかる。従って、電荷低減用の電圧を印加する
場合としない場合とで、トナーの電荷量はサイクル特性
による明らかな違いが現れることがわかる。また、図5
(a)に示すような安定したサイクル特性は、現像剤担
持体の回転速度にも依存しないことが確認された。
【0042】図5(b)に示すように、電荷低減用電圧
を印加しない場合と従来の現像装置とを比較すると、現
像剤担持体上のトナー層を1サイクルで飽和帯電レベル
にするには、帯電能力が低いことがわかる。これは、本
実施形態の現像装置は電離する領域からマイナスイオン
のみを取り出しているため、従来の現像装置のようにト
ナー層まで電離域としてしまう帯電制御部材を介在しな
い帯電方式に比べて低いためである。そのため、層形成
時にトナーの除電を実施すると当然にこの1サイクル目
の帯電が毎サイクルごとに続くわけであるが、電荷付与
部材5と、帯電制御部材6と、現像剤担持体2との電位
差が大きいほど高くなる性質があり、印加するバイアス
電圧を適切に設定することにより任意のトナー帯電量に
制御可能である。
【0043】また上記現像装置においては、電荷付与部
材5及び帯電制御部材6に変わる電荷付与機構として、
スコロトロンを用いることもできる。実験によれば、ス
コロトロンを使用した場合でも、現像剤担持体上のトナ
ーの帯電時に逆極性トナーの発生はなく、また図5
(a)に示すように、層形成部材に電荷低減用電圧を印
加したところ、1サイクル目から安定したトナーの電荷
量が得られることが確認された。一方、図5(b)に示
すように、電荷低減用電圧を印加しない場合には、トナ
ーの電荷量はサイクル毎に段々上昇し、ある程度のサイ
クルを経て安定化することがわかる。このようにスコロ
トロンを用いた場合にも同様にトナーを均一に帯電させ
ることができるが、スコロトロンの場合、オゾンが多量
に発生するため、環境上あまり好ましくない。
【0044】図6は、層形成部材に印加する交流電圧の
周波数fと、層形成部材へのトナーの付着度合いとの関
係を示すグラフである。これにより、f=3kHz以上
で層形成部材へのトナーの付着がほとんどないことが確
認された。これは、トナーが周波数に追従して往復運動
できなくなり、トナーが付着しにくくなるためと考えら
れる。
【0045】図7は、層形成部材に電荷低減用電圧を印
加した場合、層形成部材を接地した場合、電荷低減機構
がない従来方式の場合(圧接部材を絶縁性材料で形成し
たもの)について、現像ゴーストの発生状態を調べた結
果を示す図である。これにより、電荷低減機構がない従
来方式の場合には、トナーの電荷量が1サイクル目と1
0サイクル目とで5V以上の差を生じ、現像ゴーストと
が画質上表面化してしまうのに対し、層形成部材に電荷
低減用電圧を印加した場合は、サイクルによってトナー
の電荷量にほとんど差が生じず、ゴーストのない画像が
得られることがわかる。また、層形成部材を接地した場
合にもサイクルによるトナーの電荷量の差は改善される
が、層形成部材に電荷低減用電圧を印加した場合のほう
がより安定化することがわかる。
【0046】なお、本実施形態の現像装置では、上述の
ような効果の他、局所的な放電などにより現像剤担持体
に過大な放電電流が流れるのを防止することができ、ト
ナーが現像に寄与できない程まで帯電量が上昇すること
はない。このため、トナー搬送量が上昇するなどの問題
を回避できる。なお、上記現像装置では、層形成部材と
して現像剤担持体に圧接されるブレードが用いられてい
るが、この他、ローラ状部材、トリマーなどを用いるこ
ともできる。
【0047】図8は、請求項1、請求項3、請求項4、
請求項5、請求項6又は請求項7に記載の発明の一実施
形態である現像装置の層形成部材を示す部分構成図であ
る。この現像装置では、現像剤担持体22上にトナー層
を形成する層形成部材23と電荷付与部材25とが一体
となるように支持されたものであり、層形成部材23の
表面に絶縁性層34を介して導電性の給電部材35が装
着され、この給電部材35の表面に電荷付与部材25が
設けられている。電荷付与部材25の表面には絶縁性層
36が形成されており、この絶縁性層を介して導電性の
帯電制御部材26が積層されている。
【0048】上記層形成部材23は、板状の導電性の給
電部材32とこれに接着された半導電性の弾性部材33
とを有し、弾性部材33が現像剤担持体22に圧接され
るように支持されている。層形成部材23の先端部は現
像剤担持体22の回転方向に対して上流側に向けて配置
されており、現像剤担持体22上のトナーが層形成部材
23との圧接部を通過することによりトナー量が規制さ
れるようになっている。また、給電部材32には電源2
8から図1に示す層形成部材と同様の交流電圧が印加さ
れる。
【0049】また、上記電荷付与部材25及び帯電制御
部材26は、弾性部材33の現像剤担持体22との接触
部より支持端側に形成されており、帯電制御部材26が
現像剤担持体22と離隔して対向するように設けられて
いる。帯電制御部材26は、図8(b)に示すように、
無電界メッキやレーザー加工などにより形成した多数の
円形開口26aを有する電極からなる。なお、この現像
装置の他の構成は上記図1に示す現像装置と同じであ
る。
【0050】このような現像装置では、現像剤担持体2
2の回転によりトナーが層形成部材23との圧接部を通
過し、現像剤担持体22上にトナー層が形成される。こ
のとき、層形成部材23には電源28から電荷低減用電
圧が印加されており、トナー粒子の電荷量が低減され
る。そして、このトナー層は帯電制御部材26との対向
位置を通過し、電荷付与部材25と帯電制御部材26と
の間の放電現象により発生したマイナスイオン及びプラ
スイオン等のうち、電子又はマイナスイオンのみが現像
剤担持体22との間に生じる電界によりトナーに付与さ
れる。
【0051】このような現像装置を用いてトナーの帯電
性能を確認したところ、各現像サイクルによってトナー
の電荷量に差が生じることはなく、現像ゴーストのない
画像が得られることが確認された。また、逆極性のトナ
ーの発生量は0.1wt%以下となり、かぶりなどの画
質劣化もなく良好な画像が得られた。また、上記現像装
置では、電荷付与部材25と層形成部材23とが一体と
して支持されているので、装置の小型化や低コスト化を
図ることができる。
【0052】図9は、請求項1、請求項3、請求項4、
請求項5、請求項6又は請求項7に記載の発明の他の実
施形態である現像装置の層形成部材を示す部分構成図で
ある。この現像装置では、層形成部材43の先端部分に
支持される弾性部材53と並列に絶縁性部材57を介し
て半導電性材料からなる電荷付与部材45が形成されて
おり、該電荷付与部材45の給電部材が層形成部材43
の保持部材55を兼ねている。また、弾性部材53の背
面側には保持部材55と絶縁性部材57を介して給電部
材52が設けられており、この給電部材52に電荷低減
用電圧が印加されるようになっている。電荷付与部材4
5の表面上には絶縁性層56が形成されており、この絶
縁性層を介して導電性の帯電制御部材46が積層されて
いる。この帯電制御部材46は、現像剤担持体42と離
隔して対向するように設けられており、図9(b)に示
すように、多数の長形状の開口46aを長手方向に配列
した電極からなる。また、弾性部材53に印加される電
圧は、図1に示す層形成部材に印加される電圧と同じ交
流電圧が設定されている。なお、この現像装置の他の構
成は上記図1に示す現像装置と同じである。
【0053】このような現像装置では、層形成部材43
により現像剤担持体42上にトナー層が形成されるとと
もに、層形成部材43に電荷低減用電圧が印加されるこ
とによってトナー粒子の電荷量が低減される。そして、
このトナー層は帯電制御部材46との対向位置を通過
し、電荷付与部材45と帯電制御部材46との間の放電
現象により発生したマイナスイオン及びプラスイオン等
のうち、電子又はマイナスイオンのみが現像剤担持体4
2との間に生じる電界によりトナーに付与される。この
ため、現像剤担持体42上のトナーの電荷量を確実に低
減した後にトナーを帯電することができ、各サイクルに
よる電荷量の差を生じることなくトナーをほぼ均一に帯
電することができる。したがって、現像ゴーストのない
良好な画像を得ることができる。
【0054】
【実施例】本願発明に係る現像装置のトナーの帯電性能
を確認するために、下記の条件にて長時間のプリントテ
ストを行った結果について説明する。この実験では、現
像装置は図1と同じ構成のものが用いられている。 像担持体 :負帯電有機感光体 プロセススピード :200mm/sec 帯電制御部材 :厚さ100μmの導電性材料からなる円筒状フィルム にΦ80μmの微小開口穴が開口率80%で存在する もの 電荷付与部材 :Φ10mmのロール状部材 周面を形成する材料:シリコーンゴムにイオン導電体 を配合したもの ゴム硬度:60度 体積抵抗率:108 Ω・cm 現像剤担持体 :Φ20mm 表面ゴム層を有するロール(106 Ω・cm) 撹拌供給部材 :Φ10mm 半導電性スポンジ材料からなるロール 層形成部材 :SUS303,厚さ0.12mmの板バネに、1mm 厚のイオン導電体を含んだシリコーンゴムを導電性接 着剤で接合したもの。 接着圧力は約15〜120gf/cm 体積抵抗率:104 〜1010Ω・cm ゴム硬度:60度、表面を硬化処理したもの 潜像電位 :−100V 背景部電位 :−350V
【0055】上記条件にてプリントテストを行ったとこ
ろ、均一なトナーの電荷量を実現することができ、従来
問題であった、現像ゴースト、地かぶり、及び逆極性ト
ナーによる機内へのトナー飛散の発生を極めて少なくす
ることができた。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本願発明に係る現
像装置では、現像領域を通過した後の現像剤担持体上の
現像剤は電荷低減手段によって電荷量が低減された後、
帯電装置によって電荷が付与されるので、現像剤をほぼ
均一に帯電することができる。このため、現像後に現像
剤担持体上に残留した現像剤が繰り返し現像領域に搬送
されても、各サイクルごとに現像特性が変動するのが防
止され、現像ゴーストなどのない均質かつ良好な画像を
得ることができる。また、電荷低減手段に印加される交
流電圧のピークツーピーク電圧及び周波数を適切に設定
することにより、リークの発生を防止できると共に、電
荷低減手段にトナーが付着するのを防止できる。また、
電荷低減手段を層形成部材と兼用することにより、現像
剤担持体上に現像剤層を形成すると同時に現像剤の電荷
量を低減でき、装置の小型化を図ることができる。ま
た、帯電装置を構成する電荷付与部材と帯電制御部材と
の間に放電開始電圧以上の電圧を印加して放電を発生さ
せ、帯電制御部材と現像剤担持体との間では帯電したい
極性のイオン又は電子が現像剤担持体側へ移動するよう
な電界を形成し、放電を生じないようにすることによ
り、トナーの帯電時に逆極性のトナーの発生を低減し、
トナーをほぼ均一に帯電することができる。従って、ト
ナー同士の静電凝集が防止できると共に、トナーが現像
剤担持体に静電的に強く付着するのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願に係る発明の第1の実施形態である現像装
置を示す概略構成図である。
【図2】上記現像装置の層形成部材に印加される電荷低
減用電圧を示す図である。
【図3】上記現像装置において、現像剤担持体上の現像
剤が帯電されるメカニズムを示す図である。
【図4】現像剤担持体上のトナーの電位を測定する装置
を示す概略構成図である。
【図5】上記現像装置における現像剤担持体の回転数と
この現像剤担持体上の現像剤層の電位との関係を、従来
の現像装置と比較した図である。
【図6】上記現像装置における交流電圧の周波数と層形
成部材へのトナー付着度合いとの関係を示す図である。
【図7】上記現像装置におけるゴーストの発生状態を、
従来方式である層形成部材を接地した場合、電荷低減機
構を設けない場合と比較した図である。
【図8】本願に係る発明の第2の実施形態である現像装
置の層形成部材を示す部分構成図である。
【図9】本願に係る発明の第3の実施形態である現像装
置の層形成部材を示す部分構成図である。
【図10】従来の現像装置の一例を示す概略構成図であ
る。
【図11】従来の現像装置の他の例を示す概略構成図で
ある。
【図12】従来の現像装置の逆極性のトナーが発生する
メカニズムを説明する図である。
【図13】従来の現像装置の逆極性のトナーが発生する
メカニズムを説明する図である。
【符号の説明】
1 像担持体 2 現像剤担持体 3、23、43 層形成部材 4 現像剤供給部材 5、25、45 電荷付与部材 6、26、46 帯電制御部材 7 現像用電源 8、28、48 電荷低減用電源 9、29、49 トナー帯電用電源 10、30、40 帯電制御用電源 11 ハウジング 33、53 弾性部材 34、36、56 絶縁性層 32、35、52、53 給電部材 55 保持部材 57 絶縁性部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安部 純 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 大場 正太 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周面に静電潜像が形成される像担持体
    と対向するように配置され、周面の周回移動が可能に支
    持された現像剤担持体上に形成した一成分現像剤の薄層
    を前記像担持体に近接又は接触させて前記静電潜像を可
    視化する現像装置において、 前記現像剤担持体上に形成した現像剤の薄層と近接又は
    接触し、現像剤の粒子に電荷を付与する帯電装置と、 前記現像剤担持体が前記像担持体と近接又は接触する現
    像領域を通過した後に、前記現像剤担持体上にある現像
    剤の粒子の電荷量を低減する電荷低減手段とを有するこ
    とを特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 前記電荷低減手段は、前記現像剤担持
    体上の現像剤層と近接又は接触するように設けられた導
    電性又は半導電性の電極を有し、該電極は交流電圧が印
    加されるものであることを特徴とする請求項1に記載の
    現像装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の現像装置において、 前記電荷低減手段は、前記現像剤担持体に圧接されて現
    像剤担持体上に薄層を形成する層形成部材を兼ねるもの
    であり、 この層形成部材の現像剤担持体との圧接部が、半導電性
    の弾性材料からなり、この圧接部に交流電圧が印加され
    ていることを特徴とする現像装置。
  4. 【請求項4】 請求項2又は請求項3に記載の現像装
    置において、 前記交流電圧のピークツーピーク電圧VP-P は、放電開
    始電圧の2倍以上であり、かつリーク現象を発生しない
    範囲で設定されていることを特徴とする現像装置。
  5. 【請求項5】 請求項2又は請求項3に記載の現像装
    置において、 前記交流電圧の周波数fは、トナーが周波数に追従して
    往復運動できなくなる範囲に設定されていることを特徴
    とする現像装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の現像装置において、 前記帯電装置は、 前記現像剤担持体と近接・対向するように配置され、前
    記現像剤担持体との間に電界を生じさせる電荷付与部材
    と、 該電荷付与部材と前記現像剤担持体との間に配置され、
    前記電荷付与部材の電位と前記現像剤担持体の電位との
    間の電位が付与されることによって前記電界内で生じる
    放電の電離領域を制限する帯電制御部材とを有すること
    を特徴とする現像装置。
  7. 【請求項7】 請求項1又は請求項6に記載の現像装
    置において、 前記電荷低減手段は、前記現像剤担持体の回転方向上流
    側に向けて圧接され、現像剤担持体上に薄層を形成する
    層形成部材を兼ねるものであり、 この層形成部材の現像剤担持体との圧接部が、半導電性
    の弾性材料からなり、この圧接部に交流電圧が印加され
    ており、 前記帯電制御部材は、前記電荷付与部材の表面上に絶縁
    性層を介して積層された導電性層又は半導電性層によっ
    て形成され、該電荷付与部材が前記電荷低減手段と一体
    となるように支持されていることを特徴とする現像装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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