JPH11255883A - 有機−無機ハイブリッド高分子材料およびその製造方法 - Google Patents

有機−無機ハイブリッド高分子材料およびその製造方法

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JPH11255883A
JPH11255883A JP10056625A JP5662598A JPH11255883A JP H11255883 A JPH11255883 A JP H11255883A JP 10056625 A JP10056625 A JP 10056625A JP 5662598 A JP5662598 A JP 5662598A JP H11255883 A JPH11255883 A JP H11255883A
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源臣 荒川
Kazuaki Sugata
一明 須方
Masayuki Shimada
雅之 島田
Yasuyuki Agari
泰幸 上利
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/42Block-or graft-polymers containing polysiloxane sequences
    • C08G77/445Block-or graft-polymers containing polysiloxane sequences containing polyester sequences
    • C08G77/448Block-or graft-polymers containing polysiloxane sequences containing polyester sequences containing polycarbonate sequences

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性、表面硬度、ガスバリアー性、耐水
性、(透明性、機械的強度)に優れた高性能および高機
能プラスチック材料に用いるのに適する、疎水性有機重
合体と金属アルコキシド化合物を用いた有機−無機ハイ
ブリッド高分子材料を提供すること。 【解決手段】 主骨格としてポリカーボネートまたはポ
リアリレート部分を有し官能基として金属アルコキシド
基を有する重合体と;金属アルコキシド化合物とを;共
加水分解および共重縮合することにより得られる有機−
無機ハイブリッド高分子材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は各種プラスチック材
料、樹脂添加物、および塗料材等に有用な高分子材料お
よびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】無機材料はそれぞれの特徴や要求特性を
考慮し、様々なタイプのものが工業用に使用されてい
る。例えば炭化ケイ素、窒化ケイ素等のケイ素系セラミ
ックス類は機械的強度や化学的安定性、熱的安定性に優
れた材料である。更に酸化ケイ素、酸化チタン等の材料
は優れた光学的特性も有する。
【0003】しかしこれらの無機材料は一般に成形加工
性に乏しく、硬くてもろい。また、有機重合体との密着
性も悪く、その用途が制限されている。
【0004】他方、有機重合体は一般に成形加工性や柔
軟性には優れているものの硬度や熱的安定性は無機材料
と比較するとかなり劣る。
【0005】このため、無機材料と有機重合体の特性を
相補い、長所を活かす材料の開発が切望されている。
【0006】その一手段として、従来よりプラスチック
類の表面硬度、光沢、耐汚染性、強度、耐熱性、耐候
性、耐薬品性等の諸物性を向上させるためにSi、T
i、Zrのような無機元素を骨格に導入した有機−無機
ハイブリッド高分子材料の研究が行われている。
【0007】一般に有機−無機ハイブリッド高分子材料
の調製方法には、有機単量体や有機重合体とアルキルシ
ロキサンのような無機骨格含有化合物とをラジカル共重
合させる方法、および有機重合体に側鎖基としてアルコ
キシシランのような無機官能基を結合させ、その後、こ
れを架橋させる方法等が知られている。
【0008】例えば、特開昭63−57642号公報や
特開平3−103486号公報およびJ.Appl.P
olym.Sci.第35巻、第20〜39頁、198
8年には、開始剤としてアルキルシロキサン含有化合物
を用いて有機単量体や有機重合体をラジカル重合し、有
機−無機ハイブリッド高分子材料を得ることが記載され
ている。
【0009】しかしながら、アルキルシロキサン含有化
合物を開始剤として用いる方法では、アルキルシロキサ
ン部分を分子の両端に導入することさえ困難であり、分
子内にシロキサン骨格を均一に導入することはほとんど
不可能である。更に、ラジカル開始剤として用いるアル
キルシロキサン含有化合物の合成にも複雑な操作を要す
る。
【0010】また、例えばMacromolecule
s第24巻、第6号、第1431頁、1991年には、
アニオン重合法によりシロキサン含有重合体を調整する
検討が行われている。
【0011】しかし、目的の高分子材料を得るために
は、用いる材料の反応性や物性の相違に起因して、繁雑
な反応条件のコントロールや合成条件の検討が必要とな
る。また、アニオン重合はコストがかかるため工業的に
行うことは現実的ではない。
【0012】他方、例えば特開平5−43679号公報
および特開平5−86188号公報には、ビニル重合体
とシラン基(Si−H基)を有するケイ素化合物とをハ
イドロシリレーション反応した後、ゾル−ゲル法により
これらを架橋して有機−無機ハイブリッド高分子材料を
得る方法が記載されている。
【0013】特開平8−104710号公報および特開
平8−104711号公報には、アルコキシシリル基末
端アゾ系開始剤を用いてビニル単量体をラジカル重合さ
せ、得られるアルコキシシリル基末端ビニル重合体を加
水分解、重縮合して有機−無機ハイブリッド高分子材料
を得る方法が記載されている。
【0014】ここにはビニル重合体としてポリスチレ
ン、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂等が記載されてい
る。
【0015】しかしながら、これらビニル重合体は耐熱
性および機械的強度が低く、高性能プラスチック材料、
特に構造材料やハードコート材等に用いるには不適切で
ある。
【0016】Macromolecules第25巻、
第4309頁、1992年には、ポリアルキレンオキサ
イド重合体の主鎖にアルコキシシリル基を結合させ、次
いで加水分解、重縮合する方法が記載されている。更
に、Macromol.Chem.Macromol.
Symp.第42/43巻、第303頁、1991年に
は、上記主鎖としてポリオキサゾリン重合体が、J.I
norg.Organomet.Polym.第5巻、
第4頁、1995年にはポリアミン重合体が、そして
J.Appl.Polym.Sci.第58巻、第12
63頁、1995年にはセルロース重合体が記載されて
いる。
【0017】しかしながら、これらの主鎖として開示さ
れている重合体は全て親水性である。親水性重合体は吸
湿性であり、耐水性に乏しいのでプラスチック成形品、
シーリング材、塗料原料、構造材料、ハードコート剤等
に用いるには不適切である。
【0018】これに対し疎水性有機重合体、特にエンジ
ニアリングプラスチックは耐熱性、機械的強度および耐
水性に優れている。工業用プラスチックとしても需要が
多く、応用範囲も広いためこれらを用いた有機−無機ハ
イブリッド高分子材料の開発が望まれている。しかし、
疎水性有機重合体は一般にゾル−ゲル反応に溶剤として
用いられるアルコール系溶剤に不溶あるいは難溶である
ことや反応可能な末端官能基が少ないこと等の理由によ
りハイブリッド化が難しい。このため、疎水性有機重合
体を用いた有機−無機ハイブリッド高分子材料の検討は
行われてはいるものの、その報告例は次のものだけであ
る。
【0019】特願平9−321012では、代表的なエ
ンジニアリングプラスチックであるポリカーボネートや
スーパーエンジニアリングプラスチックであるポリアリ
レートを用いた有機−無機ハイブリッド高分子材料が報
告された。ここでは、主骨格にポリカーボネートやポリ
アリレート部分を有し、末端に金属アルコキシド基を有
する重合体をゾル−ゲル法によって架橋することにより
有機−無機ハイブリッド高分子材料を得ている。この高
分子材料は、優れた表面硬度や耐熱性および機械的強度
を有することにより様々な用途での利用が期待される。
【0020】例えば、骨格として使用するポリカーボネ
ートまたはポリアリレートに対応する耐熱材料が挙げら
れる。需要が多いポリカーボネートを例に取ると、市販
されている一般的なポリカーボネートのガラス転移温度
は150℃前後であり、エンジニアリングプラスチック
の中でも比較的高い温度を示す。しかし、負荷がかかっ
た状態でガラス転移温度以上の温度になると急激に弾性
率が低下し、軟化する傾向がある。このため、ポリカー
ボネートの実用温度範囲の上限は120℃程度である。
【0021】これに対し、特願平9−321012に記
載されたポリカーボネートを用いた有機−無機ハイブリ
ッド高分子材料は動的粘弾性測定の結果、150〜19
0℃のガラス転移温度を有し、230℃まで形状を保持
している。すなわち、少なくともポリカーボネートより
60℃以上の高い耐熱性を示している。数年前に市販さ
れた耐熱性ポリカーボネートでもその耐熱性は一般的な
ポリカーボネートよりも20〜30℃高い程度であるこ
とより、ポリカーボネートを用いた有機−無機ハイブリ
ッド高分子材料は耐熱性ポリカーボネートよりも耐熱性
が高い材料と言うことができる。
【0022】次に、コーティング剤への応用が挙げられ
る。現在、市販されているハードコート剤はアクリル
系、シリコーン系、ウレタン系が代表的なものである
が、万能なものはなく、目的によって使い分けがなされ
ている。これらの表面硬度は鉛筆硬度でF〜Hであり
(ポリカーボネート樹脂ハンドブック)、ガラスの9H
と比較するとまだまだの硬度であるためその改良が望ま
れている。また、特開平8−104710号公報、特開
平8−104711号公報には、ビニル重合体を用いた
有機−無機ハイブリッド高分子材料が記載されている
が、その鉛筆硬度は2H〜3Hであることより4H〜6
Hの鉛筆硬度を有する特願平9−321012に記載さ
れている有機−無機ハイブリッド高分子材料は、有用で
ある。
【0023】その他にも、向上した機械的強度を利用し
た構造材料としての用途や光学材料、絶縁材料としての
用途が挙げられ、この有機−無機ハイブリッド高分子材
料は非常に有用である。
【0024】しかし、特願平9−321012に記載さ
れた有機−無機ハイブリッド高分子材料は、重合体の末
端にある金属アルコキシド基のみを利用して架橋したも
のであり、その無機物含有量は数%である。これより有
機−無機ハイブリッド高分子材料といっても有機重合体
としての性質が強く、付与される無機材料の性質は少な
いため物性の向上には限界がある。
【0025】また、ゾル−ゲル法では金属アルコキシド
化合物等の原料を加水分解および重縮合することにより
多孔質のゲルが作製される。最近、この多孔質ゲルは触
媒として多く用いられるようになったが、通常は高温で
処理することによって細孔を塞ぎ、ガラスやセラミック
スとして利用されている(ゾル−ゲル法の科学、作花済
夫著等)。周知の通り、ガラスはたいへんガスバリアー
性が高い材料であり、密閉容器としての需要も多いが、
重くまた破損しやすいという欠点がある。
【0026】逆に、ポリカーボネートはエンジニアリン
グプラスチックの中では比較的ガスバリアー性が悪い材
料である。このため、優れた耐衝撃性や透明性を有しな
がら、ガスバリアー性包装材料に用いられることは少な
かった。
【0027】これらを組み合わせ、有機−無機ハイブリ
ッド高分子材料としてそれぞれの長所を活かすことがで
きれば、ガラス容器およびガラスに代わる素晴らしい特
性を有する材料として期待される。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の問
題を解決するものであり、その目的とするところは耐熱
性、表面硬度、ガスバリアー性、耐水性、(透明性、機
械的強度)に優れた高性能および高機能プラスチック材
料に用いるのに適する、疎水性有機重合体と金属アルコ
キシド化合物を用いた有機−無機ハイブリッド高分子材
料を提供することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明は、主骨格として
ポリカーボネートまたはポリアリレート部分を有し官能
基として金属アルコキシド基を有する重合体と;金属ア
ルコキシド化合物とを;共加水分解および共重縮合する
ことにより得られる有機−無機ハイブリッド高分子材料
を提供するものであり、そのことにより上記目的が達成
される。
【0030】本発明の好ましい一局面は、少なくとも1
個の金属アルコキシド基を分子内に有し、主骨格として
ポリカーボネートまたはポリアリレート部分を有する重
合体(A)と金属アルコキシド化合物(B)とを混合し
た状態でゾル−ゲル法によって共加水分解および共重縮
合させて、重合体(A)と化合物(B)が均一かつ微細
に分散し、3次元構造に架橋した有機−無機ハイブリッ
ド高分子材料を得ることである。
【0031】重合体(A) 本発明において金属アルコキシド基を分子内に有し、主
骨格としてポリカーボネートまたはポリアリレート部分
を有する重合体(A)は、いかなる方法で合成されたも
のであっても良い。例えば、水酸基、アミノ基、カルボ
キシル基、チオール基等の官能基を有するポリカーボネ
ートまたはポリアリレートとイソシアネート基、エポキ
シ基、カルボキシル基、酸ハロゲン化物基、酸無水物基
等の官能基を有する金属アルコキシド化合物とを反応さ
せる方法やアルケニル基やアルキニル基等の官能基を有
するポリカーボネートまたはポリアリレートとシラン基
を有する金属アルコキシド化合物とをハイドロシリレー
ション反応させる方法が挙げられる。かかる方法は、本
願と同一出願人による特願平9−327842号第10
頁第0039段落〜第0054段落に具体的に記載され
ている。
【0032】重合体(A)はポリカーボネート、ポリエ
ステルカーボネート、ポリアリレート等の1成分を主骨
格としたものでも良く、これら多成分の共重合体骨格で
も良い。また、複数種を混合したものでも良く、分岐
状、線状いずれの形状でも良い。更に、ハロゲン化炭化
水素系、エーテル系、非プロトン性極性溶媒のような溶
剤に可溶性であることが望ましく、数平均分子量は50
0〜50000、好ましくは1000〜15000であ
る。
【0033】重合体(A)が有する金属アルコキシド基
は、Si、Ti、Zr、Fe、Cu、Sn、B、Al、
Ge、Ce、TaおよびW等、好ましくはSi、Ti、
Zrを中心金属とし、炭素数1〜8、好ましくは1〜4
のアルコキシ基を1〜5個有するものである。特に好ま
しい中心金属はSiである。Siアルコキシドは最も汎
用であり、応用展開しやすいためである。
【0034】重合体(A)の金属アルコキシド基当量
は、1〜100、好ましくは1〜50、更に好ましくは
2〜10である。重合体(A)の金属アルコキシド基当
量が1を下回ると、材料の性能が低下する可能性があ
り、100を上回ると材料がもろくなる可能性がある。
【0035】1分子の重合体(A)が有する金属アルコ
キシド基は、全て同一でも良く、複数種であっても良
い。また、2種類以上の金属元素が含まれているような
金属アルコキシド基や2個以上の繰り返し単位を有する
オリゴマータイプの金属アルコキシド基であっても良
い。
【0036】金属アルコキシド化合物(B) 本発明において金属アルコキシド化合物(B)として
は、あらゆるタイプのものも用いることができる。その
中でも好ましいものは、式(1) ApM (1) [Aは炭素数1〜8、好ましくは1〜4のアルコキシ
基、MはSi、Ti、Zr、Fe、Cu、Sn、B、A
l、Ge、Ce、TaおよびW等からなる群、好ましく
はSi、Ti、Zrからなる群から選択される金属元
素、pは2〜6の整数を示す。]で表される化合物であ
る。
【0037】具体的には、テトラメトキシシラン、テト
ラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テト
ラブトキシシラン等のテトラアルコキシシラン類、テト
ラn−プロポキシチタン、テトライソプロポキシチタ
ン、テトラブトキシチタン等のテトラアルコキシチタン
類、テトラn−プロポキシジルコニウム、テトライソプ
ロポキシジルコニウム、テトラブトキシジルコニウム等
のテトラアルコキシジルコニウム類、およびジメトキシ
銅、ジエトキシバリウム、トリメトキシホウ素、トリエ
トキシガリウム、トリブトキシアルミニウム、テトラエ
トキシゲルマニウム、テトラブトキシ鉛、ペンタn−プ
ロポキシタンタル、ヘキサエトキシタングステン等の金
属アルコキシド類が挙げられる。
【0038】本発明の金属アルコキシド化合物(B)と
して特に好ましいものは、式(1)においてMがSiの
ものである。Siアルコキシドは最も汎用であり、応用
展開しやすいためである。
【0039】金属アルコキシド化合物(B)の他の例
は、式(2) RklM(R'mX)n (2) [Rは水素か炭素数1〜12、好ましくは1〜5のアル
キル基またはフェニル基、Aは炭素数1〜8、好ましく
は1〜4のアルコキシ基、MはSi、Ti、Zr、F
e、Cu、Sn、B、Al、Ge、Ce、TaおよびW
等からなる群、 好ましくはSi、Ti、Zrからなる
群から選択される金属元素、R'は炭素数1〜4、好ま
しくは2〜4のアルキレン基またはアルキリデン基、X
はイソシアネート基、エポキシ基、カルボキシル基、酸
ハロゲン化物基、酸無水物基、アミノ基、チオール基、
ビニル基、メタクリル基、ハロゲン基等の一般的な官能
基、kは0〜5の整数、lは1〜5の整数、mは0また
は1、nは0〜5の整数を示す]で表される化合物であ
る。
【0040】Siを例に取り、具体的に例示すれば、ト
リメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリn−プロ
ポキシシラン、ジメトキシシラン、ジエトキシシラン、
ジイソプロポキシシラン、モノメトキシシラン、モノエ
トキシシラン、モノブトキシシラン、メチルジメトキシ
シラン、エチルジエトキシシラン、ジメチルメトキシシ
ラン、ジイソプロピルイソプロポキシシラン、メチルト
リメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、 、n
−プロピルトリn−プロポキシシラン、ブチルトリブト
キシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジエチルジエ
トキシシラン、ジイソプロピルジイソプロポキシシラ
ン、ジブチルジブトキシシラン、トリメチルメトキシシ
ラン、トリエチルエトキシラン、トリn−プロピルn−
プロポキシシラン、トリブチルブトキシシラン、フェニ
ルトリメトキシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ト
リフェニルメトキシシラン等のような(アルキル)アル
コキシシラン;
【0041】3−イソシアネートプロピルトリエトキシ
シラン、2−イソシアネートエチルトリn−プロポキシ
シラン、3−イソシアネートプロピルメチルジメトキシ
シラン、2−イソシアネートエチルエチルジブトキシシ
ラン、3−イソシアネートプロピルジメチルイソプロポ
キシシラン、2−イソシアネートエチルジエチルブトキ
シシラン、ジ(3−イソシアネートプロピル)ジエトキ
シシラン、ジ(3−イソシアネートプロピル)メチルエ
トキシシラン、エトキシシラントリイソシアネート等の
ようなイソシアネート基を有する(アルキル)アルコキ
シシラン;
【0042】3−グリシドキシプロピルトリエトキシシ
ラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、3−グリシドキシプロピルジメチルエトキシシラ
ン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リメトキシシラン、3,4−エポキシブチルトリメトキ
シシラン等のようなエポキシ基を有する(アルキル)ア
ルコキシシラン;
【0043】カルボキシメチルトリエトキシシラン、カ
ルボキシメチルエチルジエトキシシラン、カルボキシエ
チルジメチルメトキシシラン等のようなカルボキシル基
を有する(アルキル)アルコキシシラン;
【0044】3−(トリエトキシシリル)−2−メチル
プロピルコハク酸無水物等のような酸無水物基を有する
アルコキシシラン;
【0045】2−(4−クロロスルフォニルフェニル)
エチルトリエトキシシラン等のような酸ハロゲン化物基
を有するアルコキシシラン;
【0046】3−アミノプロピルトリメトキシシラン、
3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(ア
ミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメ
チルジメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン等のようなアミノ基を有する
(アルキル)アルコキシシラン;
【0047】3−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、3−メ
ルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等のようなチ
オール基を有する(アルキル)アルコキシシラン;
【0048】ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエ
トキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン等のよう
なビニル基を有する(アルキル)アルコキシシラン;
【0049】3−メタクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラ
ン、3−メタクリロキシピロピルメチルジメチルシラン
等のようなメタクリル基を有する(アルキル)アルコキ
シシラン;
【0050】トリエトキシフルオロシラン、3−クロロ
プロピルトリメトキシシラン、3−ブロモプロピルトリ
エトキシシラン、2−クロロエチルメチルジメトキシシ
ラン等のようなハロゲン基を有する(アルキル)アルコ
キシシラン;等を挙げることができる。
【0051】もちろんSiだけではなく、Ti、Zr、
Fe、Cu、Sn、B、Al、Ge、Ce、TaやW等
の他の金属においても同様の化合物を例示することがで
きる。
【0052】これらの金属アルコキシド化合物(B)は
1種類だけでも良く、2種以上を併用しても良い。ま
た、Mg[Al(iso-OC3742、Ba[Zr
2(OC2592、(C37O)2Zr[Al(OC3
742等の1分子内に2種以上の金属元素が含まれ
ているような金属アルコキシド化合物やテトラメトキシ
シランオリゴマーやテトラエトキシシランオリゴマー等
の1分子内に2個以上の繰り返し単位を有するオリゴマ
ータイプの金属アルコキシド化合物を用いても良い。ま
た、アルコキシ基がアセトキシ基であっても良い。
【0053】有機−無機ハイブリッド高分子材料 金属アルコキシド基を分子内に有し、主骨格としてポリ
カーボネートまたはポリアリレート部分を有する重合体
(A)と金属アルコキシド化合物(B)とをゾル−ゲル
反応により加水分解、重縮合させる。この際、重合体
(A)と化合物(B)との組成比は自由に変えることが
できる。
【0054】重合体(A)と金属アルコキシド化合物
(B)との重量比は1:99〜99:1、好ましくは1
0:90〜90:10とする。
【0055】ゾル−ゲル法による加水分解、重縮合と
は、分子内に金属アルコキシド基を有する重合体を水と
反応させることでアルコキシ基を水酸基に変換し、次い
でこの水酸基を同時進行的に重縮合させることによりヒ
ドロキシ金属基(例えば−Si(OH)3)を有する重
合体が脱水反応あるいは隣接した分子と脱アルコール反
応を生じ、無機的な共有結合を介して3次元的に架橋す
る反応を言う。
【0056】加水分解反応に用いられる水は、全てのア
ルコキシ基を水酸基に変換するために必要な量を添加し
ても良いし、反応系中の水分を利用したり、大気中の水
分を吸湿させて行っても良い。反応条件としては、室温
〜100℃で0.5〜24時間程度が望ましい。またそ
の際、塩酸、硫酸、酢酸、ベンゼンスルホン酸、p−ト
ルエンスルホン酸等の酸性触媒や水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、アンモニア、トリエチルアミン、ピペリ
ジン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウ
ンデセン(DBU)等の塩基性触媒を用いても良い。
【0057】更に縮合反応を進め、架橋をより強固なも
のとしたい場合には、その後50〜500℃で5分〜4
8時間程度、熱処理を行う。
【0058】本発明における加水分解、重縮合過程で
は、重合体(A)と化合物(B)を溶媒中であらかじめ
混合溶解した後、ゾル−ゲル反応を行っても良いし、先
にどちらか一方の成分を加水分解した後、他方を添加
し、続けて加水分解を行っても良い。このような方法で
作製した有機−無機ハイブリッド高分子材料は、2成分
が均一かつ微細に分散し結合したものが得られ、耐熱性
や機械的強度等が向上した材料となる。
【0059】ゾル−ゲル反応に用いられる溶媒を具体的
に例示すれば、ベンゼン、トルエン、n−ヘキサン等の
炭化水素系溶剤、クロロホルム、ジクロロメタン、ジク
ロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素系
溶剤、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,
3−ジオキサン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル
等のエーテル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、
シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸
ブチル等のエステル系溶剤、メタノール、エタノール、
n−プロパノール、イソプロパノール等のアルコール系
溶剤および上記した溶剤の混合溶剤が挙げられるが、こ
れらに限定されるものではない。一般的にはアルコール
系溶剤のような極性溶剤が用いられることが多い。
【0060】本発明における全ての加水分解過程では強
度、硬度、耐候性、耐薬品性、難燃性、帯電防止性等の
機能を向上または改たに付与する目的で無機物含有量や
重合体間の架橋密度を調整するためにSi、Ti、Z
r、Fe、Cu、Sn、B、Al、Ge、Ce、Ta、
W等の金属、金属酸化物、金属錯体や無機塩等を共存さ
せても良い。また、ゲル化、乾燥、熱処理の際に生じる
可能性があるクラックを抑制するためにホルムアミドや
ジメチルホルムアミド、ジオキサン、シュウ酸等を乾燥
抑制剤として加えても良いし、添加物としてアセチルア
セトン等を加えても良い。
【0061】本発明の有機−無機ハイブリッド高分子材
料では、無機材料が有する耐熱性、耐候性、表面硬度、
剛性、耐水性、耐薬品性、耐汚染性、機械的強度、難燃
性等の特性が有機重合体に良好に付与されている。逆に
言えば、有機重合体が有する耐衝撃性、柔軟性、加工
性、及び軽量性等の特性が無機材料に良好に付与されて
いる。
【0062】ポリカーボネートのような従来のエンジニ
アリングプラスチックよりも優れた耐熱性を有するプラ
スチック材料を得るためには、金属アルコキシド化合物
(B)の含有量を10重量%以上とすればよい。また、
従来のエンジニアリングプラスチックよりも優れた表面
硬度を有するプラスチック材料を得るためには、金属ア
ルコキシド化合物(B)の含有量を10重量%以上、好
ましくは50重量%以上とすればよい。
【0063】更に、本発明の有機−無機ハイブリッド高
分子材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチ
レンのような従来のフィルム材料と比較して、非常に優
れたガスバリアー性を示す。本発明の有機−無機ハイブ
リッド高分子材料でガスバリアーフィルムを調製する場
合は、重合体(A)と金属アルコキシド化合物(B)と
の重量比を1:9〜9:1、好ましくは1:9〜5:5
とする。
【0064】
【発明の効果】本発明により高性能および高機能プラス
チック材料、プラスチック成形品もしくはフィルム、シ
ーリング剤、接着剤、塗料用バインダー、構造材料、光
学材料、高分子シランカップリング剤、樹脂添加物、表
面改質剤、ハードコート剤、電気もしくは電子材料、医
療材料、又は充填剤等に用いるのに適する、疎水性有機
重合体と金属アルコキシド化合物を用いた有機−無機ハ
イブリッド高分子材料が提供される。
【0065】
【実施例】以下の実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されない。
【0066】実施例1 数平均分子量3900、及び水酸基当量1.8のポリカ
ーボネートジオール(PCジオール)70.00gをク
ロロホルム500mLに溶解させ、その後、この溶液に
3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン(IP
TES)13.32gを添加し、還流下で10時間加熱
した後、室温に冷却した。この反応液をメタノール7L
中に滴下し、生成物を析出させた。析出物を濾別し、メ
タノールで洗浄した後、減圧乾燥した(収率97.0
%)。
【0067】1H−NMRにより測定を行い、得られた
生成物は両末端にアルコキシシリル基が導入された両末
端トリエトキシシリル化ポリカーボネート(PCS)で
あることを確認した。この生成物のアルコキシシリル基
当量は1.8であった。またGPC測定の結果、この生
成物の数平均分子量は4400であった。
【0068】このPCS(1.20〜1.80g)と三
菱化学社製テトラメトキシシランオリゴマーMKCシリ
ケートMS−56(TMOS)0.20〜0.80gを
テトラヒドロフラン(THF)20mlに室温下溶解し
た後、1NのHCl水0.12〜0.66gを添加し、
室温下1時間強撹拌することにより加水分解を行った。
【0069】この溶液をスピンコーターを用いてポリア
ミド基板(厚さ2mm)及びポリエチレンフィルム(厚
さ30μm)上にそれぞれコーティングしてPCS/T
MOS=9/1〜1/9の組成を有するシリカ/ポリカ
ーボネート系フィルムを得た。また、上記溶液を室温下
バット上にキャストして溶媒を蒸発させ、PCS/TM
OS=9/1〜1/9の組成を有する透明で良好なシリ
カ/ポリカーボネート系フィルムを得た。
【0070】ポリアミド基板上に形成したフィルムは以
下で硬度試験に供し、ポリエチレンフィルム上に形成し
たフィルムは以下でガスバリアー性試験に供し、そして
注型したフィルムは以下で走査型電子顕微鏡(SEM)
観察、及び動的粘弾性測定に供した。
【0071】実施例2 数平均分子量6600、及び水酸基当量1.6のポリカ
ーボネートジオール(PCジオール)70.00gをク
ロロホルム500mLに溶解させ、その後、この溶液に
3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン(IP
TES)7.87gを添加し、還流下で15時間加熱し
た後、室温に冷却した。この反応液をメタノール7L中
に滴下し、生成物を析出させた。析出物を濾別し、メタ
ノールで洗浄した後、減圧乾燥した(収率97.0
%)。
【0072】1H−NMRにより測定を行い、得られた
生成物は両末端にアルコキシシリル基が導入された両末
端トリエトキシシリル化ポリカーボネート(PCS)で
あることを確認した。この生成物のアルコキシシリル基
当量は1.6であった。またGPC測定の結果、この生
成物の数平均分子量は7500であった。
【0073】このPCS(0.20〜1.80g)とT
MOS(0.20〜0.80g)をTHF(20ml)
に室温下溶解した後、1NのHCl水0.10〜0.6
6gを添加し、室温下1時間強撹拌することにより加水
分解を行った。
【0074】この溶液をスピンコーターを用いてポリア
ミド基板(厚さ2mm)及びポリエチレンフィルム(厚
さ30μm)上にコーティングしてPCS/TMOS=
9/1〜1/9の組成を有するシリカ/ポリカーボネー
ト系フィルムを得た。また、上記溶液を室温下バット上
にキャストして溶媒を蒸発させ、PCS/TMOS=9
/1〜1/9の組成を有する透明で良好なシリカ/ポリ
カーボネート系フィルムを得た。
【0075】実施例3 実施例1で調製したPCS(0.20〜1.80g)と
テトラエトキシシラン(TEOS)0.20〜1.80
gをTHF(20ml)に室温下溶解した後、1NのH
Cl水0.12〜0.63gを添加し、室温下1時間強
撹拌することにより加水分解を行った。
【0076】この溶液をスピンコーターを用いてポリア
ミド基板(厚さ2mm)上及びポリエチレンフィルム
(厚さ30μm)上にコーティングしてPCS/TEO
S=9/1〜1/9の組成を有するシリカ/ポリカーボ
ネート系フィルムを得た。また、室温下バット上にキャ
ストして溶媒を蒸発させ、PCS/TEOS=9/1〜
1/9の組成を有する透明で良好なシリカ/ポリカーボ
ネート系フィルムを得た。
【0077】実施例4 実施例2で調製したPCS(0.20〜1.80g)と
TEOS(0.20〜1.80g)をTHF(20m
l)に室温下溶解した後、1NのHCl水0.36〜
0.63gを添加し、室温下1時間強撹拌することによ
り加水分解を行った。
【0078】この溶液をスピンコーターを用いてポリア
ミド基板(厚さ2mm)上及びポリエチレンフィルム
(厚さ30μm)上にコーティングし、PCS/TEO
S=9/1〜1/9の組成を有するシリカ/ポリカーボ
ネート系フィルムを得た。また、室温下バット上にキャ
ストして溶媒を蒸発させ、PCS/TEOS=9/1〜
1/9の組成を有する透明で良好なシリカ/ポリカーボ
ネート系フィルムを得た。
【0079】比較例1 三菱エンジニアリングプラスチックス(株)社製のポリ
カーボネート樹脂(PC)「Iupilon」(数平均
分子量36000)2.00gをジクロロメタン50m
lに溶解した。この溶液をスピンコーターを用いてポリ
アミド基板(厚さ2mm)上及びポリエチレンフィルム
(厚さ30μm)上にコーティングしてPCフィルムを
得た。また、室温下バット上にキャストして溶媒を蒸発
させて透明なPCフィルムを得た。
【0080】比較例2 実施例1で調製したPCS(2.00g)をTHF(2
0ml)に溶解した後、1NのHCl水0.05gを添
加し、室温下強撹拌することにより加水分解を行った。
この溶液をスピンコーターを用いてポリアミド基板(厚
さ2mm)上及びポリエチレンフィルム(厚さ30μ
m)上にコーティングしてPCSフィルムを得た。ま
た、室温下バット上にキャストして溶媒を蒸発させて透
明なPCSフィルムを得た。
【0081】比較例3 実施例2で調製したPCS(2.00g)をTHF(2
0ml)に溶解した後、1NのHCl水0.03gを添
加し、室温下強撹拌することにより加水分解を行った。
この溶液をスピンコーターを用いてポリアミド基板(厚
さ2mm)上及びポリエチレンフィルム(厚さ30μ
m)上にコーティングしてPCSフィルムを得た。ま
た、室温下バット上にキャストして溶媒を蒸発させて透
明なPCSフィルムを得た。
【0082】比較例4 TMOS(2.00g)をTHF(20ml)に溶解し
た後、1NのHCl水0.72gを添加し、室温下1時
間強撹拌することにより加水分解を行った。この溶液を
スピンコーターを用いてポリエチレンフィルム(厚さ3
0μm)上にコーティングして透明なシリカフィルムを
得た。また、室温下バット上にキャストして溶媒を蒸発
させ、透明なシリカフィルムを得た。
【0083】比較例5 TEOS(2.00g)をTHF(20ml)に溶解し
た後、1NのHCl水0.70gを添加し、室温下1時
間強撹拌することにより加水分解を行った。この溶液を
スピンコーターを用いてポリエチレンフィルム(厚さ3
0μm)上にコーティングして透明なシリカフィルムを
得た。また、室温下バット上にキャストして溶媒を蒸発
させて透明なシリカフィルムを得た。
【0084】比較例6 上記「Iupilon」ポリカーボネート樹脂0.60
gとTEOS(1.40g)をTHF(50ml)に溶
解した後、1NのHCl水0.49gを添加し、室温下
1時間強撹拌を行った。この溶液を室温下バット上にキ
ャストして溶媒を蒸発させてPC/TEOS=3/7組
成を有するゾル−ゲルフィルムの作製を試みたが、大き
く収縮しクラックが入った白色のもろいフィルムとな
り、良好なフィルムは得られなかった。
【0085】比較例7 上記「Iupilon」ポリカーボネート樹脂0.60
gとTEOS(1.40g)をTHF50mlに溶解し
た後、室温下バット上にキャストして溶媒を蒸発させ、
PC/TEOS=3/7組成を有するキャストフィルム
の作製を試みたが、大きく収縮した白色のもろいフィル
ムとなり、良好なフィルムは得られなかった。
【0086】走査型電子顕微鏡(SEM)観察 実施例1〜4および比較例1〜7で得られたフィルムの
断面のSEM観察を行った。装置はJEOL製のJSM
−5800LVC型を用いた。
【0087】その結果、比較例1で得られたPCフィル
ム、比較例2と3で得られたシリル基架橋PCフィルム
および比較例4と5で得られたシリカフィルムでは、均
一な表面が観察された。しかし、比較例6で得られたP
C/TEOS系ゾル−ゲルフィルムおよび比較例7で得
られたPC/TEOS系混合キャストフィルムでは、数
μm〜10μm以上のサイズの空孔が無数に観察され、
隙間だらけの構造であった。
【0088】これに対し、実施例1〜4で得られた本発
明の全てのシリカ/ポリカーボネート系ハイブリッド高
分子材料では2成分のマクロな相分離は観られず、均一
な表面であった。
【0089】比較例6におけるPC/TEOS=3/7
組成および実施例3におけるPCS/TEOS=3/7
組成のSEM写真を図1と2に示す。
【0090】動的粘弾性測定 実施例1〜4、及び比較例1〜5で得られたフィルムを
用いて動的粘弾性測定を行い、tanδピークの温度か
ら力学的なガラス転移温度(Tg)をまたE'曲線より
弾性率を求めた。測定に際しては、試料フィルムとシリ
ル基架橋PCフィルムおよびシリカフィルムは熱風乾燥
器を用いて150℃で6時間の熱処理を行い、PCフィ
ルムは同様に120℃で6時間の処理を行った。。
【0091】測定はセイコー電子工業製の粘弾性スペク
トロメーターSDM5600型を用いて行い、引張モー
ドで長さ25×幅10(mm)の試験片を用いた。その
他の測定条件としては昇温速度2℃/分、昇温温度25
〜300℃、周波数1Hzとした。
【0092】測定結果を表1に示す。また、実施例2に
おけるPCS/TMOS=7/3組成の特性図を図3に
示す。
【0093】市販のPCやシリル基架橋PCと比較し
て、本発明のシリカ/ポリカーボネート系ハイブリッド
高分子材料は10〜55℃高いガラス転移温度を示し、
シリカ成分が多くなるほど高くなる傾向があった。これ
らはPC成分がシリカ成分と化学的に結合しているため
PCの分子運動が抑制され、ガラス転移温度が上昇した
ものと考えられる。また、280℃における弾性率もシ
リカ成分が多くなるほど高くなる傾向にあり、PCS/
TMOSおよびTEOS=5/5組成や3/7組成では
ハイブリッドの効果により弾性率が大きく向上し、高温
にもかかわらず大きな耐熱性を示した。耐熱性はシリカ
成分が多くなるほど高くなるものと予想されるが、1/
9組成とシリカフィルムでは測定開始後に試料フィルム
が破損し、測定は行えなかった。
【0094】結果を具体的に説明すると、PCは140
℃付近から弾性率が急激に低下し始め、ガラス転移温度
をすぎた後、170℃付近で軟化溶融した。シリル基架
橋PCは弾性率が緩やかに低下した後、220℃付近で
軟化溶融した。これに対し、シリカ/ポリカーボネート
系ハイブリッド高分子材料は緩やかな弾性率の低下が2
20〜240℃で止まり、その後280〜300℃まで
形状を保持した。すなわち、市販のPCよりも100℃
以上高い耐熱性を示した。
【0095】
【表1】 シリカ/ポリカーボネート系ハイブリッド高分子材料の物理的耐熱性 実施例 組成比 フィルム厚 Tg1) 弾性率-12) 弾性率-23) (μm) (℃) (×109Pa) (×107Pa) 比較例1 (PC) 117 156 1.4 軟化溶融 比較例2 (PCS) 216 155 3.1 軟化溶融比較例3 (PCS) 190 161 2.8 軟化溶融 実施例1 PCS/TMOS=9/1 205 168 2.5 2.1 7/3 114 176 2.5 7.5 5/5 109 178 1.6 33 3/7 92 192 2.1 50 1/9 85 − − − 実施例2 PCS/TMOS=9/1 145 174 3.4 3.1 7/3 147 192 2.9 12 5/5 88 202 1.7 38 3/7 101 209 2.4 74 1/9 96 − − − 実施例3 PCS/TEOS=9/1 197 171 3.1 2.5 7/3 174 176 2.5 9.3 5/5 131 182 1.9 29 3/7 120 196 2.3 58 1/9 81 − − − 実施例4 PCS/TEOS=9/1 162 172 2.6 2.6 7/3 108 186 1.8 11 5/5 116 191 1.7 34 3/7 100 198 1.7 76 1/9 85 − − − 比較例4 (TMOS) 82 − − −比較例5 (TEOS) 77 − − − 1)tanδピークより求めた力学的ガラス転移温度 2)E'曲線より求めた100℃における弾性率 3)E'曲線より求めた280℃における弾性率
【0096】表面硬度測定 実施例1〜4および比較例1〜3で得られたポリアミド
基板上へのコーティングフィルムを用いて、鉛筆硬度に
よる表面硬度測定を行った。測定に際しては、試料コー
ティングフィルムとシリル基架橋PCコーティングフィ
ルムは熱風乾燥器を用いて150℃で6時間の熱処理を
行い、PCコーティングフィルムは同様に120℃で6
時間の処理を行った。その後、これらのコーティングフ
ィルムは23℃、湿度50%の恒温室内で48時間恒常
化した後、測定に用いた。
【0097】測定は鉛筆引っかき試験(JIS K 5
400)を参考として行い、装置はHEIDON社製の
Peeling/Slipping/Scratchi
ngTester HEIDON−14型、鉛筆は三菱
鉛筆製の三菱uni鉛筆を用いた。測定条件は試料台の
移動速度30mm/分、荷重1.00kgとした。測定
結果を表2に示す。
【0098】市販のPCと比較して、本発明のシリカ/
ポリカーボネート系ハイブリッド高分子材料の鉛筆硬度
は大きく向上した。シリル基架橋PCと比較しても同等
以上の優れた表面硬度を示した。また、シリカ成分が多
くなるに従い硬度は増し、PCS/TMOSおよびTE
OS=1/9組成ではガラスと同じ鉛筆硬度を示した。
【0099】
【表2】
【0100】ガスバリアー性測定 実施例1〜4および比較例1〜5で得られたポリエチレ
ンフィルムへのコーティングフィルムを用いて、酸素に
対するガスバリアー性測定を行った。測定に際して、全
てのコーティングフィルムは60℃で48時間の熱処理
を行い、その後25℃の真空乾燥器内で48時間、23
℃の恒温室で塩化カルシウムを乾燥剤に用いたデシケー
ター内で48時間乾燥した後、用いた。
【0101】測定はプラスチックフィルムおよびシート
の気体透過度試験方法(JIS K7126)における
差圧法を参考として行い、装置は東洋精機製作所製のガ
ス透過率測定装置M−C3形を用いた。測定条件はセル
アダプター0cc、透過面積38.46cm2、高圧側
圧力780mmHgとした。測定結果を表3に示す。
【0102】市販のPCやシリル基架橋PC、シリカと
比較して、本発明のシリカ/ポリカーボネート系ハイブ
リッド高分子材料は全般に良好なガスバリアー性を示
し、PCS/TMOS及びTEOS=4/6〜2/8の
組成においては特に高いガスバリアー性を示した。
【0103】これはシリカ材料(ガラス)自身はガスバ
リアー性が非常に高い材料として知られているが、ゾル
ーゲル法により作製したシリカにおいては内部の細孔は
完全に独立しているわけではなく部分的につながってお
り、中にはフィルムを貫通しているものもあったためと
考えられる。ところが、シリカ/ポリカーボネート系ハ
イブリッド高分子材料ではPC成分が多くなるに従いシ
リカの細孔にPC成分が入り込み、ガスバリアー性は大
きく改善した。しかし、PC成分がシリカ細孔を完全に
埋め尽くす量を超えるとシリカ成分よりガスバリアー性
が低いPC自身のガスバリアーが発現し、値は低下し
た。これらのことより3/7組成で最大値を示した。す
なわち、適当な組成比ではシリカの細孔にPC成分が入
りこむ現象が起き、2成分の相乗効果によってガスバリ
アー性が向上するものと考えられる。
【0104】
【表3】 シリカ/ポリカーボネート系高分子材料の酸素透過係数 実施例 組成比 フィルム厚 酸素透過係数 (μm) (×10-11cm3・cm/ cm2・sec・cmHg) 比較例1 (PC) 12 7.7 比較例2 (PCS) 11 7.5比較例3 (PCS) 12 7.4 実施例1 PCS/TMOS=9/1 11 6.3 7/3 12 6.6 5/5 10 5.8 4/6 9 2.8 3/7 9 2.5 2/8 7 3.8 1/9 7 7.8 実施例2 PCS/TMOS=9/1 11 6.8 7/3 10 6.4 5/5 9 5.7 3/7 8 2.5 1/9 6 7.7 実施例3 PCS/TEOS=9/1 12 7.0 7/3 10 6.3 5/5 10 5.5 4/6 8 2.9 3/7 8 2.3 2/8 7 4.1 1/9 6 7.6 実施例4 PCS/TEOS=9/1 12 6.3 7/3 11 6.5 5/5 12 6.0 3/7 10 2.6 1/9 8 7.2 比較例4 (TMOS) 6 24比較例5 (TEOS) 7 21
【図面の簡単な説明】
【図1】 比較例6で得られたPC/TEOS=3/7
組成のゾル−ゲル品のSEM写真。
【図2】 実施例3で得られたPCS/TEOS=3/
7組成のシリカ/ポリカーボネート系高分子材料のSE
M写真。
【図3】 実施例2で得られたPCS/TMOS=7/
3組成を有するシリカ/ポリカーボネート系高分子材料
の動的粘弾性測定による結果を示す特性図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G02B 1/04 G02B 1/04 // C09D 167/03 C09D 167/03 169/00 169/00 (72)発明者 島田 雅之 大阪府堺市高倉台3丁11番6号 (72)発明者 上利 泰幸 大阪府大阪市中央区東平1丁目1番53の 1001号

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主骨格としてポリカーボネートまたはポ
    リアリレート部分を有し官能基として金属アルコキシド
    基を有する重合体と;金属アルコキシド化合物とを;共
    加水分解および共重縮合することにより得られる有機−
    無機ハイブリッド高分子材料。
  2. 【請求項2】 金属アルコキシド基および金属アルコキ
    シド化合物の金属元素がSi、Ti、およびZrからな
    る群から選択される少なくとも1種である請求項1記載
    の有機−無機ハイブリッド高分子材料。
  3. 【請求項3】 金属アルコキシド基および金属アルコキ
    シド化合物の金属元素がSiである請求項1記載の有機
    −無機ハイブリッド高分子材料。
  4. 【請求項4】 前記重合体の数平均分子量が500〜5
    0000である請求項1記載の高分子材料。
  5. 【請求項5】 前記重合体の金属アルコキシド基当量が
    1〜100である請求項1記載の有機−無機ハイブリッ
    ド高分子材料。
  6. 【請求項6】 前記重合体と金属アルコキシド化合物と
    の重量比が1:99〜99:1である請求項1記載の有
    機−無機ハイブリッド高分子材料。
  7. 【請求項7】 前記金属アルコキシド化合物の含有量が
    10重量%以上である請求項6記載の有機−無機ハイブ
    リッド高分子材料であって、優れた耐熱性を有するも
    の。
  8. 【請求項8】 前記金属アルコキシド化合物の含有量が
    10重量%以上である請求項6記載の有機−無機ハイブ
    リッド高分子材料であって、優れた表面硬度を有するも
    の。
  9. 【請求項9】 前記重合体と金属アルコキシド化合物と
    の重量比が1:9〜9:1である請求項1記載の有機−
    無機ハイブリッド高分子材料であって、優れたガスバリ
    アー性を有するもの。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の有機−無機ハイブリッ
    ド高分子材料でなるプラスチック成形品もしくはフィル
    ム、シーリング剤、接着剤、塗料用バインダー、構造材
    料、光学材料、高分子シランカップリング剤、樹脂添加
    物、表面改質剤、ハードコート剤、電気もしくは電子材
    料、医療材料、又は充填剤。
  11. 【請求項11】 主骨格としてポリカーボネートまたは
    ポリアリレート部分を有し官能基として金属アルコキシ
    ド基を有する重合体と金属アルコキシド化合物とを共加
    水分解および共重縮合する工程を包含する、有機−無機
    ハイブリッド高分子材料の製造方法。
JP05662598A 1997-11-21 1998-03-09 有機−無機ハイブリッド高分子材料およびその製造方法 Expired - Lifetime JP3236817B2 (ja)

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