JPH11255639A - チロシナーゼ活性阻害剤及び化粧料 - Google Patents

チロシナーゼ活性阻害剤及び化粧料

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JPH11255639A
JPH11255639A JP6370398A JP6370398A JPH11255639A JP H11255639 A JPH11255639 A JP H11255639A JP 6370398 A JP6370398 A JP 6370398A JP 6370398 A JP6370398 A JP 6370398A JP H11255639 A JPH11255639 A JP H11255639A
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tyrosinase activity
norlignan
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JP6370398A
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English (en)
Inventor
Katsumi Sakai
克己 坂井
Ryuichiro Kondo
隆一郎 近藤
Kuniyoshi Shimizu
邦義 清水
Hiroaki Sato
宏晶 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KANSAI KOUSO KK
Original Assignee
KANSAI KOUSO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】メラニン生成に関与するチロシナーゼ活性を強
く抑制するチロシナーゼ活性阻害剤、並びにチロシナー
ゼ活性を抑制することによりメラニン生成を抑制し、美
白作用等を示す化粧料を提供すること。 【解決手段】リグナン類又はノルリグナン類の炭素骨格
を有し、置換基を有する2個のベンゼン環の少なくとも
一方を4位置換レゾルシノール骨格とし、これに続くベ
ンジル位の炭素原子が置換基を持っていないリグナン類
誘導体及び/又はノルリグナン類誘導体を有効成分とし
て含有するチロシナーゼ活性阻害剤、及び該阻害剤を含
む化粧料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚のシミ、ソバ
カス等の予防又は治療、並びに美白化粧料等の有効成分
として利用可能なチロシナーゼ活性阻害剤及び該阻害剤
を利用した化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、皮膚のシミ、ソバカスの予防又は
治療、並びに美白効果を目的として、チロシナーゼ活性
を阻害することによりメラニン生成を抑制する物質が種
々提案されている。例えば、ビタミンC、ハイドロキノ
ン、コウジ酸、チオール系化合物、種々の動植物抽出物
が知られており、これらを配合する化粧料が開発され、
商品化されている。また、4位置換レゾルシノール骨格
を有する特定の化合物を美白剤に応用することも提案さ
れている(例えば特開平2−49715号公報等)。し
かし、前記ビタミンC、ハイドロキノン、コウジ酸は極
性が高いため、化粧料として配合するにはこの点を考慮
する必要がある。また前記チオール系化合物は、化粧料
への配合にあたって安定性に問題がある。一方、4位置
換レゾルシノール骨格を有する化合物であれば必ず美白
作用が期待できるチロシナーゼ阻害活性を有するという
ものではなく、4位置換レゾルシノール骨格を有するも
のであってもチロシナーゼ阻害活性を殆ど示さない化合
物も同じように種々知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、メラ
ニン生成に関与するチロシナーゼ活性を強く抑制し、美
白化粧品等に利用できるチロシナーゼ活性阻害剤を提供
することにある。本発明の別の目的は、チロシナーゼ活
性を抑制することによりメラニン生成を抑制し、美白作
用等が期待できる化粧料を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために、4位置換レゾルシノール骨格を有す
る化合物において、チロシナーゼ阻害活性を示す化合物
と示さない化合物の存在に着目した。そして、4位置換
レゾルシノール骨格を有する化合物においてチロシナー
ゼ阻害活性を示さない化合物も多々存在するが、この4
位置換レゾルシノール骨格は、やはりチロシナーゼ阻害
活性を示す物質において重要であって、合わせて4位置
換レゾルシノール骨格に続くベンジル位の構造もチロシ
ナーゼ阻害活性に大きく寄与していることを見い出し
た。そして、リグナン類及びノルリグナン類の炭素骨格
を有する化合物において、置換基を有する2個のベンゼ
ン環の少なくとも一方を4位置換レゾルシノール骨格と
し、これに続くベンジル位に置換基を持たない化合物が
優れたチロシナーゼ阻害活性を示すことをつきとめ本発
明を完成した。
【0005】すなわち本発明によれば、リグナン類又は
ノルリグナン類の炭素骨格を有し、置換基を有する2個
のベンゼン環の少なくとも一方を4位置換レゾルシノー
ル骨格とし、これに続くベンジル位の炭素原子が置換基
を持っていないリグナン類誘導体及び/又はノルリグナ
ン類誘導体を有効成分として含有するチロシナーゼ活性
阻害剤が提供される。また本発明によれば、前記リグナ
ン類誘導体及びノルリグナン類誘導体が、式(1)〜
(5)(式中R1は、水素原子、水酸基、炭素数1〜9
のアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基を示し、R
2及びR3は同一若しくは異なる基であって、水素原子、
水酸基、酸素原子、炭素数1〜9のアルキル基、アルケ
ニル基、アルコキシ基を示し、これらは環構造であって
も良い。また、R2及びR3がエーテル結合によって環構
造を形成していても良い。更にnは1〜5の整数を示
す)で示される化合物から選択される前記チロシナーゼ
活性阻害剤が提供される。
【0006】
【化2】
【0007】更に本発明によれば、前記チロシナーゼ活
性阻害剤を含む化粧料が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明を更に詳細に説明す
る。本発明のチロシナーゼ活性阻害剤は、リグナン類又
はノルリグナン類の炭素骨格を有し、置換基を有する2
個のベンゼン環の少なくとも一方を4位置換レゾルシノ
ール骨格とし、これに続くベンジル位の炭素原子が置換
基を持っていないリグナン類誘導体及び/又はノルリグ
ナン類誘導体を有効成分とする。このような有効成分に
おいて、4位置換レゾルシノールのベンジル位に置換基
が結合する場合には、チロシナーゼ活性阻害能が見られ
ないか、阻害能が低い。その理由は、ベンジル位から先
に立体的な膨らみを生じるために、チロシンの活性中心
に結合する際に立体障害が生じて結合することができ
ず、したがってチロシナーゼ活性阻害能が見られないか
低くなるものと思われる。また、4位置換レゾルシノー
ルのベンジル位に電子吸引性の強い基が結合している場
合には、4位置換レゾルシノールの4位に電子が引き寄
せられるため電子の偏りはチロシンと略同等となり、チ
ロシナーゼにより2又は6位に水酸基が導入され、チロ
シナーゼ活性測定終了時には触媒反応を受けチロシナー
ゼからはずれ、また、チロシン自身も反応を受けドーパ
キノンになっているため見かけ上はチロシナーゼ活性阻
害能が見られるかのように思われる場合もある。しか
し、この場合の阻害能は、あっても競争阻害であるため
に、皮膚上ではチロシナーゼ反応が抑制はされるが最終
的には進んでしまうため実質的なチロシナーゼ活性阻害
能は得られず化粧品の原料としては適さないものと考え
られる。これに対して、本発明のように4位置換レゾル
シノール骨格に続くベンジル位に置換基を持っていない
化合物は、チロシンに比べてベンゼン環の1,3,5位
への電子の偏りが大きく、2,4,6位へ置換基を入れ
るのが非常に困難である。従って、チロシナーゼ活性中
心に結合した4位置換レゾルシノールの2又は6位に水
酸基を導入することができず反応自体がそこで停止して
しまい、チロシナーゼ活性阻害能が発揮されるものと考
えられる。
【0009】このようなリグナン類誘導体及びノルリグ
ナン類誘導体は、例えば、「Handbook of
Naturally occurring compo
unds Volume 1 Acetogennin
s, Shikimates, and Carboh
ydrates」(T.K.DEVON, A.T.S
COTT, p.71−84,(1975))、「Natur
al Products of Wood Plants I Chemicals Extraneous
to the Lignocellulosic Cell Wall」(John W.Rowe, p.4
39-441,p.517-519(1989))等に示される各種リグナン類
及びノルリグナン類の置換基を有する2個のベンゼン環
の少なくとも一方を4位置換レゾルシノール骨格とし、
これに続くベンジル位の炭素原子が置換されていない構
造を有する化合物等に基づいて公知の方法により容易に
設計、合成することができる。
【0010】このようなリグナン類誘導体を合成する例
としては、例えば、まず、マツ科モミ属の1種であるア
ビエスネフロレピス(Abies nephrolepis)の樹木心材部
を気乾状態にし、粉砕機で粉砕し、メタノール又は酢酸
エチルに浸漬して室温で1昼夜保持する。次いで、撹拌
後、濾過し、抽出液から溶媒を留出した後、シリカゲル
クロマトグラフィー及びシリカゲルMPLCにより、下
記式で示されるマタイレシノール(Matairesinol)を得
る。
【0011】
【化3】
【0012】得られたマタイレシノールをDMSO(D
imethyl Sulfoxide)に溶解し、シア
ン化ナトリウムを加えて加熱還流する。48時間後反応
を停止し、減圧乾燥して結晶を得る。得られた結晶の水
溶液と塩酸水溶液とを、激しく撹拌させた塩化鉄及び塩
酸の水溶液に一度に添加し、30分後に氷浴中で冷却す
る。中性になるまで洗浄後、真空乾燥して結晶を得る。
この結晶と80%(NH2)2・H2O及び水酸化ナトリウ
ムをジエチレングリコールに添加し2時間加熱還流す
る。反応終了後、水を加え塩酸でpHを1〜2に調整
し、トルエンで抽出することにより、下記式で示される
化合物を得る。
【0013】
【化4】
【0014】得られた化合物に、硝酸・硫酸混合溶液を
氷浴中で冷却しながらゆっくり滴下する。滴下終了後、
室温で3時間撹拌する。反応終了後、クロロフォルム抽
出により結晶を得る。この結晶と塩化すずとをエタノー
ル中に入れ、氷浴中で0℃を越えないように塩酸を滴下
する。滴下終了後、室温で2時間撹拌した後、減圧濃縮
し、得られた結晶を水洗する。得られた結晶に亜硝酸・
硫酸混合液を氷浴中でゆっくり滴下する。滴下終了後、
0〜5℃に保ちながら2時間撹拌し、次いで30℃で加
温する。3時間後に水を加え、クロロフォルムで抽出す
ることにより下記式で示されるリグナン類誘導体が得ら
れる。
【0015】
【化5】
【0016】一方、本発明にかかるノルリグナン類誘導
体を合成する例としては、例えば、まず、ナンヨウスギ
目の一種であるアガチスアウストラリス(Agathi
s australis)の樹木心材部を気乾状態に
し、粉砕機で粉砕し、メタノール又は酢酸エチルに浸漬
し、室温で1昼夜保持する。次いで、撹拌後濾過して抽
出液から溶媒を留去した後、シリカゲルクロマトグラフ
ィー、シリカゲルMPLC処理により下記式で示される
アガサレシノール(Agatharesinol)を得る。
【0017】
【化6】
【0018】得られたアガサレシノールに硝酸・硫酸混
合液を氷浴中で冷却しながらゆっくりと滴下する。滴下
終了後、室温で1時間撹拌する。反応終了後、クロロフ
ォルム抽出により結晶を得る。この結晶と塩化すずとを
エタノール中に入れ、氷浴中で0℃を越えないように塩
酸を滴下する。滴下終了後、室温で2時間撹拌した後、
減圧濃縮し、得られた結晶を水洗する。得られた結晶に
亜硝酸・硫酸混合液を氷浴中でゆっくり滴下する。滴下
終了後、0〜5℃に保ちながら2時間撹拌し、次いで3
0℃で加温する。3時間後に水を加え、クロロフォルム
で抽出することにより下記式で示されるノルリグナン類
誘導体が得られる。
【0019】
【化7】
【0020】本発明において、前記リグナン類誘導体及
びノルリグナン類誘導体の具体例としては、前記式
(1)〜(5)で示される化合物等を挙げることがで
き、有効成分として使用する際にはこれらの1種又は2
種以上を用いることができる。また所望により公知のチ
ロシナーゼ活性阻害剤と組合わせて用いても良い。式
(1)〜(5)において、Rは、水素原子、水酸基、
炭素数1〜9のアルキル基、アルケニル基、アルコキシ
基を示し、R2及びR3は同一若しくは異なる基であっ
て、水素原子、水酸基、酸素原子、炭素数1〜9のアル
キル基、アルケニル基、アルコキシ基を示し、これらは
環構造であっても良い。また、R2及びR3がエーテル結
合によって環構造を形成していても良い。更にnは1〜
5の整数を示す。このような置換基は、前述の4位置換
レゾルシノール骨格に続くベンジル位に影響を及ぼさな
い置換基であるので、Rの範囲内においてどのような構
造をとっても優れたチロシナーゼ活性阻害能を示す。こ
れらのリグナン類誘導体及びノルリグナン類誘導体は、
前記調製法に準じ、公知の方法により容易に得ることが
できる。
【0021】本発明のチロシナーゼ活性阻害剤は、前記
有効成分を含有しておれば良く、その含有割合は、0.
0001重量%以上である。
【0022】本発明の化粧料は、前記チロシナーゼ活性
阻害剤を必須成分として含有し、好ましくはチロシナー
ゼ活性阻害作用に基づくメラニン生成抑制作用を示し、
美白化粧料等とすることができる。前記チロシナーゼ活
性阻害剤の化粧料への配合割合は、有効成分である前記
リグナン類誘導体及び/又はノルリグナン類誘導体を
0.0001重量%以上、特に0.0001〜20重量
%、更には0.0001〜10重量%であるのが望まし
い。
【0023】本発明の化粧料には、前記チロシナーゼ活
性阻害剤の他に、その目的に応じて種々の材料を配合す
ることができる。特に従来公知の美白剤、しわ予防剤、
保湿剤又はこれらの混合物を配合することにより、所望
効果を相乗的に向上させることができる。
【0024】前記美白剤としては、例えばコウジ酸、ア
スコルビン酸、ハイドロキノン、チオール系化合物、前
記リグナン類誘導体及びノルリグナン類誘導体以外のチ
ロシナーゼ活性阻害作用を示す4位置換レゾルシノール
骨格を有する化合物、これらの誘導体、これらを含有す
る動植物の抽出物又はこれらの混合物等が挙げられる。
前記保湿剤としては、例えばグリセリン、プロピレング
リコール、1,3−ブチレングリコール、ソルビトー
ル、マンニトール、ポリエチレングリコール、ジプロピ
レングリコール等の多価アルコール類;アミノ酸、乳酸
ナトリウム、ピロリドンカルボン酸ナトリウム等のNM
F成分;ヒアルロン酸;コラーゲン;エラスチン;コン
ドロイチン硫酸;フィブロネクチン;セラミド類;ヘパ
リン類似様物質;キトサン等の水溶性高分子物質又はこ
れらの混合物等が挙げられる。前記美白剤、しわ防止剤
又は保湿剤を配合する際の配合割合は、好ましくは前記
チロシナーゼ活性阻害剤の有効成分の0.001〜10
00倍量、特に好ましくは0.005〜500倍量の範
囲で配合するのが望ましい。
【0025】本発明の化粧料には、化粧類の種類に応じ
て一般に配合する油脂類、界面活性剤、アルコール類、
脂肪酸類、防腐剤、殺菌剤、増粘剤、坑炎症剤、酸化防
止剤、色素、香料、水溶性高分子、紫外線吸収剤、キレ
ート剤、pH調整剤、緩衝剤、精製水等の他の成分を適
宜配合することもできる。
【0026】前記増粘剤としては、アルギン酸ナトリウ
ム、キサンタンガム、ケイ酸アルミニウム、マルメロ種
子抽出物、トラガントガム、デンプン等の天然高分子物
質;メチルセルロース、可溶性デンプン、ヒドロキシエ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロース、可溶性
デンプン、カチオン化セルロース等の半合成高分子物
質;カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール
等の合成高分子物質又はこれらの混合物等が挙げられ
る。前記防腐剤としては、安息香酸塩、ソルビン酸塩、
ジヒドロ酢酸塩、パラオキシ安息香酸エステル、2,
2,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエ
ーテル、3,4,4’−トリクロロカルバニド、塩化ベ
ンザルコニウム、エタノール等が挙げられる。前記酸化
防止剤としては、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチル
ヒドロキシアニソール、ビタミンE、没食子酸プロピル
等が挙げられる。前記紫外線吸収剤としては、4−メト
キシベンゾフェノン、オクチルジメチルパラアミノベン
ゾエート、エチルヘキシルパラメトキシサイナメート、
酸化チタン、カオリン、タルク等が挙げられる。前記キ
レート剤としては、エチレンジアミン四酢酸塩、ピロリ
ン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、クエン酸塩、酒石酸、グ
ルコン酸等が挙げられる。前記pH調整剤としては、水
酸化ナトリウム、リン酸水素カリウム、炭酸カリウム、
クエン酸等が挙げられる。
【0027】本発明の化粧料は、前記有効成分や必要に
応じて他の成分を、各種目的に応じて配合することによ
って、医薬品、医薬部外品又は化粧品として調製するこ
とができる。具体的にはローション、乳液、クリーム、
パック剤、皮膚洗浄剤、ハップ剤、プラスター剤、ペー
スト剤、軟膏、エッセンス、ゲル剤、シャンプー、リン
ス、パウダー、ファンデーション、化粧水、洗顔料、ヘ
アートニック、養毛剤、浴用剤等に調製することができ
る。この際他の成分は、前述の成分の他に、このような
各用途に従来使用されている成分を適宜選択して配合す
ることができる。
【0028】
【発明の効果】本発明のチロシナーゼ活性阻害剤は、前
記リグナン類誘導体及び/又はノルリグナン類誘導体を
有効成分とするので、メラニン生成に関与するチロシナ
ーゼ活性を強く抑制することができる。また本発明の化
粧料は、前記チロシナーゼ活性阻害剤を必須成分として
含有するので、チロシナーゼ活性を抑制することにより
メラニン生成を抑制し、美白作用等が期待でき、しかも
前記有効成分は、化粧料中に安定に配合することができ
るので、広範囲に及ぶ各種化粧料とすることができる。
【0029】
【実施例】以下、実施例により更に詳細に説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。実施例1 常法にしたがい下記式(1a)で示されるリグナン類誘
導体を調製した。
【0030】
【化8】
【0031】得られた式(1a)で示されるリグナン類
誘導体を試料とし、以下に示すチロシナーゼ活性阻害試
験を行った。チロシナーゼ活性阻害試験 0.1%L−チロシン溶液2.0ml(Mcilvai
ne 緩衝液、pH6.8)に、試料を含むジメチルス
ルフォキシド溶液0.2mlを添加し、37℃で10分
間インキュベートした。次いで、1250unit/m
lチロシナーゼ溶液(Mcilvaine 緩衝液、pH6.8)
0.1mlを混合し、37℃で10分間インキュベート
した。分光光度計を用いてインキュベート後の475n
mの吸光度を測定し、コントロールに対するIC50を求
めた。その結果IC50は20.3μMであり、優れたチ
ロシナーゼ阻害活性を有することが判った。
【0032】実施例2 常法にしたがい下記式(3a)で示されるノルリグナン
類誘導体を調製した。
【0033】
【化9】
【0034】得られた式(3a)で示されるノルリグナ
ン類誘導体を試料とし、実施例1と同様にチロシナーゼ
活性阻害試験を行った。その結果、IC50は15.2
μMであり、優れたチロシナーゼ阻害活性を有すること
が判った。
【0035】実施例3 常法にしたがい下記式(5a)で示されるノルリグナン
類誘導体を調製した。
【0036】
【化10】
【0037】得られた式(5a)で示されるノルリグナ
ン類を試料とし、実施例1と同様にチロシナーゼ活性阻
害試験を行った。その結果、IC50は19.8μMで
あり、優れたチロシナーゼ阻害活性を有することが判っ
た。
【0038】実施例4 ステアリン酸4.0重量部、セチルアルコール3.0重
量部、ステアリルアルコール1.0重量部、流動パラフ
ィン6.5重量部、ワセリン10.0重量部、ソルビタ
ンモノステアレート1.5重量部、ポリオキシエチレン
モノステアレート(25E.O.)3.0重量部及び前
記式(1a)で示されるリグナン類誘導体1.0重量部
を加熱溶解した。次いで、この加熱溶解溶液に、1,3
−ブチレングリコール5.0重量部、水酸化カリウム
0.1重量部及び精製水64.9重量部を混合した後、
冷却してクリームを調製した。
【0039】実施例5 ステアリン酸4.0重量部、セチルアルコール3.0重
量部、ステアリルアルコール1.0重量部、流動パラフ
ィン6.5重量部、ワセリン10.0重量部、ソルビタ
ンモノステアレート1.5重量部、ポリオキシエチレン
モノステアレート(25E.O.)3.0重量部及び下
記式(2a)で示されるリグナン類誘導体0.5重量部
を加熱溶解した。次いで、この加熱溶解溶液に、1,3
−ブチレングリコール5.0重量部、水酸化カリウム
0.1重量部、アルブチン0.2重量部及び精製水6
5.2重量部を混合した後、冷却してクリームを調製し
た。
【0040】
【化11】
【0041】実施例6 前記式(3a)で示されるノルリグナン類誘導体0.5
重量部、ポリオキシエチレンセチルエーテル5.0重量
部、プロピレングリコール2.0重量部、l−メントー
ル0.1重量部、エタノール15.0重量部及び精製水
77.4重量部を均一になるまで撹拌して化粧水を調製
した。
【0042】実施例7 下記式(4a)で示されるノルリグナン類誘導体0.5
重量部、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.
O.)2.0重量部、エタノール15.0重量部、1,
3−ブチレングリコール4.0重量部及び精製水78.
5重量部を均一になるまで撹拌してローションを調製し
た。
【0043】
【化12】
【0044】実施例8 スクワラン8.0重量部、ワセリン2.0重量部、ミツ
ロウ0.5重量部、ソルビタンセスキオレート0.8重
量部及びポリオキシエチレンオレイルエーテル(20
E.O.)1.2重量部及び前記式(5a)で示される
ノルリグナン類誘導体0.5重量部を加熱溶解した。得
られた加熱溶解溶液に、カルボキシビニルポリマー0.
2重量部、プロピレングリコール5.0重量部、水酸化
カリウム0.1重量部、エタノール2.0重量部及び精
製水79.7重量部を混合した後、冷却して乳液を調製
した。
【0045】実施例9 スクワラン8.0重量部、ワセリン2.0重量部、ミツ
ロウ0.5重量部、ソルビタンセスキオレート0.8重
量部、ポリオキシエチレンオレイルエーテル(20E.
O.)1.2重量部及び前記式(1a)で示されるリグ
ナン類誘導体0.3重量部及び前記式(5a)で示され
るノルリグナン類誘導体0.2重量部を加熱溶解した。
得られた加熱溶解溶液に、カルボキシビニルポリマー
0.2重量部、プロピレングリコール5.0重量部、水
酸化カリウム0.1重量部、エタノール2.0重量部、
コウジ酸1.0重量部及び精製水78.7重量部を混合
した後、冷却して乳液を調製した。
【0046】実施例10 モノステアリン酸ポリエチレングリコール1.0重量
部、親油型モノステアリン酸グリセリン2.0重量部、
オリーブ油5.0重量部、オレイン酸2.0重量部及び
前記式(3a)で示されるノルリグナン類誘導体0.5
重量部を加熱溶解した。得られた加熱溶解溶液に、ヒド
ロキシエチルセルロース0.2重量部、プロピレングリ
コール2.0重量部、グリチルリチン酸ジカリウム0.
1重量部及び精製水87.2重量部を混合した後、冷却
して乳液を調製した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/075 A61K 31/075 31/34 ADA 31/34 ADA (72)発明者 佐藤 宏晶 福岡県大野城市下大利3−12−13 ウイン グ102号

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リグナン類又はノルリグナン類の炭素骨
    格を有し、置換基を有する2個のベンゼン環の少なくと
    も一方を4位置換レゾルシノール骨格とし、これに続く
    ベンジル位の炭素原子が置換基を持っていないリグナン
    類誘導体及び/又はノルリグナン類誘導体を有効成分と
    して含有するチロシナーゼ活性阻害剤。
  2. 【請求項2】 前記リグナン類誘導体及びノルリグナン
    類誘導体が、式(1)〜(5)(式中R1は、水素原
    子、水酸基、炭素数1〜9のアルキル基、アルケニル
    基、アルコキシ基を示し、R2及びR3は同一若しくは異
    なる基であって、水素原子、水酸基、酸素原子、炭素数
    1〜9のアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基を示
    し、これらは環構造であっても良い。また、R2及びR3
    がエーテル結合によって環構造を形成していても良い。
    更にnは1〜5の整数を示す)で示される化合物からな
    る群より選択される請求項1に記載のチロシナーゼ活性
    阻害剤。 【化1】
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のチロシナ
    ーゼ活性阻害剤を含む化粧料。
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