JPH10101543A - チロシナーゼ活性阻害剤及び化粧料 - Google Patents

チロシナーゼ活性阻害剤及び化粧料

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Publication number
JPH10101543A
JPH10101543A JP26184296A JP26184296A JPH10101543A JP H10101543 A JPH10101543 A JP H10101543A JP 26184296 A JP26184296 A JP 26184296A JP 26184296 A JP26184296 A JP 26184296A JP H10101543 A JPH10101543 A JP H10101543A
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JP
Japan
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weight
parts
tyrosinase
activity inhibitor
tyrosinase activity
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Pending
Application number
JP26184296A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroaki Sato
宏晶 佐藤
Hiroshi Nagafuku
博志 長福
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KANSAI KOUSO KK
Original Assignee
KANSAI KOUSO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】メラニン生成に関与するチロシナーゼ活性を強
く抑制するチロシナーゼ活性阻害剤、並びにチロシナー
ゼ活性を抑制することによりメラニン生成を抑制し、美
白作用等を示す化粧料を提供すること。 【解決手段】式(1)(R1〜R7:H,OH、但し、2
位及び4位、若しくは2'位及び4'位の少なくとも一方
はOH)で表されるカルコン類、式(2)(R8
10:H,OH)で表されるフラバノン誘導体、式
(3)(R11〜R13:H,OH)で表されるフラボン誘
導体又はこれらの混合物等の2'位及び4'位に水酸基を
有するフラボノイド(但し、カルコン類は、2位及び4
位、若しくは2'位及び4'位の少なくとも一方に水酸基
を有しておれば良い)を有効成分として含有するチロシ
ナーゼ活性阻害剤及び化粧料。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚のシミ、ソバ
カス等の予防又は治療に有効なチロシナーゼ活性阻害剤
及び該阻害剤を利用した化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、皮膚のシミ、ソバカスの予防又は
治療を目的として、チロシナーゼ活性を阻害することに
よりメラニン生成を抑制する物質が種々提案されてい
る。具体的には、ビタミンC、ハイドロキノン、コウジ
酸、チオール系化合物、種々の動植物抽出物が知られて
おり、これらを配合する化粧料が開発され、商品化され
ている。しかし、前記ビタミンC、ハイドロキノン、コ
ウジ酸は極性が高いため、化粧料として配合するにはこ
の点を考慮する必要がある。また前記チオール系化合物
は、化粧料への配合にあたって安定性に問題がある。
【0003】一方、フラボノイドは、木材や植物中に存
在し、また各種のフラボノイドが合成により得られるこ
とも知られている。しかしながら、2'−及び4'−位に
水酸基を有するフラボノイドがチロシナーゼ活性を阻害
することについては知られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、メラニン生成に関与するチロシナーゼ活性を強く抑
制するチロシナーゼ活性阻害剤を提供することにある。
本発明の別の目的は、チロシナーゼ活性を抑制すること
によりメラニン生成を抑制し、美白作用等を示す化粧料
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、式
(1)(式中、R1〜R7は同一若しくは異なる基であっ
て、水素原子又は水酸基を示す。但し、2位及び4位、
若しくは2'位及び4'位の少なくとも一方は水酸基であ
る)で表されるカルコン類、式(2)(式中、R8〜R
10は同一若しくは異なる基であって、水素原子又は水酸
基を示す)で表されるフラバノン誘導体、式(3)(式
中、R11〜R13は同一若しくは異なる基であって、水素
原子又は水酸基を示す)で表されるフラボン誘導体又は
これらの混合物等の2'位及び4'位に水酸基を有するフ
ラボノイド(但し、カルコン類は、2位及び4位、若し
くは2'位及び4'位の少なくとも一方に水酸基を有して
おれば良い)を有効成分として含有するチロシナーゼ活
性阻害剤が提供される。
【0006】
【化2】
【0007】また、本発明によれば、前記チロシナーゼ
活性阻害剤を含む化粧料が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明を更に詳細に説明す
る。本発明者らは、カルコン類、フラバノン類、フラボ
ン類、イソフラボン類、ベンザルクマラノン類、アント
シアン類等の各種フラボノイドの中でも2'位及び4'位
に水酸基を有するフラボノイド(但し、カルコン類は、
2位及び4位、若しくは2'位及び4'位の少なくとも一
方に水酸基を有しておれば良い)が、チロシナーゼ活性
阻害作用を有することを見い出し本発明を完成した。従
って、本発明のチロシナーゼ活性阻害剤は、2'位及び
4'位に水酸基を有するフラボノイドを有効成分とす
る。2'位及び4'位に水酸基を有するフラボノイドとし
ては、2'位及び4'位に水酸基を有しておれば(但し、
カルコン類は、2位及び4位、若しくは2'位及び4'位
の少なくとも一方に水酸基を有しておれば良い)、特に
限定されるものではない。好ましくは前記式(1)〜
(3)で表されるフラボノイドを挙げることができる
が、所望の作用を示すものであれば前記式中にアミノ
基、アルキル基等の水酸基以外の置換基が結合されたも
のでも良い。
【0009】前記式(1)で表されるカルコン類として
は、例えば、2’,4’−ジヒドロキシカルコン、
2’,4’,4−トリヒドロキシカルコン、2’,
4’,3,4−テトラヒドロキシカルコン、2’,
4’,3,4,5−ペンタヒドロキシカルコン、2,4
−ジヒドロキシカルコン、2’,2,4−トリヒドロキ
シカルコン、2’,4’,2,4−テトラヒドロキシカ
ルコン、2’,4’,6’,2,4−ペンタヒドロキシ
カルコン等を挙げることができる。
【0010】これらカルコン類は、天然物であっても、
また公知の方法で合成されたものでも良く、例えば、
2’,4’,4−トリヒドロキシカルコンは、等モルの
2,4−ジヒドロキシアセトフェノンと、4−ヒドロキ
シベンズアルデヒドとをエタノールに溶解後、濃水酸化
カリウムにより約50℃で数時間縮合させ酸性にして遊
離させる方法等により得ることができる。また、2’,
4’,6’,2,4−ペンタヒドロキシカルコンは、等
モルの2,4,6−トリヒドロキシアセトフェノンと、
2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒドとを上記方法に
従って反応させることにより得ることができる。
【0011】前記式(2)で表されるフラバノン誘導体
としては、例えば、2’,4’−ジヒドロキシフラバノ
ン、3,2’,4’−トリヒドロキシフラバノン、5,
2’,4’−トリヒドロキシフラバノン、7,2’,
4’−トリヒドロキシフラバノン、5,7,2’,4’
−テトラヒドロキシフラバノン(ステッポゲニン(step
pogenin))、5,2’,4’−トリヒドロキシ−7−メ
トキシフラバノン(アルトカルパノン(artocarpanon
e))、5,7,2’,4’−テトラヒドロキシフラバノ
ノール(ジハイドロモリン(dihydromorin))等を挙げる
ことができる。特に、5,7,2’,4’−テトラヒド
ロキシフラバノン(ステッポゲニン)が好ましい。
【0012】これらフラバノン誘導体は、天然物であっ
ても、また公知の方法で合成されたものでも良く、例え
ば、5,7,2’,4’−テトラヒドロキシフラバノン
(ステッポゲニン)は、2’,4’,6’,2,4−ペ
ンタヒドロキシカルコンをpH7のMcIlvaiの緩衝液中
で加熱還流する方法等により得ることができる。また、
ステポゲニンは、例えばクワの木又はクワ科パンノキ属
(Artocarpus)に属するパンノキ(Artocarpus incisus)の
粉末又は削り屑を温時エーテル等の溶媒抽出物から精製
単離する方法等により得ることもできる。
【0013】前記式(3)で表されるフラボン誘導体と
しては、例えば、2’,4’−ジヒドロキシフラボン、
5,2’,4’−トリヒドロキシフラボン、7,2’,
4’−トリヒドロキシフラボン、5,2’,4’−トリ
ヒドロキシ−7−メトキシフラボン、5,7,2’,
4’−テトラヒドロキシフラボン、5,2’,4’−ト
リヒドロキシフラボノール、7,2’,4’−トリヒド
ロキシフラボノール、5,7,2’,4’−テトラヒド
ロキシフラボノール(モリン(morin))等を挙げることが
できる。
【0014】これらフラボン誘導体は、天然物であって
も、また公知の方法で合成されたものでも良く、例え
ば、5,7,2’,4’−テトラヒドロキシフラバノン
(ステッポゲニン)と、等モルのヨウ素(I2)とを氷
酢酸に溶解し、酢酸ナトリウム存在下に加熱する方法等
により得ることができる。
【0015】本発明のチロシナーゼ活性阻害剤は、前記
有効成分を含有しておれば良く、その含有割合は、0.
0001重量%以上である。
【0016】本発明の化粧料は、前記チロシナーゼ活性
阻害剤を必須成分として含有し、好ましくはチロシナー
ゼ活性阻害作用に基づくメラニン生成抑制作用を示し、
美白化粧料とすることができる。前記チロシナーゼ活性
阻害剤の化粧料への配合割合は、有効成分である特定の
フラボノイドを0.0001重量%以上、特に0.00
01〜20重量%、更には0.0001〜10重量%で
あるのが望ましい。
【0017】本発明の化粧料には、前記チロシナーゼ活
性阻害剤の他に、その目的に応じて種々の材料を配合す
ることができる。特に従来公知の美白剤、しわ予防剤、
保湿剤又はこれらの混合物を配合することにより、所望
効果を相乗的に向上させることができる。
【0018】前記美白剤としては、例えばコウジ酸、ア
スコルビン酸、ハイドロキノン、チオール系化合物、こ
れらの誘導体、これらを含有する動植物の抽出物又はこ
れらの混合物等を挙げることができる。前記保湿剤とし
ては、例えばグリセリン、プロピレングリコール、1,
3−ブチレングリコール、ソルビトール、マンニトー
ル、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール
等の多価アルコール類;アミノ酸、乳酸ナトリウム、ピ
ロリドンカルボン酸ナトリウム等のNMF成分;ヒアル
ロン酸;コラーゲン;エラスチン;コンドロイチン硫
酸;フィブロネクチン;セラミド類;ヘパリン類似様物
質;キトサン等の水溶性高分子物質又はこれらの混合物
等を挙げることができる。前記美白剤、しわ防止剤又は
保湿剤を配合する際の配合割合は、好ましくは前記チロ
シナーゼ活性阻害剤の有効成分の0.001〜1000
倍量、特に好ましくは0.005〜500倍量の範囲で
配合するのが望ましい。
【0019】本発明の化粧料には、化粧類の種類に応じ
て一般に配合する油脂類、界面活性剤、アルコール類、
脂肪酸類、防腐剤、殺菌剤、増粘剤、酸化防止剤、色
素、香料、水溶性高分子、紫外線吸収剤、キレート剤、
pH調整剤、緩衝剤、精製水等の他の成分を適宜配合す
ることもできる。
【0020】前記増粘剤としては、アルギン酸ナトリウ
ム、キサンタンガム、ケイ酸アルミニウム、マルメロ種
子抽出物、トラガントガム、デンプン等の天然高分子物
質;メチルセルロース、可溶性デンプン、ヒドロキシエ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロース、可溶性
デンプン、カチオン化セルロース等の半合成高分子物
質;カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール
等の合成高分子物質又はこれらの混合物等を挙げること
ができる。前記防腐剤としては、安息香酸塩、ソルビン
酸塩、ジヒドロ酢酸塩、パラオキシ安息香酸エステル、
2,2,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニ
ルエーテル、3,4,4’−トリクロロカルバニド、塩
化ベンザルコニウム、エタノール等を挙げることができ
る。前記酸化防止剤としては、ジブチルヒドロキシトル
エン、ブチルヒドロキシアニソール、ビタミンE、没食
子酸プロピル等を挙げることができる。前記紫外線吸収
剤としては、4−メトキシベンゾフェノン、オクチルジ
メチルパラアミノベンゾエート、エチルヘキシルパラメ
トキシサイナメート、酸化チタン、カオリン、タルク等
を挙げることができる。前記キレート剤としては、エチ
レンジアミン四酢酸塩、ピロリン酸塩、ヘキサメタリン
酸塩、クエン酸塩、酒石酸、グルコン酸等を挙げること
ができる。前記pH調整剤としては、水酸化ナトリウ
ム、リン酸水素カリウム、炭酸カリウム、クエン酸等を
挙げることができる。
【0021】本発明の化粧料は、前記必須成分や必要に
応じて他の成分を、各種目的に応じて配合することによ
って、医薬品、医薬部外品又は化粧品として調製するこ
とができる。具体的にはローション、乳液、クリーム、
パック剤、皮膚洗浄剤、ハップ剤、プラスター剤、ペー
スト剤、軟膏、エッセンス、ゲル剤、シャンプー、リン
ス、パウダー、ファンデーション、化粧水、洗顔料、ヘ
アートニック、養毛剤、浴用剤等に調製することができ
る。この際他の成分は、前述の成分の他に、このような
各用途に従来使用されている成分を適宜選択して配合す
ることができる。
【0022】
【発明の効果】本発明のチロシナーゼ活性阻害剤は、特
定のフラボノイドを有効成分とするので、メラニン生成
に関与するチロシナーゼ活性を強く抑制することができ
る。また本発明の化粧料は、前記チロシナーゼ活性阻害
剤を必須成分として含有するので、チロシナーゼ活性を
抑制することによりメラニン生成を抑制し、美白作用等
が期待でき、しかも前記有効成分は、化粧料中に安定に
配合することができるので、広範囲に及ぶ各種化粧料と
することができる。
【0023】
【実施例】以下、実施例により更に詳細に説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
【0024】実施例1 パンノキ(A.incisus)の木部37kgを粉砕機で細かく
粉砕してパンノキ材粉末を得た。得られたパンノキ材粉
末を、エーテルに浸漬し、室温で一昼夜保持した。次い
で、撹拌後、濾過してエーテル抽出液を得た。得られた
エーテル抽出液から溶媒及びアルトカルピン(artcarpi
n)を留去して母液とした。得られた母液を、シリカゲル
クロマトグラフィーで処理した後、シリカゲルMPLC
で2回処理し、更に逆相HPLCで2回処理して分画
し、チロシナーゼ阻害活性を示す画分を選択した。得ら
れた活性画分に含有される化合物を、LC−HRFAB
MS(liquid chromatography-high resolution fast at
om bombardment mass spectometry)及びNMRにより分
析したところ5,7,2’,4’−テトラヒドロキシフ
ラバノン(ステッポゲニン)と同定された。単離したス
テッポゲニンについて、以下に示すチロシナーゼ活性阻
害試験、メラニン生成抑制試験及びメラニン生成抑制効
果試験を行った。
【0025】チロシナーゼ活性阻害試験 0.1%L−チロシン溶液2.0ml(Mcilvaine 緩衝
液、pH6.8)、試料段階希釈液としての前記ステッ
ポゲニンを含むジメチルスルフォキシド溶液0.2ml
及びマッシュルーム由来のチロシナーゼ(シグマ社製)
1250unit/ml緩衝液0.1mlを混合し、3
7℃で10分間反応させた。次いで、475nmで吸光
度を測定し、コントロールに対するIC50を求めた。そ
の結果スッテポゲニンのIC50は507ppbであり、
公知のチロシナーゼ阻害活性作用を示すコウジ酸(IC
50=1230ppb)の約2.4倍の活性があることが
わかった。
【0026】B−16マウスメラノーマ細胞に対するメ
ラニン生成抑制試験 B−16マウスメラノーマ細胞を10%FBSを含むM
EM培地で1×105個/5mlに調整し、T−25フ
ラスコに5ml播種した。次いで5%CO2に調整した
CO2インキュベーターで37℃、24時間培養した。
細胞が完全に接着したことを確認し、ジメチルスルフォ
キシドに溶解した試料を最終濃度100ppmになるよ
うに添加した。培養期間は6日間とし、3日目に培地交
換した。培養終了後、トリプシン処理により細胞を回収
し、その白色化度及び細胞培養度を表1及び2の判定基
準に従って肉眼で判定した。結果を表3に示す。表3の
結果より、ステッポゲニンにおいては細胞毒性がなく、
実用化に充分なメラニン生成抑制効果が得られた。
【0027】モルモットを用いたメラニン生成抑制効果
試験 茶色モルモットの背部をバリカンで刈毛及び剃毛した。
次いで、1×1.5cmの長方形の穴を6箇所開けたア
ルミ箔で覆い、UV−Bランプ(商品名:FL40S・BLB(東
芝株式会社製)6本、2mW/cm2の強度で総照射量1
J/cm2)で1週間に3回の割合で照射し、2週間繰
返すことにより色素沈着を形成した。その後1週間は色
素沈着を安定化させるためにモルモットを放置した。4
週目から、1日1回、1週間に5回の割合で各試料1
2.5μlを色素沈着部位に連続4週間塗布した。塗布
前、塗布1、2、3週間後及び4週間後に、背部の写真
撮影を行った後、塗布前と塗布後の色彩色差を色彩色差
計(商品名:RC−100、ミノルタ社製)で測定し、
その差によりΔL値を算出して皮膚色の黒化判定を行っ
た。結果を表4に示す。表4の結果より、スッテポゲニ
ンにおいてはメラニン生成を顕著に抑制することがわか
った。
【0028】実施例2〜8 ステッポゲニンの代わりに、2,4−ジヒドロキシカル
コン(実施例2)、2,4,2’,4’−テトラヒドロ
キシカルコン(実施例3)、5,2’,4’−トリヒド
ロキシフラバノン(実施例4)、ジヒドロモリン(実施
例5)、5,7,2’,4’−テトラヒドロキシフラボ
ン(実施例6)、5,2’,4’−トリヒドロキシフラ
ボン(実施例7)又はモリン(実施例8)を用いた以外
は、実施例1と同様に各測定を行った。結果を表3及び
表4に示す。尚、実施例2、3、4、6及び7のチロシ
ナーゼ活性阻害試験の結果、実施例2ではIC50=71
0ppb、実施例3ではIC50=670ppb、実施例
4ではIC50=580ppb、実施例6ではIC50=5
10ppb、実施例7ではIC50=580ppbであっ
た。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】
【表4】
【0033】実施例9、比較例1 ステアリン酸4.0重量部、セチルアルコール3.0重
量部、ステアリルアルコール1.0重量部、流動パラフ
ィン6.5重量部、ワセリン10.0重量部、ソルビタ
ンモノステアレート1.5重量部及びポリオキシエチレ
ンモノステアレート(25E.O.)3.0重量部を加
熱溶解した。次いで、この加熱溶解溶液に、実施例1で
単離したステッポゲニン0.5重量部、1.3−ブチレ
ングリコール5.0重量部、水酸化カリウム0.1重量
部及び精製水65.4重量部を混合した後、冷却してク
リームを得た。また比較として、ステッポゲニンを用い
ずに精製水の量を65.9重量部としたクリームを得
た。得られた各々のクリームを、20〜30歳の女性パ
ネル10人に朝と就寝前1日2回、1か月間使用させ、
その後の肌のシミ及びソバカス改善度を評価した。評価
は有効10点、やや有効5点、無効0点として肉眼判定
にて行った。その結果、ステッポゲニンを配合した実施
例9では平均6.0点、比較クリームでは0点であっ
た。
【0034】実施例10、比較例2 実施例1で単離したステッポゲニン0.5重量部、ポリ
オキシエチレンセチルエーテル0.5重量部、プロピレ
ングリコール2.0重量部、1−メントール0.1重量
部及び精製水96.9重量部を均一に撹拌して化粧水を
得た。また比較としてステッポゲニンを用いずに精製水
の量を97.4重量部とした化粧水を得た。得られた各
々の化粧水を、実施例9と同様にパネル10人に使用さ
せ、肌のシミ及びソバカス改善度を同様に評価した。そ
の結果、ステッポゲニンを配合した実施例10では平均
6.0点、比較化粧水では0点であった。
【0035】実施例11、比較例3 実施例1で単離したステッポゲニン0.5重量部、ポリ
オキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.)1.0重
量部、エタノール15.0重量部、1,3−ブチレング
リコール4.0重量部及び精製水79.5重量部を混合
撹拌し、各成分を溶解してローションを調製した。また
比較としてステッポゲニンを用いず、精製水の量を8
0.0重量部としたローションを得た。得られた各々の
ローションを、実施例9と同様にパネル10人に使用さ
せ、肌のシミ及びソバカス改善度を同様に評価した。そ
の結果、ステッポゲニンを配合した実施例11では平均
8.0点、比較ローションでは0点であった。
【0036】実施例12、比較例4 スクワラン8.0重量部、ワセリン2.0重量部、ミツ
ロウ0.5重量部、ソルビタンセスキオレート0.8重
量部及びポリオキシエチレンオレイルエーテル(20
E.O.)1.2重量部を加熱溶解した。得られた加熱
溶解溶液に、実施例1で単離したステッポゲニン0.5
重量部、カルボキシビニルポリマー0.2重量部、プロ
ピレングリコール5.0重量部、水酸化カリウム0.1
重量部、エタノール2.0重量部及び精製水79.7重
量部を混合した後、冷却して乳液を調製した。また比較
としてステッポゲニンを用いず、精製水の量を80.2
重量部とした乳液を得た。得られた各々の乳液を、実施
例9と同様にパネル10人に使用させ、肌のシミ及びソ
バカス改善度を同様に評価した。その結果、ステッポゲ
ニンを配合した実施例12では平均6.5点、比較乳液
では0点であった。
【0037】実施例13 スクワラン8.0重量部、ワセリン2.0重量部、ミツ
ロウ0.5重量部、ソルビタンセスキオレート0.8重
量部及びポリオキシエチレンオレイルエーテル(20
E.O.)1.2重量部を加熱溶解した。得られた加熱
溶解溶液に、5,7,2’,4’−テトラヒドロキシフ
ラボン0.5重量部、カルボキシビニルポリマー0.2
重量部、プロピレングリコール5.0重量部、水酸化カ
リウム0.1重量部、エタノール2.0重量部、コウジ
酸1.0重量部及び精製水78.7重量部を混合した
後、冷却して乳液を調製した。
【0038】実施例14 モノステアリン酸ポリエチレングリコール1.0重量
部、親油型モノステアリン酸グリセリン2.0重量部、
オリーブ油5.0重量部、オレイン酸2.0重量部を加
熱溶解した。得られた加熱溶解溶液に、ジヒドロモリン
0.5重量部、ヒドロキシエチルセルロース0.2重量
部、プロピレングリコール2.0重量部、グリチルリチ
ン酸ジカリウム0.1重量部及び精製水87.2重量部
を混合した後、冷却して乳液を調製した。
【0039】実施例15 ステアリン酸4.0重量部、セチルアルコール3.0重
量部、ステアリルアルコール1.0重量部、流動パラフ
ィン6.5重量部、ワセリン10.0重量部、ソルビタ
ンモノステアレート1.5重量部及びポリオキシエチレ
ンモノステアレート(25E.O.)3.0重量部を加
熱溶解した。次いで、この加熱溶解溶液に、2,4,
2’,4’−テトラヒドロキシカルコン0.5重量部、
1.3−ブチレングリコール5.0重量部、水酸化カリ
ウム0.1重量部、アルブチン0.2重量部及び精製水
65.2重量部を混合した後、冷却してクリームを得
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/35 ADA A61K 31/35 ADA // C07C 49/835 C07C 49/835 C07D 311/30 C07D 311/30 311/32 311/32

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2'位及び4'位に水酸基を有するフラボ
    ノイド(但し、カルコン類は、2位及び4位、若しくは
    2'位及び4'位の少なくとも一方に水酸基を有しておれ
    ば良い)を有効成分として含有するチロシナーゼ活性阻
    害剤。
  2. 【請求項2】 2'−及び4'−位に水酸基を有するフラ
    ボノイドが、式(1)(式中、R1〜R7は同一若しくは
    異なる基であって、水素原子又は水酸基を示す。但し、
    2位及び4位、若しくは2'位及び4'位の少なくとも一
    方は水酸基である)で表されるカルコン類、式(2)
    (式中、R8〜R10は同一若しくは異なる基であって、
    水素原子又は水酸基を示す)で表されるフラバノン誘導
    体、式(3)(式中、R11〜R13は同一若しくは異なる
    基であって、水素原子又は水酸基を示す)で表されるフ
    ラボン誘導体又はこれらの混合物である請求項1に記載
    のチロシナーゼ活性阻害剤。 【化1】
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のチロシナーゼ活
    性阻害剤を含む化粧料。
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