JPH11255199A - 航空機の推力制御装置 - Google Patents

航空機の推力制御装置

Info

Publication number
JPH11255199A
JPH11255199A JP10058305A JP5830598A JPH11255199A JP H11255199 A JPH11255199 A JP H11255199A JP 10058305 A JP10058305 A JP 10058305A JP 5830598 A JP5830598 A JP 5830598A JP H11255199 A JPH11255199 A JP H11255199A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
engine
opening
aircraft
speed
propeller
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10058305A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeki Tanaka
茂貴 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP10058305A priority Critical patent/JPH11255199A/ja
Priority to US09/238,280 priority patent/US6224021B1/en
Publication of JPH11255199A publication Critical patent/JPH11255199A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64CAEROPLANES; HELICOPTERS
    • B64C11/00Propellers, e.g. of ducted type; Features common to propellers and rotors for rotorcraft
    • B64C11/30Blade pitch-changing mechanisms
    • B64C11/305Blade pitch-changing mechanisms characterised by being influenced by other control systems, e.g. fuel supply
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64DEQUIPMENT FOR FITTING IN OR TO AIRCRAFT; FLIGHT SUITS; PARACHUTES; ARRANGEMENT OR MOUNTING OF POWER PLANTS OR PROPULSION TRANSMISSIONS IN AIRCRAFT
    • B64D31/00Power plant control systems; Arrangement of power plant control systems in aircraft
    • B64D31/02Initiating means
    • B64D31/06Initiating means actuated automatically
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D29/00Controlling engines, such controlling being peculiar to the devices driven thereby, the devices being other than parts or accessories essential to engine operation, e.g. controlling of engines by signals external thereto
    • F02D29/02Controlling engines, such controlling being peculiar to the devices driven thereby, the devices being other than parts or accessories essential to engine operation, e.g. controlling of engines by signals external thereto peculiar to engines driving vehicles; peculiar to engines driving variable pitch propellers

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Supercharger (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 操縦者の負担を増大することなく、各飛行状
態に応じた適切な状態に機関を制御する。 【解決手段】 過給機10を有する航空機内燃機関1の
スロットル弁11開度とプロペラ2回転数とを制御する
制御ユニット(EEC)30を設ける。EEC30は、
通常時は単一のパワーレバー12のストロークに応じて
スロットル弁開度とプロペラ回転数とを設定する第1の
制御を行うが、例えば機体が降下操作中であると判断さ
れる場合には、スロットル弁開度を第1の制御操作によ
り設定される開度より小さく設定し、かつプロペラ回転
数を第1の制御操作により設定される設定回転数にかか
わらず所定の回転数以上の高い回転数に設定する。これ
により、過給機回転数を高く維持し、機内与圧を維持し
ながら機関出力を低下させ充分な降下速度を得ることが
可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、航空機の推力制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】可変ピッチプロペラを有する航空機用の
機関では、プロペラピッチを変化させることにより、プ
ロペラ消費動力を調節して機関回転数を設定回転数に制
御するプロペラガバナが使用される。また、機関出力は
機関吸気通路に配置したスロットル弁開度を調節するこ
とにより回転数とは別個に制御される。このため、操縦
者は、所望のプロペラ推力を得るためには、プロペラガ
バナの設定回転数とスロットル弁設定開度とを同時に調
節する操作が必要となる。
【0003】特開平8−324496号公報は、可変ピ
ッチプロペラを有する航空機用機関において、プロペラ
ガバナの設定回転数とスロットル弁の設定開度との両方
を単一のレバーの操作量に応じて変化させるようにした
航空機の推力制御装置を開示している。同公報の装置
は、単一のレバー操作により同時にプロペラガバナの設
定回転数とスロットル弁開度とを制御するようにして、
プロペラガバナ設定回転数とスロットル弁開度とを別々
に制御することによる操縦者の負担を軽減させるもので
ある。また、同公報の装置は、プロペラガバナの設定回
転数とスロットル弁開度とのうち少なくとも一方を単一
のレバーの操作量に対して非線形に変化させるようにし
て、機体特性に合致した操縦特性を予め設定することを
容易にしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平8−324
496号公報の推力制御装置は、単一のレバーの操作量
に対してプロペラガバナ設定回転数とスロットル弁開度
とを予め一定の関係になるように設定しておくことによ
り、操縦者の負担の軽減と機体特性への適合を容易にす
ることを可能としている。しかし、上記公報の装置で
は、単一のレバーの操作量に応じてガバナ設定回転数と
スロットル開度とが同時に決まってしまうため、ガバナ
設定回転数とスロットル開度との関係が固定されてしま
うことによる問題が生じる。
【0005】すなわち、ガバナ設定回転数とスロットル
開度との関係を一定に固定してしまうと、機関回転数と
出力トルクとの関係が固定されてしまうことになり、種
々の飛行状態において最適な機関回転数と出力トルクと
を得られない場合が生じる。例えば、航空機では機関過
給機の吐出空気を機内の与圧空気として使用するため、
高空では過給機の吐出圧力(過給圧)を一定値以上に維
持する必要がある。ところが、機関回転数が低下すると
排気流量の減少により過給機吐出圧力が低下するため充
分な機内与圧を維持することができなくなる場合があ
り、機関回転数を大幅に低下させることは望ましくな
い。一方、スロットル弁開度一定の条件下では、過給圧
が上昇するほど機関出力は増大することになる。このた
め、例えば高空からの降下時にはガバナ設定回転数とス
ロットル弁開度との関係が固定されていると、過給機吐
出圧を維持するためにガバナ設定回転数を高く設定する
とスロットル弁開度も大きく設定されてしまい、機関出
力を充分に低下させることができなくなる。このため、
降下時にはプロペラ推力が過大になり機体の降下率(降
下速度)を充分に大きくすることができない問題が生じ
る。
【0006】また、航空機の定常飛行状態で過給圧力が
インターセプトポイント(過給圧力の設定最大圧力)に
到達した状態では、機関が全負荷運転可能な状態にある
ため回転数にかかわらずスロットル弁を全開にして吸気
抵抗を低減することが好ましいが、上記のように機関回
転数とスロットル弁開度との関係が固定されていると機
関回転数によってはスロットル弁開度が全開にならない
ため、吸気抵抗の低減による燃費向上が不十分になる場
合が生じる。
【0007】更に、過給機に流入する排気流量を調節す
ることにより過給機回転数を制御するウェイストゲート
バルブが故障すると、過給圧が過度に上昇して機関出力
が過大になる場合が生じるが、このような場合にも機関
回転数とスロットル弁開度との関係が固定されている
と、機関回転数を一定に維持しながらスロットル弁開度
を調節することにより過給圧を制限することができなく
なる問題が生じる。
【0008】また、上記のようにプロペラ回転数(機関
回転数)とスロットル弁開度とを固定してしまうと種々
の飛行状態において必ずしもプロペラや機関を良好な効
率点で使用することができない。一方、従来のように操
縦者がガバナ設定回転数とスロットル弁開度とを個別に
調節するようにすれば上記問題はある程度解決すること
ができるものの、この場合には操縦者の負担を軽減する
ことはできない。
【0009】本発明は上記問題に鑑み、操縦者の負担を
軽減しつつ各種の飛行状態に応じて適切に機関の運転状
態を制御することが可能な航空機の推力制御装置を提供
することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、航空機に搭載された過給機付内燃機関と、前記
機関の出力軸に接続された可変ピッチプロペラと、前記
プロペラのピッチを変更することにより、前記機関回転
数を設定回転数に制御する可変ピッチ手段と、前記機関
吸気通路に配置されたスロットル弁開度を設定開度に制
御するスロットル手段と、予め定めた関係に基づいて、
前記可変ピッチ手段の設定回転数と前記スロットル手段
の設定開度とを単一のレバーの操作量に応じて設定する
第1の制御手段と、航空機の飛行状態を表す飛行状態パ
ラメータを検出する飛行パラメータ検出手段と、前記飛
行パラメータ検出手段の検出した飛行状態パラメータに
基づいて、前記第1の制御手段により設定された可変ピ
ッチ手段の設定回転数とスロットル手段の設定開度とを
補正する第2の制御手段と、を備えた、航空機の推力制
御装置が提供される。
【0011】すなわち、請求項1の発明では、第1の制
御手段により単一のレバーの操作量に応じて可変ピッチ
手段の設定回転数とスロットル手段の設定開度とが予め
定めた関係に基づいて設定されるため、回転数とスロッ
トル弁開度とを操縦者が個別に設定する煩雑さが回避さ
れる。また、上記第1の制御手段により設定される機関
回転数とスロットル弁開度との関係は一定に固定されて
いるため、航空機の飛行状態に必ずしも最適な組み合わ
せにならない場合がある。しかし、本発明では第2の制
御手段は上記により設定された回転数とスロットル弁開
度とを飛行状態に応じて補正するため、回転数とスロッ
トル弁開度とが飛行状態に応じた適切な値に制御され
る。
【0012】請求項2に記載の発明によれば、前記飛行
パラメータ検出手段は、前記飛行状態パラメータとして
操縦者により航空機の降下操作がなされているか否かを
検出し、前記第2の制御手段は、前記降下操作が実施さ
れているときには、スロットル手段の設定開度を第1の
制御手段の設定より小さくなるように補正し、かつ可変
ピッチ手段の設定回転数を第1の制御手段の設定にかか
わらず所定回転数以上に設定する、請求項1に記載の航
空機の推力制御装置が提供される。
【0013】すなわち、請求項2の発明では、第2の制
御手段は航空機降下時に機関回転数を所定回転数以上に
維持しつつスロットル弁開度が小さくなるように回転数
とスロットル弁開度とを補正する。このため、機関回転
数が高く保持されて過給機吐出圧力の低下が防止される
とともに、スロットル弁開度の低下のためにプロペラ推
力は低減され、機内与圧を維持しながら機体降下率が増
大される。
【0014】請求項3に記載の発明によれば、前記飛行
パラメータ検出手段は、前記飛行状態パラメータとして
機関過給圧がインターセプトポイントに到達したか否
か、及び航空機が定常飛行状態にあるか否かを検出し、
前記第2の制御手段は、前記過給圧がインターセプトポ
イントに到達し、かつ航空機が定常飛行状態になった場
合には第1の制御手段の設定にかかわらず前記スロット
ル手段の設定開度を全開に設定する、請求項1に記載の
航空機の推力制御装置が提供される。
【0015】すなわち、請求項3の発明では、第2の制
御手段は航空機が定常飛行状態にあり、かつ機関過給圧
が設定最大圧力に到達した場合には、第1の制御手段の
設定にかかわらずスロットル弁を全開に制御する。これ
により機関は全負荷運転されるようになり、スロットル
弁全開により吸気抵抗が低減される。このため、定常飛
行状態において燃費が低減され航続距離が増大する。
【0016】請求項4に記載の発明によれば、前記機
関、可変ピッチプロペラ、可変ピッチ手段、スロットル
弁、スロットル手段及び第1の制御手段とを有する推進
装置を複数組備え、前記飛行パラメータ検出手段は、飛
行状態パラメータとして各推進装置のプロペラブレード
の回転位相を検出し、前記第2の制御手段は、各プロペ
ラブレードの回転位相が同期するようにそれぞれの第1
の制御手段の設定した可変ピッチ手段の設定回転数を補
正する、請求項1に記載の航空機の推力制御装置が提供
される。
【0017】すなわち、請求項4の発明では、複数のプ
ロペラと機関とが設けられており、第2の制御手段は各
プロペラブレードの回転位相を同期させるように可変ピ
ッチ手段の設定回転数を制御する。双発機等複数のプロ
ペラを有する航空機では、各プロペラの回転位相が異な
るとプロペラ後流に発生する渦の干渉により騒音が増大
する場合がある。本発明では、第2の制御手段により各
プロペラの回転位相が同期するように機関回転数が微調
整されるため騒音の発生が防止される。
【0018】請求項5に記載の発明によれば、更に、前
記過給機を通過する機関排気流量を調節するウェイスト
ゲートバルブと、該ウェイストゲートバルブ開度を設定
開度に制御するウェイストゲートバルブ調節手段を備
え、前記飛行パラメータ検出手段は、飛行状態パラメー
タとして少なくとも大気条件と航空機の対気速度とを検
出し、前記第2の制御手段は、前記ウェイストゲートバ
ルブ調節手段の設定開度と、前記第1の制御手段により
設定された可変ピッチ手段の設定回転数とスロットル手
段の設定開度とを、それぞれ過給機効率とプロペラ効率
と機関効率とが最大になるように補正する請求項1に記
載の航空機の推力制御装置が提供される。
【0019】すなわち、請求項5の発明では第1の制御
手段により設定された機関回転数とスロットル弁開度、
及びウェイストゲートバルブ開度とが飛行状態に応じて
補正され、プロペラ効率、機関効率と過給機効率がそれ
ぞれの飛行状態において最大になるように補正される。
このため、航空機の燃費が向上し航続距離を増大させる
ことができる。
【0020】請求項6に記載の発明によれば、更に、前
記過給機を通過する機関排気流量を調節するウェイスト
ゲートバルブと、該ウェイストゲートバルブ開度を設定
開度に制御するウェイストゲートバルブ調節手段と、ウ
ェイストゲートバルブ設定開度を過給機の吐出空気圧力
または過給機の圧縮比が所定値になるように設定する設
定手段とを備え、前記第2の制御手段は、ウェイストゲ
ートバルブ設定開度を前記設定手段の設定以下に補正す
るとともに前記スロットル手段の設定開度を第1の制御
手段の設定より小さくなるように補正することにより、
将来の出力急増要求に備える制御モードをとることが可
能な請求項1に記載の航空機の推力制御装置が提供され
る。
【0021】すなわち、請求項6の発明では、第2の制
御手段は将来の出力急増要求が予測されるような場合に
備えた制御モードをとることが可能である。この制御モ
ードにおいては、ウェイストゲートバルブ開度は小さく
設定され過給機回転数は高く維持されるとともに、過給
圧の上昇による機関出力増大を抑制するためにスロット
ル弁開度は小さく設定される。従って、機関出力(推
力)が低い飛行状態であっても過給機回転数は低下しな
いため、機関低出力状態で出力急増要求があった場合に
過給機回転数上昇に要する時間が短縮され、短時間で機
関出力が増大するようになる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を用いて本発明の
実施形態について説明する。図1は本発明の過給機付内
燃機関の一実施形態の概略構成を示す図である。図1に
おいて、1は内燃機関本体、2は機関1により駆動され
るプロペラを示す。本実施形態では機関1として多気筒
(図1ではV型8気筒)の4サイクルレシプロエンジン
が使用されている。また、図1において、5は機関1の
各気筒の吸気ポートを共通の吸気ダクト6に接続する吸
気マニホルドである。吸気マニホルド5の各気筒の吸気
ポート接続部近傍には、それぞれ各気筒の吸気ポートに
加圧燃料を噴射する燃料噴射弁7が配置されている。
【0023】図1において、11で示したのは、吸気ダ
クト6内に配置されたスロットル弁である。スロットル
弁11はアクチュエータ11aを備え、後述するEEC
30からの制御信号に応じた開度をとる。また、8は吸
気ダクト6のスロットル弁11上流側に設けられたイン
タクーラ、10は排気ターボチャージャ(過給機)、9
はターボチャージャ10のコンプレッサ16の吐出口1
5とインタクーラ8とを接続する吸気ダクトを示してい
る。
【0024】図1において21、22で示したのは、機
関1の両側のバンクの各気筒の排気ポートを共通の排気
管23に接続する排気マニホルドである。共通排気管2
3はターボチャージャ10の排気タービン20の排気入
口17に接続されている。ターボチャージャ10は遠心
型コンプレッサ16と、コンプレッサ16を駆動する排
気タービン20とからなる。機関1の吸入空気は、エア
クリーナ(図示せず)から吸気入口管13を経てコンプ
レッサ16に流入し、昇圧された過給空気となって吸気
ダクト9からインタクーラ8に供給され、インタクーラ
8で冷却された後、吸気ダクト6、スロットル弁11、
吸気マニホルド5を通って機関1の各気筒に供給され
る。なお、図示していないが、過給機吐出空気の一部は
吸気ダクト6のスロットル弁11上流側で取り出され、
航空機キャビン内を与圧するために使用される。
【0025】また、機関1の排気は、排気マニホルド2
1、22から排気管23を通り、排気入口17からター
ビン20に流入し、タービン及びそれに接続されたコン
プレッサ16を回転駆動した後、排気出口管19から排
出される。本実施形態では、排気管23とタービンの排
気出口管19とを接続する排気バイパス通路24が設け
られている。この排気バイパス通路24には、バイパス
通路24から排気タービン20をバイパスして排気出口
管19に流入する排気流量を制御するウェイストゲート
バルブ26が設けられている。ウェイストゲートバルブ
(以下「WGV」と呼ぶ)26が全閉状態では、機関1
からの排気の全量がタービン20に流入するためターボ
チャージャ10の回転数が上昇し、コンプレッサ16の
出口圧力(過給圧)が上昇する。一方、WGV26が開
弁すると機関1の排気の一部はタービン20をバイパス
して排気出口管19に流出するためタービン20を通過
する排気流量が低下する。これにより、ターボチャージ
ャ10の回転数は低下し、WGV26の開度に応じて過
給圧が低下する。すなわち、WGV26の開度を調節す
ることにより、機関1の過給圧を所望のレベルまで低下
させることができる。図1に26aで示すのは、WGV
26を開閉駆動するアクチュエータである。アクチュエ
ータ26aはEEC30からの制御信号に応じて作動
し、WGV26をEEC30からの制御信号に応じた開
度に制御する。
【0026】本実施形態では、機関1により駆動される
プロペラ2は可変ピッチプロペラとされており、プロペ
ラ2のプロペラピッチを制御する可変ピッチ手段として
のプロペラガバナ31を備えている。本実施形態では、
プロペラガバナ31は図示しない伝達軸を介してプロペ
ラの可変ピッチ機構310に接続されている。EEC3
0は機関回転数(プロペラ回転数)が設定回転数に一致
するようにプロペラガバナ31を制御してプロペラピッ
チを調節する作用を行う。すなわち、プロペラ回転数が
設定回転数より高くなった場合にはEEC30はガバナ
31を制御してプロペラピッチを増加させ、プロペラの
吸収馬力を増大することにより機関回転数を低下させ
る。また、プロペラ回転数が設定回転数より低くなった
場合にはEEC30はガバナ31を制御してプロペラピ
ッチを低減し、プロペラの吸収馬力を低下させることに
より機関回転数を増大させる。これにより、プロペラ回
転数(機関回転数)は設定回転数に一致するように制御
される。本実施形態では、ガバナ31にはEEC30か
らの制御信号に応じて作動するアクチュエータ31aが
設けられている。アクチュエータ31aはEEC30か
らの制御信号に応じてガバナ31を制御し、プロペラピ
ッチを変更する。また、ガバナ31としては、上記のも
の以外にも、例えばEEC30から制御されるアクチュ
エータにより設定回転数をセット可能な公知の遠心型ガ
バナを使用することも可能である。
【0027】なお、可変ピッチ機構310はプロペラピ
ッチを所望の値にする機構であり、詳細は省略する。本
実施形態では、スロットル弁11、WGV26、ガバナ
31のアクチュエータ11a、26a、31aは、それ
ぞれDCモータからなり、後述する制御ユニット(EE
C)30(図2)からの制御信号に応じて作動し、それ
ぞれスロットル弁11開度、ガバナ31設定回転数、W
GV26の開度を調節する。なお、アクチュエータ11
a、26a、31aとしては、EEC30からの制御信
号に応じて作動可能なものであればDCモータ以外のも
のも使用可能であり、例えば、電気/油圧式のアクチュ
エータ等を使用することもできる。
【0028】図1に12で示すのは、ガバナ31の設定
回転数とスロットル弁11の開度とを設定するためのパ
ワーレバーである。パワーレバー12にはパワーレバー
の操作量に応じた信号を発生するストロークセンサ12
aが設けられている。図2は、機関1の制御を行うEE
C(エンジンエレクトリックコントロールユニット)3
0の構成を示す図である。図2に示すように、EEC3
0は本実施形態では、RAM、ROM、CPU、及び入
力ポート、出力ポートを相互に双方向性バスで接続した
公知の構成のマイクロコンピュータとされる。本実施形
態では、EEC30はエンジン1の燃料噴射制御、点火
時期制御等の基本制御を行う他、後述するように、パワ
ーレバー12の操作量に応じてアクチュエータ31aと
11aとを制御し、ガバナ31設定開度とスロットル弁
11開度とをパワーレバー12操作量により定まる値に
設定する第1の制御手段として機能する。また、本実施
形態では、EEC30は、更にパワーレバー12の操作
量に応じて設定されたガバナ31設定回転数とスロット
ル弁11開度とを航空機の飛行状態に応じて補正する第
2の制御手段として機能する。
【0029】これらの制御のため、図2に示すようにE
EC30の入力ポートにはエンジン1のクランク軸(図
示せず)に設けられたNEセンサ32から、エンジン1
の回転数NEに応じたパルス信号が入力されている。E
EC30のCPUは、一定時間毎にこのパルス信号に基
づいて機関回転数NEを算出し、後述する種々の制御に
使用する。また、同様にEEC30の入力ポートにはタ
ーボチャージャ10の回転軸に設けられたNTセンサ3
9からターボチャージャ10の回転数NTに応じたパル
ス信号が入力されており、この信号に基づいてターボチ
ャージャ10の回転数NTが一定時間毎に算出される。
なお、実際にはNEセンサ32は、クランク軸一定回転
角(例えば15度毎)に回転パルス信号を出力するクラ
ンク回転角センサとクランク軸が基準回転位置(例えば
機関の第1気筒の圧縮上死点)に到達する毎に基準パル
ス信号を発生する回転位相センサとの2つのセンサとか
らなっており、EEC30は機関回転速度を算出する他
に、基準パルス信号入力後の回転パルス信号の数からク
ランク軸の回転位相を一定時間毎に算出している。
【0030】また、EEC30の入力ポートには、スロ
ットル弁11下流の吸気ダクト6に設けられたPMセン
サ33、及びスロットル弁11上流の吸気ダクト6に設
けられたPDセンサ34から、吸気ダクト6内の絶対圧
力PMに比例した電圧信号と、ターボチャージャ10の
過給圧PD(絶対圧力)に比例した電圧信号とが、それ
ぞれAD変換器67を介して入力されている。更に、E
EC30の入力ポートにはスロットル弁11開度THに
応じた電圧信号がTHセンサ35から、大気温度TAに
応じた電圧信号がTAセンサ37から、大気圧力PAに
応じた電圧信号がPAセンサ36から,それぞれAD変
換器67を介して入力されている。更に、EEC30の
入力ポートには、機体外部に設けたVAIRセンサ38
から飛行中の対気速度VAIRに対応した信号がAD変
換器67を介して入力されている。更に、EEC30の
入力ポートには、パワーレバー12のストロークセンサ
12aから、パワーレバー12の操作量PSTに応じた
信号がAD変換器67を介して入力されている。
【0031】また、EEC30の出力ポートは、機関1
の各気筒の点火プラグ4と燃料噴射弁7とにそれぞれ点
火回路68、駆動回路69を介して接続され、機関1の
燃料噴射量及び時期、点火時期を制御している。本実施
形態では、EEC30はPMセンサ33とNEセンサ3
2とにより検出した吸気圧力PMと機関回転数NEとに
基づいて、予めROMに格納した数値テーブルから最適
な燃料噴射量、噴射時期、点火時期を決定し、これらに
基づいて燃料噴射及び点火を行う。
【0032】また、EEC30の出力ポートは、更に駆
動回路69を介してスロットル弁11、ガバナ31、W
GV26それぞれのアクチュエータ11a、31a、2
6aに接続されている。次に、本実施形態のガバナ31
の設定回転数とスロットル弁11の設定開度とについて
説明する。本実施形態では、EEC30はパワーレバー
12のストローク(操作量)に応じてガバナ31の基本
設定回転数GS0 とスロットル弁11の基本設定開度T
HS0 とを決定する。図3は、基本設定回転数GS0
基本設定開度THS0 との設定操作を説明するフローチ
ャートである。図3の操作は、EEC30により一定時
間毎に実行されるルーチンにより行われる。
【0033】図3において操作がスタートすると、ステ
ップ301ではストロークセンサ12aの出力からパワ
ーレバー12のストロークPSTが読み込まれる。そし
て、ステップ303では、予め定めた関係に基づいてパ
ワーレバーストロークPSTから基本設定値GS0 とT
HS0 とが設定される。図4は、図3ステップ303で
GS0 とTHS0 との設定に使用する、ストロークPS
TとGS0 とTHS0 との関係の一例を示すチャートで
ある。図4に示すように、本実施形態ではGS0 とTH
0 とはパワーレバー12のストロークに対して応じて
定まる値とされる。また、ガバナ31の基本設定回転数
GS0 はパワーレバー12ストロークPSTに比例した
値に設定されるのに対して、スロットル弁11の基本設
定開度THS0 はストロークPSTに対して非線形に変
化するように設定されている。上記GS0 とTHS0
パワーレバー12ストロークに対する変化は、予め機体
特性に応じて任意に設定することが可能であり、通常の
飛行状態では実際のガバナ31設定回転数とスロットル
弁11開度とは、それぞれ基本設定値GS0 、THS0
に設定される。しかし、図4の関係が一旦設定される
と、パワーレバー12の或るストロークに対してGS0
とTHS0 とがそれぞれ1つの値に決まってしまうた
め、GS0 (機関及びプロペラ回転数)とTHS0 (機
関出力)との関係は固定されてしまうことになる。
【0034】このため、ガバナ31設定回転数とスロッ
トル弁11開度とを常に基本設定値GS0 、THS0
設定したのでは、特定の飛行状態では設定回転数とスロ
ットル弁開度との関係が不適切になる場合がある。そこ
で、本実施形態では、特定の飛行状態では図3の操作に
より設定された基本設定値を飛行状態に応じて補正し、
補正後の設定回転数とスロットル弁開度設定値とを用い
てガバナ31とスロットル弁11とを制御するようにし
ている。
【0035】すなわち、図3の操作は第1の制御手段に
相当し、以下に説明する補正操作は第2の制御手段に相
当している。そこで、以下の説明では便宜上図3の操作
を第1の制御操作、以下に説明する補正操作を第2の制
御操作と呼ぶことにする。次に、第2の制御手段として
のEEC30による基本設定回転数GS0 とスロットル
弁基本設定開度THS0 との補正操作(第2の制御操
作)についての実施形態を説明する。 (1)第1の実施形態 本実施形態の第2の制御操作では、航空機の降下中にキ
ャビンの与圧を維持しながら充分な降下率を得ることを
目的として基本設定値GS0 、THS0 を補正する操作
を行う。
【0036】前述のように、図1の実施形態では過給機
吐出空気の一部をキャビン与圧用の空気として使用する
ため、高空からの降下時等にも過給機の吐出圧力が低下
しないように過給機回転数を高く維持する必要がある。
一方、過給機回転数を高く維持するためには機関排気流
量を高く維持する必要があるため、機関回転数をある程
度以下には減少させることができない。
【0037】ところが、第1の制御操作では機関回転数
(ガバナ31設定回転数)と機関出力(スロットル弁1
1開度)との関係が固定されているために機関回転数を
高く設定しようとすると、それに応じてスロットル弁1
1開度も大きく設定されてしまい機関出力を充分に低減
することができなくなる。この結果、降下中もプロペラ
推力を充分に低下させることができず、推力過剰のため
降下率が小さくなる問題がある。そこで、本実施形態の
第2の制御操作では機体の降下中は、ガバナ31設定開
度を予め定めた回転数以上(すなわち、与圧に充分な過
給機回転数が得られる機関回転数)に維持するようにす
るとともに、過給圧の上昇による機関出力の上昇を抑制
するためにスロットル弁11開度を基本設定開度THS
0 より小さくなるように補正している。
【0038】図5は、本実施形態の第2の制御操作を説
明するフローチャートである。本操作は、EEC30に
より一定時間毎に実行されるルーチンにより行われる。
図5ステップ501では、大気圧PAがPAセンサ36
から、パワーレバー12のストロークPSTがストロー
クセンサ12aからそれぞれ読み込まれる。そして、ス
テップ503では、前回本操作実行時からの大気圧の変
化ΔPAが、ΔPA=PA−PAi-1 として算出され
る。ここで、PAi-1 は前回本操作実行時の大気圧であ
る。PAi-1 の値は、次回の操作実行に備えて操作実行
毎にステップ505で更新されている。
【0039】ステップ507、508は現在降下のため
の操作が行われているか否かの判定を示す。本実施形態
では、ステップ503で算出した大気圧の変化(増加)
ΔPAが所定値ΔPA1 より大きく(ステップ50
7)、かつパワーレバー12ストロークPSTが所定値
PST1 より小さくなっているとき(ステップ509)
に現在降下のための操作が行われていると判定するよう
にしている。すなわち、機体の高度の変化(低下)があ
る程度以上になっており、しかも操縦者がパワーレバー
12のストロークを小さく設定している場合には、操縦
者の意志に基づいて機体が降下中であると判定される。
【0040】ステップ507、509で現在降下のため
の操作が行われていると判定された場合には、ステップ
511でガバナ31の設定回転数GSが第1の制御操作
で設定された基本設定値GS0 の値にかかわらず、所定
値GS1 に設定され、ステップ513ではスロットル弁
11の設定開度THSが第1の制御操作により設定され
た基本設定値THS0 より一定値ΔTHS1 だけ小さな
値に設定される。ここで、GS1 はキャビンの与圧を維
持できる過給機回転数を得ることができる最低機関回転
数以上の適宜な値とされる。また、ΔTHS1 は過給圧
の上昇による機関出力増大を抑制するのに充分な値とさ
れる。
【0041】一方、ステップ507、509の条件のい
ずれか1つ以上が成立しない場合には、現在降下のため
の操作が行われていないと判断される。この場合には、
ステップ515と517とで、ガバナ31の設定回転数
GSとスロットル弁11設定開度THSとは、それぞれ
第1の制御操作で設定された基本設定値GS0 、THS
0 に設定される。
【0042】上記により、GSとTHSとを設定後、ス
テップ519ではGSとTHSとがガバナ31とスロッ
トル弁11とのアクチュエータ31a、11aの駆動回
路69に出力され、本操作は終了する。これにより、ガ
バナ31は機関回転数(プロペラ回転数)が設定値GS
になるようにプロペラピッチを調節し、スロットル弁1
1は設定開度THSをとるようになる。
【0043】上述のように、本実施形態によれば降下操
作が行われている時にはキャビンの与圧を確保しつつ、
機関出力を低下させることが可能となり、降下率を増大
させることが可能となる。また、従来と同様ガバナ31
の設定とスロットル弁11開度の設定とは単一のパワー
レバー12の操作により行われるため、上記操作中にも
操縦者の負担が増大することが防止される。
【0044】なお、図5の操作では現在降下のための操
作が行われているか否かを大気圧(高度)の変化速度と
パワーレバー12のストロークとから判定するようにし
ているが、これらに代えて(若しくはこれらの判定に加
えて)、操縦者が操作可能な降下スイッチを設け、操縦
者がこの降下スイッチを切り換えた場合にステップ51
1と513の操作を行うようにしても良い。 (2)第2の実施形態 次に、第2の制御操作の別の実施形態について説明す
る。
【0045】本実施形態では、航空機が定常飛行状態に
あり、かつ過給機がインターセプトポイントに到達した
場合(すなわち、過給圧PDが最大設定圧力に到達した
場合)には、第1の制御により設定された基本設定値T
HS0 にかかわらず、スロットル弁開度THSを全開
(THSMAX )に設定するようにしている。本実施形態
では、EEC30は過給圧PDが予め定めた最大過給圧
PDMAX に到達するとWGV26を開き、過給圧を最大
過給圧に維持するように制御している。このため、過給
機がインターセプトポイントに到達した状態では、過給
圧はスロットル弁開度にかかわらず一定となる。このた
め、過給機がインターセプトポイントに到達後は、スロ
ットル弁を全開に保持して吸気抵抗を低減し燃費を向上
させることが好ましい。そこで、本実施形態では過給機
のインターセプトポイント到達後の定常飛行状態では第
1の制御による設定値にかかわらずスロットル弁11開
度を全開に保持するようにしている。
【0046】図6は、本実施形態の第2の制御操作を示
すフローチャートである。本操作はEEC30により一
定時間毎に実行されるルーチンにより行われる。図6の
操作では、ステップ601で過給圧PD、大気圧PA、
対気速度VAIRが、それぞれセンサ34、36、38
から読み込まれ、ステップ603では前回の操作実行時
からのPAとVAIRとの変化量ΔPA、ΔVAIRが
算出される。ステップ603のPAi-1 、VAIRi-1
はそれぞれ前回操作実行時の大気圧と対気速度であり、
操作実行毎にステップ605で更新される。
【0047】上記によりΔPAとΔVAIRとを算出
後、ステップ607では過給機がインターセプトポイン
トに到達したか否か、すなわち過給圧PDが設定最大圧
力PD MAX に到達したか否かが判定される。また、ステ
ップ609、611では大気圧PAと対気速度の前回ル
ーチン実行時からの変化量がそれぞれ所定値ΔPA2
ΔVAIR2 (ΔPA2 >0、△VAIR2 >0)より
小さいか、すなわち飛行高度と飛行速度の変化がそれぞ
れ所定値より小さいか否かが算出される。本実施形態で
は、飛行高度と飛行速度との変化がそれぞれ所定値より
小さい状態が所定時間継続した場合に定常飛行状態が成
立したと判定する。このため、ステップ607から60
9のいずれか1つ以上が成立していない場合にはステッ
プ613で計時カウンタCTの値をリセットし、ステッ
プ607から611の条件が全て成立した場合にはステ
ップ617で計時カウンタCTを1ずつ増大させる。そ
して、ステップ619で計時カウンタCTの値が所定時
間に相当する値CT2 に到達した場合には、過給機がイ
ンターセプトポイントに到達し、しかも定常飛行状態が
成立したと判定しステップ621でスロットル弁開度T
HSを全開に相当する値THSMAX にセットする。一
方、ステップ607から611の条件の1つ以上が成立
していない場合には、計時カウンタCTをリセットする
とともに、またステップ619でCTの値がCT2 に到
達していない場合は計時カウンタCTの値は変更せず
に、それぞれステップ615でスロットル弁開度THS
を第1の制御で設定された基本設定値THS0 に設定す
る。
【0048】そして、ステップ615または621でT
HSを設定後、ステップ623ではガバナ31設定回転
数GSを第1の制御で設定された基本設定値GS0 に設
定するとともに、上記により設定されたGSとTHSと
を駆動回路に出力する。これにより、過給機のインター
セプト到達後の定常飛行状態では機関回転数はパワーレ
バー12のストロークに応じた値に維持しながら、スロ
ットル弁11開度を全開に保持し、吸気抵抗を低減した
機関の高効率運転を行うことが可能となる。 (3)第3の実施形態 次に第2の制御操作の別の実施形態を説明する。
【0049】本実施形態では、WGV26の異常や過給
機制御系統の異常により過給圧の異常上昇(オーバーブ
ースト)や過給機回転数の異常上昇(オーバーラン)が
生じた場合には、機関1のスロットル弁11開度を第1
の制御操作で設定された基本設定値THS0 より一定量
小さな値に設定するようにしている。スロットル弁開度
を低下させることにより、機関回転数が同一であっても
機関吸入空気量は減少するため、機関排気流量の低下に
より過給機回転数は低下する。従って、スロットル弁開
度を低減することにより過給圧と過給機回転数との両方
を低下させることができる。
【0050】図7は、本実施形態の第2の制御操作を示
すフローチャートである。本操作はEEC30により一
定時間毎に実行されるルーチンにより行われる。図7の
操作では、ステップ701で過給圧PDと過給機回転数
NTとがそれぞれセンサ34及び39から読み込まれ、
ステップ703では過給圧PDが最大設定値PDMAX
り一定値ΔPD3 以上上昇しているか否か、すなわちオ
ーバーブーストが生じているか否かが判定される。ま
た、ステップ705では過給機回転数NTが最大設定回
転数NTMAX より一定値ΔNT3 以上上昇しているか否
か、すなわちオーバーランが生じているか否かが判定さ
れる。
【0051】ステップ703、705でオーバーブース
トまたはオーバーランが生じていた場合には、ステップ
707で異常フラグXFの値が1にセットされ、ステッ
プ709ではスロットル弁11の設定開度THSが基本
設定値THS0 よりΔTHS 3 低減される。これによ
り、機関排気流量が低下するため過給圧PDと過給機回
転数NTとの両方が低下する。
【0052】また、ステップ703と705とでオーバ
ーブーストとオーバーランとの両方が生じていないと判
断された場合にはステップ711に進み、異常フラグX
Fの値が1にセットされているか否かを判定する。そし
て、XF≠1であった場合には、過給機系統には異常が
生じていないと判断し、ステップ713でスロットル弁
11開度THSを第1の制御操作で設定された基本設定
値THS0 にセットする。一方、ステップ711でXF
=1であった場合には過去にオーバーブーストまたはオ
ーバーランの状態になり、ステップ709が実行された
結果オーバーブーストやオーバーランが抑制された状態
であり、スロットル弁開度を基本設定値THS0 に設定
するとオーバーブーストやオーバーランが再発する可能
性がある。このため、この場合には、ステップ709に
進みスロットル弁開度を減少する補正を継続する。な
お、異常フラグXFは機関の始動時に0にセットされる
が、機関運転中に異常が生じてXFの値が一旦1にセッ
トされると機関が停止、再始動されるまでXF=1の状
態に保持される。また、図示していないが、本実施形態
ではガバナ31設定回転数GSは第1の制御操作で設定
された基本設定値GS 0 に設定され、図7においてスロ
ットル弁11開度THSが設定されると、別途EEC3
0により実行される操作により駆動回路69に設定値G
SとTHSとがセットされる。 (4)第4の実施形態 次に、第2の制御操作の別の実施形態について説明す
る。
【0053】本実施形態では、航空機は2つの機関と2
つのプロペラとを有する、例えば双発機とされている。
また、本実施形態では、図1に示したパワーレバー1
2、機関1、プロペラ2及びガバナ31、スロットル弁
11等の全てをそれぞれ備えた推進装置が2組設けられ
ている。更に、本実施形態では図8に示すようにEEC
30は、両方の推進装置(推進装置1と推進装置2)か
らPST、NE、PM、PD、TH、等の運転パラメー
タを個別に入力し、それぞれの推進装置のスロットル弁
11設定開度THS、ガバナ設定回転数GS、WGV2
6設定開度GVSを出力する制御を行う。
【0054】本実施形態では、EEC30はそれぞれの
推進装置のガバナ設定回転数GSを微調節することによ
り、それぞれのプロペラ回転数とプロペラブレードの回
転位相とを同期させる制御を行う。前述したように、双
発機等の複数のプロペラを有する航空機では、プロペラ
相互の回転数やブレード回転位相が相互に一致していな
いと、それぞれのプロペラの後流に発生する渦の干渉に
より騒音が増大する問題がある。本実施形態では、それ
ぞれの機関の回転数とクランク回転位相(すなわち、プ
ロペラ回転位相)とをNEセンサ32によって検出し、
それぞれの機関の回転数と回転位相とが一致するよう
に、第1の制御操作により設定されたガバナ31設定回
転数を調節する。これにより、特別なセンサや制御装置
を用いることなく双発機等複数の機関とプロペラとを有
する航空機の騒音を低下させることが可能となる。
【0055】図9は本実施形態の第2の制御操作を示す
フローチャートである。本操作はEEC30により一定
時間毎に実行されるルーチンにより行われる。図9にお
いて操作がスタートすると、ステップ901では推進装
置1と2両方のパワーレバー12ストロークPST1、
PST2がそれぞれ両方の推進装置のストロークセンサ
12aから読み込まれ、それぞれのNEセンサ32から
の回転角パルス信号と基準位置信号とから算出されたク
ランク回転位相(クランク角)CA1、CA2と回転数
NE1、NE2とが読み込まれる。
【0056】そして、ステップ903では前回操作実行
時からパワーレバー12が操作されているか否か、すな
わちそれぞれのパワーレバー12のストロークPST
1、PST2が前回操作実行時のストロークPST1
i-1 、PST2i-1 から変化しているか否かが判定さ
れ、一方若しくは両方のパワーレバーストロークが変化
していた場合には、回転数と回転位相との補正を行わ
ず、推進装置のガバナ31の設定開度GS1を第1の制
御操作により設定された基本設定値GS10 にセットす
る。そして、ステップ923に進みPST1i-1 、PS
T2i-1 の値を更新して今回の操作を終了する。なお、
本実施形態では後述するように推進装置1の回転数と回
転位相とを増減して推進装置2と同期させるようにして
いるため、推進装置2のガバナ31設定回転数GS2は
常に第1の制御操作で設定された基本設定値GS20
設定されている。
【0057】一方、ステップ903で、両方のパワーレ
バー12のストロークが前回から変化していない場合、
すなわち機関回転数が一定に制御されていると考えられ
る場合には、ステップ907から921の回転数補正と
回転位相補正とを実行する。ステップ907から913
は回転数補正操作を示している。この操作では、まず推
進装置1の回転数NE1と推進装置2の回転数NE2と
を比較して、NE1がNE2に対して一定量ΔNE4
上離れているか否かを判定する(ステップ907、91
1)。そして、ΔNE4 以上離れている場合には、(す
なわち、NE1が、NE2−ΔNE4 ≦NE1≦NE2
+ΔNE4 の範囲にない場合)には、操作実行毎に推進
装置1のガバナ31設定値GS1をΔGS4 ずつ減少
(ステップ909)、または増加(ステップ913)さ
せる。これにより、推進装置1の回転数NE1は、NE
2±ΔNE4 の範囲に入るまで操作実行毎に増減され
る。ΔNE4 は、実質的に両方の推進装置の回転数が合
致したと判定できる程度の値である。
【0058】上記操作により推進装置1、2の回転数が
合致した場合には、次にステップ915から921で両
方の推進装置の回転位相の同期が行われる。この場合
も、推進装置1のクランク角CA1と推進装置2のクラ
ンク角CA2とを比較して、推進装置1のクランク角C
A1が推進装置2のクランク角CA2から一定量ΔCA
4 以上離れているか否かを判定し(ステップ915、9
19)、ΔCA4 以上離れている場合には、推進装置1
のガバナ31設定値GS1を、CA1が、CA2±ΔC
4 の範囲になるまで操作実行毎にΔGS4 ′ずつ増減
させる(ステップ917、921)。これにより、最終
的に推進装置1と推進装置2のクランク角CA1、CA
2が相互に同期したとみなされる範囲(CA2−ΔCA
4 ≦CA1≦CA2+ΔCA4 )になるまで推進装置1
の回転位相が調節されるようになる。なお、ステップ9
15から921の回転位相調節を行ったために、回転数
NE1とNE2とが前述の範囲を越えて変化した場合に
は、再度ステップ907から913により回転数の補正
が行われ、最終的に両方の推進装置の回転数と回転位相
との両方が同期するようになり、双発機等の複数の推進
装置を有する航空機の騒音を低減することができる。 (5)第5の実施形態 次に、第2の制御操作の別の実施形態について説明す
る。
【0059】本実施形態では、航空機が定常飛行状態に
あるときに、ガバナ31によりプロペラ2のピッチを調
節するとともに、スロットル弁11により機関の吸気圧
力PMを調節し、更にWGV26開度を制御することに
よりターボチャージャ回転数NTを制御して、プロペラ
2、機関1、ターボチャージャ10のそれぞれの効率η
P 、ηE 、ηTCを総合した全体としての推進装置効率η
T が最大になるようにする制御を行う。
【0060】本実施形態では、まず現在のプロペラ回転
数NEと大気密度ρ、対気速度VAIRとを用いて、プ
ロペラ翼の最適迎え角α0 を算出し、このα0 を得るよ
うにガバナ31によりプロペラピッチβを調節する。そ
して、プロペラピッチ調節後の機関回転数NEから機関
効率が最大になる吸気圧力PM0 を算出し、この吸気圧
力を得るようにスロットル弁11開度THSを調節す
る。そして、スロットル弁11開度を調節後、更にター
ボチャージャ10の圧縮比と吸気流量とからターボチャ
ージャ圧縮機効率が最大になる回転数NTを算出し、こ
のNTが得られるようにWGV26開度GVSを調節す
る。そして、調節後に再度機関の運転パラメータを読み
込んで、各パラメータに基づいて効率ηP 、ηE 、ηTC
を算出するとともに、総合効率ηT を算出する。そし
て、この総合効率がηT が最大値になっているか否かを
判定し、最大になっていない場合には再度プロペラピッ
チとスロットル弁開度とWGV開度との最適化を繰り返
す。これにより、最終的に総合効率ηT が最大になるよ
うにプロペラピッチ、スロットル弁開度及びWGV開度
が調節されるようになる。
【0061】図10、図11は本実施形態の第2の制御
操作を説明するフローチャートである。本操作は、EE
C30により一定時間毎に実行されるルーチンにより行
われる。図10において操作がスタートすると、ステッ
プ1001では現在の飛行状態が定常か否かが判定され
る。ステップ1001では、パワーレバー12のストロ
ーク及び、航空機の飛行高度と対気速度の変化が小さい
状態が一定期間継続した場合に航空機が定常飛行状態に
あると判定する。
【0062】ステップ1001で航空機が定常飛行状態
にないと判定された場合には、ステップ1003で後述
する最適化終了フラグXの値を0にセットし、ステップ
1005で通常の推力制御を行う。ステップ1005の
通常の推力制御では、ガバナ31の設定回転数GSとス
ロットル弁11の開度THSは、第1の制御操作により
設定される基本設定値GS0 、THS0 にそれぞれ設定
され、WGV26の開度GVSは過給圧PDを最大設定
圧力に維持するように制御される。
【0063】ステップ1001で現在定常飛行が行われ
ている場合には、ステップ1007に進み、現在最適化
が終了しているか否かが、最適化終了フラグXの値に基
づいて判定される。最適化終了フラグXは、推進装置総
合効率ηT の最適化が終了したときにステップ1043
で1にセットされ、X=1は最適化が終了していること
を表している。ステップ1007で既に最適化が終了し
ていた場合には、本操作は直ちに終了し現在の運転状態
(すなわち最適化後の運転状態)が保持される。この場
合には、定常飛行状態が終了しステップ1003でフラ
グXの値が0にセットされるまでステップ1009以下
の最適化操作は行われない。
【0064】ステップ1007でまだ最適化が終了して
いない場合(X≠1の場合)には、続いてステップ10
09で大気圧PA、大気温度TA、機関(プロペラ)回
転数NE、対気速度VAIRがそれぞれ対応するセンサ
から読み込まれると共に、PAとTAとから大気密度ρ
が算出される。そして、ステップ1011では大気密度
ρに基づいて、プロペラ翼の迎え角の最適値α0 が算出
され、α0 と機関回転数NE、対気速度VAIRとに基
づいて、最適迎え角α0 を得るためのプロペラピッチβ
が算出される。最適ピッチβの算出後、ステップ101
5ではプロペラピッチがβになるようにガバナ31が調
節される。これにより、プロペラピッチは最適値βに調
節される。
【0065】ステップ1017から1021は機関1の
最適化操作を示す。ステップ1017では、再度現在の
機関回転数NEが読み込まれる。ステップ1017で再
度NEを読み込むのは、ステップ1015でのプロペラ
ピッチ調節により機関運転状態がステップ1009の状
態から変化しており、回転数NEも変化している可能性
があるためである。そして、ステップ1019ではこの
回転数NEに基づいて機関効率を最大にする吸気圧力P
0 が算出される。また、ステップ1021では吸気圧
力が最適値PM0 になるようにスロットル弁開度THS
が調節される。
【0066】ステップ1023から1027はターボチ
ャージャ10の運転状態の最適化操作である。ステップ
1023では、現在の過給圧PDと吸気圧力PM、吸気
温度TM、機関回転数NEが読み込まれる。なお、吸気
温度TMはインタクーラ8下流側の吸気ダクトに配置し
た吸気温度センサ(図示せず)により検出される。PM
とNEとを再度読み込むのはステップ1017と同じ理
由である。そして、ステップ1025では現在のターボ
チャージャ圧縮比PR=PD/PAと、PMとNE及び
TMとから定まる吸気流量(圧縮機吐出流量)Qとに基
づいて現在の圧縮比PRと流量Qとの条件で最も圧縮機
効率ηTCが高いターボチャージャ回転数NT0 が算出さ
れる。そして、ステップ1027では、実際のターボチ
ャージャ10回転数が上記により算出された最適ターボ
チャージャ回転数NT0 に等しくなるようにWGV26
開度GVSが制御される。
【0067】ステップ1009から1027でプロペラ
ピッチβ、機関吸気圧PMとターボチャージャ回転数N
Tの個別の最適化が終了した後、図11ステップ102
9からステップ1037では現在の総合効率ηT の算出
が行われる。すなわち、ステップ1029では、PA、
TA、NE、NT、VAIR、PD、PM、TMの各運
転状態パラメータが再度読み込まれ、ステップ1031
ではステップ1015で設定したプロペラピッチβと、
大気密度ρ、回転数NE、対気速度VAIRとから現在
のプロペラ効率ηP が算出される。上記の運転状態パラ
メータがステップ1009で読み込んだ値から全く変化
していない場合には現在のプロペラ効率ηP はステップ
1011でα0 を求めた際の最高効率に一致するはずで
ある。しかし、実際には、ステップ1015のプロペラ
ピッチβの調節やステップ1021におけるスロットル
弁開度THSの調節及び、ステップ1027でのWGV
開度GVSの調節のために上記運転状態パラメータはス
テップ1009で読み込んだ値からは変化しており、プ
ロペラピッチβでの現在のプロペラ効率は必ずしも最高
効率になっていない。そこで、ステップ1031では現
在の状態におけるプロペラ効率ηP を再計算するように
しているのである。
【0068】また、同様に、ステップ1033では現在
のNE、PMに基づいて現在の機関効率ηE が、ステッ
プ1035では現在の圧縮比PRと吸気流量Q及びター
ボチャージャ回転数NTに基づいて現在の運転状態にお
けるターボチャージャの圧縮機効率ηTCが算出される。
ステップ1037では、上記ηP 、ηE 、ηTCを用い
て、現在の推進装置総合効率ηT が、ηT =ηP ×ηE
×ηTCとして算出される。
【0069】ステップ1039から1041は現在の総
合効率が最大値であるか否かの判定を示す。ステップ1
039では算出した現在の総合効率ηT が前回最適化操
作を実行した後の総合効率ηT i-1 より増大しているか
否かが判定される。そして、ηT >ηT i-1 であった場
合、すなわち、今回ステップ1009から1027の最
適化操作を実行することにより前回より総合効率が上昇
している場合には、総合効率は最適化操作によりまだ向
上する余地がある可能性があるため、ステップ1041
で現在のプロペラピッチβ、スロットル弁開度THS、
WGV開度GVS及び総合効率ηT をそれぞれβi-1
THSi-1 、GVSi-1 及びηT i-1 として記憶し、今
回の操作を終了する。これにより、ステップ1039で
前回より総合効率ηT が増大している場合には、次回操
作が実行されると再度ステップ1009から1027の
最適化操作が繰り返されることになる。
【0070】一方、ステップ1039でηT ≦ηT i-1
であった場合には、最適化操作の繰り返しにより増大し
てきたηT が今回の最適化操作を実行したために減少し
たことを意味し、前回の効率(ηT i-1 )が総合効率の
最大値であったことになる。そこで、この場合にはステ
ップ1043でフラグXの値を1にセットしてこれ以上
ステップ1009から1027の最適化操作が繰り返さ
れることを防止するとともに、ステップ1045では前
回操作実行時(すなわち総合効率ηT が最大になったと
き)に記憶したプロペラピッチとスロットル弁開度、W
GV開度(βi- 1 、THSi-1 、GVSi-1 )を最適値
βOPT 、THSOPT 、GVSOPT として記憶し、ステッ
プ1047でプロペラピッチβ、スロットル弁開度TH
S、WGV開度GVSの値を最適値βOPT 、TH
OPT 、GVSOPT にそれぞれセットして操作を終了す
る。これにより、プロペラピッチ、スロットル弁開度、
WGV開度は、それぞれ前回最大の総合効率を得た時の
値にセットされ、推進装置の総合効率は最大値に固定さ
れる。 (6)第6の実施形態 次に、第2の制御操作の別の実施形態について説明す
る。
【0071】本実施形態では、EEC30は着陸操作中
等の出力急増要求が生じる可能性がある飛行状態ではタ
ーボチャージャ10の回転数を高く維持するように制御
し、要求があった場合には短時間で機関出力(推力)を
増大できる状態に機関を維持する制御を行う。例えば着
陸操作中には何らかの原因で着陸を中止し機体を急上昇
させる、いわゆるGO AROUND操作が要求される
場合がある。また、飛行中にも気象状況等によっては、
機体の急上昇等が必要となる場合がある。このような場
合に、特に機体の降下中などで機関出力が低下している
状態では、それに応じてターボチャージャ回転数も低下
しているため、ターボチャージャの回転数上昇に時間を
要してしまい、急激な出力増大要求に応じられない場合
がある。そこで、本実施形態では着陸操作中、または着
陸操作中以外でも操縦者が選択した場合には、WGV2
6開度を通常の制御より小さく設定してターボチャージ
ャの回転低下を防止する。また、この場合ターボチャー
ジャの回転を高く維持すると過給圧の増大により機関出
力が上昇してしまい、着陸操作時等に充分な降下速度が
得られない場合があるため、スロットル弁開度は第1の
制御操作の設定値より小さく設定し機関吸気圧力の上昇
を防止するようにしている。これにより、機関出力の増
大を招くことなくターボチャージャ回転数を高く維持す
ることができ、機関出力の急増要求に備えることが可能
となる。
【0072】図12は、本実施形態の第2の制御操作を
示すフローチャートである。本操作はEEC30により
一定時間毎に実行されるルーチンにより行われる。図1
2で操作がスタートすると、ステップ1201から12
09では現在着陸(降下)操作実行中であるか否かが判
定される。本実施形態においても着陸(降下)操作実行
中か否かの判定は第1の実施形態(図5)と同じ方法で
行われ、図12のステップ1201から1209では図
5のステップ501から509と同一の操作が行われ
る。
【0073】本実施形態では、ステップ1207または
1209で現在降下操作実行中でないと判定された場合
には、次にステップ1211に進み、操縦者が加速準備
モードを選択しているか否かが判定される点が第1の実
施形態と相違する。本実施形態では、機体の操縦席には
加速準備モード選択スイッチが設けられており、降下操
作中以外であっても操縦者の選択によりEEC30に出
力急増要求に備えるモード(加速準備モード)をとらせ
ることが可能となっている。ステップ1211で加速準
備モードが選択されていない場合には、ステップ121
3でWGV26は通常の開度制御が行われる。通常の開
度制御においては、WGV26開度GVSは、過給圧P
Dを所定値(例えば最大設定圧力PDMAX )に維持する
ように制御し、過給圧PDがPDMAX より低い時にはW
GV26は全閉となる。
【0074】また、加速準備モードが選択されていない
場合には、ステップ1215でスロットル弁11開度は
第1の制御操作で設定された基本設定値THS0 に制御
される。一方、ステップ1207、1209で現在降下
操作を実行中と判断された場合、及びそれ以外であって
もステップ1211で加速準備モードが選択された場合
には、ステップ1217でWGV26開度GVSは通常
制御時の開度より小さい予め設定された開度GVS6
設定される。これにより、ターボチャージャ回転数は通
常制御時より高く維持される。また、ステップ1219
では、過給圧の上昇により機関出力が増大することを防
止するために、スロットル弁11開度THSは第1の制
御操作により設定された基本設定値THS0 より一定量
ΔTHS6だけ小さな開度に設定される。これにより、
出力の急増要求が予測される運転状態では、機関出力の
増大を生じることなくターボチャージャ回転数が高く維
持されるため、出力急増要求が生じた場合には直ちに過
給圧を上昇させることができ、短時間で機関出力を上昇
させることが可能となる。
【0075】
【発明の効果】各請求項に記載の発明によれば、操縦者
の負担を増大させることなく航空機の飛行状態に応じた
適切な運転状態に機関を制御することが可能となるとい
う共通の降下を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の推力制御装置の一実施形態の概略構成
を説明する図である。
【図2】図1の制御ユニットの構成例を示す図である。
【図3】第1の制御操作を説明するフローチャートであ
る。
【図4】図3の制御操作に用いるチャートである。
【図5】本発明の第1の実施形態を説明するフローチャ
ートである。
【図6】本発明の第2の実施形態を説明するフローチャ
ートである。
【図7】本発明の第3の実施形態を説明するフローチャ
ートである。
【図8】本発明の第4の実施形態における制御ユニット
の構成例を示す図である。
【図9】本発明の第4の実施形態を説明するフローチャ
ートである。
【図10】本発明の第5の実施形態を説明するフローチ
ャートの一部である。
【図11】本発明の第5の実施形態を説明するフローチ
ャートの一部である。
【図12】本発明の第6の実施形態を説明するフローチ
ャートである。
【符号の説明】
1…内燃機関本体 2…プロペラ 10…ターボチャージャ 11…スロットル弁 26…ウエィストゲート弁 30…制御ユニット 31…ガバナ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 航空機に搭載された過給機付内燃機関
    と、 前記機関の出力軸に接続された可変ピッチプロペラと、 前記プロペラのピッチを変更することにより、前記機関
    回転数を設定回転数に制御する可変ピッチ手段と、 前記機関のスロットル弁開度を設定開度に制御するスロ
    ットル手段と、 予め定めた関係に基づいて、前記可変ピッチ手段の設定
    回転数と前記スロットル手段の設定開度とを単一のレバ
    ーの操作量に応じて設定する第1の制御手段と、 航空機の飛行状態を表す飛行状態パラメータを検出する
    飛行パラメータ検出手段と、 前記飛行パラメータ検出手段の検出した飛行状態パラメ
    ータに基づいて、前記第1の制御手段により設定された
    可変ピッチ手段の設定回転数とスロットル手段の設定開
    度とを補正する第2の制御手段と、 を備えた、航空機の推力制御装置。
  2. 【請求項2】 前記飛行パラメータ検出手段は、前記飛
    行状態パラメータとして操縦者により航空機の降下操作
    がなされているか否かを検出し、前記第2の制御手段
    は、前記降下操作が実施されているときには、スロット
    ル手段の設定開度を第1の制御手段の設定より小さくな
    るように補正し、かつ可変ピッチ手段の設定回転数を第
    1の制御手段の設定にかかわらず所定回転数以上に設定
    する、請求項1に記載の航空機の推力制御装置。
  3. 【請求項3】 前記飛行パラメータ検出手段は、前記飛
    行状態パラメータとして機関過給圧がインターセプトポ
    イントに到達したか否か、及び航空機が定常飛行状態に
    あるか否かを検出し、前記第2の制御手段は、前記過給
    圧がインターセプトポイントに到達し、かつ航空機が定
    常飛行状態になった場合には第1の制御手段の設定にか
    かわらず前記スロットル手段の設定開度を全開に設定す
    る、請求項1に記載の航空機の推力制御装置。
  4. 【請求項4】 前記機関、可変ピッチプロペラ、可変ピ
    ッチ手段、スロットル弁、スロットル手段及び第1の制
    御手段とを有する推進装置を複数組備え、前記飛行パラ
    メータ検出手段は、飛行状態パラメータとして各推進装
    置のプロペラブレードの回転位相を検出し、前記第2の
    制御手段は、各プロペラブレードの回転位相が同期する
    ようにそれぞれの第1の制御手段の設定した可変ピッチ
    手段の設定回転数を補正する、請求項1に記載の航空機
    の推力制御装置。
  5. 【請求項5】 更に、前記過給機を通過する機関排気流
    量を調節するウェイストゲートバルブと、該ウェイスト
    ゲートバルブ開度を設定開度に制御するウェイストゲー
    トバルブ調節手段を備え、 前記飛行パラメータ検出手段は、飛行状態パラメータと
    して少なくとも大気条件と航空機の対気速度とを検出
    し、 前記第2の制御手段は、前記ウェイストゲートバルブ調
    節手段の設定開度と、前記第1の制御手段により設定さ
    れた可変ピッチ手段の設定回転数とスロットル手段の設
    定開度とを、それぞれ過給機効率とプロペラ効率と機関
    効率とが最大になるように補正する請求項1に記載の航
    空機の推力制御装置。
  6. 【請求項6】 更に、前記過給機を通過する機関排気流
    量を調節するウェイストゲートバルブと、該ウェイスト
    ゲートバルブ開度を設定開度に制御するウェイストゲー
    トバルブ調節手段と、ウェイストゲートバルブ設定開度
    を過給機の吐出空気圧力または過給機の圧縮比が所定値
    になるように設定する設定手段とを備え、 前記第2の制御手段は、ウェイストゲートバルブ設定開
    度を前記設定手段の設定以下に補正するとともに前記ス
    ロットル手段の設定開度を第1の制御手段の設定より小
    さくなるように補正することにより、将来の出力急増要
    求に備える制御モードをとることが可能な請求項1に記
    載の航空機の推力制御装置。
JP10058305A 1998-03-10 1998-03-10 航空機の推力制御装置 Pending JPH11255199A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10058305A JPH11255199A (ja) 1998-03-10 1998-03-10 航空機の推力制御装置
US09/238,280 US6224021B1 (en) 1998-03-10 1999-01-27 Thrust control apparatus and method for an airplane

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10058305A JPH11255199A (ja) 1998-03-10 1998-03-10 航空機の推力制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11255199A true JPH11255199A (ja) 1999-09-21

Family

ID=13080530

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10058305A Pending JPH11255199A (ja) 1998-03-10 1998-03-10 航空機の推力制御装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6224021B1 (ja)
JP (1) JPH11255199A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002016739A3 (en) * 2000-08-21 2002-06-27 Bombardier Rotax Gmbh Turbocharger control system and propeller control system by stepper motor
US6468035B1 (en) 2000-08-31 2002-10-22 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Method and apparatus for controlling airplane engine
US7086230B2 (en) 2000-08-21 2006-08-08 Brp-Rotax Gmbh & Co. Kg Pop-off valve for an aircraft engine having a turbocharger control system and propeller control system by stepper motor
US8038091B2 (en) 2007-03-29 2011-10-18 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Fan control apparatus
US8590288B2 (en) 2007-03-30 2013-11-26 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Fan control apparatus
JP2019011040A (ja) * 2017-05-08 2019-01-24 オーロラ フライト サイエンシズ コーポレーション 音響放射制御のためのシステム及び方法
JP2020510569A (ja) * 2017-02-07 2020-04-09 サフラン・エアクラフト・エンジンズ タービンエンジンのプロペラの速度およびパワーを制御するための方法

Families Citing this family (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ATE280711T1 (de) 2001-09-15 2004-11-15 Pilatus Flugzeugwerke Ag Propellerflugzeug mit verbesserter stabilität um seine hochachse
US6748744B2 (en) * 2001-11-21 2004-06-15 Pratt & Whitney Canada Corp. Method and apparatus for the engine control of output shaft speed
US20050254948A1 (en) * 2002-03-16 2005-11-17 Bombardier-Rotax Gmbh & Co. Kg Turbocharger control system and propeller control system by a motor
US7300243B2 (en) * 2003-12-05 2007-11-27 Honda Motor Co., Ltd. Power blower
US9688413B2 (en) * 2004-03-05 2017-06-27 Honeywell International Inc. Ground proximity control for aircraft engines
JP2006274831A (ja) * 2005-03-28 2006-10-12 Denso Corp ターボチャージャ付き内燃機関の制御装置
US8375714B2 (en) * 2005-06-27 2013-02-19 General Electric Company System and method for operating a turbocharged engine
US7677227B2 (en) * 2005-07-04 2010-03-16 Denso Corporation Apparatus and method of abnormality diagnosis for supercharging pressure control system
CN101082318B (zh) * 2006-05-31 2011-09-21 卡特彼勒公司 涡轮增压器控制系统
BE1017317A3 (nl) * 2006-06-01 2008-06-03 Atlas Copco Airpower Nv Verbeterde compressorinrichting.
JP5416893B2 (ja) * 2006-08-16 2014-02-12 アンドレアス シュティール アクチエンゲゼルシャフト ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト 内燃エンジンを備えた作業機の作動パラメータを検知する方法
DE102006060313A1 (de) * 2006-12-20 2008-06-26 Robert Bosch Gmbh Verfahren zum Betrieb einer Brennkraftmaschine
FR2946017B1 (fr) * 2009-05-29 2012-09-28 Airbus France Systeme pour la commande d'au moins un moteur d'aeronef et aeronef comportant un tel systeme de commande.
FR2946016B1 (fr) * 2009-05-29 2012-09-28 Airbus France Systeme pour la commande d'au moins un moteur d'aeronef et aeronef comportant un tel systeme de commande.
US8397499B2 (en) * 2009-08-24 2013-03-19 Ford Global Technologies, Llc Methods and systems for turbocharger control
GB2473280B (en) * 2009-09-08 2013-07-31 Gm Global Tech Operations Inc Method for operating a turbo charger and controller
GB2488593B (en) * 2011-03-04 2017-01-11 Cummins Ltd Turbocharger assembly
RU2616730C2 (ru) 2011-10-05 2017-04-18 Энджиниэрд Пропалшн Системз, Инк. Система управления авиационным узлом привода внутреннего сгорания с воспламенением сжатия
WO2013118263A1 (ja) * 2012-02-08 2013-08-15 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置
CN103407576B (zh) * 2013-05-31 2015-07-08 中国商用飞机有限责任公司 触发发动机备份控制模式的方法及发动机备份控制系统
US9821901B2 (en) * 2013-11-21 2017-11-21 Pratt & Whitney Canada Corp. System and method for electronic propeller blade angle position feedback
SE540370C2 (en) * 2014-04-29 2018-08-21 Scania Cv Ab Förfarande samt system för styrning av ett överladdningssystem vid ett motorfordon
JP6237512B2 (ja) * 2014-07-11 2017-11-29 トヨタ自動車株式会社 過給機の異常診断装置
US10486827B2 (en) 2016-08-17 2019-11-26 Pratt & Whitney Canada Corp. Apparatus and methods for aircraft propeller control
US10435140B2 (en) 2016-08-17 2019-10-08 Pratt & Whitney Canada Corp. System and method for electronic propeller blade angle position feedback with angled pairs of teeth
US10604268B2 (en) * 2017-02-22 2020-03-31 Pratt & Whitney Canada Corp. Autothrottle control for turboprop engines
US10059432B1 (en) 2017-02-22 2018-08-28 Pratt & Whitney Canada Corp. Single lever control in twin turbopropeller aircraft
EP3655635B1 (en) 2017-07-21 2024-05-15 General Atomics Aeronautical Systems, Inc. Enhanced aero diesel engine
US20200247552A1 (en) * 2019-02-06 2020-08-06 Pratt & Whitney Canada Corp. System and method for controlling propeller-driven aircraft

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2244139A (en) * 1937-01-21 1941-06-03 Buckingham George Frederick Propeller
US2740255A (en) * 1950-09-20 1956-04-03 Bendix Aviat Corp Single lever control mechanism for aircraft engine
JPS6076499A (ja) 1983-09-29 1985-04-30 社団法人日本航空宇宙工業会 可変ピツチプロペラのピツチ制御方法及びその制御装置
JPH0424197A (ja) 1990-05-17 1992-01-28 Toyota Motor Corp 可変ピッチプロペラ機の制御装置
JPH0424198A (ja) 1990-05-17 1992-01-28 Toyota Motor Corp 可変ピッチプロペラのピッチ制御装置
JP3006026B2 (ja) 1990-04-25 2000-02-07 トヨタ自動車株式会社 可変ピツチプロペラのピツチ制御装置
JP2805940B2 (ja) 1989-12-30 1998-09-30 トヨタ自動車株式会社 可変ピッチプロペラのピッチ制御装置
JPH0415196A (ja) 1990-05-01 1992-01-20 Toyota Motor Corp 可変ピッチプロペラのピッチ制御装置
JPH0424199A (ja) 1990-05-18 1992-01-28 Toyota Motor Corp 可変ピッチプロペラのピッチ制御装置
JPH0424200A (ja) 1990-05-18 1992-01-28 Toyota Motor Corp 可変ピッチプロペラのピッチ制御装置
JPH0516890A (ja) 1991-07-05 1993-01-26 Toyota Motor Corp 可変ピツチプロペラのピツチ制御装置
JPH0524585A (ja) 1991-07-25 1993-02-02 Toyota Motor Corp 可変ピツチプロペラのピツチ制御装置
JPH0532199A (ja) 1991-07-29 1993-02-09 Toyota Motor Corp 可変ピツチプロペラのピツチ制御装置
JP3211624B2 (ja) 1995-05-30 2001-09-25 トヨタ自動車株式会社 航空機用推進機関の制御装置

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002016739A3 (en) * 2000-08-21 2002-06-27 Bombardier Rotax Gmbh Turbocharger control system and propeller control system by stepper motor
US6637202B2 (en) 2000-08-21 2003-10-28 Bombardier-Rotax Gmbh & Co. Kg Turbocharger control system and propeller control system by stepper motor
US6938418B2 (en) 2000-08-21 2005-09-06 Brp-Rotax Gmbh & Co. Kg Turbocharger control system and propeller control system by stepper motor
US7086230B2 (en) 2000-08-21 2006-08-08 Brp-Rotax Gmbh & Co. Kg Pop-off valve for an aircraft engine having a turbocharger control system and propeller control system by stepper motor
US6468035B1 (en) 2000-08-31 2002-10-22 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Method and apparatus for controlling airplane engine
US8038091B2 (en) 2007-03-29 2011-10-18 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Fan control apparatus
US8590288B2 (en) 2007-03-30 2013-11-26 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Fan control apparatus
JP2020510569A (ja) * 2017-02-07 2020-04-09 サフラン・エアクラフト・エンジンズ タービンエンジンのプロペラの速度およびパワーを制御するための方法
US11549448B2 (en) 2017-02-07 2023-01-10 Safran Aircraft Engines Method for controlling the speed and the power of a turbine engine propeller
JP2019011040A (ja) * 2017-05-08 2019-01-24 オーロラ フライト サイエンシズ コーポレーション 音響放射制御のためのシステム及び方法

Also Published As

Publication number Publication date
US6224021B1 (en) 2001-05-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11255199A (ja) 航空機の推力制御装置
JP3430764B2 (ja) 過給機の過給圧制御装置
JPH09177555A (ja) 過給機の過給圧制御装置
US5960631A (en) Supercharging pressure control device
EP2340367B1 (en) Wastegate control system and method
US7047740B2 (en) Boost pressure estimation apparatus for internal combustion engine with supercharger
JP4306703B2 (ja) 過給機付き内燃機関の制御装置
EP2333275B1 (en) Control valve abnormality determining device for internal combustion engine
US10428748B2 (en) Control device for supercharging system
KR101234466B1 (ko) 터보 컴파운드 시스템 및 그 운전 방법
JP5138643B2 (ja) タービン発電機、タービン発電機の制御方法、制御装置、および該タービン発電機を備えた船舶
WO2012039063A1 (ja) タービン発電機の制御方法および装置
CN112664282B (zh) 用于可变涡轮增压器的控制方法
EP2602451B1 (en) Control device for internal combustion engine
JP2007092622A (ja) 内燃機関の制御装置
JP3551590B2 (ja) 過給機付内燃機関
EP1302644B1 (en) Method for controlling an exhaust-gas turbocharger with a variable turbine geometry
CN113982745B (zh) 适用于航空活塞增压发动机的复合增压系统及控制方法
US20210285365A1 (en) Supercharging pressure control device of internal combustion engine
CN116838467A (zh) 一种航空活塞发动机复合增压系统及方法
CN111058958B (zh) 一种活塞式航空发动机的控制方法
US20210285366A1 (en) Supercharging pressure control device for internal combustion engine
US20160138490A1 (en) Method and control device for operating an internal combustion engine
CN116877263A (zh) 一种航空活塞发动机复合增压系统及方法
JP2016114046A (ja) 内燃機関