JP2007092622A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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正和 田畑
Akihide Okuyama
晃英 奥山
Osamu Igarashi
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Abstract

【課題】この発明は、内燃機関の制御装置に関し、内燃機関の運転状態が目標とする運転状態となるように良好に制御しつつ、タービンの下流における排気通路への排気エネルギの供給量を所望の量に制御することを目的とする。
【解決手段】電動機28を有する可変ノズル型のターボチャージャ26を備える。可変ノズル26cの開度調整によって、タービンによる排気エネルギの回収量を制御する。電動機28によって強制的にコンプレッサ26aを駆動することにより、吸入空気を強制的に過給する。触媒40の温度を昇温させたい要求がある場合に、可変ノズル26cの開度を通常時に比して大きく開き、かつ、可変ノズル26cの開度を大きくしたことで減少するタービン26bの排気エネルギ回収量を補うように電動機28を駆動する。
【選択図】図1

Description

この発明は、内燃機関の制御装置に係り、特に、電動機付きターボチャージャ等の強制的に過給可能な過給機を備えた内燃機関を制御する装置として好適な内燃機関の制御装置に関する。
従来、例えば特許文献1には、可変ノズル型のターボチャージャを備える内燃機関システムが開示されている。この可変ノズル型のターボチャージャによれば、可変ノズルの開閉によりノズル部の通路断面積を変化させることで、タービンに流入する排気流速を変化させてタービン回転速度を調整することができ、排気流量によらず過給圧を調整することができる。上記従来の装置では、内燃機関の始動開始時からの一定期間に渡って、ノズル部の通路断面積が最小面積より大きくなるように、可変ノズルの開度を調整するようにしている。
特開平10−47070号公報 特開平5−321682号公報 特開2004−340122号公報 特開2004−332715号公報 特開2003−322038号公報 特開2003−239755号公報
上述した従来の制御によれば、排気通路に配置された触媒に供給される排気エネルギが増加することになるため、触媒の暖機を早期に完了させることができる。しかしながら、上記従来の制御によれば、タービンで回収される排気エネルギが減少することになるため、吸入空気量が減少してしまう。従って、上述した従来技術によれば、例えば触媒温度を所望の温度とするための制御といったタービン下流への排気エネルギの供給量の制御と、内燃機関の運転状態を目標とする運転状態とするための制御とを両立し難いという問題がある。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、内燃機関の運転状態が目標とする運転状態となるように良好に制御しつつ、タービンの下流における排気通路への排気エネルギの供給量を所望の量に制御し得る内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の排気通路に配置されたタービンと、強制的に吸入空気を過給可能な強制過給機を備える内燃機関の制御装置であって、
前記タービンによる排気エネルギの回収量を制御する排気エネルギ制御手段と、
前記強制過給機を駆動する駆動手段と、
前記タービンの下流の前記排気通路における排気エネルギの利用要求を検知する検知手段と、
前記利用要求に応じて、目標とする内燃機関の運転状態が得られるように、前記排気エネルギ制御手段および前記駆動手段の少なくとも一方を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、前記排気エネルギの利用要求は、前記排気通路に配置された触媒の温度を制御する温度制御要求であることを特徴とする。
また、第3の発明は、第2の発明において、前記駆動手段は、前記排気エネルギ制御手段により制御される排気エネルギの回収量に基づいて、前記強制過給機の駆動量を設定する駆動量設定手段を含むことを特徴とする。
また、第4の発明は、第3の発明において、前記駆動量設定手段により設定された前記駆動量に基づく前記強制過給機の駆動が可能かどうかを判断する駆動可否判断手段と、
前記駆動可否判断手段が前記駆動量に基づく駆動を可能でないと判断した場合に、前記回収量を補正する回収量補正手段と、
を更に備えることを特徴とする。
また、第5の発明は、第4の発明において、前記駆動可否判断手段は、前記温度制御要求がある場合には、当該温度制御要求がない場合に比して、前記強制過給機の駆動がより許容されるように作動判定基準を変更する作動判定基準変更手段を含むことを特徴とする。
また、第6の発明は、第4の発明において、前記作動判定基準は、前記強制過給機に電力を供給するバッテリーの状況およびまたは前記強制過給機の状況に基づいて設定されていることを特徴とする。
また、第7の発明は、第2の発明において、前記排気エネルギ制御手段は、前記駆動手段が設定する前記強制過給機の駆動量に基づいて、排気エネルギの回収量を設定する回収量設定手段を含むことを特徴とする。
また、第8の発明は、第7の発明において、前記回収量設定手段により設定された前記回収量に基づく排気エネルギの制御が必要かどうかを判断する回収要否判断手段と、
前記回収要否判断手段が前記回収量に基づく排気エネルギの制御を必要でないと判断した場合に、前記駆動量を補正する駆動量補正手段と、
を更に備えることを特徴とする。
また、第9の発明は、第8の発明において、前記回収要否判断手段は、前記触媒の温度に基づいて、前記の判断を行うことを特徴とする。
また、第10の発明は、第1乃至第9の発明の何れかにおいて、前記排気通路と吸気通路とを連通する排気ガス還流通路を有し、当該吸気通路への排気ガス還流量を制御するEGR制御手段を更に備え、
前記制御手段は、前記排気ガス還流量の変化が大きい場合には、前記排気エネルギ制御手段および前記駆動手段の少なくとも一方の制御を禁止することを特徴とする。
また、第11の発明は、第1乃至第10の発明の何れかにおいて、内燃機関が搭載された車両の速度を検知する車速検知手段を更に備え、
前記制御手段は、前記車速の変化が大きい場合には、前記排気エネルギ制御手段および前記駆動手段の少なくとも一方の制御を禁止することを特徴とする。
第1の発明によれば、排気エネルギの利用要求に応じて、目標とする内燃機関の運転状態が得られるように、排気エネルギの回収量およびまたは強制過給機の駆動量が制御される。このため、本発明によれば、内燃機関の運転状態が目標とする運転状態となるように良好に制御しつつ、タービンの下流における排気通路への排気エネルギの供給量を所望の量に制御することができる。
第2の発明によれば、内燃機関の運転状態が目標とする運転状態となるように良好に制御しつつ、触媒の温度を所望の温度に制御することができる。
第3の発明によれば、タービンによる排気エネルギの回収量に応じて、強制過給機の駆動量を適切に設定することができる。
第4の発明によれば、内燃機関の運転状態をより正確に目標運転状態とすることができる。
第5の発明によれば、温度制御要求のない場合に比して、強制過給機の作動頻度をより高めることができる。言い換えれば、強制過給機を高応答に作動させることよりも、触媒の温度制御を優先させることにより、排気ガスのエミッション特性の改善や触媒の保護が可能となる。
第6の発明によれば、バッテリーの状況や強制過給機の状況に基づいて、作動判定基準をより適切に設定することができる。
第7の発明によれば、強制過給機の駆動量に基づいて排気エネルギの回収量を設定することで、当該回収量を適切に設定することができる。
第8の発明によれば、強制過給機の駆動量を、排気エネルギの回収量の必要量に応じた無駄のない量とすることができる。
第9の発明によれば、触媒の温度に基づいて、排気エネルギの回収量の必要量をより適切に判断することができる。
第10の発明によれば、排気ガスのエミッション特性の悪化を回避することができる。
第11の発明によれば、排気エネルギ制御手段およびまたは駆動手段が制御されることによって、エンジン出力に悪影響が生ずるのを回避することができる。
実施の形態1.
[システム構成の説明]
図1は、本発明の実施の形態1の構成を説明するための概略構成図である。図1に示すシステムは、複数の気筒(図1では4つの気筒)を有するディーゼル機関10と、ディーゼル機関10に空気を供給する吸気系と、ディーゼル機関10から排気ガスを排出する排気系と、ディーゼル機関10の運転を制御する制御系とを備えている。
ディーゼル機関10の吸気系は、吸気マニホールド12と、吸気マニホールド12に接続される吸気管14とを備えている。空気は大気中から吸気管14に取り込まれ、吸気マニホールド12を介して各気筒の燃焼室に分配される。吸気管14の入口には、エアクリーナ16が取り付けられている。エアクリーナ16の下流近傍には、吸気管14に吸入される空気の流量に応じた信号を出力するエアフローメータ18が設けられている。
また、吸気マニホールド12の上流には、吸気絞り弁20が設けられている。吸気絞り弁20の上流には、圧縮された空気を冷却するインタークーラ22が設けられている。インタークーラ22の上流には、吸気管14内の圧力に応じた信号を出力する吸気圧センサ24が配置されている。
エアフローメータ18から吸気絞り弁20に至る吸気管14の途中には、可変ノズル型のターボチャージャ26のコンプレッサ26aが設けられている。ターボチャージャ26は、コンプレッサ26aと、タービン26bと、可変ノズル26cとを有している。コンプレッサ26aとタービン26bとは連結軸によって一体に連結され、コンプレッサ26aはタービン26bに入力される排気ガスの排気エネルギによって回転駆動される。
可変ノズル26cは、図示省略するアクチュエータによって開閉動作可能になっている。可変ノズル26cの開度を小さくすると、タービン26bの入口面積が小さくなり、タービン26bに吹き付けられる排気ガスの流速を速くすることができる。その結果、コンプレッサ26aおよびタービン26bの回転数(以下、「ターボ回転数」と称する)が上昇するので、過給圧を上昇させることができる。逆に、可変ノズル26cの開度を大きくすると、タービン26bの入口面積が大きくなり、タービン26bに吹き付けられる排気ガスの流速が遅くなる。その結果、ターボ回転数が降下するので、過給圧を低下させることができる。
コンプレッサ26aとタービン26bとの間には、電動機28が配置されている。コンプレッサ26aとタービン26bとの連結軸は電動機28のロータにもなっている。すなわち、コンプレッサ26aおよびタービン26bと、電動機28のロータとは、一体となって回転する。よって、電動機28を作動させることで、コンプレッサ26aを強制的に駆動することができる。また、電動機28を回生駆動させることにより、電動機28を発電機として機能させることもできる。更に、電動機28には、電動機28の温度を検出するためのモータ温度センサ30が組み込まれている。
コンプレッサ26aからインタークーラ22に至る吸気管14の途中には、吸気バイパス管32の一端が接続されている。吸気バイパス管32の他端は、コンプレッサ26aの上流側に接続されている。吸気バイパス管32の途中には、吸気バイパス管32を流れる空気の流量を制御するためのバイパスバルブ34が配置されている。バイパスバルブ34を操作して吸気バイパス管32の入口を開くことで、コンプレッサ26aにより圧縮された空気の一部は再びコンプレッサ26aの入口側に戻される。ターボチャージャ26のサージが生じ易い運転状態のときに、コンプレッサ26aを出た空気の一部を、吸気バイパス管32を通してコンプレッサ26aの入口側に戻すことにより、サージを防止することができる。
ディーゼル機関10の排気系は、排気マニホールド36と、排気マニホールド36に接続される排気管38とを備えている。ディーゼル機関10の各気筒から排出される排気ガスは、排気マニホールド36に集められ、排気マニホールド36を介して排気管38へ排出される。排気管38の途中には、触媒40が配置されている。また、排気管38には、触媒40の温度を検出するための触媒温度センサ42が取り付けられている。
また、排気管38には、タービン26bをバイパスしてタービン26bの入口側と出口側とを接続する排気バイパス通路44が接続されている。排気バイパス通路44の一端は、タービン26bの上流に接続され、その他端は、触媒40の上流に接続されている。排気バイパス通路44の途中には、電動式のウエストゲートバルブ46が配置されている。ウエストゲートバルブ46は、吸気圧センサ24により検出される吸入空気の過給圧に基づいて開閉される。尚、ウエストゲートバルブは、電動式に限らず、圧力差を利用する調圧式のバルブであってもよい。
更に、図1に示すシステムは、吸気管14と排気管38とを連通する排気ガス還流通路48を備えている。排気ガス還流通路48の途中には、EGR弁50が設けられている。
ディーゼル機関10の制御系は、ECU(Electronic Control Unit)52を備えている。ECU52には、上述した各種センサに加え、アクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度ACCP)に応じた信号を出力するアクセルポジションセンサ54、ディーゼル機関10やターボチャージャ26の内部を循環するオイルの圧力を検出するための油圧センサ56、エンジン回転数NEを検出するためのクランク角センサ58、および、ディーゼル機関10が搭載された車両の車速を検出するための車速センサ60が接続されている。また、ECU52には、上述した各種アクチュエータが接続されている。ECU52は、各センサの出力に基づき、所定の制御プログラムに従って各アクチュエータを駆動するようになっている。
[過給圧フィードバック制御]
本実施形態のシステムにおいては、次のようにして、過給圧のフィードバック制御が行われる。ECU52は、エンジン回転数NE、アクセル開度ACCPなどの所定のパラメータと、目標過給圧PIMTRGとの関係を定めたマップを記憶している。このマップを参照して、現在の運転状態に応じた目標過給圧PIMTRGが算出される。この目標過給圧PIMTRGと、吸気圧センサ24により検出される実過給圧PIMとの偏差がゼロに近づくように、可変ノズル26cの開度が制御される。
また、本実施形態では、必要に応じて、電動機28を作動させてターボチャージャ26の回転を助勢する。これにより、排気エネルギの小さい低回転域などにおいても、十分な過給圧を実現することができる。
[実施の形態1の特徴部分]
以上説明した本実施形態のシステムのように、可変ノズル型のターボチャージャ26を備えるシステムでは、可変ノズル26c(以下、「VN」と略することがある)の開度を調整することで、タービン26bで回収される排気エネルギ量を調整することができる。言い換えれば、VN26cの開度を調整することで、タービン26bの下流の触媒40に供給される排気エネルギ量を制御することができ、その結果として、触媒40の温度を制御することが可能となる。
そのような制御の一例として、VN26cを開くようにすれば、タービン26bで回収される排気エネルギ量が減少し、触媒40に供給される排気エネルギ量が増加することとなり、その結果、触媒40を暖機する(昇温させる)ことができる。しかしながら、VN26cを開くようにすれば、タービン26bで回収される排気エネルギ量が減少することで、ターボ回転数の低下を招く。ターボ回転数が低下すると、吸入空気量Gaが減少するため、動力性能が低下してしまい、ディーゼル機関10の運転状態を目標とする運転状態に制御し難くなる。
そこで、本実施形態では、排気エネルギをタービン26bの下流により多く供給する要求がある場合に、より具体的には、触媒40を昇温させたいという要求がある場合に、VN26cの開度を上述した通常の制御時(昇温要求のない状況下)に比してより大きく開くようにした。そして、通常の制御時に比して電動機28の作動範囲を拡大することにより、VN26cをより大きく開くことで減少するタービン26bの排気エネルギ量の回収量を電動機28の駆動で補うようにした。
[実施の形態1における具体的処理]
図2は、上記の機能を実現するために、本実施の形態1においてECU52が実行するルーチンのフローチャートである。尚、本ルーチンは、所定時間毎に周期的に実行されるものとする。図2に示すルーチンでは、先ず、触媒40の暖機制御を実行中か否かが判別される(ステップ100)。本実施形態のシステムでは、触媒40の暖機制御の実行の成否によって、VN26cの開度の制御と電動機28の制御を異なるものとしている。触媒40の暖機制御は、触媒40の温度が所定の判定値以下となった場合に実行されるものであり、本ステップ100では、触媒40の温度を当該判定値と比較することで、現時点における暖機制御の実行の成否を判別している。
上記ステップ100において、触媒40の暖機制御の実行中でないと判定された場合には、暖機中フラグがOFFとされる(ステップ102)。次いで、現在のエンジン制御で目標とする運転状態が、暖機後(通常時)の電動機28の作動範囲内にあるか否かが判別される(ステップ104)。ECU52は、図3に示すように、電動機28の作動範囲を、目標過給圧PIMTRGとエンジン回転数NEとの関係で定めたマップを記憶している。
図3は、暖機後および暖機中における電動機28のそれぞれの作動範囲を示している。図3に示すマップでは、暖機暖機後における電動機28の作動範囲は、目標過給圧PIMTRGが高く、かつ、エンジン回転数NEが低中回転となる領域となるように設定されている。この作動範囲以外の目標過給圧PIMTRGが比較的低い領域では、電動機28を作動させずに、VN26cの開度調整によって目標過給圧PIMTRGが得られるように制御される。
上記ステップ104において、現在のエンジン制御で目標とする運転状態が暖機後における電動機28の作動範囲内にあると判定された場合には、電動機28の必要出力が図4に示すマップを参照して算出される(ステップ106)。ECU52が記憶している図4に示すマップは、電動機28の必要出力と、目標過給圧PIMTRGから現在の実過給圧PIMを減算した値との関係を定めたものである。図4に示すマップでは、暖機後には、目標過給圧PIMTRGと実過給圧PIMとの偏差が所定値に達するまでは、当該偏差が大きくなるほど電動機28の必要出力が大きくなるように設定されている。
上記図4に示すマップを参照して、暖機後における電動機28の必要出力が算出されると、次いで、VN26cの目標開度が図5に示すマップを参照して算出される(ステップ108)。ECU52が記憶している図5に示すマップは、VN目標開度とエンジン回転数NEとの関係を定めたものである。図5に示すマップでは、暖機後(通常の制御時)には、エンジン回転数NEが高くなるほどVN目標開度がより大きく開くように設定されている。
一方、上記ステップ100において、触媒40の暖機制御の実行中であると判定された場合には、暖機中フラグがONとされる(ステップ110)。次いで、暖機時における電動機28の作動判定基準に基づいて、電動機28の作動の可否が判別される(ステップ112)。ECU52は、電動機28の作動の可否を決定するための作動判定基準として、暖機時に使用される作動判定基準と、通常時(暖機後)に使用される作動判定基準とを、それぞれ記憶している。暖機時の作動判定基準は、通常時のものに比して、電動機28の作動が不可能であると判定する基準が低くなるように設定されている。
上記の作動判定基準の具体例としては、電動機28に電力を供給するバッテリーの最低電圧、当該バッテリーの残留バッテリー電力、ディーゼル機関10を循環するオイルの最低油圧、ディーゼル機関10の最低水温や最低油温、および、電動機28の最高温度などが挙げられる。つまり、より具体的には、本ステップ112では、電動機28の作動を禁止するバッテリー電圧の判定基準値として、通常時よりも低い値に設定されたものが使用されることになる。以下同様に、通常時よりも低い値に設定された残留バッテリー電力、最低油圧、最低水温、最低油温が使用され、また、通常時よりも高い値に設定された電動機28の最高温度が使用されることになる。このような暖機時の作動判定基準の設定によれば、通常時に比して、電動機28の作動頻度をより高めることができる。言い換えれば、電動機28を高応答に作動させることよりも、触媒40の早期暖機による排気ガスのエミッション特性の改善が優先される。尚、上記の作動判定基準となるものには、上述した例に限らず、電動機28の配線の断線やショートも含まれる。
上記ステップ112において、電動機28の作動が不可であると判定された場合には、電動機28を用いずに、上記ステップ108の処理によって算出された暖機後のVN26cの開度に基づいて、VN26cの制御のみが実行される。つまり、この場合には、触媒40の暖機が実行されない。
一方、上記ステップ112において、電動機28の作動が可能であると判定された場合には、次いで、現在のエンジン制御で目標とする運転状態が、暖機中の電動機28の作動範囲内にあるか否かが判別される(ステップ114)。具体的には、ECU52は、上記図3に示すマップを参照して、その判別を行う。図3に示すマップでは、暖機中は、暖機後に比して目標過給圧PIMTRGがより低い領域においても、電動機28が作動するように設定されている。このようなマップの設定によれば、暖機中に過給が行われた際に、電動機28の作動頻度をより高めることができる。
上記ステップ114において、現在のエンジン制御で目標とする運転状態が暖機中の電動機28の作動範囲内にないと判定された場合には、上記ステップ106の処理が実行され、一方、現在のエンジン制御で目標とする運転状態が暖機中の電動機28の作動範囲内にあると判定された場合には、前回のルーチン起動時が触媒暖機制御の実行中であったか否かが判別される(ステップ116)。その結果、前回が触媒暖機制御の実行中であった場合には、VN26cの目標開度および電動機28の必要出力の値として、それぞれの前回値が保持される。
一方、上記ステップ116において、前回のルーチン起動時が触媒暖機制御の実行中でなかったと判定された場合には、次いで、電動機28の必要出力が上記図4に示すマップを参照して算出される(ステップ118)。図4に示すマップでは、暖機中は、暖機後に比して、目標過給圧PIMTRGと実過給圧PIMとの偏差がより小さい状態から電動機28の必要出力が大きくなるように設定されている。このようなマップの設定によれば、暖機中に過給が行われる際に、上記偏差が小さくても電動機28がより大きな出力を発生させる方向に制御することができる。
次に、電動機28が現時点で実際に出し得る可能モータ出力が、現在のバッテリー電圧や電動機28の温度に基づいて算出され(ステップ120)、次いで、上記ステップ120において算出された可能モータ出力と上記ステップ118において算出された必要出力との比率として、出力比率R(可能モータ出力/必要出力)が算出される(ステップ122)。また、本ステップでは、可能モータ出力が必要出力より小さいときは、上記ステップ118において算出された必要出力が可能モータ出力に変更される。
次に、上記図5に示すマップと、新たな図6に示すマップとを参照して、暖機中におけるVN26cの目標開度Aが算出される(ステップ124)。図5に示すマップにおいて、太線で示す曲線は、上記出力比率Rが100%である場合におけるVN開度の設定を示しており、細線で示す通常時の曲線は、上記出力比率Rが0%である場合におけるVN開度に対応している。出力比率Rが100%の場合には、エンジン回転数NEが低いときに通常時(暖機後)に比してより大きくVN開度が開かれるように設定されており、エンジン回転数NEが増加するにつれ、通常時に対するVN開度の差が徐々に小さくなるように設定されている。また、0%(通常時)のVN開度と100%(暖機時)のVN開度との偏差の大きさは、タービン26bによる排気エネルギの回収量と対応した値となるように、予め実験等により設定されている。
図6は、出力比率Rとの関係でVN開度を決定するためにECU52が記憶しているマップの一例である。図6に示すマップでは、電動機28の出力比率Rが高くなるほど、VN開度比率が高くなるように設定されている。本ステップ124では、先ず、図6に示すマップを参照して、出力比率Rに基づいてVN開度比率が取得される。そして、取得されたVN開度比率に基づいて、図5中に示す2つの曲線の間の値を補間することで、VN目標開度Aが決定される。このような処理によれば、電動機28の可能モータ出力を考慮した適切なVN26cの開度を設定することができるため、ディーゼル機関10の運転状態をより正確に目標運転状態とすることができる。
次に、触媒40の現在の温度に基づいて、VN26cの必要開度Bが算出される(ステップ126)。ECU52は、触媒40の温度との関係で、VN必要開度Bを定めたもので図示を省略するマップを記憶しており、そのマップを参照して必要開度Bが算出される。
次に、必要開度Bが目標開度Aより小さいか否かが判別される(ステップ128)。その結果、必要開度B<目標開度Aの判定が成立する場合、つまり、電動機28の現在の可能モータ出力を考慮して決定された目標開度Aよりも、本来的な目的である触媒40の昇温のために必要とされる必要開度Bの方が小さいと判定された場合には、より大きな排気エネルギをタービン26bで回収してもよいと判断することができる。
そこで、この場合には、上記目標開度Aに代えて、必要開度BがVN26cの目標開度となるように更新される(ステップ130)。次いで、更新されたVN26cの目標開度Bに基づく排気エネルギの減少量を補うことができる値となるように、電動機28の必要出力が下げられる(ステップ132)。具体的には、以下のようにして、電動機28の必要出力が更新される。すなわち、図5に示すマップでは、既述したように、0%時(通常時)のVN開度と100%(時暖機時)のVN開度との偏差の大きさは、タービン26bによる排気エネルギの回収量と対応した値に設定されている。
本ステップ132では、図5に示すマップを参照することで、現在のエンジン回転数NEにおける通常時(0%時)のVN開度を取得し、その通常時のVN開度と上記ステップ130において更新されたVN目標開度Bとの偏差を算出する。そして、その偏差に基づいて、VN開度を目標開度Bとすることで通常時に比して減少するタービン26bの排気エネルギ回収量を補えるだけの出力となるように、電動機28の必要出力を変更する。このような処理によれば、不必要な電動機28の駆動がなされるのを防止することができる。
以上説明した図2に示すルーチンによれば、目標過給圧PIMTRGの比較的低い領域においても、触媒40の昇温制御(暖機制御)の実行中であれば、可変ノズル26cの開度をより大きく開く制御とともに電動機28を駆動する制御が実行される。このため、動力性能を低下させることなく、触媒40を昇温させることができる。このように、本実施形態のシステムによれば、ディーゼル機関10の運転状態が目標とする運転状態となるように良好に制御しつつ、触媒40の温度を所望の温度に制御することができる。
ところで、上述した実施の形態1においては、触媒40を昇温させたいという要求がある場合に、可変ノズル26cの開度の制御とともに、通常時に比して電動機28の作動範囲を拡大するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上記要求がある場合に、可変ノズル26cの開度の制御とともに、通常時に比して連続作動時間が長くなるように電動機28を制御してもよい。
尚、上述した実施の形態1においては、電動機28により駆動されるコンプレッサ26aが前記第1の発明における「強制過給機」に、可変ノズル26cが前記第1の発明における「排気エネルギ制御手段」に、それぞれ相当しているとともに、ECU52が、上記ステップ118、120、または132の処理により設定された必要出力となるように電動機28を駆動することにより前記第1の発明における「駆動手段」が、上記ステップ100の処理を実行することにより前記第1の発明における「検知手段」が、上記図2に示すルーチンの処理を実行することにより前記第1の発明における「制御手段」が、それぞれ実現されている。
また、ECU52が上記ステップ124〜132の処理を実行することにより、前記第3の発明における「駆動量設定手段」が実現されている。
また、ECU52が、上記112および120の処理を実行することにより前記第4の発明における「駆動可否判断手段」が、上記ステップ122および124の処理を実行することにより前記第4の発明における「回収量補正手段」が、それぞれ実現されている。
また、ECU52が上記ステップ112の処理を実行することにより、前記第5の発明における「作動判定基準変更手段」が実現されている。
また、ECU52が上記118〜124の処理を実行することにより、前記第7の発明における「回収量設定手段」が実現されている。
また、ECU52が、上記ステップ128の処理を実行することにより前記第8の発明における「回収要否判断手段」が、上記ステップ132の処理を実行することにより前記第8の発明における「駆動量補正手段」が、それぞれ実現されている。
実施の形態2.
次に、図7および図8を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
本実施形態のシステムは、図1に示すハードウェア構成を用いて、ECU52に、図2に示すルーチンに代えて後述する図7に示すルーチンを実行させることにより実現することができる。
[実施の形態2の特徴]
上述した実施の形態1においては、触媒40を昇温させたいという要求がある場合に、タービン26bで回収される排気エネルギ量を減少させるべく、可変ノズル26cの開度を、通常時に比してより大きく開くようにしている。これに対し、本実施形態では、上記要求がある場合に、可変ノズル26cの開度調整に代えて、上述したウエストゲートバルブ46(以下、「W/Gバルブ46」と略することがある)の開度を、通常時に比してより大きく開くようにした。
[実施の形態2における具体的処理]
図7は、上記の機能を実現するために、本実施の形態2においてECU52が実行するルーチンのフローチャートである。尚、本ルーチンは、所定時間毎に周期的に実行されるものとする。また、図7において、図2に示すステップと同一のステップには、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
図7に示すルーチンでは、触媒40の暖機制御の実行中でないと判定された場合(ステップ100)、触媒40の暖機制御の実行中であっても電動機28の作動が不可である場合(ステップ112)、または触媒40の暖機制御の実行中であっても電動機28の作動範囲外である場合(ステップ114)には、図8に示すマップを参照して、W/Gバルブ46の目標開度が算出される(ステップ200)。図8は、W/Gバルブ46の目標開度とコンプレッサ26aの出口圧力(過給圧)との関係を定めたマップである。図8に示すマップでは、通常時(暖機後)においては、コンプレッサ26aの出口圧力が所定値P1を超えた場合にW/Gバルブ46が開き始めるように、また、その所定値P1を超えた後は、当該出口圧力が高くなるほどW/Gバルブ46の目標開度が大きくなるように設定されている。
また、図7に示すルーチンでは、今回のルーチン起動時が触媒40の暖機制御の実行中であって(ステップ100)、前回のルーチン起動時が触媒暖機制御の実行中でないと判定された場合には(ステップ116)、電動機28の出力比率Rが算出された後に(ステップ122)、上記図6に類似するマップと上記図8に示すマップとを参照して、暖機中におけるW/Gバルブ46の目標開度Cが算出される(ステップ202)。
図8に示すマップにおいて、太線で示す曲線は、上記出力比率Rが100%である場合におけるW/Gバルブ開度の設定を示しており、細線で示す通常時の曲線は、上記出力比率Rが0%である場合におけるW/Gバルブ開度に対応している。電動機28の出力比率Rが100%の場合には、コンプレッサ26aの出口圧力が上記所定値P1以下であるときに通常時(暖機後)に比してより大きくW/Gバルブ開度が開かれるように設定されており、また、上記所定値P1を超えた後は当該出口圧力が高くなるにつれ、通常時に対するW/Gバルブ開度の差が徐々に小さくなるように設定されている。また、0%(通常時)のW/Gバルブ開度と100%(暖機時)のW/Gバルブ開度との偏差の大きさは、タービン26bによる排気エネルギの回収量と対応した値となるように、予め実験等により設定されている。
次に、触媒40の現在の温度に基づいて、W/Gバルブ46の必要開度Dが算出され(ステップ204)、次いで、必要開度Dが目標開度Cより小さいか否かが判別される(ステップ206)。その結果、必要開度D<目標開度Cの判定が成立する場合には、上記目標開度Cに代えて、必要開度DがW/Gバルブ46の目標開度となるように更新される(ステップ208)。そして、W/Gバルブ開度を目標開度Dとすることで通常時に比して減少するタービン26bの排気エネルギ回収量を補えるだけの出力となるように、電動機28の必要出力が変更される(ステップ132)。
以上説明した図7に示すルーチンによれば、目標過給圧PIMTRGの比較的低い領域においても、触媒40の昇温制御(暖機制御)の実行中であれば、W/Gバルブ46の開度をより大きく開く制御とともに電動機28を駆動する制御が実行される。このため、実施の形態1と同様の効果が得られる。
実施の形態3.
次に、図9を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。
本実施形態のシステムは、図1に示すハードウェア構成を用いて、ECU52に、図2に示すルーチンに代えて後述する図9に示すルーチンを実行させることにより実現することができる。尚、本実施形態では、タービン26bで回収される排気エネルギ量を調整する手段として、上述した実施の形態1と同様に可変ノズル26cを用いることとしているが、これに限らず、上述した実施の形態2と同様にウエストゲートバルブ46を用いてもよい。
[実施の形態3の特徴]
図1に示すシステムは、既述したように、吸気管14と排気管38とを連通する排気ガス還流通路48を備えて、ディーゼル機関10の運転状態に応じたEGR制御を行っている。このようなシステムにおいて、吸気管14に還流するEGRガス量の変化が大きい状況下で、上述した実施の形態1のように、排気エネルギ量の制御と吸入空気量Gaの制御とを行うこととすれば、排気ガスのエミッション特性の悪化を招くこととなる。また、ディーゼル機関10の目標とする運転状態の変化が大きい状況下においても、排気エネルギ量の制御と吸入空気量Gaの制御とを行うこととすれば、エンジン出力に悪影響を与えてしまう。
そこで、本実施形態では、上記のような状況下においては、触媒40を昇温させたいという要求があって、かつ電動機28の作動が可能でその作動範囲内にあっても、上述した実施の形態1または2の制御、すなわち、タービン26bで回収される排気エネルギ量を減少させつつ、その減少量を電動機28の駆動で補う制御の実行を禁止することとした。
[実施の形態3における具体的処理]
図9は、上記の機能を実現するために、本実施の形態3においてECU52が実行するリーチンのフローチャートである。尚、本ルーチンは、所定時間毎に周期的に実行されるものとする。また、図9において、図2に示すステップと同一のステップには、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
図9に示すルーチンでは、触媒40の暖機制御中であると判定され(ステップ100)、電動機28が作動可能かつその作動範囲内にあると判定された場合に(ステップ112、114)、次いで、吸気管14に導入されるEGRガス量の変化が大きいか否かが判別される(ステップ300)。具体的には、EGR弁50の開度調整の継続中であるか、或いはEGR弁50が所定の開度に開いている状態にある場合に、EGRガス量の変化が大きいと判断される。その結果、EGRガス量の変化が大きいと判定された場合には、電動機28を用いずに、暖機後におけるVN目標開度の設定に基づいて、VN26cの制御のみが実行される(ステップ108)。
また、上記ステップ300において、EGRガス量の変化が大きくないと判定された場合には、次いで、現時点における車速の変化が所定の判定値より大きいか否かが判別される(ステップ302)。その結果、車速の変化が上記判定値より大きいと判定された場合には、電動機28を用いずに、暖機後におけるVN目標開度の設定に基づいて、VN26cの制御のみが実行される(ステップ108)。一方、車速の変化が上記判定値以下であると判定された場合には、上述したステップ116以降の一連の処理が実行される。
以上説明した図9に示すルーチンによれば、EGRガス量の変化の大きい状況下では、触媒40を昇温させたいという要求があって、かつ電動機28の作動が可能でその作動範囲内にあっても、タービン26bで回収される排気エネルギ量を減少させつつ、その減少量を電動機28の駆動で補う制御の実行が禁止される。このため、排気ガスのエミッション特性の悪化を回避することができる。また、上記ルーチンによれば、ディーゼル機関10の目標とする運転状態の変化の大きい状況下においても、同様に、上記の制御の実行が禁止される。このため、上記の制御を実行することでエンジン出力に悪影響が生ずるのを回避することができる。
尚、上述した実施の形態3においては、ECU52がEGR弁50を制御してEGRガス量を制御することにより、前記第10の発明における「EGR制御手段」が実現されている。
また、ECU52が車速センサ60の出力に基づいて車速を検出することにより、前記第11の発明における「車速検知手段」が実現されている。
ところで、上述した実施の形態1乃至3においては、触媒40を昇温させたい要求がある場合に、VN26cやW/Gバルブ46の開度調整によってタービン26bによる排気エネルギ回収量を制御するとともに、排気エネルギ回収量の減少を補うように電動機28を駆動することとしているが、本発明において、タービン26bの下流に流出する排気エネルギ量を制御する要求はこれに限定されるものではない。例えば、触媒40の温度を低下させたい要求に対して以下のような制御を行ってもよい。
より具体的には、そのような要求がある場合に、電動機28を発電機として機能させることで回生駆動させてもよい。つまり、この場合には、電動機28を用いて排気エネルギを回収する本発明の排気エネルギ制御手段を実現してもよい。また、この際、電動機28を回生駆動させつつ、VN26cまたはW/Gバルブ46の開度を閉じ側に制御することを併せて行ってもよい。このような制御によれば、タービン26bによる排気エネルギ回収量が増大させることができ、その結果、触媒40に供給される排気エネルギ量が減少するため、触媒40の温度を低下させることができる。
また、上述した実施の形態1および3において、電動機28を有する可変ノズル型のターボチャージャ26では、タービン26bの排気エネルギ回収量を制御する排気エネルギ制御手段(すなわち可変ノズル26c)と、吸入空気を強制的に過給する強制過給機(すなわち電動機28により駆動されるコンプレッサ26a)とが一体的に構成されているが、本発明における排気エネルギ制御手段および強制過給機は、このような構成に限定されるものではない。例えば、電動コンプレッサと可変ノズル型のターボチャージャとを備える構成のように、強制過給機と排気エネルギ制御手段とが別々に構成されたものであってもよい。
また、上述した実施の形態1乃至3においては、電動機28により駆動されるコンプレッサ26aを強制過給機として備えているが、本発明における強制過給機はこれに限定されるものではなく、例えば、電動式のコンプレッサ、電動式のスーパーチャージャ、或いは、ターボチャージャの連結軸に別途設けられた羽をエンジンの油圧で回転させる油圧式の過給機であってもよい。
また、上述した実施の形態1乃至3においては、可変ノズル26cによる排気エネルギ回収量の制御とウエストゲートバルブ46による排気エネルギ回収量の制御のうち、何れか一方が選択されているが、これらの制御の双方を実行するシステムであってもよい。
本発明の実施の形態1の構成を説明するための概略構成図である。 本発明の実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。 電動機の作動範囲を、目標過給圧PIMTRGとエンジン回転数NEとの関係で定めたマップである。 電動機の必要出力と、目標過給圧PIMTRGから現在の実過給圧PIMを減算した値との関係を定めたマップである。 VN目標開度とエンジン回転数NEとの関係を定めたマップである。 出力比率Rとの関係でVN開度を決定するためにECUが記憶しているマップの一例である。 本発明の実施の形態2において実行されるルーチンのフローチャートである。 W/Gバルブの目標開度とコンプレッサの出口圧力(過給圧)との関係を定めたマップである。 本発明の実施の形態3において実行されるルーチンのフローチャートである。
符号の説明
10 ディーゼル機関
14 吸気管
26 ターボチャージャ
26a コンプレッサ
26b タービン
26c 可変ノズル(VN)
28 電動機
38 排気管
40 触媒
46 ウエストゲートバルブ(W/Gバルブ)
50 EGR弁
52 ECU(Electronic Control Unit)

Claims (11)

  1. 内燃機関の排気通路に配置されたタービンと、強制的に吸入空気を過給可能な強制過給機を備える内燃機関の制御装置であって、
    前記タービンによる排気エネルギの回収量を制御する排気エネルギ制御手段と、
    前記強制過給機を駆動する駆動手段と、
    前記タービンの下流の前記排気通路における排気エネルギの利用要求を検知する検知手段と、
    前記利用要求に応じて、目標とする内燃機関の運転状態が得られるように、前記排気エネルギ制御手段および前記駆動手段の少なくとも一方を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記排気エネルギの利用要求は、前記排気通路に配置された触媒の温度を制御する温度制御要求であることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記駆動手段は、前記排気エネルギ制御手段により制御される排気エネルギの回収量に基づいて、前記強制過給機の駆動量を設定する駆動量設定手段を含むことを特徴とする請求項2記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記駆動量設定手段により設定された前記駆動量に基づく前記強制過給機の駆動が可能かどうかを判断する駆動可否判断手段と、
    前記駆動可否判断手段が前記駆動量に基づく駆動を可能でないと判断した場合に、前記回収量を補正する回収量補正手段と、
    を更に備えることを特徴とする請求項3記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記駆動可否判断手段は、前記温度制御要求がある場合には、当該温度制御要求がない場合に比して、前記強制過給機の駆動がより許容されるように作動判定基準を変更する作動判定基準変更手段を含むことを特徴とする請求項4記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記作動判定基準は、前記強制過給機に電力を供給するバッテリーの状況およびまたは前記強制過給機の状況に基づいて設定されていることを特徴とする請求項4記載の内燃機関の制御装置。
  7. 前記排気エネルギ制御手段は、前記駆動手段が設定する前記強制過給機の駆動量に基づいて、排気エネルギの回収量を設定する回収量設定手段を含むことを特徴とする請求項2記載の内燃機関の制御装置。
  8. 前記回収量設定手段により設定された前記回収量に基づく排気エネルギの制御が必要かどうかを判断する回収要否判断手段と、
    前記回収要否判断手段が前記回収量に基づく排気エネルギの制御を必要でないと判断した場合に、前記駆動量を補正する駆動量補正手段と、
    を更に備えることを特徴とする請求項7記載の内燃機関の制御装置。
  9. 前記回収要否判断手段は、前記触媒の温度に基づいて、前記の判断を行うことを特徴とする請求項8記載の内燃機関の制御装置。
  10. 前記排気通路と吸気通路とを連通する排気ガス還流通路を有し、当該吸気通路への排気ガス還流量を制御するEGR制御手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記排気ガス還流量の変化が大きい場合には、前記排気エネルギ制御手段および前記駆動手段の少なくとも一方の制御を禁止することを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項記載の内燃機関の制御装置。
  11. 内燃機関が搭載された車両の速度を検知する車速検知手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記車速の変化が大きい場合には、前記排気エネルギ制御手段および前記駆動手段の少なくとも一方の制御を禁止することを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項記載の内燃機関の制御装置。
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