JP2006291894A - 電動機付き過給機を有する内燃機関の制御装置 - Google Patents

電動機付き過給機を有する内燃機関の制御装置 Download PDF

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Takashi Matsumoto
崇志 松本
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文悟 川口
Akira Kenjo
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Abstract

【課題】 過給圧を十分に上昇させることで、スムーズな登り坂発進を行う。
【解決手段】 車両重量W(kg)に応じたプレアシストベース電力Vprebを算出する。これと共に、加速度A(m/s2)の値から、車両が位置する登り坂の傾斜角度を算出し、該傾斜角度に応じたプレアシスト傾斜補正電力Vpreiを算出する(ステップ102)。これらのプレアシストベース電力Vprebとプレアシスト傾斜補正電力Vpreiを加算することにより、プレアシスト最終電力Vprefを算出する(ステップ104)。ステップ106において車両発進前であると判別されると、ステップ108においてプレアシスト最終電力VprefをMATの電動機に供給する(MATプレアシストON)。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電動機により駆動可能な過給機を有する内燃機関の制御装置に関する。
電動機により駆動可能な過給機を有する内燃機関が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この内燃機関によれば、車両発進前に電動機を駆動して過給圧を上昇させておくことで、発進時においてアクセルの踏込みに対する加速の応答性を向上させることができる。
特開平2−123242号公報 特開平4−81531号公報
ところで、登り坂発進時には、通常の発進時に比して十分大きい発進トルクを確保する必要がある。発進トルクを確保するには、車両運転者によるアクセル踏み込み量を多くし、燃料噴射量を増量させる必要がある。
しかしながら、過給圧の上昇が不十分である場合に、燃料噴射量を増量させるだけでは、十分な発進トルクを得ることができない。登り坂発進時に十分な発進トルクを確保するためには、通常の発進時に比して過給圧を大きく上昇させる必要がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、過給圧を十分に上昇させることで、スムーズな登り坂発進を行うことを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、電動機付き過給機を有する内燃機関の制御装置であって、内燃機関の吸気通路に設けられたコンプレッサと、該コンプレッサを駆動可能な電動機とを有する過給機と、
車両の登り坂に停止している状態を検出する登り坂発進状態検出手段と、
前記車両が位置する登り坂の傾斜度合を検出する傾斜度合検出手段と、
前記傾斜度合検出手段により検出された傾斜度合に応じて前記電動機に供給する電力を算出する電力算出手段と、
前記車両が登り坂を発進する前に、前記電力算出手段により算出された電力を前記電動機に供給する電動機制御手段とを備えたことを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、前記電力算出手段は、前記車両の重量に応じて前記電力を算出するものであることを特徴とする。
また、第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記過給機により過給された空気の一部を前記過給機に導入する吸気バイパス通路と、
前記吸気バイパス通路を開閉する吸気バイパス弁と、
前記電力算出手段により算出された電力が大きいほど前記吸気バイパス弁の開度を大きく算出する開度算出手段と、
前記電動機に電力を供給する前に、前記開度算出手段により算出された開度に前記吸気バイパス弁を開弁する開弁手段とを更に備えたことを特徴とする。
また、第4の発明は、第3の発明において、前記開度算出手段により算出された前記吸気バイパス弁の開度に応じて、前記電力算出手段により算出された電力を補正する電力補正手段を更に備え、
前記電動機制御手段は、前記電力補正手段により補正された電力を前記電動機に供給するものであることを特徴とする。
また、第5の発明は、第1から第4の何れかの発明において、前記傾斜度合検出手段は、前記車両の発進直後の傾斜度合を再検出するものであり、
前記車両の発進直後に再検出された傾斜度合に応じて、前記電動機に供給されている電力を変更する供給電力変更手段を更に備えたことを特徴とする。
また、第6の発明は、第5の発明において、前記車両の速度を検出する車速検出手段を更に備え、
前記供給電力変更手段は、前記車両の発進直後に検出された車速に応じて、前記電動機に供給されている電力を変更するものであることを特徴とする
また、第7の発明は、第1から第6の何れかの発明において、前記内燃機関から排出された排気ガスの一部を該内燃機関に再循環させるEGR通路と、
前記内燃機関の排気通路に設けられ、前記コンプレッサと連結されたタービンと、
前記タービンに設けられ、排気ガスが流れる流路の断面積を変更可能な排気流路断面積可変手段とを更に備え、
前記排気流路断面積可変手段は、前記車両の発進直後における排気ガス流路の断面積を定常運転時の断面積と同等以上に変更するものであることを特徴とする。
第1の発明によれば、車両が登り坂を発進する前に、登り坂の傾斜角度に応じた電力が電動機に供給される。これにより、車両の登り坂発進時に、過給圧を十分上昇させることができ、燃料噴射量を増量させることができる。よって、登り坂発進時に十分な発進トルクを確保することができるため、スムーズな登り坂発進を行うことができる。
第2の発明によれば、車両の重量に応じた電力が電動機に供給される。これにより、車両重量が重い場合には、車両重量が軽い場合に比べて電動機への供給電力を大きくすることができる。よって、車両重量が重い車両が登り坂発進する場合でも、十分な発進トルクを確保することができる。
第3の発明によれば、車両の登り坂発進前の電動機への電力供給に先立ち、吸気バイパス弁が開弁される。これにより、登り坂発進前におけるコンプレッサ圧を低減することができる。すなわち、登り坂発進前におけるターボサージを回避することができ、ターボ回転数を上げることができる。また、電力算出手段により算出された電力が大きいほど吸気バイパス弁の開度が大きく算出される。これにより、ターボ回転数が高い場合であっても、確実にターボサージを回避することができる。
第4の発明によれば、吸気バイパス弁の開弁に伴う過給圧の低下を補うように、電力算出手段により算出された電力が補正される。これにより、コンプレッサ圧を低減できると共に、吸気バイパス弁の開弁による過給圧の低下を防止することができる。
第5の発明によれば、車両の登り坂発進直後の傾斜度合に基づき、電動機への供給電力が変更される。これにより、電動機の駆動制御が精度良く行うことができ、スムーズな登り坂発進を実現することができる。
第6の発明によれば、車両の登り坂発進直度の車速に応じて、電動機への供給電力が変更される。車速が高い場合には、電動機への供給電力を抑えることにより、急発進を防止することができる。また、車速が低い場合には、電動機への供給電力を増やすことにより、車両の後退を防ぐことができる。
第7の発明によれば、車両の発進直後における排気ガス流路の断面積が、定常運転時の断面積と同等以上にされる。これにより、車両の発進直後においてEGR通路に流入する排気ガス量の増量を防ぐことができ、内燃機関に導入される排気ガス量の増加を防ぐことができる。よって、車両の発進直後に燃料噴射量を増量させた場合でもスモークの発生を抑えることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1によるシステム構成を示す図である。本実施の形態1のシステムは、電動機付き過給機(モータアシストターボチャージャ)を有するディーゼルエンジンである。
本実施の形態1のシステムは、複数の気筒2aを有するエンジン本体2を備えている。エンジン本体2には冷却水温センサ4が設けられている。図1に示すシステムにおいて、エンジン本体2は、4つの気筒2aに対応して、4つのインジェクタ6を有している。インジェクタ6は、高圧の燃料を気筒2a内に直接噴射するように構成されている。複数のインジェクタ6は、共通のコモンレール8に接続されている。コモンレール8は、サプライポンプ10を介して燃料タンク12に連通している。サプライポンプ10は、燃料タンク12から汲み上げた燃料を所定の圧力まで圧縮し、この圧縮された燃料をコモンレール8に供給するように構成されている。
エンジン本体2には、吸気マニホールド14が接続されている。吸気マニホールド14には、過給圧センサ16が設けられている。過給圧センサ16は、後述するコンプレッサ26aによって過給された空気(以下「過給空気」という。)の圧力、すなわち、過給圧PIMを測定するように構成されている。吸気マニホールド14には吸気通路18が接続されている。吸気マニホールド14と吸気通路18との接続部近傍には、吸気温度センサ20が設けられている。吸気温度センサ20は、過給空気の温度を測定するように構成されている。吸気通路18における吸気温度センサ20の上流には、吸気絞り弁22が設けられている。さらに、吸気絞り弁22の上流には、インタークーラ24が設けられている。インタークーラ24は、過給空気を冷却するように構成されている。
インタークーラ24の上流には、電動機付きターボチャージャ(以下「MAT」という。)26のコンプレッサ26aが設けられている。コンプレッサ26aは、図示しない連結軸を介してタービン26bと連結されている。タービン26bは、後述する排気通路40に設けられている。このタービン26bが排気エネルギにより回転駆動されることによって、コンプレッサ26aが回転駆動される。
コンプレッサ26aとタービン26bの間には、電動機26cである交流モータが設けられている。電動機26cは、モータコントローラ28に接続されている。モータコントローラ28は、電動機26cに電力を供給するように構成されている。電動機26cの駆動軸は、上記連結軸を兼ねている。よって、コンプレッサ26aは、電動機26cにより強制的に回転駆動可能に構成されている。
コンプレッサ26aの上流にはエアフロメータ30が設けられている。エアフロメータ30は、大気中から吸気通路18内に吸入される空気の量(吸入空気量)を測定するように構成されている。エアフロメータ30の上流にはエアクリーナ32が設けられている。さらに、エアクリーナ32の上流は、大気に開放されている。
コンプレッサ26aとエアフロメータ30との間には、吸気バイパス通路34の一端が接続されている。吸気バイパス通路34の他端は、コンプレッサ26aとインタークーラ24の間に接続されている。吸気通路18と吸気バイパス通路34の他端との接続部には、吸気バイパス弁36が設けられている。この吸気バイパス弁36が開弁されると、MAT26により過給された空気の一部が吸気バイパス通路34を通ってコンプレッサ26aの吸気側に戻される。これにより、コンプレッサ26aの圧力を低減することができる。
また、エンジン本体2には、上記吸気マニホールド14と対向するように排気マニホールド38が接続されている。排気マニホールド38には排気通路40が接続されている。上述したように、排気通路40には、MAT26のタービン26bが設けられている。タービン26aは、排気通路40を流通する排気ガスのエネルギによって回転駆動されるように構成されている。タービン26bには、可変ノズル機構(「VN機構」ともいう。)41が設けられている。可変ノズル機構41は、ノズルを開閉することにより排気ガス流路の断面積を変更可能、すなわち、排気抵抗を変更可能に構成されている。該ノズルの開度を制御することにより、MAT26のタービン26b、詳細には、タービン26bの回転翼に吹き付けられる排気ガスの流速を制御できる。
また、タービン26bの下流には、排気ガスを浄化するための触媒42が設けられている。
排気マニホールド38にはEGR通路44の一端が接続されている。EGR通路44の他端は、吸気マニホールド14と吸気通路18との接続部近傍に接続されている。吸気通路18とEGR通路44の他端との接続部近傍には、EGRバルブ46が設けられている。EGR通路44の途中には、EGR通路44を流れる排気ガスを冷却するEGRクーラ48が設けられている。このEGRバルブ46が開弁されると、排気ガスの一部がEGR通路44及びEGRクーラ48を通って吸気通路18に戻される。排気ガスは空気に比べて酸素量が少ないため、NOxの生成量を低減することができる。
本実施の形態1のシステムは、制御装置であるECU(Electronic Control Unit)60を備えている。
ECU60の入力側には、冷却水温センサ4、過給圧センサ16、吸気温度センサ20、エアフロメータ30、クランク角センサ52、Gセンサ54、車両重量センサ55、車速センサ56、アクセル開度センサ58等が接続されている。クランク角センサ52は、図示しないクランク軸の回転角度を検出するように構成されている。Gセンサ54は、車両に作用する力に基づいて、車両進行方向であるX方向と、車両進行方向と平行な路面に対して垂直なY方向(図2参照)の加速度Aをそれぞれ検出するように構成されている。車両重量センサ55は、車両駆動輪のダンパ部分(図示せず)に設けられ、車両の重量を検出するように構成されている。車速センサ56は、車両の走行速度を検出するように構成されている。アクセル開度センサ58は、車両運転者により操作されたアクセル開度(「アクセル踏込量」ともいう。)ACCPを検出するように構成されている。
また、ECU60の出力側には、インジェクタ6、ポンプ10、モータコントローラ28、吸気バイパス弁36、可変ノズル機構41、EGRバルブ46等が接続されている。
ECU60は、クランク角センサ52の出力に基づいて、機関回転数NEを算出する。
ECU60は、Gセンサ54及び車速センサ56の出力に基づいて、車両の登り坂発進状態を検出する。
ECU60は、Gセンサ54の出力に基づいて、車両が位置する登り坂の傾斜度合を算出する(後述)。
ECU60は、車両重量センサ55の出力に基づいて、車両の重量を検出する。
ECU60は、後述するように、電動機26cに供給する電力を算出する。更に、ECU60は、モータコントローラ28に対し、算出した電力を電動機26cに供給するように指示する。
[実施の形態1の特徴]
車両の登り坂発進時には、車両の後退が起こりやすい。この車両の後退は、車両運転者にとって好ましくない。よって、登り坂発進時には、通常の発進時よりも十分大きい発進トルクを確保する必要がある。十分な発進トルクを確保するには、車両運転者によるアクセル踏込量を大きくし、燃料噴射量を増量させる必要がある。
しかしながら、吸気系における過給圧の上昇が不十分である場合に、燃料噴射量を増量させると、スモークが発生してしまう。従来から行われている制御によれば、スモークの発生を防止するため、過給圧の上昇が不十分である場合には、燃料噴射量の増量が制限される。その結果、登り坂発進時に十分な発進トルクを確保できない事態が生じ得る。
本実施の形態1においては、Gセンサ54により検出された加速度A(m/s2)と、車速センサ56により検出された車速V(m/s)とに基づいて、車両の登り坂発進状態を検出する。そして、登り坂発進前に、MAT26のプレアシストを実行する。すなわち、車両の発進前に、電動機26cを作動させることによってコンプレッサ26aを強制的に回転駆動させて、過給圧を十分に上昇させる。これにより、車両運転者により操作されたアクセル開度ACCPに応じて、燃料噴射量を十分に増量させることができる。よって、スモークを発生することなく、登り坂発進時に十分な発進トルクを確保することができ、スムーズな登り坂発進を行うことができる。
また、坂道の傾斜度合が大きいほど、登り坂発進時に車両が後退しやすい。このため、本実施の形態1においては、以下に説明する方法を用いて、Gセンサ54により検出された加速度Aに基づいて坂道の傾斜度合を算出する。上述したように、Gセンサ54は、車両進行方向であるX方向と、路面に対して垂直なY方向の加速度をそれぞれ検出することが可能である。図2は、傾斜度合の算出方法を説明するための図である。図2(A)は車両が水平斜度の路面に停車している状態を示す図であり、図2(B)は車両が坂道に停車している状態を示す図である。図2(A)に示すように、水平斜度の路面に停車している場合には、車両進行方向に対して垂直なY方向に1G、車両後退方向であるX方向に0Gの加速度がそれぞれ発生する。図2(B)に示すように、傾斜度合θの登り坂に車両が停車している場合には、Y方向に発生する加速度AyはAy=G×cosθで表される。加速度Ayと重力加速度Gが分かるため、傾斜度合θを算出することができる。
本実施の形態1では、上述した方法により算出した傾斜度合に応じて、MAT26のプレアシスト量を変更する。すなわち、坂道の傾斜角度に応じて電動機26cに供給する電力を算出する。これにより、登り坂の傾斜角度に応じて、過給圧を精度良く制御することができる。よって、登り坂の傾斜角度が大きい場合であっても、燃料噴射量の増量が十分可能となるため、十分な発進トルクを確保することができる。
また、車両の乗員が多い場合や、車両にたくさんの荷物を積載する場合には、車両の重量が増加する。車両の重量が重いほど、登り坂発進時に車両が後退しやすい。このため、本実施の形態1においては、車両重量センサ55により検出された車両重量に応じて、MAT26のプレアシスト量を変更する。すなわち、車両重量に応じて電動機26cに供給する電力を算出する。これにより、車両重量に応じて、過給圧を精度良く制御することができる。よって、車両重量が重い場合であっても、燃料噴射量の増量が十分可能となるため、十分な発進トルクを確保することができる。
[実施の形態1における具体的処理]
図3は、本実施の形態1において、ECU60が実行するルーチンを示すフローチャートである。
図3に示すフローによれば、先ず、機関回転数NE(rpm)、アクセル開度ACCP(%)、過給圧PIM(kPa)、加速度A(m/s2)、車両重量W(kg)、車速V(n/s)の各値を取り込む(ステップ100)。
次に、ステップ102において、先ず、ECU60内に予め記憶されたマップを参照して、車両重量W(kg)に応じたプレアシストベース電力(以下「ベース電力」という。)Vprebを算出する。ここで、車両重量W(kg)とは、車両自体の重量と、車両に乗っている乗員の重量と、車両に積載している荷物の重量との合計である。該マップにおいて、車両重量W(kg)が重いほどベース電力Vprebが大きくなるように設定されている。次に、加速度A(m/s2)の値から、車両が位置する登り坂の傾斜角度θを算出する。具体的には、Y方向の加速度AyについてのAy=G×cosθの関係(図2参照)から、傾斜角度θを算出する。さらに、ECU60内に予め記憶された別のマップを参照して、加速度A(m/s2)、つまり、登り坂傾斜角度θに応じたプレアシスト傾斜補正電力(以下「傾斜補正電力」という。)Vpreiを算出する。該マップにおいて、加速度A(m/s2)、つまり傾斜角度θが大きいほど、傾斜補正電力Vpreiが大きくなるように設定されている。このステップ102で参照されるマップによれば、車両重量W(kg)及び傾斜角度θが大きいほど、MAT26のプレアシスト量が大きく設定される。
次に、実際にMAT26に供給するプレアシスト最終電力(以下「最終電力」という。)Vprefを算出する(ステップ104)。この最終電力Vprefは、上記ステップ102で算出されたベース電力Vprebと傾斜補正電力Vpreiとを加算することにより求められる。よって、この最終電力Vprefは、車両重量W(kg)と登り坂の傾斜角度θとが考慮された値である。
次に、車速V(n/s)がゼロ以下、かつ、アクセル開度ACCP(%)がゼロであるか否かを判別する(ステップ106)。このステップ106では、車両が停止し、かつ、車両運転者によるアクセルの踏み込みがない状態であるか否かが判別される。すなわち、車両発進前であるか又は車両発進後であるかが判別される。ここでは、車速Vがゼロよりも小さい場合(僅かに車両が後退している場合)も、車両の停止、つまり、車両発進前であるとみなされる。このステップ106で車速Vがゼロより大きいか、又は、アクセルの踏み込みがあると判別された場合、つまり、車両発進後であると判別された場合には、本ルーチンを終了する。
一方、ステップ106で、車速Vがゼロ以下、かつ、アクセル開度ACCPがゼロであると判別された場合、つまり、車両が停止し、かつ、アクセルの踏み込みがないと判別された場合には、車両発進前であると判断される。すなわち、上記ステップ102で算出された傾斜角度θを考慮して、登り坂発進状態であると判断される。この場合、次のステップ108において、ECU60からモータコントローラ28に電力供給指示が出される。この電力供給指示により、モータコントローラ28から電動機26cに上記ステップ104で算出された最終電力Vprefが供給され、電動機26cによってMAT26が強制駆動される(MATプレアシストON)。これにより、車両発進前に、コンプレッサ26aの回転数が上昇し、過給圧が上昇する。
以上説明したように、図3に示すルーチンによれば、車両重量W及び登り坂傾斜角度θに応じて電動機26cに供給する最終電力Vprefが算出され、車両が登り坂を発進する前にこの最終電力Vprefが電動機26cに供給される。これにより、登り坂発進前にコンプレッサ26aが強制的に回転駆動され、過給圧が上昇する。よって、登り坂発進時に燃料噴射量を増量させることができるため、スモークを発生することなく、十分な発進トルクを確保することができる。
ところで、本実施の形態1では、ディーゼルエンジンのシステムについて説明したが、本発明を、MATを有するガソリンエンジンのシステムに対しても適用することができる。
尚、本実施の形態1においては、ECU60が、ステップ102の処理を実行することにより第1の発明における「傾斜度合検出手段」が、ステップ102及び104の処理を実行することにより第1の発明における「電力算出手段」が、ステップ102及び106の処理を実行することにより第1の発明における「登り坂発進状態検出手段」が、ステップ106及びステップ108の処理を実行することにより第1の発明における「電動機制御手段」が、それぞれ実現されている。
また、ECU60が、ステップ102の処理を実行することにより第2の発明における「電力算出手段」が実現されている。
実施の形態2.
次に、図4を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。本実施の形態2のシステムは、図1に示すハードウェア構成を用いて、ECU60に、後述する図4に示すルーチンを実行させることにより実現することができる。
[実施の形態2の特徴]
上記実施の形態1では、車両が登り坂を発進する前に、電動機26cによりコンプレッサ26aを強制回転駆動させて、吸気系において高過給圧を実現した。
ところで、コンプレッサ26aに加わる圧力(以下「コンプレッサ圧」という。)が上昇し、サージ限界を超えてしまう場合がある。すなわち、コンプレッサ26aの強制回転中に、ターボサージが発生してしまう場合がある。この場合、コンプレッサ26aの回転数(以下「ターボ回転数」という。)が上昇せず、高い過給圧を実現することができなくなる。
そこで、本実施の形態2においては、モータコントローラ28から電動機26cに電力を供給する前に、吸気バイパス弁36を開弁する。ここで、吸気バイパス弁36の開度Pbypは、目標ターボ回転数Trevtrgに基づいて決定する。目標ターボ回転数Trevtrgは、車両重量センサ55により検出された車両重量W(kg)と、Gセンサ54により検出された加速度A(m/s2)とに基づいて算出することができる。具体的には、車両重量W(kg)に応じて算出された電力Vprebと、加速度A(m/s2)に応じて算出された電力Vpreiとに基づいて算出することができる。吸気バイパス弁36を開弁させた後に、電動機26cに電力を供給することにより、コンプレッサ圧を低減することができる。このため、ターボ回転数を目標値まで上昇させることができる。
また、本実施の形態2では、吸気バイパス弁36の開弁に伴う過給圧の低下を補うため、電動機26cに供給する電力を増加させる。よって、MAT26のプレアシスト実行中のターボサージを回避できると共に、高過給圧を実現することができる。
[実施の形態2における具体的処理]
図4は、本実施の形態2において、ECU60が実行するルーチンを示すフローチャートである。
図4に示すフローによれば、先ず、機関回転数NE(rpm)、アクセル開度ACCP(%)、過給圧PIM(kPa)、加速度A(m/s2)、車両重量W(kg)、車速V(n/s)の各値を取り込む(ステップ100)。
次に、ステップ102において、上記実施の形態1と同様に、加速度A(m/s2)の値から登り坂傾斜角度θを算出する。そして、車両重量W(kg)に応じたベース電力Vprebと、登り坂傾斜角度θに応じた傾斜補正電力Vpreiとを算出する(ステップ102)。
次に、ECU60内に予め記憶されたマップを参照して、車両重量W(kg),加速度A(m/s2)の値に応じた、すなわち、該車両重量W(kg),加速度Aに基づき算出された電力Vpreb,Vpreiの値に応じた目標ターボ回転数Trevtrg(rpm)を算出する(ステップ110)。該マップにおいて、車両重量W(kg),加速度A(m/s2)の値が大きいほど、すなわち、該車両重量W,加速度Aに基づき算出された電力Vpreb,Vpreiの値が大きいほど、目標ターボ回転数Trevtrg(rpm)の値が大きくなるように設定されている。
次に、ECU60内に予め記憶されたマップを参照して、上記ステップ110で算出された目標ターボ回転数Trevtrg(rpm)に応じた吸気バイパス弁開度Pbyp(%)を算出する(ステップ112)。該マップにおいて、目標ターボ回転数Trevtrg(rpm)が大きいほど吸気バイパス弁開度Pbyp(%)が大きくなるように設定されている。このマップによれば、ターボサージが起こりやすい場合には、吸気バイパス弁36が大きい開度で開弁される。
次に、ECU60内に予め記憶されたマップを参照して、上記ステップ112で算出された吸気バイパス弁開度Pbyp(%)に応じたプレアシストバイパス補正電力(以下「バイパス補正電力」という。)Vprebyを算出する(ステップ114)。該マップにおいて、吸気バイパス弁開度Pbyp(%)が大きいほどバイパス補正電力Vprebyが大きくなるように設定されている。このマップによれば、吸気バイパス弁36の開弁に伴う過給圧の低下が大きいと推定される場合ほど、電力補正量が大きく設定される。
次に、実際にMAT26に供給する最終電力Vprefを算出する(ステップ116)。この最終電力Vprefは、上記ステップ102で算出されたベース電力Vpreb及び傾斜補正電力Vpreiと、上記ステップ114で算出されたバイパス補正電力Vprebyとを加算することにより求められる。
次に、車速信号V(n/s)がゼロ、かつ、アクセル開度ACCP(%)がゼロであるか否かを判別する(ステップ106)。すなわち、車両発進前であるか又は車両発進後であるかが判別される。このステップ106で車速Vがゼロより大きいか、又は、アクセルの踏み込みがあると判別された場合、つまり、車両発進後であると判別された場合には、本ルーチンを終了する。
一方、ステップ106で、車速Vがゼロ以下、かつ、アクセル開度ACCPがゼロであると判別された場合、つまり、車両が停止し、かつ、アクセルの踏み込みがないと判別された場合には、車両発進前であると判断される。この場合、上記ステップ112で算出された吸気バイパス弁開度Pbyp(%)だけ吸気バイパス弁36を開弁操作する(ステップ118)。
次に、ステップ108において、ECU60からモータコントローラ28に電力供給指示が出される。この電力供給指示により、モータコントローラ28から電動機26cに上記ステップ116で算出された最終電力Vprefが供給され、電動機26cによってMAT26が強制駆動される(MATプレアシストON)。
以上説明したように、図4に示すルーチンによれば、目標ターボ回転数Trevtrgに応じて吸気バイパス弁開度Pbypが算出され、車両が登り坂を発進する前に、該開度Pbypに吸気バイパス弁36が開弁操作される。その後、最終電力Vprefが電動機26cに供給される。このように、電力供給に先立って吸気バイパス弁36を開弁することにより、コンプレッサ圧を低減することができ、ターボサージを回避することができる。このため、ターボ回転数を目標値まで上昇させることができる。
また、MAT26に供給された最終電力Vprefは、吸気バイパス弁36の開弁により低下する過給圧を補うバイパス補正電力Vprebyを含んでいる。よって、吸気バイパス弁36を開弁した場合であっても、高過給圧を実現することができる。
尚、本実施の形態2においては、ECU60が、ステップ110及び112の処理を実行することにより第3の発明における「開度算出手段」が、ステップ118の処理を実行することにより第3の発明における「開弁手段」が、それぞれ実現されている。
また、ECU60が、ステップ114の処理を実行することにより第4の発明における「電力補正手段」が、ステップ116及び108の処理を実行することにより第4の発明における「電動機制御手段」が、それぞれ実現されている。
実施の形態3.
次に、図5を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。本実施の形態3のシステムは、図1に示すハードウェア構成を用いて、ECU60に、後述する図5に示すルーチンを実行させることにより実現することができる。
[実施の形態3の特徴]
上記実施の形態1,2では、車両の登り坂発進前に、MAT26のプレアシストを実行することにより、高過給圧を実現した。
ところで、車両発進直後に登り坂の傾斜度合が変化した場合には、車両はスムーズな登り坂発進を行うことができない。MAT26のプレアシスト量が大きい場合には、車両が急発進する事態が起こり得る。一方、MAT26のプレアシスト量が小さいと、車両が後退する事態が起こり得る。
そこで、本実施の形態3では、車両が発進した直後の登り坂の傾斜度合を検出し、MAT26のアシスト量を補正する。これに加えて、Gセンサ54により検出された加速度Aと、車速センサ56により検出された車速Vとに基づいて、車両の後退及び急発進を予測する。そして、車両発進直後に車両の後退が予測される場合にはMAT26のアシスト量を大きくする。また、車両の急発進が予測される場合にはMAT26のアシスト量を小さくする。このように、登り坂発進直後にMAT26のアシスト量を変更することにより、車両のスムーズな登り坂発進を実現することができる。
[実施の形態3における具体的処理]
図5は、本実施の形態3において、ECU60が実行するルーチンを示すフローチャートである。
図5に示すルーチンによれば、先ず、MAT26のプレアシストが実行中であるか否かを判別する(ステップ120)。すなわち、登り坂発進前にMAT26に対して電力が供給され、MAT26が強制駆動されているか否かが判別される。
ステップ120でMAT26のプレアシストが実行中であると判別された場合、つまり、MAT26が強制駆動されていると判別された場合には、車速Vがゼロより大きく、かつ、アクセル開度ACCPがゼロより大きいか否かを判別する(ステップ122)。このステップ122では、車両が発進したか否かが判別される。このステップ122で車両が発進していないと判別された場合には、本ルーチンを終了する。
一方、ステップ122で車両が発進したと判定された場合には、発進直後の機関回転数NE(rpm)、アクセル開度ACCP(%)、過給圧PIM(kPa)、加速度A(m/s2)、車速V(n/s)の各値を取り込む(ステップ124)。
次に、ECU60内に予め記憶されたマップを参照して、機関回転数NE(rpm)及び過給圧PIM(kPa)の値に応じた、MAT作動時噴射量上限値αを演算する。該マップにおいて、機関回転数NE及び過給圧PIMの値が大きいほど、MAT作動時噴射量上限値αが大きくなるように設定されている。このMAT作動時噴射量上限値αは、MAT26の作動中は逐次演算されている。そして、この演算したMAT作動時噴射量上限値αを噴射量上限値QFULLとして設定する(ステップ126)。この噴射量上限値QFULLは、スモーク発生を防止するために制限される燃料噴射量の限界を定めるものである。MAT作動時の過給圧PIMは、タービン26bに入力される排気エネルギでコンプレッサ26aを回転させる定常運転時に比べて高い。このため、MAT作動時噴射量上限値αは、定常運転時噴射量βよりも大きい値である。この噴射量上限値QFULLは、MAT作動時噴射量上限値αが逐次演算される毎に変更される。過給圧PIMの上昇に伴い噴射量上限値QFULLが大きくなるため、燃料噴射量を増量させることができる。
次に、加速度A(m/s2)の値から、車両が発進した直後の登り坂の傾斜角度を算出すると共に、発進前と発進直後の傾斜角度差を算出する。そして、ECU60内に予め記憶されたマップを参照して、傾斜角度差に応じた傾斜アシスト補正電力Vagを算出する(ステップ128)。該マップにおいて、傾斜角度差が大きい場合には傾斜アシスト補正電力Vagが大きくなるように設定されている。また、該マップにおいて、傾斜角度差が負の値である場合、つまり、発進前より発進直後の登り坂の傾斜角度が小さい場合には、傾斜アシスト補正電力Vagは負の値をとるように設定されている。このマップによれば、車両の発進直後に登り坂の傾斜がきつくなる場合には、MAT26のアシスト量が大きく変更される。
次に、加速度Aの値が所定値A0以下であり、かつ、車速Vの値が所定値V0以下であるか否かを判別する(ステップ130)。このステップ130では、車両が後退する可能性が高いか否かが判別される。ステップ130で車両が後退する可能性が高いと判別された場合、つまり、MAT26のアシスト量が小さいと判別された場合には、ECU60内に予め記憶された別のマップを参照して、加速度A及び車速Vの値に応じた車両後退防止アシスト補正電力Vbを算出する(ステップ132)。該マップにおいて、加速度A及び車速Vの値が小さいほど、車両後退防止アシスト補正電力Vbが大きくなるように設定されている。該マップによれば、車両発進直後に車両の後退が予測される場合には、MAT26のアシスト量が大きく変更される。
一方、ステップ130で車両が後退する可能性が低いと判別された場合には、加速度Aの値が所定値A1以上であり、かつ、車速Vの値が所定値V1以上であるか否かを判別する(ステップ134)。このステップ134では、車両が急発進する可能性が高いか否かが判別される。ステップ134で車両が急発進する可能性が低いと判別された場合には、後述するステップ138の処理に移行する。
一方、ステップ134で車両が急発進する可能性が高いと判別された場合、つまり、MAT26のアシスト量が大きいと判別された場合には、ECU60内に予め記憶された別のマップを参照して、加速度A及び車速Vの値から急発進防止アシスト補正電力Vcを算出する(ステップ136)。該マップにおいて、加速度A及び車速Vの値が大きいほど、急発進防止アシスト補正電力Vcが大きくなるように設定されている。この急発進防止アシスト補正電力Vcは、電動機26cへの供給電力から減算されるものである(後述のステップ138参照)。よって、該マップによれば、車両の急発進が予測される場合には、MAT26のアシスト量が小さく変更される。
次に、実際の電動機26cに供給されるアシスト最終電力Vaを算出する(ステップ138)。アシスト最終電力Vaは、車両発進前に供給された最終電力Vprefに、上記ステップ128で算出されたアシスト傾斜補正電力Vagと、上記ステップ132で算出された車両後退防止アシスト補正電力Vbとを加算し、上記ステップ136で算出された急発進防止アシスト補正電力Vcを減算することにより求められる。
次に、ECU60からモータコントローラ28に電力供給変更指示が出される。この電力供給変更指示により、モータコントローラ28から電動機26cへの供給電力が、上記ステップ138で算出されたアシスト最終電力Vaに変更される(ステップ140)。
次に、過給圧PIMが所定値Aよりも大きく、加速度Aが所定値A0よりも大きく、かつ、車速Vが所定値V0よりも大きいか否かを判別する(ステップ142)。このステップ140では、過給圧PIMが目標過給圧Bまで上昇し、車両が後退する可能性が低いか否かが判別される。このステップ142で、過給圧PIMが目標過給圧Bまで上昇していないと判別された場合、又は、車両が後退する可能性が高いと判別された場合には、上記ステップ124の処理を再度実行する。
一方、ステップ142で、過給圧PIMが目標過給圧Bまで上昇し、車両が後退する可能性が低いと判別された場合には、ECU60からモータコントローラ28に電力供給停止指示が出される(ステップ144)。この電力供給停止指示により、モータコントローラ28から電動機26cへの電力供給が停止され、電動機26cによるMAT26の強制駆動を終了する(MAT作動OFF)。
以上説明したように、図5に示すルーチンによれば、車両の発進直後の登り坂傾斜角度に基づいてアシスト傾斜補正電力Vagが算出される。そして、加速度Aと車速Vに基づいて車両の後退若しくは車両の急発進が予測され、その予測結果に応じて車両後退防止アシスト補正電力Vb若しくは急発進防止アシスト補正電力Vcが算出される。さらに、これらの電力Vag,Vb,Vcに基づいてアシスト最終電力Vaが算出され、電動機26cへの供給電力がこのアシスト最終電力Vaに変更される。このように、車両が発進した後に、MAT26のアシスト量を補正することにより、スムーズな登り坂発進を実現することができる。
ところで、本実施の形態3においては、車両が発進した直後の加速度Aと車速Vに基づいて車両の後退及び急発進を予測しているが、車速Vのみに基づいて車両の後退及び急発進を予測するようにしてもよい。この場合も、上記実施の形態3で得られた効果と同様の効果が得られる。
尚、本実施の形態3においては、ECU60が、ステップ124及び128の処理を実行することにより第5の発明における「傾斜度合検出手段」が、ステップ128,138及び140の処理を実行することにより第5の発明における「供給電力変更手段」が、それぞれ実現されている。
また、ECU60が、ステップ132若しくはステップ136、及びステップ138,140の処理を実行することにより第6の発明における「供給電力変更手段」が実現されている。
実施の形態4.
次に、図6を参照して、本発明の実施の形態4について説明する。本実施の形態4のシステムは、図1に示すハードウェア構成を用いて、ECU60に、後述する図6に示すルーチンを実行させることにより実現することができる。
[実施の形態4の特徴]
上述した電動機26cの駆動制御とは別に、ECU60は、EGRバルブ46の制御を行っている。すなわち、EGRバルブ46を開弁操作することにより、排気ガスの一部を吸気通路18に環流させている。これにより、コンプレッサ26aにより過給された空気と共に、排気ガスの一部が気筒2a内に供給される。その結果、NOx生成量を低減することができる。
更に、ECU60は、EGRバルブ46の開閉制御とは別に、VN機構41の制御を行っている。すなわち、コンプレッサ26aの回転数を大きくする場合には、VN機構41のノズルを閉じる(絞る)。これにより、排気ガス流路の断面積が小さくなるため、排気抵抗が上昇すると共に、MAT26のタービン26bに吹き付けられる排気ガスの流速が高くなる。その結果、タービンbの回転数が大きくなり、コンプレッサ26aの回転数も大きくなる。
上述したように、本発明では、登り坂発進時に十分な発進トルクを確保するため、車両発進前にコンプレッサ26aを強制駆動させることにより過給圧を上昇させ、燃料噴射量を増量可能にしている。
ここで、上記VN機構41の制御が並行して実行された場合には、過給圧を上昇させるため、つまり、コンプレッサ26aの回転数を大きくするため、排気ガス流路の断面積が小さくされる。このように、VN機構41により排気ガス流路の断面積が小さくされると、EGR通路44に流れる排気ガス量が増大する。その結果、気筒2a内に供給される空気量に対する排気ガス量の割合が高くなる。このような状態で、燃料噴射量を増量すると、スモークが発生してしまう。
そこで、本実施の形態4では、登り坂発進直後にVN機構41により排気ガス流路の断面積を定常運転時の断面積と同等あるいはそれ以上とする。これにより、EGR通路44に流れる排気ガス量が増大しないため、スモークの発生を防止することができる。
[実施の形態4における具体的処理]
図6は、本実施の形態4において、ECU60が実行するルーチンを示すフローチャートである。
図6に示すルーチンは、上記実施の形態3の図5に示すルーチンにおけるステップ122とステップ124の間に、ステップ146の処理が加えられている。
つまり、本ルーチンによれば、ステップ122で車両が発進したと判別された場合には、VN機構41の開度(以下「VN開度」という。)を制御することにより、排気ガス流路の断面積を、定常運転時の断面積と同等或いはそれ以上とする(ステップ146)。その後、ステップ124の処理に移行する。ステップ146以外の処理については、上記実施の形態3と同様であるため、説明を省略する。
図6に示すルーチンによれば、VN開度を制御することにより、EGR通路44に流れる排気ガス量の増大を防ぐことができる。このため、燃料噴射量の増量に伴うスモークの発生を防ぐことができる。
ところで、本実施の形態4では、車両発進直後にVN開度を制御しているが、車両発進前にVN開度を制御してもよい。この場合も、スモークの発生を防止することができる。
尚、本実施の形態4においては、ECU60が、ステップ146の処理を実行することにより第7の発明における「排気流路断面積可変手段」が実現されている。
本発明の実施の形態1によるシステム構成を示す図である。 傾斜度合の算出方法を説明するための図である。 本発明の実施の形態1において、ECU60が実行するルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2において、ECU60が実行するルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3において、ECU60が実行するルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態4において、ECU60が実行するルーチンを示すフローチャートである。
符号の説明
2 エンジン本体
2a 気筒
4 冷却水温センサ
6 インジェクタ
8 コモンレール
10 サプライポンプ
12 燃料タンク
14 吸気マニホールド
16 過給圧センサ
18 吸気通路
20 吸気温度センサ
22 吸気絞り弁
24 インタークーラ
26 ターボチャージャ
26a コンプレッサ
26b タービン
26c 電動機
28 モータコントローラ
30 エアフロメータ
32 エアクリーナ
34 吸気バイパス通路
36 吸気バイパス弁
38 排気マニホールド
40 排気通路
41 可変ノズル機構
42 触媒
44 EGR通路
46 EGRバルブ
48 EGRクーラ
52 クランク角センサ
54 Gセンサ
55 車両重量センサ
56 車速センサ
58 アクセル開度センサ
60 ECU

Claims (7)

  1. 内燃機関の吸気通路に設けられたコンプレッサと、該コンプレッサを駆動可能な電動機とを有する過給機と、
    車両の登り坂に停止している状態を検出する登り坂発進状態検出手段と、
    前記車両が位置する登り坂の傾斜度合を検出する傾斜度合検出手段と、
    前記傾斜度合検出手段により検出された傾斜度合に応じて前記電動機に供給する電力を算出する電力算出手段と、
    前記車両が登り坂を発進する前に、前記電力算出手段により算出された電力を前記電動機に供給する電動機制御手段とを備えたことを特徴とする電動機付き過給機を有する内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載の電動機付き過給機を有する内燃機関の制御装置において、
    前記電力算出手段は、前記車両の重量に応じて前記電力を算出するものであることを特徴とする電動機付き過給機を有する内燃機関の制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の電動機付き過給機を有する内燃機関の制御装置において、
    前記過給機により過給された空気の一部を前記過給機に導入する吸気バイパス通路と、
    前記吸気バイパス通路を開閉する吸気バイパス弁と、
    前記電力算出手段により算出された電力が大きいほど前記吸気バイパス弁の開度を大きく算出する開度算出手段と、
    前記電動機に電力を供給する前に、前記開度算出手段により算出された開度に前記吸気バイパス弁を開弁する開弁手段とを更に備えたことを特徴とする電動機付き過給機を有する内燃機関の制御装置。
  4. 請求項3に記載の電動機付き過給機を有する内燃機関の制御装置において、
    前記開度算出手段により算出された前記吸気バイパス弁の開度に応じて、前記電力算出手段により算出された電力を補正する電力補正手段を更に備え、
    前記電動機制御手段は、前記電力補正手段により補正された電力を前記電動機に供給するものであることを特徴とする電動機付き過給機を有する内燃機関の制御装置。
  5. 請求項1から4の何れかに記載の電動機付き過給機を有する内燃機関の制御装置において、
    前記傾斜度合検出手段は、前記車両の発進直後の傾斜度合を再検出するものであり、
    前記車両の発進直後に再検出された傾斜度合に応じて、前記電動機に供給されている電力を変更する供給電力変更手段を更に備えたことを特徴とする電動機付き過給機を有する内燃機関の制御装置。
  6. 請求項5に記載の電動機付き過給機を有する内燃機関の制御装置において、
    前記車両の速度を検出する車速検出手段を更に備え、
    前記供給電力変更手段は、前記車両の発進直後に検出された車速に応じて、前記電動機に供給されている電力を変更するものであることを特徴とする電動機付き過給機を有する内燃機関の制御装置。
  7. 請求項1から6の何れかに記載の電動機付き過給機を有する内燃機関の制御装置において、
    前記内燃機関から排出された排気ガスの一部を該内燃機関に再循環させるEGR通路と、
    前記内燃機関の排気通路に設けられ、前記コンプレッサと連結されたタービンと、
    前記タービンに設けられ、排気ガスが流れる流路の断面積を変更可能な排気流路断面積可変手段とを更に備え、
    前記排気流路断面積可変手段は、前記車両の発進直後における排気ガス流路の断面積を定常運転時の断面積と同等以上に変更するものであることを特徴とする電動機付き過給機を有する内燃機関の制御装置。
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