JPH11254838A - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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JPH11254838A
JPH11254838A JP10057768A JP5776898A JPH11254838A JP H11254838 A JPH11254838 A JP H11254838A JP 10057768 A JP10057768 A JP 10057768A JP 5776898 A JP5776898 A JP 5776898A JP H11254838 A JPH11254838 A JP H11254838A
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heat
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JP10057768A
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Masakazu Takada
昌和 高田
Jun Yamada
旬 山田
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】近紫外光あるいは可視光で判別できる、退色の
ない、しかも濃度の高い画像を与えることのできる感熱
記録材料を提供する。 【解決手段】支持体上に、バルビツール酸誘導体あるい
はチオバルビツール酸誘導体と、アルデヒド化合物を含
有する記録層を有し、感熱ヘッドあるいは近赤外線照射
による加熱によって発色することをを特徴とする感熱記
録材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は感熱記録材料、なか
でもバルビツール酸あるいはチオバルビツール酸誘導体
と特定の構造を有するアルデヒド類との加熱発色反応を
利用し、レーザー光を熱エネルギーに変換する材料と組
み合わせた新規な記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】感熱記録材料は一般に、支持体上に電子
供与性の通常無色ないし淡色の染料前駆体と電子受容性
の顕色剤とを主成分とする感熱記録層を設けたものであ
る。熱ヘッド、熱ペン、レーザー光等で加熱することに
より、染料前駆体と顕色剤とが瞬時に反応して記録画像
が得られる。これらは例えば、特公昭43−4160号
公報、特公昭45−14039号公報等に開示されてい
る。
【0003】このような感熱記録材料は比較的簡単な装
置で記録が得られ、保守が容易なこと、騒音の発生がな
いこと等の利点があり、計測記録計、ファクシミリ、プ
リンター、コンピューターの端末機、ラベル、乗車券の
自動販売機等広範囲の分野に利用されている。
【0004】従来、このような感熱記録材料には顕色剤
としては4,4′−イソプロピリデンジフェノール(い
わゆるビスフェノールA)、パラヒドロキシ安息香酸ベ
ンジルエステル、ノボラック型フェノール樹脂、サリチ
ル酸誘導体の亜鉛塩等で代表されるフェノール性有機材
料、もしくは活性白土、シリカ、マグネシア固体酸等で
代表される無機固体酸などが知られているが、一般には
他の記録材料に比較して発色濃度が得難い欠点があっ
た。また、これらのロイコ染料/顕色剤系を用いた感熱
記録材料は、油、可塑剤、有機溶剤等が付着することに
より、発色画像が消失するという欠点を有している。
【0005】さらに、発色体の色(吸収波長)の面から
みると、黄色に発色するロイコ染料(吸収波長;380
〜450nm)については、高い発色濃度を持つ化合物
がきわめて少ないのが実状である。
【0006】一方、レーザー光の光エネルギーを熱エネ
ルギーに変換し、発生する熱によりロイコ染料/顕色剤
系感熱記録材料を発色させる場合には、レーザー光の短
時間パルス照射に対して感熱記録材料の熱感度を向上さ
せるために、熱記録感度の良い顕色剤の使用や熱記録感
度の増感剤等の使用が必要である。その場合にも感熱記
録材料の耐熱性が低下するという問題が発生する。
【0007】また、バルビツール酸、チオバルビツール
酸から誘導される染料を、光重合あるいは光架橋に対す
る光増感剤として用いる技術は、特開平7−28143
6号公報、同8−67866号公報等に記載があるが、
感熱記録層中でバルビツール酸誘導体、あるいはチオバ
ルビツール酸誘導体とアルデヒド類を加熱発色させて画
像を作製する技術についてはいまだ知られていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は黄色ないしは
赤色発色性で高い発色濃度を有し、且つ、高い耐熱性と
経時安定性を有する感熱記録材料を得ることを目的と
し、さらにはこれを利用して高い発色濃度と高い記録感
度を有するレーザー記録型感熱記録材料を得ることを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、バルビツ
ール酸あるいはチオバルビツール酸誘導体とアルデヒド
化合物との含有する感熱記録層を支持体上に有する感熱
記録材料によって達成された。さらに、レーザー光を熱
エネルギーに変換する材料を感熱記録層に添加すること
によりレーザー記録型感熱記録材料とすることができ
る。
【0010】バルビツール酸あるいはチオバルビツール
酸誘導体としては、下記一般式[I]の化合物が好まし
い。
【0011】
【化3】
【0012】一般式[I]において、R1、R2はアルキ
ル基あるいはアラルキル基であり、X1は酸素原子ある
いは硫黄原子である。
【0013】R1、R2の具体例としては、メチル基、エ
チル基、ブチル基、トリフルオロメチル基、2−クロロ
エチル基、2−ヒドロキシエチル基等のアルキル基、ベ
ンジル基、2−フェニルエチル基等のアラルキル基を挙
げることができる。
【0014】アルデヒド化合物としては、下記一般式
[II]の化合物が好ましい。
【0015】
【化4】
【0016】一般式[II]において、R3、R4、R5
6は水素原子、アルキル基、、アルコキシ基、ハロゲ
ン原子であって、R3とR4あるいはR5とR6は、連結し
て縮合芳香族環を形成する炭化水素残基であっても良
い。X2はアルコキシ基あるいはジアルキルアミノ基で
ある。尚、ジアルキルアミノ基の置換基のアルキル基
は、同じ構造の物でも異なった構造の物でも構わない。
【0017】R3、R4、R5、R6の具体例としては、水
素原子、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ
基、n−ブトキシ基、塩素原子、臭素原子等を挙げると
ができる。
【0018】R3とR4あるいはR5とR6とが連結して縮
合芳香族環を形成する例としては、アルデヒド類とし
て、1−ナフタルアルデヒド類が挙げられる。
【0019】X2の具体例としては、メトキシ基、エト
キシ基、n−ブトキシ基、n−オクチル基、ステアリル
オキシ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジブ
チルアミノ基等が挙げられる。
【0020】nは、0以上2以下の整数であるが、一般
式[I]との加熱発色反応を起こして生じる染料の色を
nを0から1、2と変える事によって黄色から赤色、青
色と変化させる事ができる。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、本発明の感熱記録材料に用
いられる、一般式[I]で示される化合物の具体例を以
下に示すが、これらに限定されるものではない。
【0022】
【化5】
【0023】
【化6】
【0024】次に、本発明の記録材料に用いられる、一
般式[II]で示される化合物の具体例を以下に示すが、
これらに限定されるものではない。
【0025】
【化7】
【0026】
【化8】
【0027】
【化9】
【0028】本発明の感熱記録材料は、支持体上に、一
般式[I]で示される化合物と一般式[II]で示される
化合物とを含有する記録層を塗布して感熱記録層を設け
ることにより得られる。記録は、熱ペン、熱ヘッド、熱
スタンプ、赤外レーザー光等からの加熱によってなさ
れ、加熱により、一般式[I]で示される化合物と一般
式[II]で示される化合物が混融、反応する事のより発
色する、ポジ型記録である。中でも、支持体上の記録層
のいずれかの層中に赤外線吸収性物質を含有させ、赤外
レーザー光のエネルギーを熱に変換して記録を行う方式
を用いると、極めて高い解像力が得られるので好まし
い。とりわけ赤外線吸収性物質として、750〜900
nmに吸収極大のあるものを利用して、この範囲内に発
信波長を有する赤外レーザにより記録することは、装置
の小型化、低消費電力化の点で望ましい。
【0029】このような目的に沿った赤外線吸収性物質
の具体例としては、例えば、「90年代機能性色素の開
発と市場動向」((株)シーエムシー、1990年)33〜
45ページ記載の、ポリメチン系色素、フタロシアニン
系色素、ジチオール金属錯塩系色素、ナフトキノン系色
素、トリフェニルメタン系色素、アルミニウムジインモ
ニウム系色素等を挙げることができる。これらの赤外線
吸収性物質は、本発明の目的から明らかなように、33
0〜700nm付近に強い吸収を持たないこと、または
持っていたとしてもレーザー照射に基づいて生じる熱の
作用によってその吸収が消失することが望まれる。この
ような目的に対してはポリメチン系色素が好ましいこと
が分かった。
【0030】好ましいポリメチン系色素の具体例を以下
に示すが、これらに限定されるものではない。
【0031】
【化10】
【0032】
【化11】
【0033】一般式[I]で示される化合物と一般式
[II]で示される化合物は、記録層中で加熱溶融される
事によって発色するが、記録層中で両者があらかじめ接
触している場合は室温下でも徐々に化学反応を起こして
発色する問題が生じる。それを防止するため、両者を記
録層内で隔離しておく必要がある。隔離の方法として
は、一般式[I]で示される化合物と一般式[II]で示
される化合物のそれぞれを隣接する別々の記録層に含有
させ、加熱時に二つの記録層を溶融混合する事によって
発色させる方法、一般式[I]で示される化合物と一般
式[II]で示される化合物のいずれか一方をマイクロカ
プセル内に含有させ、[I]、[II]の両者を同一記録
層中に共存させておいた上で加熱時にマイクロカプセル
の内外の物質を混合発色させる方法のいずれかを採用す
る事ができる。
【0034】一般式[I]で示される化合物と一般式
[II]で示される化合物のそれぞれを隣接する別々の記
録層に含有させる場合には、[I]、[II]をそれぞれ
適当なバインダーと共に溶解した塗液を調製し、それら
を支持体上に重層塗布する事によって記録層を形成でき
る。[I]、[II]の塗液は、水溶性バインダーを用い
た水性塗液、溶剤可溶性バインダーを用いた溶剤塗液の
どちらを用いても良いが、重層塗布時における二つの記
録層の混合を防止するため、一方の塗液を水性塗液、も
う一方の塗液を溶剤塗液とする事が好ましい。同系統の
塗液(両方とも水性塗液、あるいは両方とも溶剤塗液の
場合)で重層塗布する場合には、両者の記録層の間に混
合を防止するための中間層を設けても良い。
【0035】本発明の感熱記録材料の生保存性、画像保
存性を改良するため、また、記録層の塗布製造性を容易
にするために、本発明の一般式[I]で示される化合物
あるいは一般式[II]で示される化合物のどちらかを、
熱応答性を有するマイクロカプセルに内包させることも
できる。
【0036】マイクロカプセルの壁を形成する材料とし
ては、ゼラチン、ポリアミド、ポリスチレン、スチレン
/アクリレート共重合体、メラミン樹脂、尿素/ホルマ
リン樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリウレ
ア、ポリウレタン等を挙げることができ、特にポリウレ
ア、ポリウレタンが好ましい。これらの材料は二種類以
上の銘柄を組み合わせて用いることもできる。
【0037】マイクロカプセル形成法には特に制限はな
く、公知の方法を利用できるが、界面重合法および内部
重合法が好ましい。好ましいマイクロカプセルの製造方
法等についての詳細は、例えば特開昭59−22271
6号公報に記載されている。
【0038】マイクロカプセルの芯物質には、有機溶媒
を添加することができる。有機溶媒の具体例としては例
えば、メシチレン、キシレン、トルエン、フェニルキシ
リルエタン、イソプロピルナフタレン等の芳香族炭化水
素類、酢酸ブチル、エチレンカーボネート、フタル酸ジ
オクチル、リン酸トリクレジル等のエステル類等を挙げ
ることができる。もちろん、これらの有機溶媒を同時に
二種類以上併用してもよい。
【0039】本発明に係わる感熱記録層には他の成分も
必要に応じて含有され、さらに、感熱記録層以外にも必
要に応じて各種の層を設けることができる。以下、使用
される素材や層構成等について詳細に述べる。
【0040】感熱記録層の塗布量は、本発明に係わる一
般式[I]で示される化合物あるいは一般式[II]で示
される化合物の量で決められ、一般式[I]で示される
化合物の塗布量は0.02〜5.0g/m2、一般式[I
I]で示される化合物の塗布量は、0.1〜10.0g
/m2が適当な画像濃度を得るために好ましい。
【0041】本発明による感熱記録層に用いられるバイ
ンダーとしては、デンプン類、ヒドロキシエチルセルロ
ース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコール、変性
ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸アルカリ塩又は
アンモニウム塩、アクリル酸アミド/アクリル酸エステ
ル共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル/
メタクリル酸三元共重合体、スチレン/無水マレイン酸
共重合体のアルカリ塩又はアンモニウム塩、エチレン/
無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩又はアンモニウム
塩等の水溶性高分子類、尿素/ホルマリン樹脂、ポリス
チレン、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル
酸エステル、スチレン/ブタジエン共重合体、アクリロ
ニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブ
タジエン共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体等の
ラテックス類等が挙げられる。
【0042】本発明による感熱記録層には、熱感度を向
上させるために増感剤を添加することができる。増感剤
としては、N−ヒドロキシメチルステアリン酸アミド、
N−ヒドロキシメチルベヘン酸アミド、パルミチン酸ア
ミド、ステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、1,2−
ビスオクタデカノイルアミノエタンなどのアミド類、オ
クタデシル尿素等の尿素誘導体、2−ベンジルオキシナ
フタレン、1−ベンジルオキシ−4−メトキシナフタレ
ン等のナフトール誘導体、p−ベンジルビフェニル、4
−アリルオキシビフェニル、m−ターフェニル、4−
(4−メチルフェノキシ)ビフェニル等のビフェニル誘
導体、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、
1,2−ジフェノキシエタン、2,2′−ビス(4−メ
トキシフェノキシ)ジエチルエーテル、ビス(4−メト
キシフェニル)エーテル等のポリエーテル化合物、炭酸
ジフェニル、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ビス(p−
メチルベンジル)エステル等の炭酸またはシュウ酸ジエ
ステル誘導体等を併用して添加することができる。増感
剤を用いる場合は、本発明に係わる一般式[I]で示さ
れる化合物あるいは一般式[II]で示される化合物の重
量に対して、10〜400重量%が好ましい添加量であ
る。
【0043】本発明による感熱記録層には、顔料やその
他の添加剤を加えることができる。顔料としては、ケイ
ソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、炭酸カルシ
ウム、珪酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウ
ム、酸化チタン、酸化亜鉛、ケイ酸、水酸化アルミニウ
ム、アルミナ等が挙げられる。
【0044】その他に、ステアリン酸亜鉛、ステアリン
酸カルシウム、ステアリン酸バリウム等の高級脂肪酸金
属塩、パラフィン、酸化パラフィン、ポリエチレン、酸
化ポリエチレン、ステアリン酸アミド、エチレンビスス
テアリン酸アミド、カスターワックス等のワックス類、
ジオクチルスルホこはく酸ナトリウム、スルホン酸変性
ポリビニルアルコール等の分散剤、界面活性剤、蛍光増
白剤等を必要に応じて含有させてもよい。また、画像保
存性向上等の目的で、ヒンダードフェノール類やヒンダ
ードアミン類等の酸化防止剤、光安定化剤を含有させて
もよい。
【0045】本発明に用いられる支持体は種々のものが
可能である。例えば、PS版への密着露光に用いられる
ネガティブや、フォトマスクへの用途に対しては透明な
支持体が必要となるが、その他の使用形態に対しては、
目的に応じた適当な支持体を選べばよい。具体的には、
紙、各種不織布、織布、ポリエチレンテレフタレート
(PET)やポリプロピレン等のプラスチックフィル
ム、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレ
フタレート等の合成樹脂をラミネートしたフィルムラミ
ネート紙、合成紙、アルミニウム等の金属箔、ガラス
等、あるいはこれらを組み合わせた複合シート等を挙げ
ることができるが、これらに限定されるものではない。
なお、本発明においては、プラスチックフィルムと同様
の素材で作製した合成紙もプラスチックフィルムの範囲
に含まれる。これらの支持体は不透明、透明、半透明の
いずれでもよい。地肌を白色、その他の特定の色に見せ
るために白色顔料や有色染顔料や気泡を支持体中又は支
持体表面に含有させてもよい。支持体表面の親水性が小
さく水性塗液の塗布が困難な場合は、コロナ放電等によ
る支持体表面の親水化処理、粗面処理又は各種高分子類
を支持体表面に塗布するなどの易接着処理をしてもよ
い。この他にカール矯正や帯電防止ないしは走行性改良
のために必要な処理をしてもよい。
【0046】本発明の感熱記録材料には、支持体と感熱
記録層の接着性を向上させるために、中間層を設けるこ
ともできる。
【0047】本発明の感熱記録材料には保護層を設ける
こともできる。保護層素材としては、ポリビニルアルコ
ールや、アルギン酸アンモニウム等が挙げられる。これ
以外にも、保護層素材としては、感熱記録層のバインダ
ーの説明で挙げた水溶性高分子またはラテックス類等の
皮膜形成可能な素材が挙げられる。その場合、エポキシ
基を持つ化合物やジルコニウム塩類等の硬膜剤、架橋剤
を含有させることもできる。また、これら以外に、光及
び電子線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂を塗布し硬化させて
保護層としてもよい。
【0048】保護層には、筆記性や走行性をより一層向
上させるため、顔料等を添加してもよい。顔料の平均粒
径は、画像濃度の点で2μm以下が好ましく、0.4μ
m以下がより好ましい。顔料の組成は、感熱記録層に用
いるものと同様のものが用いられる。
【0049】保護層にはまた、必要に応じて、感熱記録
層の説明で挙げた各種の添加剤を用いてもよい。なお、
保護層は2層ないしは3層以上の複数の層から構成され
ていてもよい。
【0050】さらに、感熱記録層、他の層、支持体中又
は感熱記録層が設けられている面と反対面の層中に、電
気的、光学的、磁気的に情報が記録可能な材料を含んで
もよい。また、感熱記録層が設けられている面と反対側
の面にブロッキング防止、カール防止、帯電防止、走行
性向上等を目的としてバックコート層を設けることもで
きる。感熱記録層が設けられている面あるいは反対側の
面に必要な情報を印刷してもよい。
【0051】以上に述べた各層は、多くの場合、含有成
分を水分散液、水性エマルジョン、または水溶液とし
て、配合、塗布するのが便利である。樹脂等を含む層の
塗布には、水に替えて有機溶媒を媒体としてもよい。そ
の場合、塗液中の樹脂は、分散状態でも溶液の状態でも
よい。
【0052】塗布方法としては、例えばディップコート
法、エアナイフ法、カーテンコート法、ローラーコート
法、ドクターコート法、ワイヤーバーコート法、スライ
ドコート法、グラビアコート法、ホッパー使用エクスト
ルージョンコート法等を使用することができる。
【0053】
【実施例】以下で、実施例により、さらに詳細に本発明
の効果を説明するが、本発明はこれにより限定されるも
のではない。なお、実施例中の「部」および「%」はそ
れぞれ「重量部」および「重量%」を示す。
【0054】実施例1 感熱記録層として下記、下層塗液および上層塗液を、ワ
イヤーバーにて100μm厚の透明PETフィルムに積
層し、感熱フィルムを得た。感熱記録層の塗布量は、下
層が約3.1g/m2、上層が約5.3g/m2であっ
た。
【0055】
【表1】
【0056】このフィルムの塗層表面に、140℃で5
秒間、熱スタンプを接触させた。熱スタンプの前後につ
いて、403nmにおける透過濃度をそれぞれ測定した
ところ、0.22と2.0であった。このフィルムを室
温暗所にて1週間保存後に再度測定を行ったところ、未
加熱部分、加熱部分の透過濃度はそれぞれ0.22、
2.0とまったく変化が認められなかった。
【0057】実施例2 実施例1において用いた例示化合物C−2の代わりに、
C−4を用いた以外は全く同じ上層塗液と下層塗液を調
製し、ワイヤーバーにて100μm厚の透明PETフィ
ルムに積層し、感熱フィルムを得た。感熱記録層の塗布
量は、下層が約3.1g/m2、上層が約5.3g/m2
であった。このフィルムを支持体側から、830nmの
レーザーを照射した。露光パルス幅は100マイクロ
秒、出力は25mWとした。400nmに極大吸収波長
を有する鮮明な黄色のポジ画像が得られた。
【0058】実施例3 実施例1において用いた例示化合物C−2の代わりにC
−6を用いた以外は全く同じ上層塗液と下層塗液を調製
し、ワイヤーバーにて100μm厚の透明PETフィル
ムに積層し、感熱フィルムを得た。感熱記録層の塗布量
は、下層が約3.1g/m2、上層が約5.3g/m2
あった。このフィルムを支持体側から、830nmのレ
ーザーを照射した。露光パルス幅は100マイクロ秒、
出力は25mWとした。500nmに極大吸収波長を有
する鮮明な赤色のポジ画像が得られた。
【0059】実施例4 実施例1において用いた例示化合物C−2の代わりにD
−5を用いた以外は全く同じ上層塗液と下層塗液を調製
し、ワイヤーバーにて100μm厚の透明PETフィル
ムに積層し、感熱フィルムを得た。感熱記録層の塗布量
は、下層が約3.1g/m2、上層が約5.3g/m2
あった。502nmにおける透過濃度をそれぞれ測定し
たところ、0.2と2.1であった。このフィルムを室
温暗所にて1週間保存後に再度測定を行ったところ、未
加熱部分、加熱部分の透過濃度はそれぞれ0.2、2.
1とまったく変化が認められなかった。
【0060】実施例5 実施例1において用いた例示化合物C−2の代わりにD
−6を用いた以外は全く同じ上層塗液と下層塗液を調製
し、ワイヤーバーにて100μm厚の透明PETフィル
ムに積層し、感熱フィルムを得た。感熱記録層の塗布量
は、下層が約3.1g/m2、上層が約5.3g/m2
あった。このフィルムを支持体側から、830nmのレ
ーザーを照射した。露光パルス幅は100マイクロ秒、
出力は25mWとした。522nmに極大吸収波長を有
する鮮明な赤色のポジ画像が得られた。
【0061】実施例6 実施例1において用いた例示化合物C−2の代わりにE
−6を用いた以外は全く同じ上層塗液と下層塗液を調製
し、ワイヤーバーにて100μm厚の透明PETフィル
ムに積層し、感熱フィルムを得た。感熱記録層の塗布量
は、下層が約3.1g/m2、上層が約5.3g/m2
あった。680nmにおける透過濃度をそれぞれ測定し
たところ、0.15と2.3であった。このフィルムを
室温暗所にて1週間保存後に再度測定を行ったところ、
未加熱部分、加熱部分の透過濃度はそれぞれ0.15、
2.3とまったく変化が認められなかった。
【0062】実施例7 実施例1において用いた例示化合物C−2の代わりにE
−6を用い,B−2の代わりにA−1を用いた以外は全
く同じ上層塗液と下層塗液を調製し、ワイヤーバーにて
100μm厚の透明PETフィルムに積層し、感熱フィ
ルムを得た。感熱記録層の塗布量は、下層が約3.1g
/m2、上層が約5.3g/m2であった。このフィルム
を支持体側から、830nmのレーザーを照射した。露
光パルス幅は100マイクロ秒、出力は25mWとし
た。670nmに極大吸収波長を有する鮮明な紫色のポ
ジ画像が得られた。
【0063】実施例8 感熱記録層として下記、下層塗液および上層塗液を、ワ
イヤーバーにて100μm厚の透明PETフィルムに積
層し、感熱フィルムを得た。感熱記録層の塗布量は、下
層が約3.1g/m2、上層が約2.5g/m2であっ
た。
【0064】
【表2】
【0065】このフィルムの塗層表面に、140℃で5
秒間、熱スタンプを接触させた。熱スタンプの前後につ
いて、403nmにおける透過濃度をそれぞれ測定した
ところ、0.2と2.1であった。このフィルムを室温
暗所にて1週間保存後に再度測定を行ったところ、未加
熱部分、加熱部分の透過濃度はそれぞれ0.2、2.1
とまったく変化が認められなかった。
【0066】実施例9 下記に記載の(オイル液A)と(水溶液B)をホモジェ
ナイザーを用いて15000rpsで1分間乳化を行っ
た。さらに水200部を加え、メカニカルスターラーで
撹拌しながら80℃で2時間加熱を行う事によって多官
能性イソシアネートの界面重合を行い、例示化合物C−
3を内包するマイクロカプセル液を調製した。カプセル
粒径は約2μmであった。(カプセル液)、(分散液
2)からなる感熱塗液Cをワイヤーバーにて100μm
厚の透明PETフィルムに積層し、感熱フィルムを得
た。感熱記録層の塗布量は、約10g/m2であった。
【0067】
【表3】
【0068】このフィルムの塗層表面に、140℃で5
秒間、熱スタンプを接触させた。熱スタンプの前後につ
いて、403nmにおける透過濃度をそれぞれ測定した
ところ、0.2と1.9であった。このフィルムを室温
暗所にて1週間保存後に再度測定を行ったところ、未加
熱部分、加熱部分の透過濃度はそれぞれ0.2、1.9
とまったく変化が認められなかった。
【0069】
【発明の効果】本発明のバルビツール酸誘導体あるいは
チオバルビツール酸誘導体と、アルデヒド化合物を含有
する記録層を有する感熱記録材料を用いることにより、
近紫外光あるいは可視光で判別できる、退色のない、し
かも濃度の高い画像を得ることができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱時に発色する記録層中に、少なくと
    も、バルビツール酸あるいはチオバルビツール酸誘導体
    と、アルデヒド化合物とを含有する事を特徴とする感熱
    記録材料。
  2. 【請求項2】 下記一般式[I]で示されるバルビツー
    ル酸あるいはチオバルビツール酸誘導体と、下記一般式
    [II]で示されるアルデヒド化合物とを記録層中に含有
    する事を特徴とする請求項1記載の感熱記録材料。 【化1】 (一般式[I]において、R1、R2はアルキル基あるい
    はアラルキル基であり、X1は酸素原子あるいは硫黄原
    子である。) 【化2】 (一般式[II]において、R3、R4、R5、R6は水素原
    子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子であっ
    て、R3とR4あるいはR5とR6は、連結して縮合芳香族
    環を形成する炭化水素残基であっても良い。X2はアル
    コキシ基あるいはジアルキルアミノ基である。nは、0
    以上2以下の整数である。)
  3. 【請求項3】 一般式[I]で示される化合物を含有す
    る第一記録層と一般式[II]で示される化合物を含有す
    る第二記録層を支持体上に積層したことを特徴とする請
    求項1〜2いずれかに記載の感熱記録材料。
  4. 【請求項4】 有機溶剤に可溶な熱可塑性高分子を含有
    する層と水溶性高分子を含有する層を支持体上に積層し
    た感熱記録材料において、一般式[I]で示される化合
    物を水溶性高分子層に含有し、一般式[II]で示される
    化合物を有機溶剤に可溶な熱可塑性高分子層に含有する
    ことを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の感熱記
    録材料。
  5. 【請求項5】 バルビツール酸あるいはチオバルビツー
    ル酸誘導体とアルデヒド化合物のいずれか一方がマイク
    ロカプセル中に内包されることを特徴とする請求項1〜
    2いずれかに記載の感熱記録材料。
  6. 【請求項6】 吸収極大が750〜900nmにある赤
    外線吸収性物質を感熱記録層に含有することを特徴とす
    る請求項1〜5いずれかに記載の感熱記録材料。
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