JPH1044620A - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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JPH1044620A
JPH1044620A JP8349751A JP34975196A JPH1044620A JP H1044620 A JPH1044620 A JP H1044620A JP 8349751 A JP8349751 A JP 8349751A JP 34975196 A JP34975196 A JP 34975196A JP H1044620 A JPH1044620 A JP H1044620A
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heat
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JP8349751A
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English (en)
Inventor
Jun Yamada
旬 山田
Akira Ito
章 伊藤
Taketoshi Miura
偉俊 三浦
Hirokazu Tsukahara
宏和 束原
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】近紫外光で判別できる、退色のない、しかも濃
度の高い画像を与えることのできる感熱記録材料を提供
する。 【解決手段】支持体上に、塩基または加熱によって塩基
を発生する物質と、330〜430nmに吸収極大を有
し、かつ、塩基の作用によってこの範囲内の吸収が消失
する紫外線吸収性物質を含有することを特徴とする感熱
記録材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は近紫外光で判別でき
る画像を与えることのできる感熱記録材料に関するもの
である。本材料は例えば、PS版への密着露光に用いら
れるネガティブや、フォトマスクを、感熱方式によって
形成する目的に有用である。
【0002】
【従来の技術】感熱記録材料は一般に、支持体上に電子
供与性の通常無色ないし淡色の染料前駆体と電子受容性
の顕色剤とを主成分とする感熱記録層を設けたものであ
る。熱ヘッド、熱ペン、レーザー光等で加熱することに
より、染料前駆体と顕色剤とが瞬時に反応して記録画像
が得られる。これらは例えば、特公昭43−4160号
公報、特公昭45−14039号公報等に開示されてい
る。
【0003】このような感熱記録材料は比較的簡単な装
置で記録が得られ、保守が容易なこと、騒音の発生がな
いことなどの利点があり、計測記録計、ファクシミリ、
プリンター、コンピューターの端末機、ラベル、乗車券
の自動販売機など広範囲の分野に利用されている。
【0004】これらの染料前駆体としては種々の色相の
ものが知られているが、近紫外光で判別できる画像を与
えるものは、数が限られている。比較的近い吸収域であ
る黄色画像を与えるものに限っても、例えば、特公昭4
5−4698号公報、特開昭49−4480号公報、特
公昭50−24646号公報、同51−27169号公
報、同53−9127号公報、特開昭63−25127
8号公報、同64−42275号公報等に記載されてい
るもの等、あまり多くないのが現状であり、しかもこれ
らの材料の多くははもともと近紫外域に強い吸収を持っ
ているため、黄色でない状態(非発色状態)でも近紫外
部には大きな吸収が残る結果、近紫外光での吸収の有無
判別はかなり困難である。
【0005】特開昭59−104993号公報には、1
000nmより長い波長のIRレーザーで照射すると、
300〜420nmの範囲の吸収スペクトルが不可逆的
に変化する系が示されている。しかしながらこの系で
は、記録を実現するために極めて高い局所的温度上昇が
必要であるので、100ワットの炭酸ガスレーザーを用
いた実施例からも明らかなように、少なくとも数ワット
以上の大出力レーザーが必須である。従って、実用には
ほど遠いものである。
【0006】特開平8−80666号公報、同8−80
667号公報には、ベンゾトリアゾール誘導体を用い
て、近紫外光で判別できる画像を与える感熱記録材料が
示されている。しかしながらこれらの系では、ベンゾト
リアゾール骨格上の置換基が変わることに伴う吸収スペ
クトルの変化を利用しているため、記録の前後における
330〜430nmの吸収変化は小さい。従って実用に
は不十分なレベルに止まっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は近紫外光で判
別できる画像を与えることのできる感熱記録材料に関す
るものであり、特に退色のない、しかも近紫外域での吸
収濃度の高い画像を、熱ヘッド、熱ペン、あるいは小型
半導体レーザー等を用いて形成できる、感熱記録材料を
提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、塩基また
は加熱によって塩基を発生する物質と、330〜430
nmに吸収極大を有し、かつ、塩基の作用によってこの
範囲内の吸収が消失する紫外線吸収性物質を支持体上に
含有することを特徴とする感熱記録材料によって達成さ
れた。
【0009】紫外線吸収性物質としては、下記一般式
[I]、[II]、[III]あるいは[IV]で示される化
合物が好ましい。これらを二種以上組み合わせて用いる
ことも可能である。
【0010】
【化5】
【0011】一般式[I]において、R1は水素原子、
ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、
アラルキル基、アリール基、複素環基、アルコキシ基、
2、R3は置換基を有していてもよいアルキル基、アラ
ルキル基、アリール基、複素環基、X1、X2は置換基を
有していてもよい炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄
原子、Z1、Z2は置換基を有してもよい複素5員環また
はそのベンゾ縮合体を形成するのに必要な原子群、Y-
はアニオン残基を表す。
【0012】R1の具体例としては、水素原子、フッ素
原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、メチル
基、トリフルオロメチル基、エチル基、2−クロロエチ
ル基、2−ヒドロキシプロピル基等のアルキル基、ベン
ジル基、p−クロロベンジル基等のアラルキル基、フェ
ニル基、p−ジメチルアミノフェニル基、p−フェニル
フェニル基等のアリール基、ピリジル基、フリル基、チ
エニル基等の複素環基、メトキシ基、エトキシ基等のア
ルコキシ基を挙げることができる。
【0013】R2、R3の具体例としては、メチル基、ト
リフルオロメチル基、エチル基、2−ヒドロキシエチル
基等のアルキル基、ベンジル基、p−クロロベンジル基
等のアラルキル基、フェニル基、p−ジメチルアミノフ
ェニル基、p−フェニルフェニル基等のアリール基、ピ
リジル基、フリル基、チエニル基等の複素環基を挙げる
ことができる。
【0014】X1、X2が炭素原子、窒素原子である時の
置換基の例としては、水素原子、メチル基、トリフルオ
ロメチル基、エチル基、2−ヒドロキシエチル基、アリ
ル基等のアルキル基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレ
ン基等のアルキレン基、ベンジル基、p−クロロベンジ
ル基等のアラルキル基、フェニル基、p−ジメチルアミ
ノフェニル基、p−フェニルフェニル基等のアリール
基、ピリジル基、フリル基、チエニル基等の複素環基を
挙げることができる。また、Z1、Z2が構成要素の一部
となって形成される環構造の例としては、チアゾール
環、チアゾリン環、チアゾリジン環、オキサゾール環、
オキサゾリン環、オキサゾリジン環、イミダゾール環、
ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベンズイ
ミダゾール環、インドール環等を挙げることができる。
-の具体例としては、Cl-、Br-、I-等のハロゲン
化物イオン、TsO-(p−トルエンスルホン酸の共役
塩基)、ClO4 -(過塩素酸の共役塩基)、NO3 -(硝
酸の共役塩基)、CH3CO2 -(酢酸の共役塩基)等を
挙げることができる。
【0015】
【化6】
【0016】一般式[II]において、X3はハメットの
置換基定数が正の値を示す置換基、X4はカルボニル
基、シアノ基、ニトロ基、スルホニル基、イミノ基、ア
リール基、複素環基、イオウ原子、窒素原子、または酸
素原子を表し、R4はX4が二つ以上の結合手を有する場
合に、X4に結合する、水素原子、置換基を有していて
もよいアルキル基、アラルキル基、アリール基、複素環
基、アルコキシ基、アミノ基を表す。R5、R6、R7は水
素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、アラル
キル基、アリール基、複素環基を表し、R8は置換基を
有していてもよいアリール基、複素環基を表す。nは0
または1を表す。
【0017】X3の具体例としては、アセチル基、ベン
ゾイル基、ニコチノイル基、エトキシカルボニル基、
N,N−ジエチルカルバモイル基、チオアセチル基、シ
アノ基、ニトロ基、メタンスルホニル基、p−トルエン
スルホニル基、フェニル基、p−クロロフェニル基、フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子、トリフルオロメチル基
等を挙げることができる。
【0018】R4-X4で示される基の具体例としては、
ホルミル基、アセチル基、フェニルアセチル基、ベンゾ
イル基、p−メトキシベンゾイル基、ニコチノイル基、
エトキシカルボニル基、N,N−ジエチルカルバモイル
基、シアノ基、ニトロ基、メタンスルホニル基、p−ト
ルエンスルホニル基、フェニル基、p−クロロフェニル
基、ピリジル基、フリル基、チエニル基、ベンジルチオ
基、フェニルチオ基、ジエチルアミノ基、エトキシ基、
ベンジルオキシ基、フェノキシ基、m−ニトロフェノキ
シ基、2−ピリジルオキシ基等を挙げることができる。
これら、X3とR4-X4の組み合わせの中でも、X3がア
シル基またはシアノ基、R4-X4がシアノ基のもの、と
りわけX3、R4-X4がいずれもシアノ基のものが、近紫
外域での吸光度の大きさ、画像の安定さから好ましい。
【0019】R5、R6、R7の具体例としては水素原子、
メチル基、トリフルオロメチル基、エチル基、2−クロ
ロエチル基、2−ヒドロキシプロピル基等のアルキル
基、ベンジル基、p−クロロベンジル基等のアラルキル
基、フェニル基、p−ジメチルアミノフェニル基、p−
フェニルフェニル基等のアリール基、ピリジル基、フリ
ル基、チエニル基等の複素環基を、またR8の具体例と
してはフェニル基、p−トリル基、p−メトキシフェニ
ル基、p−ジメチルアミノフェニル基、ナフチル基、ア
ントリル基等のアリール基、ピリジル基、フリル基、チ
エニル基等の複素環基を挙げることができる。
【0020】
【化7】
【0021】一般式[III]において、R9、R10、R11
水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、アラ
ルキル基、アリール基、複素環基を表し、R12は置換基
を有していてもよいアリール基、複素環基を表す。nは
0または1を表す。Z3は環を形成するのに必要な原子
群を表す。
【0022】R9、R10、R11の具体例としては水素原
子、メチル基、トリフルオロメチル基、エチル基、2−
クロロエチル基、2−ヒドロキシプロピル基等のアルキ
ル基、ベンジル基、p−クロロベンジル基等のアラルキ
ル基、フェニル基、p−ジメチルアミノフェニル基、p
−フェニルフェニル基等のアリール基、ピリジル基、フ
リル基、チエニル基等の複素環基を挙げることができ
る。
【0023】また、Z3が構成要素の一部となる環構造
の例としては、ローダニン、ヒダントイン、ピラゾロ
ン、インダンジオン、オキシインドール、3−ヒドロキ
シベンゾフラン、3−ヒドロキシベンゾチオフェン、バ
ルビツール酸、チオバルビツール酸等の環構造を挙げる
ことができる。これらの環構造の中でも、ローダニン
環、ヒダントイン環、ピラゾロン環、バルビツール酸
環、またはチオバルビツール酸環、とりわけバルビツー
ル酸環、またはチオバルビツール酸環が、近紫外域での
吸光度の大きさ、画像の安定さから好ましい。
【0024】
【化8】
【0025】一般式[IV]において、R13は置換基を有
していてもよいアルキル基、アラルキル基、アリール
基、複素環基を表し、R14、R15は水素原子、ハロゲン
原子、置換基を有していてもよいアルキル基、アラルキ
ル基、アルコキシ基、アリール基、複素環基を表し、R
16、R17は水素原子、置換基を有していてもよいアルキ
ル基、アラルキル基、アリール基、複素環基を表す。Y
-はアニオン残基を表す。
【0026】R13の具体例としては、メチル基、トリフ
ルオロメチル基、エチル基、2−クロロエチル基、2−
ヒドロキシプロピル基等のアルキル基、ベンジル基、p
−クロロベンジル基等のアラルキル基、フェニル基、p
−ジメチルアミノフェニル基、p−フェニルフェニル基
等のアリール基、ピリジル基、フリル基、チエニル基等
の複素環基を挙げることができ、R14、R15の具体例と
しては、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等
のハロゲン原子、メチル基、トリフルオロメチル基、エ
チル基、2−クロロエチル基、2−ヒドロキシプロピル
基等のアルキル基、ベンジル基、p−クロロベンジル基
等のアラルキル基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコ
キシ基、フェニル基、p−ジメチルアミノフェニル基、
p−フェニルフェニル基等のアリール基、ピリジル基、
フリル基、チエニル基等の複素環基を挙げることがで
き、R16、R17の具体例としては、水素原子、メチル
基、トリフルオロメチル基、エチル基、2−クロロエチ
ル基、2−ヒドロキシプロピル基等のアルキル基、ベン
ジル基、p−クロロベンジル基等のアラルキル基、フェ
ニル基、p−ジメチルアミノフェニル基、p−フェニル
フェニル基等のアリール基、ピリジル基、フリル基、チ
エニル基等の複素環基を挙げることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】次に、本発明の記録材料に用いら
れる、一般式[I]で示される化合物の具体例を以下に
示すが、これらに限定されるものではない。
【0028】
【化9】
【0029】
【化10】
【0030】
【化11】
【0031】一般式[I]で示される化合物は、例え
ば、「Chemistry of Heterocyclic Compounds ; Cyani
ne dye and related Compounds」(F.M.Hamer著、John W
iley &Sons, Inc.、1964年)の記述を参考に、容易に合
成することができる。
【0032】次に、本発明の記録材料に用いられる、一
般式[II]で示される化合物の具体例を以下に示すが、
これらに限定されるものではない。
【0033】
【化12】
【0034】
【化13】
【0035】
【化14】
【0036】一般式[II]で示される化合物は、いわゆ
る活性メチレン化合物とカルボニル化合物またはその等
価体との縮合反応生成物であり、例えば、「Modern Syn
thetic Reactions 2nd ed. 」(H.O.House著、 W. A. Be
njamin, Inc.、1972年)第10章の記述を参考に、容易
に合成することができる。
【0037】次に、一般式[III]で示される化合物の
具体例を以下に示すが、これらに限定されるものではな
い。
【0038】
【化15】
【0039】
【化16】
【0040】
【化17】
【0041】一般式[III]で示される化合物は、一般
式[II]で示される化合物と同様に、例えば、「Modern
Synthetic Reactions 2nd ed.」(H.O.House著、 W. A.
Benjamin, Inc.、1972年)第10章の記述を参考に、容
易に合成することができる。
【0042】次に、一般式[IV]で示される化合物の具
体例を以下に示すが、これらに限定されるものではな
い。
【0043】
【化18】
【0044】
【化19】
【0045】一般式[IV]で示される化合物は例えば、
特公昭49−94155号公報の記述を参考に、容易に
合成することができる。
【0046】塩基または加熱によって塩基を発生する物
質としては、各種グアニジン誘導体及びその塩が挙げら
れる。具体的には例えば、グアニジン、フェニルグアニ
ジン、1,3−ジフェニルグアニジン、1,2,3−ト
リフェニルグアニジン、1,2,3−トリシクロヘキシ
ルグアニジン、1,3−ジシクロヘキシル−2−フェニ
ルグアニジン、1,3−ジシクロヘキシル−2−ナフチ
ルグアニジン、1,3−ジシクロヘキシル−2−ピリジ
ルグアニジン、1,3−ジシクロヘキシル−2−ドデシ
ルグアニジン、1,1,3,3−テトラメチルグアニジ
ン等のグアニジン類及び、それらの塩酸塩、硝酸塩、炭
酸塩、酢酸塩、トリクロロ酢酸塩、プロピオール酸塩、
スルホニル酢酸塩等を挙げることができる。
【0047】本発明の感熱記録材料は、支持体上に塩基
または加熱によって塩基を発生する物質と、330〜4
30nmに吸収極大を有し、かつ、塩基の作用によって
この範囲内の吸収が消失する紫外線吸収性物質を塗布し
て、感熱記録層を設けることにより得られる。記録は、
熱ペン、熱ヘッド、熱スタンプ、赤外レーザー光等から
の加熱によってなされ、加熱前に存在していた近紫外域
の吸収が加熱によって消失する、ネガ型記録である。中
でも、支持体上に赤外線吸収性物質を含有させ、赤外レ
ーザー光のエネルギーを熱に変換して記録を行う方式を
用いると、極めて高い解像力が得られるので好ましい。
とりわけ赤外線吸収性物質として、750〜900nm
に吸収極大のあるものを利用して、この範囲内に発信波
長を有する赤外レーザにより記録することは、装置の小
型化、低消費電力化の点で望ましい。
【0048】このような目的に沿った赤外線吸収性物質
の具体例としては、例えば、「90年代機能性色素の開
発と市場動向」((株)シーエムシー、1990年)33〜
45ページ記載の、ポリメチン系色素、フタロシアニン
系色素、ジチオール金属錯塩系色素、ナフトキノン系色
素、トリフェニルメタン系色素、アルミニウムジインモ
ニウム系色素等を挙げることができる。これらの赤外線
吸収性物質は、本発明の目的から明らかなように、33
0〜430nm付近に強い吸収を持たないこと、または
持っていたとしても塩基の作用によってその吸収が消失
することが望まれる。このような目的に対してはポリメ
チン系色素が好ましいことが分かった。
【0049】好ましいポリメチン系色素の具体例を以下
に示すが、これらに限定されるものではない。
【0050】
【化20】
【0051】
【化21】
【0052】本発明の感熱記録材料の生保存性、画像保
存性を改良するために、本発明の紫外線吸収性物質を、
熱応答性を有するマイクロカプセルに内包させることが
できる。
【0053】マイクロカプセルの壁を形成する材料とし
ては、ゼラチン、ポリアミド、ポリスチレン、スチレン
−アクリレート共重合体、メラミン樹脂、尿素−ホルマ
リン樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリウレ
ア、ポリウレタン等を挙げることができ、特にポリウレ
ア、ポリウレタンが好ましい。これらの材料は二種以上
組み合わせて用いることもできる。
【0054】マイクロカプセル形成法には特に制限はな
く、公知の方法を利用できるが、界面重合法および内部
重合法が好ましい。好ましいマイクロカプセルの製造方
法等についての詳細は、例えば特開昭59−22271
6号公報に記載されている。
【0055】マイクロカプセルの芯物質には、有機溶媒
を添加することができる。有機溶媒の具体例としては例
えば、メシチレン、キシレン、トルエン、フェニルキシ
リルエタン、イソプロピルナフタレン等の芳香族炭化水
素類、酢酸ブチル、エチレンカーボネート、フタル酸ジ
オクチル、リン酸トリクレジル等のエステル類等を挙げ
ることができる。もちろん、これらを2種以上併用して
もよい。
【0056】本発明の感熱記録層には他の成分も必要に
応じて含有され、さらに、感熱記録層以外にも必要に応
じて各種の層を設けることが出来る。以下、使用される
素材や層構成等について詳細に述べる。
【0057】感熱記録層の塗布量は、本発明の紫外線吸
収性物質と、塩基または加熱によって塩基を発生する物
質の量で決められ、通常、本発明の紫外線吸収性物質の
塗布量0.02〜4.0g/m2が適当な画像濃度を得
るために好ましい。
【0058】本発明の紫外線吸収性物質に対する、塩基
または加熱によって塩基を発生する物質の比率は10重
量%以上、2000重量%以下が、感度及び優れたコン
トラストを得るために好ましい。
【0059】本発明の感熱記録材料においては、画像の
視認性を高める目的で、本発明の紫外線吸収性物質以外
に、上述した塩基または加熱によって塩基を発生する物
質の作用によって、可視部の吸収が消色される他の染料
を加えることができる。
【0060】これらの染料の具体例としては、3,3−
ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルア
ミノフタリド(クリスタルバイオレットラクトン)や
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド
等のトリアリールメタン系化合物、3−(2−メチル−
4−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチルイン
ドール−3−イル)フタリドや3,3−ビス(1,2−
ジメチルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノ
フタリド等のインドリルフタリド系化合物、4,4′−
ビス(ジメチルアミノフェニル)ベンズヒドリルベンジ
ルエーテルやN−クロロフェニルロイコオーラミン等の
ジフェニルメタン系化合物、3−ジエチルアミノ−6−
メチル−7−アニリノフルオランや3−ピペリジノ−6
−メチル−7−アニリノフルオラン等のフルオラン系化
合物、3−メチルスピロジナフトピランや3−プロピル
スピロベンゾピラン等のスピロピラン系化合物等が、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、
p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、2,4′−ジヒドロ
キシジフェニルスルホン、5−クロロサリチルアニリ
ド、没食子酸ベンジル等のフェノール誘導体や、3,5
−ビス(1−フェニルエチル)サリチル酸亜鉛塩、N,
N′−ビス(3−クロロフェニル)尿素等の作用により
発色したタイプの染料を挙げることができる。
【0061】本発明による感熱記録層に用いられるバイ
ンダーとしては、デンプン類、ヒドロキシエチルセルロ
ース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコール、変性
ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸アルカリ塩又は
アンモニウム塩、アクリル酸アミド/アクリル酸エステ
ル共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル/
メタクリル酸3元共重合体、スチレン/無水マレイン酸
共重合体のアルカリ塩又はアンモニウム塩、エチレン/
無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩又はアンモニウム
塩等の水溶性高分子類、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタ
ン、ポリアクリル酸エステル、スチレン/ブタジエン共
重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アク
リル酸メチル/ブタジエン共重合体、エチレン/酢酸ビ
ニル共重合体等のラテックス類などが挙げられる。
【0062】本発明による感熱記録層には、熱感度を向
上させるために増感剤を添加することができる。増感剤
としては、N−ヒドロキシメチルステアリン酸アミド、
N−ヒドロキシメチルベヘン酸アミド、パルミチン酸ア
ミド、ステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、パルミチ
ン酸アミド、1,2−ビスオクタデカノイルアミノエタ
ンなどのアミド類、オクタデシル尿素等の尿素誘導体、
2−ベンジルオキシナフタレン、1−ベンジルオキシ−
4−メトキシナフタレン等のナフトール誘導体、p−ベ
ンジルビフェニル、4−アリルオキシビフェニル、m−
ターフェニル、4−(4−メチルフェノキシ)ビフェニ
ル等のビフェニル誘導体、1,2−ビス(3−メチルフ
ェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシエタン、2,
2′−ビス(4−メトキシフェノキシ)ジエチルエーテ
ル、ビス(4−メトキシフェニル)エーテル等のポリエ
ーテル化合物、炭酸ジフェニル、シュウ酸ジベンジル、
シュウ酸ビス(p−メチルベンジル)エステル等の炭酸
またはシュウ酸ジエステル誘導体等を併用して添加する
ことができる。増感剤を用いる場合は、塩基または加熱
によって塩基を発生する物質に対して、10〜400重
量%が好ましい添加量である。
【0063】本発明による感熱記録層には、顔料やその
他の添加剤を加えることができる。顔料としては、ケイ
ソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、炭酸カルシ
ウム、珪酸カルシウム、炭酸マグネシウム、塩基性炭酸
マグネシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、酸化亜鉛、
二酸化ケイ素、珪酸、水酸化アルミニウム、アルミナ、
尿素−ホルマリン樹脂、ポリスチレン樹脂、澱粉等が挙
げられる。
【0064】その他に、ステアリン酸亜鉛、ステアリン
酸カルシウム、ステアリン酸バリウム等の高級脂肪酸金
属塩、パラフィン、酸化パラフィン、ポリエチレン、酸
化ポリエチレン、ステアリン酸アミド、エチレンビスス
テアリン酸アミド、カスターワックス等のワックス類、
ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、スルホン酸変性
ポリビニルアルコール等の分散剤、界面活性剤、蛍光増
白剤などを必要に応じて含有させてもよい。また、画像
保存性向上などの目的で、ヒンダードフェノール類やヒ
ンダードアミン類などの酸化防止剤、光安定化剤を含有
させてもよい。
【0065】本発明に用いられる支持体は種々のものが
可能である。例えば、PS版への密着露光に用いられる
ネガティブや、フォトマスクへの用途に対しては透明な
支持体が必要となるが、その他の使用形態に対しては、
目的に応じた適当な支持体を選べばよい。具体的には、
紙、各種不織布、織布、ポリエチレンテレフタレート
(PET)やポリプロピレン等のプラスチックフィル
ム、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレ
フタレート等の合成樹脂をラミネートしたフィルムラミ
ネート紙、合成紙、アルミニウム等の金属箔、ガラス
等、あるいはこれらを組み合わせた複合シート等を挙げ
ることができるが、これらに限定されるものではない。
なお、本発明においては、プラスチックフィルムと同様
の素材で作製した合成紙もプラスチックフィルムの範囲
に含まれる。支持体自体やラミネートのためのフィルム
が本発明による樹脂であってもよい。これらは不透明、
透明、半透明のいずれでもよい。地肌を白色、その他の
特定の色に見せるために白色顔料や有色染顔料や気泡を
支持体中又は支持体表面に含有させても良い。支持体表
面の親水性が小さく水性塗液の塗布が困難な場合は、コ
ロナ放電等による支持体表面の親水化処理、粗面処理又
は各種高分子類を支持体表面に塗布するなどの易接着処
理をしてもよい。この他にカール矯正や帯電防止ないし
は走行性改良のために必要な処理をしてもよい。
【0066】本発明の感熱記録材料には、支持体と感熱
記録層の接着性を向上させるために、中間層を設けるこ
ともできる。
【0067】本発明の感熱記録材料には保護層を設ける
ことも出来る。保護層素材としては、ポリビニルアルコ
ールや、アルギン酸アンモニウム等が挙げられる。これ
以外にも、保護層素材としては、感熱記録層のバインダ
ーの説明で挙げた水溶性高分子またはラテックス類等の
皮膜形成可能な素材が挙げられる。その場合、エポキシ
基を持つ化合物やジルコニウム塩類などの硬膜剤、架橋
剤を含有させることも出来る。また、これら以外に、光
及び電子線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂を塗布し硬化させ
て保護層としてもよい。
【0068】保護層には、筆記性や走行性をより一層向
上させるため、顔料等を添加してもよい。顔料の平均粒
径は、画像濃度の点で2ミクロン以下が好ましく、0.
4ミクロン以下がより好ましい。顔料の組成は、感熱記
録層に用いるものと同様のものが用いられる。
【0069】保護層にはまた、必要に応じて、感熱記録
層の説明で挙げた各種の添加剤を用いてもよい。なお、
保護層は2層ないしは3層以上の複数の層から構成され
ていてもよい。
【0070】さらに、感熱記録層、他の層、支持体中又
は感熱記録層が設けられている面と反対面の層中に、電
気的、光学的、磁気的に情報が記録可能な材料を含んで
も良い。また、感熱記録層が設けられている面と反対側
の面にブロッキング防止、カール防止、帯電防止、走行
性向上等を目的としてバックコート層を設けることもで
きる。感熱記録層が設けられている面あるいは反対側の
面に必要な情報を印刷してもよい。
【0071】以上に述べた各層は、多くの場合、含有成
分を水分散液、水性エマルジョン、または水溶液とし
て、配合、塗布するのが便利である。樹脂等を含む層の
塗布には、水に替えて有機溶媒を媒体としてもよい。そ
の場合、塗液中の樹脂は、分散状態でも溶液の状態でも
よい。
【0072】塗布方法としては、例えばディップコート
法、エアナイフ法、カーテンコート法、ローラーコート
法、ドクターコート法、ワイヤーバーコート法、スライ
ドコート法、グラビアコート法、ホッパー使用エクスト
ルージョンコート法等を使用することができる。
【0073】
【実施例】以下で、実施例を用い、さらに詳細に本発明
の効果を説明するが、本発明はこれにより限定されるも
のではない。なお、実施例中の「部」および「%」はそ
れぞれ「重量部」および「重量%」を示す。
【0074】実施例1 感熱記録層として下記、下層塗液および上層塗液を、
0.5mmワイヤーバーにて100μ厚の透明PETフ
ィルム上に積層し、385nmに吸収極大を有するフィ
ルムを得た。 下層塗液 例示化合物A−7 0.25部 ポリビニルブチラールの10%メチルエチルケトン溶液 12.5部 エタノール 7.5部 上層塗液 トリフェニルグアニジン 10部 5%ポリビニルアルコール水溶液 200部 (ボールミルにて二日間分散) この着色フィルムの塗層表面に、東洋精機製の熱傾斜試
験機HG−100を用いて140℃で5秒間、熱スタン
プしたところ、スタンプ部分が消色した。385nmに
おける透過濃度を、消色前と消色後についてそれぞれ測
定したところ、2.0と0.22であった。このフィル
ムを室温暗所にて1週間保存後に再度測定を行ったとこ
ろ、未加熱部分、加熱部分の透過濃度はそれぞれ2.
0、0.22とまったく変化が認められなかった。
【0075】実施例2 実施例1において、例示化合物A−7の代わりに例示化
合物化A−8を用い、トリフェニルグアニジンの代わり
に炭酸グアニジンを用いた以外は同様の実験を行った。
吸収極大370nmのフィルムが得られ、この波長にお
ける透過濃度変化は、消色前2.4、消色後0.15
と、良いコントラストを示した。また、同様の保存条件
下でも未加熱部分の透過度、加熱部分の透過度に変化は
認められなかった。
【0076】比較例1 実施例1において、例示化合物A−7の代わりに、黄色
ロイコ染料として知られている Pergascript Yellow I-
3R (チバ−ガイギー社製商品名)を用い、溶媒として
エタノールの代わりにトルエンを用いた以外は同様の実
験を行い、吸収を調べたところ、発色状態では、426
nmをピークとして300〜500nmに幅広い吸収を
有するが、消色剤の作用により400〜500nmの吸
収が消失して無色になるものの、300〜400nmの
吸収はほぼそのまま残る結果、近紫外域では十分なコン
トラストが得られないことがわかった。
【0077】比較例2 実施例1において、例示化合物A−7の代わりに、黄色
ロイコ染料として知られているY−721(山田化学工
業製商品名)を用いた以外は同様の実験を行い、吸収を
調べたところ、発色状態では、423nmをピークとし
て300〜500nmに幅広い吸収を有するが、消色剤
の作用により400〜500nmの吸収が消失して無色
になるものの、365nmをピークとする300〜40
0nmの吸収が残る結果、近紫外域では十分なコントラ
ストが得られないことがわかった。
【0078】実施例3 実施例1において、例示化合物A−7の代わりに例示化
合物化B−9を用いた以外は同様の実験を行った。吸収
極大349nmのフィルムが得られ、この波長における
透過濃度変化は、消色前2.1、消色後0.22と、良
いコントラストを示した。また、同様の保存条件下でも
未加熱部分の透過度、加熱部分の透過度に変化は認めら
れなかった。
【0079】実施例4 実施例1において、例示化合物A−7の代わりに例示化
合物化C−14を用いた以外は同様の実験を行った。吸
収極大374nmのフィルムが得られ、この波長におけ
る透過濃度変化は、消色前2.0、消色後0.30と、
良いコントラストを示した。また、同様の保存条件下で
も未加熱部分の透過度、加熱部分の透過度に変化は認め
られなかった。
【0080】実施例5 感熱記録層として下記、下層塗液および中層塗液をこの
順に、0.5mmワイヤーバーにて100μ厚の透明P
ETフィルム上に積層し、次いでこの層に重ねて上層塗
液を0.3mmワイヤーバーにて塗布して、403nm
に吸収極大を有するフィルムを得た。 下層塗液 例示化合物C−16 0.5部 ポリビニルブチラールの10%メチルエチルケトン溶液 10部 トルエン 7.5部 中層塗液 トリフェニルグアニジン 10部 5%ポリビニルアルコール水溶液 200部 (ボールミルにて二日間分散) 上層塗液 水溶性ポリエステル10%水溶液 (ガブセン901A(帝国化学産業製)を希釈) この着色フィルムについて、実施例1と同様の実験を行
ったところ、403nmにおける透過濃度変化は、消色
前4.0、消色後0.5と、良いコントラストを示し
た。また、室温暗所にて1週間保存後に再度測定を行っ
たところ、未加熱部分、加熱部分の透過濃度はそれぞれ
4.0、0.5とまったく変化が認められなかった。さ
らに、このフィルムを蛍光灯下(1万ルックス)48時
間放置して濃度変化を求めたところ、未加熱部分、加熱
部分の透過濃度はそれぞれ3.9、0.5とほとんど変
化が認められなかった。
【0081】実施例6 実施例1において、例示化合物A−7の代わりに例示化
合物D−1を用いた以外は同様の実験を行った。吸収極
大400nmのフィルムが得られ、この波長における透
過濃度変化は、消色前2.0、消色後0.21と、良い
コントラストを示した。また、同様の保存条件下でも未
加熱部分の透過度、加熱部分の透過度に変化は認められ
なかった。
【0082】実施例7 実施例1において、例示化合物A−7の代わりに例示化
合物化D−3を用いた以外は同様の実験を行った。吸収
極大390nmのフィルムが得られ、この波長における
透過濃度変化は、消色前2.1、消色後0.23と、良
いコントラストを示した。また、同様の保存条件下でも
未加熱部分の透過度、加熱部分の透過度に変化は認めら
れなかった。
【0083】実施例8 実施例4において、下層塗液にさらに、赤外線吸収性物
質として例示化合物E−6を0.1部加えた以外は同様
に操作して、吸収極大374nmのフィルムを得た。こ
のフィルムを支持体側から、830nmのレーザーを用
いて照射した。露光パルス幅は100マイクロ秒、出力
は25mWとした。得られたフィルムをマスクとして、
ネガ型PS版(富士写真フィルム製 FNS)を製版し
たところ、用いたレーザースポット径20ミクロンを反
映した良好な製版が可能であった。一方、レーザー露光
前のフィルムを35℃80%RHの環境下に5日間保存
したのち、全く同様にレーザー露光、及び製版したとこ
ろ、保存前のフィルムを用いた場合と同じ良好な版が得
られた。
【0084】実施例9 実施例5において、下層塗液にさらに、赤外線吸収性物
質として例示化合物E−6を0.1部加えた以外は同様
に操作して、吸収極大403nmのフィルムを得た。こ
のフィルムを支持体側から、830nmのレーザーを用
いて照射した。露光パルス幅は100マイクロ秒、出力
は25mWとした。得られたフィルムをマスクとして、
ネガ型PS版(富士写真フィルム製 FNS)を製版し
たところ、用いたレーザースポット径20ミクロンを反
映した良好な製版が可能であった。一方、レーザー露光
前のフィルムを35℃80%RHの環境下に5日間保存
したのち、全く同様にレーザー露光、及び製版したとこ
ろ、保存前のフィルムを用いた場合と同じ良好な版が得
られた。
【0085】
【発明の効果】本発明による紫外線吸収性物質と、塩基
または加熱によって塩基を発生する物質を含有する感熱
記録材料を用いることにより、近紫外光で判別できる、
退色のない、しかも濃度の高い画像を得ることができ
る。本発明の材料は、例えばPS版への密着露光に用い
られるネガティブや、フォトマスクを、感熱方式によっ
て形成する目的に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 1/06 G03F 1/06 H C07D 209/34 // C07D 209/34 239/60 239/60 263/56 263/56 277/10 277/10 277/36 277/36 277/64 277/64 401/06 209 401/06 209 413/06 209 413/06 209 233 233 413/14 333 413/14 333 417/06 209 417/06 209 233 233 263 263 D06M 13/00 D06M 13/00 B41M 5/18 109 D06M 13/00 (72)発明者 束原 宏和 東京都千代田区丸の内3丁目4番2号三菱 製紙株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩基または加熱によって塩基を発生する
    物質と、330〜430nmに吸収極大を有し、かつ、
    塩基の作用によってこの範囲内の吸収が消失する紫外線
    吸収性物質を支持体上に含有することを特徴とする感熱
    記録材料。
  2. 【請求項2】 紫外線吸収性物質が下記一般式[I]で
    示される化合物である請求項1の感熱記録材料。 【化1】 (一般式[I]において、R1は水素原子、ハロゲン原
    子、置換基を有していてもよいアルキル基、アラルキル
    基、アリール基、複素環基、アルコキシ基、R2、R3
    置換基を有していてもよいアルキル基、アラルキル基、
    アリール基、複素環基、X1、X2は置換基を有していて
    いてもよい炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、
    1、Z2は置換基を有してもよい複素5員環またはその
    ベンゾ縮合体を形成するのに必要な原子群、Y-はアニ
    オン残基を表す。)
  3. 【請求項3】 紫外線吸収性物質が下記一般式[II]で
    示される化合物である請求項1の感熱記録材料。 【化2】 (一般式[II]において、X3はハメットの置換基定数
    が正の値を示す置換基、X4はカルボニル基、シアノ
    基、ニトロ基、スルホニル基、イミノ基、アリール基、
    複素環基、イオウ原子、窒素原子、または酸素原子を表
    し、R4はX4が二つ以上の結合手を有する場合に、X4
    に結合する、水素原子、置換基を有していてもよいアル
    キル基、アラルキル基、アリール基、複素環基、アルコ
    キシ基、アミノ基を表す。R5、R6、R7は水素原子、置
    換基を有していてもよいアルキル基、アラルキル基、ア
    リール基、複素環基を表し、R8は置換基を有していて
    もよいアリール基、複素環基を表す。nは0または1を
    表す。)
  4. 【請求項4】 紫外線吸収性物質が下記一般式[III]
    で示される化合物である請求項1の感熱記録材料。 【化3】 (一般式[III]において、Z3は環を形成するのに必要
    な原子群を表す。R9、R10、R11は水素原子、置換基を
    有していてもよいアルキル基、アラルキル基、アリール
    基、複素環基を表し、R12は置換基を有していてもよい
    アリール基、複素環基を表す。nは0または1を表
    す。)
  5. 【請求項5】 紫外線吸収性物質が下記一般式[IV]で
    示される化合物である請求項1の感熱記録材料。 【化4】 (一般式[IV]において、R13は置換基を有していても
    よいアルキル基、アラルキル基、アリール基、複素環基
    を表し、R14、R15は水素原子、ハロゲン原子、置換基
    を有していてもよいアルキル基、アラルキル基、アルコ
    キシ基、アリール基、複素環基を表し、R16、R17は水
    素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、アラル
    キル基、アリール基、複素環基を表す。Y-はアニオン
    残基を表す。)
  6. 【請求項6】 支持体上に、吸収極大が750〜900
    nmにある赤外線吸収性物質を含有し、この範囲内に発
    振波長を有するレーザーにより記録することを特徴とす
    る請求項1〜5いずれか記載の感熱記録材料。
  7. 【請求項7】 塩基または加熱によって塩基を発生する
    物質が、グアニジン誘導体であることを特徴とする請求
    項1〜6いずれか記載の感熱記録材料。
JP8349751A 1995-12-28 1996-12-27 感熱記録材料 Pending JPH1044620A (ja)

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JP11445796 1996-05-09
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JP8-133148 1996-05-28
JP7-342265 1996-05-28
JP8-114457 1996-05-28
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001172607A (ja) * 1999-12-21 2001-06-26 Hakkooru Chemical Kk 近赤外線吸収組成物

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001172607A (ja) * 1999-12-21 2001-06-26 Hakkooru Chemical Kk 近赤外線吸収組成物
JP4523098B2 (ja) * 1999-12-21 2010-08-11 ハッコールケミカル株式会社 近赤外線吸収組成物

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