JP2003305956A - レーザー感熱記録媒体および画像記録方法 - Google Patents

レーザー感熱記録媒体および画像記録方法

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JP2003305956A JP2002113663A JP2002113663A JP2003305956A JP 2003305956 A JP2003305956 A JP 2003305956A JP 2002113663 A JP2002113663 A JP 2002113663A JP 2002113663 A JP2002113663 A JP 2002113663A JP 2003305956 A JP2003305956 A JP 2003305956A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子供与性呈色化合物と電子受容性化合物と
の間の発色反応を利用した感熱記録媒体において、半導
体レーザー、特に波長780nmのレーザー光で画像記
録ができかつ地肌濃度が低いレーザー感熱記録媒体を提
供すること。 【解決手段】 支持体上に、少なくとも電子供与性呈色
化合物と、電子受容性化合物とバインダー樹脂を有する
感熱記録層を設けてなる感熱記録媒体において、該感熱
記録層又は該感熱記録層に隣接する層が、明細書記載の
一般式(I)で表されるバルビツール酸類(ポリ)メチ
ンオキソノール染料を含有することを特徴とするレーザ
ー書込用感熱記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子供与性呈色化
合物と電子受容性化合物との間の発色反応を利用したヒ
ートモードのレーザー記録用感熱記録媒体に関する。更
に詳しくは、本発明は半導体レーザーを用いたヒートモ
ードの記録用感熱記録媒体で、地肌着色がなくフレキソ
印刷、グラビア印刷、オフセット印刷及びスクリーン印
刷の製版用版下フィルム(画像形成用)シート、特に捺
染用スクリーン印刷の製版用版下フィルム(画像形成
用)シートとして有用なレーザ書込用感熱記録媒体及び
それを用いた画像記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】支持体上に感熱記録層を設けた感熱記録
媒体の表面にサーマルヘッドを密着走査させ、熱エネル
ギーを感熱記録層に直接若しくは保護層を通して伝える
ことにより発色画像を記録する感熱記録方法は広範に知
られており、ファクシミリやプリンタ等に応用されてい
る。しかしながら、このような感熱記録方法においては
サーマルヘッドを感熱記録媒体に密着させて走査するた
めに、カス付着やスティッキング等のトラブルを起こし
たり、サーマルヘッドが摩耗又は場合によっては破壊に
到るという問題があるなど記録障害や記録品質を損なう
問題があった。サーマルヘッドを用いる感熱記録方法の
上記の如き問題点を解決するために、レーザー光を用
い、感熱記録媒体に対して非接触で、且つ高速・高密度
で熱記録を行なうことが、特開平5−301447号公
報、特開平9−20021号公報等において提案されて
いる。しかしながら、このようなレーザー光を用いた記
録方法においては、感熱記録層が一般に可視及び近赤外
・赤外領域の光を吸収し難いので、レーザーの出力を相
当大きくしないと発色に必要な熱エネルギーが得られ
ず、小型で安価な装置を作ることが極めて困難であると
いう欠点があった。そこで、感熱記録層に効率よくレー
ザー光を吸収させるための提案も多くなされており、一
般的には感熱記録層中又は感熱記録層と隣接の層にレー
ザの発振波長にあった吸収波長をもつ物質を添加した層
を設けることが行なわれている。例えば、特開平2−2
09290号公報には記録層の上に光吸収層を設けたも
のが、特開平3−86581号公報、特開平4−141
485号公報にはカーボンブラックなどの光吸収体を含
むシートを感熱記録媒体と密着させながら記録を行なう
方法が、また、特開平4−357080号公報、特開平
4−357082号公報には光吸収物質をマイクロカプ
セルで含有させたものが、特開平2−120082号公
報には記録層の下に赤外線吸収層を設けたものが、そし
て、特開平5−278329号公報、特開平6−720
28号公報、特開平7−186546号公報、特開平8
−187945号公報、特開平8−90919号公報、
特開平8−127180号公報、特開平8−18794
7号公報、特開平8−258420号公報、特開平8−
267920号公報等には記録層中にレーザー光を吸収
して熱に変換するレーザ光変換物質を含有させたものが
提案されている。しかし、いずれも十分な特性を得るこ
とはできていない。レーザー光による画像記録の機構
は、イメージワイズに感熱記録層等に照射されたレーザ
光を光吸収物質が吸収してレーザ光の光エネルギーを熱
エネルギーに変換し、感熱記録層を加熱することによ
り、感熱記録層に含有している発色成分(電子供与性呈
色化合物と電子受容性化合物)を反応させ、感熱記録媒
体上に画像を形成させるヒートモードに関するものであ
る。したがって、レーザー光の光エネルギーを熱エネル
ギーに如何に効率よく変換するかが問題である。光吸収
効率のよい光吸収物質を用いたり、光熱変換効率のよい
状態に光吸収物質を分散状態から溶解状態にしたりし
て、発色成分との接触をよくする工夫により、または光
吸収物質の量を増加させることにより、レーザー記録用
感熱記録媒体として感度を向上させることが可能となる
と考えられる。また、近年780nm〜850nmの近
赤外又は赤外領域で発振する半導体レーザーが高出力で
安価なものが開発されている。それに合わせて近赤外ま
たは赤外吸収を持つレーザー感熱記録媒体が特開200
0−6518号公報で提案されているが、これら材料
は、近赤外〜赤外部に吸収があり、画像記録はできる
が、可視部に吸収を持つ為、地肌の着色が大きいこと
や、製版版下用途に使おうとすると紫外部の吸収が大き
いといった問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、電子供与性
呈色化合物と電子受容性化合物との間の発色反応を利用
した感熱記録媒体において、半導体レーザー特に波長7
80nmのレーザー光で画像記録ができかつ地肌濃度が
低いレーザー感熱記録媒体を提供することをその課題と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、以下の
方法により達成される。
【0005】第1の発明は、支持体上に、少なくとも電
子供与性呈色化合物と、電子受容性化合物とバインダー
樹脂を有する感熱記録層を設けてなる感熱記録媒体にお
いて、該感熱記録層又は該感熱記録層に隣接する層が、
下記一般式(I)
【化2】 (式中、R1、R2、R3およびR4は、各々独立して水素
原子、脂肪族基、芳香族基または複素環基を表し、X1
およびX2は、各々独立して酸素原子または硫黄原子を
表し、L1、L2およびL3は各々置換基を有しても良い
メチン基を表し、nは0、1、2または3であり、M+
は水素イオンまたは無機もしくは有機のカチオンを表
し、ただし、R1、R2、R3、R4、L1、L2およびL3
はイオン化し得るプロトンを有する基またはその塩をも
たないものとし、また、n=2の場合、L1、L2および
3のうち少なくとも1つは置換基を有するものとす
る)で表されるバルビツール酸類(ポリ)メチンオキソ
ノール染料を含有することを特徴とするレーザー書込用
感熱記録媒体である。
【0006】第2の発明は、該レーザ書込用感熱記録媒
体が750〜850nmに極大吸収をもつことを特徴と
する第1の発明のレーザ書込用感熱記録媒体である。
【0007】第3の発明は、該750〜850nmの極
大吸収の吸光度が0.6以上であることを特徴とする第
2の発明のレーザ書込用感熱記録媒体である。
【0008】第4の発明は、波長350〜400nmの
光に対する最大吸光度が0.2以下であることを特徴と
する第1〜3のいずれかの発明のレーザー書込用感熱記
録媒体である。
【0009】第5の発明は、第1〜4のいずれかの発明
のレーザ書込用感熱記録媒体に波長780〜850nm
の半導体レーザ−光を照射し、照射エネルギーに応じた
記録画像を得ることを特徴とする画像記録方法である。
【0010】第6の発明は、波長780〜850nmの
半導体レーザ光で記録した第1〜4のいずれかの発明の
感熱記録媒体からなる、フレキソ印刷、グラビア印刷、
オフセット印刷、スクリーン印刷または捺染用スクリー
ン印刷の製版用版下フィルムである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明のレーザー感熱記録
媒体について詳細に説明する。本発明の感熱記録媒体
は、支持体上に、電子供与性呈色化合物(以下発色剤と
もいう)と、電子受容性化合物(以下顕色剤ともいう)
とバインダー樹脂を含有する感熱記録層を設けるととも
に、該感熱記録層又は該感熱記録層に隣接する層中にレ
ーザー光(特に半導体レーザー)の光エネルギーを吸収
し熱エネルギーに変換する材料(光熱変換材料)を含有
させてなるものであり、レーザー光を照射することによ
り電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合物の間の熱
反応により発色させて記録画像を得る、ヒートモード型
の記録媒体である。
【0012】本発明の感熱記録媒体においては、該光熱
変換材料として、下記一般式(I)で表されるバルビツ
ール酸類(ポリ)メチンオキソノール染料を使用する。
【化3】
【0013】一般式(I)において、R1、R2、R3
よびR4は、各々独立して水素原子、脂肪族基、芳香族
基または複素環基を表す。X1およびX2は、各々独立し
て酸素原子または硫黄原子を表す。L1、L2およびL3
は各々置換基を有しても良いメチン基を表す。nは0、
1、2または3である。M+は水素イオンまたは無機も
しくは有機のカチオンを表す。ただし、R1、R2
3、R4、L1、L2およびL 3はイオン化し得るプロト
ンを有する基またはその塩をもたないものとし、また、
n=2の場合、L1、L2およびL3のうち少なくとも1
つは置換基を有するものとする。
【0014】R1、R2、R3およびR4で表される脂肪族
基の好ましい例としては、炭素数1〜10の直鎖、分
岐、または環状アルキル基、アラルキル基、アルケニル
基が挙げられる。脂肪族基の具体例としては、メチル、
エチル、プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−
ブチル、イソブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n
−ヘプチル、n−オクチル、シクロヘキシル、2−エチ
ルヘキシル、3−メチルブチル、シクロペンチル、2−
エチルブチル、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基
が挙げられる。脂肪族基は、置換基を有することがで
き、このような置換基としては、例えば、ニトロ基、炭
素数0〜6のアミノ基(例えば、無置換のアミノ基、ジ
メチルアミノ基、ジエチルアミノ基)、炭素数6〜10
のアリール基(例えば、フェニル基、2−クロロフェニ
ル基)、炭素数1〜8のアルキルチオ基(例えば、メチ
ルチオ基、エチルチオ基)、炭素数2〜8のカルボンア
ミド基(例えば、アセチルアミノ基、プロピオニルアミ
ノ基)、炭素数2〜8のオキシカルボニルアミノ基(例
えば、メトキシカルボニルアミノ基、n−ブトキシカル
ボニルアミノ基)、炭素数2〜8のカルバモイル基(例
えば、ジメチルカルバモイル基、ジエチルカルバモイル
基)、炭素数2〜8のアシル基(例えば、アセチル基、
プロピオニル基)が挙げられる。
【0015】R1、R2、R3およびR4で表される芳香族
基の好ましい例としては、フェニル基、ナフチル基が挙
げられ、フェニル基が特に好ましい。芳香族基は置換基
を有することができ、このような置換基としては、前記
のR1、R2、R3およびR4で表わされるアルキル基が有
していても良い置換基として挙げた基のほか、炭素数1
〜4のアルキル基(例えば、メチル、エチル、n−プロ
ピル、t−ブチル)、ハロゲン原子(例えば、F、C
l、Br)、シアノ基、炭素数1〜8のアルコキシ基
(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、フ
ェノキシ基)、炭素数2〜8のエステル基(例えば、メ
トキシカルボニル基、エトキシカルボニル基)、炭素数
1〜8のアルキルスルホニル基(例えば、メタンスルホ
ニル基、エタンスルホニル基)が挙げられる。
【0016】R1、R2、R3およびR4で表される複素環
基の好ましい例としては、窒素、酸素、硫黄を環を構成
するヘテロ原子として含む5ないし6員環の複素環が挙
げられる。複素環基の具体例としては、ピリジル基、ピ
ラジニル基、イミダゾリル基、フリル基、チエニル基、
ピロール基、インドリル基、モルホリル基、ピロリジル
基、テトラゾリル基などが挙げられる。また、この複素
環基は前記のR1、R2、R3およびR4で表される芳香族
基が有していても良い置換基を有することができる。
【0017】M+は、好ましくはH+、Li+、Na+、K
+、Ca++、トリエチルアンモニウムまたはピリジニウ
ムである。
【0018】n=0または1の場合、L1、L2およびL
3で表されるはメチン基は無置換でも、置換基を有して
いても良い。置換基としては、例えば、メチル、エチ
ル、ベンジル、フェニル、クロル、アミノ、ピペリジ
ノ、モルホリノなどが挙げられる。n=2の場合、
1、L2およびL3で表されるはメチン基のうち少なく
とも1つは、置換基(例えば、メチル、エチル、ベンジ
ル、フェニル、フェノキシ、ベンゾイル、クロル、アミ
ノ、ピペリジノ、モルホリノ、ヒドロキシ、ジメチルカ
ルバモイルなど)を有しており、メチン基同士で連結し
て5または6員環(例えば、シクロペンテン環、シクロ
ヘキセン環、1−クロロシクロペンテン環、1−クロロ
シクロヘキセン環、1−ジメチルアミノシクロペンテン
環、1−モルホリノシクロペンテン環など)を、形成し
ても良い。nは0、1、2が好ましく、特に2が好まし
い。
【0019】X1、X2は酸素原子が好ましい。
【0020】一般式(I)の染料の好ましい構造は一般
式(Ia)で示される。
【化4】 (式中、R1からR4およびM+は、一般式(I)と同義
であり、R5は一般式(I)のL1、L2およびL3で表
されるはメチン基上の置換基と同義である。)
【0021】本発明の好ましい一般式(I)の染料の具
体例を、表1〜3に示す。ただし、本発明で使用される
一般式(I)の染料は、必ずしもこれらに限定されるも
のではない。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】
【表4】
【0026】
【表5】
【0027】
【表6】
【0028】本発明の一般式(I)で表されるバルビツ
ール酸類(ポリ)メチンオキソノール染料は、当業者に
よって知られた方法(例えば、該当する適切に置換され
たバルビツール酸類化合物と、メチン染料にメチン基ま
たはポリメチン鎖を導入するためのメチン源との縮合反
応)によって合成することができる。この種の化合物に
ついての詳細は、英国特許第1133986号、米国特
許第3247127号、同4042397号等に記載さ
れている。具体的には、モノメチン基の導入には、オル
トギ酸エチル、オルト酢酸エチルまたはN,N−ジフェ
ニルホルムアミジン塩酸塩等を使用でき、トリメチン鎖
の導入には、トリメトキシプロペン、テトラメトキシプ
ロペンまたは、マロンアルデヒドジアニル塩酸塩等を使
用でき、ペンタメチン鎖の導入には、4−メチルグルタ
コンアルデヒドジアニル塩酸塩または、1−(2,4−
ジニトロベンゼン)−4−メチルピリジニウムクロリド
等を使用できる。
【0029】本発明に用いられる染料の原料である下記
一般式(IV)で表されるバルビツール酸類は、常法に
従い下記一般式(III)で表される尿素誘導体を無水
酢酸の存在下にマロン酸と、あるいは塩基性条件下、マ
ロン酸エステルと反応させることにより合成できる。こ
れら化合物の合成法の詳細については、「新実験化学講
座」(14巻)(丸善)、J.Am.Chem.So
c.,78,6185頁(1956)等を参照すること
ができる。一般式(III)、(IV)中のR1、R2
3、R4、X1およびX2は一般式(I)のものと同義で
ある。
【0030】
【化5】
【0031】
【化6】
【0032】一般式(I)で表される染料は、通常、分
散液または溶液の形態で用いられる。染料分散液の調製
においては、特開昭52−92716号、国際公開88
/04794号に記載のようにボールミル、サンドミ
ル、コロイドミルなどの分散機や振動ボールミル、遊星
ボールミル、ジェットミル、ロールミル、マントンガウ
リン、マクロフルイダイザー、ディスクインペラーミル
のような分散機等を任意に選ぶことができるが、縦型あ
るいは横型の媒体分散機が好ましい。いずれの場合も溶
媒(例えば水)を用いることが好ましく、更に分散用界
面活性剤を用いることがより好ましい。分散用界面活性
剤としては、特開昭52−92716号、国際公開88
/04794号などに記載のようにアニオン性界面活性
剤を使用したり、特願平3−121749号のようにア
ニオン性ポリマーを使用することもでき、必要に応じて
ノニオン性あるいはカチオン性界面活性剤を使用するこ
とができるが、アニオン性ポリマーか、アニオン性界面
活性剤が好ましい。また、本発明の染料を適当な溶媒中
で溶解させた後、本発明の染料の貧溶媒を添加して微結
晶を析出させてもよく、この場合にも前記の分散用界面
活性剤を用いてもよい。あるいは、溶媒中でpHをコン
トロールさせることによってまず溶解させ、その後、p
Hを変化させて微結晶化させてもよい。分散液中の本発
明の染料は、平均粒径が0.005μm〜10μm、好
ましくは0.01μm〜1μm、更に好ましくは0.0
1μm〜0.5μmであり、場合によっては0.01μ
m〜0.1μmであることが好ましい。また、染料の微
粒子は単分散されていることが好ましい。
【0033】一般式(I)の染料の分散の際には、染料
固体に何の前処理も施さず、そのまま分散してもよい。
このとき好ましくは、染料の合成過程において得られる
湿潤状態にある染料固体を分散に用いるのがよい。ま
た、必要に応じて、分散前および/または分散後に加熱
処理を行ってもよく、より有効に加熱処理を行うには、
少なくとも分散後に加熱処理を行うことが好ましい。加
熱方法は染料固体に熱が加われば特に制限はなく、温度
は40℃以上が好ましく、上限は染料が分解しない範囲
であれば何度でもよく、好ましくは250℃以下であ
る。さらに好ましくは50℃〜150℃である。加熱時
間は染料が分解しない範囲であれば特に制限はなく、1
5分〜1週間、好ましくは1時間〜4日である。有効に
加熱処理を行うために、溶媒中で行うことが好ましく、
溶媒の種類としては、一般式(I)の染料を実質的に溶
解しないものであれば制限はなく、例えば、水、アルコ
ール類(例えば、メタノール、エタノール、イソプロピ
ルアルコール、ブタノール、イソアミルアルコール、オ
クタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、エチルセロソルブ)、ケトン類(例えば、アセト
ン、メチルエチルケトン)、エステル類(例えば、酢酸
エチル、酢酸ブチル)、アルキルカルボン酸類(例え
ば、酢酸、プロピオン酸)、ニトリル類(例えば、アセ
トニトリル)、エーテル類(例えば、ジメトキシエタ
ン、ジオキサン、テトラヒドロフラン)等を挙げること
ができる。
【0034】加熱処理時に有機カルボン酸類を共存させ
ることができる。有機カルボン酸としては、アルキルカ
ルボン酸類(例えば、酢酸、プロピオン酸)、カルボキ
シメチルセルロース類(CMC)、アリールカルボン酸
類(例えば、安息香酸、サリチル酸)等を挙げることが
できる。有機カルボン酸類の量は、溶媒として用いる場
合には一般式(I)の染料の重量の0.5〜100倍量
を用いることができる。有機カルボン酸類以外の溶媒を
用いて有機カルボン酸を添加して用いる場合には、一般
式(I)の染料に対して0.05〜100%の重量比で
用いることができる。
【0035】染料の溶解液の調製は、一般式(I)のM
+がプロトン以外の塩の場合はそのまま染料の水溶液を
調製することができるし、一般式(I)のM+がプロト
ンの場合には、適当な塩基性化合物(例えば、水酸化ナ
トリウムやトリエチルアミンなど)を併用して溶液を調
製することもできる。一般式(I)のM+はプロトン以
外の塩であることが好ましい。染料の溶解液には、親水
性コロイド(例えば、ゼラチン)を共存させた溶液で塗
布に供することができるし、溶液を直接塗布に供するこ
とも可能である。また、染料溶解液の調整は染料分散液
を調製する工程に要する設備や経費を削減できる。
【0036】本発明の感熱記録媒体においては、一般式
(I)の染料を光熱変換染料として用いる。この場合、
一般式(I)の染料は、感熱記録層中に含有させても良
いし、又は感熱記録層に隣接する層、例えば保護層、ア
ンダー層に添加しても構わない。一般式(I)の染料の
添加量は、添加する層にもよるが、溶液の全重量に対し
て0.1〜20重量%である。また、一般式(I)の染
料は感熱記録材料1m当たりの塗布量で表して0.1
〜1000mg/m、好ましくは1〜200mg/m
となるよう用いる。バインダーを使用するときは、一
般式(I)の染料の使用量はバインダーに対し0.1〜
100重量%、好ましくは0.5〜50重量%、さらに
好ましくは1〜30重量%である。赤外半導体レーザー
(780,830nm)用には750nm〜1500n
m、特に750〜850nmの範囲の露光波長に対し、
吸光度が0.6以上、好ましくは1.0以上の吸収とな
るように染料を添加するのが高い発色濃度が得られるた
め望ましい。吸光度の上限は通常2.0である。さら
に、染料は、1種でも数種を組み合わせて使用しても良
い。また、このような染料は、可視領域(300nm〜
700nm)においての吸収が0.5未満であることが
好ましく、さらに0.1以下であることがより好まし
い。
【0037】次に本発明の感熱記録媒体の記録層につい
て詳細に説明する。本発明の感熱記録媒体の感熱記録層
は、電子供与性呈色性化合物及び電子受容性化合物とバ
インダー樹脂からなり、これらを溶剤中に均一に分散も
しくは溶解し、支持体上に塗布、乾燥して作製される。
塗工方式は特に限定されない。
【0038】電子供与性呈色性化合物は、それ自体無色
あるいは淡色の染料前駆体であり、特に限定されない。
例えば従来公知のフルオラン系化合物があり、その具体
例としては、特開2000−6518号公報記載の化合
物、例えば以下のようなものが挙げられる。3−ジエチ
ルアミノ−7−アニリノフルオラン、3−ジ−n−ブチ
ルアミノ−7−アニリノフルオラン、3−(N−n−ヘ
キシル−N−エチルアミノ)−7−アニリノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−ジベンジ
ルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ピペリ
ジノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロ
ルアニリノ)フルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−
7−(o−クロルアニリノ)フルオラン、3−ジメチル
アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ
エチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノ
フルオラン、3−(N−n−プロピル−N−メチルアミ
ノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N
−イソプロピル−N−メチルアミノ)−6−メチル−7
−アニリノフルオラン、3−(N−n−ブチル−N−エ
チルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−(N−イソブチル−N−メチルアミノ)−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン。3−(N−n−アミル−
N−メチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン、3−(N−イソアミル−N−エチルアミノ)−6
−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−シクロ
ヘキシル−N−メチル)−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−(N−n−アミル−N−エチルアミノ)
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−p
ートリル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニ
リノフルオラン、3−(N−2−エトキシプロピル−N
−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン、3−(N−テトラヒドロフルフリル−N−エチル
アミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
ジエチルアミノ−7−(mートリフルオロメチルアニリ
ノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7
−(2’,4’−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−
ジエチルアミノ−6−クロル−7−アニリノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−(α−フェ
ニルエチルアミノ)フルオラン、3−(N−p−トリル
−N−エチルアミノ)−7−(α−フェニルエチルアミ
ノ)フルオラン等がある。
【0039】本発明で用いられる特に好ましい発色剤は
以下に示す一般式(V)〜(X)のフルオラン化合物及
び表7〜9に記載のフルオラン化合物であり、その具体
例としては、例えば以下の化合物が挙げられる。
【0040】
【化7】 (式中、R1は炭素数8以下のアルキル基、R2は水素原
子又は炭素数4以下のアルキル基を示し、Xはフッ素、
塩素、臭素などのハロゲン原子を示す。)
【0041】
【化8】 (式中、R3は水素原子又は炭素数8以下のアルキル基
を、R4は炭素数8以下のアルキル基を示す。)
【0042】
【化9】 (式中、R5、R6は炭素数8以下のアルキル基を示し、
7は水素原子、低級アルキル基又は低級アルコキシ基
を示す。)
【0043】
【化10】 (式中、R8は水素原子を、R9は炭素数8以下のアルキ
ル基を示し、R10は水素原子、低級アルキル基又は低級
アルコキシ基を有し、R11は水素原子又は炭素数8以下
のアルキル基を示し、R12は炭素数8以下のアルキル基
又はフェニル基、置換フェニル基を示す。)
【0044】
【化11】 (式中、R13は炭素数8以下のアルキル基、R14はメチ
ル基又はエチル基を示し、R15は水素原子又は炭素数4
以下のアルキル基を示す。また、Y、Zはそれぞれ独立
して水素原子又はフッ素、塩素、臭素などのハロゲン原
子を示す。)
【0045】
【化12】 (式中、R16は炭素数8以下のアルキル基、R17はメチ
ル基又はエチル基を示し、R18は水素原子又は炭素数4
以下のアルキル基を示す。また、Y、Zはそれぞれ独立
して水素原子又はフッ素、塩素、臭素などのハロゲン原
子を示す。また、Arはフェニル基又はベンジル基を示
す。)
【0046】一般式(V)のフルオラン化合物の具体例
としては、2−(o−クロロフェニルアミノ)−6−エ
チルアミノ−7−メチルフルオラン、2−(o−クロロ
フェニルアミノ)−6−n−ブチルアミノ−7−メチル
フルオラン、2−(o−フロロフェニルアミノ)−6−
エチルアミノ−7−メチルフルオラン、2−(o−クロ
ロフェニルアミノ)−6−n−ブチルアミノフルオラ
ン、2−(o−クロロフェニルアミノ)−6−n−ヘキ
シルアミノフルオラン、2−(o−クロロフェニルアミ
ノ)−6−n−オクチルアミノフルオラン、2−(o−
フロロフェニルアミノ)−6−イソアミルアミノフルオ
ラン、2−(o−フロロフェニルアミノ)−6−n−オ
クチルアミノフルオランが挙げられる。
【0047】一般式(VI)のフルオラン化合物の具体
例としては、2−(o−ニトロフェニルアミノ)−6−
ジエチルアミノフルオラン、2−(o−ニトロフェニル
アミノ)−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−
(o−ニトロフェニルアミノ)−6−(N−エチル−N
−n−ブチルアミノ)フルオラン、2−(o−ニトロフ
ェニルアミノ)−6−(N−エチル−N−イソアミルア
ミノ)フルオランが挙げられる。
【0048】一般式(VII)のフルオラン化合物の具
体例としては、2−アミノ−6−ジエチルアミノフルオ
ラン、2−アミノ−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラ
ン、2−アミノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフル
オラン、2−アミノ−3−メチル−6−ジ−n−ブチル
アミノフルオラン、2−アミノ−3−メチル−6−(N
−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオラン、2−ア
ミノ−3−メトキシ−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−アミノ−3−メトキシ−6−ジ−n−ブチルアミノ
フルオランが挙げられる。
【0049】一般式(VIII)のフルオラン化合物の
具体例としては、2−メチルアミノ−6−n−ブチルア
ミノフルオラン、2−n−ブチルアミノ−6−n−ブチ
ルアミノフルオラン、2−n−オクチルアミノ−6−エ
チルアミノフルオラン、2−n−オクチルアミノ−3−
メチル−6−n−ブチルアミノフルオラン、2−フェニ
ルアミノ−6−エチルアミノフルオラン、2−フェニル
アミノ−6−n−ブチルアミノフルオラン、2−フェニ
ルアミノ−6−n−オクチルアミノフルオラン、2−フ
ェニルアミノ−3−メチル−6−n−ブチルアミノフル
オラン、2−フェニルアミノ−3−メチル−6−エチル
アミノフルオラン、2−フェニルアミノ−3−メチル−
6−n−ヘキシルアミノフルオラン、2−フェニルアミ
ノ−3−メチル−6−n−アミルアミノフルオラン、2
−フェニルアミノ−3−メチル−6−イソアミルアミノ
フルオラン、2−フェニルアミノ−3−メチル−6−n
−オクチルアミノフルオラン、2−フェニルアミノ−3
−メトキシ−6−n−ブチルアミノフルオラン、2−フ
ェニルアミノ−3−メトキシ−6−n−ヘキシルアミノ
フルオランが挙げられる。
【0050】一般式(IX)のフルオラン化合物の具体
例としては、2−(3’,4’−ジクロロフェニルアミ
ノ)−6−エチルアミノ−7−メチルフルオラン、2−
(3’,4’−ジクロロフェニルアミノ)−6−n−ブ
チルアミノ−7−メチルフルオラン、2−(3’−クロ
ロ−4’−フロロフェニルアミノ)−6−エチルアミノ
−7−メチルフルオラン、2−(N’−メチル−N−
3’−クロロフェニルアミノ)−6−エチルアミノ−7
−メチルフルオラン、2−(N−エチル−N−3’−ク
ロロフェニルアミノ)−6−エチルアミノ−7−メチル
フルオラン、2−(N−メチル−N−4’−クロロフェ
ニルアミノ)−6−エチルアミノ−7−メチルフルオラ
ンが挙げられる。
【0051】一般式(X)のフルオラン化合物の具体例
としては、2−フェニルアミノ−3−メチル−6−エチ
ルアミノ−7−メチルフルオラン、2−フェニルアミノ
−3−メチル−6−n−ブチルアミノ−7−メチルフル
オラン、2−フェニルアミノ−3−エチル−6−エチル
アミノ−7−メチルフルオラン、2−ベンジルアミノ−
3−メチル−6−エチルアミノ−7−メチルフルオラ
ン、2−フェニルアミノ−3−クロロ−6−エチルアミ
ノ−7−メチルフルオラン、2−フェニルアミノ−3−
クロロ−6−n−ブチルアミノ−7−メチルフルオラ
ン、2−ベンジルアミノ−3−クロロ−6−エチルアミ
ノ−7−メチルフルオランが挙げられる。
【0052】
【表7】
【0053】
【表8】
【0054】
【表9】
【0055】本発明において、前記発色剤を発色させる
電子受容性化合物としては、一般的な溶剤に対して不溶
又は難溶性のフェノール性化合物及び有機リン酸化合物
が好ましく、例えばフェノール性化合物の具体例として
は、没食子酸化合物、プロトカテキュ酸化合物、ビス
(ヒドロキシフェニル)酢酸等が挙げられ、また有機リ
ン酸化合物の具体例としては、アルキルホスホン酸化合
物、α−ヒドロキシアルキルホスホン酸等が挙げられ
る、これらの内、有機リン酸化合物が地肌かぶり、熱感
度の点で優れている。有機リン酸化合物の特に好ましい
ものとして、下記一般式(XI)又は一般式(XII)
で示されるホスホン酸が用いられる。
【0056】
【化13】 (式中、Rは炭素数16〜24の直鎖状アルキル基)
【0057】
【化14】 (式中、R’は炭素数13〜23の直鎖状アルキル基)
【0058】前記一般式(XI)で表わされるホスホン
酸の具体例としては、ヘキサデシルホスホン酸、オクタ
デシルホスホン酸、エイコシルホスホン酸、ドコシルホ
スホン酸、テトラコシルホスホン酸等がある。前記一般
式(II)で表わされるホスホン酸の具体例としては、
α−ヒドロキシテトラデシルホスホン酸、α−ヒドロキ
シルヘキサデシルホスホン酸、α−ヒドロキシオクタデ
シルホスホン酸、α−ヒドロキシエイコシルホスホン
酸、α−ヒドロキシテトラコシルホスホン酸等がある。
本発明において、顕色剤は単独もしくは二種以上混合し
て適用される。また、発色剤についても同様に単独もし
くは二種以上混合して適用することができる。
【0059】本発明で用いられる顕色剤の平均粒子径に
ついては、感熱記録媒体の感熱度及び解像度の点で、1
0μm以下のものが好ましく、1μm以下でかつ1μm
より大きい粒子径の粒子を含まないものが更に好まし
い。
【0060】本発明の感熱記録層に用いるバインダー樹
脂としては、前記発色剤と前記顕色剤とが熱エネルギー
等の力で発色反応が生じた場合、顕色剤プロトンがアタ
ックして、開環発色させた染料発色体の回りをプロトン
リッチにして発色体を安定に保ち、さらに発色体が消色
しにくい環境を有する材料が好ましく、このようなバイ
ンダー樹脂としては、例えば、バインダー樹脂中に水酸
基又はカルボン酸基を含有する化合物がある。このよう
なバインダー樹脂の具体例としては、ポリビニルブチラ
ール、ポリビニルアセタール、エポキシ樹脂、エチルセ
ルロース、セルロースアセテート、セルロースアセテー
トブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、
ニトロセルロース、スチレン・マレイン酸共重合体等が
挙げられる。
【0061】本発明においては、記録層中に前述の光熱
変換染料を含有させることができる。含有方法として
は、記録層塗布液に溶解させるもしくは、分散させ、こ
れを塗布乾燥する方法が一般的である。
【0062】本発明の感熱記録媒体の支持体は透明支持
体であり、常温での屈折率が1.45〜1.60の範囲
のものが好ましい。例えば、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステルフィ
ルム、三酢酸セルロース等のセルロース誘導体フィル
ム、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン
フィルム、ポリスチレンフィルム或いは、これらを貼り
合わせた透明支持体を使用するのが一般的である。
【0063】本発明においては、支持体と記録層の間に
中間層を設けることができる。この場合、中間層に前記
光熱変換材料としての一般式(I)の染料を含有させる
こともできる。このような中間層は、前記光熱変換染料
をバインダーとともに溶剤と一緒に分散もしくは溶解さ
せ、これを支持体上に塗布乾燥して形成される。塗工方
式に特に制限はない。
【0064】本発明においては、記録層上に、耐薬品
性、耐水性、耐摩擦性の向上のために保護層を設けルこ
とができる。この場合、保護層に前記光熱変換材料とし
ての一般式(I)の染料を含有させることもでき、これ
により光熱変換性を向上させることができる。このよう
な保護層は、前記光熱変換染料をバインダー樹脂ととも
に溶剤中で分散もしくは溶解させた保護層液を用いて感
熱記録層上に塗布乾燥して形成される。
【0065】保護層に用いられるバインダー樹脂として
は、公知の種々の樹脂を使用でき、例えば、ポリアクリ
ルアミド、マレイン酸共重合体、ポリアクリル酸エステ
ル、ポリメタクリル酸エステル類、塩化ビニル/酢酸ビ
ニル共重合体、スチレン共重合体、ポリエステル、ポリ
ウレタン、ポリビニルブチラール、エチルセルロース、
ポリビニルアセタール、ポリビニルアセトアセタール、
ポリカーボネート、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、紫
外線硬化樹脂等がある。また、フィルムの取り扱い性及
び諸特性の点から、保護層中に滑性有機フィラー微粒子
(例えばシリコーン樹脂微粒子)や無機フィラーを添加
して、表面の摩擦係数を下げたり、表面の粗さを所定の
粗さ(1〜4μm)にすることが望ましい。塗工方法、
塗工量に特別な制限はないが、塗工量については、オー
バー層としての性能及び経済性を考慮すると、記録媒体
上に塗布厚が1〜20μmの範囲、更に望ましくは塗布
厚が1〜10μmの範囲内が、保護層としての性能が充
分発揮され、記録媒体の性能を落さない膜厚の範囲であ
る。
【0066】本発明の感熱記録媒体をレーザー光で記録
する場合、780〜850nmの波長の半導体レーザー
を用いることができる。半導体レーザーを用いて記録す
る場合、印画濃度、時間にもよるが、出力は50〜20
0mWで記録することが望ましい。感熱記録媒体にレー
ザを照射する方向としては、透明支持体を用いているこ
とから、光熱変換材料を含有する光吸収層側、または支
持体の裏側からでも良い。
【0067】本発明の感熱記録媒体を製版版下フィルム
にしようとすると、350〜400nmにおける最大吸
光度が0.2以下であることが、版下用のフィルムとし
ては好ましい要件である。吸光度については、市販の分
光光度計により測定することができる。フレキソ版、捺
染の紗、オフセット用PS版では350〜400nmの
光で硬化するような感光性樹脂を用いているため、非画
像部の350〜400nmにおける最大吸光度が0.2
より大きいと画像部とのコントラストが減り、きれいな
版ができない。
【0068】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに詳細に
説明する。本実施例は、本発明の一態様に過ぎず本発明
は、これら実施例に拘束されない。なお、以下における
部及び%はいずれも重量基準である。
【0069】合成例1(表1染料No.1の合成) N−フェニルバルビツール酸5.0g、4−メチルグル
タコンアルデヒドジアニル塩酸塩3.5g、ジメチルホ
ルムアミド25mlの混合懸濁液を水冷後、これにトリ
エチルアミン5.0mlを滴下した。同温度で1時間撹
拌後、さらに室温で1時間撹拌した。この反応液に、2
規定の塩酸水溶液25mlとメタノール25mlの混合
液を徐々に添加し、析出した結晶を濾取し、MeOHで
洗浄し、乾燥することにより表1に示した染料No.1
を7.0g得た。
【0070】合成例2(表1染料No.3の合成) 合成例1においてN−フェニルバルビツール酸の代わり
に1−メチル−3−フェニルバルビツール酸5.2gを
用いた他は、合成例1と同様にして表1に示した染料N
o.3を7.1g得た。
【0071】合成例3(表4染料No.39の合成) 1−p−メトキシフェニルバルビツール酸5.0g、マ
ロンアルデヒドジアニル塩酸塩2.7g、ジメチルホル
ムアミド25mlの混合懸濁液に室温にてトリエチルア
ミン4.4mlを滴下し溶解した。同温度で2時間撹拌
した後、この反応液に、2規定の塩酸水溶液25mlと
メタノール25mlの混合液を徐々に添加し、析出して
いる結晶を濾取した。MeOHで洗浄後、乾燥すること
により表2に示した染料No.39を6.0g得た。
【0072】合成例4(表4染料No.42の合成) 合成例3において、1−p−メトキシフェニルバルビツ
ール酸の代わりに1,3−ジヘキシルバルビツール酸
6.3gを用いた他は、合成例3と同様にして表4に示
した染料No.42を6.8g得た。
【0073】合成例5(表5染料No.45の合成) 1−メチル−3−p−トリルバルビツール酸5.0g、
オルトギ酸エチル2.1g、酢酸25mlの混合物を蒸
気浴上で3時間加熱撹拌した(内温80〜85℃)。反
応液を室温まで冷却後、冷メタノール100mlに添加
し、析出している結晶を濾取し、メタノールで洗浄し
た。結晶を乾燥することにより表5に示した染料No.
45を3.8g得た。
【0074】 実施例1〜3 [アンダー層塗布液] ゼラチン 15部 化合物C 0.4部 酢酸(20%) 10部 染料A(1aの化合物) 1.23部 メチルセルロース(2%水溶液) 23.3部 蒸留水 950部
【化15】
【0075】[記録層塗布液]下記組成物を卓上型ボー
ルミルで分散し、平均粒子径が0.3μmまで分散して
記録層塗布液とした。 2−(o−クロロフェニル)アミノ−6−エチルアミノ −7−メチルフルオラン 10部 オクタデシルホスホン酸 30部 ポリビニルブチラール 15部 (電気化学工業社製、デンカブチラール#3000−2) トルエン/メチルエチルケトン(1/1)混合液 285部
【0076】 [保護塗布液] ポリビニルアセタール樹脂(積水化学社製: エスレックKS−1) 1部 2−ブタノン 9部
【0077】[感熱記録媒体の作製]175μmのポリ
エステルフィルム(帝人社製HPF)にアンダー層塗布
液をワイヤーバーを用いて、光熱変換染料濃度が780
nmで吸光度1.2、0.6、0.55になるように塗
布し、170℃で30秒乾燥して、アンダー層を形成し
た。次に、アンダー層上に記録層をワイヤーバーを用い
て塗布、65℃で乾燥して約13μm厚の感熱記録層を
設けた。更に記録層上に保護層塗布液をワイヤーバーを
用いて、3.5μm厚のオーバー層を設け、感熱記録媒
体を作製した。
【0078】[光熱変換染料λmaxと吸光度測定]光
熱変換染料を含有する感熱層を設けた感熱記録媒体を1
cm幅に裁断し、分光光度計(U−3300、日立製作
所製)で350nm〜850nmのスペクトルを測定し
光熱変換染料添加時の吸収極大(λmax)と吸光度を
測定した。実施例1の結果を図1に示すとともに実施例
1〜3の結果を表10にまとめた。
【0079】[レーザー書き込み]図2で示されるよう
なレーザ書込み実験装置で書込み実験を行なった。次い
で、発色の可否及び透過濃度として、画像濃度及び地肌
濃度を透過濃度計X−Rite361T(UV)で測定
した。なお、この装置は360〜420nmにおいて吸
収はないフィルターを用いている。
【0080】<書込み条件> レーザ出力(半導体レーザー780nm):60mW 発光パルス幅:100ns レーザ光スポット径:100μm
【0081】印字の可否、画像濃度、地肌濃度、そして
解像度を見るために100倍におけるドット径を確認し
た結果を表10に示す。
【0082】(製版フィルム特性評価)実施例で画像記
録した感熱記録媒体をスクリーン印刷用ポジフィルム
(版下フィルム)として用い、スクリーン印刷用版
(紗)を作製した。解像度については、更に、簡易型の
謄写印刷機で印刷して版下フィルムとしての良否を判断
した。また、同様の画像記録をした感熱記録媒体(版下
フィルム)を10枚重ね合わせて、検図性を判断した。
結果を表10に示す。
【0083】実施例4 下記組成物を卓上型ボールミルで分散し、オクタデシル
ホスホン酸の平均粒子径が0.3μmまで分散して記録
層塗布液とした。 [記録層塗布液] 2−(o−クロロフェニル)アミノ−6−エチルアミノ −7−メチルフルオラン 10部 オクタデシルホスホン酸 30部 染料A(1aの化合物) 1.6部 ポリビニルブチラール(電気化学工業社製、 デンカブチラール#3000−2、屈折率1.49) 15部 トルエン/メチルエチルケトン(1/1)混合液 285部 [保護塗布液] ポリビニルアセタール樹脂 1部 (積水化学社製:エスレックKS−1) 2−ブタノン 9部
【0084】[感熱記録媒体の作製]175μmのポリ
エステルフィルム(帝人社製HPF)に記録層をワイヤ
ーバーを用いて塗布、65℃で乾燥して約13μm厚の
感熱記録層を設けた。更に記録層上に保護層塗布液をワ
イヤーバーを用いて、3.5μm厚のオーバー層を設
け、感熱記録媒体を作製した以外は実施例1〜3と同様
の評価をおこなった。結果を表10に示す。
【0085】実施例5 下記組成物を卓上型ボールミルで分散し、オクタデシル
ホスホン酸の平均粒子径が0.3μmまで分散して記録
層塗布液とした。 [記録層塗布液] 2−(o−クロロフェニル)アミノ−6−エチルアミノ −7−メチルフルオラン 10部 オクタデシルホスホン酸 30部 ポリビニルブチラール 15部 (電気化学工業社製、デンカブチラール#3000−2、 屈折率1.49) トルエン/メチルエチルケトン(1/1)混合液 285部 [保護塗布液] ポリビニルアセタール樹脂 1部 (積水化学社製:エスレックKS−1) 2−ブタノン 9部 染料A(1aの化合物) 0.1部
【0086】[感熱記録媒体の作製]175μmのポリ
エステルフィルム(帝人社製HPF)に記録層をワイヤ
ーバーを用いて塗布、65℃で乾燥して約13μm厚の
感熱記録層を設けた。更に記録層上に保護層塗布液をワ
イヤーバーを用いて、3.5μm厚のオーバー層を設
け、感熱記録媒体を作製した以外は実施例1〜4と同様
の評価をおこなった。結果を表10に示す。
【0087】実施例6 実施例5で染料を下記染料に代えた以外は実施例5と同
様にサンプルを作製し評価をおこなった。結果を表10
に示す。
【0088】
【化16】
【0089】実施例7 実施例5で染料を下記染料に代えた以外は実施例5と同
様にサンプルを作製し評価をおこなった。結果を表10
に示す。
【0090】
【化17】
【0091】比較例1 実施例5で染料を下記染料に代えた以外は実施例5と同
様にサンプルを作製し評価をおこなった。結果を表10
にまとめた。
【0092】
【化18】
【0093】
【表10】 実施例3の場合、染料の使用量が少ないため発色濃度が
低くなり、検図性が低下している。実施例7の場合、7
80nmのレーザー印画では発色濃度が低く、又地肌濃
度が高いため不十分な結果となっている。
【0094】
【発明の効果】本発明に従えば、780nmの半導体レ
ーザーにより、ヒートモードの記録可能な感熱記録媒体
が提供される。また、画像記録した感熱記録媒体もフレ
キソ印刷、グラビア印刷、オフセット印刷およびスクリ
ーン印刷の版下用に有用な感熱記録媒体である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の感熱記録媒体吸収スペクトル図であ
る。
【図2】レーザ書込み実験装置を示す概略図である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、少なくとも電子供与性呈色
    化合物と、電子受容性化合物とバインダー樹脂を有する
    感熱記録層を設けてなる感熱記録媒体において、該感熱
    記録層又は該感熱記録層に隣接する層が、下記一般式
    (I) 【化1】 (式中、R1、R2、R3およびR4は、各々独立して水素
    原子、脂肪族基、芳香族基または複素環基を表し、X1
    およびX2は、各々独立して酸素原子または硫黄原子を
    表し、L1、L2およびL3は各々置換基を有しても良い
    メチン基を表し、nは0、1、2または3であり、M+
    は水素イオンまたは無機もしくは有機のカチオンを表
    し、ただし、R1、R2、R3、R4、L1、L2およびL3
    はイオン化し得るプロトンを有する基またはその塩をも
    たないものとし、また、n=2の場合、L1、L2および
    3のうち少なくとも1つは置換基を有するものとす
    る)で表されるバルビツール酸類(ポリ)メチンオキソ
    ノール染料を含有することを特徴とするレーザー書込用
    感熱記録媒体。
  2. 【請求項2】 該レーザ書込用感熱記録媒体が750〜
    850nmに極大吸収をもつことを特徴とする請求項1
    に記載のレーザ書込用感熱記録媒体。
  3. 【請求項3】 該750〜850nmの極大吸収の吸光
    度が0.6以上であることを特徴とする請求項2に記載
    のレーザ書込用感熱記録媒体。
  4. 【請求項4】 波長350〜400nmの光に対する最
    大吸光度が0.2以下であることを特徴とする請求項1
    〜3のいずれかに記載のレーザー書込用感熱記録媒体。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のレーザ
    書込用感熱記録媒体に波長780〜850nmの半導体
    レーザ−光を照射し、照射エネルギーに応じた記録画像
    を得ることを特徴とする画像記録方法。
  6. 【請求項6】 波長780〜850nmの半導体レーザ
    光で記録した請求項1〜4のいずれかに記載の感熱記録
    媒体からなる、フレキソ印刷、グラビア印刷、オフセッ
    ト印刷、スクリーン印刷または捺染用スクリーン印刷の
    製版用版下フィルム。
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